カセットテープ
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カセットテープ (cassette tape) は、磁気テープメディアの種類で、テープが露出するオープンリールに対し、カセットに納めた状態で使用するものである。
データレコーダ専用の規格はカセットではなくカートリッジと称する場合が多いが、技術的な差異はない。オーディオビジュアルテープ用カセットはテープを巻き取る回転軸を2本設ける場合が多く、コンピュータテープドライブ用データカートリッジは体積データ密度を高めるために回転軸が1本の場合が多い。
特徴[編集]
長所は、汚れにくく、取り扱いが容易であることである。テープはリールであるハブやスリップシートなどと共に、ハーフやシェルと呼ばれる筐体に収まる。小窓がある標準ハーフと透明のシースルーハーフが存在する。カセット本体とインデックスシールやインデックスカードなどを紙や樹脂ケースに納めて販売する事例が多い。切り貼り編集に繊細さを要することが短所である。技術的に必然な特徴ではないが、カセットテープは小型で可搬性に優れるが、収録時間か音質が犠牲となる。
音声用でもっとも普及したコンパクトカセットは、オランダのフィリップス社の技術者ルー・オッテンスが開発[1]して特許を申請せずに公開技術として広く普及させた。当初はモノラルでのちにステレオ方式が追加され、1970年代にハイポジション(クロムポジション、IEC TYPE-II)用テープが普及した。
ほかに、RCAビクターが1958年に開発したテーペット、アイワが1964年に開発したマガジン50テープカートリッジなど、独自規格のカセットテープも乱立した。
2000年、消費者物価指数の対象品目から除外された[2]。
主なカセットテープ[編集]
音声[編集]
- コンパクトカセット(Cカセット/ACC)
- デジタルコンパクトカセット (DCC)
- エルカセット(ELカセット)
- ミニカセット
- マイクロカセット (MC)
- デジタルオーディオテープ (DAT)
- デジタルマイクロカセット (NT)
ビデオ[編集]
家庭用・民生用[編集]
- Uマチック (業務用放送用にも多用された)
- VHS / VHS-C - S-VHS / S-VHS-C - W-VHS - D-VHS
- ベータマックス (β - ハイバンドベータ - EDβ)
- 8ミリビデオ - Hi8 - Digital8
- デジタルビデオカセット (DVC) / MiniDV - HDV
- MICROMV
放送用・業務用[編集]
- D1-VTR
- D2-VTR
- D3-VTR
- BETACAM - Digital BETACAM - BETACAM-SX - MPEG IMX - HDCAM - HDCAM SR
- D5-VTR
- D6-VTR
- D9-VTR
- M規格
- M II
- UNIHI
- DVCAM
- DVCPRO
出典[編集]
- ^ 読売新聞 2021年3月13日 1面掲載
- ^ 消費者物価指数、品目見直し 除外…携帯型オーディオ 追加…タブレット端末:朝日新聞デジタル
関連項目[編集]
- テープレコーダー
- ヘッドクリーナー
- デコカセットシステム - 業界初のアーケードゲーム基板。マイクロカセットに準じたカセットテープを使用する。
- メタルポジション(TYPE IV)