都庁前駅
都庁前駅 | |
---|---|
東京都庁前にあるA4番出入口 (2010年5月29日) | |
とちょうまえ Tochomae [Tokyo Metropolitan Government] | |
所在地 | 東京都新宿区西新宿二丁目8-1 |
所属事業者 | 東京都交通局(都営地下鉄) |
電報略号 | 都(駅名略称) |
駅構造 | 地下駅 |
ホーム | 2面4線 |
乗降人員 -統計年度- |
34,114人/日 -2020年- |
開業年月日 | 1997年(平成9年)12月19日[1] |
乗入路線 | |
所属路線 |
●[2]大江戸線 (飯田橋・両国方面) |
駅番号 | E28[2] |
キロ程 | 0.0 km(都庁前起点) |
(0.8 km) 新宿西口 E 01► | |
所属路線 |
●[2]大江戸線 (六本木・大門・練馬・光が丘方面) |
駅番号 | E28[2] |
キロ程 | 28.6* km(都庁前起点) |
◄E 27 新宿 (0.8 km) | |
備考 |
駅務管区所在駅 * 環状部経由の距離 |
都庁前駅(とちょうまええき)は、東京都新宿区西新宿二丁目にある、東京都交通局(都営地下鉄)大江戸線の駅である。同線の起点駅。駅番号はE 28。
駅名の通り、東京都庁舎の前にあり、最寄り駅となっている。
同線が6の字型であるため、光が丘方面(放射線)と環状線との接続駅で、新宿西口・飯田橋方面からの列車は当駅止まりとなる。
歴史
開業前の仮名称は「西新宿」だった[3]。その「西新宿」の名称は現在丸ノ内線の駅名に使われている他、大江戸線でも「西新宿五丁目」という駅名の一部となっている。
当駅は開削工法により施工したもので[4]、地下3層構造、施工延長 443 m 、平均掘削幅 32.7 m (20.2 - 36.4 m )[4]、平均掘削深さ 21.8 m (20.6 m - 28.7 m )、路面覆工 14,500 m2、掘削土量 284,000 m3にも及び、大規模な工事となった[4]。
当駅光が丘寄りの引き上げ線部は、駅開削工事とは別工区となる[4]、都庁前駅 - 西新宿五丁目間のシールド掘削と同時に施工し[4]、シールドマシンにより引き上げ線 123 m を施工した[4]。
年表
- 1990年(平成2年)8月28日:当駅工区の建設工事に着工[4]。完成まで7年(88か月)を費やした[4]。
- 1997年(平成9年)
- 1998年(平成10年)10月14日:関東の駅百選に選定される。選定理由は「地下1、2階を吹き抜けにし斬新なオブジェを設置した明るい駅」。
- 2000年(平成12年)
- 2007年(平成19年)3月18日:ICカード「PASMO」の利用が可能となる[5]。
- 2015年(平成27年)4月1日:市ヶ谷駅務管理所廃止に伴い、市ヶ谷駅務区を都庁前駅務管理所に編入。
- 2016年(平成28年)4月1日:都庁前駅務管理所を都庁前駅務管区に改組。都庁前駅務区のうち東中野駅・中井駅を練馬駅務区に移管。また上野御徒町駅務区新宿西口駅務区廃止に伴い、牛込柳町駅 - 新宿西口駅間が移管される。
- 2021年(令和3年)7月16日 - 9月30日:2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に伴い、特別接近メロディ(『Make The Beat!』プロジェクトの「2020ビート」のアレンジ)を期間限定で使用[6]。
駅構造
方面別の島式ホーム2面4線の地下駅であり、1番線と4番線、2番線と3番線をそれぞれ複線扱いとして使用している(ただし3番線から光が丘方面へは基本的発着しない)。
大江戸線の項でも触れているが、同路線の運転系統は光が丘から当駅を一旦通り、六本木、大門、両国、飯田橋を経由し再度当駅に戻ってくる。そして折り返し同じ経路で光が丘に戻るという6の字で運行している。すなわち、飯田橋・両国方面から来た電車は全て当駅止まりの折り返しとなり、光が丘方面との相互直通は行っていない(ただし、レールは繋がっている)。これは車両の向きが反転することにも関係している[7]。飯田橋・両国方面への折り返しは、3番線降車ホームに到着後、光が丘方の引き上げ線に回送し、2番線ホームに入線する形で行っている。
六本木・大門方面と飯田橋・両国方面(練馬・光が丘方面からの乗客が飯田橋・両国方面へ向かう場合)および、当駅止まり降車ホームと練馬・光が丘方面(飯田橋・両国方面からの乗客が練馬・光が丘方面へ向かう場合)はそれぞれ同一ホームで乗り換えができる。一方、六本木・大門方面からの乗客が飯田橋・両国方面へ乗り換える場合および、飯田橋・両国方面からの客が六本木・大門方面へ乗り換える場合は、一旦階段・エスカレーター・エレベーターを使ってホームを移動しなければならない。
かつては東京都交通局総合案内所(錦糸町から移転)や定期券発売所が設置されていたが、共に廃止された(前者は定期券発売所の隣から改札前に移転した時期があった。後者は後に自動定期券発売機が設置された。)。
東京都庁舎への出入り口が設けられているが、2004年4月から2008年8月まではテロ事件を理由に閉鎖されていた(2005年4月から7月にかけいったん解除)。出入口は、平日の都庁業務時間内に開放される。
大江戸線が大型20m10両編成での運転で計画されていた時は、現在の光が丘方面と六本木・大門方面のホームを東西に、飯田橋・両国方面のホームを南北に設置するという、L形2層構造の駅として計画されていた。
都庁前駅務管区の所在駅であり、都庁前駅務区(中野坂上駅 - 大江戸線新宿駅間および新宿西口駅 - 牛込柳町駅間)、練馬駅務区(光が丘駅 - 東中野駅間)、市ヶ谷駅務区(新宿線新宿駅 - 岩本町駅間、ただし神保町駅を除く)を管理している[8]。
のりば
番線 | 路線 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | 都営大江戸線 | 新宿・六本木・大門方面 | 光が丘・練馬方面からの列車。直通 |
2 | 新宿西口・飯田橋・両国方面 | 車庫・折返線からの列車。当駅始発 | |
3 | (降車ホーム) | 飯田橋方面からの列車。当駅止まり | |
4 | 練馬・光が丘方面 | 大門・六本木方面からの列車。直通 |
(出典:都営地下鉄:駅構内図)
- 3番線を除き、電車の発車時には発車ベルが鳴る(ホームドアからの発車メロディと併用)。
- かつて光が丘 - 新宿間だけで運行していた頃は、新宿駅に上下線の渡り線がないため、当駅がその機能を代替していた。その頃は1番線と3番線が新宿方面、2番線と4番線が光が丘方面であり、当駅と新宿の間は上下線それぞれを単線並列で運転していた。駅名標もそれぞれの番線に合ったものが設置されていた。
- 大江戸線の駅では清澄白河駅と並んで、コンコースに発車標が設置されている。
-
改札口(2010年5月29日)
-
「幻想のオアシスー光の輪」
-
ホームドア設置後の都庁前駅のホーム。左側が1・2番線ホーム、右側の奥にあるのが3・4番線ホーム。(2013年5月4日)
-
ホームに停車中の電車(2004年5月12日)
配線図
↑ 飯田橋・両国 方面 | ||
← 中野坂上 ・練馬・ 光が丘 方面 |
||
↓ 六本木・大門 方面 | ||
凡例 出典:* 以下を参考に作成。 ** 鉄道ファン編集部、「特集 短絡線ミステリー6 - 地下鉄の謎」、交友社、『鉄道ファン』 第43巻2号(通巻第502号) 2003年2月号、16ページ、「図2-7 都庁前」、2003年。 |
利用状況
2020年(令和2年)度の1日平均乗降人員は34,114人(乗車人員:16,569人、降車人員:17,545人)である[9]。
開業以来の1日平均乗降・乗車人員の推移は下表の通りである。
年度 | 1日平均 乗降人員[12] |
1日平均 乗車人員[13] |
出典 |
---|---|---|---|
1997年(平成 | 9年)3,592 | [* 1] | |
1998年(平成10年) | 3,926 | [* 2] | |
1999年(平成11年) | 4,041 | [* 3] | |
2000年(平成12年) | 14,552 | 6,209 | [* 4] |
2001年(平成13年) | 26,157 | 11,656 | [* 5] |
2002年(平成14年) | 29,287 | 13,034 | [* 6] |
2003年(平成15年) | 31,788 | 14,089 | [* 7] |
2004年(平成16年) | 33,361 | 14,881 | [* 8] |
2005年(平成17年) | 35,013 | 15,683 | [* 9] |
2006年(平成18年) | 36,703 | 16,495 | [* 10] |
2007年(平成19年) | 37,809 | 17,284 | [* 11] |
2008年(平成20年) | 38,072 | 17,668 | [* 12] |
2009年(平成21年) | 37,335 | 17,517 | [* 13] |
2010年(平成22年) | 37,381 | 17,612 | [* 14] |
2011年(平成23年) | 37,545 | 17,695 | [* 15] |
2012年(平成24年) | 40,652 | 19,247 | [* 16] |
2013年(平成25年) | 42,291 | 20,105 | [* 17] |
2014年(平成26年) | 43,750 | 20,971 | [* 18] |
2015年(平成27年) | 46,518 | 22,362 | [* 19] |
2016年(平成28年) | 48,473 | 23,449 | [* 20] |
2017年(平成29年) | 50,008 | 24,239 | [* 21] |
2018年(平成30年) | 52,192 | 25,373 | [* 22] |
2019年(令和元年) | 51,967 | 25,272 | [* 23] |
2020年(令和 | 2年)34,114 | 16,569 |
駅周辺
当駅は、新宿高層ビル群の中にある。
- 平和祈念展示資料館 - 現在は到着時の最寄り案内施設放送で流れている。
- 新宿三井ビル
- 新宿郵便局
- 京王プラザホテル
- ハイアットリージェンシー東京 - 一時期に到着時の最寄り施設案内放送でも流れていた。また、ホテルセンチュリーハイアット時代は駅名標の下に看板が設置されていた。
- ヒルトン東京
- 新宿ワシントンホテル
- 新宿センタービル
- 新宿第一生命ビル
- 新宿パークタワー
- 新宿モノリスビル
- 新宿NSビル
- KDDIビル
- 工学院大学
- 東京医科大学病院
バス路線
「都庁第一本庁舎」 - A4出口を出てすぐの所にある。
- 「都庁本庁舎」
- 新宿WEバス(新宿駅周辺施設循環):新宿駅・新宿御苑方面(京王) - 日中ルートのみ停車
その他
- 東京都庁舎が丸の内にあった頃は、都電5系統に「都庁前」という停留所があった。この停留所に設置されていた停留所名板が当駅改札近くに展示されている。なお、停留所は都電廃止から新宿移転まで都営バスに引き継がれ、都庁移転後「丸の内三丁目(元都庁前)」を経て現在は「東京国際フォーラム前」を名乗っている(東京国際フォーラムそのものも都庁跡地に建設されている)。
- 引き上げ線は西新宿五丁目寄りにあり、主に飯田橋・両国方面からの列車に使われている。新宿西口寄りにも渡り線があるが、通常は使用されていない。
- 都営地下鉄と営団地下鉄(現:東京メトロ)が共同制作した統一駅出入口サインと駅出入口の電動サイン「くるくるシンボル」は[14]、共に当駅が設置第1号目となった。
- 2011年12月10日に都営大江戸線開業20周年記念イベントが当駅で開催された時は、プロ野球・東京ヤクルトスワローズのマスコットキャラクター「つば九郎」が登場し、「1日駅鳥」を務めた。
隣の駅
脚注
- ^ a b 『鉄道ジャーナル』第32巻第3号、鉄道ジャーナル社、1998年3月、89頁。
- ^ a b c d 東京地下鉄 公式サイトから抽出(2019年5月26日閲覧)
- ^ “都営地下鉄12号線 新設の8駅名決まる 12月開業の新宿-練馬間”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1997年2月13日)
- ^ a b c d e f g h 東京都交通局建設工務部管理課 編『大江戸線放射部建設史』東京都交通局、2003年3月、226-248頁。
- ^ "PASMOは3月18日(日)サービスを開始します ー鉄道23事業者、バス31事業者が導入し、順次拡大してまいりますー" (PDF) (Press release). PASMO協議会/パスモ. 21 December 2006. 2020年5月1日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2020年5月6日閲覧。
- ^ “東京2020大会の開催にあわせて、副名称及び列車接近メロディを使用します”. 東京都交通局 (2021年7月15日). 2021年7月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月15日閲覧。
- ^ 同様の事例はJR東日本外房線・内房線安房鴨川駅などでも発生している。
- ^ 東京都交通局駅務管区処務規程
- ^ 各駅乗降人員一覧 - 東京都交通局
- ^ 練馬区統計書 - 練馬区
- ^ 新宿区の概況 - 新宿区
- ^ レポート - 関東交通広告協議会
- ^ 東京都統計年鑑 - 東京都
- ^ "「動く」シンボルデザインが決定いたしました 東京の地下鉄の「顔」をデザインしよう!" (Press release). 東京都交通局. 8 September 2000. 2005年11月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月19日閲覧。
出典
- 東京都統計年鑑
- ^ 東京都統計年鑑(平成9年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成10年) (PDF)
- ^ 東京都統計年鑑(平成11年) (PDF)
- ^ 東京都統計年鑑(平成12年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成13年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成14年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成15年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成16年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成17年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成18年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成19年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成20年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成21年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成22年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成23年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成24年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成25年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成26年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成27年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成28年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成29年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成30年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成31年・令和元年)