京王バス東・中野営業所

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中野駅周辺の京王バスの路線図(2014年4月現在)
京王バス東・中野営業所

京王バス東・中野営業所(けいおうバスひがし・なかのえいぎょうしょ)は、東京都中野区弥生町2-51-9に位置する京王バス東の営業所である。当所を表す社内識別記号は「A」。

中野区内を中心に練馬区内に乗り入れる路線と新宿区渋谷区内に乗り入れる路線の一部を受け持っており、中野駅発着路線の大半を担当している。

沿革[編集]

営業所の起源[編集]

1936年頃の東横乗合路線

京王バス東・中野営業所が設置されたのは、2000年に練馬線の一部便の譲渡を受けた際のことである。これ以降、京王電鉄中野営業所より路線の管理委託化による運営業務の移管が進められた。

京王電鉄としての中野営業所の歴史は、1948年の京王帝都電鉄発足時に始まるが、これは1929年に旧・東京横浜電鉄傘下の東横乗合が設置した中野営業所を、大東急の分割による事業エリアの調整によって京王帝都が譲受したものである。このため、営業所としての歴史は非常に古く、戦前の京王電気軌道との関係が薄いという点で、京王のバスの中では特殊な歴史を持つ営業所でもある。

東横乗合が中野で営業するきっかけとなったのは、その前身の1つである代々木乗合自動車が1928年に幡ヶ谷自動車(幡ヶ谷 - 中野登記所線)を買収したことである。1929年に東横乗合が成立したのち北は中野駅、西は大宮八幡宮へ路線を積極的に延長し、1936年に大正自動車(中野坂上 - 中野駅 - 沼袋駅 - 練馬駅線)を合併して、練馬にも手を伸ばした。終戦後は営業所管内に罹災者の転入が急増したことから休止路線の復旧が急がれ、1947年までに「新宿駅 - 中野駅線」「中野車庫 - 練馬駅線」が運行を再開した。

京王帝都電鉄の成立 - 子会社への移管[編集]

京王帝都電鉄の成立時から1950年代前半にかけて、急速に路線網が拡大した。「中野駅 - 渋谷駅線」「中野駅 - 市ヶ谷駅 - 新橋駅線」「中野駅 - 代田二丁目線」「新宿伊勢丹 - 堀ノ内二丁目線」などが開通し、前述の練馬線も新宿への乗り入れを行うようになった。こうした運行増加に対応するため、1953年に新宿営業所が初台駅近くに新設され、一部路線が移管された。1950年代後半に入ると市街化が郊外にも及ぶようになり、中野区北部や練馬区における人口増加が顕著となった。これを受け、練馬線における中野駅折返し便の新設、「中野駅 - 新井薬師前駅 - 哲学堂下 - 豊島園線」の開通など、この地域での運行強化が図られ、1963年には新たな営業拠点として練馬区豊玉中に練馬営業所が開設された。

しかし、1960年代半ば頃を境に自動車交通量の増加や交通規制の影響により、バスは円滑な運行が困難となり、6号通り筋や沼袋駅周辺など、狭い道路を走る一部の路線では走る路線では大幅な経路変更を行われた。全体的なバスの輸送量も減少に転じ始め、路線の廃止による合理化も進められた。こうした流れの中で、新宿営業所が乗合バスの担当から外れ、練馬営業所も開設から12年を経た1975年に閉所となり、最盛期には3営業所が分担した路線は再び中野営業所に集約された。

2000年には京王電鉄から京王バス(現・京王バス東)へ練馬線の一部便が移管され、その他の各線も管理委託化により段階的に同社に運営が譲渡された。2003年には京王バスによって新都心循環線が開設されるなど、新たな動きも出始めている。2006年4月1日には、大宮線が永福町営業所から移管され、営業エリアに若干の変化が生じている。大宮線はその後、2013年5月13日に永福町営業所に戻され、代替として渋谷初台線・笹塚循環線を移管された。

現行路線[編集]

運賃は新宿WEバスが100円均一、他は京王の都区内路線と同一、深夜バスはその倍額である。

新宿WEバス[編集]

新宿駅西口とその周辺のオフィス・ホテルを循環運行する系統で、専用のノンステップバスが在籍する。出入庫は回送となる。

前者は新都心循環線と呼ばれ、2003年4月1日に運行が開始された。2005年5月14日に経路変更が実施され、甲州街道から十二社通(じゅうにそうどおり)を通る経路に単純化されている。ただ、他の路線との兼ね合いやOZONEの無料送迎バスも運行されているため、1便あたりの乗客は多くなかった。当初、この路線では現金および専用回数券のみ利用でき、PASMOSuicaは使用できなかった。

後者はWEバスとして2009年9月27日に開業。新宿駅の東西周辺を甲州街道新宿通り・都庁通り経由で循環運行する路線。

新宿区の委託を受けて運行される路線である。運賃は100円(大人・小児同額)で、PASMOSuicaは使用出来るが東京都シルバーパスは使用できない。専用の一日乗車券は300円。1月1日は運休する。

開業当初は新宿駅から靖国通りを経由して新宿三丁目付近を経由する経路だったが、新宿駅西口から都庁方面へ行く場合に遠回りとなることや新宿駅東側では利用が芳しくなかったため、2011年2月1日に経路変更が行われた。経路に新宿御苑・新宿通りを組み込み、新宿駅西口を交点とした8の字状の経路に改めることで、WEバスの需要喚起を狙う。新宿通りの歩行者天国実施時は新宿三丁目 - 新宿駅西口間を御苑大通り - 靖国通り経由で運行され、靖国通り上に「新宿五丁目」停留所が設置された。
2011年12月1日からは新都心循環線もWEバスに編入され、朝と夜は新都心循環線のルートで運行、従来のWEバスの経路は日中ルートとなり、ワシントンホテル - 都庁間は朝・夜同様パークハイアットを経由するようになった。その際に新宿駅西口停留所が当初の小田急百貨店前に加え、京王百貨店側にも追加された。

新宿線[編集]

宿45 (A40801)
  • 宿41:新宿駅西口 - 十二社池の上 - 六号通り - 笹塚中学 - 中野車庫
  • 宿45:新宿駅西口 - 十二社池の上 - 六号通り - 笹塚中学 - 中野車庫 - 杉山公園 - 中野駅南口

新宿駅西口と中野車庫・中野駅の間を、鉄道駅と離れた六号通り・中野通り地区を経由する形で運行する路線。新宿駅西口側は両系統合わせると運行本数がかなり多いが、中野駅発着便は終車が両駅発とも日曜・祝日は20時台、土曜は21時台と早い。一方、中野車庫発着便が全く運行されない時間帯もあり、その時間帯は中野駅発着便の本数が増える(日中の出入庫便は、幡代線と同様に中野車庫~中野駅間で運転される)。宿41系統では平日・土曜のほか日曜・祝日も新宿駅西口発の深夜バスの運行がある。

渋谷初台線[編集]

代々木乗合自動車時代に富ヶ谷線として開通した古い路線がベースで、長きにわたって東急が独自に運行してきた。しかし、戦後この路線に並行して京王が多数の路線を走らせるようになったことで、初台線はそれらに埋もれてしまい、1997年に京王が運賃の値上げを見送ったことで、運賃面でも競争上不利な状況となった。これらを背景に、2000年の運賃値下げ、6月16日の京王バスとの共同運行化を経て2002年6月1日に全便が移管された。移管当初は永福町が担当していたが、2013年5月13日に中野に移管された。

初台坂下から上下便の経路が分かれるため、初台駅をまたいで乗り通し出来る。

2014年1月16日より、渋谷駅~代々木八幡駅入口間を松涛通り~山手通り経由に変更した。

幡代線・代田橋循環線[編集]

  • 渋63:渋谷駅 - 渋谷区役所 - 富ヶ谷 - 代々木八幡駅入口 - 東京オペラシティ南 - 幡ヶ谷駅 - 笹塚中学 - 中野車庫 - 杉山公園 - 中野駅南口
  • 渋63:渋谷駅 - 渋谷区役所 - 富ヶ谷 - 代々木八幡駅入口 - 東京オペラシティ南 - 幡ヶ谷駅 - 笹塚中学 - 中野車庫
  • 中81:中野駅南口 - 杉山公園 - 中野車庫 - 代田橋 - 中野車庫
  • (出入庫):中野車庫 - 杉山公園 - 中野駅南口

中野駅と渋谷駅を幡ヶ谷経由で結ぶ。中81は、笹塚中学から笹塚までは笹塚循環(永福町営業所、2010年廃止)と逆経路をたどる。幡代線の出入庫支線扱いで、幡代線の一部と見なされることもある。

初台線[編集]

  • 渋64:渋谷駅 - 渋谷区役所 - 富ヶ谷 - 代々木八幡駅入口 - 東京オペラシティ南 - 弥生町一丁目 - 中野坂上駅 - 紅葉山公園下 - 中野駅南口
  • 渋64:中野車庫 - 弥生町一丁目 - 中野坂上駅 - 紅葉山公園下 - 中野駅南口
  • (出入庫):渋谷駅 - 渋谷区役所 - 富ヶ谷 - 代々木八幡駅入口 - 東京オペラシティ南 - 弥生町一丁目 - 中野車庫
  • 渋65:東京オペラシティ →(直通)→ 渋谷駅

中野駅と渋谷駅を成願寺・中野坂上駅経由で結ぶ。渋61は「渋谷初台線」と呼称が区別されている。中野駅 - 東中野二丁目間において宿05と共通定期券の取り扱いをしている。

なお、渋65は東京オペラシティで催事がある場合に限り運行される臨時系統となっている。

笹塚循環線[編集]

  • 渋68:渋谷駅 → 渋谷区役所 → 富ヶ谷 → 代々木上原駅 → 大山町 → 大原一丁目
  • 渋69:渋谷駅 - 渋谷区役所 - 富ヶ谷 - 代々木上原駅 - 大山町 - 笹塚駅
  • 渋69:渋谷駅 → 渋谷区役所 → 富ヶ谷 → 代々木上原駅 → 大山町 → 東京消防学校西 → 笹塚駅(平日1本)

バス空白地帯だった井の頭通りの上原・北沢・大原などの地区を通る路線として、2003年に開通し、消防学校西経由は、NHK線の出入庫として設定された。朝6・7時台には笹塚駅始発渋谷駅行の運行がある。2010年10月11日に路線を再編し、それまで 大山町 → 大原一丁目 → 泉南 → 笹塚中学 → 笹塚駅 の循環だったのを現行の経路に変更し、夜間数便のみ大原一丁目行きを設定した。この路線も渋61同様、所管開始時は永福町担当だったが、2013年5月13日に当営業所に移管された。ただし、永福町発着便のみは現在も永福町営業所が担当している。

練馬線[編集]

中92 (A31220)
  • 中92:中野駅南口 - 中野区役所 - 北野神社 - 丸山車庫/沼袋駅 - 豊玉中二丁目 - 南蔵院 - 練馬区役所 - 練馬駅
  • 中92:中野駅南口 - 中野区役所 - 北野神社 - 丸山車庫/沼袋駅 - 豊玉中二丁目 - 南蔵院 (深夜バス)
  • 中92:南蔵院 - 練馬区役所 - 練馬駅 (深夜バス)

路線名の通り、京王電鉄バスグループ全体でも一般路線の営業エリア最北端に位置する練馬駅に乗り入れる唯一の路線で、中野駅付近を除き他に京王バスの路線が存在しない地域を走行する。西武池袋線の駅に乗り入れる京王バス自体もこの路線のみ。沼袋駅周辺における交通規制の影響で、北野神社 - 江古田四丁目は往復の経路が異なり、練馬駅方向は新青梅街道経由、中野駅方向は沼袋駅経由となる。中野駅方向は西武新宿線沼袋駅付近の踏切の影響でラッシュ時を中心に上り方向の運行が困難となっている。練馬駅方向は北野神社 → 江古田二丁目間は関東バスの停留所を使用し、自社の停留所を設置していない。昭和40年代前半には新宿駅から運行していたが、現在は短縮して中野駅以北の路線となった。

2011年9月16日より、中野駅着は南口ロータリーから関東バス中35・中36系統が使用していたガード下5番のりばに変更となった。乗車は南口5番のりばでこちらは変更していない。

大宮線[編集]

  • 中71:中野駅南口 - 紅葉山公園下 - 鍋屋横丁 - 中野車庫

永福町発着便の補完として運行されている。

中野新橋線[編集]

  • 中83:中野駅南口 - 紅葉山公園下 - 鍋屋横丁 - 中野新橋駅 - 南台交差点

南部高齢者会館発着便の補完として2014年4月14日より運行されている。

廃止・移管路線[編集]

  • 宿42:新宿駅西口 - 西参道 - 西新宿四丁目 - 弥生町二丁目 - 中野車庫 - 佼成会聖堂
1985年頃に廃止された。
  • 橋63:下田橋 - 中野駅南口 - 東中野二丁目 - 大久保駅 - 国立国際医療センター - 牛込北町 - 市谷見附 - 国会議事堂 - 新橋駅
都営バス小滝橋営業所と共同運行。1979年11月23日に橋63と中63に分断。新橋駅 - 大久保駅間は都営バスが引き続き運行している。
  • 中63:下田橋 - 中野駅南口 - 東中野二丁目 - 大久保駅 - 国立国際医療センター
都営バス練馬営業所と共同運行。1988年10月16日に廃止。東中野二丁目 - 大久保駅間を除いて現在でも都営・京王の両社局の路線(渋66)は現存している。尚、東中野二丁目 - 大久保駅間は関東バス宿05が運行している。
  • 中71:中野駅南口 - 紅葉山公園下 - 鍋屋横丁 - 中野車庫 - 中野富士見町駅入口 - 方南町駅 - 西永福 - 永福町
2006年4月1日に永福町営業所から移管されたが、中野車庫発着便を除き2013年5月13日に永福町管轄に戻された。
  • 中82:中野駅南口 → 杉山公園 → 中野車庫 → 川島通 → 東大附属 → 中野車庫 → 杉山公園 → 中野駅南口
  • (出庫):中野車庫 → 川島通 → 東大附属 → 中野車庫 → 杉山公園 → 中野駅南口
  • (入庫):中野駅南口 → 杉山公園 → 中野車庫 → 川島通 → 東大附属 → 中野車庫
中野駅から区の南側に位置する川島地区を循環運行して戻る。方向幕では「中野駅=川島循環」と表記されていた。1980年代は8~20時に30分間隔で運行されていたが、1990年代前半から朝夕各3本に減少した。2005年9月16日に廃止され、中83に代替。
  • WEバス:新宿駅西口 → 新宿三丁目 → 新宿駅南口 → ワシントンホテル → 都庁 → ハイアットリージェンシー → 新宿駅西口
2011年2月1日の改正で新宿御苑経由に経路変更された。

車両[編集]

いすゞ自動車以外の国産3メーカーを採用している。

中野営業所は都区内に所在する営業所でありながら、中型車幅の車両の割合が高いことと、他営業所からの転入車が多いことが特徴である。

配置車両の主力メーカーは日産ディーゼル(現・UDトラックス)三菱ふそうトラック・バスだが、日野自動車製車両も導入されている。かつては日野製車両が主力で、他の営業所と同様に純粋な大型車を多く導入していたが、日産ディーゼル製中型長尺ワンステップ車を導入した1995年以降、日産ディーゼル製車両の配属が急増し、大型車よりも日産ディーゼル製や日野製の中型長尺車の導入が多い時期が続いた。中型長尺ワンステップ車が経年を迎えるとノンステップ車に置き換えられたものの、中型長尺車の製造が中止されると中型車の少量導入と世田谷営業所多摩営業所を除く全営業所[1]からの転籍で代替されるようになり、純粋な大型車はほとんど導入されない状態となっていた。

2012年に久しぶりの大型車の新規導入として三菱ふそう製と日野製のノンステップ車が導入され、翌2013年は三菱ふそう製ノンステップ車が12台導入された。そのうち2台は京王電鉄創立100周年記念の復刻塗装として京王帝都電鉄時代のカラーリングが施されている。

なお、新宿WEバス用として、日野・レインボーIIを種車に東京特殊車体にて中扉以降の車体後部にサンルーフを設置するなど改造を施した[2]専用の中型車が4台配属されている。

脚注[編集]

  1. ^ 運賃後払い方式を採用する営業所からの転入も多く、当該車両はナンバー登録の変更や車内の運賃後払い方式対応設備の撤去が行われたものの、中扉前に設置されている車外スピーカーはそのままとなっている。
  2. ^ 「新宿WEバスが運行開始」、『バスラマ・インターナショナル』第116号、ぽると出版、2009年10月、 p. 9。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

参考文献[編集]

座標: 北緯35度41分27.2秒 東経139度40分12.3秒