都立陣代高校

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都立陣代高校とりつじんだいこうこう)は富士見ファンタジア文庫で発売されている、賀東招二のライトノベル『フルメタル・パニック!』の主人公、相良宗介たちが通っていた架空の高校である。外伝『フルメタル・パニック!アナザー』の主人公、市ノ瀬達也も通っていた。

概要[編集]

校風は比較的のんびりしている。進学にも力を入れている。宗介とかなめが通っていた当時の校長は坪井たか子、生徒会長は林水敦信

素行不良の生徒もいることはいるが、概しておっとりした雰囲気の者が多く、宗介のような「問題児」でも受け入れてしまう。風紀の乱れもさほど目立たない。木暮一郎のような厳しい生徒指導担当が居なくても問題なく機能してしまう校風を持った、珍しい学校である。物語後半には、宗介が起こす全校規模の騒乱に付き合わされ続けた結果、誰の引率も無しに全校生徒がものの数分で校舎からの避難を完了できるという、類稀なるサバイバビリティが備わっていた。

生徒会の権限が他校に比べてかなり強く、宗介が騒乱や破壊を起こして弁償程度で済んでいるのも、生徒会長である林水の政治力と交渉術の賜物と言われている(もっとも『ミスリル』から学校側に何らかの働きかけがある可能性も否定できない)。また、「C会計」なる教職員にも知られていない秘密の資金が生徒会内に存在し、宗介の騒乱や破壊が学校の安全保障上必要であると認められた場合、被害の弁済額の半分がここから拠出される場合がある。この資金は以前の生徒会から受け継がれてきたものだが、林水が資産運用によって以前の10倍に増やした。

基本的な様相は東京都立神代高等学校と類似する。

校舎の構成[編集]

4階建ての南校舎と北校舎が平行に並んであり、それぞれの棟の東側と西側は渡り廊下でつないでいる。南校舎の中央から西側は3階建てになっている。渡り廊下は2階同士を繋いでいる。

南校舎から南側にクラウンドが広がっており、グラウンドの東側に北から体育館⇒部室棟⇒道場の順で並んでいる。そして南西の端っこにテニスコート(二面分)がある。

宗介やかなめのクラス、2年4組は南校舎の2階にあり、ふたりが所属する生徒会はその校舎の4階にある。

南校舎の北側には自転車置き場があり、その屋根を踏み台にしてかなめが飛び降りた為に、屋根には着地した際のへこみが残っている。

学校行事[編集]

球技大会
「大迷惑のスーサイド」(短編第3巻)で実施。クラス対抗の球技大会で、宗介は野球、かなめはバスケットボールに参加した。東海林未亜の脅迫状により、中止の危機に陥った(林水が用意した偽造の手紙により、無事開催された)。
写生大会
「芸術のハンバーガーヒル」(短編第1巻)で実施。毎年キャンプ場で行っているらしく、クラスの中で3名の絵が掲示される。美術の成績に影響する。2年4組のモデルは水星によって宗介に決められ、モデルの何たるかを勘違いした宗介によってとんでもない事態に陥る。
修学旅行
「戦うボーイ・ミーツ・ガール」(長編第1巻)で実施。沖縄旅行である。かなめ達が修学旅行に行った際は、ガウルンによるハイジャックに遭い北朝鮮に行ってしまう。その後宗介ら「ミスリル」の活躍により、陣代高校一行含む乗客が救出された。
林水の尽力により次年度(かなめ達の一学年後輩)からは修学旅行の行き先について、生徒側の発言権が大きくなっている。
陣高祭
「対立のフェスティバル」「愛憎のフェスティバル」(短編第8巻)で実施。模擬店やミスコンなどを実施する学園祭ではあるが、どさくさ紛れに他校の不良が侵入することもあるようだ。模擬店の収益はクラスに還元されるが、クラス間で対立の種になることもある。
「揺れるイントゥ・ザ・ブルー」(長編第3巻)の冒頭でその準備シーンが描かれており、宗介が入場ゲート(実態は検問所)の制作費用として147万6000円を請求している。その後も準備は進められた様だが、2年4組の準備はかなめが「揺れるイントゥ・ザ・ブルー」の事件に巻き込まれたこと、「女神の来日」において2年4組に留学生としてテッサがやってきたこと、そして2年7組から実行委員経由で妨害工作を受けたことで、大幅に準備が遅れている。

部活動[編集]

部活動も比較的盛んであるが、それに関する情報はあまり明らかになっていない。作中の記述から、以下の部活の存在が確認されている。「ままならないブルーバード」によれば、慢性的な部室不足が問題となっており、部室がない部活動は適当な場所で活動を行い、これも問題化している。また、新たなクラブ設立に寛容な校風のため、活動内容が既存の部活とブッキングしても設立が許されてしまう(例:空手部があるのに空手同好会がある)傾向が強く、先述の部室不足に拍車をかけている。林水によれば、申請が来ている全ての同好会の設立を許可したとすると、校内の部・同好会の数は3桁に達するという。

映画研究会
「時間切れのロマンス」(短編第6巻)に登場。部長は小室隆宏で、自主制作映画「恋する七人」を制作した。その撮影に宗介・かなめ・恭子が手伝いに行っている。ストーリーで描かれる前の年には西東京高校映画祭での受賞経歴を持つ。
演劇部
「おとなのスニーキング・ミッション」(短編第4巻)にてその存在が語られている。部長は佐伯恵那。
空手部
「純で不純なグラップラー」(短編第5巻)において存在が語られている部。椿一成らも同好会を設立する前はこちらに所属していた。
空手同好会
「純で不純なグラップラー」にて初登場。椿一成の所属する同好会。「型やルールにとらわれない、実戦を前提とした総合格闘技」を極めることを目的とし、本家空手部を遙かに上回る実力を持つ。
老朽化した柔道場を活動場所としていたが、消防法に抵触するほど老朽化していたために消防署から立ち退き勧告が出されていた。そのため、宗介とかなめが立ち退きの要求に向かっている。
後に「ままならないブルーバード」(短編第6巻)にて部室を獲得する。
軽音楽部(後に同好会)
「ままならないブルーバード」に登場。部室を持っていなかったため地学室などで演奏を行っていた。社会研究部主催のナンパ大会では2位に食い込むが、部室は得られなかった。
その後のことは明かされていないが、「つづくオン・マイ・オウン」の記述から、同好会に降格したことが判明した。
サッカー部
写真部
風間信二が所属している。写真部をメインに取り上げた話は現時点では無い。
部室を持っていなかったため、用具室などで現像を行っていた。主な被写体は特に明かされていないが、女子生徒を超ローアングルから隠し撮りするなどの行為も行っていた模様。
なお、信二は全国各地の基地を巡ってASの写真を撮っていることもある。
社会研究部
「ままならないブルーバード」に登場。部室不足に悩む陣代高校の部活動に対し、部室を譲っても良いがナンパをするという条件を出し、宗介を苦労させた。部員は2名のみ。
柔道部
「純で不純なグラップラー」において存在が語られている部。ただし部員数が少なく廃部寸前。
女子ソフトボール部
初出は「戦うボーイ・ミーツ・ガール」。常盤恭子が所属している。宗介はこの部活に入部しようとしたことがある。
水泳部
水泳部をメインで取り上げた話はないが、「つづくオン・マイ・オウン」の冒頭にて部員の森川唯が生徒会長に立候補し、投票の結果、林水の後を継いで生徒会長に当選している。
生物部
「ままならないブルーバード」に登場。本来の活動場所である理科室を空手同好会に占拠されたため、料理部の活動場所である調理室でこともあろうにゴキブリの実験を行っていた。
バスケットボール部
男子と女子に分かれている。男子バスケ部に小野寺孝太郎、女子バスケ部に東海林未亜が所属しているが、写真部等と同様にバスケ部をメインに取り上げた話はない。存在が明らかになったのは、短編第1巻収録の「芸術のハンバーガーヒル」と短編第3巻収録の「大迷惑のスーサイド」。
フィッシング同好会
ブラスバンド部
陣代高校OGである神楽坂恵理及び西野こずえが在学中に所属していた部活。
漫画研究部
名のあるキャラクターは登場していないが、「五時間目のホット・スポット」(短編第6巻)にて2年4組に漫研部員がいることが読み取れる。
模型同好会
佐々木博巳が所属している。部室を持っていないため、「ままならないブルーバード」にて社会研究部が主催したナンパ大会に参加している。
野球部
ラグビー部
「やりすぎのウォークライ」(短編第2巻)に登場。50年近い伝統を持つ部活動。かつては花園の一歩手前まで進出するだけの実力を持っていたが、現在では弱体化が著しく廃部が決定。硝子山高校との練習試合に勝てば存続という条件で宗介とかなめが生徒会から助っ人として派遣された。部長は郷田優。
部員はそのほぼすべてが軟弱で、練習の前には怪我が無いように神に祈る、タックルの練習は危険なのでしない方針というラグビー部にあるまじき状態だったが、宗介の海兵隊式訓練による改造の結果、全員が戦闘マシーンとして洗脳される。その後に行われた硝子山高校との練習試合には勝利するも、硝子山高校側に多数の負傷者を出し「二子玉川の悪夢」とまで言われる悲惨な試合となってしまった。
陸上部
たとえ陸上部員でも、持久走においては戦場育ちの宗介に追従できる者はいないと言われている。
料理部
「ままならないブルーバード」に登場。生物部のゴキブリ実験に巻き込まれる。
サバイバルゲーム同好会
「与太者のルール」(短編第9巻)に登場。エアガンという危険な道具を扱う関係上、通常であれば設立が認められないところではあるが「宗介には銃の携帯が許可されているのに何故駄目なのか」という反論もあり、メンバー全員が宗介一人とサバイバルゲームで対決し、宗介に勝利したら設立を認めるという条件が出された。結果、援軍として参加したかなめの協力もあって宗介に何とか勝利でき、設立が許可された。

モチーフ[編集]

モチーフは作者の出身校である東京都立神代高等学校で所在地、校舎の形、沿革などもこちらに則ったものが設定として存在するが制服に関しては陣代高校は男子生徒の制服は詰襟だが、神代高校は私服で標準服はブレザーであり陣代高校とはまったく異なる。レナード・テスタロッサ役の浪川大輔もここの出身である事がセカンドレイドのオーディオコメンタリーで判明している。

修繕費[編集]

当初、校舎の修繕費は宗介が所属している対テロ傭兵部隊「ミスリル」から出ていたが、最近では宗介のポケットマネーから支払われている。

短編『南から来た男』の描写によると、宗介が陣代高校に転入した直後には、1週間での修繕費が43万5000円に達している。

なお、『つづくオン・マイ・オウン』のラストにおいて、陣代高校は宗介とレナードがそれぞれ駆るアーバレストベリアルの戦闘に巻き込まれたため、作中で最大規模の被害を負うこととなった。

その他[編集]

  • ゲーム『スーパーロボット大戦J』では、男主人公紫雲統夜や、『マジンカイザー』の兜甲児らが陣代高校と思われる学校に通っている。
  • ゲーム『スーパーロボット大戦W』では前述の『マジンカイザー』の面々と『ゲッターロボG』のゲッターチームが転入生として陣代高校に転入し、『機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』のハルカ・ミナトが数学教師として在籍する。ルート次第では学園祭の最中に敵に襲われてしまうが、宗介がグラウンドにしかけた地雷と、林水があろうことかマジンカイザー、真ゲッター、ゴライオン、ガオガイガーを用意させておいたことと、ボン太くんと量産型ボン太くんの軍団によって敵は撃退され、千鳥の機転により学園祭のアトラクションとして処理されたため大きな混乱は起きなかった。