りゅうおうのおしごと!

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
りゅうおうのおしごと!
ジャンル 将棋コメディ
小説
著者 白鳥士郎
イラスト しらび
出版社 SBクリエイティブ
レーベル GA文庫
刊行期間 2015年 -
巻数 既刊6巻(2017年7月現在)
漫画
原作・原案など 白鳥士郎(原作)
カズキ(構成)
作画 こげたおこげ
出版社 日本の旗 スクウェア・エニックス
掲載誌 ヤングガンガン
レーベル ヤングガンガンコミックス
発表号 2015年20号 -
発表期間 2015年10月2日 -
巻数 既刊5巻(2017年7月現在)
アニメ
原作 白鳥士郎
監督 柳伸亮
シリーズ構成 志茂文彦
キャラクターデザイン 矢野茜
音楽 川井憲次
アニメーション制作 project No.9
放送局
放送期間 2018年1月 -
テンプレート - ノート
プロジェクト ライトノベル漫画アニメ
ポータル 文学漫画アニメ

りゅうおうのおしごと!』は、白鳥士郎による日本ライトノベル。イラストはしらびが担当している。GA文庫SBクリエイティブ)より2015年9月から刊行されている。

概要[編集]

GA文庫SBクリエイティブ)10周年記念プロジェクト第6弾[1]。当初よりメディアミックスを想定したプロジェクトとして企画されており、ライトノベルの発売開始と同時に漫画の連載、ドラマCD化が並行で進められている。

作者によれば、題材に将棋を選んだのは「高校時代の同級生である加藤幸男[注 1]の影響」だという[2]。また主人公を竜王に設定したのは「名人と違って、制度上1年で獲得できる」ことが大きいとのこと[3]

このライトノベルがすごい!』では、2016年版で総合26位(新作部門8位)にランクインし、2017年版では文庫部門1位を獲得した。2016年7月には第28回将棋ペンクラブ大賞で文芸部門優秀賞を受賞した[4]

現実との類似点[編集]

本作では西遊棋日本将棋連盟関西支部の若手棋士によるプロジェクト)の監修、『将棋世界』誌の協力[2]などを受けており、作中に登場する 将棋界のエピソードについても、その多くが実際に起こったもの(あるいはその未遂)をモチーフにしている。主だったものだけでも以下のものがある。

なお作中では竜王戦やマイナビ女子オープンなど一部の棋戦が実名で登場するが、大半の棋戦は架空の名称が用いられている。また作中に登場する棋士については複数の実在する棋士の要素を混ぜており、例えば八一については「プロフィールは糸谷哲郎、棋風は山崎隆之、考え方は渡辺明」という形になっている[8]

あらすじ[編集]

16歳の若さで、棋界の二大タイトルの一つである「竜王」を奪取したものの、その後大スランプに陥っていた主人公の九頭竜八一。そんな彼が3月のある日自宅に帰ると、なぜか女子小学生の出迎えを受ける。

その小学生・雛鶴あいは内弟子としての弟子入りを希望していた。「まあ一度対局してあげれば帰るだろう」と思い気楽に対局してみたところ、あいの将棋の才能が非常に高いことに気づき、弟子として彼女を育てようということになるのだが、周囲からはロリコン扱いされるわ、当然ながら両親があいを連れ戻しにやってくるわといったドタバタが続き、八一はその騒動に翻弄される。さらに諸々の事情から、二人目の弟子・夜叉神天衣の面倒も見ることになる。

その後、あい・天衣に加え、姉弟子の空銀子、JS研の面々や女流棋士らも含めた八一争奪戦が繰り広げられる一方で(ただし八一自身はその自覚はない)、八一自身も竜王の防衛戦をはじめとして多くの棋戦を戦う。その中で様々な事件が起こるのだが…。

登場人物[編集]

※声優は全員ドラマCD、テレビアニメ兼任。

清滝一門[編集]

九頭竜 八一(くずりゅう やいち)
声 - 内田雄馬
本作の主人公。福井県大野市出身。第1巻時点では16歳。段位は第1巻時点で八段、第5巻で竜王位を防衛(竜王位2期獲得)したことにより史上最年少で九段に昇段。順位戦はC級2組。
6歳で清滝九段の内弟子として修行を開始し、小学校3年生のときに小学生名人戦で、当時の史上最年少優勝者となる。その後奨励会に入り、中学校3年生のときに15歳2か月で史上4人目の中学生棋士としてプロ入り[注 2]。16歳1か月で竜王挑戦により七段に昇段し、フルセットにまでもつれ込みながら竜王位を奪取、16歳4か月で史上最年少のタイトル保持者となると共に八段になる。他にも帝位戦[注 3]リーグ入りを果たすなど順調にキャリアを積み上げてきたが、竜王奪取後からそのプレッシャーにより大スランプに陥り、公式戦11連敗を喫する。その矢先にあいと出会い、紆余曲折を経てあいを内弟子として育てることになる。
少年のころから極めて優れた才能を見せており、関係者からは期待されていた。奨励会入会直後の6級のときに月光聖市とアマ名人の記念対局の記録係を務めたが、感想戦で両対局者が気付かなかった23手の即詰みを指摘して一同を驚嘆させている。
あいの育て方について師匠の清滝と同じ道を歩めていたことを知った時に涙を流すなど、清滝のことを心から尊敬している。
中学在学中にプロ入りしたこともあり、高校には進学せず、関西将棋会館近くのアパート(2DK)に住んでいる(当初は一人暮らしだったが、あいが同居してからは二人暮らし)。研究仲間が頻繁に立ち寄ることに加え「盗まれて困るようなものがない」ため、部屋に鍵はかけておらず、そのため突然知り合い(主に銀子)が家に踏み込んでくることも多い。
元々は居飛車党で相掛かり後手番一手損角換わりなど、力戦調の棋風を得意とするが、プロデビュー戦では山刀伐相手に頓死し、悔しさのあまり千駄ヶ谷の将棋会館から茅ヶ崎まで走り続けて海に飛び込もうとし、数日後に銀子に見つかって連れ戻されるという、惨め極まりない経験をしている。竜王になってからも山刀伐には勝てず、「このままでは竜王防衛は危うい」との判断から、第3巻では生石の指導を仰ぎゴキゲン中飛車など振り飛車系の戦型に挑戦し、オールラウンダーへの棋風改造を図る。二週間ほどの特訓で付け焼刃ではあったが振り飛車を体得し、山刀伐から奇跡的な勝利を挙げて改めて自身の天才性を示す。名人が挑戦者となった竜王戦では、ハワイでの第1局以降3連敗を喫し、精神的に追い込まれてあいとの師弟関係にすら亀裂が入りかけるが、あいやその他の周囲の人々の励ましで立ち直り、最後の審判問題が絡んで差し直しとなった第4局の大熱戦を制してからは、その勢いで4連勝して防衛に成功する。
女心に疎い一面があり、しばしば致命的とも言える失言をしてしまう。シャルロットに対する「師匠にはなれないけどお嫁さんにしてあげる」発言(第2巻)などが代表例。自らに好意を寄せるあいや銀子に対してもあくまで将棋仲間としての意識しか持っておらず、そのせいで騒動に巻き込まれることも多い。
数多くの女子小学生に囲まれているという境遇に置かれていることから、周囲からしばしば「ロリコン」と揶揄される。本人はそう言われるたびに否定しているものの、弁解が難しい行動も見られる。3巻では入浴後にマッサージと称して女子小学生に自分の体を踏ませるという奇行に走り、「気持ちいい・・・これが・・・命の重さか・・・!」と率直な感想を口にし、激昂した銀子に強烈な折檻を食らう。しかし本人は巨乳好きであり桂香に惚れており、桂香との関係を発展させたがっているが、桂香からは弟扱いしかされない。ニコニコ生放送で解説を担当した際には、聞き手の鹿路庭珠代の胸に視線がくぎ付けになり、それをコメントで指摘されて全国に恥をさらす。終いには月夜見坂・供御飯の前で「おっぱいしか見てませんから!!」と叫び、自ら巨乳好きであることをカミングアウトしてしまった[9]
竜王防衛後は棋力がさらに高みに上ったと評されるが、本人は頭の中の将棋盤が目の前に現実感を伴って出現してなかなか消えないという症状に苦しんでいる(その症状の影響でまともに熟睡できないほど)。
名前の由来は誕生日が8月1日であるためで、将棋とは一切関係ない。
雛鶴 あい(ひなつる あい)
声 - 日高里菜
本作のヒロイン。第1巻時点では9歳(小学3年生)。
石川県七尾市にある和倉温泉の旅館を経営する夫妻の一人娘。前年にその旅館で行われた竜王戦第7局で、勝利への重圧から廊下に倒れていた八一に水を差し出したことで八一と知り合う。
元々祖父が将棋好きで、家には将棋盤や棋書などが一通り揃っていたこともあり、それを機に将棋の勉強を始めたところ、わずか3ヶ月で『将棋図巧』の詰将棋を全問解くほどの棋力を身につける。しかし両親(特に母親)は将棋が好きではなく、将棋を続けることを反対されたため、学校が春休みに入ったのを機に大阪に向かい、面識のある八一の家に押しかけた。紆余曲折はあったものの、最終的に内弟子としての弟子入りが認められたため、春休みが終わると同時に正式に八一の家に引っ越し、学校も大阪の小学校に転校している。後に研修会D1(第3巻)→C1(第5巻)に昇級、さらにマイナビ女子オープン本戦入りも果たし、第6巻時点では女流2級となっている。
元々将来的に温泉旅館を継ぐ前提で両親からの教育を受けており、9歳ながら家事は一通りこなせる。特に料理は「佃煮を海苔から自作する」「あいの作った金沢カレーを食べた八一が、あまりの旨さに意識を飛ばす」などかなりの腕前。
八一が隠し事をしている時は自白剤を本気で購入しようと考えたり、嘘をついていた八一から「どうしたら信じてくれるの?」と聞かれた際に「拷問します」と返答するなど、ヤンデレの気質が有る。研修会や女流棋戦において数多くの大人たちとの真剣勝負を繰り広げていることから、小学生とは思えないほどの凄まじい気迫も併せ持つ[注 4]。感情が昂ると金沢弁が出る癖があり、特に八一が他の女性に対して好意を示した際に出る「ししょーのだら![注 5]」はもはやお約束。
空 銀子(そら ぎんこ)
声 - 金元寿子
八一の姉弟子(ただし弟子入りの時期は2週間しか違わない)。大阪府出身。第1巻時点では14歳(中学2年生)で新進棋士奨励会二段、女流二冠(女王、女流玉座[注 3])だったが、その後15歳で女性として史上初の三段[注 6]への昇段を果たす。
2歳で将棋の駒の動かし方を覚え、4歳で清滝九段の内弟子になる。小学校2年生で小学生名人戦で優勝し、八一の最年少記録を塗り替える。11歳で奨励会在籍のまま女流二冠となる。女流棋士との対局では公式戦50戦無敗(第2巻時点)という圧倒的な強さを誇る(後述の「白雪姫」も、実は「黒星がついたことがない」ことに由来している)。13歳のときにテレビの取材を受けた際に付けられた『浪速の白雪姫』というキャッチフレーズが一般にも定着しており、街を歩いているとサインを求められることも多い。
髪にはいつも、八一から贈られた雪の結晶デザインの髪飾りをつけている(『白雪姫』=『雪』という単純な連想から)。タイトル戦で和装する際にも外さないほどで、本人もまんざらではないようだが、八一は「髪飾りをつけているのは自分への嫌がらせ」と本気で思い込んでいる[10]。将棋界では多くの人間から「八一の(将来の)嫁」として認識されているものの、八一と面と向かう際には基本的にその好意を表に出さないこと(いわゆるクーデレ)、さらに八一が女心に疎いことから、八一からは「単なる姉弟子」として扱われている。
性格はかなり頑固。また料理が大の苦手。食事の際はソースを大量に使う癖があり、お好み焼きを食べる際も表面を真っ黒にするほど。また、14歳という年齢ながらも、あい曰く「つるつる」らしい[11]
あいに対しては悪感情をあからさまにしており、あいを弟子に取ることについても一門の中で最後まで反対していた。
趣味はサッカー観戦。特に監督の指示やゴールキーパーのコーチング、サポーターの応援が選手(特にメンタル面)に与える影響などに注目して観戦することが多い[12]
幼少のときは八一より将棋が強かったが、ほどなくして八一に追い抜かれ、引き離される一方となる。それでも、八一に自分だけを見てもらえる場である公式戦での対局を目指し、女性初の正棋士となるため努力を続ける。女流棋戦では無敵だが、奨励会では必ずしも勝ち続けているわけではなく、自分の才能に限界を感じていた。三段への昇段が壁となっていたが、6巻で幸運に恵まれて昇段できたものの、その先に待ち受ける三段リーグの恐ろしさに圧倒されそうになる。
清滝 鋼介(きよたき こうすけ)
八一・銀子の師匠。第1巻時点では50歳。段位は九段で、順位戦はB級2組、竜王戦は2組。タイトル獲得経験はないが、名人への挑戦が2回ある。
娘の桂香が幼いころに妻を亡くし、その後自身の母も死去してからは娘と二人暮らしだったが、突如として4歳の銀子と6歳の八一を内弟子に取る。
将棋大会の指導対局で角落ちの将棋をしたことが八一との出会いで、大人相手にも勝ちまくっていた八一を相手に、接戦を演出しつつ勝利するというプロの技術を見せて八一の憧れの存在となった。
八一・銀子からの信頼が非常に厚く、普段は割と常識人でなのだが、将棋に関しては「八一との対局に負けた腹いせで、関西将棋会館の窓から放尿」「八一の竜王奪取記念で、旅館のロビーで裸踊り」など、なぜか変人的な行動が目立つ人。あいのことは孫のように可愛がっている。ソーシャルゲームにはまり課金を重ねる一面もある[13]
坂井十三九段を師に持つ。
清滝 桂香(きよたき けいか)
声 - 茅野愛衣
清滝九段の一人娘。大阪府出身。第1巻時点では25歳で、研修会C2クラスに在籍していた。
師匠の娘という立場もあって、八一・銀子が普段から何かと世話になっており、銀子が唯一心を開く人物(銀子曰く「銀は桂と香のとなりにいるから」[14])。八一曰く「隠れ巨乳」(スリーサイズは上から95・62・92)で、八一は何度となく男女の仲を目指してアプローチしているが、桂香からは弟扱いでまるで相手してもらえていない。
子供の頃に父から将棋を教えられたものの、一度将棋を嫌いになってやめ、将棋を本格的に始めたのが高校3年生からのため、弟子としては八一・銀子の妹弟子となる。今では初恋の相手が将棋であると語るほど、女流棋士となるため真摯に将棋に向き合っているが、成果を出せずに苦しむときもあった。
女流3級の資格を得られるC1クラスへの昇級がなかなか実現できず、そうこうしているうちに研修会の年齢制限が近づいてきていることに焦りを感じていた。マイナビ女子オープンチャレンジマッチで敗者復活戦を経て一斉予選に進出する。予選決勝で研修会で親しかった香酔千と対戦し、泣きながら彼女の夢を断ち切ると共に自らの夢の実現に近づく。本戦1回戦の釈迦堂里奈との戦いでは、竜王戦の3連敗で精神的に追い詰められた八一に自分が対局する姿を見てほしいと語って臨み、凄絶な勝利を収めて八一に大きな感動と勇気を与えた。マイナビ女子オープンのベスト8入りしたことで女流棋士としての申請を行っており、第6巻時点では女流3級。
作者自ら「私の全てを背負ってもらいました」と語るほど[15]思い入れの深いキャラ。
夜叉神 天衣(やしゃじん あい)
声 - 佐倉綾音
第2巻より登場する「もう一人のあい」。初登場時点では9歳。神戸市の豪邸に祖父(元博徒で現在は実業家)と暮らしている。JS研のメンバーからは(あいとの区別のため)「天ちゃん(てんちゃん)」と呼ばれている[16]
父親は元アマチュア名人、母親も大学時代将棋部に在籍しており、将棋が縁で結婚したという家庭のため、幼少時から将棋に親しんできた。その両親が事故で亡くなり祖父の元に引き取られたが、祖父に甘やかされて育ったため、典型的な「高飛車なお嬢様」キャラとなってしまった。
元々は月光の門下だったが、当の月光から「研修会に入会するまで」という条件で八一に預けられ、最終的に八一自ら弟子に取ることを決意する。実は元々八一とも浅からぬ縁があったことが後に判明する。棋風は徹底的な受け将棋。
マイナビ女子オープンでは本戦ベスト8に進出、桂香と共に女流3級の申請資格を得たが、この時点では申請は行わず。後に研修会C1クラスに上がり、あいに若干遅れて女流2級でプロ入りした。とはいえ、誕生日の関係[注 7]で史上最年少女流棋士の記録はあい(10歳1か月)ではなく天衣(10歳0か月)のものとなった[注 8]。メディアからは「神戸のシンデレラ」の異名で呼ばれている。
普段の言動はお嬢様そのものだが、その言動の裏には八一や清滝一門への思いやりが非常にこもっている。しかし、それを指摘されると恥ずかしがって否定する。
祖父は「天衣が悲しい顔をするから」として、父親の使っていた将棋盤・駒、父親の書いた棋譜などを死後全て処分してしまっていたが、鏡州らの伝手を使って探し出した父親の筆跡(棋譜)を使った将棋駒を八一からプレゼントされると、それまで内に秘めていた父親への想いが弾け号泣してしまった。
いわゆる歴女の一面があり、人間将棋企画の下見のため関ヶ原古戦場跡を訪れたときは大谷吉継好きであることが判明した[17]

JS研[編集]

八一のアパートに集まる女子小学生たちによる研究会。第2巻特装版のドラマCDでは、「JS将棋アイドルユニット」の結成を将棋連盟の上層部から命じられ、「なにわ筋将棋通り」のグループ名でイベント等に登場している。

雛鶴 あい(ひなつる あい)
#雛鶴あい参照。
水越 澪(みずこし みお)
声 - 久保ユリカ
あいが初めて棋友となった、元気いっぱいでショートヘアの女の子。あいが大阪に転校してきてからは小学校も同じクラスとなった。JS研ではリーダー格。親が薬品関係の仕事をしているもよう。
研修会E1クラス在籍。暮坂七段の門下生であり、戦型は居飛車、振り飛車ともにこなすオールラウンダー[18]
やや舌足らずな所があり、自分の名前を「みじゅこし」や、九頭竜八一を「くじゅりゅー」と発音してしまう。夏休みに自転車で琵琶湖を一周したことが自慢。
あいと天衣がそろって女流棋士になったことを機に、自らも女流棋士を目指すことを八一に告げた。
貞任 綾乃(さだとう あやの)
声 - 橋本ちなみ
京都府京都市出身のお嬢様風のキャラでJS研では参謀格。シャルロットの保護者役。
研修会F1クラス在籍。加悦奥大成七段の門下生であり、供御飯万智の妹弟子にあたる。
あいの研修会入会試験で一番手に平手で戦い、34手という短手数で詰まされる。
姉弟子の供御飯から腐女子属性を仕込まれたらしく、特別編では薄い本を関ヶ原に持ち込み、大谷吉継と石田三成の関係について天衣と激論となった[19]
シャルロット・イゾアール
声 - 小倉唯
第1巻時点では6歳。京都のフランス人学校に通っている。漫画『NARUTO』を読んで将棋に興味を持ち、京都市内で加悦奥七段が開く将棋教室に通うようになった(実際のところ、最初は単なる迷子だったらしい[16])。朝食は納豆派。まだ研修会には入会しておらず、腕前はアマチュア1級[16]
まだ幼いせいか舌足らずで、八一のことを「ちちょ(師匠)」と呼ぶほか、自分の名前も「しゃうおっとぃずぁーう」としか発音できない。一人称は「しゃう」で、周囲からは「シャルちゃん」と呼ばれている。八一への弟子入りを希望したところ、「棋力不足」と判断され弟子入りを認められず泣きそうになったが、シャルロットを傷つけないように配慮したつもりの八一から「弟子の代わりにお嫁さんにしてあげる」と言われ、一転して喜んだ。この「八一のお嫁さん」設定はその後も生きているようで、一緒にお風呂に入ろうとしたりニコニコ生放送で八一の頬にキスをしたり結婚式では着物を着たいと述べたりと、幼いなりに八一の奥さんらしいことをしたがっている。さらには「新婚旅行として二人でユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に行く約束をした」ことを語っている(当然ながらあいは激怒した)[16]
特別編では関ヶ原で忍者姿の現地職員を見て「ねおしゃいたまでおーがにっくすしたべゆんだよ」と発言しており、『ニンジャスレイヤー』も好きである模様[19]

棋士[編集]

神鍋 歩夢(かんなべ あゆむ)
関東所属の将棋棋士。第1巻時点では18歳。段位は六段。
八一とは幼少時からのライバルかつ親友と呼べる存在で、棋士としては研究仲間でもある。
初登場時は「帝位戦リーグ入り、年度の連勝賞と勝率一位賞が既に確定」など、八一とは対照的に好調を維持したまま、帝位戦紅白リーグの八一との対局に乗り込んできた。
中二病気質があり、自らを「ゴッドコルドレン」、昼食によく注文する親子丼を「不死鳥(フェニックス)と聖卵(イースターエッグ)の混沌(ケイオス)」など、独特の用語で呼ぶ。対局中もその調子で喋りまくる。実家が葛飾区の豆腐屋で、かつつい最近まで高校生だったこともあり、夜になると眠くなりやすいため長時間の対局に弱い。上述の八一との対局では勝利を目前にしながらも泥臭く粘られ、結果としてこの弱点を突かれる形で負けたが、402手という戦後最長手数記録を八一と共に手にすることになった。
師匠は釈迦堂里奈女流名跡[注 3]。男性のプロ棋士が女流棋士を師匠に持つ珍しいパターン[注 9]で、本人も「(師匠が)理想の女性」と公言している[20]
竜王戦の挑戦者決定戦三番勝負まで進出するも、名人の巧みな将棋の前に二連敗し、惜しくも敗退する。その後の竜王戦の第4局では、ニコニコ生放送で解説を担当しながら立場を忘れて八一に声援を送る。
久留野 義経(くるの よしつね)
研修会幹事のプロ棋士で、段位は七段。久留野ワールドという独特の感性を持ち、他の棋士から怖れられる。本気の際はマイナスイオン発生装置など「対局七つ道具」と呼ばれる道具を用いる。
あいの研修会入会試験で二番手として二枚落ちで指し、「この子の才能は研修会のレベルではない」と実力を認め投了。
月光 聖市(つきみつ せいいち)
日本将棋連盟会長で、段位は九段。第2巻時点で50歳。史上2人目の中学生棋士[注 10]兵庫県神戸市出身。
十七世名人の有資格者、竜王戦1組以上22期、順位戦A級以上32期(第2巻現在も在籍中)、タイトル獲得計27期、一般棋戦優勝22回、という超一流棋士。20代で大病を患い失明したにも関わらず、50歳という年齢まで順位戦A級の地位などを維持している。将棋盤に駒を並べることが困難なため、対局の際は秘書がサポートにつく。
かつて名人だったときに、アマ名人だった天衣の父親と角落ちの記念対局をしており、彼の実力を高く評価した。
坂井十三九段を師に持ち、清滝鋼介にとっては兄弟子である。
生石 充(おいし みつる)
段位は九段。現役のタイトルホルダー(玉将[注 3])で、順位戦A級在籍12期(在籍中)、竜王戦1組、タイトル獲得計6期というトップ棋士の一人。大の振り飛車党で、将棋界では「振り飛車党総裁」「捌きの巨匠(マエストロ)」[注 11]の異名で知られる。
大阪・京橋で将棋道場を併設した銭湯『ゴキゲンの湯』を経営しているが、店を空けて護摩行などに出かけることが多く、店の運営は基本的に一人娘の飛鳥(あすか)に任せっ切り。
関西将棋会館に対局以外で顔を出さない一匹狼として知られていたが、銀子を高く評価しており共に研究会を行っている。さらに八一に振り飛車の「捌き」を教えた後は改めて八一の才能に驚嘆し、八一も研究会に誘うようになる。八一からは研究の効率を上げるためソフトを使うことを勧められるが、コンピューターに詳しくないため渋っている。
山刀伐 仁(なたぎり じん)
段位は八段。山形県出身。順位戦はA級、竜王戦は1組。八一のデビュー戦の相手で、結果は八一の負けとなった。
棋風はオールラウンダーで、異名は『両刀使い』。生石とは同世代で、生石曰く「俺達の世代じゃめちゃめちゃ弱かった」「あんな才能の無い奴」という遅咲きの棋士だが、徹底的な研究で現名人の研究パートナーとなり、トップ棋士の一人に上り詰めた。
対局中、急にオネエ口調になることがあるため、八一からは「そっちの意味でも『両刀使い』なのでは」と性癖を疑われている。家事全般が得意。
地方での出張将棋教室で鹿路庭珠代と出会い、一から将棋を教える。鹿路庭の上京の際も面倒を見ており、現在はマンションの隣同士の部屋に住んでいる(元々山刀伐が研究用に借りていた部屋に鹿路庭が住み着いた形)。鹿路庭からは「ジンジン」と呼ばれている。
師匠は鬼首寿九段。
篠窪 大志(しのくぼ たいし)
段位は七段。初登場時点で23歳。
慶應大学を首席で卒業、テレビのニュース番組でもコメンテーターを務め、ファンの間では「王太子」の愛称で呼ばれるイケメンエリート[注 12]。22歳で初タイトルとなる棋帝[注 3]を奪取するが、翌年の棋帝戦で名人に3連敗し奪われた。
名人と歩夢が対決した竜王戦挑戦者決定戦第1局では、ニコニコ生放送で解説を務めた。
名人
タイトル獲得99期・永世六冠(共に第4巻時点)を誇り、棋士から「神」と呼ばれるほどの最強棋士。史上3人目の中学生棋士[注 13]。山刀伐を研究パートナーとしている。
名人・玉座[注 3]・盤王[注 3]の3タイトルに加え、第4巻で棋帝を奪取し四冠を保持中。さらに竜王戦挑戦者決定三番勝負で歩夢を下し、タイトル100期・永世七冠を賭けて八一とのタイトル戦に駒を進めてきた。その竜王戦では当初3連勝と八一を圧倒するが、第4局の千日手指し直し局で敗北したのを期に4連敗を喫し、タイトル奪取に失敗している。
第5巻時点で未だ氏名が明らかにされていないが、「白髪交じりの中年男」「八王子の新興住宅地育ち」「娘が二人いる」[21]などの描写がある。
蔵王 達雄(ざおう たつお)
段位は九段。第6巻時点で80歳という現役最年長棋士。日本将棋連盟関西本部総裁(蔵王のために作られた終身名誉職)を務める。順位戦はC級2組だが、高齢による棋力・体力の低下のため今期限りで現役を引退することを明らかにしている。『ナニワの帝王(ドン)』の異名を持ち、非常に酒に強い(指し初め式で清滝を潰したほど)。
於鬼頭 曜(おきと よう)
帝位[注 3]のタイトルを持つ。順位戦はA級、竜王戦は1組。無口。
コンピュータ将棋に負けた初めてのプロ棋士」として有名で、当時は将棋ファンから非常に叩かれた[22]
過去に何らかの事件に巻き込まれたことが示唆されており、その際に「タイトルもA級の地位も失い、命すらも失いかけた」とされる[23]。玉将戦で挑戦者となっており、生石と七番勝負を戦う予定。

女流棋士[編集]

月夜見坂 燎(つきよみざか りょう)
女流玉将[注 3]東京都調布市出身。小学校5年生のときに小学生名人戦の決勝で八一に敗北して準優勝する。八一との再戦を期すが、八一が奨励会に入ったためかなわなかった。その後八一を追いかけるように中学2年生で奨励会5級となったが、翌年6級で退会。その後は女流棋士として活躍するも、今も八一と公式戦で対局することを目指している。
防御不要の速攻を得意とし、通称「攻める大天使」。しゃべり方はヤンキー口調で、実際「単車は高校時代から乗っていた」が、当時運転免許を持っていなかった疑惑がある(少なくとも「今は持っている」とのこと)。なお四輪の免許は持っていないと明言している。尾崎豊が好きで、自らの得意戦法の横歩取りを尾崎の歌に例えたりもしている[24]
第2巻ではマイナビ女子オープンにて銀子に挑戦するが、3連敗で挑戦に失敗し、その結果八一に八つ当たりする。
第4巻のマイナビ女子オープンでは、前回挑戦者だったためシードで本戦出場し、一回戦であいと対局して才能の差を見せつける形で勝利する。その際あいをこき下ろすだけでなく八一を侮辱するようなことを言うが、これは八一と対局できない鬱憤を八一の弟子にぶつけたもので、後に反省している。
八一の竜王防衛戦第4局の棋譜中継を見て、自分が八一に絶対に追いつけないことを自覚して涙する。
関東所属だが、用もないのに関西将棋会館の棋士室にいることが多く、単行本のエピローグは八一と月夜見坂・供御飯の3人の絡みとなるのが恒例。
供御飯 万智(くぐい まち)
山城桜花[注 3]のタイトルを持つ。京都府京都市出身。小学校5年生の時に小学生名人戦で準決勝に進むが、月夜見坂燎に敗れる。直後の決勝戦で八一が見せた独創的な将棋に魅了されるも、正棋士になる才能は自分にはないと自覚したため、女流棋士かつ観戦記者として少しでも八一の近くで彼の将棋を理解できる立場を目指した。
戦型は穴熊囲いなどを得意とし、通称「嬲り殺しの万智」と呼ばれる。実家が京都の公家というお嬢様で、普段から京都弁丸出しのおっとりとした口調だが、一方で第2巻では「将棋盤の星の有無」を巡る口喧嘩で購入したばかりの新車を賭けるなど、勝負師としての大胆さを持ち合わせる。腐女子でもあるらしく、妹弟子の綾乃に薄い本を渡したりしている模様[19]
八一をからかうような言動の裏には、八一に対する強い執着があり、あいの母の亜希奈からは、娘にとって八一との関係で大きな障害になりえるとみなされている。
子供のころからのライバルである月夜見坂とは今も仲が良い。巨乳。
師匠は加悦奥大成七段。
鵠(くぐい)
供御飯が将棋の観戦記者を務める際のペンネーム。本格的に作中に登場するのは第4巻からだが、実は第1巻で既に登場している(八一対歩夢の帝位戦の観戦記)。関西では「鵠=供御飯」であることが知られているが、関東ではあまり浸透しておらず、 月夜見坂もそれを知った際に驚いていた[25]
マイナビ女子オープンのチャレンジマッチでは八一を隣に座らせ解説を依頼しながら「指し手の解説は自分でできるので」として、八一のコメントを捏造していた。観戦記者モードの際は普段の京都弁は鳴りを潜め、標準語で会話をすることが多い。
釈迦堂 里奈(しゃかんど りな)
女流六段でタイトル獲得51期を誇る。神鍋歩夢の師匠[注 14]神奈川県鎌倉市出身。
約20年間、女流名跡[注 3]のタイトルを保持している。女流四タイトルの永世位を獲得し、一時は全冠独占も達成したことから「永遠の女王“エターナルクイーン”」と呼ばれている。
一方で「シュネーヴィットヒェン(ドイツ語で『白雪姫』)」という独自のファッションブランドを率いており、原宿の通称『ブラームスの小径』沿いに、結婚式場やスタジオとしても使えるブティックを構える。生まれつき片足が不自由。
女流棋士会の会長を務めている。女流棋界を自ら育ててきたという自負を持つが、男性プロ棋士と比較して女流棋士が弱い現状を踏まえ、だからこそ心の強さが必要だと説く。銀子とはしばしば研究会を共にしており、彼女が女性初のプロ棋士になることを期待している。銀子に触発されて女性のプロ棋士が増えれば、結果として自身が心血を注いできた女流棋士制度が無くなっても構わないとすら思っている。
祭神 雷(さいのかみ いか)
女流帝位[注 3]のタイトルを持つ。岩手県奥州市出身の17歳。通称「捌きのイカヅチ」。
自らの求めるもののためなら手段を選ばないエゴイストで、釈迦堂からは「魔物」と呼ばれその存在を疎まれている。
将棋の才覚には特筆すべきものがあり、才能だけなら空銀子すら上回ると自他ともに認める実力の持ち主。女流棋戦に満足できなくなり、女性初のプロ棋士になると明言している。
八一とはネット将棋で知り合い、後に東京で会ったときに将棋を指すようになる。八一も彼女の才能は認めているが、強くなることにこだわるあまり自分とだけ将棋を指すように強要するなどの偏執狂的な言動に恐れを感じ、距離を置くようになった。さらにはストーカーのような行動をするようになったため、将棋連盟の理事会が介入し八一との接触を差し止められたが、マイナビ女子オープンチャレンジマッチの日に再び八一の前に姿を現わす。
鹿路庭 珠代(ろくろば たまよ)
関東所属の女流二段。静岡県沼津市出身の20歳。通称は「たまよん」。
現役の女子大生でルックスもよく、かつ巨乳であることから、ニコニコ生放送では「彼女が聞き手を務めると視聴者数が10万人増える」と言われるほどで、現役の女流棋士では銀子に次ぐ人気を誇る。一方で彼女が参加した研究会が長続きしないことから、棋士の間では「研究会クラッシャー」と呼ばれている。前述の通り山刀伐と隣同士の部屋に住んでおり、家事はほぼ山刀伐に任せっきり。
彼女なりに女流棋士の活動に誠意をもって携わっており、プロ棋士の研究会に参加するのも強くなりたいという思いからだが、その努力がなかなか理解されないことに不満を持っている。
棋帝戦のニコニコ生放送で八一の聞き手を務め、八一とも研究会がしたいと申し出る。あいは鹿路庭の言動が八一を誘惑していると解釈し、強い不快感を持った。
マイナビ女子オープンの予選決勝で天衣と対局する。当初は自分を軽んじる天衣の態度に憤りを隠さなかったが、対局後は天衣の裏表のない言葉にむしろ好感を抱いた。
師匠はブルーノ・レドモンド九段。
焙烙 和美(ほうらく かずみ)
女流三段。群馬県出身。将棋は荒く、勝つときはすごい勢いで勝つが、負けるときはすごい勢いで自爆することから「群馬の爆弾」「自爆女」と呼ばれている。A級八段のプロ棋士にも勝利したことがある。マイナビ女子オープンチャレンジマッチ一回戦で桂香と対局する。
杓子 巴(しゃくし ともえ)
女流二段。高知県出身。三十代。マイナビ女子オープンチャレンジマッチ一回戦であいと対局する。
左右口 翠(うばぐち みどり)
女流三段。山梨県出身。34歳。居飛車党である。マイナビ女子オープン一回戦で天衣と対局する。
粥新田 麗(かゆにた れい)
女流三段。タイトル挑戦経験もある。マイナビ女子オープンチャレンジマッチ四回戦で天衣と、敗者復活最終戦では桂香と対局する。
旗立 朝日(はたたち あさひ)
女流1級。現役東大生で将棋を始めたのは高校からと晩学派である。マイナビ女子オープン予選一回戦であいと対局する。
鞨鼓林 すゞ(かっこばやし すず)
女流五段。67歳。マイナビ女子オープン出場者では最年長。予選一回戦で天衣と対局する。
香酔 千(こうずい せん)
女流3級。奈良県出身で27歳。桂香のかつての修行仲間であるが、女流3級になると同時に関東に移籍した。しかし移籍後は敗戦続きで、女流2級への昇級が果たせないまま2年間の期限が切れようとしている。
マイナビ女子オープン予選決勝で桂香と対局する。

奨励会員[編集]

鏡州 飛馬(かがみず ひうま)
第6巻時点で29歳。奨励会三段。奨励会員ながら新人戦[注 15]で優勝した経験がある[注 16]
奨励会の年齢制限(26歳)を超過しているが、「勝ち越し延長」で残留している。
八一曰く「奨励会で一番お世話になった人」で、関西将棋会館でのルールは全て鏡州に教わったという。
長年奨励会にいる関係で、アマチュア棋戦にも多く関わっており、天衣の父親とも親しかった。
椚 創多(くぬぎ そうた)
第6巻時点で11歳(小学5年生)。第4巻では奨励会初段、6巻では二段。八一とは仲が良く、あいが同居する前はよく八一のアパートに泊まりに来ていた。
史上初の「小学生で奨励会三段」を賭け銀子との対局に挑むが、優位に対局を進めたものの、銀子が苦し紛れに指した手が好手で逆転負けを喫した。
「頭の中に将棋盤が浮かばない」「読み筋が符号で浮かぶ」と自ら語っており、銀子曰く「コンピュータそのもの」[26]という化物ぶりを見せる。
辛香 将司(からこ しょうじ)
元奨励会三段。生石とは奨励会の同期で、14歳にして三段まで昇段したものの、三段リーグを抜けられず退会した。
その後アマチュア三冠を達成し、奨励会編入試験[注 17]の資格を得る。銀子が試験官となったその対局に勝利し、再び奨励会三段に復帰した。
登龍 花蓮(のぼりょう かれん)
関東所属の女性奨励会員で、第5巻時点で2級。高校生。
マイナビ女子オープン本戦1回戦で天衣と対局するも、挑発されて平静を失い、実力を発揮できずに敗れる。

その他[編集]

雛鶴 亜希奈(ひなつる あきな)
あいの母親で、温泉旅館『ひな鶴』の女将。あいを八一の内弟子とすることに猛反対し、あいが将棋の修業を続ける条件として「研修会の入会試験で、対局に3連勝する」という厳しい条件を突きつけた。最終的に弟子入りを認めた後も、あいが中学卒業までに女流タイトルを取れなかったら「あいが女流棋士になっていても引退させ、女将としての教育を再開」+「八一が『ひな鶴』に婿入りして旅館の経営を学ぶ」という条件を出すなど、とにかく『ひな鶴』の経営が第一という姿勢を崩さない強気な人。
第5巻では、あいと八一を確実にくっつける目的で八一の父親や兄を『ひな鶴』で雇い入れていることが判明するなど、搦手からの策も立案・実行する策士の一面が明らかになった。また第6巻では、あいとのSkypeにおいて、母親という立場ながらあいにいろいろ危ないアドバイスをしている。
雛鶴 隆(ひなつる たかし)
あいの父親。『ひな鶴』では板前を務めている。婿養子のため、嫁の亜希奈には頭が上がらない。八一にあいを預ける際には「棋士になれなくてもいい。将棋を学んで人生の名人になりなさい」とあいを諭すなど、性格は温和な常識人。
男鹿 ささり(おが ささり)
元女流棋士(女流初段)で、現在は月光の秘書。第5巻時点で23歳。盲目の月光を補助すべく、連盟会長として処理すべき書類を代わりに処理しているため、将棋界のあらゆる事情に精通しており、付いたあだ名が『裏番長』。月光に恋愛感情を抱いており、月光が盲目なのをいいことにハワイではペアルックを着せたこともあるが、当の月光は「良い相手を探してあげなければなりませんね」と語るなど恋愛相手としては見ていない。
女流棋士デビューは中学1年生とかなり早かったが、学業とプロ棋士の両立がうまく行かず、現役生活わずか6年で引退(引退直前は女流1級)。引退に伴い女流初段となり、そのまま連盟に就職した経緯がある。
池田 晶(いけだ あきら)
天衣のお付の女性。第2巻時点で20歳。基本的にいつも黒スーツ姿で、天衣の外出時にはほぼ必ず同行する。
登場当初は将棋の駒の動かし方を覚えられなかった。特に銀の動きが覚えられず、作中でも幼稚園児相手に銀を真後ろに動かして反則負けを喫している。
とにかく天衣が第一という姿勢から、天衣が女流棋士デビューすると本人に内緒で応援団を作っており、関西将棋会館の将棋道場にいる男性陣を勝手に集めている。
生石 飛鳥(おいし あすか)
生石充の娘で家業の銭湯を手伝っている。第3巻時点で17歳。
八一と同年齢のため、幼女以外で八一が敬語を使わない、作中で数少ない女性の一人。
引っ込み思案な性格なのか無口だが、男女混浴の年齢基準に話が及ぶと饒舌になるという一面もある。
『ゴキゲンの湯』で入浴中の八一に将棋の教えを乞うたときには背中を流すという大胆な行動に出る。
父と同様に将棋に関わる仕事をしたいと志していたが、生石は飛鳥に才能がないと判断したため、飛鳥に将棋の勉強をさせなかった。しかし『ゴキゲンの湯』の客たちから密かに中飛車について学んでおり、父に自分の願いを打ち明けたところ、八一と一緒に振り飛車の修行をしているあいに将棋で勝ったら許すと言われる。あいとの対局では中飛車に対する自分の情熱を表現する熱い戦いを見せ、あいがまだ振り飛車に慣れていないこともあったが勝利を収め、父から将棋の勉強をすることを認められた。
八一の竜王防衛戦第4局では、深夜に父と共に現地の大盤解説会場に姿を見せる。
本因坊 秀埋(ほんいんぼう しゅうまい)
囲碁棋士。本名は天辻埋(てんつじ うず)。女性ながら二十代で本因坊のタイトルを獲得しており[注 18](「本因坊秀埋」は本因坊としての雅号)、『シューマイ先生』の愛称で人気があるが、一方で非常に酒乱で、酔うと放送禁止用語を連発する困った一面がある。中国国家主席との面会でも泥酔しており、卑猥な質問をして問題になったとされている[注 19]
将棋盤などを作る職人(盤師)でもあり、盤面を彫る際に日本刀を用いる「太刀盛り」と呼ばれる技法の使い手。普段は「テレビ棋戦の対局中ですら酔ったまま」というぐらい常時酒を飲んでいるが、太刀盛りを行うときだけはさすがに酒を抜く。
銀子に対し、身体的に不利な女性が強くなることの重要性を力説するが、泥酔しながらであったため、強くなるためには異性との肉体関係が必要だ、という趣旨のとんでもないことを口走り、銀子にショックを与える。
酒を飲んでいないときは上品な淑女で、言葉遣いも丁寧であるが、泥酔時の自身の言動についての記憶も忘れるらしく、上記の主張を八一に問われたときは「バカバカしい」とあっさり否定しており、外ならぬ自分の発言であることを全く覚えていなかった。
美羽(みはね)
あいと澪のクラスメートで、苗字は不明。
小学生ながらませた考えの持ち主で、クラス内では発言力がある。
あいに隠し事をしている八一について「女を作っている」と決めつけてあいを苛立たせ、あいの強烈な眼光に恐怖して失禁する。
しかし後にあいと親交を深め、八一に対し自分から積極的な行動を起こせないと悩むあいに、八一がロリコンという前提で対応策が載っている雑誌を紹介する。あいがその策を実行したことは、八一に少なからぬ影響を及ぼした。
「男はみんな子供」と断言し、自身も大学生の家庭教師と交際していると主張するが、実際にはその相手はただの家庭教師でしかない。

書誌情報[編集]

小説[編集]

  1. 『りゅうおうのおしごと! 1』 2015年9月12日発売、ISBN 978-4-7973-8484-0
  2. 『りゅうおうのおしごと! 2』 2016年1月15日発売、ISBN 978-4-7973-8676-9
    • 『りゅうおうのおしごと! 2 ドラマCD付き特装版』 2016年1月15日発売、ISBN 978-4-7973-8490-1
  3. 『りゅうおうのおしごと! 3』 2016年5月14日発売、ISBN 978-4-7973-8817-6
  4. 『りゅうおうのおしごと! 4』 2016年9月15日発売、ISBN 978-4-7973-8676-9
    • 『りゅうおうのおしごと! 4 ドラマCD付き特装版』 2016年9月15日発売、ISBN 978-4-7973-8819-0
  5. 『りゅうおうのおしごと! 5』 2017年2月13日発売、ISBN 978-4-7973-9009-4
    • 『りゅうおうのおしごと! 5 小冊子付き特装版』 2017年2月13日発売、ISBN 978-4-7973-9010-0
  6. 『りゅうおうのおしごと! 6』 2017年7月14日発売、ISBN 978-4-7973-9189-3
    • 『りゅうおうのおしごと! 6 ドラマCD付き限定特装版』 2017年7月14日発売、ISBN 978-4-7973-9190-9

漫画[編集]

ヤングガンガン』(スクウェア・エニックス2015年20号より、漫画版の連載が開始されている。構成:カズキ、作画:こげたおこげ。同誌の『ガンガンONLINE』でも第1話と最新話が閲覧可能。

  1. 2016年1月13日発売、ISBN 978-4-7575-4856-5
  2. 2016年5月12日発売、ISBN 978-4-7575-4992-0
  3. 2016年9月13日発売、ISBN 978-4-7575-5071-1
  4. 2017年2月13日発売、ISBN 978-4-7575-5243-2
  5. 2017年7月13日発売、ISBN 978-4-7575-5400-9

英訳版[編集]

角川系の電子書籍サービス『BOOK☆WALKER』の英語版サイト『BookWalker Global』が、2017年7月に英語版の独占出版権を獲得したことを発表した[27]。英語版のタイトルは『The Ryuo’s Work is Never Done!』で、2017年秋を目処に英語版第1巻を発売する予定[27]

テレビアニメ[編集]

2017年7月11日にTVアニメ化されることが報じられ[28]、2018年1月より放送予定[29]。 監督は柳伸亮、アニメーション制作はproject No.9が担当する[28]

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

オープニングテーマ「コレカラ」[29]
歌 - Machico
エンディングテーマ「守りたいもののために」[29]
歌 - 伊藤美来

イメージソングCD[編集]

  • りゅうおうのおしごと~音盤戦五番勝負~(制作:MOSAIC.WAV、2017年2月15日発売)
    • 収録内容
      • Over The Top(楽曲制作:yksb・Iygo(VerAll)・大川みずき・MOSAIC.WAV、ボーカル:み~こ
      • あいさえあれば☆盤上没我(楽曲制作:yksb・MOSAIC.WAV、ボーカル:み~こ)
      • 天衣無縫 GROWING UP(楽曲制作:yksb・まふまふ・MOSAIC.WAV、ボーカル:み~こ)
      • Shirayuki(楽曲制作:yksb・MOSAIC.WAV、ボーカル:み~こ)
      • かしまし?うるわし!JS研☆(楽曲制作:狐夢想(COOL&CREATE)・ARM(IOSYS)、ボーカル:み~こ)

謎解きイベント[編集]

  • りゅうおうのおしごと!~秋葉原謎人戦!~(謎制作:よだかのレコード、2017年2月10日~2月19日開催)

脚注[編集]

[ヘルプ]

注釈[編集]

  1. ^ 後の第17回アマチュア竜王、第29期・第30期朝日アマ名人。
  2. ^ 現実の将棋界では4人目の中学生棋士は渡辺明で、15歳11か月であった。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l 架空のタイトル
  4. ^ 八一の女性関係で煽ってきた同級生が、恐怖のあまり失禁するほど
  5. ^ 「だら」は金沢弁で「馬鹿」「阿呆」に相当する罵倒表現。
  6. ^ 現実の将棋界で初の女性三段となった里見香奈は当時21歳9か月で、2番目の西山朋佳は20歳5か月だった。現実の例と比較すると銀子の昇段は極めて速い。
  7. ^ あいは10月7日、天衣は12月10日
  8. ^ 現実の史上最年少女流棋士の記録は藤田綾の11歳6か月。
  9. ^ 実在の男性のプロ棋士で師匠が女流棋士という者はいない。ただし、藤森哲也は母親が女流棋士の藤森奈津子で、最初に将棋を教わったのも母からであった。
  10. ^ 現実の将棋界では2人目の中学生棋士は谷川浩司
  11. ^ 現実の将棋界では振り飛車党の久保利明が「捌きのアーティスト」と呼ばれている。
  12. ^ そのため、八一には「リア充失冠しろ」と心の中で毒づかれていた
  13. ^ 現実の将棋界では3人目の中学生棋士は羽生善治
  14. ^ 実在の女流棋士では、清水市代石橋幸緒の師匠であったが、男性棋士の師匠だった女流棋士は存在しない。
  15. ^ 架空の一般棋戦。
  16. ^ 現実の棋戦として新人王戦があるが、こちらでは都成竜馬が奨励会三段のときに優勝するという快挙を成し遂げている。
  17. ^ この編入試験は現実に存在し、合格すると三段リーグに4期参加できる。今泉健司が年齢制限による奨励会退会後にこの試験を受けて合格した。
  18. ^ 現実の囲碁界においては、男女の棋力差は将棋よりも小さいと言われているが、それでも本因坊やその他のタイトルを獲得した女性棋士は存在しない。
  19. ^ 酒癖が悪いことで有名だった囲碁棋士の藤沢秀行に同様の逸話がある。

出典[編集]

  1. ^ 白鳥士郎新作「りゅうおうのおしごと!」9月に発売です!! - GA文庫ブログ・2015年7月31日
  2. ^ a b 第1巻あとがき。
  3. ^ 【コラム】GA文庫新作「アームドウェイカー」&白鳥士郎先生“将棋”インタビュー! - アキバBlog・2015年9月8日
  4. ^ 第28回将棋ペンクラブ大賞 - 将棋ペンクラブログ・2016年7月19日
  5. ^ 1990年王将戦第7局の打ち上げ - 将棋ペンクラブログ・2011年8月13日
  6. ^ 第8回朝日杯将棋オープン戦 村山慈明七段 - 窪田義行六段
  7. ^ 点のある・ない論争 - 将棋ペンクラブログ・2011年1月31日
  8. ^ 『このライトノベルがすごい! 2017』p.49
  9. ^ 第6巻 p.349
  10. ^ 漫画版単行本第1巻・付録のインタビュー
  11. ^ 第3巻 pp.26 - 29
  12. ^ 漫画版単行本第3巻・pp.158 - 163
  13. ^ 第5巻 pp.22 - 23
  14. ^ 第3巻 p.140
  15. ^ 第3巻あとがき
  16. ^ a b c d 漫画版単行本第5巻・巻末『JS研』誕生秘話
  17. ^ 『関ケ原人間将棋(リハ)』前編 - ガンガンONLINE
  18. ^ 第2巻特装版ドラマCDより
  19. ^ a b c 『関ケ原人間将棋(リハ)』後編 - ガンガンONLINE
  20. ^ 漫画版単行本第2巻・巻末付録「棋士に聞く本音対談」
  21. ^ 第5巻 pp.301 - 302
  22. ^ 第6巻 p.131
  23. ^ 第6巻 p.99
  24. ^ 第5巻 p.354
  25. ^ 第5巻 pp.356 - 357
  26. ^ 第6巻 p.315
  27. ^ a b BOOK☆WALKER PICKS UP “The Ryuo’s Work is Never Done!”(WORKING TITLE) LIGHT NOVEL SERIES FOR TRANSLATION - BookWalker Global・2017年7月11日
  28. ^ a b 将棋界を舞台にしたライトノベル『りゅうおうのおしごと!』TVアニメ化決定! ティザービジュアル&内田雄馬さん、日高里菜さんら声優陣が公開!”. アニメイトタイムズ (2017年7月11日). 2017年7月12日閲覧。
  29. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 『りゅうおうのおしごと!』TVアニメが2018年1月より放送開始! OP&EDテーマのアーティストも決定”. アニメイトタイムズ (2017年10月14日). 2017年10月14日閲覧。
  30. ^ スタッフ/キャスト - 「りゅうおうのおしごと!」アニメ公式サイト

外部リンク[編集]