将棋盤

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将棋盤

将棋盤(しょうぎばん)は、将棋の用具の一つでを指すボードのことである。盤の上面には縦横に直線が描かれ、それらは直角に交わっている。縦横9マスずつ、計81マスである。実用品から工芸品の域にいたるものまで様々な種類の将棋盤が存在し、価格も100円程度から数百万円にのぼるものまで、様々である。

原材料[編集]

将棋盤を作る木材には碁盤と同様、カヤ(本カヤ)、スプルース(「新カヤ」と呼ばれることもあるがマツ科の木材である)、カツライチョウヒノキヒバなどがあり、本カヤ製の柾目盤(盤を上から見たとき、縦縞模様が見られるもの。なるべくまっすぐな木目のほうが珍重される)が最も高価である[1]。また複数の材を集成した集成材が使用されるものもある。集成材の場合、カヤなど上等、良質なものは継ぎ目に線が来るようにマス目を作り違和感がないようにする。

また、柾目盤にも、天地柾(表面にも裏面にも柾目が見られるもの。しかし、木というものの特性上、厚くなるほど希少品となる。柾目盤の中で最も高価)、天柾、追柾(盤の端に板目が少しかかったもの)がある。柾目以外にも、板目(木裏木表)があり、それによっても価格が変わる(板取りについては、木材の板取りを参照)。

その他にも、普及品として、プラスチック製のものやゴム製、持ち運び用のマグネット駒に対応した金属製のものもある。

形状[編集]

形状は畳などの上で椅子を用いない対局で床に直接置き使用する脚付き盤が公式の棋戦で用いられるが、それ以外にも、テーブルの上で用いる薄い板状のものや、折畳式のものなどもある。

脚付き将棋盤[編集]

脚付き将棋盤と四脚の駒台。

脚付き将棋盤の裏側の中央部分にはへこみ(四角形のへこみの中に四角錐が埋め込まれた形状)がある。この部分の正式名称は「音受け」であるが、俗に「血溜まり」と呼ばれ、対局中に横から口を挟む人間は首を刎ねられ、このへこみに乗せられることになるという戒めがある。実用上の目的としては、盤にを指したときの音が良くなるように(「音受け」の由来はここから)などとも言われるが、あるいは製造工程で盤にひびやゆがみが発生しないようにしているものであり、『日本将棋事典』(2004)によれば、盤の内部の水分をここから外に逃がすものである。

脚付き盤の脚のほとんどはクチナシ実がが象られた、八角の擬宝珠型のものである。これは「口無し」に通じ、ここにも第三者の口出しを戒めるものがある。実際のクチナシの実は六角形であるが、脚は八角形である。これは、日本の風習として「八」はめでたいというところからきている。手作りのものは、脚の一本がとれてそこに作者の名前が記されている。

上面にはでマス目を示す線が引かれる。タイトル戦に使用するような高価な盤になると、「太刀盛り」という刃をつぶした日本刀に漆をつけて線を引く技法が用いられる。

大きさは縦1尺2寸(約36センチメートル)、横1尺1寸(約33センチメートル)で、厚さ(脚を除いた高さ)は脚付き盤で2寸~9寸程度まである。タイトル戦では、6寸~7寸(約20センチメートル)の厚さのものが多く用いられている。

卓上将棋盤[編集]

将棋盤と駒台と駒。写真は集成材の一枚板の卓上盤である

テーブルなどの上で使用する将棋盤は、2枚の板を蝶番で留めた折り畳みのものや、巻いたり畳んだりできるゴムや布、皮革でできたものがある。持ち運びや携帯に便利という特徴がある一方で、脚付き将棋盤よりサイズが小さく作られている。サイズの規格として4号、5号、6号、7号盤と番号が振られているものがあるが4号盤は縦30㎝、横26㎝と小さく、マス目から玉将のような大きな駒がはみ出ることがある。5号盤以上は縦33㎝、横30㎝であり、6号、7号と数が大きくなるに従い厚みが増す。 マス目を引くのには脚付き盤と同様に太刀盛りをするものもあれば印刷するものもある。

脚注[編集]

  1. ^ 『日本将棋用語事典』p.45によれば、九州日向産のものが最高である。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]