本好きの下剋上

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
本好きの下剋上
~司書になるためには手段を選んでいられません~
ジャンル ファンタジー
小説
著者 香月美夜
イラスト 椎名優
出版社 TOブックス
連載期間 2013年9月23日 - 2017年3月12日
刊行期間 2015年1月25日 -
巻数 既刊20巻(2019年6月時点)
話数 677話(完結)
漫画:第1部
原作・原案など 香月美夜
作画 鈴華
出版社 TOブックス
掲載サイト comicコロナ
発表期間 2015年10月30日 - 2019年2月19日
巻数 全7巻
漫画:第2部
原作・原案など 香月美夜
作画 鈴華
出版社 TOブックス
掲載サイト comicコロナ
発表期間 2018年9月24日 -
巻数 既刊1巻(2019年4月現在)
漫画:第3部
原作・原案など 香月美夜
作画 波野涼
出版社 TOブックス
掲載サイト comicコロナ
発表期間 2018年4月30日(2019年2月現在) -
巻数 既刊1巻
アニメ
原作 香月美夜
監督 本郷みつる
シリーズ構成 國澤真理子
キャラクターデザイン 柳田義明、海谷敏久
音楽 未知瑠
アニメーション制作 亜細亜堂
放送局
放送期間 2019年10月 -
テンプレート - ノート
プロジェクト ライトノベル漫画アニメ
ポータル 文学漫画アニメ

本好きの下剋上』(ほんずきのげこくじょう)は香月美夜による日本の小説。正式名称は『本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜』。発出は小説投稿サイト「小説家になろう」。2013年9月から連載投稿され、2017年3月に全5部677話で完結した。TOブックス椎名優の挿絵をつけて商業出版した。「小説家になろう」に多く投稿されている、異世界でのものづくりのよろこびを描いた作品の一つ[1]。本好きの現代人が死後に生まれ変わった中世ヨーロッパ風のファンタジー世界で、現代知識を駆使して本作りを目指していく。

書史[編集]

書籍版がTOブックスから発売され、シリーズ累計発行部数は、3巻(第1部 最終巻)発売時で公称7万部[2]、10巻(第3部 3巻目)発売時で公称35万部[3]、17巻(第4部 5巻目・外伝除く)発売時で公称100万部[4]に達した。『このライトノベルがすごい!』では、2017年版で単行本・ノベルズ部門第5位、2018年版・2019年版で同部門第1位を獲得している。

2015年10月30日から、ニコニコ静画内『comicコロナ』で第Ⅰ部が漫画化されている。電子書籍のコミック1巻が2015年12月18日、書籍のコミック1巻は2016年6月25日に発売され、TOブックス初のコミック販売になる。2017年9月9日にドラマCDも発売された。同じく『comicコロナ』にて、第3部が2018年4月30日から、第2部が2018年9月24日から漫画化されている。

本編は完結したが、2017年4月28日から主人公以外の別人物視点で後日談を語るストーリーが始まっている。

執筆[編集]

『本好きの下剋上』はそれまで恋愛小説を執筆してきた著者が、他のジャンルへ挑戦しようとして執筆された。ありがちな王道異世界物として執筆され、 異世界の雰囲気が重視された。連載中は一日一話ずつ執筆され、小説家になろうに毎日投稿されるのが常態であった[5][6]

批評[編集]

評論家の飯田一史は作中に、時代による書物観の違いや権力構造も変えうる本の力が描かれていることを見出し、「人類にとって書物とは何だったのか」を改めて気づかせてくれたと評価している。また、Web小説という媒体で書籍への愛着を語り、読者がそれをWeb上で読むことに特異性があるとし、「ウェブネイティヴな作品で言われるからこそ紙の本への憧れが際立つ」と批評している。さらに、作品の時代性について、「デジタルデータでテキストを読み書きする時代になったからこそ、匂いと手触りのある本が、想像の世界でも価値あるものとされる」と述べている[1]

あらすじ[編集]

現代日本に暮らす本須麗乃(もとすうらの)は、念願である図書館への就職が決まった日に亡くなってしまう[注 1]。もっと多くの本を読みたかった、そんな未練を抱いた彼女は気が付くと異世界の幼女マインとしての体を持っていた。 物語の主な舞台となるのは、魔法の力を持つ貴族に支配される中世然とした異世界の都市エーレンフェスト。厳格な身分制度の中、現代日本の知識を持つ少女マインが、本を手に入れるために出世していく。

以下、物語の詳細な内容を含む。

第一部では、平民の娘マインが幼馴染の少年ルッツとを発明した後、神殿の巫女見習いとなるまでが語られる。マインはこの世界で意識を持ってから大好きな本を探すが、紙がなく、羊皮紙による本も高価であることを知り、本作りを志す。マインは病弱で家族も貧しかったため、紙を作るための材料集めにも不自由する。最初は現代知識による簡単な発明で身の周りの改善しかできなかったが、ルッツがマインの発明に興味を持ち協力してもらえるようになった。大商人ベンノは平民にありえないほどの身綺麗さと、年齢不相応の知識を持つマインに特異性を見出し、マインとルッツの工房に出資し、商人見習いとして教育する。以後、ベンノは二人のために親身でありつづける。紙は完成したが、マインは自身が身食いと呼ばれる不治の病であることを知ってしまう。身食いは、体内に魔力が限界を超えて蓄積される病気で、その多くは短命で亡くなるか、魔力を必要とする貴族に服従を強要される。マインは高い魔力が評価されて、魔力を放出できる神殿の巫女となることが許可される。第一部の終わりでは、神殿長にマインの身柄を召し上げられそうになるが、マインの家族が命をかけて抗議し、自由な身を保証される。

第二部では、神殿で貴族のように遇されるマインが、印刷技術を開発して本作りの集団グーテンベルクを結成したことと、愛する家族を陰謀から守るために絶縁して領主の養女となったことが語られる。マインが入った神殿は、貴族の血筋の青色神官/巫女と、孤児出身で青色に仕える灰色神官/巫女による身分社会だった。平民でありながら青色巫女見習いとなったマインは神殿内部や貴族から敵意を受けるが、マインの能力を認める神官長フェルディナンドに擁護される。マインは工房長として印刷技術の確立に動き、また、高い魔力を大勢に示したことで、その能力・知識を独占しようとマインを拉致する企みもあった。フェルディナンドはマインの身を案じて貴族との養子縁組を斡旋するが、マインは前世での母との薄い関係を悔いたために、今世での家族を大切に思い養子縁組は受け入れがたい選択だった。マインの周囲の大人は、マインを守るために協力するが防ぎきれず、貴族の害意は家族にも向けられる。第二部の終わりでは、印刷技術の革新性を理解した領主ジルヴェスターが、マインに偽造された身分を与えた上に自身の養女とすることで、マインとその家族の安全を守る。そのためにマインは愛する家族との絶縁を余儀なくされる。

第三部では、ローゼマインとして領主の養女になり神殿長を務め、印刷業やレストランの運営をこなす傍ら領主家族とのふれあいや問題に向き合っていく様が語られる。フェルディナンドの診察によりマインが一度死んだことが明かされ、それによる魔力の塊を治すために特殊な魔法薬ユレーヴェが必要だと知らされる。素材を採取する一方で、神殿長として仕事をするも前神殿長が残した問題と向き合っていく。兄ヴィルフリートに絡まれ一日入れ替わることを提案しヴィルフリートはローゼマインが神殿長、孤児院長、工房長の仕事を平然とこなすことに驚き、ローゼマインはヴィルフリートがかなり甘やかされてきたことに驚き、それを改善させようと躍起になる。冬になり貴族の子供が集まる子供部屋で聖書をかみ砕いた内容の絵本やかるたによる反応は上々で購入する貴族がいる中、購入できない貴族にはローゼマインが知らない物語を提供することで貸し出される事が決まり喜ぶ子供がいたことに安堵する。春になり前神殿長の姪かつ領主の姉ゲオルギーネの来訪で領主夫婦に緊張が走るも問題は起こらず過ぎ去って行く。秋の素材採取でダームエルに教授した魔力圧縮がエーレンフェストに必要だと領主の口から語られ、魔法薬の製作を優先することを条件に教授すると、大人でも有効であると太鼓判を押される。妹のシャルロッテとお茶をしていると飛び込んできたヴィルフリートに中断されひと騒動となる。シャルロッテの洗礼式にシャルロッテが誘拐されかけるもローゼマインが体を張り救出する。しかし、毒薬を飲まされ生死の境を彷徨う。そして、魔力の塊を溶かすことができるユレーヴェに浸される。

第四部では、ユレーヴェに浸されてから二年の月日が経過し目覚めたローゼマインが貴族院へ入院し、図書委員となった二年間が語られる。毒薬を飲まされ目覚めなかった二年間で成長した兄ヴィルフリートと妹シャルロッテに戸惑いを感じながらも貴族院へ入院するための教育が施され、無事に入院するも王族や他領の領主候補生に嫌味を言われてしまう。図書館へ早く行きたいローゼマインにヴィルフリートの提案で初日の講義で全員合格を目指すこととなった新一年生。努力の甲斐もあり初日全員合格をもぎ取り図書館に入ったローゼマインは喜びのあまり多大な祝福を振りまき王族専用の魔道具シュバルツとヴァイスの主となるも、王族から奪ったと言いがかりをつけられ他領と問題を起こしてしまう。帰還命令が出されエーレンフェストへ戻るローゼマインを待っていたのは養父とフェルディナンドのお説教と尋問だった。神殿へと戻り神殿長としての仕事をこなす傍ら、印刷業の仕事を本格的に始めるため様々な事をオティーリエと相談する。貴族院へと戻り王族と他領とのお茶会をこなし一年目が終わりローゼマイン式魔力圧縮の講座を終え、祈念式を各地で行う中、聖典の通りに行うことで今以上の効果を発揮することが判明する。二年目の貴族院でもローゼマインはシュタープを神器へと変化させ、回復薬の調合と優秀な成績を収め昨年同様、初日全員合格の快挙を達成する。魔石採取の途中、魔獣に襲われ退治するも採取場所が荒れている事に気付き再生の儀式を行ったローゼマインに帰還命令が下される。養父から祈念式で行った儀式が聖典とどう違うのか調べるよう命令される中、採取場所で行った事を聞くため呼び出され聖典の問題にまで発展する。王命でフェルディナンドがアーレンスバッハのディートリンデに嫁ぐよう下されエーレンフェスト内は困惑する。そんな中、エーレンフェストの神殿からローゼマインとフェルディナンドを恨む貴族一派により聖典が盗み出されてしまう。

第五部では、フェルディナンドがいなくなった状態で奮闘するローゼマインの姿が語られる。粛清が前倒しになり、貴族院では旧ヴェローニカ派の子供たちが名捧げを強要されることになる。神々のご加護を受ける実習でエーレンフェストの学生が多数の神々のご加護を受けたことで、神事の重要性が見直されることになる。そこでダンケルフェルガーと共同研究を行うことになるが、レスティラウトと諍いになりローゼマインと婚約を賭けてダンケルフェルガーと嫁取りディッターを行うことになる。卒業時の奉納舞で起こったアクシデントにより、ディートリンデが次期ツェント候補であると中央神殿が発表してしまう。エーレンフェストに戻ったローゼマインに待ち受けていたものは、上位領地としての地位や立場についていけない領内の貴族の大人たちの姿だった。王族の要請により貴族院の図書館の古い資料を調べているうちに、ローゼマインこそが最も次期ツェントに近い存在であることが判明し、ジギスヴァルト王子との婚約を強要される。交渉の末、1年の猶予を勝ち取ったローゼマインたちはその間に領内改革を進め引き継ぎを終える。4年生の貴族院で神事を行いローゼマインはエアヴェルミーンからグルトリスハイトを授かるが、同時にフェルディナンドを殺せと命じられる。エーレンフェストに戻ったローゼマインは領内の貴族とともにアーレンスバッハからの侵攻に備える。ディードリンデがフェルディナンドに毒を盛った上でランツェナーヴェと組んで中央に侵攻し、同時にゲオルギーネがエーレンフェストへの侵攻を開始したことを知ったローゼマインは、フェルディナンドを救出するためにダンケルフェルガーの協力を取り付けてアーレンスバッハに逆侵攻をかける。

登場人物[編集]

声の項はテレビアニメ版の声優。ドラマCD版の声優に関しては、#ドラマCDを参照。

第一部 兵士の娘[編集]

マイン
声 - 井口裕香[7]
この物語の主人公。エーレンフェストの下町の兵士ギュンターと染物工房で働くエーファの次女。貴族の子女でもなかなかいないほどの艶がある紺色のつるつるストレートの髪に金色の瞳。
非常に病弱で、同年代の子供と比べても小柄。謎の熱病を患っている(後述する「身食い」が原因だと後に判明する)。現代日本の大学を卒業し大学図書館への就職が決まっていた、本須麗乃としての記憶が蘇ってからは下町の不潔さに戸惑っていたが、徐々に環境に適応していく。なお、精神年齢は身体に引きずられている模様。前世の記憶が蘇ってからすぐに本について尋ね、ないことを知ると泣き喚くほどの本好きだが、本と同じくらい家族を大切にしている。
「本がないなら作ればいい」と考えたものの、そもそも本を量産するために必要な様々な要素が存在していないこともあり、前世の知識を元に(製法的には和紙に近い)・インクといった原材料や木版画による印刷技術などを開発。一方でそれらの開発資金を稼ぐために菓子のレシピや髪飾りの製法などを商人相手に売るなど、多くの面で前世の知識を活用している。司書になることを希望するも貴族しかなれないことを知るとオットーの伝手でベンノの店にルッツと共に商人見習いとして登録する。騙されても懲りず口が軽いため余計なことを口走ることで巻き起こる騒動の中心にいる。ベンノに売った商品から得る利益は大きく、かなりの額を所持している。
第二部の最終巻で貴族のいざこざに巻き込まれ、家族を守るため領主の養女になる事を決めた為、現在の家族とは縁を切らなければならず便宜上、死亡した事になった。
本須麗乃(もとすうらの)
マインの前世だった人物。本が好きで本を読む事を生き甲斐としており、いつかは世界各国の図書館を回り本を読んでみたいと思っていた。大学を卒業しており図書館の司書勤務が決まっていたが、地震により自室に積み上げられた本が倒壊し本に埋もれる形で死亡する。書籍版では幼馴染が麗乃をフォローする描写がみられる。
麗乃が本以外に興味を示さなかったので、母親が何か別の物にも興味を持つよう自らの趣味に付き合わせていた。それらの経験や知識がマインとなった後の人生で大きく役立つことになる。
トゥーリ
声 - 中島愛[8]
マインの実姉。ギュンターとエーファの長女。青緑でふわふわの髪を後ろで三つ編みにしている。青の瞳。
裁縫上手。マイン曰く「トゥーリは私の天使」。当初はマインに振り回されることもあったが、それでもマインのことを大切に思っている。洗礼式を迎えてから針子として働いている。
前世の記憶が覚醒して変わったマインの事を、熱の出し過ぎで頭がおかしくなったかもしれないと心配する。突拍子のないことを始めるマインに何だかんだで世話を焼いて、次は何をやらかすか楽しみになっている。マインが身食いで先が長くないことを知ってから、やたら仕事を取り上げようとし、さらに過保護になった。針子見習いにとって遠い存在で熱烈な求婚を受けたコリンナに憧れて、コリンナの工房へ移れるように頑張っている。家では役に立たないマインが、慣れた様子でコリンナの家に入り、ベンノと交渉して大金を平然とやり取りするのを見て度肝を抜かれる。マインが神殿に通い孤児院の改革をしたときは、孤児達に包丁の使い方や料理を教えるなど、自活ができるようになるための先生になった。その後は孤児院の子供達と文字などの勉強を一緒にした。かける時間の差でカルタでは一番弱かったが、ルッツに先生をしてもらい子供達においていかれることなく勉強についていく。襲撃を受けたため、マインが家族を守るために貴族の養女になることが決まってからは、一流の針子になって服を作ることを約束し、マインから最後に最高神と五柱の大神の祝福を受ける。ダルア契約した工房で仕事をしながら、休みの日にはコリンナの工房を手伝うという名目で裁縫の勉強をして貪欲に技術を吸収していった。ギルベルタ商会とダプラ契約してからは、ローゼマインによって花の飾りの注文が次々と舞い込んで大忙しになる。のちにローゼマインの専属となる。
同じく振り回されているルッツが派遣されて手紙を送ってもらうことができず、貴族への立ち振る舞いが良くなっていることから、置いて行かれるように感じて焦る。ローゼマインがユレーヴェで眠ってる間はフラン達が恩返しの意味を込めて、ルッツが連れてくることを条件に神殿で行儀作法を習い、仕事以外の日はルッツと神殿へ行儀作法の勉強に行くか、一緒に実家に帰っていたため、恋人関係にあると周囲に誤解されている。当初は恋愛より仕事と考え周囲の誤解を恋愛話回避に利用していたが、後にベンノに恋心を抱くに至るもベンノに好きな人がいることを知り失恋したが、初恋だった為その後も多少引きずっている。成人が近づき、本格的に結婚相手を探す必要が生じたが実家と本人の就職先の家格差、結婚資金、更にマインの事情から、ルッツ以外に相手がいなかった。特に前者の事情を踏まえた親同士の話し合いで合意に至り本人達も拒絶せずに受け入れたことから、ルッツとの婚約が成立した。マイン以外の人を大事にするルッツを見たくなかったというのもルッツと婚約した理由の一つであり、お互い初恋を引きずっていると考えていたが、ルッツに自らを意識していることを匂わせる発言をされて赤面する辺り、婚約関係は順調かつ良好に進行中の模様。
エーファ
声 - 折笠富美子[8]
マインとトゥーリの母親で美人。染物工房で働いている。ギュンターとは今でもラブラブで第二部でカミルを授かる。
翡翠のような緑の髪。黄緑に近い緑の瞳。
マインが10歳になったら貴族の養女にされるのが決まった際、誠実に対応してくれている神官長にマインの扱いを任せた。マインが病弱で、あまり近所と付き合いを持たないことを心配していた。トゥーリとマインは三番目と四番目に産んだ子で、最初の子は流れ、その次の男の子は一年と持たず、五番目の子も流れて死んでいた。マインが衛生に気を付けて、産婆とご近所の奥さん方に手伝われ、無事にカミルを産む。マインの手紙を読みたくて、冬の間に家族の名前を書けるようになるも、マインが領主の養女になる際、自分で契約書に名前を書くこととなった。マインから別れる前に最高神と五柱の大神の祝福を受ける。
ギュンター
声 - 小山剛志[8]
マインとトゥーリの父親。エーレンフェスト南門の兵士で、班長を務めている。親馬鹿でトゥーリの洗礼式に仕事が入り気になってそわそわして上級貴族から睨まれるも気にしなかった。木工職人の息子だったが吟遊詩人の語る騎士に憧れていた。
青の髪、薄い茶色の瞳。
貴族の出入りに制限をかけられているが、ダームエルから偽物の許可証が出回るかもしれないことを伝えられ、各門の士長に伝えた。東門だけは士長が門番に伝えなかったため、他の領地の貴族を街に通してしまい、下町で身食い兵に襲われていたマインとトゥーリを助け出す。駆け込んだ神殿でビンデバルト伯爵達に対峙し、フランとダームエルと共に戦うも、伯爵からマインを庇って魔力の火傷を負ってしまう。神官長が現れ事なきを得たが、マインが家族を救うために領主の養女になり、娘としてのマインは表向き死亡扱いにされることが決まった。最後にマインから最高神と五柱の大神の祝福を受け、フリュートレーネの癒しの力で、跡形もなく傷跡が消える。
伝達を怠った東門の士長が罰せられ、公称では娘を失い、街に入った貴族を捕えるために健闘したことなどを考慮されて東門の士長になった。そのため仕事が忙しくなりカミルにかまってやれなくなったことが悩み。
ルッツ
声 - 田村睦心[8]
マインと同じ歳の幼馴染。金髪に翡翠のような瞳。四人兄弟の末っ子。
様々な場所を旅して商売をする旅商人に憧れている。近所で唯一の同年代ということもあって、マインの面倒を見ることが多く、マインの性格や体調を熟知している。マインからオットーの紹介でベンノを紹介して貰い、課題をクリアし商人見習いとして働くこととなる。マインに振り回されるもマインのアドバイスや様々な経験により成長していく。
マインが領主の養女になることが決まった際、マインから最高神と五柱の大神の祝福を受ける。領主主導で印刷業を行う事になり、ハッセを初め様々な町の孤児院を視察することで、違う町に行くという目標を叶えた。ローゼマインになって世話係から解放されたはずなのに、未だに甘えられている。ローゼマインに追いつけるように、トゥーリと争いつつ成長中。切磋琢磨の中で、仕事以外の日はトゥーリと神殿へ行儀作法の勉強に行くか、一緒に実家に帰っていたため、恋人関係にあると誤解され初恋相手がトゥーリであるラルフに絡まれていた。実家と本人の就職先の家格差からトゥーリ以外に相手がいなかったことと、トゥーリの成人が近づき結婚相手を本格的に探す必要が生じたことから、親同士の話し合いを経て正式にトゥーリと婚約した。婚約話が上がった頃は、トゥーリが特別のラルフとマインが特別な自分がよく似ていると考えていたが、徐々にトゥーリを意識し始め、トゥーリに対してトゥーリを意識していることを匂わせる発言をするに至った。
ザシャ
ルッツの兄。一番上。建築関係の仕事をしている。
ジーク
ルッツの兄。二番目。木工職人の仕事をしている。
ラルフ
ルッツの兄。三番目。面倒見の良い兄ちゃん。トゥーリと仲がいい。ルッツと兄弟間の会話がほとんどなく、勤め先を知らなかった。ルッツが家族に反対されてもやりたい職に就いて、他の兄弟と違って森へ採集にも行かず好き放題やってるように見えて怒っていたが、マイン関連の仕事だと知らなかった。ルッツが家出して帰ってこない時は心配していた。神官長が仲裁して両親と復縁してから仲を取り戻す。トゥーリに惚れ込んでいるが、相手にされておらず仕事柄付き合いの多いルッツに嫉妬する。成人が近づいた頃は何人かと恋愛経験があり特定の恋人も出来たようだが、それでも思い出であり憧れの女の子であるトゥーリには複雑な感情を抱いている様子。神殿長とマインがそっくりだと言っているルッツに対しては目が腐っていると思っている。成人を期に工房を移ることになり、木工工房の中では一番人気を誇るインゴの工房のダルアになった。
カルラ
ルッツの母。恰幅が良くて、お喋りで迫力がある快活なおばさん。布を織る織物の工房で働いている。
旅商人を目指すといい始めたルッツに反対していたが、後に本気で商人を目指すルッツを応援するようになる。家出したルッツをベンノが匿った際、誘拐犯扱いして怒鳴り散らしたため、マルクに切れられ追い返された。神官長が仲裁して復縁したときは静かに涙を流した。
オットー
門番で会計を務めている。焦げ茶の髪に茶色の瞳。妻至上主義。重度の愛妻家で、嫁自慢が始まると長い。
識字率の低い世界で、街の門で書類作業を行う貴重な存在。ベンノの義理の弟。かつては市民権を持たない旅商人だったが、ベンノの妹に一目惚れし、持ちうる財産を全て使ってエーレンフェストの市民権を得た。この話は有名で吟遊詩人らが語るほど。マイン関連でベンノが忙しくなり始めた頃から仕事を割り振られるようになり、ベンノがプランタン商会を立ち上げるのと同時にコリンナと一緒にギルベルタ商会の経営に携わる事になる。
マインの字の先生。石板をマインにあげて、自分の助手として鍛えた。
ベンノ
主に服飾を扱うギルベルタ商会の主。マインの商売における後見人。ミルクティーのような淡い色の癖毛に赤褐色の瞳。
親が亡くなってから、妹を育てながら商会を守った若手の実力者。
マインの価値に逸早く気づき商会に取り込む。マインの知識から得た商品は高値で売れ商会も急成長していくが、服飾専門の店が植物紙などを取り扱うことを嫌うギルド長と対立している。マインが生み出す商品と共にマインの本以外に対する関心の無さや商人向きでない性格に頭を抱えることも多くなっている。マインの絶大な影響力をコントロールする苦労人。強引でお金にがめついが、マインを試し、悪いところに気付かせて、成長させようとする。だがベンノに何度も騙され、それを不満そうに頬を膨らませる程度で済ませてしまうため、逆に心配になってる。無自覚に市場を揺るがすような案件を次々と持ってきたり、ばらまくため、あまり注目されないようにするため骨を折っている。ギルド長や既得権益に嬉々として喧嘩を売る。
マインの商品を取り扱うようになってから規模が大きくなったギルベルタ商会をコリンナとオットーに譲り、書籍や紙を主に取り扱うためのプランタン商会を立ち上げる。元々服飾を扱う店だったが、手を広げすぎて貴族との取引も一気に増えたことで、ひどくやっかみを受けるようになる。ギルベルタ商会と印刷関係を請け負う店を分けて、ローゼマインからプランタンの名を与えられて独立した。
ヨハンが金属活字を作った際、興奮したマインから斜め上の思考を受けてグーテンベルクの称号を与えられた。性急に動こうとするローゼマインがユレーヴェに眠ってる間、グーテンベルクのそれぞれの事業に深みを出そうとする。しかし、ローゼマインの母のエルヴィーラがハルデンツェルで大々的に事業を行うことを決めたため、派遣のため性急に動かざるを得なくなった。ローゼマインが提案する新しいことは他に取られる前に確保して利益を出す。
幼い頃の夢は、世界中に影響力を持つような商人になること。婚約者だった幼馴染が未だに忘れられず、それ以上に好きになれる女性がいなかったため結婚する気はないらしい。
マルク
ベンノの右腕。焦げ茶の髪に深緑の目。
マイン曰く、素敵執事。度々無茶をするマインには、優しく脅したりすることもある。ベンノに対する態度によっては、腹黒い一面を見せる。ギルベルタ商会に先代の頃から仕えて、見習い期間から数えて30年働いている。修業期間を終える寸前に先代が亡くなったため、ギルベルタ商会とベンノを守り抜くことになる。実家に援助を求めたが先代の死を嘲笑ったため縁を切り、裏で手を回して実家を踏み台にした。ベンノがマインと知り合ってからは無理難題が度々降りかかるようになった。
マインに振り回されるルッツの状況を、ベンノと自分の境遇と似ているように感じて、心の涙を拭うこともあった。ルッツの教育係でもあり、振り回され方のコツなどを教えた。マインが領主の養女になることが決まった際、マインから最高神と五柱の大神の祝福を受けた。情報戦が得意で、ハッセの町長の無礼な態度に相当腹を据えかねて、小神殿を襲撃した噂を流すのに活躍した。
コリンナ
ベンノの妹でオットーの妻。クリーム色の髪にグレイの瞳。童顔。巨乳。出るところがグッと出て、腰回りはキュッとくびれている。育ち良いお嬢様という雰囲気がにじみ出ていて、おっとりとした雰囲気が庇護欲をそそる癒し系。第二部で長女レナーテ、第四部で長男クヌートを授かる。
腕の良いお針子で、トゥーリの憧れ。マインからオットーが門で存分に商人している事を聞いて、心のつかえがとれた。新しいことは他に取られる前に確保するベンノと違い、裁縫という自分の領域の中で利益が出るかを測っている。利益をしっかりと見定めている目がベンノに似通っている。マインから商売相手として考えるとフリーダより怖いと評される。ベンノは甘い対応をしていると指摘してくれるが、コリンナは一切指摘しないで笑顔で会話の延長から情報を得ようとするからやりにくいという。
ベンノがギルベルタ商会から独立しプランタン商会を立ち上げた事でギルベルタ商会の経営者になる。
グスタフ(ギルド長)
商業ギルドのギルド長。白髪に薄いオレンジ色の瞳。少し恰幅の良い50代くらいで優しげな雰囲気。働き盛りを少し過ぎた程度に見える。
オトマール商会の大旦那。笑顔と雰囲気で一見優しそうに見えるが、金にがめつい。貴族相手に商売をしている。オトマール商会の歴史は長く、今のエーレンフェストが出来るずっと前(200年以上前)から存在していた。周辺の農村から品質が良い貴族向けの食材を買い、貴族に向けて売っている。
ベンノとは犬猿の仲。ベンノに対することすべてが裏目(ベンノの母親に夫が亡くなった直後に後添えを紹介したり、恋人を亡くしたばかりのベンノに結婚相手として打診したり、ベンノより年上の息子をベンノの妹達の結婚相手として打診したり)に出てしまい何をしても失敗する。マインを取り込んでからの好景気に沸くギルベルタ商会は目の上のタンコブとなっている。
孫娘のフリーダが身食いと知り伝手を辿り、条件に見合う貴族を探し契約する。成人後は貴族街へ行ってしまう為、それに困らないようそれに見合った生活をさせている。自分の子供や孫は溺愛している。マイン曰く、フリーダに関しては完全に孫娘しか見えていないただのおじいさんだったと評されている。
後にベンノや他の商人共々ローゼマインに振り回されることとなる。
フリーダ
ギルド長の孫娘で、もっともギルド長に内面が似た美少女。仕草や言葉がとても大人びている割に、年齢より背が低くて幼く見える。桜色のツインテール
お金を数えることや貯めることが趣味。洗礼前からギルド長をよく観察して、お金を増やしたり、事業の拡大を狙ったりしている。フリーダがお金について語っている時は、本について語っている時のマインと同じ顔してる。身食い。マインが自分と同じ身食いと知ってから自ら活発的に行動するようになり、カトルカールの試食会などを行う。身食いのため貴族と契約済みで、成人式が終わった後は貴族の愛妾になり、貴族街でお店を持つことが許された。
家から出ることが少ない生い立ちのため、友達がいなかった。初めての友達のマインが倒れたと知り、友達を助ける為と数少ない魔術具を使う。出会った切っ掛けは冬の洗礼式に使う髪飾りの注文。夏に行った洗礼式でトゥーリが着けていた髪飾りをギルド長にねだり、作ったのがマインと知り注文。髪の色や衣装に合わせた物を作るために出会った。マインからカトルカールを教わって以降、何かとマインを招いこうとするもマインは冬仕度等の予定があるため家に招く事が出来なかった。
どんどん勢力と影響力を広げて、マインを抱えているベンノに敵対意識を燃やしている。商売人は騙してなんぼと思っていたが、少なくともマインとの付き合いにおいては正当な値段を付けて仲良く長く信頼関係を築いた方よほど得だと考えるようになった。マインが領主の養女になったことを自力で突き止めた。
イタリアンレストランの共同出資者になり、後に経営を担うようになる。マインがローゼマインになってからも、他領地の食物の情報をやり取りしたりと繋がりを持っている。
イルゼ
ギルド長お抱えの料理人。恰幅のいいおばさん。
両親が飲食店を営んでいたため、料理人の道を目指す。見習いになる前から料理もでき、洗礼前の子供には珍しく金勘定ができた。あちらこちらの店を渡り歩いて腕を磨いてるうちに、声をかけられ貴族の館で働くようになる。だが貴族の館で修業を重ねても、技術だけでなく血筋や縁故が必要になるため、上に上がることができなかった。くすぶっていたが貴族の館の料理長に推薦され、ギルド長の館の料理長になる。
料理の新しいレシピに目がなく、研究熱心でマインが提供するレシピに興味津々。今まで掻き集めてきたレシピには絶対の自負があったが、マインのレシピに衝撃を受けた。カトルカール、ルムトプフなどのレシピをマインから得た。マインが生み出す夢の中で食べたというレシピの事を、クウェカルーラの料理でも食べたのだろうと思ってる。ローゼマインに指名されて、イタリアンレストランの食事会で料理をふるった。

第二部 神殿の巫女見習い[編集]

神殿長
神殿の最高権力者。権力のある実家を持つため、神殿長の座についている。守銭奴。書籍第二部のIV巻でベーゼヴァンスという名が明らかになった。WEB版では名前で表記されていない。
領主の母親の弟という立場のため不正を犯しても姉が揉み消してくれるからと好き勝手している。領主の血族でありながら、魔力が低く生まれたため貴族ではない。マインが平民ではあるが富豪の娘だと誤解していた時は好々爺然とした態度だったが、貧民の娘だと知ると一変、傲慢な態度でマインの神殿入りを強要する。だがギュンターに断られ頭に血が上り部下の神官を使い強行に出るが、それに怒ったマインに魔力による威圧で気絶させられたことに腹を立て、マインを追い出そうと様々な手を打つが派手にやりすぎ処刑される。手を貸した姉ヴェローニカは幽閉された。
貴族の家を訪れては事あるごとにマインに対する愚痴をこぼし、マインの悪印象を植え付け事件の切っ掛けとなる。フェルディナンドやジルヴェスターに問い詰められればマインが神殿の秩序を乱したなどと責任転嫁する見苦しい態度をとる。
フェルディナンド(神官長)
声 - 速水奨[7]
神殿でのマインの保護者。水色の髪に薄い金色の瞳。美形だが苦労性のためか、もしくは常に仏頂面のせいか実年齢より遥かに上に見える。神殿の実務を一手に引き受けている。貴族として育ちながらも神殿にいるなど、謎の多い人物。感情を表情に出すのが苦手。マイン曰く「魔王」「マッドサイエンティスト」。
神事や文官、騎士としても仕事をこなす文武両道で美声で楽器まで演奏できる完璧超人。マインが巻き起こす騒動に頭を悩ませるが、それを利用し邪魔者を片付けるなど腹黒い一面も持つ。マインの教育係も兼任しており、マインに貴族としての嗜みや知識を学ばせる一方で、巫女としての仕事も要求するなどスパルタ。要求するレベルが高いためマインのようにこなせる人物がいないことが不満。何だかんだ文句を言いつつも、虚弱故手がかかるマインを気に入っている。
領主の異母弟。領主の母から迫害を受け、生みの母に助けて貰えずに育ったため女性不信(そのため神殿での側仕えに女性がいなく、本人曰く不要。しかし、無償の優しさを見せるマインは例外)。しかし異母兄でもある領主とは仲は良好。貴族院時代は領主候補、騎士見習い、文官見習いの全てのコースを最優秀で卒業。卒業後、命の危機を察した領主により神殿へと移動する。本人としては領主の座に興味はなかった。
ローゼマインの後見人で庇護者。ローゼマインの主治医的立場であり、薬師でもある。体調を整えるにも自家製薬を使うなど生活面、健康面で危ない。ローゼマインが引き起こす問題に頭を抱える。ローゼマインが引き起こす数々の出来事に研究者として興味津々のマッドサイエンティスト。後にとある事で引き起こされた王命によりアーレンスバッハに婿入りすることになる。
フラン
比較的がっしりした体つき。藤色の髪に濃い茶色の眼。神殿の灰色神官。元は神官長の側仕えだったが、教育係を兼ねてマインの筆頭側仕えとなる。
突如としてマインの側仕えになったことに戸惑っていたが接していくうちにマインが巻き起こす事柄で周囲が良い方向に変わっていくことに気付く。とある事情で青色巫女が苦手。神殿長の前はマルグリットの側仕えをしており時間に関係なく呼び出されることが多々あり、トラウマの対象だった。
ダームエルと意見が合い、貴族のやり方に慣れているので仲がいい。ギルがイルクナーに派遣されている際は、孤児院のマルグリットに関してトラウマを持つ部屋を克服し、会合で代わりを務めた。ローゼマインがユレーヴェで眠っている間は、代わりに孤児院を運営し、孤児達の価値を釣り上げていった。
ギル
神殿の灰色神官見習い。マインの側仕え。濃い金髪に濃紫の瞳。孤児院でもよく反省室に入れられる問題児。
マインと和解し、孤児院の子を救ってもらったことに感謝しており、誠心誠意仕えている。仕事をこなす事で報酬が与えられ、褒められることから頑張るようになる。主に掃除や料理人の見張りを行い、言葉遣いと礼儀作法をフランから叩き込まれた。神殿で洗礼前の孤児を養えなくなって、自分の頃より扱いがひどくなっていることを知り、助けるために率先して動くようになる。マイン工房を預かり、管理するために日夜勉強中。ルッツに対抗心を持っている。
主が領主の養女になってからは、領主主導で印刷業を行うため、それぞれの町の孤児院を視察した。ザックが蝋引きの機械を完成させた際、工房で働く全員が巻き込まれてグーテンベルクの称号を与えられた。称号を得たことを無邪気に喜んだ。ローゼマインが毒を受けてユレーヴェで眠った時は、本を読みたがって起きるかもしれないと考え、主のために本を作り続けた。ローゼマインの中央につれていきたいという発言を受け、ローゼマインが成人時に連れていく者の印である、紋章入りの魔石を喜んで受け取った。
デリア
神殿の灰色巫女見習い。神殿長が情報を得るために付けた側仕え。深紅の髪に薄い水色の目。美しく勝気な顔立ち。お洒落が好き。マイン曰く「方向性はともかく自分を磨く努力する姿は見習いたい」。
神殿長の愛人になるための自分磨きはマインの側仕えになっても変わらず、マインをコーディネイトする。後に捨て子のディルクをめぐり騒動となる。
洗礼を迎える前は、小さい子供達の面倒を見る人がいなくなってどんどん死んでいく様を見ていたため、孤児院にトラウマを持っている。マインが孤児院を改革するときは、神殿長に報告せず目を瞑った。自分の時は救われなかったことを悔しがり、「今度デリアが困ったら、助ける」という約束を受けた。身食いの捨て子のディルクと関わってから、家族という大切さを知る。だが彼を守りたいがために、神殿長の悪事に関わってしまう。主であるマインに不利益をもたらしたため、解任された。神殿長を頼ってディルクを貴族と養子縁組するが、契約書を偽造され身食いの従属契約をさせられた。
神殿長の連座で処刑されるところを、マインの約束によって守られ、トラウマを持つ孤児院で生涯過ごす刑罰に変えられて生きながらえる。孤児院で罪の意識に苛まれながらも、ディルクの姉として生活している。その後、ディルクを守るための従属契約書をローゼマインに託され、もう二度と彼女の信頼を疑わないと誓った。
アルノー
フェルディナンドの側仕えの灰色神官。優秀だが融通が利かない。
フランが前孤児院長のマルグリットに気に入られ可愛がられ寵愛を受けていたのに、それを裏切るような事をしたことが許せないでいる。そのため、嫌がらせで新しく青色巫女になるマインの側仕えにギルを推薦したり、トロンベ討伐の時や奉納式の時も気付かれないように嫌がらせをし、不快な表情を浮かべる様を楽しんでいた。しかしビンデバルト伯爵のマイン襲撃の際に、フラン憎しの感情からわざとフェルディナンドに連絡せず、一歩間違えば領地のためである一大計画を潰すところだったほどのミスを犯し、処分されてしまう。
カルステッド
騎士団長。領主一族に近い上級貴族。ちょっと額が広めの赤茶の髪、薄い青の瞳。領主の護衛も務める。
マインを養女として引き取る予定。トロンベ退治の不祥事で新人教育を厳しくする事に加えボロボロになったマインの衣装を新たに仕立てる代金の四分の一を負担する処分を受ける。剣さばきは道に入ったもので洗練されている。横笛が得意。
子供が全員男だったため、娘が出来て嬉しい。
ダームエル
下級貴族の騎士。トロンベの討伐に初参加。おとなしくて地味な色合いの茶色の髪に灰色の瞳。甘いもの好き。パルゥケーキの美味しさに驚いた。
フェルディナンドの命でマインの護衛に任命されるが、シキコーザがマインを傷付けトロンベを発生させたため、マインの弁護もあり一年間の騎士見習いへの降格処分とボロボロになったマインの衣装を新たに仕立てる代金の四分の一を負担する処分を受ける(あまりの金額に驚き実家に相談し用意して貰う)。また、マインの専属護衛となる。他領の貴族にマインが攫われそうになり抵抗した際に重傷を負うがマインの祈りによって回復する。その後、マインがローゼマインとなったことで彼女の専属護衛となり躍進が期待され、掃き溜めで魔石を拾った幸運な男と言われる。
ローゼマインの助言による魔力圧縮と魔力の使い方を変えたことで実力を伸ばしてきている。しかし、女性関係に縁がなく処分の件で婚約を解消されたり、同僚の中級貴族の女性騎士ブリギッテと破局(自分の意志で断っている)。魔力を上げすぎ、下級貴族としては身分不相応で彼女ができないのが不満だが、フィリーネに好意を寄せられても気づかないなど鈍感でもある。加護の再取得で縁結びの女神リーベスクヒルフェの加護を授かるも別れの女神ユーゲライゼの加護も授かり落ち込んだ。
ローゼマインの中央移籍に付いて行くかどうするか迷いに迷ったものの、最終的にフィリーネの成人までエーレンフェストに残留することを決意。その間の身分を保証するため、ローゼマインの願いによってボニファティウスの側近となることを事後に知らされ、愕然とした表情で喜びを表した。
シキコーザ
中級貴族の騎士。トロンベの討伐に初参加。名前を逆さ読みすると雑魚騎士。自己主張の激しい黄緑のような髪に、深緑の目。整ってはいるが傲慢さが全面に出た顔付き。
マインが青色の巫女服を着ていることが気に入らず、傲慢に振る舞い護衛対象であるマインに怪我を負わせたことで、魔力を含む血を受けてトロンベが急成長し、大発生の元凶となる。本来は現れなかったはずの魔木を出現させ、騎士団を混乱させ、護衛対象を害したため、表向きは殉職として処刑される。助けを家族に求め、ダールドルフ子爵夫人が神殿長に頼みヴェローニカに減刑を求めるも聞き入れて貰えなかった。中級貴族としては魔力が低いため神殿に入れられたが政変により実家に戻ることになり、神殿長からマインへの愚痴を聞かされる。
ジルヴェスター
春の祈念式に同行した青色神官。青味の強い紫の髪を後ろで一つにまとめ、銀細工の髪留めで留めてある。きりっとした意思の強そうな眉と深緑の目。初対面のマインをからかって遊ぶなど軽薄な態度が目立つ。領主らしいきりっとした顔もできるが、素の中身は小学生男子。
フェルディナンドとカルステッドとは顔見知りで、マインにとある魔術具を渡す。その正体は、エーレンフェストの領主。信頼するフェルディナンドからマインの価値を知らされ、詳細を聞き領地のためになると判断したため、他領の貴族からマインを守るため自分の養女となり現在の家族と縁を切ることを勧める。基本的には身内に甘いが、騒動を引き起こした叔父でもある神殿長と母ヴェローニカを断罪するなど領主としての冷徹な面も持ち合わせる。領主として優秀ではあるが、執務をサボりがちでよくフェルディナンドに押し付けている。目新しいことや面白いことを好んであり、平民が住んでいる下町にお忍びで行くようなある種の変わり者でもある。
ヴィルマ
マイン / ローゼマインの側仕えの灰色巫女。孤児院の世話係(現在でいう保育士的な役目)。明るいオレンジに近い金髪をきっちりと結い上げている。明るい茶色の瞳でちょっと幼い顔立ち。
マイン曰く「マジ聖母」。クリスティーネの側仕えをしていたことがあり、絵画が上手。それが理由でマインに側仕えに任命される。マインが作成する本の挿絵を担当する絵師。神殿の外の世界を知らないため、神殿や聖典に纏わるものしか絵にはできない。クリスティーネの側仕え時代に青色神官に無理矢理レイプされそうになったが、クリスティーネがそれに気づき難を逃れるも、それが原因で男性不信になりフランやダームエルなど見知った男性以外を見ると身を竦めてしまう。そのため必要最低限、孤児院から出ようとせず子供たちの世話をしておりマインもそれを認めている。マインが孤児院にマイン工房を建て仕事をし、それでお金を稼ぎ食料を買えるようになってから飢える子供達がいないことに感謝している。
孤児院の子供たちにマインの聖女信仰を植え付けた。エーレンフェストの聖女の立役者の一人だが、マインはそのことを知らない。神官長のイラストを依頼されたときは、なるべく見ないようにしていたため顔を知らなかったが、ロジーナの描いた絵を見て興味を持つ。神官長に会い、演奏を聞いて心を奪われた。部屋に大量に神官長のイラストが積み上がり、乙女フィルターがかかって何割か増して美麗にさせられていた。ローゼマインがユレーヴェで眠っていた二年間で、出産に立ち会うためハッセへ行ってたくましくなった。神殿長室へ出入りできるようになり、後に初対面のハルトムートでも話ができるようになるほど、男性恐怖症は克服しつつある。
専属絵師になってくれるか?というローゼマインの問いを受け、ローゼマインが成人時に連れていく者の印である、紋章入りの魔石を笑顔で受け取った。ローゼマインが神殿をでる際にローゼマインの専属絵師として買い取られ、ローゼマインが成人するまでの間はエルヴィーラに預けられる予定。絵の報酬として金銭は受け取らず物納として絵の具を望み、新しい作品に使っている。
ロジーナ
マイン/ローゼマインの側仕えの灰色巫女。フェシュピールと作法の教師。専属楽師。ふんわりとした栗色の髪に澄んだ青の瞳の美しい少女。
クリスティーネの側仕えをしていたことがあり、フェシュピールが得意。クリスティーネの側仕えをしていた時から灰色巫女としての仕事をしたことがなく、マインの側仕えでもそれが通用すると思っていたが通用しないことが不満だったがマインの折衷案で事務仕事をすることになる。洗礼式直後からクリスティーネの側仕えをしていたため、平民ではあるが貴族としての作法や美的センスは随一。成人式の祝いにマインの知る曲をフェシュピール用にアレンジされた楽譜を貰う。
マインが領主の養女になったため買い上げられ、晴れてローゼマインの専属楽師になった。その腕前は領主にも認められている。基本的にローゼマインと共に行動し、フェルディナンドとも作曲する。神殿では、デリアの後任で、不慣れなモニカとニコラに色々教えている。洗礼式を終えた貴族のお披露目で、クリスティーネと遭遇した。置いていかれたことから慰められるも、ローゼマインの専属楽師を続ける。ローゼマインがユレーヴェに眠った二年間では、孤児院で子供達に音楽を教えた。ローゼマインの中央行きに専属として同行することが決まっており、紋章入りの魔石を受け取っている。
エラ
マイン/ローゼマイン直属の調理人。
下町の食堂に勤めていたが、料理の勉強がしたくとも家業で女給を務めなくてはいけなかった。ベンノから料理人を探していることを聞き、了承する。料理にかける情熱は本物で、普通の作り方と違うマインのレシピに当初は疑問を持つもその通りに作ると美味しく出来たため更に熱が入るようになりフーゴを超えようと頑張る。フーゴと共に領主の城で働く事に。
貴族街で成人を迎えたため成人式に出られなかったが、ローゼマインから新しいレシピと、女性でも使える小さいミートチョッパーを頂いている。今のところ、ローゼマインのレシピを一番多く知っている。ローゼマインがユレーヴェで眠っている間にフーゴを落とすことに成功するが、結婚にはローゼマインの許可が必要と言われ、結婚を延期した。その後、許可を得てフーゴと結婚する。
ローゼマインの中央行きに専属として同行することが決まっており、紋章入りの魔石を受け取っている。中央へは、夫であるフーゴ、自身の母親及び子と共に行く予定。
フーゴ
マイン/ローゼマイン直属の調理人。
ベンノに見出され、マインの下で料理修業を始める。エラ同様、普通の作り方とは違うマインのレシピに当初は疑問を持つも、そのレシピ通りに作るとその美味しさに驚く。青色巫女見習いのところで料理をつくったことで箔がついて、キルケという彼女ができた。トッド共々貴族街か神殿へレシピを教えることになり、貴族には緊張して使い物にならないトッドの代わりに、貴族街へ行くことにした。しかし向かう先は領主の城で、期間限定の宮廷料理人になった。期間が終わりジルヴェスターに宮廷料理人に誘わられるもイタリアンレストラン開業のためベンノの元へ戻る。領主の城への出張が終わったら、キルケにふられた。そして元彼女がご近所さんと付き合い始め、毎日仲の良い姿を見せつけられるようになる。
イタリアンレストランの後進の教育を終えて、ローゼマインに宮廷料理人になれないか打診する。料理に生きると意気込むが、簡単に陥落し、可愛い女の子ばかりいる職場で働けるローゼマインの専属料理人になった。エラに押されて婚約するも、ローゼマインがユレーヴェで眠っていたため、起きるまで結婚は先送りにされた。
ローゼマインの中央行きに専属として同行することが決まっており、紋章入りの魔石を受け取っている。妻であるエラ、エラの母親、及び、エラとフーゴの間の子は、中央行きに同行するが、フーゴの親兄弟は同行しない。
ニコラ
ローゼマインの側仕え。灰色巫女。量の多いオレンジに近い赤毛を二つに分けて三つ編みにしている。明るい茶色の瞳。
冬の間、エラの助手としてお料理をしていた灰色巫女見習い。美味しいものが大好きで活動的。デリアが側仕えから離れてから、入れ替わりでモニカ共々側仕えになった。ローゼマインがユレーヴェに眠った二年間で、エラの助手になって料理の道に進む。眠っている間に成人を迎えたため、教えてもらおうと思っていたレシピを得れずに嘆くが、エラにお菓子を渡されたらすぐに笑顔を取り戻した。神殿での料理人も務めるようになり、レシピ集作成にも協力した。ローゼマインが成人時に連れていく者の印である、紋章入りの魔石を喜んで受け取った。
フィリーネの成人まではフィリーネの側仕え兼料理人として神殿で仕え、その後、ローゼマインの専属料理人としてフィリーネと共に移動する予定。
モニカ
ローゼマインの側仕え。灰色巫女。エメラルドグリーンの髪を後ろで一つにくくっている。こげ茶の瞳は理知的で、雰囲気は真面目な委員長。
冬の間、エラの助手としてお料理をしていた灰色巫女見習い。デリアが側仕えから離れてから、入れ替わりでニコラ共々側仕えになった。ヴィルマが大好きで髪型を真似っこしている。孤児院ではヴィルマの書類仕事を手伝っていた。真面目でフランと気が合う。努力家で、ロジーナの書類仕事を引き継げるように勉強した。マインとは神殿内でしか接していなかった為、マインの平民としての暮らしぶりを知らない。その為、ローゼマインが、常に新品を着るような立場であるにも関わらず、危害を与えた前神殿長の儀式用衣装を仕立て直した物を憎まなかった事に感動した。ローゼマインがユレーヴェで眠った二年間は、神官長の補佐のため神官長室に日参していた。
ディルク
赤茶色の髪に黒に近い焦げ茶の瞳。親に捨てられた孤児。
身食いで、少し強めの中級貴族ほどの魔力を持つ。赤子の頃はマインより魔力が高いことが判明するが、マインは5歳から大人の精神力を持ち、圧縮もできため魔力量に大きな差ができていた。泣かない赤子で、お腹が満たされて、おむつが汚れていなければ、基本的に機嫌良く笑っていた。デリアが弟として扱い、溺愛している。デリアが騙されて隷属契約を受けてしまうが、神殿から連れ出される前に助け出される。その騒動でダメージを受けていたことから、マインより最高神と五柱の大神の祝福を受けた。
孤児院に同じ年頃の子がいなかったため、コンラートを大歓迎する。昔の勝気なデリアの表情とよく似て見える。
王族から子供用の魔術具が前倒しで送られてきたことと、ローゼマインが孤児院の子供も配布候補者にすることを要求したこと、所有魔力量がジルヴェスターが提示した規格値をクリアしたことから、面接者であるハルトムートにより、魔術具を受け取り、貴族になることを目指すか否かを問われ孤児院を守るために貴族社会へと飛び込み、孤児院を守れる権力を持つ役職(神殿長、神官長、孤児院長)を目指す事を告げた。
アウブを後見人として中級貴族として洗礼式を迎えた。これにより身分が身食いの孤児からアウブ後見の中級貴族の子供となった。神殿育ちの孤児上がりのために貴族としての知識を持たず、孤児院から一緒だったベルトラムから貴族としての常識を色々と教えられている。
カミル
第二部の終盤で生まれたマインの弟。青色の髪に薄い茶色の瞳。マインとよく似た髪色だが、顔立ちはギュンター似のためマインとは似ていない。マインが溺愛している。マインの絵本作りの原動力。
ローゼマインが作ってルッツが持ってくるおもちゃがお気に入りで、夢中で遊ぶ。森でディルクとコンラートと友人になる。マインの狙い通り、本好きに育った。マインと同様に誘惑にぐらつき、トゥーリに振り向かない男なんているはずがないと考える。プランタン商会に入り、ルッツのようになりたいと思うようになる。
エーレンフェストの兵士、ギルベルタ商会、プランタン商会など様々な所から勧誘を受けるが、尊敬するルッツと共に働き神殿の友人とも交流を得るため、プランタン商会の見習いになる事を決意する。洗礼式を迎え、実姉であるローゼマインの祝福を受け、彼女がエーレンフェストで行う最後の神事に立ち会う事が出来た。
ディード
ルッツの父親。職人肌の頑固親父。建築関係の仕事をしている。商人が嫌い。怒声でなくても声が大きい。身体はそれほど大柄ではないが、がっちりとしている。よく日に焼けていて、外で汗水を流して働く労働者の風貌。眉間に刻まれた皺とギョロリとした翡翠の目で頑固そうな性格をよく表している。白に近い感じの金髪のせいで少し年を食っているように見える。
仕事では基本的に短い命令文句で済んでしまうため、説明するのが苦手。親の反対を押し切って商人見習いに就いたルッツの事を認めていたが、言葉足らずで誤解させて家出させてしまう。街の外に出る事を反対していたのは、凶暴な獣や盗賊に襲われることを心配していたためだった。神官長が仲裁をして誤解が解けた。ギルベルタ商会のダプラ契約のためルッツと共に商業ギルドを訪れ、息子が知らない間に成長していたことに感心する。
神官長に恩を感じているが貴族へ直接礼を言うことができないため、代わりに孤児院の手伝いをした。ギルベルタ商会から声をかけられたことで、ハッセの小神殿を整えるために出張した。下町での整備後はヴァッシェンで塗装が消えて、仕事が多すぎて怒っていた。
ヴォルフ
インク協会の会長。商売柄貴族と繋がりがあって、あまり良くない噂が多い。貴族の便宜を図ってもらってもらうためなら、犯罪にも手を染める人物だとの噂。商人ギルドがもともと取り扱っていた営業をインク協会長になった途端に独占したためグスタフには疎まれている。下町でインクを扱っている文具店は一つしかなく、そこに卸す以外の貴族向けの営業は、強引な手法でずっと独占して利益を得てきた。インクに関する契約の後、マインの事を探っていた。
ベンノは意図を測れなかったが、カルステッドから契約を済ませた後なら関係悪化してもいいと判断されたのではと指摘された。フェルディナンドに頼まれてカルステッドがヴォルフの依頼人を探していた矢先に、突然死んだ。平民の巫女見習いが工房長をしていることをどこからか聞いて探っていた。作中で貴族に処分されたと推測されている。ヴォルフの死後、ベルーフの資格を持つ唯一の職人を失った彼のインク工房は急速に衰退した。
ダールドルフ子爵夫人
シキコーザの母親。魔力が足りなく神殿に預けていた息子が政変を機に戻ってきたがマインとフェルディナンドが原因(と本人は思い込んでいる)で息子が死んだことを恨んでいる。直接手出しは出来ないためお茶会にて悪い噂を流したり敵対する貴族を煽ったりとしている。直接手を下せば一族が道連れになるため、悪い噂を流したり、敵対しそうな貴族を煽ったりと暗躍しているがベーゼヴァンスや旧ヴェローニカ派と共謀してマインの拉致などにも関与していた。シキコーザを失ったときの一族の言動で絶望し、一族にも恨みを抱いている。
第四部でエーレンフェストの神殿から聖典を盗み出す。足取りが辿れ無いよう小細工するも追い詰められ側仕え共々自害する。一見全てに失敗したように見せかけていたが、その裏で、エーレンフェストの聖典の鍵をアーレンスバッハの鍵とすり替え、エーレンフェストの鍵を転移陣でギーベ・ゲルラッハに届けていた。それに加えてエーレンフェストの聖典の鍵に遅効性の毒を塗っており、触れるであろうマインを毒殺しようと目論む。また聖典の鍵が違うため開けられず神事で恥を掻きフェルディナンドとジルヴェスターの顔を潰すことも企んだが、マインに聖典と鍵が入れ替わっていることを早々に発見されている。
クリスティーネ
ヴィルマとロジーナの主だった青色巫女見習い。第二部では会話に名前が出てくるだけでマインに面識はない。
芸術に造詣が深く、ヴィルマとロジーナを側仕えにしていた。上級貴族の愛妾の娘だが、魔力が高く、父親は正式に引き取りたいと考えていた。しかし正妻に断固として反対されたため、その身を守りながら教育するために神殿に送られた。いつでも父親が手元に引き取れるようにするため、神殿に家庭教師や芸事の教師を出入りさせ教育されていた。青色巫女の中でも少し変わっていて、芸術を至上としている。詩作に励み、絵画を愛し、音楽に耽る毎日だった。力仕事や雑用は灰色神官に任せて、側仕えの灰色巫女は見習いも含めて貴族の令嬢のような優雅さを身につけていた。灰色巫女でも芸事に秀でた者は優遇していたため、青色巫女のような生活を送っていた者もいる。財力のない貴族や魔力が低すぎて預けられた青色神官とは、かなり事情も生活環境も違っていた。実家から派遣された侍女が2人、芸術を楽しむための灰色巫女を6人、下働きや実務のために灰色神官を4人、そのほか料理人や助手がいて、家庭教師を数人雇っていた。 政変で実家に戻ることとなった。
後にロジーナと再会する。その際、成人して自由に生活できるようになったら、ロジーナを迎えに行く予定だったと語った。
ヨハン
鍛冶職人。明るいオレンジの癖毛を後ろで一つに縛っている。鳶色の瞳。実直で真面目。手先が器用。
見習いのころから腕は既に一人前。常に細かくこだわる職人肌の神経質。仕事は完璧だが、その分遅い。依頼主に質問しすぎて鬱陶しがられることも多い。細かい指示を欲するため客受けが悪く、鍛冶協会の課題に必要なパトロンが、成人する一季節前まで見つからなかった。細かい仕事をさせたら右に出る者はいないが、発想力や提案力はなく、設計書通りにしか作れない。未成年のマインに、大勢の人が行き交う広場で跪いてパトロンを懇願した。マインをベンノの子供と勘違いしていた。
マインから課題として、基本文字の35文字を母音は50ずつと子音は20ずつで金属活字の製作を引き受ける。課題ではあり得ない細かさで、父型と母型を作ってからは、面白がった工房の皆が量産するのを手伝った。冬の間に金属活字を完成させ、興奮したマインから一番最初にグーテンベルクの称号を与えられた。マインをパトロンに選んだせいで、以降金属活字を作り続けることになった。それ以後、仲間内からゲーテンベルクと呼ばれるようになり深みにはまる。
金属活字を作っていると、親方を始め、職人達にグーテンベルクと言われてからかわれる。金属活字以外を注文すると喜ぶ。しかし注文されるどの道具も印刷に使う物と知り、グーテンベルクの呼称からは絶対に逃れられないことを悟り、涙を流す。手押しポンプの試作品を作った時は、工房近くの井戸に設置する予定だったのが神殿に取り付けられ、領主に献上する物を作らされ、依頼がどんどん舞い込んできたことから、設置が遠のいていく。なお、グーテンベルクは工房ではからかう色が強い称号だが、外に出てみればかなり栄誉なこと。技術のヨハン
ハイディ
インク工房の跡取り娘。マインと気が合う仲。好奇心旺盛。赤茶の髪を三つ編みにして、それを上にあげて留めているだけの髪型。好奇心に満ちた灰色の瞳。外見には気を配らないタイプの女性。
インク作りが好きで、新しい物が好きで、20歳を越えても落ち着きがない。植物紙専用のインクを作り、色インクも作れるのではないかと思いついて、マインと交渉した。マインと気が合うため、ベンノにマインが二人になったようなものだと表現された。インクを作ることに情熱を向けておりマインの要望に応えようと躍起になるも、指定物を期限内に提出しなければ資金援助を打ち切ると言われ真面目に取り組む。グーテンベルクの称号を喜ぶ数少ない人物。二児の子持ち。
「金食い虫の研究馬鹿はパトロンと一緒にしておいた方がいいだろう」という理由でヨゼフと共にローゼマインに付いて中央に行くことになった。
ヨゼフ
インク工房の跡取りでハイディの夫。ハイディのお目付け役。ビアスのインク工房のダプラであり、工房の経営をする実質的な跡取り。クリーム色に近い金髪に焦げ茶の瞳。
周囲から「やっぱりハイディの扱いはヨゼフに任せるのが一番だな」と言われている。植物紙専用のインクを作っている。マインのお世話係のルッツと気が合う。新しく色インクを作成してパトロンから研究費を勝ち取った功績をハイディに譲られ、ベルーフの資格を得た。
パトロンであるローゼマインがエーレンフェストを離れることになったため、インク工房をホレスとターナに任せてハイディと共に中央に向かうことになった。
インゴ
木工工房の親方。髪は黄土色で、目は明るい青色。無精髭の生えた姿。工房ではタオルのような布を頭に巻いて、バンダナのようにしている。
腕に自信があって、工房を開くための多少の蓄えがあったため、親方を目指していた。ダプラ契約を勧められても、色々な工房とダルア契約を交わし続けて腕を磨く。若くして独立して、まだ木工協会の親方の中では下っ端。依頼を受けて、孤児院の冬の手仕事の板作りをした。その後、印刷機を作る協力をするようになる。本人のいない所でグーテンベルクの称号を与えられていた。
ローゼマインの専属だが、ハッセの小神殿の大規模注文を、専属を優先せず木工協会に依頼を出したため、微妙な立場になるもローゼマインに面会して、事情を聞かされ専属のままだと知り、安堵する。その後は夫婦で小神殿に泊まり込んで部屋を整えるために仕事をこなした。若いせいか別の業種の意見を聞くことができ、異業種間の交流など職人同士では珍しい無茶ぶりについてこられる。最初に期日が守れるか聞かれたので、期日を守ることを徹底している。まとめ役のインゴ
若い親方で仕事を得るのも苦労していたが、グーテンベルクになった今は街でかなり人気のある工房になっている。中央に移動するローゼマインに誘われたが、ローゼマイン以外のパトロンや注文もあり、地縁ができているので、新しい土地へは行けないと残ることになった。
ビアス
インク工房の親方。ハイディの父親。あまり饒舌な性質ではない。ヴォルフの死後、インク協会の会長の後釜をインク工房の親方達が押し付け合って、最終的にインク協会の会長に就く。
後始末を全て押し付けられる形になって、非常に苦労している。下町の文具店に貴族への対応を任せることができないため、ギルベルタ商会に植物紙専用のインクの取引を任せた。
レオン
ギルベルタ商会のダプラ。ルッツの先輩でルッツが神殿の工房に残るときはギルベルタ商会への連絡に走る。冬の間、孤児院でフランから給仕教育を受けた。
ジルヴェスターの正体に気付くも黙っていた。
実家がギルベルタ商会に布を卸している店で、布を見慣れており、品質や色を見分けられる。その有能さで、ダルアからすぐにダプラに昇格した。ローゼマインが蝋結染めを教えた時にはすごく喜んだ。
マルグリット
前孤児院長。孤児院長の立場を使って自分の利となるよう孤児院を扱った。灰色神官と交わった青色巫女は貴族社会に戻れないことを苦にして、自殺。黄金のように豪奢な髪に青の瞳。アルノー曰く、唇の端にあるホクロが酷く妖艶らしい。
マインとは面識はない。ある人物と深い仲だった。
エグモント
青色神官。収穫祭の時に図書室を荒らした人(ギルからは命知らずな奴と評されていた)。神殿長の腰巾着。神殿長同様金に汚く横柄な態度が目立つ。
新しい神殿長にローゼマインが就任し前神殿長のような事も出来ず甘い蜜が吸えないと批判するもフェルディナンドに睨まれ沈黙する。妊娠した灰色巫女の代わりを要求するもローゼマインに断られ苛立っている。
ダールドルフ子爵夫人に唆され聖典を盗むための手引きを行い契約魔術を行った。契約の証として夫人から指輪を受け取り左手の中指にはめる。「エグモントを次期神殿長に推薦する」という契約内容だったが契約書が二重になっており本当は従属契約であった。契約後、自室で祝杯を挙げていたところを女の勘(という名の私怨)で聖典盗難の犯人と決め付けたローゼマイン(達)が力ずくで入り指輪が見つかり捕まった。その際、契約の指輪を着けていた左腕ごとフェルディナンドに切断される。このときの指輪の紋章がゲルラッハのものであったため旧ヴェローニカ派を捕らえる証拠となった。領主一族の暗殺に関与して、ヴェローニカ派の粛清も終わったことから処刑された可能性が高い。
ザーム
アルノーが居なくなったため、神官長の側仕えになる。前の主のシキコーザとの差から、神官長の優秀さと仕事のしやすい環境をとても気に入っていて、神官長の補助ができるローゼマインの優秀さを青色巫女見習いの頃から褒め称えていた。気の知れた同性の側仕えを入れてほしいというフランの要望を受けたローゼマインが神官長に話をつけた際、真っ先に立候補してローゼマインの側仕えに異動となった。立候補の理由は、ご飯の質・仕事量の多さに伴う遣り甲斐・間接的な神官長の仕事量削減。
ローゼマインがユレーヴェで眠った二年間は、青色神官への仕事の割振を神官長に進言し、仕事ができる人手を増やさせていたローゼマインに心から感謝しつつ、神官長の補佐のため神官長室に日参していた。
ビンデバルト伯爵
マイン曰く、ヒキガエルみたい。
他領の貴族で、領主が街への貴族の出入りに制限していたが、マインを連れ去る目的で神殿長に手引きされ、許可証を偽造して街に入ってきた。ディルクを養子に引き取ると言いつつ、養子になるための契約書の下に隷属契約書を忍ばせ隷属契約を結ばせた。神殿で神殿長と共にマイン達へ襲い掛かるも途中で神官長が現れ、マインがジルヴェスターの養女になることを決めて大義名分を得たため、捕縛された。
祈念式の際もマイン達を襲撃しており、領主のジルヴェスターが同行していたため、アーレンスバッハに宣戦布告の意図を問うことになった。領主の養女を攻撃したため投獄されて、記憶を探り、余罪がぼろぼろと出た。マインが殺されたという設定になっているため、没収されたお金の一部をマインの見舞金としてローゼマインが管理し、マインの家族のために有効利用している。ビンデバルト伯爵の私兵が北の離宮を襲撃したことから、アーレンスバッハの貴族のエーレンフェストへの往来が禁止されるようになる。

第三部 領主の養女[編集]

ローゼマイン
マインが領主の養女となる為に用意された新しい名前。領主の養女となるため、いったん上級貴族のカルステッドの娘となりその後にジルヴェスターと養子縁組するというマネーロンダリングならぬ、戸籍ロンダリングを行ったため設定が少々ややこしい。
設定上はカルステッドと今は故人である第三夫人のローゼマリーの娘で、魔力もありローゼマリ―と正妻らとの仲が悪かった為、いらぬ争いを避ける為神殿に預けられていたという事になった。当然、真実を知る前神殿長は平民の分際で青色巫女になるなどと嘆き愚痴っていたが、前神殿長を処刑してからは一変、何を勘違いしたのか前神殿長が平民と嘯いていただけなのだ、という話になっており、孤児院の惨状を憂いたローゼマインは工房を建てると孤児達が自立できるよう仕事を与え、幼いながら懸命に孤児達に教育をしていた。そんな姿を見たジルヴェスターは心打たれ、ローゼマインを養女とする事に決めた。――という筋書きになっている。領主の養女となったため、領主であるジルヴェスターは養父、その第一夫人であるフロレンツィアは養母、領主の息子であるヴィルフリートは義兄に、領主の娘であるシャルロッテは義妹となる。
マインとして目覚めてから虚弱で外に出る機会が少なく常識に疎いところがあり、商人の常識、神官の常識、貴族の常識が混ざろうとして歪な常識になりつつあるとベンノに指摘される。しかし、前世の常識が基本となっていたため、どこかズレた発言をしてしまうことがある。フェルディナンドは今までになかった斬新な見方に関心している。
肩書は領主の養女、神殿長、孤児院長、工房長。マインとしては洗礼式を受け一年が経過しているが、身食いで成長が遅い為、ローゼマインになってからは洗礼式前の7歳(本来は8歳)となった。養女としての教養、神殿長としての神事、孤児院長としての仕事、工房長としての仕事に加え魔術の訓練と読書の時間があまり無いほど忙しい(ジルヴェスターやジギスヴァルトに成人前の子供がする仕事量でないと驚かれる)。シャルロッテの洗礼式後の襲撃で、シャルロッテを助け出す上で攫われ毒薬を飲まされてしまう。身食いで成長が遅かった原因を取り除くため、ユレーヴェに浸かる事になるが、毒薬の影響もあり、二年間も眠りについてしまう。初めは義兄となったヴィルフリートや義妹となったシャルロッテをフォローする立場であったが、二年間の歳月が経ち目覚めると、フォローされる側になっていた。発明品による契約で、眠っている間に子供部屋で使われる予算が増えていた事にフェルディナンドも驚くほどだった。
目覚めてから貴族院に入るまでの短期間でフェルディナンドに鍛えられたおかげで貴族院で学ぶ内容は全て把握し、実技も申し分ないレベルまで到達するも、貴族との付き合いが未熟なため周囲に任せきりの部分も多い。貴族としての対応を間違えていたりと危ない面もあり、報告を聞いている養父が頭を抱えていることを知らない。何かとトラブルの中心にいる。第五部では領主候補生コースを取りつつ、司書になるため文官コースを取っている。三年生時に新たに作ったユレーヴェにより魔力の通りが改善、四十以上もの加護を得た事で祝福が溢れるようになる。シュタープを神具に変えることが出来、一人で再生の儀式を行い成功させるなど中央神殿に目を付けられることとなる。騎士がシュタープを剣と盾に分けられるように、同時に神具を二つ使用することが出来る。扱う魔力が多く加減しなければ魔石を金粉化させてしまうほどで、加護を得てから祝福を行ってもなかなか減らず制御が甘くなっている。アンゲリカの成績向上のため騎士コースの内容も把握しており、ルーフェンに騎士コースを受講するよう要望されるが体力がないと断っている。三年連続最優秀の成績を維持していたが、四年目はとある出来事から最優秀になれなかったことをエグランティーヌは惜しいと零している。
社交関係は授業では一発合格をとるほど知識・実技面では問題ないようだが、実際の場になると本が絡むとテンションが上がり気絶したり、王族相手に無礼ともされる行為を自覚なく行うなど問題が多いが、本が絡まなければ問題ないらしくディートリンデや下位領地とのお茶会では無難にこなした。一方、王族相手の不敬ともとれる行為は良くも悪くも王族に悪意や関心がないということが伝わっており、エーレンフェスト上層部に王族には関わるな・逆らうなと言い含められるも王族側から接触するようになったため関わりを断てず、本人の洞察力も合わさって王族の心中の望みを叶えていく結果となり逆に親交を深めるようになる。その魔力量と聖典やフェルディナンドから得た知識を駆使することで廃れた神事を復活したりその価値を周囲に再認識させたことで、ユルゲンシュミット全体にも影響を及ぼすようになっている。第五部におけるダンケルフェルガーと共同研究で神々の加護の取得についての発表では注目を集め一位となり、加護の取得の重要性が見直される結果となった。
三年時に、レスティラウトから外部から見たローゼマインの能力や功績、事業への関わり方といったローゼマインの存在がヴィルフリートはもちろんエーレンフェストそのものが釣り合わないことを指摘される。アウブ・ダンケルフェルガーの第一夫人を始め上位の領地からかなりの優良物件と認識される。
ユレーヴェで眠っていた二年間の間に「エーレンフェストの聖女」としての噂を広められ有名になる。これはローゼマインを領主の養女とするにあたって、貴族たちに説得力をもって説明するため、都合よくまとめた美談から生み出されたローゼマイン像のこと。しかし、美談のほとんどが嘘ではなく実力と実績が伴っており、領主の養女となったあとも新たな聖女伝説を生み出し続けている。第五部でアーンヴァックスの加護を受け、年相応に成長する。子供らしい丸みを帯びていた顔は少しほっそりと輪郭を変え、愛らしさのあった顔立ちは玲瓏とした美しさに変わり、すんなりと伸びた指先に子供の丸みはなく、しなやかさを持つ。その体は女性らしい柔らかさを帯びているけれど、未完成という雰囲気で、成人を前にした少女だけが持つ特有の儚い美しさを持つ姿になる。中身を知らない人が見たら、聖女とか女神と言われても信じそうな美人。ある事情から叡智の女神・メスティオノーラを一時的に宿らせ、本当に「女神の化身」になってしまう。
アウブ・エーレンフェスト
ジルヴェスターの領主としての名前。
ローゼマインの養父であり、ヴィルフリートとシャルロッテ、メルヒオールの実父。領主として甘やかしたりはしないが、厳しくすることが出来ず、ヴィルフリートの教育は母ヴェローニカに任せていたため騒動を起こす切っ掛けとなってしまった。フェルディナンドの異母兄で、よく彼を呼び出しては仕事を手伝わせている(仕事が出来ないわけではない)。ヴェローニカに甘やかされて育ったため、ヴィルフリートも自分と同じ様になるのだと信じていたが、ローゼマインと一日生活を交換した際に、フェルディナンドに「次期領主に向かない、廃嫡しろ」と言われた事でヴィルフリートが次期領主としての努力が足りない事を悟る。ゲオルギーネと争って(当時のジルヴェスターがトラウマを持つ行為までする)領主の地位に就き、姉弟間で争うことを嫌いヴィルフリートを次期領主に決めたことが原因だと自覚した。
マインに対し、他領の貴族を呼び出し騒動を起こした叔父でもある神殿長を処刑(フェルディナンドの報告書に数えきれないほどの罪状もあり見逃せなかった)、エーレンフェストに入るための書類を偽装した母でもあるヴェローニカを幽閉させる。
フロレンツィア
ジルヴェスターの正妻で三人の子持ち。銀に近い金髪に藍色の瞳。ジルヴェスターより二つ年上でジルヴェスターを押さえられるという偉大な能力を持っているとカルステッドは評している。ローゼマイン曰く、肝っ玉母ちゃんの雰囲気が漂っている。
ヴィルフリートを生んだ直後に義母ヴェローニカに取り上げられてしまい、何もしてやれなかったことを恨んでいる。ヴィルフリートがローゼマインの提案で一日生活を取り換えた事で、ヴィルフリートに教育が行き届かずに洗礼式を終えても文字もかけない状態を知った時は、怒りの感情を押し殺して先を見据え、周囲の意見を真剣に聞いた。ローゼマインが考案した教材に驚愕の嘆息を吐き、ヴィルフリートを更生した事に感謝するようになる。ジルヴェスターが下町にお忍びで行っているのを知っていながら、ここぞという時に使う等、策士な面も持つ。
嫁姑戦争が大変で、姑に目の敵されていた神官長に同情的だった。ただし、神官長を叱り飛ばせる数少ない人物でもある。その辺りの縁からエルヴィーラと仲が良く、彼女に協力してもらって、フロレンツィア派を作り上げている。
ヴィルフリート
ジルヴェスターの長男。母譲りの淡い金髪に、ジルヴェスターによく似た深緑の目をしている。ローゼマイン曰く、ミニジル様。
春に洗礼式が終わったので、ローゼマインと同じ年だが、兄になる。ジルヴェスターにそっくりな性格。勉強するのが嫌いで、護衛騎士を撒いて逃亡すること多い。よく逃げるため普段褒められることがなかった。ローゼマインが城を自由に出入りし、教師が付けられていないようにみえるのに、夕食の時間に父と母から褒められているのに嫉妬していた。初めから次期領主が内定して、ヴェローニカに甘やかされた結果、洗礼式を終えても字が書けずフェシュピールも演奏できない状態だった。ローゼマインの更生計画で、孤児達との格差を見せつけられ、廃嫡をちらつかせるなど、フェルディナンドを畏怖するようになった。 教育が甘かったせいか、普通の貴族の子よりも子供で、空気を読めないことがある。
ヴェローニカ派と呼ばれる貴族に唆され幽閉されたヴェローニカに会ったため、次期領主内定を取り消される。ヴェローニカを慕っていたが、彼女が犯した罪状とローゼマインが受けた被害を聞きショックを受ける。
貴族院では一~三年生の表彰式で優秀生に選ばれ、社交ができるようになった。騎士の講義をとっているかは不明だが、騎士と共に訓練はしておりディッターやターニスベファレンなどの戦闘にも参加している。三年生時にレスティラウトから、外部から見たローゼマインの能力や功績、事業への関わり方といったものには無自覚であり、ローゼマインの存在がヴィルフリートはもちろんエーレンフェストそのものが釣り合わないことを指摘される。
支持を取り付けようという目的でライゼガング系の領地へと訪問することを決定、情勢からランプレヒトらが制止しようとする中強行し、バルトルトの暗躍やギーベ・ライゼガングの準備不足のため、ヴェローニカに恨み骨髄でヴェローニカ派の失脚により有頂天なライゼガングの古老達から厳しい言動に晒されたらしく、周囲の側近に当たるなど荒れた行動をとるようになった。こうしたこともあってローゼマインの婚約者という立場は重荷になっていたらしく、婚約解消後はむしろ解消してただの兄弟という関係になってよかったと感じており、荒んだ言動は鳴りをひそめるようになった。ヴェローニカの所業は聞かされたことはあっても殆ど理解していないようで、ギーベ・ライゼガングにそのことを指摘され、自身とシャルロッテとの扱いの差も知らず驚いていた。
シャルロッテ
ジルヴェスターの長女。洗礼式前だが、第三部の終盤で洗礼式を迎える。母譲りの容姿。淡い金髪に、藍の瞳、愛らしい顔立ちまでよく似ている。ローゼマイン曰く、「わたしの妹、マジ可愛い」。
ローゼマインの行ったことの素晴らしさなどを聞いていたため姉と慕い憧れている。洗礼式を迎えるにあたり祝福を授けて欲しいとおねだりする。ローゼマインが作製した、神について描かれた絵本やカルタを見て育つ。兄の失態をフォローし、自分の洗礼式では祝福を与えてくれた上に、さらわれた自分を助けてくれたローゼマインを尊敬している。ローゼマインがユレーヴェで眠っていた二年間で神殿長の代理を務めて、その大変さから尊敬は崇拝に近付いた。洗礼式に賊に襲われ誘拐されかけるが、ローゼマインに救出され無事だった代わりにローゼマインが毒薬を飲まされ、生死の境を彷徨った事にショックを受ける。彼女がいつ目覚めてもいいようにと神事を覚え、社交をこなし、ヴィルフリートを支えられるようになるまで成長する。ローゼマインと同様に花嫁修業より仕事を優先する傾向にある。
ローゼマインが社交面で不安があるため、それを支えるのは自分の役目だと思いを強くし、邁進していく。
エルヴィーラ
カルステッドの正妻。深緑の髪、黒の瞳。
ローゼマインが印刷業の寄付金集めでフェルディナンドのイラストを販売することに乗り気で、フェルディナンドに内緒で彼をテーマにしたイラストや書籍を販売している。売り上げは上々らしい。
エックハルト
カルステッドの長男。濃い緑の髪に青の瞳。ローゼマインの出生を知っている。妻を亡くし、まだ独身。
貴族院在学時、フェルディナンド情報を母に流してお小遣いを得ていた。フェルディナンドの護衛騎士。神殿に入ったのに諦めない変わり者。フェルディナンドに亡き妻共々名捧げをするほどに忠誠を誓っている。
ランプレヒト
カルステッドの次男。お父様譲りの赤茶の髪に明るい茶色の瞳。
領主の息子ヴィルフリートの護衛騎士。ダームエルとは同期。恋人と結婚したかったが、許可が下りず、別れの手紙を送った。しかし、第5部においてある事情から結婚を認められる。
コルネリウス
カルステッドの三男。若葉のような明るい緑の髪に黒い瞳。
ローゼマインを急かして倒れさせたことがある。ローゼマインの護衛騎士となった。ローゼマインが襲われてから今度こそ守る、と魔力の増幅、勉強を頑張っていた。ローゼマインの騎士となったことで主であるローゼマインに恥ずかしくない成績を収めるようになる。
トルデリーデ
カルステッドの第二夫人。
ヴェローニカの側仕えで名捧げし、ヴェローニカの心痛の原因だったフェルディナンドが嫌いで、平民上がりという噂が立つローゼマリーの娘であるローゼマインが気に入らない。また、ヴェローニカを白の塔へ幽閉したアウブにも思うところがある。ヴェローニカを後ろ盾に息子のニコラウスをカルステッドの跡継ぎにしようと画策していたため、カルステッドの第一夫人であるエルヴィーラの警戒対象になっており、エルヴィーラの娘として洗礼を受けたローゼマインは子のニコラウスも含め、接触禁止となっている。集まる情報をゲオルギーネに名捧げした貴族に流していたことで処分される。処刑はされていないが幽閉されて魔力を奪われる罰を受けた。
ローゼマリー
カルステッドの第三夫人。故人。享年二十歳。設定上はローゼマインの母親。お母様曰く、お父様の騎士心を刺激するか弱い人だったらしい。
面倒な親戚がいるらしい。
ブリギッテ
中級貴族でローゼマインの神殿での護衛騎士を務める。暗い赤の髪にアメジストのような瞳。
貴族女性の平均に比べると大柄で引き締まった体をしている。ローゼマインが発案した欠点を隠す新たな衣装を身に纏った事で多少のトラブルが起きる。可愛いもの好き。自分には似合わないので、こっそり愛でている。
アンゲリカ
騎士見習い。中級貴族の娘。淡い水色の髪に深い青の瞳。護衛騎士には見えないお嬢様然とした外見のため、ローゼマインの社交界・お茶会での護衛騎士を務める。勉強が嫌いだからという理由で騎士を目指している。
スピード特化の戦い方を得意としていて、中級貴族にしては魔力多め。典型的な脳筋タイプの騎士で考えるのを放棄し、本能に従った戦いをする。そのため貴族院での座学の成績は底辺におり、退学を覚悟していた。それを嘆いたローゼマインがダームエル、ブリギッテ、コルネリウスを巻き込み「アンゲリカの成績上げ隊」を結成し、課題とそれぞれに報酬と成功報酬を定め鼓舞する。結果としてコルネリウスの成績も向上し、成功する。アンゲリカ自身はローゼマインの魔力を欲し、自らの剣に魔力を注いでもらった結果、魔剣シュティンルークとなる。ローゼマインが魔力を注ぐ際にアンゲリカに足りないのは知識だ、と思いながら注ぐもエックハルトに止められ、それを調べるためフェルディナンドが魔力を流した結果生まれたため説教臭い魔剣となる。
神々の名前を全て覚える神学の補講で合格した直後にもかかわらず、アンゲリカは加護を受ける実技で神々の名を覚えていなくて唱えることができず、適性があるのに加護が得られなかった珍しい実例となったが、それは神々の名前を覚えられなかった本人のせいでもあった。加護の再取得ではシュティンルークの補助もあり適性のある加護を授かった。
リヒャルダ
ローゼマインの筆頭側仕え。フランが神殿での筆頭側仕えなら、彼女は貴族関係に於いての筆頭側仕えになる。淡い灰色の髪に黒い瞳。
上級貴族の未亡人で、すでに孫もいる。ローゼマインを姫様と呼び、神官長を「坊ちゃま」と呼ぶ。神官長の呼び方は結婚したら改善するらしい。カルステッドの教育係を務め、その後、ジルヴェスターの乳母をしていた。フェルディナンドの養育にも関わった。ジルヴェスターの乳母の仕事を終えた後は、側仕えとして仕えていた。ジルヴェスター自らの頼みでローゼマインの側仕えとなった。
旧ヴェローニカ派の粛清の後、自らの基盤を削る形になったジルヴェスターを支える人間が必要だというローゼマインの判断から、ジルヴェスターの側仕えに戻る。
オティーリエ
上級貴族の奥様。子供が全員貴族院に入る年になったので、ローゼマインの教育係となった。エルヴィーラと仲良し。
エルヴィーラと同じくフェルディナンドのファンで彼に関する印刷にも係わっている。
ダミアン
ベンノの下でダルア契約をしているギルド長の孫でフリーダの兄。淡い栗色の髪と琥珀のような瞳。
様々な商会でダルアとして働いてきたため経験豊富。
ノーラ
ハッセの村で保護された孤児。ローゼマインの提案で灰色巫女として孤児院に入る。
トールの姉。薄紫に近い青みを帯びた髪に青い瞳。綺麗な顔立ちをしている。三年前に流行り病で両親と死別し、成人と同時に貴族へ売られる予定だった。小神殿の孤児院へと移り、小神殿が襲撃されても相手が吹き飛ばされたことで、安心して体を休めた。冬籠りでエーレンフェスト神殿に行ったときは、最年長のため小神殿の面子では一番環境の変化に適応できていなかった。自分より小さい子供達に教えられてばかりの境遇に自信をなくしていたが、編み物を皆に教えることで役に立っている実感を得て居場所ができた。出産を手伝ったことがあり、リリーの出産はハッセの女性と共に行った。成人し、灰色巫女となる。
トール
ハッセの村で保護された孤児。ローゼマインの提案で灰色神官として孤児院に入る。ノーラの弟。薄紫に近い青みを帯びた髪に青い瞳。姉とよく似た綺麗な顔をしているが表情が険しいことが多い。
姉が今までにも色々な男から狙われたため、必死で守ってきた。強気で喧嘩早いように見えるが、全部姉を守るため。シスコン。ノーラが売られないならと、小神殿の孤児院へ移ることを決めた。小神殿では一緒の部屋で寝れない事を反発するが、ノーラと怒りを露わにしたフランに窘められて、無礼な態度を取ったことを謝罪をした。冬籠りでエーレンフェスト神殿に行ったときは、森への採集や工房での紙作りを通して馴染んでいった。成人し、灰色神官となる。
リック
ハッセの村で保護された孤児。ローゼマインの提案で灰色神官として孤児院に入る。
マルテの兄。深緑の髪に、灰色の瞳。眉が太く、凛々しい顔をしている。孤児院ではトールと一番仲が良かったが、両親が同じ流行り病で死んで、孤児院に入った時期が同じだったため。妹を売られまいとして、マルテと共に小神殿の孤児院へと移る。自由より安全を選び、マルテに笑顔が戻ったことを喜んだ。冬籠りでエーレンフェスト神殿に行ったときは、森への採集や工房での紙作りを通して馴染んでいった。成人し、灰色神官となる。
マルテ
ハッセの村で保護された孤児。ローゼマインの提案で灰色巫女として孤児院に入る。
リックの妹。深緑の髪に、灰色の瞳。内気な性格がそのまま出たようなおとなしくて可愛らしい顔。人見知りで内気。お兄ちゃんっ子。自分の主張をすることがあまりなく、小神殿では規則に合わせて、ノーラと寝ると言った時はリックを驚かせた。冬籠りでエーレンフェスト神殿に行ったときは、小神殿の面子で一番最初に馴染んだ。
ユストクス
リヒャルダの息子。ローゼマインの収穫祭に同行する徴税官。灰色の髪で茶色の瞳、やや小柄で細身。貴族院では文官と側仕えのコースを修了している。
情報と素材を収集するが趣味の変人。情報収集の腕はフェルディナンドが認めるほど優秀だが、素材収集に関してはただ集めるだけと変人。女装して貴婦人のお茶会に忍び込んだこともある。女装の腕も完璧で違和感がないほど。なお、女装時は「グードルーン」と名乗る。マインの情報集めのために下町にも入り込んだ。自分の集める情報を有効利用する神官長に、学生時代に名捧げして忠誠を誓っている。
オズヴァルト
ヴィルフリートの筆頭側仕え。職務怠慢の叱責を受け、リヒャルダの教育を受けている。ヴィルフリートの教育でフロレンツィアから失望され、一番の入れ替え候補だと知っていたため、別人のように働くようになる。更生計画で、側近に危機感が足りないものが多い事を認識した。
モーリッツ
ヴィルフリートとローゼマインの教師。多くの子供を見てきたせいで、ローゼマインの賢しさが不気味に思えるが、「ローゼマイン様だから」で流すことを覚えた。ローゼマインがユレーヴェに眠ってからは、子供部屋で行っていた教育を引き継ぐが、覚書しか残されていなかったため苦労する。二年の間に試行錯誤を繰り返して、子供部屋を動かす流れを作った。
リヒト
ハッセの町長の補佐をしている人。
神殿長の機嫌を取っていれば良い時代が終わったが、町長がハッセの孤児院へ襲撃をした罪で一年間の奉納の儀を受けられなくなり胃の痛い日々が始まった。
カンフェル
ローゼマインに目を付けられた青色神官。側仕え共々、神官長の熱血指導教室で扱かれ中。
給料はいいが神官長の熱血指導に涙目。その代わり、文官としての能力は上がっている。
フリターク
同じくローゼマインに目を付けられた青色神官。側仕え共々、神官長の熱血指導教室で扱かれ中。
給料はいいが神官長の熱血指導に涙目。その代わり、文官としての能力は上がっている。
旧ヴェローニカ派の粛清では、実家が旧ヴェローニカ派で犯罪に関わっていたため連行されてしまう。しかし、フリタークがいなくなると神殿の事務仕事が滞ってしまうため、神殿長のローゼマインと神官長のハルトムートが嘆願して連れ戻した。実家からの援助が無くなってしまったため神殿の仕事や写本など自分で給金を稼がなくてはならなくなるが、その姿がコンラートの憧れとなる。
フィリーネ
冬に洗礼式を迎えた下級貴族の娘。蜂蜜色の髪に若葉のような黄緑の瞳。おっとりとしていて、おとなしい子。
絵本の読み聞かせになると一番前に座り、最後まで絵本を見ている。亡き母親のお話を絵本に残したいと思っている。絵本やカルタの販売が始まった時は諦めたような寂しい表情を浮かべたが、ローゼマインが「自分の知らない物語を聞かせてくれるなら、それを担保に絵本を貸し出す」と言った時は嬉しそうな表情を浮かべる。
貴族院へ入院しローゼマインの文官として側近となる。ダームエルに助けられてから好意を抱いているが気付いてもらえていない。
実母が亡くなり父、義母、弟コンラートの家族だが、新たに義弟が生まれる。ローゼマインから魔力圧縮を教わるため講義代を稼ぐも義母に取り上げられ、実母の形見であるコンラートの魔術具を義弟のためにと取り上げられ命の危険があった時に、ローゼマインが父と実家を訪れた事で事態が発覚。ローゼマインが形見である魔術具を買い取るも、父がコンラートを庇わず魔力が高い義弟を選んだ事が決定的となりコンラート共々縁を切ることに。フィリーネは城に一室を用意して貰い、コンラートは孤児院に入る事になったが、コンラートを救ってくれたローゼマインに感謝している。いつかはコンラートを買い取り家族二人で暮らしたいと思っている。
ローゼマインの中央行きを知り、自身と弟の身の振り方で焦燥し、側近として相応しくない行動に走った際に、ダームエルに諫められた。同時にダームエルとの婚約案をダームエル自身より提示されたが、ここで甘えては駄目だと選択肢から外した。最終的には、コンラートの望みを聞き、成人するまでエーレンフェストに残留した後、ローゼマインを追って中央へ行くことを決断したが、その際の振る舞いを褒めたローゼマインには、自立した女性になった暁に、自らダームエルにクラリッサ式の求婚をする予定と打ち明けた。孤児院院長後任予定の青色巫女見習いとなり、翌年、ローゼマインが中央に移籍するのに伴い孤児院院長に就任する。エーレンフェスト攻防戦で孤児院の避難誘導を担当する。
ヘンリック
ダームエルの兄で、フリーダの契約主。茶色の髪に灰色の瞳。ダームエルより濃い色。
誠実でおっとりとした雰囲気の優男でダームエルに顔立ちもよく似ている。父を亡くし、若い身の上で当主になる。基本的に真面目で温厚な一族のため、お金に苦労する。後ろめたいことや、平民から無理やり搾取するようなことをしない。経済的にはフリーダの家に頼っている状態。ローゼマインと面会したときは、誼を結ぶようなことはせずに、トロンベ討伐でのダームエルの失態を詫びて、ダームエルが護衛騎士に取り立てられたことを感謝した。
イルクナー子爵
ギーベ・イルクナー、ブリギッテの兄。赤毛に緑の瞳で、顔立ちはブリギッテと似ている。ブリギッテをもう少し凛々しくした感じ。
ボニファティウス
先々代領主の子で、カルステッドの父親。脳筋家系の根源。唯一の孫娘であるローゼマインにメロメロだが、当人には伝わっていない。力加減が苦手らしく、ローゼマインを抱き上げて宙へ放り投げ、怪我をさせそうになって以降、身内からも愛情表現を警戒される。
ローゼマインが賊に襲われた時、率先して救出に向かう。ローゼマインに毒薬を盛った犯人に怒りを覚え騎士団を厳しく指導すると同時に、ダームエルとアンゲリカを直接鍛えるようになった。その影響なのか脳筋の傾向があるアンゲリカに益々拍車がかかっている。
ゲオルギーネ
ジルヴェスターの一番上の姉で、アーレンスバッハの第一夫人。紫に近い青の髪に緑の瞳。彫りが深くて、くっきりはっきりとした目鼻立ちをしている美人。上級貴族の妻となったアルステーデと、領主候補生のディートリンデという2人の娘がいる。
努力家でプライドが高く、権力欲が強い。エーレンフェストの領主になれなかったことで、ジルヴェスターが憎い。前神殿長に可愛がられていて、結婚後も交友が続いていた。ローゼマインやエーレンフェストに強い恨みを持っており様々な暗躍を繰り返す。前神殿長からエーレンフェストの聖典の情報を得ており、第五部で企みが明らかになる。前神殿長が亡くなっていることをジルヴェスターから聞かされていなかったため領主会議でねちねちと責め、ジルヴェスターを精神的に追い詰めた。前神殿長が亡くなっている事を知らせてくれたローゼマインに礼を言うためという口実でエーレンフェストを訪れる。ヴェローニカと面会し、居場所を確認するとヴェローニカ派を使いヴィルフリートを罠に嵌め、領主一族に嫌がらせする。
エーレンフェストを手に入れるため、実の娘たちを別の目的で動かして囮にし、他領の貴族を唆すなど策を巡らせ襲撃する。本人はエーレンフェストの神殿に秘密裏に潜伏し、礎奪取の機会まで潜み頃合いを見て礎の間に向かい、礎の間にいるであろうジルヴェスターを殺そうと即死毒を撒くも、身代わりなどの罠がタイミング悪く効果を発したこととジルヴェスターの強運により即死毒を回避され、直接対決となり、鍛え方や魔力圧縮・加護の再取得による歴然とした差で捕獲され、負け惜しみなのか感情の激発によるものかは不明だが、エーレンフェストにさらなる被害を与えると口にしたためジルヴェスターの手でそのまま討たれた。
ヴェローニカ
エーレンフェストの先代領主夫人。ジルヴェスターの母で、前神殿長の同腹の姉。マインを追い出そうと他領の貴族を呼び寄せ、領内へ入るための書類を偽装したため幽閉される。
次期領主は男の方が、と周囲に言われ、末っ子長男のジルヴェスターを猫可愛がり。ジルヴェスターの長男であるヴィルフリートも猫可愛がり。アーレンスバッハの出身でゲオルギーネとも繋がっている。幽閉される原因を作ったローゼマインを恨んでいる。そのため仕返しをしようとヴィルフリートに一方的な情報を与え領主一族を混乱に陥れた。
フロレンツィアから生まれたばかりのヴィルフリートを取り上げ、抱くことも教育することも禁じ、自ら甘やかせて育てる。当然、フロレンツィアと仲は良くない。幽閉された事とローゼマインに再教育が必要と進言された事で距離を置かれる。
コンスタンツェ
ジルヴェスターの二番目の姉でフレーベルタークの第一夫人。ゲオルギーネと比べられて育った。
魔力量が姉より少し低かったし、姉の敵意が面倒なので、早々に戦線離脱。早く結婚してエーレンフェストから離れることを考えて成長。貴族院で共に学んだフロレンツィアの兄を捕まえた。
アヒム
ハッセの冬の館に送りこまれた灰色神官。各地のお話を集めるグリム計画を担うことになる。
エゴン
ハッセの冬の館に送りこまれた灰色神官。各地のお話を集めるグリム計画を担うことになる。
フォルク
イルクナーに派遣され、現地の娘と結婚を望む灰色神官。灰色神官は出来る技能で売却金額が決まるが、フォルクは読み書き計算に貴族並みの礼儀作法に印刷技術、製紙技術と多岐に渡っており非常に高額だった。そのため1度は諦めかけるもローゼマインの励ましを受け、1年間の猶予期間中に前向きに努力を重ねて達成した。
ローゼマインが眠っている間に結婚し子供を儲けた。ローゼマインのおかげでお金を貯めることが出来結婚できたと感謝している。ギーベ・イルクナー補佐として、冬の社交におけるローゼマインとの面談に参加するに至った。
リリー
エグモントの側仕えだったが、妊娠したため孤児院に戻された灰色巫女。
しかし孤児院では妊娠・出産の知識が失われていたため、臨月を前にヴィルマ達と共にハッセへ向かった。ノーラやハッセの女性たちの助けで無事に出産を迎える。その後、ヴィルマの後任の孤児院管理人に指名される。
ジョイソターク子爵
ローゼマインの設定上の生母ローゼマリーの兄。色々と問題行動を起こしていて、エルヴィーラに嫌われている。
ローゼマインに近づくも無視されている。ローゼマインとシャルロッテを襲った襲撃犯として処刑される。フェルディナンドが頭を抱え、ボニファティウスが呆れるほどに稚拙で穴だらけの襲撃・救出計画を自信満々に語る。

第四部 貴族院の自称図書委員[編集]

レオノーレ
上級騎士見習い。四年生。赤紫のような葡萄色の髪に、知的な藍色の瞳。アンゲリカの推薦により、側近入り。
落ち着いていて、発育が良いせいか、とても大人びて見える。騎士見習いと言われなければわからない。文官見習いかと思う容貌。
トラウゴット
上級騎士見習い。三年生。濃い色合いの金髪と群青色の瞳。
リヒャルダの娘とボニファティウスと第二夫人の息子の間に生まれた子。見た目はボニファティウスにもリヒャルダにも似ていない。あまり表情が動かず、寡黙な雰囲気に見える。しかし戦闘となると功を焦り命令を無視して敵に突進していく。リヒャルダの推薦でローゼマインの護衛騎士になるも本人はローゼマイン式魔力圧縮を得るためになったと言う。呆れたローゼマインは体面を考え、魔力圧縮を教える代わりに自主的に護衛騎士を辞任するように言われ、実行する。
ユーディット
中級騎士見習い。二年生。ふわふわとした明るいオレンジの髪と菫色の目。アンゲリカと同じようにポニーテールにしている。
中級騎士なのにボニファティウス様の弟子であるアンゲリカを尊敬。自分も魔剣が欲しいと思っている。しかし、スリングショットを使った投擲による遠距離攻撃の方が得意なため、そちらを伸ばすよう諭される。
ブリュンヒルデ
上級貴族グレッシェル伯爵令嬢。三年生。真紅のストレートの髪に飴色の瞳。おしゃべりが好きでおしゃれな女の子。
貴族院で領主候補生の衣装に関する情報を集めてきてくれた。エーレンフェストから流行を発信したいという野望がある。社交界に慣れていないローゼマインを全面的にサポートする。
リーゼレータ
中級貴族の側仕え見習い。アンゲリカの妹。四年生。エメラルドグリーンの髪に、理知的な濃い緑の瞳。髪は二つに分けて編み込み、できた三つ編みを後ろで更にまとめている。色合いは違うけれど、顔立ちはアンゲリカによく似ている。
目端が利き、無駄口を叩くことはなく、くるくると動く。笑顔を忘れず、控えめな仕事ぶりはリヒャルダのお気に入り。
ハルトムート
上級貴族の文官見習い。オティーリエの末息子。特徴的な朱色の髪に橙のような明るい瞳。
人懐っこい子で人と関わるのが好き。情報を集めるのがとても上手い。にこにことした穏やかな雰囲気の中に茶目っ気を感じる。情報収集能力が高い。優秀で常識があるユストクスだと思っていたら、実は聖女信奉者。貴族院でも聖女伝説を広げようと計画中。その信奉度合いは、旧ヴェローニカ派の子供を親の連座から救うため、領主一族の誰かに名を捧げさせ、側近に加えるという計画の際に、望んでローゼマインに名を捧げたほど。ローゼマインを研究テーマとし、ローゼマインが起こす祝福などを事細かにまとめた物には、フェルディナンドが興味を持つ。
ローゼマインの中央行きとフェルディナンドがアーレンスバッハへ向かう事が決まり、後任として神官長を務めた。熱心なローゼマイン信者で忠誠心が高く、フェルディナンドは使い方を誤らなければ、強力な味方だと評価している。孤児院では熱心な程にローゼマインの素晴らしさや女神であるかを説き、エーレンフェストの女神説が他領にまで広まるようになる。ローゼマインが神事で祝福をする度に起こる奇跡を見たいと願うも神官長の仕事や文官の仕事があり機会を逃している。
ローデリヒ
エーレンフェストの下級に近い中級貴族の文官見習い。オレンジに近い茶色の髪に焦げ茶の瞳。旧ヴェローニカ派の親を持つ。
教材を貸してほしくて騎士物語を教えたら、本になったことに感激。以後、せっせとお話を集めていた。二年前の狩猟大会でヴィルフリートを陥れた子供の一人。そのため文官候補からも漏れ注意人物として見られている。ヴィルフリートを唆し遠ざけられるようになってから父に疎まれるようになったが、ローゼマインは派閥に関係なく評価してくれるからとローゼマインに名捧げする。
マティアス
ゲルラッハ子爵の末息子で、上級に近い中級騎士見習い。濃い紫の髪に青の瞳。
家族内で唯一ローゼマインと間近で接している。あまり期待をかけられずに育ったせいか、冷静に家族を見ている。後にアーレンスバッハがエーレンフェストを侵略しようとしていることが判明し、それに加担するエーレンフェスト内の貴族一族を粛正する事になり、ローゼマインの提案で名を捧げること(貴族院に通うものは領主の子、それ以外は領主に)で粛清対象から外れる。ゲルラッハ子爵はゲオルギーネに名を捧げており、成人している子供たちにもゲオルギーネへの名捧げをさせた(マティアスは未成年であるため回避された)。父がエーレンフェスト内にアーレンスバッハの騎士を招き入れるなど彼女の企みに深く加担していたことにショックを受ける。
貴族院の寮食で、ローゼマインの考案したスープや野菜煮込みを食べて、野菜のうまさに開眼した。
イグナーツ
ヴィルフリートの側近で、文官見習い。
書類で神官長からの合格を得て喜んだり、連絡を忘れたりする。ちょっとずれたへっぽこ文官だが、ヴィルフリートと共に成長中。
アナスタージウス
王族の第二王子。豪奢な金の髪にグレイの瞳。
初対面のローゼマインに聖女の噂と違うと言い放つが、逆に皮肉と嫌味を言われ驚く。ローゼマインの常識はずれな行動と言動に振り回される。エグランティーヌに結婚を申し込んでいるが断られている。しかし、ローゼマインのアドバイス通りに話をし気持ちが伝わる。エグランティーヌを得る代わりに、王位はジギスヴァルトに譲る。独占欲が強く、エグランティーヌが欲したリンシャンなどを先行して販売させようとしたり、エグランティーヌを讃える曲を捧げるように言った時もローゼマインをエグランティーヌが褒めたりした時は機嫌が悪かった。
交渉やそれまでの出来事にて、結婚の仲立ちをしたローゼマインを脅迫したり、意思や状況を考慮せず一方的に要求を突き付けたことからエグランティーヌを含めて王族とは友好関係を結ぶことはできないと判断され、エアヴェルミーンを失ったエーヴィリーベのごとくローゼマインから隔意を持たれるようになる。
エグランティーヌ
政変時の第三王子の娘。アウブ・クラッセンブルクだった祖父の養女となったため、現在はクラッセンブルクの領主候補生。豪華に波打つ金の髪に明るいオレンジ色の瞳。
養父はエグランティーヌを守るために養女にしたことを少し後悔している。王族に嫁ぎ、元の身分を取り戻してほしいと望んでいるのは知っていたが、本人としては争って欲しくないと思っている。ローゼマインに振り回される結果となったアナスタージウスの本音を聞き結婚することに。全属性の持ち主で貴族院を卒業後、引退した王族傍系の先生に代わり、貴族院で領主候補生コースの教師になる。奉納舞の役どころは光の女神だったが、舞う姿は役そのままの光の女神のようだと言われている。貴族院での友人は、大領地はアドルフィーネくらいで中小領地のほうが多い。
祠巡りをした時に、祈りを捧げた神から懐妊している事と子供に障るので祈りを止めるように言われ、奉納した魔力を祝福として返される。自分が祈れなくなった事を知ったエグランティーヌはローゼマインに頼むが、貴族は洗礼式まで子供が居る事を表に知らせないため、酷く一方的な命令ともつかない頼みになってしまい、ローゼマインに王族への不信感を根付かせてしまう。その後の王族との交渉でも、ローゼマインの意思や状況・負担を考慮することがなかったためエグランティーヌ本人は友達という感覚であったようだが、ローゼマインは一連の行動から自身の考える友達付き合いは無理と判断された。この後に女児を授かっている。
貴族院防衛戦後の戦後処理において中継ぎのツェントになることを決め、ローゼマインに名捧げをしグルトリスハイトを授かる。
ジギスヴァルト
王族の第一王子。
アナスタージウスとエグランティーヌを求め争っていたが、アナスタージウスがエグランティーヌを得る代わりに継承権を放棄したことで時期王の座が転がり込んで来る。第一夫人にアドルフィーネを迎える予定。アーレンスバッハに扇動された領地から突き上げにより、エーレンフェストに「ローゼマインを中央神殿の神殿長に入れられないか?」と打診を送るも、そのことが原因でエーレンフェストを追い詰める結果に。
ローゼマインが最もツェントに近いと知ると王族の養子になり婚姻を結ぼうと話を持ち掛けるも、ローゼマインにアーレンスバッハへ嫁いで行ったフェルディナンドの連座回避と待遇改善等を条件に出され、それをすべて呑んだ上で婚約する。ローゼマインがグルトリスハイトを手に入れることが確定しているからと加護を増やそうともしなかった。貴族院防衛戦の戦後処理において、グルトリスハイトを持ち、女神の化身として王族を必要としなくなった権威(女神の御力)と功績を得たローゼマインとフェルディナンドとの会談で、フェルディナンドを含むアーレンスバッハの断罪を求めるも、騎士団長の裏切りやランツェナーヴェによる貴族院襲撃の際に中央を護る事に専念し礎のある貴族院を護ろうとしなかった事をローゼマインに指摘されている。ツェントの世襲制度を廃止し実力による競合に戻すという事実上の王族解体を要請され、白の塔への隔離と貴族院防衛戦を詳しく記した印刷物を用いた宣伝による王族の権威失墜か制度移行を前提とした中継ぎツェントとアウブとして職務に励み、実力でツェントを継承していく可能性を残すかの選択を迫られる。中継ぎツェントとして自身が名乗りを上げるも、反故が見込めない神々との契約や、奉納舞の儀式でローゼマインへの名捧げが必要と述べられた時にそれを厭い、自身や王族がローゼマインよりも下位になる事をよしとしなかったためトラオクヴァールと母から次期ツェントの資格なしと判断されて捕縛された。
交渉時にローゼマインにやり込められたことでアナスタージウスの「幽閉すべき」という意見に共感を示しており、妻となるローゼマインの離宮を他の王族とは異なり人目に触れる事が困難なアダルジーザ離宮にすることを承知するなどの動きから結婚後は幽閉しようとしていたことが窺えた。
アドルフィーネ
ドレヴァンヒェルの領主候補生。エグランティーヌの友人。波を描くワインレッドの髪、琥珀の瞳。
エーレンフェストの情報を虎視眈々と狙っている。ローゼマインが一年生の時の全領地お茶会で貰った試供品のリンシャンを分析。それっぽい物を作り出すなど研究肌のドレヴァンヒェルの領主候補生らしい働きをする。エグランティーヌとは友人関係であったが、共に王族に嫁ぐにあたり比較されてしまうのではとコンプレックスを抱くが、ローゼマインの励ましを受けて前向きに自分を見つめなおす事が出来た。ジギスヴァルトと婚姻し王族入りし同第一夫人になる。数日後にエグランティーヌの懐妊が発覚。彼女が担当していた分の魔力供給を王族入りしたばかりで負担する事になった。
貴族院防衛戦の戦後処理においてツェントになれなかったジギスヴァルトと離婚し、違約金として中央の一部がドレヴァンヒェルへ割譲される。自身は割譲された土地のギーベになり、ローゼマインに触発されて研究都市を目指す。
ヒルデブラント
ダンケルフェルガー出身の第三夫人の子。青みがかった銀髪に明るい紫の瞳で、可愛い感じの顔立ちをしている。おっとりとした雰囲気の柔らかい印象。
領主会議で王族としてお披露目がなされ、同時に王命によりレティーツィアと婚約するが、ジギスヴァルトやアナスタージウスとの立場やふるまい(恋愛結婚)の大きな違いによる不満とローゼマインへの恋心もあって自分で自分の結婚相手を決めたいと考えている。臣下となることが最初から決まっていてのびのび育てられたため、あまり王族らしくない。グルトリスハイトを手に入れて婚約を解消し、ローゼマインに求婚しようと思っている。そうした目的もあって、古語習得や魔力圧縮を行っており、図書委員であることや年下なこともあってローゼマインから努力家などと好意を持たれてはいる。
騎士団長のラオブルートに唆され最奥の間を開けて属性の欠けたシュタープを得る。その時、ランツェナーヴェの者達にもシュタープ取得の機会を与えてしまう。貴族院防衛戦後の事後処理で、シュタープを封じる手枷をかけた状態で現れる。トラオクヴァールが廃領地のアウブに決定し、自動的に王族から領主候補生になることが決定した。ツェントを目指したい一縷の望みに縋るが、『属性の欠けたシュタープを得たため、ツェントになることは出来ない』と断言され、絶望する。
ハンネローレ
ダンケルフェルガーの領主候補生。淡いピンクとも紫ともつかない髪に赤い瞳。何につけても間が悪い。レスティラウトという兄がいる。ローゼマインやヴィルフリートと同学年。
ダンケルフェルガーにしては好戦的でなく、本などが好きでローゼマインに本好き認定される。ローゼマインが現代語訳して書いたダンケルフェルガーの歴史書が読みやすく虜になる。三年生になってからは、ローゼマインと共に王族に呼び出されることが多くなる。あまりの間の悪さに側近のコルドゥラが作ったお守りを身につけ、日常的に時の女神ドレッファングーアに祈りを捧げていたところ、加護を賜った。ローゼマイン程ではないが神具を自力で具現して使用できる数少ない存在。嫁取りディッターを始め練習、他寮との試合、領地対抗戦においてのディッターで神具フェアフューレメーアの杖を具現し儀式に使用。繰り返し盛大に光の柱を立てるため王族からは(本人に落ち度がないのに)ローゼマインとセットで問題児と認定されていた。
エーレンフェストとアーレンスバッハの攻防戦に於いて礎を宝に見立てた「宝取りディッター」のエーレンフェスト側の助っ人として参加する。
本編完結後の後日談の主人公となる。
レスティラウト
銀髪に赤い瞳。ダンケルフェルガーの領主候補生。ハンネローレの兄。
意外とシスコン。本人は自覚なし。ダンケルフェルガーには珍しくディッターには意欲的ではない。頼りない妹なので、自分が面倒を見てやらねば、と思っているがその妹からは兄が問題を起こした際は絶対に自分も叱られてしまい自分の話を聞こうとしないといったように実際は迷惑をかけているようで頼りにはされていない。何に関しても難癖を付ける癖があるとされ、エーレンフェストが下位であるためか、エーレンフェスト特にローゼマインには面と向かって悪態をついたり、自身が率先して奪おうとしたシュバルツとヴァイスを巡るディッターにローゼマインが参加表明したことから自身もルーフェンに参加を強制された挙句敗北したことによる逆恨みなどもあって公然と嫌っている。芸術の才能があり、昔から絵を描いたり、ちょっとした細工を作ったりするの好き。気に入った物は一度自分で作ってみようとする性格。
ローゼマインを偽物聖女として嫌っていたが、歴史本にはまりデザインを褒められ母に何度もローゼマインの価値について説明されたことでようやく態度を軟化させ、奉納舞を見て絵に描き残したいほど心奪われ、共同研究にてその能力を目の当たりにしたことでのちに求婚する。
クラリッサ
ダンケルフェルガーの文官見習い。茶髪に碧眼。
騎士見習いを目指していたが、選抜試験にギリギリで落ちてしまったために文官となった。本人曰く「武寄りの文官」。
ローゼマインがダンケルフェルガーとのシュバルツとヴァイスを巡るディッターで勝利したことに感動し、心酔。以後ローゼマインに仕えるために奔走する。
年回りの近いエーレンフェストの上級貴族で相手がいないという条件に当てはまるハルトムートにダンケルフェルガー式の求婚を行い、婚約。
ローゼマインからはハルトムート2号といった感想を抱かれている。
リュディガー
両親が姉弟、兄妹の従兄弟同士なので髪の色も面差しもヴィルフリートとよく似ている。目の色が藍色。
フレーベルタークの領主候補生。ローゼマインが眠ったことで魔力を回して貰えなくなった。領主候補生が祈念するエーレンフェストを参考にし、自身も祈念式では領地を回り、収穫高向上を報告する。
オルトヴィーン
ドレヴァンヒェルの領主候補生。赤紫の髪に薄い茶色の瞳。
ローゼマインの入学以前はずっとドレヴァンヒェルが座学一位だったため、エーレンフェストをライバル視している。エーレンフェストの秘密を探るが結局わからなかった。ヴィルフリートの真似をして、紋章入りのシュタープを作る。ほどほどで切り上げる要領のよさを持つ。二年生の表彰式で優秀生に、四年生の表彰式で最優秀に選ばれる。
ライムント
アーレンスバッハ出身の中級文官見習い。ヒルシュールの弟子。
魔術具をより少ない魔力で動かせるよう改良する才能がある。家族内でも魔力がやや少なく期待されていなかった。フェルディナンドが作った魔術具や魔法陣を自分で作ってみたかったが、魔力が足りないため、改良に取り組んでいる。才能を認めたヒルシュール先生に傾倒している。ヒルシュールの研究室に籠って研究に没頭し、グンドルフの講義にも顔を出している。フェルディナンドに憧れており、弟子になってから与えられた課題に嬉々として取り組んでいる。
マリアンネ
シャルロッテの文官見習い。
ローゼマインの貴族院での行動を報告するため、エーレンフェストへ頭の痛い報告書を送ることになる文官のうちの一人。ドレヴァンヒェルとの共同研究に参加したが、ドレヴァンヒェルの文官見習い達と比べて実力不足で自信をなくしている。
ディートリンデ
アーレンスバッハの領主候補生。派手系美人。ふわふわとした金髪に深緑の瞳。祖母にあたるヴェローニカとよく似ていると評される。
自己顕示欲が強く、側近からは容姿はいいが母親と違って考えなしでヒステリー持ちと評されるほど自分本位な考えや行動を実行し、自覚もないので隠しもしない。さらには、母であるゲオルギーネが放置し周囲からの注意などもほとんど無視することもあって、魔力以外の能力では期待されていないが本人は気付いていない。エーレンフェストやフェルディナンドに対する振る舞いは、アウブ・ダンケルフェルガーの第一夫人やハンネローレも呆れるほどひどいもの。ゲオルギーネが第一夫人になったことで、次期領主の最有力候補になった。女性は男性の領主候補生と結婚しなければアウブになれないため、婿探しをしていた。アーレンスバッハの血を引き、優秀なヴィルフリートに目を付けていたが、ローゼマインと婚約したので諦めた。 ローゼマインが貴族院に入り立ての頃は従妹として認めていなかったが、全領主候補生のお茶会でリンシャン欲しさにすり寄り従姉として要求するもエグランティーヌに窘められる。翌年の貴族院のお茶会にて、髪飾りを手に入れようとしたところアドルフィーネに窘められ逆恨みする。また、ローゼマインが三年時に奉納舞の練習で魔石を輝かせたこと(ユレーヴェにより魔力の通りが改善し、加護の取得により魔力制御が効かず祝福を抑えるため身に着けていたが舞ううちに祝福となってしまった)を自らの卒業式で真似ようとするも魔力が枯渇し倒れて失敗したことを逆恨みする。
卒業式の奉納舞でツェント選定の魔法陣を浮かび上がらせた事で中央神殿より次期ツェント候補と宣言されるが、魔力不足のために魔法陣の起動までは行かなかったため、本当の意味での候補ではない。本人はそれを知らずに母から通告された一年間の期間内に次期ツェントを目指して活動を始める。未だ一介の領主候補生の身であるのにも関わらず、現・王族相手に次期ツェントとして振る舞い様々な不敬行為を行っている。アーレンスバッハの建て直しが完了した暁には不敬による何らかの処分がほぼ決定になっている。側仕えのマルティナは「……ゲオルギーネ様を見て育っているはずですのに、どうしてこれほど何も考えずに生きていけるのでしょう?」と不思議がり、ゲオルギーネの側近であるグラオザムからは「とてもゲオルギーネ様の娘とは思えぬ無能だ。許し難い」、ジェルヴァージオからは「考えなしの我儘娘」と味方からも酷評されている。
グルトリスハイトを得るためランツェナーヴェの王族達と共に貴族院へ赴くが外患誘致を行った反逆者として捕縛される。犯罪者として記憶を覗かれた後にローゼマインによりメダルを破棄されシュタープを失う。トルークを使用された形跡があったがレオンツィオはランツェナーヴェの王座を狙い、ジェルヴァージオはツェントの座を狙っていたため、いいように利用されていた。
ヒルシュール
貴族院の教師。エーレンフェストの寮監。フェルディナンドの師匠にあたり、ローゼマインをフェルディナンドの愛弟子と認定している。
エーレンフェスト出身の貴族で、成績優秀だったため中央に務めることとなった。魔力の扱い、魔力圧縮、調合、騎獣作成の講義を担当する。研究のためならば講義を放り出し、食事や身形を顧みず、必要とあらば弟子にも補助金や素材をたかることがあるマッドサイエンティスト。ローゼマインが入寮するまでは、ほとんどを研究室のある文官の専門棟で過ごし、連絡事項はオルドナンツで済ませ、寮に居付かない寮監だった。ローゼマイン関係や食が大幅に改善し美味しくなった事で度々寮へ訪れるようになり、寮監が寮で生活するという当たり前の宣言で周囲を驚かせた。レッサーバスの真似をして、乗り込み型の騎獣の作成に成功する。ヴェローニカから排斥されるフェルディナンドを庇い、弟子として指導していた。魔術具の改良に優れたライムントを弟子に採る。
ルーフェン
貴族院の教師。ダンケルフェルガーの寮監。見た目は爽やかな笑顔の体育教師だが、言動は暑苦しい熱血教師。
シュタープの変形など戦うことを前提にしたシュタープ全般を担当する。ダンケルフェルガー出身らしくディッターで何事も決めようとする。ディッターに並々ならぬ情熱を持ち、ディッター勝負でトラブルを解決しようとしたり、宝盗りディッターで策士の片鱗を見せたローゼマインに度々再戦を申し込み、騎士コースへ勧誘したりする。ローゼマインを騎士コースへ勧誘することは聖典検証会議のおり、貴族院を訪れたフェルディナンドから何かを告げられ、その後は一切していない。
フラウレルム
貴族院の教師。女性。アーレンスバッハの寮監。
騎獣作成や魔力圧縮、社会学の講義を担当している。騎獣作成の講義でローゼマインがレッサーバスを飛ばしたところ、非常識と喚き泡を吹いて倒れる(後日「ローゼマインの騎獣に襲われた」と噂を広めるもヒルシュールが同席した講義でその主張は否定されることとなる)。この事とビンデバルト伯爵の妻である妹が連座で処罰されたことから、ローゼマインに何かにつけて非友好的に絡むため「しつこい」と思われている。なお、寮監としてはローゼマインが関わらなければ特に問題はないらしい。
ローゼマインに対する嫌がらせを行う中、エーレンフェストでも情報開示を制限している聖典盗難とすり替え、それに伴う毒物による暗殺の情報を知っている節を見せる。冬には対外的に病で帰還したと公表されたローゼマインに対し、執拗に「遥か高みに昇ったのだろう」と発言。領地対抗戦でも騒ぎ立て、あまりにもひどい様相だったのか全教師の満場一致で教職を解雇されアーレンスバッハに戻される事になった。その後ビンデバルトの夏の館に待機していた犯罪者としてアーレンスバッハの城に送られた。
ローゼマインに嫌がらせをするため、まだ習っていない内容を試験に出題したり、文官コースの試験内容を五年次のものにしたりするも悉くクリアされている。
パウリーネ
貴族院の教師。音楽担当。フレーベルタークの寮監。
音楽の講義でローゼマインが披露した新曲を気に入りお茶会に招待した。三年生時、冬では祝福付きで奏でたローゼマインのフェシュピールに合格を出す。翌年、冬ではローゼマインにのみ「祝福が足りませんよ」と、前年と同じかそれ以上の事をするようにと指示を出した。
ソランジュ
貴族院の図書館の司書で、中央の中級貴族。
政変後の粛清で同僚だった上級貴族達が亡くなった後、一人で図書館を守ってきた。シュバルツとヴァイスの主になるには属性が足りず、図書館を維持するための魔力も足りなかったため、重要な魔術具もいくつか止まっていた。ローゼマインによってシュバルツとヴァイスが再び動くようになった時は感動して涙を流した。エーレンフェストの学生達が、他の生徒が借りない本に興味を示して写本しているのを不思議に思う。貴族院において、ローゼマインの初めてのお茶会の相手になった。
シュバルツとヴァイス
図書館へ入れる喜びからローゼマインの祝福の魔力が溢れ、再起動した一対の魔術具。
ローゼマインの肩ほどの大きさで、うさぎに似た魔獣シュミルを象るが、魔獣と違い二足歩行する。白い方がヴァイス、黒い方がシュバルツ。額に濃い金色の魔石が付いている。目は金色。色違いのワンピースに魔術的加工を施されたベストを着ていた。ひょこっと立ち上がり、ほてほて歩く。 起動させた者が新たな主となり新しい衣装を用意しなければならない決まりとなっている。その衣装には防護用魔法陣が刺繡されており、魔石による魔術の付与をしたりと様々な効果があり、前の衣装は研究の対象となったりとその価値は計り知れない。それぞれの体にも製作者であるかつての王族が刺繍した魔法陣がある。主の許可なく触れる事は出来ないため、着替えや採寸などの際は主の許可が必要。
ギーベ・ハルデンツェル
エルヴィーラの兄。
エーレンフェストで最北の土地を治めている。ローゼマインがユレーヴェに眠った際にエルヴィーラが印刷業を引き継いで、いち早く印刷を取り入れた。ヴェローニカによって税を上げられたことで、ハルデンツェルは他の土地より被害が大きく、民の生死にかかわった。ローゼマインが神事に携わって魔力の満たされた小聖杯が届くようになり、ヴェローニカが退けられたことで息を吹き返した。
ローゼマインから祈念式の古い儀式で聖典と違う部分を指摘されて再現してみたところ、春を呼ぶ儀式が復活した。本当の春を呼んだため、本来はハルデンツェルの者以外に与えるのは禁じられているブレンリュースの実をローゼマイン達に捧げた。ハルデンツェルの民が何の憂いもなく過ごせるようになったため、冬の社交の場でローゼマインに最大の感謝の意を示して跪く。祈念式で古い儀式を行った事で雪が解け、春の訪れが早まり収穫量が増えた。
コンラート
フィリーネの弟。洗礼式前。フィリーネとよく似た黄緑のような瞳に栗色の頭。
義母から躾という名の虐待を受け、実母の形見である魔術具を義弟のためと取り上げられ命の危険があった。父からは義弟の方が魔力が高いため跡取りにふさわしいと見て見ぬふりをされた。魔力圧縮の講義に必要なお金をフィリーネが稼ぐも義母から取り上げられた事を知ったローゼマインが訪れた事で事態が発覚。形見の魔術具をローゼマインが買い取りフィリーネに渡され、神殿の孤児院に入ることとなり実家とはフィリーネ共々縁を切った。義母からシュタープで虐待を受けていたためシュタープを見ると怯えてしまう。孤児院に移ってからディルクら同年代の子とのびのびと暮らしている。
ダールドルフ子爵夫人が、灰色神官達の誘拐・聖典の盗難・ローゼマイン毒殺謀略の事件を起こした際、洗礼前の子供用の部屋から、灰色神官の誘拐を目撃した。トラウマを呼び起こされ震えながらも、ローゼマインに状況報告をしたことが、灰色神官達の救出と犯人判明につながった。孤児院によって救われた事と、魔力不足により下級貴族の跡継ぎにも成れなかった過去から、貴族社会に戻る事よりも神殿に尽くす事を選択する。ローゼマイン工房での作業を始め、プランタン商会やルッツとも懇意にしているため、神殿時代のローゼマインのように商談に参加できる青色神官を目指す。目標の人物は神殿の業務に熟知し領主一族からも信任が厚い青色神官のフリターク。
ギーベ・ライゼガング
エーレンフェストで最大の土地を持っていて、最大の権力者だった人物。ヴェローニカが失脚し、同時期にローゼマインの洗礼式が行われて領主の養女になってからは、エーレンフェストが大きく変わったため、ローゼマインを中心にライゼガングを盛り上げたいと考え、野心を燃やす。
カルステッドの従兄弟。
前ライゼガング伯爵
ローゼマインにとっては(設定上)曾祖父にあたる。いつはるか高みに上がっていってもおかしくはないくらい高齢。
ガブリエーレの輿入れによるライゼガングの凋落を見てきた人。ローゼマインは人生最後に神が遣わしてくれた希望の光らしい。目の前で突然ぶっ倒れられるトラウマをローゼマインに教えた。
アウレーリア
ランプレヒト兄様の花嫁。アーレンスバッハの領主の姪。第三夫人の娘。貴族院時代のランプレヒトの恋人だが、領地同士が仲が悪く、結婚を許されなかった。しかし、フェルディナンドのアーレンスバッハ行きを機に、入れ替えるようにベティーナとともに嫁いでくる。
きつい顔立ちで誤解されやすいので、いつもヴェールを被っている。
フロイデン
アーレンスバッハからやってきたベティーナと結婚。
旧ヴェローニカ派。
ベティーナ
アウレーリアと共にアーレンスバッハからやってきた中級貴族。
フロイデンに嫁いだ。静かに暮らしたいアウレーリアとは対照的に、アーレンスバッハへエーレンフェストの情報を流している。
ハイスヒッツェ
フェルディナンドと同学年だったため、貴族院時代のディッターで負け越した上級騎士。「自称」フェルディナンドのライバル。敗北の証にダンケルフェルガーのマントを渡した。
領地対抗戦の際、再会したフェルディナンドとダンケルフェルガーの歴史本の販売権を賭けたディッターをする。フェルディナンドが攻撃を防ぐのに使ったマントに刺繍したのは現在の妻で、破いてまで勝利に拘ることはできずに敗北。フェルディナンドの神殿生活を、エーレンフェストによる冷遇で、才能が潰されている状態であると思い込み、幾つかの領地に声をかけて、フェルディナンドのアーレンスバッハへの婿入りを王へ直談判した。フェルディナンドとヴェローニカの関係を知っていたことと、マントを返却されたことから、この婿入りがフェルディナンドにとって最悪な事態であることを理解し、深く後悔する。
イマヌエル
中央神殿の神官長。
聖典検証会議では中央騎士団長と対立していた。神具をシュタープで創りだしたローゼマインの実力を垣間見て、中央神殿の神殿長に相応しいと推薦した。神殿育ちのため貴族社会の常識に疎い。
ラオブルート
中央の騎士団長。出身地はギレッセンマイアー。
「グルトリスハイトを持たぬ」として王の正統性に異論を挟む聖典原理主義者たちに苛立った態度を取る。ヒルデブラント王子とは王子が幼い頃からの知り合い。面白い玩具を持ってくるため王子とは仲が良い。それを利用し、唆してシュタープ取得を齎す。アダルジーザ離宮の警備をしていたため、フェルディナンドの出自を知っており、王族に対してフェルディナンドを警戒する発言を繰り返している。しかし、その行動には不審な点も多い。

第五部 女神の化身[編集]

ラウレンツ
エーレンフェストの騎士見習い。旧ヴェローニカ派のギーベ・ヴィルトルの息子で、フロイデンの弟。
マティアスの親友で、二人で貴族院における旧ヴェローニカ派の子供たちを取りまとめていた。マティアスとともにエーレンフェストの情勢を見定めていたが、ローゼマインたち領主候補生の様子がおかしいと覚るや、親と道をたがえてゲオルギーネの陰謀を密告する。家族がゲオルギーネに名捧げをしていたため、ローゼマインに名捧げを行うことで連座を免れた。
性格に軽いところがあり、てらいもなく口説き文句を読むことができる。主であるローゼマインを含めて女性をからかうところがあるため、グレーティアからは敬遠されている。
ベルトラムという洗礼式前の異母弟がおり、彼の身を案じていた。
ベルトラム
ラウレンツの異母弟。生母がすでに他界しているため、ラウレンツの母が引き取って洗礼式を迎える予定だった。しかしラウレンツの親が粛清されたため、神殿の孤児院に引き取られた。
貴族社会に戻るために勉学に励み、ラウレンツの説得もあって領主一族に対する感情も飲み込むところを見せたことで、アウブ・エーレンフェストを後見人として中級貴族として洗礼式を迎えることができた。ただし、洗礼式によって両親が決まる貴族社会では、公的にはラウレンツと兄弟ではなくなってしまう。
孤児院では孤児出身のディルクと張り合っていたが、貴族社会に復帰してからは貴族の常識を知らないディルクの面倒をみるようになった。
ミュリエラ
エーレンフェストの中級文官見習いで、旧ヴェローニカ派の子供の1人。
親がゲオルギーネに名捧げしていたことで領主候補生に名捧げを行わなくてはならなくなったとき、恋愛小説が好きなためエルヴィーラへの名捧げを希望していたが、貴族院を卒業するまでローゼマインに名捧げを行うことになる。のちに加護の取得に名捧げが関係するかの実験のために、前倒しでエルヴィーラに名捧げを行った。
グレーティア
エーレンフェストの中級側仕え見習いで、旧ヴェローニカ派の子供の1人。
実は神殿の青色神官と青色巫女の間に生まれた子供であり、外聞を気にした貴族の実家に母親ともども引き取られた。魔力があったため洗礼式は貴族の両親のもとで貴族として行われたが、その生い立ちのため貴族の家族とは仲が良くない。内気で引っ込み思案なため男子にからかわれやすく、そのため他人の顔色を伺うことと悲観的なものの見方をするようになる。
計算高いところがあり、旧ヴェローニカ派の粛清では名捧げの強要を利用してローゼマインに名捧げをすることで、実家との縁を切ろうとしていた。しかし名捧げをする必要がなくなったとき、ローゼマインにその計算高いところも含めて事情を話したことにより、名捧げを受け入れてもらえることになる。
灰色の髪と年齢の割には豊満な胸をからわかれてきたため男子が苦手で、ローゼマインには一生独身で仕えることを希望している。
バルトルト
エーレンフェストの文官見習いで、旧ヴェローニカ派の子供の1人。
旧ヴェローニカ派の粛清では、ヴィルフリートに名捧げを行った。ただしアウブやヴィルフリートには反感を抱いていたらしく、名捧げで命令に逆らえないという信用を利用して甘言を吹き込んだり、領主候補生どうしの情報交換ができないように裏で工作をしていた。
カサンドラ
エーレンフェストの側仕え見習いで、旧ヴェローニカ派の子供の1人。
旧ヴェローニカ派の粛清では、シャルロッテに名捧げを行った。
リュールラディ
ヨースブレンナーの上級文官見習い。
おっとりとした性格で領主候補生の側近には向かないため、祖母に古い言葉を教えられた。
エーレンフェストとダンケルフェルガーの共同研究である奉納式の儀式に参加し、そこで本当の神事を再現したローゼマインの姿を見て感激する。恋愛小説が好きなものどうしでミュリエラと仲がよく、ローゼマインとフェルディナンドの仲を一緒に妄想するほどである。そこでミュリエラに2人をモデルにした物語を書いてみることを勧められ、2人の仲をメスティオノーラとエアヴェルミーンに仮託した切ない恋物語を構想する。
オルタンシア
中央の上級文官。クラッセンブルク出身でラオブルートの第一夫人。
貴族院の図書館からローゼマインを引き離し、王族の魔導具であるヴァイツとシュバルツの新たな主となるためにラオブルートから送り込まれた。本人はまじめに司書を務めあげているが、図書館の維持には上級貴族が3人は必要で彼女1人では魔力が足りないため、ローゼマインたちは引き続き図書委員として協力することになる。
夫であるラオブルートのことは職業上人を疑うことが仕事であると理解を示してはいるが、ローゼマインたちにそれとなく彼がアーレンスバッハとつながっていることを伝えるなど、夫の行動に完全に従っているわけではない。そのためか次の年は病気を理由に貴族院から引き離され、貴族院攻防戦の時点ではラオブルートに魔石にされていた。
マクダレーナ
ツェント・トラオクヴァールの第三夫人で、ヒルデブラントの母親。
ダンケルフェルガー出身の元領主候補生。貴族院にいるときにダンケルフェルガーをディッターで打ち負かしていたフェルディナンドとの婚約話が持ち上がったが、本人がトラオクヴァールとの縁談を取りまとめてしまったため立ち消えになった経緯がある。マクダレーナの評によると、フェルディナンドは感情を抜きにした人の配置ができても、対人関係がからっきしだったという。
政争の終盤で第五王子だったトラオクヴァールのもとに嫁いだため、中立だったダンケルフェルガーが第五王子側について政争に勝利した経緯がある。ただしそれまでトラオクヴァールを支えていた中領地出身の第一夫人や第二夫人に遠慮して、大領地出身であるにもかかわらず第三夫人の地位に納まった。また息子であるヒルデブラントを王位に就けることを望まず、臣下として育てることに異を唱えていないことからも、権力欲はもっていない。
貴族院攻防戦では、ラオブルートに毒を盛られて動けないトラオクヴァールの代わりに鎧を着て参戦した。
フェルディナンドが王命でアーレンスバッハに赴いた件では、婚約者であるディートリンデの横柄な態度に「躾がなっていない」と評した。その後ヒルデブラントがラオブルートに唆されてシュタープを取得した上にランツェナーヴェの者たちにもシュタープを取得するのに利用されていた件では、逆にフェルディナンドに「躾がなっていない」と返されている。
トラオクヴァール
ユルゲンシュミットのツェント。
先王の第五王子で、中領地出身の第三夫人の子供であるため臣下となるべく育てられたが、グルトリスハイトが失われた先の政変でクラッセンブルクに担ぎ出されて勝利し、そのまま王位に就いた。そのため聖典原理主義者や負け組の領地の貴族たちからは、「グルトリスハイトを持たぬ偽りの王」として正統性に疑問を抱かれている。
物腰が柔らかく生真面目な性格ではあるが、自己評価が低くどこか投げやりな部分も持ち合わせている。
グルトリスハイトをもたないまま薬漬けになってまで魔力を捧げているが、それでも国の維持や統治に無理がきていることを誰よりも承知している。そのためディードリンデであろうが(トルークで洗脳されていたとはいえ外国の侵略者である)ジェルヴァージオだろうが、正統な王が起つならばそれで構わないという態度をとってしまう。またローゼマインが最もグルトリスハイトに近い次期ツェント候補であると判明した時は、彼女にすべてを丸投げにするような意見をだしていた。ただし、ローゼマインの統治能力を不安視して押し込めに近い案を出したアナスタージウス王子には激怒し、ローゼマインと接触禁止にしている。
貴族院攻防戦ではラオブルートの裏切りによって毒を盛られて動けずにいた。
またその戦後処理では、フェルディナンドがメスティオノーラの書を持っていると判断して彼にツェントを押し付けようとしたため、その自分にとって都合のいい態度が息子であるジギスヴァルト王子にそっくりであると返された。最終的には中央が治めていた土地と廃領地の一部を切り分けて大領地のアウブとなる。
ジャンシアーヌ
クラッセンブルクの領主候補生。ローゼマインの3学年下にあたる。
アウブ・クラッセンブルクの提案によりエーレンフェストと共同研究することになった、奉納式をはじめとする古い神事の再現のクラッセンブルク側の責任者となった。
レティーツィア
アーレンスバッハの領主候補生。アウブ・アーレンスバッハと第一夫人の養女にして血縁上の孫にあたる。
政変によって領主候補生の数が足りなくなってしまったため、ドレヴァンヒェルに嫁いだ娘の子供を第一夫人が引き取り、アウブ・アーレンスバッハと第一夫人を親として洗礼式を受けた。そのため、公的には二人の娘ということになる。
アウブに就任すると同世代の領主候補生は上級貴族に身分を落とすというアーレンスバッハの慣習を避けるため、ディートリンデが中継ぎのアウブとして就任するとともにフェルディナンドと王命により婚姻して二人の養女になること、さらに王命によってヒルデブラント王子と婚約し、成人とともに婚姻してアウブに就任することが決定している。フェルディナンドがアーレンスバッハにやってきてからは、彼の厳しい教育にくじけそうな日々をおくっている。
フェルディナンドの教育の一環としてエーレンフェストにいるローゼマインとの文通をおこなうようになり、心配したローゼマインからはフェルディナンドを諫める言葉や実の両親の声を録音したシュミルのぬいぐるみを贈られるようになるまで親しくなる。
ランツェナーヴェの侵攻ではディートリンデとゲオルギーネに誘導され、フェルディナンドに毒を盛ることに利用されてしまう。さらにランツェナーヴェの船に拉致されて連れていかれそうになるが、アーレンスバッハに逆侵攻をかけたエーレンフェスト・ダンケルフェルガーの連合軍に他の人質とともに救出される。ランツェナーヴェ戦のあとはローゼマインとフェルディナンドの温情により反逆した領地の領主一族ではなく被害者の一人として扱われ、そのまま新領地アレキサンドリアの領主候補生の地位に留まった。
ロスヴィータ
レティーツィアの筆頭側仕え。アーレンスバッハの出身だが第一夫人の娘がドレファンヒェルに輿入れしたときに側近として同行し、レティーツィアがアーレンスバッハ引き取られたときに側近につけられてアーレンスバッハに戻ってきた。そのため、養父母がすでに亡く実の両親から離れて暮らすレティーツィアにとっては母親代わりの存在である。
貴族らしく神殿への偏見や平民への無知があり、レティーツィアが祈念式への参加を要請されたときは怒ったが、ディートリンデの側にいるよりは安全だと受け入れた。
ランツェナーヴェの侵攻が開始される数日前から行方不明になる。実際にはその時点でもうランツェナーヴェ側に魔石にされていたが、ロスヴィータの身を心配したレティーツィアがフェルディナンドに訴えるためにランツェナーヴェからの玩具を持ち出し、結果としてフェルディナンドに毒を盛るきっかけとなってしまった。
セルギオス
アーレンスバッハの側仕え。レティーツィアが引き取られたときに、母親のロスヴィータとともにドレファンヒェルから同行してきた。
アーレンスバッハにやってきたフェルディナンドに側近として付けられた。フェルディナンドの監視役であると同時に、レティーツィア派の貴族たちとの連絡役でもある。
シュトラール
アーレンスバッハの騎士団長だったが、国境門の警備に関してディートリンデよりもフェルディナンドの意見を優先して警備の騎士を配置したことでディートリンデの不興を買い、騎士団長を解任された。その後、フェルディナンドの護衛騎士として側近に引き立てられる。
ランツェナーヴェの侵攻ではレティーツィア派の貴族たちに隠し部屋に隠れるよう指示した。またローゼマインが領地の礎の魔石を乗っ取ると降伏し、そのままエーレンフェスト側の戦力として連れ去られた貴族たちの救出、ベルケシュトック系騎士の摘発をおこない、アーレンスバッハの騎士団を率いてゲルラッハ防衛戦や貴族院防衛戦にも参戦した。
マルティナ
アーレンスバッハの上級側仕え。ディートリンデの側近でアウレーリアの妹。
主であるディートリンデのことは、レティーツィア派からもゲオルギーネ派からも中継ぎとしか見られないことには哀れに思っているが、同時にその考えなしの言動には内心呆れてもいる。要領の良い部分があり、ディートリンデの言動を諫めて不興を買うようなことはせず、むしろ彼女と調子を合わせている。
姉のアウレーリアについては、せっかくエーレンフェストの騎士団長の息子に嫁いだのに情報の一つも送ってこれない役立たずと見下している。また主の婚約者であるフェルディナンドについても、神殿にいたという経歴から軽んじている。
アルステーデ
アーレンスバッハの上級貴族で元領主候補生。ゲオルギーネの長女でディートリンデの姉にあたる。
政変により上級貴族に身分に落とした元領主候補生のブラージウスに嫁いでいる。彼との娘であるベネディクタはゲオルギーネ派の貴族たちからディートリンデの次のアウブとなることを期待されている。
主体性がなく母親のいうことに従順なタイプ。レオンツィオに熱を入れ上げたディートリンデの監視役だったが、実際には母親と妹の陰謀に加担していた。
レオンツィオ
ランツェナーヴェの王孫にしてアーレンスバッハとの通商と外交における使者。シュタープを持たないため王位継承権はない。
ランツェナーヴェの姫の受け入れをユルゲンシュミット側に申し入れるが、それを拒絶されるとディートリンデを誘惑してランツェナーヴェ側に引き入れる。翌年の領主会議の時期の前にアーレンスバッハに再びやってきて、ディートリンデと組んで中央の貴族院に侵攻をかける。ディートリンデとしては次期ツェントの後ろ盾としてランツェナーヴェを選びレオンツィオを王配とするつもりだったが、レオンツィオはシュタープを手に入れてランツェナーヴェの王になるためにディートリンデを利用しているにすぎなかった。
ジェルヴァージオ
ランツェナーヴェの王族。幼名はテルツァ。ユルゲンシュミットの傍系王族として育てられ、シュタープを入手して次の王としてランツェナーヴェに返された経歴を持つ。
もともとランツェナーヴェはユルゲンシュミットの王族が作った国であり、ユルゲンシュミットへの侵攻では帰還を望む貴族たちを率いていた。エアヴェルミーンからグルトリスハイトを授かる最中にローゼマインの妨害にあい、完全なメスティオノーラの書を得ることができなかった。その後ユルゲンシュミット側と戦闘になり、さらにエアヴェルミーンの介入とメスティオノーラの仲裁もあってローゼマインやフェルディナンドとツェントレースを行うことになる。
エアヴェルミーン
ユルゲンシュミットの建国神話に登場する、元命の神の眷属にして縁結びの神。現在は神の力を失っており、始まりの庭で白い木に姿を変えている。
もともとユルゲンシュミットでは、次期ツェントはエアヴェルミーンからメスティオノーラの書を授かる習わしとなっていた。現在ではグルトリスハイトが失われており、ユルゲンシュミットが崩壊することを案じている。人の話を聞かない傾向があり、ローゼマインは3回エアヴェルミーンに会っているが、3回とも大変な目にあわされている。
メスティオノーラ
風の女神の眷属にして叡智を司る女神。図書館の女神でもあるため、ローゼマインが一番祈りを捧げている。エアヴェルミーンをじじさまと慕っており、ユルゲンシュミットの建国にも関わっている。
エアヴェルミーンとフェルディナンドの仲裁のため、ローゼマインの体を借りて降臨する。その際ローゼマインに体を貸してもらうため、女神の図書館への入室と大切な記憶の封印を行った。

用語[編集]

エーレンフェスト
物語前半の主要な舞台となる街、あるいは地域の名称。第Ⅰ部の舞台はエーレンフェストという領地のエーレンフェストという街で、日本風に言うとエーレンフェスト県のエーレンフェスト市。エーレンフェストの領主が住んでいるので、県庁所在地でもある。
ユルゲンシュミット
本作の舞台となる国家。ツェントを中心とした封建制の王政国家。魔力を持つ人間を神々が保護するため、白い砂に覆われた大地にできた文字通りの円形の国土をもつ。国や領地に魔力を注がないと国そのものが維持できないため、より大きな魔力を持つ家柄の人間ほど身分の高い貴族として扱われる。
ランツェナーヴェ
アーレンスバッハと交易をしている外国。現在は国境門の開閉ができないため、唯一ユルゲンシュミットと国交のある外国でもある。砂糖が特産品。
次期ツェントの継承から外れた王族の1人が従者を引き連れて出奔し、グルトリスハイトを使って打ち立てた国家である。そのため国家の維持にシュタープが必要であるが、ユルゲンシュミットの貴族でないとシュタープが取れないため、何十年に一度、姫を数人ユルゲンシュミットに献上し、生まれてきた男子の1人を傍系王族としてシュタープをとらせてから、次の王として迎えることで国を維持している。
アダルジーザの実
アダルジーザとは、ランツェナーヴェから初めて献上された姫の名前。ランツェナーヴェから献上された姫から生まれた子供をアダルジーザの実という。女子ならばユルゲンシュミットの姫として育てられるが、男子だった場合、魔力が最も高い1人をシュタープを取らせてからランツェナーヴェに返すが、それ以外の男子は父親に引き取られない限り洗礼式前に処分される。処分の結果できた魔石の所有権はランツェナーヴェにあるため、男子を返してからも姫は子供づくりに励むことになる。
ヴェローニカ派
エーレンフェストの派閥の一つ。ヴェローニカが幽閉され、権勢を落としてからは旧ヴェローニカ派と呼ばれる。
アーレンスバッハから輿入れしてきたガブリエーレが作り上げ、アウブの第一夫人になったヴェローニカが引き継いだ。ヴェローニカが幽閉されるまではエーレンフェストにおける主流の派閥だった。ジルヴェスターやヴィルフリートの支持派閥でもあるが、ヴィルフリートを白の塔へ誘い込んだり領主候補生を襲撃したりなど問題行動が多く、アーレンスバッハの第一夫人であるゲオルギーネと通じている者もいるためエーレンフェストの首脳陣からは警戒されている。派内の結束と高めるためにガブリエーレがアーレンスバッハから名捧げの慣習を持ち込んだため、中核となる貴族にはヴェローニカやゲオルギーネに名捧げしている者が多い。
フロレンツィア派
エーレンフェストの派閥の一つ。フロレンツィアやフェルディナンドなどヴェローニカに迫害されている者たちを守るため、エルヴィーラが中心となってまとめ上げた。
シャルロッテやメルヒオールなどが属する。ローゼマインやヴィルフリートなど支持派閥が違うが、本人はフロレンツィア派に属しているものもいる。ライゼガング系貴族とは構成員が重なるが、全く同じわけではない。ヴェローニカ派の対抗派閥であるため、ヴェローニカ派が権勢を落としてからは話中の存在感が無くなってくる。フェルディナンドのファンクラブとしての側面もあり、エルヴィーラの趣味からフェルディナンドをモデルとした恋愛小説を(本人に隠して)作成している。次期アウブの支持に関しては特に明言されておらず、フロレンツィアの子供なら誰でもよい立場だと思われる。
ライゼガング系
エーレンフェストの派閥の一つ。ライゼガング派とも。ギーベ・ライゼガングを中心に、婚姻と血族によってまとめ上げている。
ボニファテウスやハルトムート、ブリュンヒルデなどが属する。カルステッドやエルヴィーラも本来はこの派閥の出身である。ガブリエーレが輿入れしてくるまではエーレンフェストの主流派閥であったが、それ以降はヴェローニカ派に権勢を抑えられていた。そのためシャルロッテを次期アウブに擁立してヴィルフリートを廃嫡に追い込むという陰謀を企てていたこともある。
ヴェローニカが幽閉されてローゼマインがアウブの養子になってからは、ライゼガング系出身のローゼマインの支持派閥として活動を始める。特に旧ヴェローニカ派が粛清されてからは、ローゼマインをアウヴにするために無理難題を領主一族に持ち込むようになった。保守的な者たちが多く、エーレンフェストが順位をあげて上位領地として扱われることについてこれない大人も多い。
下町
平民が住む地域。街は城壁で囲まれ、街の外へ出入りするには門を通る必要がある。貴族街との間に神殿がある。
貴族街
直轄地の貴族が住む地域。また、ギーベ達の別荘も存在する。貴族は機獣で移動をするのが主であるため、下町と比べ目に見える人通りは圧倒的に少ない。
神殿
貴族街と下町の間に位置する施設。様々な魔術具があり、魔力を奉納することで様々な儀式を行う。礼拝室、平民が泊まるための部屋、聖典を収める図書室、孤児を引き取って育てる孤児院などがある。神殿を構成するのは貴族の血を引く青色神官と元孤児である灰色神官だが、儀式を行えるのは魔力を持つ青色神官のみ。最高権力者は神殿長、それに次ぐ役職の者は神官長と呼ばれる。
貴族、平民と両方から忌避の対象とされている。しかし、生活に直結する儀式がある村などでは信仰が深いことがマインから指摘されている。
神殿のあちこちに大神の顔などが施されているがそれに気づく者は少ない。後のキーポイントになる。
青色神官/青色巫女
貴族に生まれるも魔力量が少なかったり家庭事情などで神殿に預けられた貴族一族の出身者を指す。貴族街から通う者もいればそうでない者もいる。何かしらの理由で実家に戻れる場合もある(政変が理由で実家へ戻ったシキコーザがそれにあたる)。青色の衣を纏うことが出来るのは貴族のみとされている(マインは例外)。平民からすれば貴族のようなものであるたえ、灰色神官や灰色巫女などに身の回りの世話をさせている。実家からは多少の寄付がされており神殿を運営する資金源となっている。貴族だからと横暴な態度や行動をするのは当たり前。
灰色神官/灰色巫女
神殿に併設されている孤児院から成人した孤児がなる。貴族や平民から蔑まれる事が多い。貴族と区別するため灰色の衣を纏う。基本的には青色神官や青色巫女に仕える。仕える人物から指名され側仕えとなるが、仕事内容は仕える人物によりけり。灰色巫女は「花捧げ」と称して貴族に身体を要求されることが多々あったが、ローゼマインが神殿長に就いてからは自発的な場合を除き禁止された。自由に結婚することはできない。その場合は権利を買い取ることで還俗し平民に戻れるが、有能さに応じて価格が上がる。
洗礼式
年に四回、季節ごとに行われる儀式。その季節に生まれた七歳の子供を市民として登録し、市民権を付与する。平民の場合、洗礼式で住民と認められてから成人までは、将来の職場で見習いとして働くことが多い。平民は神殿に赴き祝福を受けるが、貴族は神官が貴族の元へ赴き祝福を与える。
成人式
洗礼式同様、年に四回、季節ごとに行われる儀式。下町の住人で十五歳を迎え成人になったものを祝う儀式。成人を迎えた女性は髪を結い上げるのが決まり。
貴族
貴族街に住む、魔力を持つ人間のこと。舞台となる世界では支配階級に当たり、魔力が多いほど階級が上。生まれつきの魔力の総量は母親の魔力量によって決まるとされる。
厳密には貴族院を卒業しシュタープを持つものが貴族。
魔力量に応じて上級、中級、下級の序列があり、アウブの資格を持つものは領主候補生として扱われる。
平民
職人や兵士、商人など。下町に住む、魔力の少ない人間のこと。生産階級に当たる。貴族のいない町や村では、平民の代表が神殿とやりとりして豊穣の儀式などを行う。
身食いみぐい
貴族並みに強い魔力を宿して生まれてきた平民。または、平民から「生まれつきの病」とされている症状の名前。
何もしなければ洗礼式までの死亡率はほぼ百パーセントで、生きるためには平民にとっては非常に高価な魔術具が必要。
体内に溜まった魔力がその人間の許容量を超えることで体調に異変が生じ、溜まった魔力を何らかの方法(魔術具に魔力を移す、魔法を使う等)で減らすか、精神力で強引に抑えこむことで生き永らえることが可能なのだが(ただし一般的に子供の精神力は低く、精神力で抑え込める魔力の許容量も少ないため、一時しのぎにしかならない)、貴族以外で実態を知るものは少ない。
内包する魔力は薄い全属性で、生まれた土地の属性がやや強め。また、他者の魔力に染まりやすい。
魔力圧縮
魔力を押し縮め、嵩を減らすことで、魔力最大量を増加させる方法。基本的には、魔力の制御がある程度コントロールできる位に成長した、貴族院に入ってから行われる。全身に魔力を行き渡らせ、それを精神力で抑え込んでいくのは死の危険と隣合わせ。
ローゼマイン式魔力圧縮法
マインが領主の養女となる前に、魔術具が無い中、あふれ出る魔力を片付け生死の境目で生きるために無自覚に魔力圧縮を行ったのが始まり。貴族院で教えられる魔力圧縮の方法とは異なる方法であり、成人してからでも効果がある。複数の圧縮方法を組み合わせる点が従前の圧縮方法とは異なる。魔力の扱いで重要になるイメージを明確にするため、木箱やマント、革袋をつかって視覚的に圧縮法を説明する。
聖典
魔石で守られ神殿長にしか読むことが出来ないが、神殿長が許可を与えれば神殿長以外でも読むことが出来る。読める範囲は、魔力登録した者と閲覧許可を得た者の魔力の質(推定:属性と祈り)で異なる上、登録者の魔力の質で可読範囲が決まる。条件をクリアした者には、王を選別する魔法陣と王に至る手段を記した文字が読めるようになる。ローゼマインとフェルディナンドは内容を全て読める人物。祝福についての記載もあり、これを使用したローゼマインが中央神殿に呼び出されるきっかけとなる。
聖典の鍵
代々の神殿長に引き継がれている、鍵の魔石に魔力を登録したもののみが使用可能な鍵。聖典の錠と、神殿から礎に入る為の扉の錠を開けることができる。礎の魔術と対になっており、聖典と鍵に登録されている魔力が同じであれば聖典は開けるが、礎に繋がる扉はその領地の鍵でなければ開かない。
ユレーヴェ
仮死状態を生き返すための青い液状の薬。飲むまたは体ごと浸かることによって効果を発揮する。薬の素材は、春夏秋冬それぞれの季節に本人が採る必要があり、本人や採集環境の魔力的条件により質が変わる。上級貴族は貴族院にいる間に予め作り常時携帯する。薬に浸かった場合は生命活動が著しく低下した状態でしばらくの期間意識を失う。
シュタープ
「神の意思」を体に取り込んで、「神の意思」を用いて構築する魔道具である。通常は体内に取り込まれているが、魔力と意思を込めることで自在な形態をとる。魔力を行使するための補助具としては最も効率が良いものとされている。「神の意思」は、貴族としてメダル登録されている者が、貴族院の最奥の間の神殿から「はじまりの庭」に通じる通路で取得する。「神の意思」は、魔力が大きい程通路の奥に配置されており、「はじまりの庭」で取得したものが最良とされる。「神の意思」は、他人には見えず、生涯で一度しか取得できない。ローゼマインが聖典を解読した結果、入学当初で取得するよりも神の加護を受けてから取得するほうが良いことが判明し、以後、加護の取得がある三年次に行われることになる。なお、処刑の魔術でメダルを廃棄されると、有効範囲内であれば処刑され、有効範囲外でメダルのみ廃棄された場合にはシュタープが使用できなくなる。
神具
神に魔力を捧げ、その祝福で魔術を行使する道具。神殿で管理されている魔術具と、シュタープを変形させて用いるものがある。神殿で管理されている魔術具である神具は、本来はシュタープで構築する神具の雛形あるいは、シュタープで構築する方法を学習するためのものである。神殿で管理されている魔術具である神具に魔力を通し、神に一定以上の魔力を魔力を奉納すると、シュタープで神具を構築するための魔法陣が脳裏に浮かび上がる。シュタープで構築する神具は、構築し維持するのに大量の魔力が必要となるため、中級貴族や下級貴族の魔力量では構築することすらできないことがある。
祝福
魔石やシュタープなどから魔力を出すだけの行為もしくは神の名の下に祈りを捧げ効力のある加護を得ることを指す。前者は貴族間にて挨拶などで用いられ、後者は神に祈り魔力を奉納することで与えられる神の祝福であり別物と考えられている。加護を得る祝福は本来神に祈りを届けやすくなるシュタープを得なければできないが、ローゼマインは指輪の魔石でも加護を与えることができたため同じものと考えている。
奉納する魔力量によって祝福の効果は変わり、複数の神に一度に祈ると魔力はごっそりと削られて、成功率は著しく落ちる。特に命の神は土の女神を隠すので女神の兄弟神に疎まれて、まとめて祈って成功した例を領主のジルヴェスターでも知らなかった。
加護
神の名の下に祈りを捧げその効果を発揮したものを指す。何の神の加護を授かるかはそれぞれ。その人物の傾向により授かる加護に差異があることが判明する。
ローゼマインは神殿長として大神を含めた多くの神に祈りを捧げていたため多くの加護を授かる。加護を授かることで消費する魔力量に違いが出ることが判明し、エーレンフェストとダンケルフェルガーが主体となって加護についての研究を発表し高評価を受けた。
貴族院で三年生になると加護の取得の実技がある。自分の属性の大神と、自分がしっかりと祈りを捧げた眷属神からは加護が得られやすい。卒業式に加護の取得を再び行い、前回足りなかった加護の再取得を行う。神に祈りを捧げ必要な準備や手順を踏めばもう一度再取得ができることをローゼマインは突き止める。
魔石
魔力を貯めておくことが出来る石。魔力を帯びた実や花の採集、魔木や魔獣・魔魚を討伐した時に手に入れられる。最高級の魔石は全属性を持つ虹色魔石。全属性のローゼマインがレーギッシュに高圧魔力を叩き込んだ時に鱗が虹色魔石になった。また、魔石に魔力を込め過ぎると飽和し金粉化する。
この世界の魔力は神々の加護と密接に結びついており、ユルゲンシュミット以外の土地では弱い魔物からとれるクズ魔石すらろくに取れないため、外国との主要な交易品となっている。
魔剣
最初はナイフ程の刀身で自らの魔力を注いで成長させる魔術具であり武器。魔剣には属性の適性が付き、その適性によって魔物が倒しやすくなったり加護を授かりやすくなったりする。
供給の間から魔力を供給される。領主一族以外の者にこの魔術具を取られると領地を乗っ取られる。
騎獣
自らの魔力で染めた魔石を変形させて作る乗り物。生物の姿を模した石像であり、魔力を流し込むことで、加速、減速、停止が瞬時に行える。魔力を多く流し込むことでスピードが上がる。基本的には家の紋章をモチーフとして変形させる場合が多い。結婚することで家が変わる女性は好きな形にすることができる模様。
基本的には獣に翼を生やした形態が多いが、しっかりと飛ぶイメージさえできるならば翼のない形状でも飛行することができる。
ローゼマインが作った騎獣・レッサーバスは、後に乗り込み型と称されるタイプで、騎獣に乗る際の服装に制約がなく、座り心地を改善でき、雨風や寒暖すらも防げ、製作者以上の魔力の持ち主でないと内部に干渉することができず、大きさを自在に変えることで大人数を運べる等の特徴がある。従来の騎獣の場合は、女性は騎獣用の服に着替える必要がある為、着替えが不要な点が歓迎され、貴族院では真似するものが現れている。その一方で、車の窓から手を出しての攻撃しかできないため、騎乗して戦う、騎士タイプには向かないとブリギッテに指摘されている。
ディッター
騎士見習いが騎獣に乗って戦う練習のために行われ、空での戦いになるため危険性が高い。いくつか種類があり、その時によって勝利条件が変わる。
グーテンベルク
ローゼマインの誘導により印刷技術を立ち上げ、大量の本を世の中に送り出すことに生涯を費やした集団。またローゼマインに認められた人物に与えられる称号。後にメスティオノーラの使者と呼ばれるようになる。活版印刷を発明した偉人ヨハネス・グーテンベルクに由来する。
ツェント
ユルゲンシュミットを治める王の称号。
基本的には王族が代々継いできた。その証が後述のグルトリスハイトになる。ただ脈々と継いできたため政変が起きグルトリスハイトが失われたことで立場が危うくなっている。
本来、グルトリスハイトの所有者は全属性であることが前提条件になり貴族院防衛戦後に中継ぎとしてエグランティーヌが引き継ぐことになる。王族の廃止により次期ツェントは競争制になり、大神の加護と属性を増やすことが重要視され神殿を見直すきっかけとなる。
アウブ
各領地を納める領主の称号。 アウブ・(領地名)
ツェントによって土地を下賜され、承認を受ける。
基本的には各領地の領地候補生が継ぐが、領地の礎の魔術を直接奪うことでもなることはできる。
ギーベ
各領地のうち、アウブの直轄地以外の土地の管理を行う貴族の称号。 ギーベ・(地名)
上級貴族のギーベは「伯爵」、中級貴族のギーベは「子爵」、下級貴族のギーベは「男爵」の爵位がつく。
グルトリスハイト
グルトリスハイトは、「メスティオノーラの書」とも呼ばれる書物。最古の聖典であり、ツェントの証としての象徴でもある。「グルトリスハイト」と唱えることで、術者がイメージする文書の形で具現化する。本来であれば、ツェントに就任する際にグルトリスハイトを掲げ、ツェントになるだけの力量と資格があることを示す必要がある。各地に点在する境界門は領主か次期領主しか開閉することはできないが、グルトリスハイトは言わばマスターキーの役目もあり開閉することができる。
グルトリスハイトには、メスティオノーラの英知が記載されている。シュタープを得た者の中で一定以上の魔力を持った者が魔石になった時に、その記憶がメスティオノーラの英知に加わるため、文字どおり(魔力豊富なユルゲンシュミット貴族の)英知の結晶といえる。逆に言えば、現在生きている者・平民などの一定以下の魔力持ちしか知らない知識や、シュタープを得た者が知りえなかった知識は含まれていない。聖典や神話関連の古文書に書かれた内容の一部は、グルトリスハイトを得た者がその知識を書き出したものである。
魔木まぼく
魔力を宿し特性を持った樹木のこと。種類によっては討伐するために騎士団が必要になる場合もある。ローゼマインは魔木の特性(トロンベなら燃えにくい特性を持つ)を利用して製紙し、魔木の特性を持った紙を作り出すことに成功する。魔力を必要としない魔術具として注目を集める。
魔獣
魔力を持つ獣。死ぬと魔力が固まり魔石となるため、魔石以外の素材を得る場合は瀕死状態にする必要がある。通常の獣と魔獣は平民と貴族くらい差がある。
魔獣同士で捕食し合ったり、魔木を食べるなどで魔力を得て成長、場合により進化する。魚型の魔獣は魔魚と呼ばれる場合もある。

領地[編集]

エーレンフェスト
領地色 山吹色
規模 中領地
順位 13位、10位、8位
領主候補生 ローゼマイン、ヴィルフィリート、シャルロッテ、メルヒオール
貴族院寮監 ヒルシュール
特色 政変の際には中立の立場だったため、影響が他より少なく底辺に近かった順位を真ん中ほどまで上げた。
中央
領地色 黒
順位 番外
王族 アナスタージウス、ジギスヴァルト、ヒルデブラント
貴族院寮監 なし
特色 王族の住まう領地。王族の離宮と貴族院は繋がっているためそこから通っている。
クラッセンブルク 大領地
領地色 赤
順位 1位
領主候補生 エグランティーヌ、ジャンシアーヌ
貴族院寮監 プリムヴェール
特色 前の第五王子を王位に着かせるために後押ししたことから王族への発言権が一番強い。
ダンケルフェルガー 大領地
領地色 青
順位 2位
領主候補生 レスティラウト、ハンネローレ
貴族院寮監 ルーフェン
特色 武を好み騎士コースを希望するものが多い、ディッターとお酒を何よりも好む。
ドレヴァンヒェル 大領地
領地色 淡い緑 エメラルドグリーンとも
順位 3位
領主候補生 アドルフィーネ、オルトヴィーン、アドルフィーネの異母妹
貴族院寮監 グンドルフ
研究熱心な文官が多い。
ギレッセンマイアー 中領地
領地色 焦げ茶
順位 4位
領主候補生 ルーツィンデ
貴族院寮監 イェニファー
ハウフレッツェ 中領地
領地色 紫
順位 5位
領主候補生 名前不明(女性)
貴族院寮監 レナートゥス
アーレンスバッハ 大領地
領地色 藤色
順位 6位
領主候補生 ディードリンデ、レティーツィア
貴族院寮監 フラウレルム
特色 領地が海に面しているため海産物が取れる、現在で唯一国境門が開かれた領地
ガウスビュッテル
領地色 不明
順位7位(ローゼマイン3年生時点)
キルシュネライト
規模 不明
順位 9位(ローゼマイン3年生時点)
フレーベルターク 中領地
領地色 水色
順位 15位
領主候補生リュディガー
特色 政変の折、負けた王族側についていたことから前領主は処刑され順位を落とした。現在の領主と第一夫人はジルヴェスターとフロレンツィアの姉と兄。
インメルディンク 中領地
領地色 不明
順位 不明
領主候補生 ムレンロイエ
ヨースブレンナー 中領地
順位 10位(ローゼマイン2年時点)
領地色 クリーム色
領主候補生 リュールラディ、フェアツィーレ、ルストラオネ

既刊一覧[編集]

小説[編集]

香月美夜(著)、ティー・オーエンタテインメントTOブックス〉、既刊20冊

巻数 タイトル 初版発行日 ISBN
1 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部「兵士の娘I」[書 1] 2015年1月25日 ISBN 978-486472-342-8
2 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部「兵士の娘II」[書 2] 2015年2月25日 ISBN 978-4-86472-347-3
3 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部「兵士の娘III」[書 3] 2015年6月25日 ISBN 978-486472-397-8
4 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第二部「神殿の巫女見習いI」[書 4] 2015年9月25日 ISBN 978-486472-424-1
5 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第二部「神殿の巫女見習いII」[書 5] 2015年12月25日 ISBN 978-486472-447-0
6 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第二部「神殿の巫女見習いIII」[書 6] 2016年3月25日 ISBN 978-486472-473-9
7 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第二部「神殿の巫女見習いIV」[書 7] 2016年6月10日 ISBN 978-486472-492-0
8 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第三部「領主の養女I」[書 8] 2016年9月10日 ISBN 978-486472-521-7
9 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第三部「領主の養女II」[書 9] 2016年12月10日 ISBN 978-486472-540-8
10 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第三部「領主の養女III」[書 10] 2017年3月10日 ISBN 978-486472-562-0
11 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第三部「領主の養女IV」[書 11] 2017年6月23日 ISBN 978-486472-586-6
12 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第三部「領主の養女V」[書 12] 2017年9月9日 ISBN 978-486472-600-9
13 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第四部「貴族院の自称図書委員I」[書 13] 2017年12月9日 ISBN 978-4-86472-634-4
14 本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員II」[書 14] 2018年3月10日 ISBN 978-4-86472-669-6
15 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第四部「貴族院の自称図書委員III」[書 15] 2018年6月9日 ISBN 978-4-86472-686-3
16 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第四部「貴族院の自称図書委員IV」[書 16] 2018年9月10日 ISBN 978-4-86472-724-2
外伝1 本好きの下剋上 貴族院外伝 一年生[書 17] 2018年10月10日 ISBN 978-4-86472-732-7
17 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第四部「貴族院の自称図書委員V」[書 18] 2018年12月10日 ISBN 978-4-86472-764-8
18 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第四部「貴族院の自称図書委員VI」[書 19] 2019年3月9日 ISBN 978-4-86472-788-4
19 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第四部「貴族院の自称図書委員VII」[書 20] 2019年6月10日 ISBN 978-4-86472-814-0

漫画[編集]

香月美夜(原作)、鈴華(作画)、椎名優(イラスト原案)、ティー・オーエンタテインメントTOブックス〉、全7冊
巻数 タイトル 初版発行日 ISBN
1 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部「本がないなら作ればいい!1」[書 21] 2016年6月25日 ISBN 978-486472-495-1
2 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部「本がないなら作ればいい!2」[書 22] 2016年7月10日 ISBN 978-486472-499-9
3 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部 「本がないなら作ればいい!3」[書 23] 2016年11月10日 ISBN 978-486472-533-0
4 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部 「本がないなら作ればいい!4」[書 24] 2017年2月25日 ISBN 978-486472-554-5
5 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部 「本がないなら作ればいい!5」[書 25] 2017年9月2日 ISBN 978-486472-602-3
6 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部 「本がないなら作ればいい!6」[書 26] 2018年2月24日 ISBN 978-486472-664-1
7 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部 「本がないなら作ればいい!7」[書 27] 2018年8月1日 ISBN 978-4-86472-720-4
香月美夜(原作)、鈴華(作画)、椎名優(イラスト原案)、ティー・オーエンタテインメント〈TOブックス〉、既刊1巻
巻数 タイトル 初版発行日 ISBN
1 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第二部「本のためなら巫女になる!1」[書 28] 2019年4月25日 ISBN 978-486472-801-0
香月美夜(原作)、波野涼(作画)、椎名優(イラスト原案)、ティー・オーエンタテインメント〈TOブックス〉、既刊1巻
巻数 タイトル 初版発行日 ISBN
1 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第三部 「領地に本を広げよう!1」[書 29] 2019年2月1日 ISBN 978-486472-784-6

ドラマCD[編集]

香月美夜(原作)、椎名優(ジャケットイラスト)、國澤真理子(脚本)、金巻兼一(音楽)、本山哲(音響監督)、鈴木誠二(制作プロデュース)、addelement(音響制作)、ティー・オーエンタテインメントTOブックス[9]

声の出演[10]
ローゼマイン・麗乃:沢城みゆき
フェルディナンド、シュティンルーク:櫻井孝宏
ジルヴェスター:鳥海浩輔
ヴィルフリート:藤原夏海
シャルロッテ:小原好美
フロレンツィア:長谷川暖
ベンノ:武内駿輔
ルッツ:堀江瞬
フラン、ベーゼヴァンス、ギュンター:伊達忠智
ダームエル:田丸篤志
アンゲリカ、エルヴィーラ:浅野真澄
リヒャルダ、ヴェローニカ:中根久美子
カルステッド、ジョイソターク子爵:浜田賢二
ランプレヒト:鳴海和希
コルネリウス、エーファ:依田菜津
ゲオルギーネ、トゥーリ:中原麻衣
ビンデバルト:林大地
ボニファティウス:石塚運昇
巻数 タイトル 発売日
1 本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ドラマCD 2017年9月9日
2 本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ドラマCD2 2018年6月9日

ファンブック[編集]

※書籍版はTOブックスオンラインストア限定のためISBN番号を持たない。

巻数 タイトル 初版発行日
1 本好きの下剋上ふぁんぶっく 2016年12月20日
2 本好きの下剋上ふぁんぶっく2 2017年12月9日
3 本好きの下剋上ふぁんぶっく3 2018年11月10日

テレビアニメ[編集]

2019年3月8日にテレビアニメ化が発表され[7]、同年10月より放送予定[8]

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

オープニングテーマ「真っ白」[11]
歌 - 諸星すみれ
エンディングテーマ「髪飾りの天使」[12][13][14]
作詞・作曲 - 吉澤嘉代子、編曲 - 清竜人、歌 - 中島愛

脚注[編集]

[ヘルプ]

注釈[編集]

  1. ^ 死亡の原因はWeb版と書籍版で異なる。

出典[編集]

  1. ^ a b 飯田一史「ウェブ上にうたわれる、紙の本への賛歌」『Febri』Vol.36、一迅社、2016年9月、 57頁。
  2. ^ 3巻 第1刷 帯
  3. ^ 10巻 第1刷 帯
  4. ^ 17巻 第1刷 帯
  5. ^ 香月美夜 (2015年2月17日). 香月美夜さんに聞いてみた. インタビュアー:肥前文俊. 書籍化作家に聞いてみた。面白いものを書くための15の質問+1.. https://ncode.syosetu.com/n3654cm/15/ 2019年3月21日閲覧。 
  6. ^ 香月美夜 (2015年2月17日). “肥前文俊様のアンケートに答えました”. 小説家になろう. 活動報告. 2019年3月21日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g h i j 「本好きの下剋上」TVアニメ化!井口裕香&速水奨がキャストに - アニメ!アニメ!・2019年3月8日
  8. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 「本好きの下剋上」10月放送、中島愛・折笠富美子・小山剛志・田村睦心が出演”. コミックナタリー (2019年6月6日). 2019年6月6日閲覧。
  9. ^ 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜ドラマCD特設サイト”. TOブックス. 2017年9月2日閲覧。
  10. ^ 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜香月美夜 ドラマCDアフレコレポート”. TOブックス. 2017年9月9日閲覧。
  11. ^ 声優の諸星すみれ、新アニメ「本好きの下剋上」OP曲で歌手デビュー決定”. 音楽ナタリー (2019年5月31日). 2019年5月31日閲覧。
  12. ^ anime_bookloveのツイート(1136259629837455360)
  13. ^ yoshizawakayokoのツイート(1136272128376836096)
  14. ^ mamegu_staffのツイート(1136269677829603328)

書誌情報[編集]

  1. ^ 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部「兵士の娘Ⅰ」”. TOブックス. 2015年10月21日閲覧。
  2. ^ 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部「兵士の娘Ⅱ」”. TOブックス. 2015年10月21日閲覧。
  3. ^ 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部「兵士の娘Ⅲ」”. TOブックス. 2015年10月21日閲覧。
  4. ^ 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第二部「神殿の巫女見習いⅠ」”. TOブックス. 2015年10月21日閲覧。
  5. ^ 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第二部「神殿の巫女見習いⅡ」”. TOブックス. 2016年1月25日閲覧。
  6. ^ 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第二部「神殿の巫女見習いⅢ」”. TOブックス. 2016年3月20日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2016年3月24日閲覧。
  7. ^ 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第二部「神殿の巫女見習いⅣ」”. TOブックス. 2016年6月10日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2016年6月15日閲覧。
  8. ^ 本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第三部「領主の養女Ⅰ」”. TOブックス. 2016年7月22日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2016年7月19日閲覧。
  9. ^ 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第三部「領主の養女Ⅱ」”. TOブックス. 2016年9月27日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2016年9月27日閲覧。
  10. ^ 本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第三部「領主の養女Ⅲ」”. TOブックス. 2016年12月23日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2016年12月23日閲覧。
  11. ^ 本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第三部「領主の養女Ⅳ」”. TOブックス. 2017年6月30日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2017年6月23日閲覧。
  12. ^ 本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第三部「領主の養女Ⅴ」”. TOブックス. 2017年9月2日閲覧。
  13. ^ 本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員Ⅰ」”. TOブックス. 2017年12月9日閲覧。
  14. ^ 本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員Ⅱ」”. TOブックス. 2018年3月10日閲覧。
  15. ^ 本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員Ⅲ」”. TOブックス. 2018年6月21日閲覧。
  16. ^ 本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員4」”. TOブックス. 2018年7月7日閲覧。
  17. ^ 本好きの下剋上 貴族院外伝 一年生”. TOブックス. 2018年10月7日閲覧。
  18. ^ 本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員5」”. TOブックス. 2019年3月10日閲覧。
  19. ^ 本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員6」”. TOブックス. 2019年3月10日閲覧。
  20. ^ 本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員7」”. TOブックス. 2019年6月10日閲覧。
  21. ^ 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部「本がないなら作ればいい!1」”. TOブックス. 2016年7月12日閲覧。
  22. ^ 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部「本がないなら作ればいい!2」”. TOブックス. 2016年7月12日閲覧。
  23. ^ 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部 「本がないなら作ればいい!3」”. TOブックス. 2016年9月17日閲覧。
  24. ^ 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部 「本がないなら作ればいい!4」”. TOブックス. 2017年2月25日閲覧。
  25. ^ 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部 「本がないなら作ればいい!5」”. TOブックス. 2017年9月2日閲覧。
  26. ^ 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部 「本がないなら作ればいい!6」”. TOブックス. 2018年2月24日閲覧。
  27. ^ 本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部 「本がないなら作ればいい! 7」”. TOブックス. 2018年7月7日閲覧。
  28. ^ 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部「本がないなら作ればいい!1」”. TOブックス. 2019年5月23日閲覧。
  29. ^ 本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部「本がないなら作ればいい!1」”. TOブックス. 2019年5月23日閲覧。

外部リンク[編集]

映像外部リンク
TVアニメ『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません』ティザーPV - YouTubeハピネットピクチャーズが2019年3月7日に公開)