ゆらぎ荘の幽奈さん

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
ゆらぎ荘の幽奈さん
ジャンル 少年漫画
ラブコメディ
ハーレムもの
ファンタジー漫画
漫画
作者 ミウラタダヒロ
出版社 集英社
掲載誌 週刊少年ジャンプ
レーベル ジャンプ・コミックス
発表号 2016年10号 - 連載中
巻数 既刊6巻(2017年7月現在)
テンプレート - ノート

ゆらぎ荘の幽奈さん』(ゆらぎそうのゆうなさん)は、ミウラタダヒロによる漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(集英社2016年10号より連載中。

あらすじ[編集]

霊に憑依されやすい冬空コガラシは、家賃無料の永住権を獲得するために、「ゆらぎ荘」に棲む地縛霊を成仏させるため引っ越した。しかし、その地縛霊は幽奈という女性だった。更に、ゆらぎ荘には数人の個性豊かな女性たちが住んでいた。かくして、コガラシの彼女たちとのドタバタ劇が巻き起こる妖下宿ゆらぎ荘の生活が始まった。

登場人物[編集]

主要人物[編集]

冬空 コガラシ(ふゆぞら コガラシ)
本作の主人公。
生まれた時から霊に憑依され易い体質。それが原因で様々な奇行をさせられたため、色々な施設をたらいまわしにされる。挙句にはデイトレーダーの霊に憑依され、株の投資に失敗し大借金を負って野宿生活になる。そこで「無茶苦茶強い霊能者の師匠」の元で修行した結果、霊に対抗できる霊能力者となる。除霊や結界術は出来ないが、妖怪や霊を殴ることは出来る。
救った人がたまたま大家だったことと野宿生活から脱したかったこともあり、「除霊をしたらゆらぎ荘の家賃無料」を条件にゆらぎ荘に住むことになる。その部屋に居た霊が幽奈であり、女は殴れないことと幽奈の人柄を知って、そのまま部屋に滞在し(霊の住む部屋ということで格安なのもある)悪霊となる前に成仏させようとしている。
平穏な学生生活を取り戻すべく、湯煙高校に通っている。霊や妖怪が見えず信じない一般人からは、奇妙な言動を行う変わり者と誤解されがちだが、人のためなら偏見や陰口も全く気にしない。仕事に誇りを持ち、他人のために危険に飛び込んでいく度胸があり、自分の力で物事の正しい筋を通す男気のある性格。日常や事件を通して、幽奈をはじめゆらぎ荘の住人や千紗希たちと良い関係を築いていく。
霊を殴ることしかできないが、その強さは誅魔忍軍総掛かりでも勝てない神クラスの玄士郎を一撃でKO。頑丈さも調理台を一刀両断する朧の刃ですら薄皮一枚すら切れない。また様々な技の名人の霊がこの世に技術を残そうととり憑いて鍛えられたため、卓球は国体クラス、魚焼きは名人、ボルダリングは人を担いで登れると多芸。学んだためか不明だが、水深300mの沖合まで素潜りしたり、クレープを焼いたりドラムの代役を努めたりしている。また生活費を稼ぐのと借金返済のためアルバイトをしており、その面でも器用さを発揮している。
凄まじい強さと器用さを持っているが、その力と技を振り回すことは全く無く、争いを避けるために頭を下げることもある。また振るわれる時も人助けのためだけで、困っている人がいれば迷わず救って颯爽と去る。女性に対しては分け隔てなく真摯で、朧に夜這いをさせられてもきっぱり断るなど倫理も高く助兵衛さは全く無い。そんな様なので女性陣に好感を持たれ、更に高められているが、何故かHなハプニングに巻き込まれやすい体質。
湯ノ花 幽奈(ゆのはな ゆうな)
本作のヒロイン。
ゆらぎ荘の四号室に棲む地縛霊。外見は愛嬌のあるロングヘアで髪の毛が白い美少女だが、霊能力者や妖怪以外にはその姿を見ることや声を聞くことはできない。気配りのできる人懐っこい性格で、ゆらぎ荘の住人達からは暖かく接してもらっており、千紗希ともすぐに打ち解けて友達になった。やりたい事や見たい物が沢山あるという理由で成仏を保留しており、お供え物の料理を食べたり温泉に浸かったり外出したり、大いに幽霊ライフを謳歌している。
任意で物に触れたり動かすことが可能なため、一般人とは筆談を通して意思の疎通が可能。というより温かい布団に寝たいという理由で寝ている間も物に触れることが継続できる、寝る時以外は部屋以外に自由に移動できるなど、千紗希もツッコミを入れているが半ば「空中に浮くことができる透明人間」になっている。羞恥などでパニックになると、ポルターガイスト現象を引き起こす(実態はあまりコントロールできない念動力という方が正しい)。寝相がかなり悪く毎度コガラシに絡んでしまい、起きて気づいてコガラシを温泉までふっとばすのがゆらぎ荘毎朝の光景となっている。写真には不気味な影の姿で写ってしまい怖がられるため、カメラやスマホで写真を撮られることは大の苦手。
コガラシも「成仏の時に未練を残して欲しくない」という理由で色々気にかけているが生前の記憶がなく、成仏できない未練が何なのかは自分でもわかっていない。名前もちとせに付けてもらったものである。自分の事を親身に思い大切にしてくれるコガラシにやがて、幽霊と人間の壁を越えた淡いが真剣な恋心を抱くようになり、悩み迷いながらも想いを募らせていく。
こゆずの葉札術で作り出した幽奈の体のレプリカに憑依し、霊感を持たない一般人にも姿が見える状態になることもできる。特殊な葉札を使う為、頻繁に使うことはできない。

ゆらぎ荘[編集]

仲居 ちとせ(なかい ちとせ)
ゆらぎ荘の仲居。最古参で管理人。運勢を操る座敷童子。不老で、ずっと13歳の少女の外見のままである。普段は仲居の格好をしている。変わり物ぞろいの住人達の衣食住の世話を、ほぼ一人の細腕で切り盛りする頑張り屋さん。憧れの「普通の中学生の学校生活」をおくる為、コガラシ達がゆらぎ荘から出払うのを待って、素性を隠して毎日近所の中学校に登校しているという秘密を持っている(なお学校で彼女の正体を知っているのは古い友人である校長先生のみ)。自分や他者の幸運や不運に自由に干渉できる力を持つが、これは等価交換で幸運には不運の、不運には幸運の相応の対価が要求されるため乱用は危険で、使用する際には細心の注意が必要。コガラシの親切な人柄を好ましく思い、出逢えた縁を幸運だと喜んでいる。
荒覇吐 呑子(あらはばき のんこ)
酒呑童子の末裔。無類の酒飲みで酔うほどに強くなる。服装が日常からだらしない。実家は妖怪退治が生業だったが、ある退魔行の最中に敵に敗れて重傷を負い、九死に一生を得たのを機会に家業と決別した。自分に向いた生き方を求めた末、少女漫画としてデビューを果たす。漫画家はまさに天職なのか、仕事に打ち込んでいる最中は好物の酒にも手を出すことはない(ちなみに作品の掲載誌は月刊マーマレード。入稿はデジタル。千紗希も愛読している)。
コガラシはからかいがいのある可愛い弟といった存在で、仕事の追い込みの際にはアシスタントとして半強制的に手を借りている。朗らかで楽天的な人柄だが、男性との出会いに無縁で恋愛運のないのが唯一悩みの種。
雨野 狭霧(あまの さぎり)
遠い昔より、人の世に仇なす妖怪や魔性の者を退治することを生業とする忍者の一派「誅魔忍」に属するくの一少女。表向きはコガラシ・千紗希と同じ湯煙高校に通う高校生女子で、凛として美しい外見から男子生徒から人気は高いものの、古風でストイックな性格から恋愛にまるで興味がなく、不躾に言い寄ってくるナンパ男子や風紀を乱す者には情け容赦しない。一方で女らしくない自分の性格に悩んでいたり、今風の服を着こなしてみたいと思うなど、年頃の少女らしい一面も覗かせる。神出鬼没・変幻自在の霊具を操る凄腕で、コガラシにとっては頼れる同業者かつ仕事仲間といった存在。バストサイズは90cmのFカップ(4巻32話より)
伏黒 夜々(ふしぐろ やや)
猫神に憑依されている少女。口数が少なく感情表現も乏しいが素直な性格。猫耳と尻尾が生えており、非常に身軽で高い場所で日向ぼっこを楽しんだり、言動も猫そのもの。常に食欲旺盛で特に魚には目がなく、魚料理が上手な相手にはあっというまに餌付けされて懐いてしまう。面倒見の良いコガラシにとってはほっておけない妹のような存在。
信楽 こゆず(しがらき こゆず)
一人前の変化タヌキになるため、山から人里に修行に訪れた狸少女。千紗希のように豊満な胸を持つ女性になりたいと思い、研究のために千紗希の部屋にある全てのぬいぐるみに妖術を仕込んでいた。一連の騒動の後に、ゆらぎ荘に引っ越す。葉っぱを用いて最長一日の間だけ、物の姿を別のものに変えることが可能。「上手く化ける」事こそ苦手なようだが、作中一の霊力をもつコガラシすら強制的に変化させるなど潜在能力自体は高い模様。一人称は「ボク」。
朧(おぼろ)
玄士郎の従者兼お目付け役を務める男装の美女。左目には刀の鍔を眼帯にして取り付けている。正体は玄士郎の異母姉で、先代黒龍神の尾から生まれた神刀。生まれながらに龍雅家と玄士郎に忠誠を義務付けられた宿命を背負っており、体の一部を鋭利な刃に変化させて闘う。玄士郎を一撃KOしたコガラシに興味を示し、強い龍雅家を作るため彼の霊力を引き継ぐ子を身籠るべくゆらぎ荘に移り住む。隙あらば夜這いをかけ迫るが全く相手にされていない。貞操観念がないに等しく男女の機微も全く理解していないなど、ある意味玄士郎以上に人間社会の常識に疎い。
雨野雲雀(あまの ひばり)
狭霧の同い年の従妹で同じく誅魔忍に属している。快活で可愛らしい少女だが、感情の起伏が激しく年相応の落ち着きがない点も。狭霧とは姉妹のように仲が良いが、一方でルックス・スタイル・誅魔忍の技量・周囲の期待と注目等、全ての点で自分を上回る彼女に深刻なコンプレックスを抱いている。「奥手な狭霧ちゃんと違って私には彼氏がいる」という見栄を張る為に、夏休みのバイト行脚で偶然、誅魔忍の里を訪れていた初対面のコガラシに恋人役を頼んでしまう。自分の気持ちを理解し元気付けてくれたコガラシに恋心が芽生え、彼を追って里からゆらぎ荘に引っ越し湯煙高校に入学する。コガラシに積極的にアタックをかけるも、大事な時にミスを欠かさないドジ体質が災いし、気持は全然伝わっていない。

湯煙高校[編集]

宮崎 千紗希(みやざき ちさき)
コガラシが湯煙高校で出会った同級生。モデルにスカウトされることもある美少女で、料理上手で流行の服もよく似合う完璧超人。それでいながら鼻にかける様子もなく、男子からの人気が高く学園のアイドル的存在。ゆらぎ荘にもたびたび足を運び住人達と交流を持つようになり、女子力の高さと面倒見の良さから、女らしさに迷った住人に何かと助言を求められている。地縛霊の幽奈や狸のこゆずに偏見を持たず、すぐに友達になれる心優しい性格。一方で母親である日和の影響で「男子はみんなオオカミ」と思い込んでおり、男子に対して警戒心が非常に強い。
身の回りで霊的現象が起きたため、コガラシに除霊を依頼した。当初はかなり警戒していたものの、その人柄を知っていく内にコガラシへの感情は、感謝から信頼を経て初恋へと形を変えている。
兵藤 聡(ひょうどう さとし)
湯煙高校に通うコガラシの同級生。転入早々自分は霊能力者と自己紹介して周囲に引かれたコガラシとも普通に接するノリの良い性格。千紗希や狭霧など学園の男子に人気のある美少女の情報をマメにチェックするなど、異性に興味津々な平均的男子高校生だが、彼自身はあまりモテてはいない様子。
コガラシと対照的に、美少女だらけの環境を羨む助兵衛で、Hなハプニングを起こそうと策謀を仕込んだりするが、それを達成できたことは1度もない。そしてしっかり制裁は受ける。
柳沢 芹(やなざわ せり)
コガラシの同級生で、千紗希とは付き合いの長い親友同士。男性的な口調が印象的で、友人をバカにした相手には臆せず啖呵を切るなどケンカっ早く気っ風が良い。

宮崎家[編集]

宮崎 日和(みやざき ひより)
千紗希の母親。単身赴任中の夫と娘を深く愛し、高校生の子持ちとは思えない若々しい美貌と豊満なスタイルを持ち、主婦業と仕事を両立させる良妻賢母で、千紗希にとっては大切な母親であると同時に、目標とする理想の女性。学生時代に下心アリアリな男子に散々言い寄られた経験から、自分似な娘の千紗希に悪い虫がつかないよう同年齢の男子を警戒しているが、彼女が信頼するコガラシに関してはどんな男の子か会って確かめたい関心と興味もあるらしい。夏休みに家に泊まりに訪れたこゆずを大変気に入った模様。

ラフィーネ女学院[編集]

白露 蓮華(しらつゆ れんげ)
名門お嬢様学校「ラフィーネ女学院」の高等部二年生。白露グループ会長の孫娘にして生徒会長を務める生粋のお嬢様。容姿端麗な上物腰も気品に溢れ全校生徒の憧れと尊敬を一身に集める存在だが、周囲の期待に応えなければという義務感からくる重圧に深く悩んでいる。気晴らしに興味本意で行った降霊術で呼び出した動物霊が原因で、学院に怪現象を引き起こしてしまい、ピンチに陥ったところをコガラシと幽奈に助けられた。少々高慢なイメージを持たれているが素顔は気さくで接しやすい、恋に恋する普通の少女である。
森野 古湖乃(もりの ここの)
ラフィーネ女学院高等部一年生で生徒会書記を務める優等生。千紗希の幼馴染みで、彼女を通して学院に起こる怪現象の調査をコガラシと幽奈に依頼した。蓮華に憧れており、尊敬を通り越して崇拝の域だが、そうした気持ちが彼女を追い詰めていると知り反省した。

誅魔忍[編集]

浦方 うらら(うらかた うらら)
表向きは湯煙高校に通う狭霧の同級生だが、正体は誅魔忍の一人で、主に狭霧の支援や補佐を担当し式神を使う。
流暢な関西弁でとにかくよく喋り、非常に口が回る。相手の迷惑も顧みず悪ノリしがちな性格だが、堅物な「里出身のエリート」である狭霧が周囲から浮きがちなのを友人として心配しているらしく、コガラシとの触れ合いがうららを変えるきっかけになることを期待している模様。

妖怪・神[編集]

龍雅 玄士郎(りゅうが げんしろう)
信濃の龍雅湖を統べる神霊「黒龍神」が人間の青年に変化した姿。自分の妻に相応しい霊力を持つ美女(人間・幽霊問わず)を探し湯煙町を訪れていたところ、幽奈と出会って大いに気に入ってしまい、強引に居城である龍雅城に連れ去る。美男だが好色なうえに途方もなく自己中心的でワガママな性格。精神年齢も非常に幼く始終従者の朧にキツくたしなめられているが、誅魔忍が総出でも叶わない程の力を持つ。幽奈の救出に現れたコガラシをたかが人間と侮り捻り潰そうとするが、女性を私有物のように扱う態度がコガラシの逆鱗に触れ、逆に一撃で吹っ飛ばされノックダウンさせられてしまう。
緋扇 かるら(ひおうぎ かるら)
巳虎神 マトラ(みこがみ まとら)

論争[編集]

本作は、2017年7月3日発売の週刊少年ジャンプ31号に掲載されたキャラクター人気投票結果発表に描かれた表現に巡って論争が起きている。

太田啓子弁護士は「少年誌上でセクハラを娯楽として描くのは問題」と批判し週刊少年ジャンプ編集部への抗議を呼びかけた[1]牟田和恵大阪大学教授も「こうして子供の頃から、女性をただ性的対象物として見ること、嫌がっている相手の意思を無視して裸にし性的行為を行うのが普通のことだと学んでいくんですね。」と苦言を呈した[1]

一方、美術家のろくでなし子は子供にお色気漫画を読ませないのは親のエゴであると批判し、規制より性教育が重要だと説いた[1]。漫画家の江川達也は当作の表現をハレンチ学園(永井豪)と比べ「ぬるすぎて、ぬるすぎて、居眠りするレベル」と評した上、「禁止する者は、子供の能力を低く見ている。」「禁止を語る人は、相当知能が低い教育を受けてきたのだろう。」と批判派を痛罵した[2]

書誌情報[編集]

脚注[編集]

出典[編集]

以下の出典は「集英社BOOK NAVI」(集英社)内のページ。書誌情報の発売日の出典としている。

外部リンク[編集]