女子高生

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女子高校生の制服姿

女子高生(じょしこうせい)とは、女子高校生(じょしこうこうせい)・女子高等学校生(じょしこうとうがっこうせい)の略であり、本来は男女別学になっている高等学校の女生徒を指すが、女子の高校生全体を指す呼称として使われることが多い。その場合、主に高等学校に在学している女子のことを指すが、中等教育学校の後期課程特別支援学校の高等部専修学校の高等課程高等専修学校)に在学している女子も指すことがある。なお、高等専門学校高専)に在学している女子は、「女子高生」と指されないこともある。女子高生はJK(ジェーケー、ジェイケイ)と略して呼ばれることがある。この項目では、日本の「女子高生」について、広義の意味での用語を解説する。

高等学校では年齢主義が強いため、女子高生の年齢は15歳から18歳の間に集中している(s:2000年国勢調査第14表も参照)。この年齢層は様々な面で大人子供の中間に位置する。

歴史[編集]

秋田県能代港町立能代実科高等女学校1916年

戦前の学制で定められていた高等学校は、男子のための高等教育機関であり、女子の入学は認められなかった。そのため、日本では女子高生は、第二次世界大戦終了後まで存在しなかった。もっとも、大正昭和期以降に女性の社会進出が盛んになり始めるにつれ、従来の女子高等師範学校に加え、旧制女子専門学校が各地に次々に設立され、女子の学部入学を許可する一部の大学も現れていた。

高等学校が女子にも門戸を開放したのは1947年度の入学試験からで、「女子高生」が誕生したのもこの年度からである。しかし、学制改革によって旧制中等教育学校新制高等学校に切り替わったことで、旧制高校の入学者は1948年度が最後となった。旧制の1947年度入学者は、1950年3月の旧制高校廃止まで在籍し、48年度入学者は1年次修了で新制大学へ進学しており、この学制の過渡期には、旧制と新制の2種類の女子高生がいたことになる。1950年度からは新制の女子高生ばかりとなって現在に至る[1]

学齢や教育課程の水準などから、戦前の社会では、高等女学校の上級生を現代の女子高生に相当する存在と考えるのが適当である。

文化[編集]

典型的な女子高生の制服の着崩し方。1990年代のコギャル文化を現在も踏襲している面が強い。
(写真は2012年)

女子高生がブームになったのはポスト団塊ジュニアが高校に在学していた1993年頃からだと言われている。女子高生の文化にマスメディアが焦点を当て、テレビなどでトレンドや記号として紹介されたこと、ブルセラなどの性的・社会的な問題などがあって「女子高生ブーム」が起きたと言われている。

そういったことにより、女子高生が通学時以外や休日でも制服を着て行動するようになり、また、高校生ではなくなったのに、あるいは在籍通学していないのに制服(なんちゃって制服)を着て街を徘徊してみせるなんちゃって女子高生まで現れるようになった。指定制服のない学校に通う生徒が、「制服風ファッション」でコーディネートするスタイルも「なんちゃって女子高生」と呼ぶ場合もある。

1960年代はスカートは膝丈に合わせるのが普通だったが、1970年代モデルツィッギーの来日でミニスカート一大ブームとなった。ただ当時は校則などに加えて大人社会の視線も厳しかったため、短いスカートが高校の制服に広がるには至らなかった。

1980年代はスカートを長くすること(ロングスカート)が格好いいということで長くなった。

コギャル文化が一世を風靡した1990年代(特に後半)では学校制服のスカート丈を改造する(ミニスカート)生徒、ルーズソックスを履いて登校するなどの服装の逸脱、「チョベリバ」「チョベリグ」などの女子高生の言葉の乱れが注目された。

2000年代に入ってからはルーズソックスに加え紺色のハイソックスなどの流行や、化粧をする者も見られるようになった。

この他にもピアス用の穴を空けることや髪を染色すること(茶髪、金髪など)も話題となっているが、これらは女子に限らず、男子生徒にも見られる共通の非行の前段階事例であると伝統的にみられてきた。

非行・犯罪[編集]

15歳、16歳ともなると行動範囲が広がり、親などの保護者から離れて単独で行動出来ることが増える。しかし何気ない行為が刑法に抵触したり、レイプなどの犯罪に巻き込まれたりすることも増える。また、女子高生の制服(ミニスカートなど)に性的嗜好を持つ者もいて、中にはそのような人物により盗撮や、痴漢などの被害にあう者までいる。

特に売春は1990年代以降、女子高生が関わることの多くなった犯罪といわれ、実態を隠すために援助交際と呼ばれる場合もある。携帯電話インターネットの普及、出会い系サイトの発達など、情報社会の進展については女子高生が関わる援助交際の増大の一因とも指摘され、社会問題としても大きく取り上げられている。こうした状況から児童ポルノ禁止法(1999年)や出会い系サイト規制法(2003年)が制定された。

ポルノ作品における「女子高生」という呼称は1980年代まではそれなりに用いられていた。しかし、児童ポルノ、18歳未満の年少者を題材としたアダルト系作品が世界中で問題となった。その後、性風俗業界、アダルトビデオ、アダルトゲームなどでは女子高生などといった18歳未満を含む言葉を用いないことが多くなり、代替として対象が高校生だけに限定されない「女子校生」という同音異義語を用いるようになった。

しかし、高校生には18歳以上の者もおり、また誕生日を迎えた高校3年生は飛び級などの例外を除けば全員18歳以上であり、児童ポルノ禁止法の対象外である。DEEP'SのアダルトDVDの中には女子高生という表記の作品もある。

一部の風俗店では店員の女性が「女子高生の制服のような服」を着て男性にサービスを行う所もある。女子高生による密着サービスを売りにしたJKビジネスが脱法風俗店として注目されている。

商標に関して[編集]

「女子高生」は以下の登録商標でもある。

権利者・伊藤ハムで「登録番号4341989および4341990」。前者の指定商品は、弁当餃子焼売ピザ・ミートパイ・菓子およびパン。後者の指定商品は肉製品・加工野菜・加工果実・カレーシチューまたはスープのもとである。

権利者・株式会社響で登録番号5378350。指定役務は、「インターネットによる広告に関する情報の提供、広告、経営の診断又は経営に関する助言、市場調査」(第35類)、「技芸・スポーツ又は知識の教授、電子出版物の提供、映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営、放送番組の制作」(第41類)となっている。

脚注[編集]

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  1. ^ 秦郁彦『旧制高校物語』第6章 終末の日々 3. 開かれる女人禁制の園(文春新書、2003年) 詳細は旧制高等学校を参照のこと。

関連項目[編集]