ハレンチ学園
『ハレンチ学園』(ハレンチがくえん)は、永井豪による日本のギャグ漫画作品、及びこの作品を原作とするテレビドラマや映画。1968年11号から1972年41号まで『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載された。
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概要[編集]
当時の少年漫画としては過激な表現で物議を醸し社会現象になった、永井豪の出世作であり代表作の一つである。また手塚治虫、高橋留美子、吾妻ひでお、山本直樹などの漫画家に多大な影響を与えたことでも知られる。
便宜上、内容によって大きく3部に分けられる。
第1部連載中期の1969年(昭和44年)14(7/24)号にて「モーレツごっこ」を登場させ、スカートめくり流行の一因となった。
1970年1月8日と9日、『朝日新聞』『毎日新聞』が『ハレンチ学園』を紹介したことで、多くの大人の知ることになり、本作を巡る騒ぎが拡大したものと見られる。なお、『朝日新聞』は永井本人や擁護派の意見も載せており、『毎日新聞』も紹介程度の内容であり、本作を一方的に非難するという記事ではない[1]。
主に問題とされたのは2点、性描写と教師批判である[2]。
1970年1月に三重県四日市市の中学校長会が問題視し、四日市市少年センターが三重県議会に有害図書指定を働きかけるが実現には至らなかった[3]。同年には福岡県でも問題になった[4]。『少年ジャンプ』編集部へも、各地のPTAや教育委員会から多数の苦情が寄せられた[5]。
PTA等からの激しい批判の標的となり、作者の人格攻撃にまで発展。ただ永井本人としては、学生時代に教諭が女子生徒の体を触り、その場は教諭個人の冗談を含む一過性の性的揶揄と思ったが、後で隠れて泣いている女子生徒を目の当たりにし、その目撃談を元にデフォルメして作品を描いたという経緯であって、糾弾にまで至った事に困惑していた。
一方、批判ばかりでなく擁護の声もあり、『週刊少年ジャンプ』で活躍していた教育評論家の阿部進はその筆頭であった。阿部は会合に出かけて議論すると共に、テレビ出演して擁護を行った。『毎日新聞』は1970年1月19日の社説で規制に疑問を呈し、2月6日の記事でも子供の精神発達の阻害になる可能性は少ないとの記事を掲載し、『少年ジャンプ』編集部には読者から多数の応援の手紙と電話が寄せられたという。警視庁少年防犯関係者も「大したことはない」と問題視していなかった[1][3][5][6]。
後年の永井は、当時の糾弾者達は、ハレンチ描写よりも、余りに理想の教師像からかけ離れた教師達の描写を問題視したのではないかという推測を述べている。評論家の石子順造や編集部員だった西村繁男も同様に、教師という権威をからかったのが怒りを買ったのだと見ている[6][7]。
これを逆手に取り、1970年に連載されていた第1部後半では「ハレンチ大戦争」と題するハレンチ学園と「大日本教育センター」の教育関係者たちとの戦争に突入した。この批判派(=既存権力側)対漫画(=若者・子供)の構図は、敵も味方もなくただ倒れていくのみという激しい展開を生む。永井は、当時の教育制度に対しての痛烈な皮肉と、戦争を生むのは醜い人間の欲望と偏った思想であるとの思いを込め、この戦争描写を展開させた[8]。
一方、ギャグ漫画としては、神である作者に死の不条理を拒否し異議を申し立てるというメタフィクション的なギャグまで生み出した。
1970年、日活で映画として映像作品化。他にも数社から映画化の話が持ち込まれたが、日活を見込んで永井本人が選択したが、その出来には落胆したと語っている。読者からもイメージが違うとのクレームが永井に寄せられた[9]。
同年には、日活版の監督だった丹野雄二が東京12チャンネル(現:テレビ東京)に企画を持ち込んでテレビドラマ化された。こちらの主演の児島美ゆきは好評を得たと永井は述べている[9]。「大戦争」と同時期の作品だけに原作とした話は比較的大人しい連載初期が元になっていたため、当時としては挑発的なハレンチ描写こそあれど、物語の構造自体はあくまで学園内の大人と子供の戦い程度の図式に留まり、原作のような過激な展開は見せていない。
2010年より『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社)で連載されている永井豪の自伝的漫画『激マン!』において、主人公である「ながい激」は『ハレンチ学園』の連載を終了することになったのは、主に当時連載の始まった『デビルマン』の執筆で異常なまでに体力を消耗するので連載を減らしたいと思ったことであるとし、ジャンプ側に対し、第1部で主要キャラクターの多くが死んでしまったことやストーリーが迷走し始めたこと、などが理由であると説得している。ジャンプ側は連載終了を渋ったものの、『男一匹ガキ大将』の台頭もあってか、結局連載終了は円満に認められる事になった[10]。
しかし、実際には『ハレンチ学園』最終回の翌週から『少年ジャンプ』で『マジンガーZ』の連載が開始されたため、すぐには連載作品を減らすことはできなかった。
連載時期[編集]
- 第1部
- 1968年(昭和43年)8/1創刊号(週刊化前)読みきり掲載・他短編(10/24号、11/7号)を挟んで連載へ 1968年12/26号〜1969年(昭和44年)10/13号、1969年11/3号~ 1970年(昭和45年)5/25号、6/15号~7/20(30)号
- 「少年ブック」(1969年4月号)、「増刊少年ジャンプ」(1969年6/3号、8/31号)にも掲載あり。
- 「ハレンチ学園小学部」が舞台。山岸八十八たちの、入学式(一年生)から一気に飛んで、五年生、六年生での物語が描かれる。山岸は子分のイキドマリとコンビを組んで、クラスメートの柳生みつ子(十兵衛)、アユちゃんたちを守り、ヒゲゴジラたち教師のセクハラ、パワハラ、横暴と戦うが、実はみつ子は柳生流免許皆伝の腕前だった。
- 「ハレンチ大戦争」はこの部に含まれる。永井自身はハレンチ大戦争で物語世界を完結したのだが、編集部の強い意向により第1部完という形となった[11]。
- 第2部
- 1970年(昭和45年)8/24(35)号〜1971年(昭和46年)2/8(7)号
- ハレンチ大戦争から3年、山岸八十八は、妹・マミの通う聖ハレヤカ学園に復学するが、そこで15歳で大学を卒業し教師となっていた十兵衛と再会する。ヒゲゴジラの暴動に巻き込まれて学園にいられなくなった十兵衛は、新たな転勤先、聖ハレンチ女学園を叩き潰すために乗り込んでいく。山岸も妹のマミと十兵衛を追って、聖ハレンチ女学園に入学する。
- 第3部
- 2部・3部・本誌連載終了後にも読みきり短編が月刊少年ジャンプ(1972年9/15号、1974年8月号、1976年11月号、1977年5月大増刊号)に掲載されている。
- 1994年・1995年に『平成ハレンチ学園』が「週刊漫画ゴラク」「週刊漫画サンデー」に掲載、合わせてギャガ・コミュニケーションズによるオリジナルビデオ化(出演:松田千奈、山口祥行、今川杉作、水谷ケイ、石川萌、遠野奈津子、桑野信義、原田大二郎)、ケイエスエスによるアダルトアニメ化、ダイナミックプロによるPC-9800シリーズ用アダルトゲームが発売される。
- 2005年、第1部の続編として『ハレンチゴルファー十べえ』が「コミックビッグゴルフ」に掲載。
- 2007年、脚本・近藤雅之、漫画・有賀照人の『ハレンチ学園2007』が「ビジネスジャンプ」新年4号、「ビジネスジャンプ増刊BJ魂」33に掲載される。その後、有賀照人により舞台を企業としたリメイク「ハレンチ学園 〜ザ・カンパニー〜」を連載。
単行本[編集]
- ジャンプコミックス 全13巻(集英社、1969年)
- 集英社漫画文庫 全12巻(集英社、1976年)
- KCスペシャル 全7巻(講談社、1988年)
- 徳間コミック文庫 全7巻(徳間書店、1995年)※「制服きまる!?の巻」初収録
- 劇画キングシリーズ 全6巻(小池書院、2007年)※『平成ハレンチ学園』収録
- 50周年記念愛蔵版 全6巻(小学館、2018年)※「ヒゲゴジラ伝」割愛
主な登場人物[編集]
( )内が本名
レギュラー[編集]
- 親分(山岸八十八)
- 暴れん坊だが純情な主人公。常に女の子たちの味方かつ助っ人で、教師たちの天敵。肉屋の息子。身体検査の時には女医に変装して女子のヌードを見ようとしたり、「モーレツごっこ」を学園中に流行らせたり、修学旅行では入浴を覗こうとしたり、後のエッチマンガのフォーマットとなる設定を数多くこなしている元祖。第2部で「あの全国的に有名な色キチガイ(後の版では「色キチ」と短縮化、さらに「ハレンチ生徒」と無難な表現に変更)」とその名が知れ渡っていることが示される。けれどもいざヌードを目の前にすると目を回して気絶、第3部では、中学生になっても夫婦が夜に何をするのか知らないほどに奥手。十兵衛がうっかりノーパンで学園に来てしまった時には身を挺して「モーレツごっこ」の被害から守り、正月には教師たちが仕掛けた「パンツかるた」から女子たちを救い出すなど、数々の事件で義侠心を発揮する。第1部最終回で敵に突撃して生死不明となるが、第2部では生きていたことになった。ハレンチ戦争の際、それと知らずに両親を射殺してしまっている。第2部最終回で、88歳になって未だ壮健な姿を、妻の十兵衛ともども見せている。『平成ハレンチ学園』では学園の教師になった。
- 十兵衛(柳生みつ子)
- 忍者一族の末裔、ロングヘア―の美少女。本作のヒロインで、山岸との出会いは、不良に絡まれていたのを助けられて以来。一見、おしとやかだが、すぐに柳生流の免許皆伝であることを知られて「十兵衛」とあだなを付けられる。第1部最終回では山岸とともに突撃して生死不明となるが、同じく生きていたことになった。祖父・但馬、祖母、母、婿養子の父(永井豪の自画像と同じデザイン)、弟・宗冬(史実の柳生三巌の弟と同じ名前)の6人家族。一家(父除く)で徳川家再興のための軍資金(という名目で、実際は自分たちの遊興費)集めで泥棒を働くのが家業。宗冬を残して全員がハレンチ戦争で全滅、第2部では先祖の柳生十兵衛三厳を襲名、10代にして教師となった。ハレンチ戦争を経験して、全てのエッチ行為を憎むようになり、この世からエッチを撲滅しようと決意するも、最終回で、金目当ての山岸たち生徒全員にプロポーズされ、あっさりと色ボケにもどった。第3部では山岸の中学生妻になるが、裸を見られるのはやはり恥ずかしいと感じている。その割に、露出度は第3部が一番多い。
- イキドマリ(袋小路)
- 山岸の忠実な子分。親分のエッチ行為に付き添って、自分もおいしい目を見ることを生きがいとしているが、山岸が園外でもチカン行為をしていることを知ってショックを受け、自分もチカンをしようとして失敗、自棄になって親分を襲ったこともある。ハレンチ大戦争の際、「自分は準主人公なので戦死するはずはない」と楽観視していたが、山岸にそれを否定され、結果、過酷な状況に耐えられず、自暴自棄的な自殺のような形で戦死してしまう。しかし『平成ハレンチ学園』では作者の確信のもとに何の説明もなく生き返っている。
- 山岸マミ
- 山岸の妹。第1部ではこまっしゃくれた小学生だったが、第2部ではショートヘアにカチューシャの美少女に成長、十兵衛よりも出番の多いヒロインの座を獲得する。典型的なお兄ちゃんっ娘だが、十兵衛に百合的な好意も抱く。聖ハレヤカ学園崩壊後は、聖ハレンチ女学園に転勤させられた十兵衛を追った兄・八十八を守る名目で自分も転校、ところが彼女を男と疑う教師たちや、実は全員女装男子の生徒たちによって、逆に危険な目に遭わされる。
第1部[編集]
- ヒゲゴジラ先生(吉永さゆり)
- 学園の教師。口の周りにひげを生やし、虎の毛皮を着て、原始人のような風貌をしている。喋り方はいわゆるオネエ言葉。しかしオカマというわけではなく、妻帯者で、連れ合いは清純スターの吉永千恵子。さらにおユキちゃんという美人の不倫相手もいる。永井豪の初連載作品「ちびっこ怪獣ヤダモン」の登場人物を『ハレンチ学園』に流用した。使用武器は棍棒。昭和十六年十二月八日生まれ。子供のころから女の子にいじめられ裏切られ続けた恨みから、女の子を合法的にいじめられる教師になった。第1部最終回で、屍の山の中ただ一人重傷を負いつつ生き延びようとあがく。第2部では生きのびていたことになった。この時、サイボーグ化した描写があったが、第3部で数学教師として再々登場した時は、その設定はなくなっている。全三部すべてに登場する唯一の教師(『ヒゲゴジラ伝』を独立したシリーズと考えると、山岸、十兵衛よりも出番が多いことになる)。あだ名の由来は「ヒゲとゴジラ」で、本名は女優の吉永小百合。ゴジラ一族の一員で、いとこにハゲゴジラ(酒井和歌子)がいる。初期の永井豪漫画にも多数出演。
- 丸ゴシ先生(荒木又五郎)
- 極貧の学園の教師。天下の豪傑・荒木又右エ門の子孫。空手五段、槍術も名人級。褌に「お買い物は丸ゴシ(丸ゴシ・デパート)へ」と広告を入れて家計の足しにしている(ネーミングのもとは永井の出身地石川県の老舗、丸越百貨店)。ヒゲゴジラとは小学三年生以来のライバルであり親友。連載前の読み切りでは、槍は使うが痩せた情けないキャラだったが、連載開始後、太って怪力になり、山岸たち生徒にとって最大の敵となった。女子生徒たちを学校に監禁する事件(「金嬉老事件」のパロディ)を起こして逮捕されるも刑期を終えて出所、復讐を誓って山岸・イキドマリを裸にして磔にする。十兵衛たちの逆襲に遭って、他の先生たちとともに磔にされる。第1部最終回で槍を片手に突撃、敵の教育センター所長を突き殺し、もろともに爆死したように見えたが、のちに3部「ヒゲゴジラ伝」のラストで、隻眼になってはいたが、生存が確認された。再び監禁事件を起こしての再登場だった。
- アユちゃん(鮎原あゆ子)
- みつ子と並ぶ学園一の美少女。ツインテールにリボンが目印。十兵衛が登場しないエピソードでヒロインを務めることも多く、その時にはなにかと脱がされそうになる。ヒゲゴジラが少女ヌードで一儲けしようとたくらんだ時にターゲットに選んだのもアユちゃんだった。大人しそうだが、男の子たちの横暴に対抗してプロレスでの決闘を山岸に申し込んだ時には、投げ技に長けていることを示した。永井は、第1部最終回での彼女の凄絶な死で、もう作品が後戻りできなくなったことを自覚したという。永井豪キャラクター総登場の『バイオレンスジャック』によれば、本名は「あゆ子」(『死神警察編』)ないしは「鮎原」(『魔王降臨編』)。
- ターちゃん
- 山岸のクラスメートで、クラスの女の子たちのまとめ役。ショートヘアでボーイッシュ、一人称は「おれ」。性格はかなり乱暴で、ヒゲゴジラをとっちめた「トイレット作戦」の立案者は彼女。初期は出番が多かったが、連載が進むにつれ、十兵衛とアユちゃん以外のヒロインの作画がアシスタント任せになったためか、登場しなくなった。第3部にも「女ヤマギシ」と呼ばれる同デザインのキャラが登場するが、ハレンチ大戦争を生き延びた同一人物かどうかは不明。
- パラソル先生
- 学園の教師。頭からかぶっているスカートが開いたパラソルの形で、手には閉じたパラソルを持ち、武器にしている。「~バイ」が口癖。第1部最終回で戦死した。
- マカロニ先生(マカロニ・キッド)
- 学園の教師。テンガロンハットにポンチョ姿、その下は裸で股間に銃を下げているのが基本スタイル。イタリアの鳥取県出身。初期設定では「男の子が好き」で、山岸にも襲い掛かっていたが、第3部で恋人(スパゲッティ・ジェーン)がいることが判明した。修学旅行ではただ食い先の牧場を守ってダイナミック牧場の悪党たちを撃退した。第1部最終回でカッコつけたわりにあっさりと戦死した。そのスタイルは基本的には『荒野の用心棒』のクリント・イーストウッドをモデルとしているが、棺桶を引きずって現れるのは『続・荒野の用心棒』のフランコ・ネロのパロディ。
- 人食い(亜振)先生
- 頭に髑髏をのせ、鼻の下にホネを付けた人食い人種のような格好をしている、学園の教師。ヒゲゴジラ、丸ゴシとは、一緒にハイキングに行くなど行動を共にすることが多い。第1部最終回で戦死した。初期の名前「人食い」は後の版で「亜振」と改訂されたが、50周年記念愛蔵版では、名前自体が削除されている。
- ジルバー先生
- 髑髏マークのバンダナに左目にアイパッチ、ひげ面で、海賊の格好をした、学園の教師。ムチが武器。山岸たちが六年生になるクラス替えの司会を務めた(先生たちが、気に入った女生徒を分捕り合う)。第1部最終回で戦死。
- ドラキュラ先生
- ドラキュラそっくりの教師。マントの下はやはり裸でコウモリが羽ばたいている。磔用の十字架の上でアユちゃんを襲った。『バイオレンスジャック』「魔王降臨編」にもヒゲゴジラ、丸ゴシらとともに再登場。
- 女の先生
- 第1部・ハレンチ学園での唯一の女教師。ロングヘアの美人。新任でハレンチ学園に配属されたものの、教師、生徒、双方から脱がされてパニックを起こし、校外に逃げ出したところを捕まって精神病院に送られてしまう。
- ダイナミック牧場
- 修学「タダ食い」旅行中に、山岸たちが世話になった牧場を襲った隣の牧場主たち。当時のダイナミック・プロのメンバーがモデルで、ボスは永井豪(眼帯をして、いつもの豪ちゃんキャラとは差別化を図っている)、蛭田充、石川賢、桜多吾作らが部下。持っている銃はただのモデルガンで、相手に投げつけて倒す。マカロニの銃が本物であることに驚いて逃走する。
- 狼団
- 7人組の学園あらし。次々と学園を襲っては女の子たちを脱がして回ったが、山岸には返り討ちされた。実は全員が男装女子で、強い男を探すために学園あらしを続けていた。正体が明らかになった後、全員が山岸にプロポーズする。
- 西本アナウンサー
- 丸ゴシが監禁事件を起こした時の、テレビレポーター。貝塚ひろし作『父の魂』に登場する、メガネにちょび髭、左目の下に大きなほくろがある、東郷社長の秘書・西本を流用した越境キャラクター。丸ゴシに決死のインタビューを試みた。
第2部[編集]
- アレキ先生(ビクトリア・アレキサンダー)
- 第2部・聖ハレンチ女学園の女教師。通称「アレキ先生」。ザンバラの金髪、ビキニスタイルで、股間に長剣を下げている。トックリ、ドスコイら女教師たちのボス。それまでは女学園のアイドル的存在だったが、十兵衛の転勤でナンバーワンの座を追いやられ、殺意を抱く。女学園がある米軍基地司令官の娘。ナイスバディだが実は7歳。痔が弱点。
- トックリ先生
- 第2部・聖ハレンチ女学園の女教師。両胸にトックリをつけている。徳利を投げるが、十兵衛に打ち返され、股間の酒瓶を割られた。
- ドスコイ先生
- 第2部・聖ハレンチ女学園の女教師。まわしを締めた力士スタイル。なので、上半身は裸である。
- ゴム長先生
- 第2部・聖ハレンチ女学園の女教師。中距離の敵は、両端に下駄のついた投げ縄でしばり、長距離の相手には、ハイヒールを手裏剣のように飛ばす。短距離は股間の草履で叩く。
- おしゃぶり先生
- 第2部・聖ハレンチ女学園の女教師。よだれかけをつけ、股間にベビー人形を装着。
- 月姫先生
- 第2部・聖ハレンチ女学園の女教師。タヌキ顔で鼻水を垂らしたちんちくりんのチビ。生徒たちからの人気は壊滅的にない。作者が同時期に連載していた『馬子っこきん太』からの越境キャラクター。
- 女子生徒たち
- 第2部・聖ハレンチ女学園の生徒。実は、全員が「女学園」という言葉に惹かれて入学した、女装した男たちである。先生たちはその正体に全く気が付いていない。
第3部[編集]
- スパゲッティ・ジェーン
- 新生ハレンチ学園中学部の女教師。マカロニの恋人。マカロニと同じくテンガロンハットにポンチョスタイルだが、その下はやはり股間に銃のギリギリのヌードのため、「カビゴジラの巻」では自分の陰毛をカビと間違えた。女生徒にも容赦のない冷徹な性格で、「ハレンチ学園祭の巻」では、ヒワイポルノ「悶絶女子中学生真夜中の絶叫!」の監督を務めて、ナミダを無理やりヌードにしている。
- ねんねこ先生(子森先生)
- 第3部の国語教師。学園には子守に来ていて授業はしない。子供を乱暴に扱ってすぐに死なせるので、子作りに帰宅し、授業は自習になる。
- インフル先生
- 第3部の教師。ハレンチ学園では唯一正常な教師だが、いつもインフルエンザでマスクをしていて、声が殆ど聞こえない。しかも教卓の陰に隠れてしまうほど小柄なので、生徒に存在を気づかれない。おかげで授業は生徒が勝手に自習にしてしまう。
- 宮本美蔵
- 第3部の女教師。美貌の二刀流使い。第3部後半から最終回にかけてのラスボス。ナミダちゃんの服を斬る。秘剣「二刀返し(二刀流の燕返し)」の技を持つが、燕を切れたためしがない。兄を倒された復讐のため、十兵衛に果し状を送りつけ、がんりゅう島で対決した。十兵衛に全裸にされて発狂、学園の生徒や先生全員を切りまくって、裸ないしは真っ二つにした。
- オッピャイ先生
- 第3部の教師。美蔵の実兄。ピンクの長靴と手袋のみで乳丸出し全裸女のようなスタイル。股間も作り物乳房で男性器を隠している。マスクを取ってもおっぱいのような頭をしていて、作者から「たいして変わらんなー」と突っ込まれる。第3最終回で、発狂した妹・美蔵に上下真っ二つに切られるが、生きている模様。
- ナンジャモンジャ先生
- 第3部の体育教師。徹底的に体を鍛えているため、一年中裸体でも平気。股間には地下足袋を引っ掛けている。「~ナンジャー!」が口癖。教師の身でありながら、ナミダちゃんに惚れていることが、「カビゴジラ」事件で発覚した。真っ二つに斬られても根性で死なない。第3部最終回では美蔵に四つに切られても「四分の一がナンジャー!!」と叫んでいた。
- ホッテン先生
- 第3部の教師。ホッテントット族がモデルの黒人。
- ハレンチン・シュタイン
- 女子生徒集め(拉致)のために教師たちがチカンの死体をツギハギして作った人造人間。頭に二本の腕があり、キンタマは五つ、ナニは三本ある。手縫いで、ミシンを使わなかったため、糸のほころびが弱点。
- ナミダちゃん(波多七美)
- 第3部の新ヒロイン。傷つきやすく、すぐに涙を流す。第3部を通して、宿題を忘れて山岸から逆さ吊りに尻叩きのお仕置きを受けたり、氷怪人ナンジャモンジャに胸をしもやけにされカり、カビゴジラに裸にされてカビだらけにされたり、山岸にモヤシ(あそこの毛)を引きちぎられたり、美蔵に水着を斬られ裸にされたりと、散々な目に遭うが、一応、正気は保っていた。しかし、連載終了後の読み切り『ハレンチ学園祭』の巻で、ヒゲゴジラたち教師にむりやりポルノ映画のヒロインにさせられて脱がされたあげく、教師たちをとっちめに行ったはずの山岸が寝返って、映画の宣伝のためにオールヌードにさせられ、公衆の面前で股間を開脚、そのショックのあまり発狂した。
- 葉土らん奈
- 陸上部部長。ツインテールで男勝りの美少女。剣道部とのケンカの助っ人を山岸たちに依頼するも負けてしまい、剣道部に、はいていたパンツを取られてしまう。
- 思井ニキビ、レンズ(天眼)
- 第3部での山岸の子分。ニキビは長身で顔中がニキビだらけ、天眼は逆に超小柄で、瓶底メガネをかけている。
その他[編集]
- 校長
- 第1部後半の校長。つるっばげで素っ裸、白髭でヨダレをたらしており、完全に狂っている。松島精神病院(東京都立松沢病院がモデル)に入院していて、登場はあまりしなかったが、もともとはまともな人物。精神病を完治し復帰した時、運悪くハレンチ大戦争が起こっており、あまりの状況に狂い、再度、精神病院に送られた。第1部の読み切り第1話「授業参観日の巻」に登場した校長とはキャラクターデザインが異なる別人(こちらの人物は「教頭」表記で再登場する)がいる。
TVドラマ[編集]
パチンコ台[編集]
1999年に三星(現:サンセイR&D)からリリース。
小説[編集]
コバルト文庫より全3巻。1983年~1984年発行。表紙イラストや挿絵は永井豪が描き下ろしている。
映画[編集]
- 青春喜劇 ハレンチ学園(1970年・日活)
- ハレンチ学園 身体検査の巻(1970年・ダイニチ映配)
- ハレンチ学園 タックルキッスの巻(1970年・ダイニチ映配)
- 新・ハレンチ学園(1971年・ダイニチ映配)
| ハレンチ学園 | ハレンチ学園 身体検査の巻 |
ハレンチ学園 タックルキスの巻 |
新・ハレンチ学園 | |
|---|---|---|---|---|
| 公開日 | 1970年5月2日 | 1970年8月1日 | 1970年9月12日 | 1971年1月3日 |
| 企画 | 園田実彦 | 園田実彦 時枝国文 | ||
| 監督 | 丹野雄二 | 林功 | ||
| 監修 | 阿部進 | |||
| 脚本 | 山崎巌 鴨井達比古 |
鴨井達比古 | 山崎巌 鴨井達比古 | |
| 原作 | 永井豪 | |||
| 撮影 | 高村倉太郎 | 萩原憲治 | 山崎善弘 | 上田宗男 |
| 音楽 | 山本直純 | 鏑木創 | ||
| 製作 | 日東プロ=ピロ企画 | 日活 | ||
| 配給 | 日活 | ダイニチ映配 | ||
| 上映時間 | 82分 | 85分 | 83分 | 82分 |
| 役名 | キャスト | |||
| マカロニ(馬加呂仁) | 宍戸錠 | - | ||
| ゲバゲバ | - | 宍戸錠 | ||
| ヒゲゴジラ(吉永百合夫) | 藤村俊二 | 高松しげお | 牧伸二 | 高松しげお |
| 甚兵衛 | 左卜全 | - | ||
| アルフアタ甚兵衛 | - | 左卜全 | ||
| 丸越(荒木又五郎) | 小松方正 | 近藤宏 | 世志凡太 | - |
| パラソル(丸傘丸男) | 由利徹 | 林家こん平 | 平凡太郎 | - |
| いきどまり(袋小路太郎) | 大谷淳 | |||
| フーセン(風間二郎) | 渡辺史郎 | アタック・一郎 | ||
| 十衛兵(柳生みつ子) | 児島みゆき | - | ||
| 二代目柳生十兵衛 | - | 渡辺やよい | ||
| 柳生宗成 | なべおさみ | 小笠原章二郎 | 河上喜史朗 | - |
| 柳生勝子 | ミッキー安川 | 榎木兵衛 | - | |
| 柳生只則 | 十朱久雄 | なべおさみ | 大泉滉 | - |
| 柳生弥生 | 武智豊子 | - | ||
| オヤビン(山岸八十八) | 雷門ケン坊 | 小宅まさひろ | 千葉裕 | |
| 山岸大八 | 石井均 | 正司玲児 | - | |
| 山岸ハナ | 小桜京子 | 正司敏江 | 福田トヨ | |
| 山岸マミ | - | 池田ひろ子 | 中島真智子 | |
| あゆ子[12] | 星野みどり | - | ||
| ひろ子 | - | 増田ひろ子 | - | |
| 校長 | 上田吉二郎 | - | 雪丘恵介 | |
| 西尾みどり | うつみみどり | - | ||
| 警官 | 小松政夫 | - | ||
| 木戸 | 大泉滉 | - | ||
| 白坂 | - | 藤村有弘 | - | |
| 依田圭子 | - | 伊藤るり子 | - | |
| シスター・アントワーヌ | - | 真理アンヌ | - | |
| シスター・エミリー | - | 宮川和子 | - | |
| あけみ | - | 倉園朱美 | - | |
| 月亭可朝 | - | 月亭可朝 | - | |
| 虎子 | - | 鳳啓助 | - | |
| 京太 | - | 京唄子 | - | |
| 母親 | - | 宮地晴子 | - | |
| とも子 | - | 中川みなみ | - | |
| 酷税庁の役人 | - | 新山ノリロー | - | |
| - | 新山トリロー | - | ||
| みどり | - | 宮野リエ | - | |
| 蝶ネクタイの男 | - | 南州太郎 | - | |
| 春菊 | - | 大泉滉 | ||
| サンタクロース | - | 常田富士男 | ||
| シルクハット | - | E・H・エリック | ||
| 料理人・敏江 | - | 正司敏江 | ||
| 料理人・玲児 | - | 正司玲児 | ||
| コータロー | - | 海野かつを | ||
| 初子 | - | 増田ひろ子 | ||
| 良子 | - | 秋とも子 | ||
| 郵便配達 | - | 玉井謙介 | ||
| ゲバ子 | - | 森みどり | ||
| 友子 | - | 原田千枝子 | ||
| 教育大臣 | - | 三遊亭円楽 | ||
| カバゴン | - | 阿部進 | ||
映像ソフト[編集]
- 映画
-
- ハレンチ学園(DVD)(2008年3月14日、日活 DVN-177)
- ハレンチ学園 身体検査の巻(DVD)(2008年3月14日、日活 DVN-178)
- ハレンチ学園 タックル・キッスの巻(DVD)(2008年3月14日、日活 DVN-179)
- 新ハレンチ学園(DVD)(2008年3月14日、日活 DVN-180)
- ハレンチ学園・ズビズバDVD-BOX(4枚組)(2008年3月14日、日活 DVN-1025)
- 上記4作をセットにしたDVD-BOX
- テレビドラマ
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- ハレンチ学園 DVD-BOX大作戦(実写版)(7枚組)(2003年3月21日、発売:ハピネット・ピクチャーズ/販売:テレビ東京メディアネット BIBJ-9063)
- オリジナルビデオ
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- 平成ハレンチ学園(VHS)(1996年2月2日、徳間ジャパンコミュニケーションズ TKVU-61135)
- OVA
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- 平成ハレンチ学園(DVD)(2007年2月23日、ピンクパイナップル JDXA-56019)
脚注[編集]
- ^ a b 竹内オサム『戦後マンガ50年史』筑摩書房、1995年、p.99。
- ^ 竹内オサム「マンガの差別・発禁・規制の事件史」『誌外戦』コミック表現の自由を守る会編、創出版、1993年、p.122。
- ^ a b 中村紀、大久保太郎「漫画の事件簿 漫画と社会、激闘の歴史50年」『まんが秘宝 つっぱりアナーキー王』洋泉社、1997年、pp.194-196。
- ^ 竹内オサム『戦後マンガ50年史』筑摩書房、1995年、p.132。
- ^ a b 西村繁男『さらばわが青春の『少年ジャンプ』飛鳥新社、1994年、p.155
- ^ a b 西村繁男「IV ヒット作の舞台裏 (1)一九六八年〜一九七〇年 模索と試行の創刊」 『まんが編集術』白夜書房、1999年4月25日、ISBN 4-89367-595-8、100頁。
- ^ 石子順造『戦後マンガ史ノート』紀伊國屋書店、1980年、p.154
- ^ 『永井豪クロニクル』ゼスト、1998年、p.56。
- ^ a b 永井豪『漫画家』実業之日本社、1992年、p.149-150。
- ^ 『激マン!』デビルマン編第12話(単行本第2巻収録)
- ^ 『いきなり最終回 PART2』(JICC出版局・ISBN 4-7966-0134-1)インタビューより。
- ^ 1作目の役名は「佐東アユ子」
参考文献[編集]
- 永井豪、2010、『激マン!』1、 日本文芸社 - 永井豪の自伝漫画。1 - 6巻は、主にデビルマンの製作について収録。40年前の事象について記述しているため、記憶に自信が持てない部分があることから、「事実を元にしたフィクション」または「ノンフィクションにきわめて近いフィクション」としている。
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