クロックワーク・プラネット

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クロックワーク・プラネット
ジャンル ファンタジー
小説
著者 榎宮祐・暇奈椿
イラスト 茨乃
出版社 講談社
レーベル 講談社ラノベ文庫
刊行期間 2013年4月 -
巻数 既刊4巻
漫画
原作・原案など 榎宮祐・暇奈椿(原作)
茨乃(キャラクター原案)
作画 クロ
出版社 講談社
掲載誌 月刊少年シリウス
レーベル シリウスKC
発表号 2013年11月号 -
巻数 既刊6巻(2017年1月現在)
アニメ
原作 榎宮祐・暇奈椿
監督 長澤剛
シリーズ構成 杉原研二
キャラクターデザイン 島村秀一
メカニックデザイン 寺岡賢司
音楽 兼松衆、中村巴奈重
中野香梨、宝野聡史
アニメーション制作 XEBEC
放送局 TBSBS-TBSほか
放送期間 2017年4月 -
テンプレート - ノート
プロジェクト ライトノベル漫画アニメ
ポータル 文学漫画アニメ

クロックワーク・プラネット』は、榎宮祐・暇奈椿による日本ライトノベル。イラストは茨乃が担当している。講談社ラノベ文庫より2013年4月から刊行されている[1]。略称は「クロプラ」[2]

概要[編集]

ライトノベルとしては珍しい「合作」という形で書かれている。著者の2人によると、合作と言う形が生まれたのは、原稿を書く際に役割をきっちりと分けなかったためと説明している[3]。本作は著者の榎宮が海外でガン治療を受けていた時に、免税店で機械式時計のパンフレットを見てその世界に引き込まれ、それを元にしたプロットを作ったが、榎宮の作風に合わなくなり、プロットの清書を暇奈に持ちかけたため合作という形が生まれたとも記載されている[3]。なお、1巻と2巻では榎宮・暇奈共に著者として記載されているが、3巻では榎宮が著、暇奈は協著と記載されている。また、当初は榎宮が挿絵を担当する予定だった[3]

著者の1人暇奈は、本作がデビュー作となる[4]

現在、ラノベ文庫のホームページにはクロックワーク・プラネットの特設サイトが公開されており、壁紙のダウンロードや小説1巻第2章までの試し読みをすることが出来る[5]

メディアミックス展開として、漫画版が月刊少年シリウスにて2013年11月号(9月26日発売)より連載されている[6]。日本国外においては、東立出版社台湾)より翻訳版が刊行されている[7]

宝島社「『このライトノベルがすごい!』2014年版」にて作品部門ランキング13位、新作部門3位にランクインしている[8]。また、『第3回 ラノベ好き書店員大賞』で6位にランクインしている[9]

2015年12月にアニメ化企画が進行中であることが発表された[10]

あらすじ[編集]

クロックワーク・プラネット〉 - 今から1000年前、地球の寿命が突然発表された。それから100年後、地球は死の星となった。だが、ある人物により、寿命を迎える前に全てのものが歯車によって再現・再構築されたことにより、人類は生存することができていた。しかし、歯車によって人類は生存できている一方で、破綻と延命といった犠牲を強いることが日常となり、人類は1000年もの間、何も変われずにいた。そんな惑星に暮らしている見浦ナオトの家に、ある日突然一つの箱が落下してくる。その箱に入っていたのは一体の自動人形リューズだった。そして、二つの出逢いによって運命の歯車は回り始める。

登場人物[編集]

メインキャラクター[編集]

見浦ナオト(みうら ナオト)
- 南條愛乃
本作の主人公の一人。糺ノ森高校の一年生。
小柄な体格。特徴的な淡いグレーのは、ひねくれた人格を反映しているかのように目つきが悪く、それが周囲に与える印象を悪く見られている。
筋金入りの機械マニアで、機械以外のものにはまるで興味が無い。中学生になった時に自分でもそれが行き過ぎていることに気付くが、それを見直すどころかむしろ異常だと割り切り、そう自覚してからは自分の趣味を人前で公言するようになった。また、美人の先輩に告白されても、ムーヴメントを一つも搭載していないという理由で断り、人間関係もかなり希薄になっている。これらのことから、現在はクラスメートからいじめを受けながら過ごしている。
「異常聴覚」の持ち主で、5キロ以上離れた場所からする足音や、離れたビルの室内で起こっている出来事、兆単位の粒子歯車が噛み合う音など、あらゆる音を正確に聞き分けることが出来る。また、音を聞いただけで正確な人数や場所、歯車の数や歯車の異常個所なども分かってしまう。このため普段はノイズキャンセリング機能の付いたヘッドホンを被っているが、ヘッドホン越しでも普通に会話することが出来る。更に彼の耳は電波の音も捉えることができる。この特異な才能のおかげで、マリーの先祖代々が206年掛かっても直せなかったリューズの故障箇所をたった3時間で直している。
両親は三流時計技師だったが、数年前に相次いで他界。兄弟親戚もおらず、現在は区画・京都の隅っこのやや斜めに傾いたおんぼろマンションに暮らし、部屋には両親の仕事道具も利用してナオトが一から作り上げた自動人形も置いてある。
趣味で自動人形を作りながら、日々を過ごしていたが、ある日、リューズが収められていたコンテナがナオトの住居に落下してくる。崩壊の危険も顧みず、故障していたリューズを直し、修理を終えた時、住居が崩壊。だが、修理されたリューズのおかげで難を逃れる。リューズを直したことにより、彼女からマスターと認められ、彼女と共に過ごすこととなるが、世界の命運に巻き込まれてゆくこととなる。貴重品を除く財産を失ってしまったため、現在は漫画カフェ難民として漫画喫茶に暮らしている[注 1]
RyuZU(リューズ)
声 - 加隈亜衣
本作の主人公の一人。
地球を全て歯車に作り替えた「Y」が、約1000年前に製造したInitial-Yシリーズの壱番機。
206年前に故障し、それ以来、機能停止状態となっていたが、ナオトに直されたことにより再起動する。その後、与えられた至上命令である「付き従うもの(ユアスレイブ)」に従い、修理を施したナオトをマスターとして登録し、彼と行動を共にするようになる。
壊れた歯車は「虚数運動機関(イマジナリー・ギア)」を起動するのに必要な部品で、修理されたことにより「虚数時間(デュアル・タイム)」を発動できるようになる。これは自身の体感速度を高速化し、発動中はリューズからすれば数時間の出来事であるが、見ている側はほんの一瞬の出来事のように感じる。そのため、どんな敵でもリューズ以外は一瞬で倒されているように見えている。
喋るたびに毒が混ざっているほどの毒舌家。その毒舌っぷりはマリーを超えるほどである。
自らをInitial-Yシリーズの中で最弱であると称している。
マリー・ベル・ブレゲ(Marie Bell Breguet)
声 - 大西沙織
本作の主人公の一人。毒舌家。
複数の有名大学首席で卒業し、在学中に歴代最年少の13歳で、世界に2億人いる時計技師の頂点である第1級時計技師になった。父親、姉も世界一の時計技師と言われている。また「国境なき技師団」の後援者の五大企業の一つであるブレゲ社の社長令嬢でもある。
人前ではかなり強気に出るが、誰もいない場所になると少女に戻る。また、正義感がとても強い。
当初は国境なき技師団の一員として、区画京都の修理のため来日するが、軍の姿勢に違和感を感じ、独自に調査していくと京都をパージする計画を知る。マリー自身は最後まで修理を試みるつもりであったが、技師団上層部と軍が手を組んで計画を知る彼女を追放。打つ手がなく諦めかけた時、修理されたリューズとナオトに出会う。そこで彼らと情報交換し、共に修理に向かう。二人の協力もあり、区画の修理とパージの阻止に成功する。この出来事から、ナオトを巻き込み、夢でもある時計仕掛けの惑星の設計図を再現を目指すことを決意。現在は京都計画的パージ未遂事件の際に謀殺されたことにして、身分を抹消。ナオトの学校にマエリベル・ハルターとして転入する。
ヴァイネイ・ハルター(Vainney Halter)
声 - 松田健一郎
本作の主人公の一人。第2級時計技師。
元陸軍兵士で現在はマリーの秘書官兼ボディーガードをしている。
見た目は人間と何ら変わりはないが、中身は若いころに完全に義体化している。このため戦闘能力はかなり高く、その力は自動人形を骨格ごと引きちぎることが出来る。
彼の義体はブレゲ社の第8世代で、次期市場投入モデルより更に一つ世代が上のプロトタイプ
AnchoR(アンクル)
声 - 千本木彩花
2巻より登場した。
地球を全て歯車に作り替えた「Y」が、約1000年前に製造したInitial-Yシリーズの肆番機。区画・滋賀で発見された。幼い少女のような機体で足元まで落ちている髪はまるで血のような赤をしている。その大きさは小柄なマリーよりも小さい。
与えられた至上命令は「撃滅するもの(トリーシュラ)」。Initial-Yシリーズの中で唯一兵器として製作されたため、最強の戦闘能力を持っている。
アンクルが持つ固有機能「永久運動機関(パーペチュアル・ギア)」は名前の通り永久に動き続ける機能。自動巻きのゼンマイから得られるエネルギーを一切消費せずに機体を駆動させることができる。ゼンマイから得たエネルギーは全て熱量に変換され、体にあるキューブに保存される。アンクルが引き起こす空間操作や武装の格納、召喚は全て無限熱量を利用することで起こる。また華奢な体でありながら「共振破砕砲(レゾナンス・カノン)」を搭載している(これらの構想は、参番機の段階で既に見られる特徴でもある)。
唯一兵器として製作しているため、マスターを持たない状態ではその戦力の管理や適切なマスターを得るために自由意思を持つが、マスターが設定されると純粋な兵器として機能するために自由意思を失うように設計されている[注 2]
アンクルの名前はアンカー、留めるための力を意味している。このためマスター承認に必要な言葉には、無限の暴力を手にするならそれを行使しない意思を持たねばならないというYのメッセージが込められている。

サブキャラクター[編集]

Y
地球上全ての機能を歯車で再現した人物。元々は時計技師であったが、膨大なデータを抱え、地球を歯車で再現することに成功した。現在、その設計図は失われている。
また、「Initial-Yシリーズ」を作ったのもY。
コンラッド整備士長
マリーのもとで働き、壮年期から老年期に入りつつある整備士。若い頃に第1級時計技師になって以来、長年第一線で働いており、その技術や経験は誰もが認めている。
本来はマリーに代わって指示を出してもおかしくはないが、常に一歩下がって後進の若者にさりげなく助言する立場を好んでいる。
京都計画的パージ未遂事件の後、技術団を脱退してフリーの時計技師として働いている。
護身術に精通しているようで、軽装型自動人形の一ダースぐらいならドライバー一本で何とかできると述べている。マリーに護身術とは到底思えないようなえげつない技を教えたのもコンラットによるもの。
ベルモット
2巻に登場する人物。壮年の男。
名前は本名ではなくコードネーム。とある企業[注 3]に所属している諜報工作員。若い頃にしくじったことがあり、生身の身体とまともな人生を失っている。とある工廠の調査の際にアンクルに出会ってしまい一度は消されてしまうが、のちにアンクルの武器庫から吐き出され、復活した。
彼の義体は第6世代。
アマレット、ストレガ
2巻に登場する人物。2人ともベルモットと同じく義体化されている。
ベルモットと共にとある工廠の調査を行っていた際にアンクルと出会ってしまい、存在ごと消されてしまった。
室井モリカツ(むろい モリカツ)
区画・三重の知事を務めている男。妻と娘の3人暮らし。区画・滋賀のパージの真相を知っている数少ない人物の1人。
Y. [BezEL]
かつてコンラッドが20代の頃に母国の女王から極秘裏に修理を依頼された動かない自動人形。王家に秘蔵され続けていた。その構造の精密さ故にInitial-Yシリーズの一機だと思われるが、現状は不明。
テンプ
4巻で登場。「Initial-Yシリーズ」の参番機。至上命題は「揺れ動くもの(エアリアル)」。ただし、その真意は現在不明である。テンプは「自由であれ」と受け取り、現代に至るがリューズはそれに疑問を呈している。
性格は天真爛漫でおっちょこちょい、リューズいわく「貞操までユルい」とのこと。
200年前に一度リューズに破壊されており、再起不能であったが『Ω』により修理されて再びリューズ(とベルモット)の前に立ちはだかる。
アンクルの固有機能「永久運動機関(パーペチュアル・ギア)」の前提技術として開発された固有能力「月歌繚乱(ムーン・フェイズ)」を有する。固有機動『相転運動機関(フォノニック・ギア)』は、振動(音子)を完全な制御下におきコントロールするものとなっている。音子(フォノン)を操り、あらゆる振動を中和・干渉できる。ただ、欠点として、アンクルに搭載されている「共振破粉砲(レゾナンス・カノン)」と異なり、接触しなければ対象に被害を与えられないが、威力においては同等である。
補助的な能力として、音子(フォノン)を光学音子として扱うことで、光の「屈折」や「散乱」を操る視覚の変化。音子に変換し蓄えたエネルギーを波動関数として打ち込む身体強化と共振破砕(レゾナンス)。出力される波動による”流体”のコントロール。流体に”孤立波(ソリトン)”の性質を付与し、物質性を与えることができる。また、自身に対する精密な波動調整によって「物体をすり抜ける」事ができ、自身に伝道させる波動を精密捜査することで、物質性を無視し、力学的効果を”恣意的に”受けるかすり抜けるかを選べる。そのため、他のシリーズより攻撃手段に制約があるものの、それを補うための能力を保有しており、一概に他より劣っているわけではない。

用語[編集]

時計仕掛けの惑星関係[編集]

時計仕掛けの惑星(クロックワーク・プラネット)
物語の舞台となっている惑星。「Y」という一人の人間によって作られた。
元々は生きていた地球であったが、1000年前に学者が突然地球の死を発表[注 4]。その後地球はゆっくりと活動を停め、100年かけて死の星となった。
現在は、風や気温、重力などあらゆるものが全て歯車によって制御されている。また、干上がったや死んだも、地殻ごと削られて歯車になっている。その歯車の下は大深度地下層と呼ばれており、生身の人間は十数秒で死ぬ空間とされている。
歯車は常に回転しているため、隣接している都市間でも移動手段は限られている。移動には歯車同士を繋ぐ「円筒鉄道」か空路のいずれかを用いるしかない。
円筒鉄道(シリンダ・トレイン)
隣り合う都市同士を結ぶ鉄道。歯車の一歯に直径10メートルほどの穴が無数に開いており、その一歯が隣の同じような穴の開いた一歯と噛み合った瞬間に乗客や貨物を乗せた巨大な円筒が大量に射出され、一斉に交換される。1日に数回運行されるが一瞬で大量輸送を行う為、円筒鉄道が到着した後のターミナルは大勢の人で溢れていることが日常となっている。
射出される際は数千門の大砲を炸裂されたような甲高く鋭い爆音が響く。このため旅客用の円筒鉄道には遮音機構を積んでいるが、ナオトには全く意味をなしていなかった。
時計仕掛けの惑星において、都市の内部ではゼンマイ仕掛けの列車やバス、無人タクシーなどが走っているが、都市同士では互いが絶えず回転しているため常時連結している道路や鉄道は存在しない。
環状鉄道(リング・レイル)
ゼンマイ仕掛けで動く、都市交通において重要な役目を担っている鉄道。都市を一周するように走っており、その速度は惑星座標的には時速80キロで走行している。しかし都市の回転と逆方向に行く場合、その関係上相対速度は時速140キロに達する。
パージ
意図的に行われる都市の崩落。修理不可能な故障が発生した都市のエラーが惑星機構全体に波及する前に、丸ごと切り離して破棄する「選別行為(トリアージ)」を指している。
時計仕掛けの惑星において、全ての歯車は都市規模の歯車が丸ごと欠損しても他の都市が生き物のようにその不足を埋めて動き続ける事ができるように設計されている。しかしその連結性、連動性は複雑怪奇であり、1つのパージが4000キロメートル彼方の都市に影響を与えることもある。このため、パージを行う際には政府・国際機関・周辺諸国の承認が求められる。
1巻において、区画・京都はパージが決定し、軍がパージを行おうとしたが、ナオトたちの活躍によりパージを食い止めることに成功した。
電磁技術
全てを歯車によって構成している現代の地球から見ておよそ1000年前まで発達していた技術。現在では廃れてしまっている。
地球の機能を歯車に切り替えた際に、電磁技術のもたらす電磁波が精密機械の殆どに使われている粒子サイズの歯車を狂わしてしまうため、また都市を構成している歯車に甚大な影響を与えてしまうといった理由から、一部の使用を除いて一切の使用と研究を禁じている。

区画関係[編集]

区画(グリッド)
都市を分けている歯車の総称。日本では都道府県ごとに分けられている。1つの区画は直径数キロから数十キロに及ぶ。
区画の移動は容易ではないため、殆どの人が生まれた区画からは出ずに一生を終える。
東京は多重区画領域(マルチプル・グリッド)と呼ばれており、1つの都市を複数の区画に分けて構成している。
区画・京都
ナオト達が暮らしている区画で、日本でも有数の観光都市のひとつ。
地球が歯車に作り替えられた時、世界各国に遺されていた文化遺産は可能な限りそのままの状態で保存されている。その中でも京都はその保存数の多さで有名な都市となっている。
京都を代表する12箇所の観光スポットは全て時計塔としての役目を持っており、中身をごっそり時計仕掛けに入れ替えてある[注 5]
「京都計画的パージ未遂事件」と呼ばれる前代未聞の事件が発生した場所でもある。
区画・ネリュングリ
ロシアに存在した区画の一つ。42年前の6月8日にパージが行われた。シベリアの南にあった区画。機能不全を起こしたが無人の区画であったため異常の発見までに時間が掛ってしまった。そのためシベリアの凍土が溶け、その水がバイカル湖に流れ込んだためバイカル湖は氾濫し周囲は水没、その影響は北東アジアにまで及んだ。現在シベリアはその気候を生かし世界有数のリゾート地として繁盛している。
区画・滋賀
日本に存在した区画の一つ。30年前にパージが行われた。突如大規模なそして致命的な障害が発生した滋賀に、当時の政府は緊急事態に基づく特別災害対策法案をスピード可決し修理に派遣された技師団の到着を待たずに強制パージに踏み切った。当然この行為は大きな問題となったが事後の調査が進むにつれ、対処が遅れていればその影響は西日本全ての区画に及んでいたことが判明、現在はやむを得ない苦渋の決断だったとされている。
ところが当時の滋賀では国際規定違反とされる電磁技術の研究が行われており、その実験の最中に大規模な電磁場が研究所から漏れ、都市機構に支障を来したのが原因で、強制パージも国際社会に国際規定違反が露呈するのを避けるため、そして証拠ごと処分するために行われたものだった。
歯車で再現する際滋賀は西日本一帯の水源都市として再現された。このためパージされたことが原因で隣の三重は気候が変わってしまい蒸し暑い日が続くようになった。パージされた滋賀の残骸は大深度地下層に残っている。
区画・三重
日本に存在する区画の一つ。区画・滋賀が沈んだことで陽が沈んでも蒸し暑い日が続いている。地下には抑止力としては桁外れの大きさの兵器が眠っている。
区画の中心は賑わっているが、郊外の一部のエリアは兵器の製作に必要な資材を時計塔などから持ち出したため、人が全くいないゴーストタウンと化している。
区画・秋葉原
多重区画領域・東京にある区画の一つ。通常時計台のメンテナンスや管理は軍が行っているが、数少ない例外として大学が技術研究のために時計台のメンテナンスや管理を行っている。
秋葉原テロ事件と二・八事変が起こった。

時計技師関係[編集]

時計技師
この世に2億人はいるとされている。最初は全員「3級(レアリング)」から始まり、現場に揉まれて「2級(ゲゼル)」となる。「1級(マイスター)」になるには、才能と経験の両方がないとなることが出来ない。
国境なき技師団
マリーが所属している国際組織。惑星機構の維持と保全を目的としており、世界に6305人いる第一級時計技師の過半数が所属している。最高の技術と装備を揃えており、世界中のありとあらゆる都市の障害に立ち向かう。
非営利組織であるが、五大企業と呼ばれている企業がスポンサーについている。
アカデミー
国境なき技師団が運営する時計技師専門の学校。第一級時計技師になるための登竜門と言われている。通常は2級の資格を持っていないと入学できないが、現役の第一級時計技師2名が推薦書を書けば、特待生として入学することが出来る。

その他用語[編集]

Initial-Yシリーズ
Yが1000年前に作り出した自動人形シリーズ。リューズはその壱番機。Yが遺したシリーズのため、シリーズ全てを集めたものは世界を手に入れることが出来るや、Yの遺産を受け継ぐなど様々な噂が存在する[注 6]
一体ごとに至上命令が与えられている。リューズの至上命令は「付き従うもの(ユアスレイブ)」、区画・京都の大支柱の下にいるとされた肆番機アンクルは「撃滅するもの(トリーシュラ)」が与えられている。
オートマタ・ファン
自動人形(オートマタ)愛好家向けに刊行されている月刊情報誌。ナオトの愛読書で、業界の最新技術を詳しく解説している。
京都区立糺ノ森高校(きょうとくりつただすのもりこうこう)
ナオトが通っている学校で、高野川と賀茂川の合流地点にできる「鴨川デルタ」の奥に立っている。
機械銃剣(コイル・スピア)
本作に登場する兵器の一つ。
超振動する銃剣は一振りで小銃、散弾・榴弾銃にまで変形することができ、個人が携行可能な火器としては汎用性・火力において最強の武器とされている。それゆえ使いこなすことができれば生身の人間でも軍用自動人形を相手にすることができる。
最先端時計の産物であるため、五大企業以外には製造できないとされている。主に諜報工作員が使用するが、各社の技術的特徴からたやすく所属が露呈してしまう為、非常事態以外には使用されることはない。
巨大兵器
区画・三重の地下深くで極秘に作られていた兵器。その大きさは高さ320メートル、奥行き932メートルという桁外れなもので、折り畳まれた脚の節の一つ一つが高層ビルのようなサイズをしている。また耐久性も非常に優れており、その外部の装甲はリューズの鎌であっても傷をつけることができない。
この兵器は区画・滋賀の軍が制作した巨大な電磁石で、発せられた電磁波は歯車技術で作られた全てのものを一瞬で機能停止に追い込むことができる。
国際区画管理機構(ISS)
時計仕掛けの惑星に存在する国際機関の一つ。全区画の兵力の管理を行っている。
区画・三重にあった巨大な兵器はISSが定めた軍事力保有制限協定の協定違反となっている。また、電磁技術の研究・開発もISSにより禁止されている。
共振破砕砲(レゾナンス・カノン)
本作に登場する兵器の一つ。
重武装ヘリや駆逐艦に搭載されている大型破壊兵器。その威力も使用するエネルギーも携行できるような代物ではなく、その威力は高層ビルを一撃で倒壊させることができる。
京都計画的パージ未遂事件
区画・京都で起こった前代未聞の事件。
表向きは京都を構成する歯車に致命的な障害が発生したものの、軍が修理を試みても、解決することが出来ず、障害は区画全体に影響を及ぼし始めた。そこで被害拡大を防ぐため、やむなく京都を強制パージにより破壊を決定したというシナリオ。実際は軍どころか専門家の国境なき技師団も修理できず被害が拡大しており、被害拡大を防ぐ意味もあったとはいえ、修理できないという事実を隠ぺいするため、軍・政府・国境なき技師団は示し合わせ、京都を強制パージして証拠を隠滅し、そこに住んでいた2000万人の市民も見殺しにしようとした。
この大参事を防ぐためにマリーとナオトは協力し、京都を構成する全ての歯車を一時的に掌握、異常個所を修理することで強制パージという最悪の事態を防いだ。
この事件はマリーによる匿名の告発によって直接事件に関係する資料ばかりでなく、明らかに機密レベルであろう諜報資料や裏工作の報告書、さらに歴史的虐殺事件の真相や政府と企業の談合資料、某国に潜入しているスパイの名簿や地図に記載されていない軍の秘密基地の位置、条約違反兵器の保有、技術団の一部による極秘人体実験に至るまで、全貌は余すところなく世間に晒された[注 7]
この事件の後、国家の威信は傷つき、市民からの信頼は失われ、事件に加担していた企業の信用は軒並み失われたことにより業績が長らく停滞するなど影響は全世界に及んだ。特にマリーの謀殺を命じた技術団所属のリモンズの後ろ盾となっていた五大企業の一つ、ヴァシュロン社の損害はとても大きなものとなった。なおこの事件でマリーは最後まで都市を救おうとして謀殺された悲劇の社長令嬢ということになっており、ブレゲ社は一連のスキャンダルの中無傷で済んでいる。

書籍情報[編集]

小説[編集]

講談社ラノベ文庫より刊行。日本国外においては、東立出版社台湾)より翻訳版が刊行されている。[7]

タイトル 発売日 ISBN 表紙
1 クロックワーク・プラネット1 2013年4月2日[11] ISBN 978-4-06-375293-9 リューズ[11]
2 クロックワーク・プラネット2 2013年11月29日[12] ISBN 978-4-06-375348-6 アンクル[12][13]
3 クロックワーク・プラネット3 2014年10月31日[13] ISBN 978-4-06-381415-6
4 クロックワーク・プラネット4 2015年12月29日[14] ISBN 978-4-06-381508-5 テンプ

漫画版[編集]

『月刊少年シリウス』にて2013年11月号(9月26日発売)より連載。原作は榎宮祐・暇奈椿、キャラクター原案は茨乃で、漫画はクロが担当する[6]

タイトル 発売日 ISBN 表紙
1 クロックワーク・プラネット1 2014年2月7日[15] ISBN 978-4-06-376445-1 リューズ[15]
2 クロックワーク・プラネット2 2014年10月31日[16] ISBN 978-4-06-376487-1 ナオト[16]
3 クロックワーク・プラネット3 2015年3月9日[17] ISBN 978-4-06-376529-8 マリー[17]
4 クロックワーク・プラネット4 2015年9月9日[18] ISBN 978-4-06-376571-7 ヴァイネイ[18]
5 クロックワーク・プラネット5 2016年3月9日[19] ISBN 978-4-06-390611-0 アンクル[19]
6 クロックワーク・プラネット6 2017年1月6日[20] ISBN 978-4-06-390674-5

テレビアニメ[編集]

2017年4月よりTBSBS-TBS他にて放送予定。

スタッフ[編集]

  • 原作 - 榎宮祐・暇奈椿
  • 監督 - 長澤剛
  • シリーズ構成 - 杉原研二
  • キャラクターデザイン - 島村秀一
  • メカデザイン - 寺岡賢司
  • プロップデザイン - 原由知
  • 世界観設定 - 末武康光、枝松聖
  • 美術デザイン - 久保田正広
  • 美術監督 - 甲斐政俊
  • 色彩設定 - 水野多恵子
  • 3DCG - 船越勇貴
  • 撮影監督 - 武原健二
  • 編集 - 松村正宏
  • 音響監督 - 本山哲
  • 音楽 - 兼松衆、中村巴奈重、中野香梨、宝野聡史
  • アニメーション制作 - XEBEC

主題歌[編集]

オープニングテーマ「clockwork planet」[21]
歌 - fripSide
エンディングテーマ「アンチクロックワイズ」[22]
歌 - After the Rain

放送局[編集]

TBS系列 / 放送期間および放送時間
放送期間 放送時間 放送局 対象地域 [23] 備考
2017年4月7日 - 金曜 1:58 - 2:28(木曜深夜) TBSテレビ 関東広域圏 製作局
2017年4月10日 - 日曜 1:00 - 1:30(土曜深夜) BS-TBS 日本全域 BS放送
2017年4月17日 - 月曜 1:00 - 1:30(日曜深夜) TBSチャンネル1 最新ドラマ・音楽・映画 日本全域 CS放送 /リピート放送あり

Webラジオ[編集]

レディオワーク・プラネット〜時計仕掛けのラジオ〜』のタイトルで、3月23日から隔週木曜日に音泉にて配信予定。メインパーソナリティは南條愛乃(見浦ナオト 役)。そして加隈亜衣(リューズ役)と大西沙織(マリー役)が交代制で務める。

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ リューズが投資をして稼いだお金を使えばマンションを一棟買ってもお釣りが帰ってくるが、そのお金を受け取れるほどの剛胆な心臓をナオトが持っていないかったため、漫画カフェ難民の道を選んだ。
  2. ^ その後ナオトの命令により自由意思を持つことを許可されている。
  3. ^ マリーは搭載されている機械の特徴からオーデマ製の義体であると睨んでいる。
  4. ^ 作品内の文章によれば、地球の寿命に関して計算が違っていたため、唐突に地球は寿命を迎えることになったと言われている。
  5. ^ 表向きは歴史のある寺院建築のまま、中身だけをごっそりと入れ替えてある。区画を構成する際に必要な大支柱の補助の役割を担っている。
  6. ^ マリーは時計仕掛けの惑星のメンテナンスマシンであると考えていたが、リューズに否定されている。
  7. ^ 当時の首相は強制パージの事実を認めつつも、マリーによる機密情報の暴露を「疑いようもなくテロだ」と述べている。

出典[編集]

  1. ^ 講談社ラノベ文庫既刊案内-2013年4月刊行”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2013年4月17日閲覧。
  2. ^ 小説第1巻あとがき(茨乃)における記述より。
  3. ^ a b c 小説第1巻あとがき(合同)における記述より。
  4. ^ 小説第1巻あとがき(暇奈)における記述より。
  5. ^ クロックワーク・プラネット特設サイト”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2013年4月17日閲覧。
  6. ^ a b 少年シリウス クロックワーク・プラネット作品紹介”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2013年10月18日閲覧。
  7. ^ a b Clockwork Planet 時鐘機關之星”. 東立Online. 東立出版社. 2014年7月8日閲覧。
  8. ^ 宝島社「このライトノベルがすごい!2014」P35及びP54より。
  9. ^ 第三回受賞タイトル”. ラノベ好き書店員大賞 公式サイト. 2014年4月8日閲覧。
  10. ^ 既に世界は滅亡し、全てが時計仕掛けだった!? 講談社ラノベ文庫『クロックワーク・プラネット』がアニメ化企画進行中!”. アニメイトTV (2015年12月25日). 2015年12月26日閲覧。
  11. ^ a b クロックワーク・プラネット1”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2014年11月4日閲覧。
  12. ^ a b クロックワーク・プラネット2”. 講談社コミックプラス. 講談社. 2014年11月4日閲覧。
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  21. ^ fripSide ニューシングル5月3日リリース決定!TVアニメ「クロックワーク・プラネット」テーマソングシングル” (2017年2月16日). 2017年2月16日閲覧。
  22. ^ After the Rain、2017年ファーストリリースはTVアニメテーマソングをそれぞれ収録したシングル2枚同時発売!!”. リスアニ!WEB (2017年1月5日). 2017年1月5日閲覧。
  23. ^ テレビ放送対象地域の出典: 放送分野の動向及び規制・制度(資料2)”. 政府規制等と競争政策に関する研究会「通信・放送の融合の進展下における放送分野の競争政策の在り方」. 公正取引委員会. p. 2 (2009年10月9日). 2016年8月12日閲覧。 基幹放送普及計画”. 2016年8月12日閲覧。 地デジ放送局情報”. 一般社団法人デジタル放送推進協会. 2016年8月12日閲覧。

外部リンク[編集]

TBS 金曜 1:58 - 2:28(木曜深夜)枠
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クロックワーク・プラネット
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