ポニーキャニオン

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株式会社ポニーキャニオン
PONY CANYON INC.
Japanese Pony Canyon head office.jpg
ポニーキャニオン本社
種類 株式会社
略称 PC、ポニキャン(ぽにきゃん)
本社所在地 日本の旗 日本
105-8487
東京都港区虎ノ門二丁目5番10号
住友不動産虎ノ門ビル
北緯35度40分4.49秒 東経139度44分51.36秒 / 北緯35.6679139度 東経139.7476000度 / 35.6679139; 139.7476000座標: 北緯35度40分4.49秒 東経139度44分51.36秒 / 北緯35.6679139度 東経139.7476000度 / 35.6679139; 139.7476000
設立 1966年10月1日
(株式会社ニッポン放送サービス)
業種 情報・通信業
法人番号 5010401035036
事業内容 音楽、教養、文芸、スポーツ、映画、娯楽など各種オーディオ・ビジュアルソフト(CD、DVD等)、および、ゲームソフトの企画、制作、販売
代表者 代表取締役社長 吉村 隆
資本金 12億円(2017年3月20日時点)[1]
売上高 339億3,700万円(2017年3月期)[1]
営業利益 2億2,500万円(2017年3月期)[1]
経常利益 3億2,700万円(2017年3月期)[1]
純利益 8,600万円(2017年3月期)[1]
純資産 184億600万円(2017年3月20日時点)[1]
総資産 299億5,300万円(2017年3月20日時点)[1]
従業員数 340人
決算期 3月20日
主要株主 株式会社フジ・メディア・ホールディングス 100%
主要子会社 株式会社ポニーキャニオンエンタープライズ
株式会社ポニーキャニオンアーティスツ
株式会社ポニーキャニオン音楽出版
株式会社ニッポンプランニングセンター
株式会社PCI MUSIC
エグジットチューンズ株式会社
関係する人物 石田達郎羽佐間重彰高嶋弘之渡辺有三
外部リンク http://www.ponycanyon.co.jp/
特記事項:株式会社ニッポン放送事業社は1955年1月18日設立。1970年に株式会社ニッポン放送サービスから株式会社ポニーへ商号変更。1987年10月21日に株式会社キャニオンレコードを吸収合併。同年、現商号へ商号変更。
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株式会社ポニーキャニオンPONY CANYON INC.)は、フジサンケイグループの大手映像・音楽ソフトメーカーである。通称は「ポニキャン[2][注 1]フジ・メディア・ホールディングスの連結子会社で、同社映像音楽グループに属する。

日本映像ソフト協会(JVA)、日本レコード協会(RIAJ)の正会員であり、過去両協会に会長を輩出している[注 2]

日本で初めてミュージックテープ、ビデオソフトを販売したことで知られ、欧米メジャーに属さない独立系レコード会社としては世界有数の規模である[注 3]

沿革[編集]

1955年ニッポン放送の関連会社として設立された「株式会社ニッポン放送事業社」(ニッポンほうそうじぎょうしゃ)が前身である。

1966年10月1日、当時ニッポン放送の常務だった石田達郎カーステレオの普及を見越し8トラックによるミュージックテープを販売するため、現法人「株式会社ニッポン放送サービス」(ニッポンほうそうサービス)を設立。翌1967年4月に8トラック「ポニーパック」を発売。

1970年に「株式会社ポニー」と社名変更、ビデオソフトの販売も開始した。同年、レコード会社として「株式会社キャニオンレコード」を設立した。

1975年に発売された「およげ!たいやきくん」が450万枚(オリコン調べ)の大ヒットを記録。1978年には九段北に新社屋を建設、通称「たいやきビル」と呼ばれた(2012年まで一口坂スタジオが使用)。

設立の経緯からキャニオンレコードがレコードとCD、ポニーがミュージックテープとビジュアルソフトと事業分野が分けられていたが、1987年10月21日に両社は合併し「株式会社ポニーキャニオン」となった。

1992年に製造部門(足立センター。ニッポン放送送信所の跡地(現在は木更津送信所異常時に使う予備送信所がある)にあった)と子会社のピーシープロジェクトが統合してポニーキャニオンエンタープライズとして独立した。その一方で、1994年にポニーキャニオン販売を吸収合併している。

2006年4月フジサンケイグループ(FCG)の再編[注 4]が実施され、ニッポン放送の子会社からフジテレビの子会社に移行した。

2007年3月にはフジテレビの全額出資による完全子会社(扶桑社も同時期に完全子会社化された)となり、2008年10月フジテレビ等のFCGに属する放送事業者各社を認定放送持株会社傘下に統合することを核としたグループ再々編に伴い、グループ統括会社であり認定放送持株会社であるフジ・メディア・ホールディングスの完全子会社となった。

事業内容[編集]

映像ソフト[編集]

映像ソフト販売会社としては老舗であり1970年に石田が「ビデオソフト5千億産業宣言」を行い、同年7月に日本初のビデオソフト(オープンリール式)を発売[3]。オリジナル作品・およびフジテレビ系列の番組・映画の映像化作品はもとより、系列外の放送局(NHKTBSテレビテレビ朝日テレビ東京など)の番組DVDなども販売している。特にTBS系列は東京放送ホールディングスカルチュア・コンビニエンス・クラブ毎日放送などと共同出資したTCエンタテインメントがあるが、2010年時点でも「けいおん!!」や「アイリス」(フジ・メディア・ホールディングスの2011年3月期中間報告書[4]にヒット作品として記載)などが当社からリリースされている。2000年には日本で初めて有料映像配信を開始[3]

なお日本テレビ系の番組に関しては原則として日本テレビ子会社で系列各社も出資しているバップからリリースされているが、ドラマ「大都会」シリーズや、読売テレビ制作のアニメ「結界師」などのソフトは当社からリリースされている。

また1984年にはウォルト・ディズニー・カンパニー日本法人も)と契約、同社の映像ソフトの販売を受託している(そのため、日本テレビが製作に名を連ねるスタジオジブリ作品についても、ジブリとディズニーの間で映像ソフト販売契約を結んでいるため当社が販売を担当する)。

かつてはMGM/UAコロンビア映画とも契約していたが、前者はワーナー・ホーム・ビデオに移管(現在は20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン株式会社が販売を担当)、後者は株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントが自ら販売業務を担当している。また、かつてはVestron Video International(後にベストロンビデオ社)と契約していた。

2006年4月に日本国内初のHD DVDソフトを発売し、最も意欲的にHD DVDソフトをリリースしているメーカーの一つであった。現在はBlu-ray Discソフトに関して積極的にリリースしている。HD DVDの幹事企業、メモリーテックの主要株主である事からHD DVD陣営であると見られていたが、同年12月にアニメ『AIR』のBlu-ray Disc版BOXを発売した(こちらも国内初のBDソフトとなる予定だったが、発売日を延期したためそうならなかった)。

音楽ソフト[編集]

ポニーパック発売当初は自社で音源は持たず、他のレコード会社から供給された音源を使っていた。しかし、同業他社からもミュージックテープが販売され、音源供給が難しくなることを見越して、自ら音源を保有するために設立されたのがキャニオンレコードである。石田や高崎一郎(当時ニッポン放送プロデューサー)との縁から、東芝音楽工業(のちのEMIミュージック・ジャパン)の名ディレクターであった高嶋弘之を取締役制作部長として迎えた[5]

キャニオンレコード設立からしばらくはニューミュージックの歌手が多く、1972年設立のアードバークレーベルにはヤマハ音楽振興会(現ヤマハミュージックアーティスト)所属のアーティストが多く所属した。また、1975年のフォーライフ・レコード設立に際しては、レコード業界からの圧力に対し、石田が救いの手を差しのべ、レコード盤のプレス、販売を引き受けた。

1980年田原俊彦岩崎良美が新人賞を同時受賞したのを契機にアイドル歌手の依頼が急増し、アイドル部門に力を入れるようになった[6]。ミュージシャン出身で1970年代からニューミュージック部門を手がけていた渡辺有三(後のポニーキャニオン顧問)らが責任者を務め、1980年代のアイドル歌謡全盛期には一人勝ちに近い状態であった。

その後、1990年代以降のアイドル歌謡の衰退(「アイドル冬の時代」)により手がける作品は少なくなっていたが、2000年代にはアップフロントグループによって設立された「ハチャマ」レーベルの販売受託(2004年アップフロントワークスに統合後も社内レーベルとして継続。2013年には「ピッコロタウン」「ライスミュージック」の各種社内レーベルがキングレコードから移管)や、フジテレビ発のアイドルグループである「アイドリング!!!」(2007年デビュー)を経て、2013年には『ぽにきゃん!アイドル倶楽部』(ニコニコ生放送)を立ち上げ、「アイドル戦国時代」に対応している。

かつて山本譲二石川さゆりなどが所属していた演歌歌謡曲部門は売上不振から1999年をもって撤退し、2000年ヤマハミュージックコミュニケーションズ設立により、中島みゆきなどヤマハ所属アーティストが離脱した。その後2006年に復帰した森昌子を除いてJ-POPに特化している。これらの経緯もあってかレコード会社としては非常に長い歴史を持つにも関わらず、所属アーティストの大半は1990年代後半以降にデビューまたは移籍してきたアーティストによって占められている[注 6]

2002年夏頃からアイドル系レーベル「FLIGHT MASTER」所属アーティストにコピーコントロールCD(CCCD)を導入した。一時期aiko白鳥マイカなどのアーティストも導入していたが、2005年5月以降は導入していない。一部のアーティストはその導入時期においてもCCCDを導入せずCD-DAでリリースしており、全体的な導入には至らなかった。

2006年よりエグジットチューンズ(当時クエイクホールディングス)に資本参加、2014年に完全子会社化している。

音響制作[編集]

子会社のポニーキャニオンエンタープライズが設置・運営するポストプロダクション「P'sスタジオ(P's STUDIO)」にてアフレコスタジオを完備し、自社が製作委員会に参加するアニメ作品のアフレコを行う他、自社グループでアニメも含めた全ての音響制作が一貫して行える体勢を整えている。

P'sスタジオは麻布台の本社スタジオ内にある「A/R One」および「A/R Two」、北新宿にある「Shinjuku Satellite」の3ヶ所設置している。外部使用も受け入れており、主にスタジオディーン作品やダックスプロダクションが音響制作を担当する作品などの録音を手掛けている。

P's STUDIOにおける主な担当作品としては、旦那が何を言っているかわからない件坂本ですが?あおおに〜じ・あにめぇしょん〜等がある。

販売委託[編集]

過去に受託していた企業は以下の通り。

その他事業[編集]

映画配給部門を2013年2月に新設している[8]。2017年公開の『ラ・ラ・ランド』が興行収入40億円を超える大ヒットとなった[9]

書籍部門は2013年4月に新設し、同年12月より「ぽにきゃんBOOKS」レーベルで書籍の刊行を開始。メインコンテンツとなるライトノベルでは「アニメ化」を見据えた上での「アニメ制作会社と連携した作品作り」があげられる。翌2014年に同レーベルからのアニメ化第1号作品として『ランス・アンド・マスクス』の制作が発表されている(2015年放送)。このほか同レーベルではアニメ関連ムックや契約声優の写真集などを発行している。

2014年4月からniconicoおよび音泉で情報番組『ぽにきゃんぜん部!』の放送を開始(隔週更新)。同年5月8日からはwebコミックサイト「ぽにマガ」を公開。毎週木曜に更新される。また、自社アニメ専門ECサイト「きゃにめ.jp」を出店し、独自特典を充実させている。

本社ビルの1階にはイベントスペースがあり、各種小イベントや記者会見等を行うことができる。

過去に展開した事業[編集]

1980年代は旧ポニーの「ポニカ (PONICA)」ブランドで各種パーソナルコンピュータファミリーコンピュータなどのパソコン・家庭用ゲーム機向けゲームソフトを発売していた。

レーベル[編集]

  • PONY CANYON
    • キャニオンレコード - 旧キャニオン・レコードが旧ポニー(旧ポニービデオ)と合併する際、メインレーベルを社名と一致させるため一旦消滅。ジャガー横田夫妻が「ジャガー横田&木下博勝」名義でデュエット歌謡曲でCDリリースする際、メインレーベル(PONY CANYON)のサブレーベルとして復活。
  • FLIGHT MASTER
  • MASSIVE RECORDS
  • ROCKER ROOM
  • Knife Edge
  • バリアフリー
  • くレーベル - KREVA主宰のレーベル
  • Leafage
  • Canyon International

過去に存在したレーベル[編集]

ロゴマーク[編集]

ロゴマークはかつてレーベルごとに異なるものだったが、1982年10月以降、俗に「PC(パックマン)マーク」と呼ばれる幾何学なロゴの物を共通に採用した。その後1986年以降目玉マークが付記され、企業ロゴタイプ馬場雄二が手掛けたフジサンケイグループの統一標準書体に変更された。また2004年以降は左から黒・灰・赤の3つの丸が並んだビジュアル・イメージ(VI)が併用(CM及びオープニングロゴでは"poc"の文字がこのロゴへと変化するジングルが流れている)され、商品やプロモーション等の主に一般向けにはこちらのVIが使用されている。2016年10月以降「PC(改行)Pony Canyon」という新ロゴが登場している[注 11]

オープニングロゴ[編集]

ポニー時代[編集]

  • 初代 - [注 12]PCマーク」がフェードインされてアップして画面が暗転しリングが複数アップし白バックにピンク色で「PCマーク」と「PONY VIDEO」のロゴが表示される。
  • 二代目 - [注 13]目玉マーク」の絵を描いてから、「PONY VIDEO」のロゴが現れる。

ポニーキャニオン時代[編集]

  • 初代 -
  • 二代目 - [注 14]PONY CANYON」のロゴが一瞬に左に動いて、輪っかの物と丸い物が超高速で回転しながら「目玉マーク」が形成されて、左から戻った「PONY CANYON」のロゴが振動される。
  • 三代目 - [注 15]CMのサウンドロゴと同じもの。

Zマーク[編集]

1980年代半ばから1990年代半ばにかけて、シングルのジャケットやパッケージ側面に角が丸く黒い四角形に白抜きの「Z」が描かれた(描かれた場所の地色が黒の場合、赤い四角形に黒抜きで描かれた場合もある)ロゴが印刷されたシングルが存在する。この通称「Zマーク」はレーベルを示すのではなく、販売店ごとに設定された「返品枠」の対象外商品である事を示す。光GENJICoCoなど発売後数週で販売機会が失われるアイドル歌謡曲や新人アーティストの作品に多く記載されており、自由に返品を受け付けることでより多くの販売店に仕入れてもらい、露出させたい意図がある。

なお、同社が販売を請け負っていたフォーライフ・レコード(当時)のごく一部の作品にもZマークが記載されている。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 「ぽにきゃん.jp」(アニメ情報サイト)、「ぽにきゃんBOOKS」、『ぽにきゃん!アイドル倶楽部』等、ひらがな表記の「ぽにきゃん」を使用する事例もある。
  2. ^ JVAの前身である日本ビデオ協会発足(1971年)後で、両協会に会長を輩出した唯一の会員企業でもある[要出典]
  3. ^ フジパシフィックミュージックのWebサイト(英語版〈[1]〉)に"PONY CANYON is one of the largest independent labels in the world."の記述がある。
  4. ^ フジテレビジョン(現:フジ・メディア・ホールディングス)によるニッポン放送の資産部門の吸収合併(現在のニッポン放送はこの時に分割し、放送事業を承継する為に設立された新会社。)、フジテレビの事業持株会社化。
  5. ^ のちに業態変更に伴いミディアと社名変更、現在はエイベックス・エンタテインメントへ吸収合併。
  6. ^ 2015年9月時点での所属アーティストで通算在籍期間が一番長いのは工藤静香だが、2000年から2002年までは別レーベルに所属しており、その後2005年まで活動休止していたため5年間の在籍期間の空白がある。また、Le Coupleのメンバーである藤田恵美はユニットとしての活動期間(1994年から)とソロでの活動期間(2001年から)を通算で計算した場合は、ソロで連続在籍期間最長のaiko(1998年デビュー)を4年間上回るものの、ユニット活動期間中に別レーベルから作品を発表している。
  7. ^ 福原香織との声優ユニット・「かと*ふく」はエイベックス・ピクチャーズからのリリース。
  8. ^ 現在はアップフロントワークス(zetimaレーベル)に所属。
  9. ^ 同社設立前、当社はミルキィホームズ関連は映像作品販売のみの担当で、音楽制作はランティスが行っていた
  10. ^ 当時の社名は響ミュージック
  11. ^ 提供クレジット変更は2017年1月期以降に適用。「セイレン」(音楽ソフト)「小林さんちのメイドラゴン」(映像ソフト、但し適用準備期間のためレーベルロゴは非表示)ほか一部タイトルにて新CIロゴを適用。
  12. ^ 1982年PCマーク制定から目玉マーク制定まで
  13. ^ 目玉マーク制定からポニーキャニオン発足まで
  14. ^ 1996年から2004年に新ロゴが制定されるまで
  15. ^ 2004年から

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g 第69期決算公告、2017年(平成29年)6月20日付「官報」(号外第131号)105頁。
  2. ^ ポニキャン×A-1 劇場アニメ『ガラスの花と壊す世界』が今年公開オリコンスタイル
  3. ^ a b ポニーキャニオン半世紀へ 日本の音楽史と重なる歩み、産経新聞、2012年7月31日。
  4. ^ http://www.fujimediahd.co.jp/ir/pdf/report/r70m.pdf
  5. ^ 高嶋塾 Vol.8 キャニオン・レコード
  6. ^ 稲増龍夫、『アイドル工学』、筑摩書房、1989年、123頁
  7. ^ INTERVIEW > OZROSAURUS part.1 - Black File
  8. ^ ポニーキャニオン、劇場配給作品のラインナップ発表会を実施”. Musicman-NET (2014年1月31日). 2017年8月9日閲覧。
  9. ^ 『ラ・ラ・ランド』リピーター続出で興収40億円突破!本年度実写で初”. シネマトゥデイ (2017年4月18日). 2017年8月9日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]