火ノ丸相撲

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火ノ丸相撲
ジャンル 少年漫画
スポーツ漫画相撲
学園漫画
漫画
作者 川田
出版社 集英社
掲載誌 週刊少年ジャンプ
レーベル ジャンプ・コミックス
発表期間 2014年26号 - 連載中
巻数 既刊17巻(2017年11月現在)
ヴォイスコミック
原作 川田
放送局 アニマックスVOMIC公式サイト
番組 VOMIC TV!
発表期間 2015年2月7日 -
話数 全4話予定
テンプレート - ノート

火ノ丸相撲』(ひのまるずもう)は、川田による日本漫画作品。

概要[ソースを編集]

川田の初連載作品となる相撲漫画。『少年ジャンプNEXT!』(集英社)・『週刊少年ジャンプ』(集英社)に読切版が掲載されたのち、『週刊少年ジャンプ』2014年26号より連載中。話数カウントは「第○番」。

少年ジャンプ作品としては史上初めて大相撲に懸賞が出され、本作の懸賞幕が土俵を回った[1]。また、2016年5月場所から相撲協会公式キャラクター、ハッキヨイ!せきトリくんとのコラボグッズも国技館売店で販売されている。

少年ジャンプ+』・「グノシー」などで一部が無料で再録配信されている。

2015年2月にアニマックスVOMICが放送された。

あらすじ[ソースを編集]

弱小の大太刀高校相撲部に現れた1年生、"小さき"少年・潮火ノ丸は実は小学校時代には〈鬼丸〉と呼ばれる次世代の横綱候補だったが、中学時代は体格的なハンデのため、無名の存在となっていた。

しかし、相撲への情熱は消えることなく上級生の小関とともに相撲部の再建につとめる。道場を占拠していた不良集団のリーダーだった五條が改心して入部したことで最初の団体戦に臨む。中学横綱だった同学年の沙田に勝利したものの、チームは敗退。その後、文化祭の時にレスリング部で国体優勝の國崎を倒して入部を決意させ、さらに初心者の三ツ橋も加わり、新人大会に臨むこととなった。新人大会で潮は順調に勝ち上がるが、その姿をみたかつての大横綱〈大和国〉の息子、久世草介が父の戒めを破り試合への出場を決意する。久世は國崎、五條を破り、決勝トーナメントに進出、1回戦で火ノ丸との対戦が決まる。火ノ丸は久世とたたかうが、敗北、久世はそのまま優勝する。

新たな出発を決意した大太刀高校相撲部に、火ノ丸の小学校時代からの友人、辻桐仁があらわれ、「監督が必要だ」と語る。桐仁は、相撲部の面々にそれぞれの強化メニューを考える。火ノ丸が指示されたのは、猛稽古で知られた大相撲の柴木山部屋への一日入門だった。部屋でプロの技と心を学び、火ノ丸たちはインターハイ千葉県予選に臨む。決勝の石神高校との激戦の末、大太刀高校が全国大会出場を決める。午後の個人戦でも火ノ丸が優勝する。この活躍は校内でも評判となり、高1の堀千鶴子がマネージャーを志願する。それに引きずられるような形で礼奈もマネージャとして入部、かれらは全国大会前の合宿として、名古屋場所を控えた柴木山部屋に迎えられる。そして火ノ丸は元横綱駿海の指導をうけることになる。

インターハイが開幕、個人戦の決勝トーナメント1回戦でいきなり火ノ丸は天王寺と対決、惜敗する。負傷した火ノ丸は団体戦を残りの5人に託し、治療に向かう。潮を欠いても大太刀高は、金沢北高を破り団体戦で勝ち進む。団体戦2日目、潮も復活し、準決勝に進出した大太刀高は鳥取白楼高校と対戦する。沙田をはじめとする石神高校のメンバーは、春の団体戦での経験を身をもって大太刀高のメンバーに教え、陰ながら応援する。白楼は、個人戦準決勝で天王寺が久世に敗れるという衝撃をうけながらも、チームとしての破綻を見せずに勝ち上がってきたのであった。両校の激闘のなかで、三ツ橋は奇手で勝利目前までいくが、同体取り直しとなり惜敗、三ツ橋は負傷する。しかし残ったメンバーで2勝2敗で大将戦にもちこみ、火ノ丸が天王寺を破り、決勝進出、栄華大附属との決勝戦に臨む。決勝戦は三ツ橋の代わりに辻が出場、熱戦をくりひろげた。2勝2敗で決着は潮と久世の大将戦にもちこまれる(以上17巻まで)。

登場人物[ソースを編集]

の項はVOMIC版のもの。

大太刀高校[ソースを編集]

火ノ丸たちが通う、千葉県にある高校。通称「ダチ高」。部活動の勧誘が盛んで、校内の一角には「部活勧誘ロード」と呼ばれる場所が存在する。相撲部はあるが火ノ丸が入学するまでは部員は小関一人で、道場は不良の溜り場となっていた。

相撲部[ソースを編集]

潮 火ノ丸(うしお ひのまる)
声 - 江口拓也[2]
本作の主人公。大太刀高校一年生。身長152cm(背伸びして丁度160cm)、体重79kg。異名は国宝「鬼丸国綱」。
4年前の小学生相撲二冠王となった実績(その6年時の大会前までは、全く無名だった)があり、国宝「鬼丸国綱」という異名を持ち将来を嘱望されていたが、中学時代は身長が伸びず無差別級競技である相撲においてこの背の低さは致命的な欠点となり、中学相撲公式戦での実績は無いに等しく騒がれる事もなく相撲界から負け消えた。周囲からは終わった選手と思われていたが、その裏で体格差を帳消しにするだけの地道かつ過酷な稽古を「三年先の稽古」として人知れず積み続け、高校入学を期に再び頂点を目指すべく相撲界に復帰した。
小学生の時から相撲一筋で横綱を夢見ているが、上記のように新弟子検査の規定に満たない小柄な体格[3]のため、アマチュア横綱になり身長基準が不問となる幕下付出の権利を得る以外、角界入りする手段は無い[4]。それでも彼自身は「高校相撲のタイトルを総なめにして相撲界から頭を下げにくる位の凄い力士となる」という大きな目標を抱いている。小兵でありながらも奇策には走らず、圧倒的体格差であっても真っ向勝負を挑むことを信条としている。15分に渡って一方的に殴られ続けてもものともせず、300回もの四股踏みの終盤になっても軸足がぶれずに高々と足を上げる立派な四股を踏み続けるなど、小さな体からは想像もできない頑健かつ強靭な精神、肉体を誇りそれが彼の強さの土台となっているといえる。
その小さな体から当たり前のように相手からは侮り謗りを受けるも、それを跳ね返すように次々と強敵、難敵を破っていく。五條佑真を倒しまずは相撲道場を取り戻すと、出稽古先の石神高校にて全国でも名の知れた高校力士である金盛を自身の代名詞とも言える技「鬼車」で撃破、沙田のライバルとなり得る男として認められると春大会予選決勝トーナメントにて彼と初対戦に臨む。自身が沈んでいる間に最強だった男との大一番を死闘の末、三年間の集大成とも言える必殺技、「百鬼薙ぎ」で勝利をもぎ取りこれまでの雌伏の三年間がひとまず報われた事に笑顔を見せた。その後新人大会に出場し、中学時代三度に渡って敗れた相手である下山に圧勝し「過去の自分」を、同じ小兵ではあるが火ノ丸とは全く違う相撲で結果を出している狩谷を破り「別の現在の自分」を倒すことによって、その強さが本物である事を証明してみせるも「大きな自分」である久世草介には激闘の末最後は体格差が露呈し完敗、高校入学からの連勝は止まり再び体格という大きな壁に直面する事になる。その後遅れて入部してきた桐仁から心も体もこれ以上伸ばしようがないなら技を伸ばすしか久世のような強者に勝つ方法はないとの助言を受け、桐仁の計らいで猛稽古で知られる柴木山部屋への体験入門へ赴き新技の開発、プロの技を身に付けるべく猛稽古に身を投じ、その中で柴木山親方や冴ノ山ら部屋の力士達にも熱意と実力を認められ、自身のプロの力士になりたいと思いも一層強くなり、体験入門以降も朝稽古への参加の許可を貰い強化期間をプロの本場で己を練磨する事に捧げた。その後全国予選団体一回戦にて先鋒として出場、相手の柏実業高校の徹底的な分析による想定を超える実力で圧勝、プロの技を身に付け更に強くなった己を観衆に見せつけた。その後石神高校との決勝大将戦にて沙田と再び対峙、一度勝った事は忘れ己の全てを賭し決戦に臨むが想像を遥かに超えた沙田の圧倒的な力に一度は負けを認めかけるも、初めて経験する完全な精神的敗北による「心」の死に対し半ば本能的にそれを拒絶、体格という絶対的な才能を与えられなかった「持たざる者」としての意地をもって沙田と同じく「修羅の相」の領域に入り、絶望的な状況を覆し試合を振り出しに戻す。修羅同士の戦いとなった試合終盤、修羅の本能だからこそ辿り着いた一撃必殺の新技「百千夜叉墜(ひゃくせんやしゃおとし)」をついに完成させ、本来なら致命的な弱点であるはずの低い身長をすら武器とする火ノ丸にしか成し得ない相撲、「火ノ丸相撲」をもって沙田を再び下しダチ高全国行きの切符を手にした。沙田との死闘の折右肘を故障するもそれを仲間にすら隠してハンデを背負いつつも個人戦に臨み國崎、小関と仲間達とも全力で戦い勝ち上がり、決勝で疲労困憊満身創痍の状態にも関わらず金盛をも圧倒し個人戦優勝を決めた。だがこの結果に満足する事もなくその目は既に全国へと向けられている。
一人称は「ワシ」で、語尾に「~じゃ」「~じゃのう」という古風なしゃべり方が特徴的。機嫌のいい時には「うへへ」と言いながら笑うことが多い。作中では「鬼丸」と呼ばれることが多い。目標に向かって諦めず精進する人間には敬意を持って接し、性根の腐った者、他人の努力を馬鹿にする者は絶対に許さず時には暴力に訴えることも辞さないが、自分に対する誹謗中傷は言われ慣れているためか割と冷静に流している。ただし低身長であることを引き合いに出され相撲を舐めていると言われるのは流石に我慢ならない様子。携帯電話スマートフォンといった中高生なら当たり前に持っている情報機器も持っておらず、それらの扱いも苦手な模様。学生服はダチ高ではブレザーが指定されている制服である中で、中学時代の学ランを着用している[5]。歴史マニアで、城や戦国武将の話題になると、子供の様に目を輝かせるという一面も持っている。両親は既に他界しており、現在は母方の祖父母と暮らしている。
相撲に全力で打ち込みながらも「勉学は学生の本分」と勉強も手を抜いておらず、インターハイ前の中間テストでは全教科で平均点を大幅に上回る高得点で学年上位の成績である。また、当初はダチ高最強の佑真を倒したことでクラスメイトからも恐れられていたが、面倒見の良さを発揮して周りからはいつしか「兄貴」と呼ばれ慕われるようになっており体育祭においては紅組の応援団長に就任し、たかが学校行事と斜に構えていた周囲の生徒達を持ち前のリーダーシップで奮い立たせ最後にはチーム全員で号泣するまでに至る等、本人にその気はないにしても教職への適性を伺わせる場面もある。
小説版では、小学生時代が書かれており、鬼丸と呼ばれるようになった経緯が書かれている。
作者によると、初代若乃花をなんとなくイメージしてキャラクターを作っているという[6]
小関 信也(おぜき しんや)
声 - 村田太志[2]
大太刀高校三年生で、相撲部の部長。身長173cm、体重108kg。
廃部同然の弱小相撲部で「大関」という呼び名でからかわれ、相撲道場は部員には手を出さないという条件付きではあるものの佑真ら不良達に占拠され、ダチ高一の腰抜けと罵られる日々に耐えつつ二年もの間一人相撲部を守っていた。
基本的には優しく真面目な性格で常に気配りも出来る常識人ではあるが、それ故気が弱く卑屈な面もあり、おおよそ格闘技には向いているとは言えない性分の持ち主でここ一番の勝負弱さから中学時代から五年間公式戦未勝利ではあったが、それでも相撲を心から愛しておりその真摯さは実力者である火ノ丸や真田ですら尊敬、畏怖の念を抱く程である。部長という立場があるにも関わらず仲間が増えようとも控えめな言動は変わらず、情けない部長と自分を卑下する等未だ自分に自信が持てない事を火ノ丸に吐露するも、どれだけコケにされようと相撲部を守り続けた自分がいなければ誰も集まる事はなく、それは紛れも無く自分の功績である事を火ノ丸に感謝されるとそれをきっかけに部長としての自覚と覚悟を認識するようになり、仲間が敗れた際には「謝ったりするのはもうやめよう」と檄を飛ばし部長らしく仲間をまとめ、徐々にではあるが心の成長が見て取れるようになる。そして真田との後がない大一番を迎えるとかつてないほどの精神的重圧から萎縮しそうになるも、こんな自分が仲間達から頼りにされ部長として認められ勝利して報われる姿を望まれている事を知り、勝利への決意を盤石なものとしその「心」は真田との「技」の差を埋め得るまでに強くなるに至る。しかし個人戦では仲間同士の潰し合いという初めてのシチュエーションに困惑し、真田戦のようなモチベーションを発揮できずにいたが、國崎と火ノ丸の戦いを目の当たりにし自分も一人の力士として火ノ丸と戦いそして勝ちたいという野心が芽生える。
部員一人だけで相撲道場が使用不能の時期も、四股踏みは勿論の事一人砂嚢を担いでのトレーニング、知り合いのいる西上高校への出稽古などで稽古は怠っていなかった。火ノ丸から鍛えられた足腰を活かすための助言を受け、腰を割ってどっしりと構える取り口を意識することにより引き技に負けない四つ相撲が取れるようになった。その後インターハイへ向けての強化プランを桐仁から提示され、欠点である腕力の無さを克服すべくウェイトトレーニングを中心とした筋力強化に取り組み、石高への出稽古で実践経験を積み部長らしく仲間をまとめたり堂々とした言動が身につきつつあり、予選一回戦大将戦において消化試合とはいえあまり注目されない中まさかの電車道を決め圧勝、早くも強化稽古の成果を上げ観衆の度肝を抜いた。決勝では副将戦で真田と当たり既に二敗し後の無い状況に一旦は委縮するが、火ノ丸らへの激励もあり調子を取り戻し真田の猛攻にも持ち味である忍耐力を活かした守りの相撲を貫き通してがっぷり四つの引き付け合いに持ち込み、最後まで「心」を強く持ち続け激闘の末真田に勝利する。火ノ丸がダチ高全国行きを決めた後同じく個人戦に臨むも上述のモチベーションの低さにより他校生徒との対戦でも立合いで不覚を取る有様だったが、尊敬する力士に勝ち金星を上げたいという一人の力士としての野心を胸に火ノ丸と対戦、負傷していたとはいえ彼と互角の引き付け合いを繰り広げるも惜敗。自身もまた火ノ丸のライバル足りうる力士である事を示した。このように良くも悪くも「心」の状態が実力に影響しやすい力士であり、名古屋での強化合宿の際はそれが浮き彫りとなり金沢北高校の相沢との邂逅を経てそれが度胸の無さ故の弱点である事を痛感、無ければ身に付ければ良いという決意の下ハチ公前で黙々と四股を踏み続けるという、端から見れば罰ゲームにしか見えない特訓を己に課す。(國崎から借りたプロレスマスクを被った上でという申し訳程度の措置はあった)
読み切り版では、相撲好きという設定ではない。
五條 佑真(ごじょう ゆうま)
声 - 武内駿輔[2]
大太刀高校三年生。身長186cm、体重87kg。生徒会副会長の五條礼奈は妹[7]
ダチ高の不良グループの元リーダー。空手の有段者で[8]入学以来ケンカ無敗の「ダチ高・最強の男」と持て囃されていた。当初は相撲の事を「裸同然の姿で男同士が抱き合う競技」と嘲り、小関を追い出して相撲道場を舎弟と占拠していたばかりか、小関が校庭の角に作った手作りの土俵を破壊する等相撲を侮辱する行為を働いたために、激怒した火ノ丸と対立。趣味である人間サンドバッグを火ノ丸に行うも自身の体力と拳の耐久力が先に底をつき、火ノ丸のぶちかまし一発で軽々とふっ飛ばされ完敗を喫する。
その後、火ノ丸に半ば強制的に石神高校相撲部に出稽古に誘われる。沙田や金盛といった相撲部の強豪達を目の当たりにし、帰り道で火ノ丸に「勝てそうな奴としか戦わないのか」と問われた事で自らがダチ高という箱庭の王に過ぎなかった事を思い知らされ、本当の意味での最強を目指すべく意地とプライドを捨てて相撲部へ入部。自分の意思で自分達が荒らした部室を一人で掃除し、小関にそれまでの無礼を謝罪。彼の事を重要な局面では「部長」と呼ぶなど敬意を払うようになる。また、入部以後は喧嘩と煙草を絶っている。相撲部に加入してからも高校入学当初からの付き合いの舎弟達からは試合を応援、観戦されるなど慕われている描写がある。
空手と喧嘩の経験を相撲に生かし、突っ張りといなしを主体とした取り口を得意とするようになるも、そうして相撲に真摯に向き合うにつれ、不良時代の振る舞い(特に小関に対する再三の横暴)を省みるようになっていき、自身の不良行為が原因で確執があった恩師・高荷との経緯を経て、「覆水を盆に返す」という言葉を胸に改めて自分の勝利で相撲部に貢献する決意を固める[9]。弱点である引き技に対する弱さを桐仁から提示された対策稽古で克服し、更に磨きをかけた空手技による怒涛の連打を浴びせ予選一回戦で難なく三勝目を上げ、ダチ高強しの気風を観衆に広げた。決勝では中堅戦で金盛と当たり突き合いの勝負に出て格上の金盛に対し猛攻を凌ぎつつ大技「掛け突き 破城掌」を決め一旦は優位に立つが実力差を埋めるには至らず最後は敗北した。その後個人戦では再度金盛と対戦するも組まれたら何も出来なくなるという弱点を見透かされ完敗を喫するも、蛍と共に今はお荷物である事を自嘲しつつ全国ではチームに貢献する一勝を挙げる事を誓う。
父親は大学病院の副院長で実家が金持ちであるため、不良にも関わらず習い事は空手を始めそろばん、習字、水泳と大方は極めている等育ちが良く、それが逆に本人にとってのコンプレックスとなっておりグレた一因でもある。掃除好きで火ノ丸のピンチヒッターで作ったちゃんこ鍋が好評を呼ぶ等意外と家庭的な面がある。また学業も優秀で、授業にはきちんと出席しているらしく、本人いわく「授業を聞いているだけ」で余裕で学年上位の成績を維持している。
小説版の二作目では、中学時代が描かれ、不良になった経緯が描かれた。
國崎 千比路(くにさき ちひろ)
大太刀高校二年生。元レスリング部員。身長180cm、体重97kg。
国体で個人戦優勝を果たすほどの実力者で、将来は総合格闘技の選手になり全米で頂点に立つ事を夢見ている。
裏表のない竹を割ったような性格ではあるが、学園祭の余興で他の運動部の強者と異種格闘技戦を行うなど目立ちたがりで自己顕示欲が強く、自分に負けた相手には痛烈にダメ出しを行うなどかなり横柄で面倒な性格。さらに、そういう日頃の行いが顰蹙を買っていることにも気付かない空気の読めなさも災いして、初めは十人ほどいたレスリング部も最終的には千比路一人だけになってしまっていた。しかも自分がレスリング部を辞めた途端に自分以外の部員全員が復帰していた事を後に知り、嫌われていた事を痛感しショックを受ける。しかし、レスリング部のコーチだった師岡に論され、自分自身の強さにしか興味がなく、他人が足を引っ張る団体戦が嫌いだった過去の自分に気付く。相撲に出会い志を同じくする本当の仲間を得た事で心境が変化し、他人のために勝とうと思うようになるといった精神的な成長も見せている。その一方で個人戦での仲間同士の潰し合いに戸惑う小関や蛍らに、「仲間である事と馴れ合う事は違う」と諭すように格闘家らしい勝負の世界における割り切りの精神も持っており、その勝負に対する心構えは小関の決意を後押しした。
当初は相撲の事を「手がついたり土俵から出ただけで勝負がついてしまう負けの重みが軽い競技」と見下していたが、学園祭の余興で火ノ丸に敗れたことで「簡単に勝負がついてしまうからこそ勝ち続けるのは難しく、その上で頂点に立つ人間は本物の強者である」と相撲に対する認識も改め、火ノ丸と相撲に強い興味を抱くようになる。そして極めてしまった感のあるレスリングの次を探すための異種格闘技戦であった事を明かし、総合格闘技に必要な相手を押しこむ力、簡単に倒されない強靭な足腰を身に付けるべく相撲部に入部する。その後新人大会に出場し大河内を下すなど相撲初心者とは思えぬ戦績を上げるが、一目で圧倒的強者と見抜いた久世と対戦、レスリングで磨いたフットワークを駆使して戦うもことごとく対応され四つ相撲に持ち込まれると寄り切られ完敗を喫する。その後桐人から摺足が全く身についてないゆえ足をすくわれるとの助言を受け、摺足の基礎稽古をレスリングのフットワークトレーニングとミックスさせた独自の特訓に取り組んでいる。予選一回戦ではレスリングとの共通技である外無双を披露し、決勝戦では次鋒にて荒木と対戦し攻防目まぐるしい技と技の応酬の末、敗北寸前に火ノ丸の「鬼車」で逆転勝利を収め、力士としての才能が開花しつつある事を示した。その後個人戦では小関とは対照的に初めての公式戦での火ノ丸との対戦に滾り、一回戦では沙田の技である「上弦之月」を披露。一度見ただけで技術を模倣してしまう並外れた格闘センス、吸収力をもって火ノ丸との対戦に臨みこの大会で見てきた様々な技で彼を翻弄するも国宝である火ノ丸を倒すには至らず完敗、負けるべくして負けたと実力差を認めつつ火ノ丸が強くなり続ける限り、自分も強くなれる事を彼に感謝した。全国大会団体戦準決勝では、三ツ橋の気迫のこもった勝負に感謝し、加納を今まで地味だと決めつけていた寄り切りで倒した。
すでに結婚をして子供もいる姉と、栄華大附属相撲部に所属する兄・兵藤、相撲好きの祖父、妹と弟が一人ずついる。小学5年の時に両親が離婚しており、その際折り合いの悪かった兵藤が父親に引き取られたことで自身は母親に引き取られることになった。桐仁によれば筋金入りの格闘一家で、母親と祖父は柔道、離婚した実父はレスリング、母の再婚相手である義父は元ボクサーと格闘技経験者らしい。勉強は苦手で、中間テストでは相撲部唯一の補習行きとなり、意外に成績の良い佑真や火ノ丸に逆ギレする有様だったが、石神高の秘密兵器荒木と出会ったことで、時間を無駄にしている場合ではないと痛感し、二度と赤点は取らないと心に誓っている。
小説版の二作目では、兵藤と暮らしていた小学生時代が描かれた。
三ツ橋 蛍(みつはし けい)
大太刀高校一年生。元音楽部員。身長162cm、体重50kg。
気弱だが同級生の火ノ丸に対しても「さん」付けで呼び、丁寧語で話す礼儀正しい性格。千比路からは「ホタル」と呼ばれている。
6歳からフルートをやっていたが、スポーツに打ち込んだ経験は全くなく、ひ弱な体つきの自分にコンプレックスを抱いていたが、自分と同じように小柄な体格ながらも大きな相手に立ち向かっていく火ノ丸の姿に感化されて相撲部に入部を決意した。
桐仁の入部に伴い、その実力を目の当たりにしたことで補欠落ちするのではないかと焦るが、彼が選手になれないことを知り奮起。部の役に立ちたいという思いから基礎練習に打ち込むも、現状の自分の力では石高戦では到底戦力になり得ない現実を桐仁から告げられるが、ダチ高の勝利のためならば憧れである火ノ丸のような真っ向勝負を捨てる覚悟がある事を桐仁に宣言すると、ひたすらに小兵の身で真っ向勝負に拘り続け負けを重ねる「愚直な道化」を演じ続け、その撒き餌をもって大一番にて大技変化「八艘飛び」を仕掛ける秘策を桐仁に授けられ決勝戦先鋒にて実行に移すが、事前に金盛に想定されており彼から忠告を受けていた間宮に予想以上に素早く対応された事により敗北した。その後の個人戦でも初戦敗退で結局千葉予選では一勝も挙げる事は出来なかったが、全国では必ずチームに貢献する一勝を挙げると佑真と共に誓った。全国大会準決勝では、会場全部を敵に回す覚悟で奇策を弄し、首藤を土俵際まで追い詰める。しかし、あと一歩のところで首藤に出し投げを出されそうになるも何とか堪え、そのまま土俵下に道連れにした。だが、直後の物言いで同体と判断され、再試合で呆気ない敗北を喫した。その際に左足を痛めた。だが、その戦いぶりは國崎や火ノ丸を奮起させた。
辻 桐仁(つじ きりひと)
大太刀高校一年生。身長175cm、体重72kg。
火ノ丸とは小学生の頃に同じ相撲クラブで稽古に励んでいた無二の親友。久世に敗れて落ち込んでいた火ノ丸の前に現れ、相撲部に監督が必要であることを教える。その後部員達に自分がコーチをしている中学生相手に相撲を取らせ、自身の監督としての実力を示した上で彼らの弱点と伸び代を指摘し自ら監督に就任した。
選手としての実力は高く火ノ丸と互角に渡り合う程だが先天的な肺機能の障害が小学生の時に発覚。20秒以上戦うとまるで溺れるように呼吸が出来なくなり生命さえ危うくなる難病(現実の角界にも、桝乃山のように戦える時間が限られる力士が存在する)とわかり、医者を回るも治療法は見つからず己の運命を悲観し一時は相撲の全てを自分から遠ざけていたが、同じく過酷な現実に直面するもそれに抗い続ける火ノ丸を目の当たりにし、彼を支える側の存在になるべく一念発起して独学でマネジメント学、監督論等を身に付ける。サポート側に回ったとは言え相撲にかける情熱は未だ失われておらず、部員の稽古のため高荷の道場や漁船などに礼を尽くして頼み込むなど、相撲部のためなら土下座をする事も躊躇しない強い覚悟を持っている。そして全国大会前の合宿にて三ツ橋の激もあり選手復帰を決意。全国大会の決勝では怪我で戦うことが出来なくなった三ツ橋の代わりに、次鋒として遂に土俵へと上がる。
前述の通り相撲の実力は高く、病気さえなければ小学生横綱は辻であり国宝「鬼切安綱」と呼ばれていたかもしれないと火ノ丸に言わしめ、稽古の最初の一番に限っては国宝クラスに成長した國崎でさえ1勝もできなかった。また、天王寺も辻のことは知っており注目していた模様。
また相撲部に入り知り合った三ツ橋とは、最初こそ奮起させるために煽ったものの、実力が足りないことを理解した上でどんな手段を使っても仲間の勝利に貢献したいと誓う姿や、自分の選手復帰を決心させてくれた恩もあってか火ノ丸とは違う形での友情を築いている。
学業の方は意外にも赤点スレスレ。「勉強してないだけで、すればもっと取れる」と本人は弁明しているが、名古屋城の城主を大名ですらない宮本武蔵と答えるなど勉強そのものが苦手な模様。
小説版では、小学生時代の大会に火ノ丸の応援に駆けつけていたことが書かれており、鬼丸と呼ばれるようになった経緯を目の前で目撃している。
五條 礼奈(ごじょう れいな)
大太刀高校二年生。生徒会副会長(ただし仕事はしない)でミスダチ高。佑真の妹。身長167㎝、体重51kg。
表向きはダチ高のアイドル的存在であるが、実際は気に食わない相手は手段を選ばず徹底的に潰そうとするなど腹黒い性格。それ故男子からの評判は良いが、女子受けは悪い模様。兄の佑真にはブラコンとも思える感情を抱いており、佑真の前では「かわいい妹」といった面を見せることもある。彼女もまた相撲の事を「ふんどし姿で行うかっこ悪いスポーツ」と嫌悪しており、佑真が相撲部に入部したことを快く思っていなかったため、相撲部、特に佑真が相撲を始めるようになった張本人である火ノ丸を目の敵にし相撲部を潰そうともしたが、失敗に終わる。そして癇癪をぶつけようと揺るがぬ佑真の決意が本物だと知ると、少しずつであるが相撲に興味を傾け、兄を応援するようになった。
その後火ノ丸が久世に敗北し落ち込んでいるのを見かねて「そんなに辛いなら辞めればいいのに、なぜ相撲をやっているのか」と素朴で残酷な質問をぶつけるが、火ノ丸の相撲への飽くなき情熱を知ると、青春の全てを懸けられるものを持たず、無為に日々を過ごすだけの自分の生き方に疑問を感じるようになる。
インターハイ県予選のあと、1年生の堀がマネージャー希望を表明すると、その場の勢いに近い形ではあったが、対抗心を燃やして自分もマネージャーとして入部する。名古屋での合宿のときには、潮とともに駿海の指導をうけることになる。
堀 千鶴子(ほり ちづこ)
大太刀高校一年生。眼鏡で三つ編みの、大人しい優等生タイプ。インターハイ県予選を観戦し、相撲部の戦いぶりに感銘を受けて、マネージャーを志願して入部した。勉強熱心で、最近興味を持ち始めた相撲にも、既にかなりの知識を持っている。第1話で電車内で痴漢に遭っている所を火ノ丸に助けられ、彼に想いを寄せているらしき描写がある。
小説版の二作目では、メインの回がある。

その他の教師・生徒[ソースを編集]

師岡 雄一郎(もろおか ゆういちろう)
大太刀高校レスリング部監督。38歳で独身。会話の時に相手を「YOU」「Mr.〇〇」と呼ぶが、本業は英語教師ではなく体育教師である。己のストイックさを周囲にも強要し、部員が次々辞めても全く意に介さない千比呂には頭を痛めていた。千比呂がレスリング部に相撲のための出稽古に来た際は、復帰した部員達の練習風景を見せ、「頂点を目指しストイックになるのは良い事だが、それを他人に強要したことはいけない」と過去の言動を諌めた。国体優勝まで上り詰めた彼に何もしてやれなかった事を悔いており、部員全員を引き連れてインターハイ県予選を観戦。感動した部員達は千比呂らの戦いの映像を拡散させ、ダチ高全体が相撲部を認めるきっかけを作った。
所謂独身貴族であり、オープンカーを個人所有しておりそれに対する造詣も深い。
ユーマ軍団(幹部)
大太刀高校三年生で、佑真の舎弟の三人組。モヒカン頭が西郷、長身のオールバックが舟木、小柄な金髪が橋。全員入学初日に佑真に喧嘩を売ってボコボコにされて舎弟になるも、それなりに佑真を慕っているようで、彼が相撲部入りしてからも応援し続けている。それぞれ集団だと威勢が良く強硬姿勢だが、一人になると大人しくなり石高に喧嘩を売る度胸はない等、典型的な現代型のヤンキーであり、佑真の実妹とは言え女子である礼奈に足蹴にされ顎で使われている。

石神高校[ソースを編集]

大太刀高校と同じ県にある高校。県内でもトップクラスに治安が悪いヤンキー校として悪名を轟かせている。相撲部は関東大会2位の実績がある強豪で、現在でこそ同校の不良達からも非常に恐れられているものの、以前は度重なる嫌がらせを受け、不良が学外で起こした問題によって大会出場停止処分になったことも何度かあった。だが、真田が「血煙の一夜」を起こしてからは相撲部に手を出す者はいなくなったという。
沙田 美月(さだ みづき)
石神高校一年生で、相撲部のエース力士。身長182㎝、体重91kg。異名は国宝「三日月宗近」。
一見するとチャラい言動が多く、主将の金盛の目を盗んでは稽古をサボろうとする軽薄者だが、天性の運動神経を誇り中学から相撲を始めたにも関わらず、三年時には「中学横綱」に君臨するほどの実力者。
基礎練習はサボるが実戦練習になると凄まじい実力を発揮し、他の部員たちが疲労困憊になっても余裕の表情を浮かべ、石神高校の中で一番強いといわれている。中学時代からマワシをほとんど取られる事なく相手を倒し続けたため、そのマワシは新品同然であるという。
相撲を始めた動機は、当時の火ノ丸を見て「ダサい締め込み姿も恰好良く見える男になりたい」という事である(小説版でその経緯が詳しく書いてある)が、皮肉にも土俵に上がった際には彼を応援しに来た女子が観戦していて畏怖するような威圧感を発揮してしまう。そしてまた皮肉にも自分が戦いたかった相手である火ノ丸は中学時代は相撲界から姿を消しており、不完全燃焼な心を抱えたまま才能のみで頂点に立ってしまったため相撲に対して今一歩真剣に取り組む事が出来ずにいた。しかし、念願叶って自身のライバルになり得る火ノ丸と対戦し、らしくなく負けん気を隠そうともせず双方全力での激闘の末敗北すると、それまで負けたことがなかった故感じる事もなかった悔しさを生まれて初めて実感し、その悔しさをバネに基礎練習にも積極的に取り組むようになる。
しかし全国大会で鳥取白楼高校の天王寺相手に何もできずに敗北、さらに新人戦で火ノ丸は久世に敗北したことを知り、自分が最早上から何番目かもわからない地位である現実に直面し、今度は生まれて初めての「挫折」を味わう。同時に自分がどれだけ相撲が好きだったのか再認識し、「一番好きな相撲で一番(学生横綱)になり再び笑う」ことへ執着するようになり、以後は表面上は以前と同じく飄々としつつも土俵上では観客すらも恐怖するほど張りつめた空気を纏い、一切の無駄を廃し勝利する相撲を完成させ成長した大河内をも一瞬の内に葬り去った。そして再会した火ノ丸に改めて三年もの間屈辱に耐えてきた事に尊敬の念を表するも、自分は三年も待たず火ノ丸を含めた国宝達を全て倒し頂点に立つ事を宣言した。しかし団体戦決勝で火ノ丸に敗れ負傷、個人戦は棄権した。
再登場後は前髪をアップにしていた髪型が変わり、一切整えていない無造作な頭髪となりそれが彼の土俵での修羅の如き烈気に一層拍車をかけている。
金盛 剛(かなもり つよし)
石神高校三年生で、相撲部の主将。身長189㎝、体重138㎏。
不良の佑真をして「ヤクザ」と形容されてビビらせる強面の巨漢で、口元に傷がある。右肩のサポーターはかつて怪我した時の名残で、ゲンがいいため、完治した後もそのままつけ続けているとの事。沙田とは同じ相撲クラブ出身で、彼のチャらい言動やサボり癖には呆れたり腹を立てることも多いが、期待の一年生として目をかけてもいる。「金剛力」の異名をとる全国でも名の知られた高校力士であり、当初はやや傲慢な性格で出稽古に来た火ノ丸を「単なるチビ」と侮り相手にもしていなかったが、自らに真っ向勝負を挑み勝利した事でその認識を改め、「沙田のライバルとなる男」と認め、自身においてもこの敗北は天狗になりかかっていた己を見つめ直す機会にもなり更なる成長への足がかりとなった。春の全国大会団体戦では高校横綱天王寺率いる鳥取白楼高校相手に敗れはしたものの自身は勝ち星を上げたと推測され、その実績で更に全国に名を揚げ現在は準国宝級とされ、あと一つ結果を出せば国宝認定は間違いないと言われている。
体重が90キロ以上もある沙田を片腕で持ち上げて放り投げてしまう剛腕を誇り、その剛腕を生かした右四つを得意とする一方で突き押し相撲も得意とする組んでも離れても器用に立ち回れるオールラウンダー。また火ノ丸に敗北を喫した以降はどんな相手でも決して侮らず、危険を冒さず最も勝率が高い取り口を選択し、確実に勝利をものにする熟練の域に達した力士としての心構えも合わせ持ち、その用心深さが他の部員の試合においても役立つ事もあった。一度勝っている佑真との再戦にもその盤石の心構えが崩れる事はなく、未知の領域に踏み込むのを良しとせず、あえて彼の土俵である突き合い相撲を受けて立ち、佑真の起死回生の一撃をこめかみに貰うも勝利は渡さず、最後は波離間投げを豪快に決め、佑真を侮りがたしと認めつつ実力差を示した。個人戦では佑真を再度破り、準決勝では大河内を破り、決勝に進出。火ノ丸に敗れたものの、2位として全国大会への出場を決めた。
強面に似合わずあがり症で、大会で取材を受けた際にはかなりあがっていた。また、あまり口が回る方ではなく、口達者な桐仁に対しては上手く乗せられ頑として拒否していた合同稽古を許可してしまっていた(沙田は不在で秘密兵器の荒木は謹慎中であったため、さほど手の内を晒す事に抵抗はなかった)。
卒業後の進路は本人は教職に就き相撲を次の世代に広めたいと思っているが、複数の相撲部屋、大学相撲の強豪校から引合いの話が来ており悩んでいるらしい。
小説版の二作目では、メインの回があり、日記をつけていて苦悩や心理描写がじっくりと描かれている。
真田 勇気(さなだ ゆうき)
石神高校三年生の相撲部員。身長175㎝、体重121㎏。
眼鏡をかけており、強面の金盛とは対称的に仏のような柔和な顔立ちをしているが、「小三でリーゼント、小六でヤクザにスカウトされるなど、小学生時代から筋金入りのヤンキー。当時から一匹狼だったが、高校入学当初に学内の不良グループによる相撲部襲撃計画を聞きつけ、一人で100人の不良を一人残らず半殺しにするという『血煙の一夜』と呼ばれる抗争を起こして以降は相撲部との間に絆が生まれ、そのまま入部し性格も丸くなった」という武勇伝が広く流布されている。基本的には面倒見の良いおおらかな性格だが、素行に問題のある荒木を含めた近隣の不良たちを黙らせる威圧感を持つ。
実はそれらの経歴は全て噂に尾ひれ背びれが付いたものであり、実際はヤンキーであった時期は無く小学三年生から相撲をやっている十年近いキャリアを持つベテラン力士であり、相撲部のためなら自ら汚れ役を買って出るような、心から相撲を愛する男である。「血煙の一夜」も、イタズラ半分で相撲道場に放火しようとしていた不良グループの計画を止めるべく、相撲部に迷惑がかからぬよう自ら退部届を出してから、不良30人を一人で倒したというのが真相であった(この話を聞いた荒木は「充分ヤバい」と評していた)。「ヤクザと談笑していた」という噂も存在していたが、実際は強面の金盛と間宮の三人で遊んでいたのが真相。不良達どの喧嘩後に停学となるも、停学が明けると同時に再入部した。その頃に小関の存在を知り最初は自分達と同じく不良達が原因による不遇な環境に同情しつつ歯牙にもかけていなかったが、自分のそれを遥かに超える彼の相撲を取り巻く環境の過酷さに驚き、またそれに二年もの長期間を耐え続ける小関の底知れぬ忍耐力にいつしか恐怖を抱くようになり、早い段階から彼がいつか石高の全国行きへの障害になるかも知れないと警戒し、多くの人間から侮られる彼の本当の実力や今まで積み重ねた稽古の量を見破っている。
春の地区大会で沙田、金盛と共に出場。ダチ高との対戦では小関と対戦し、勝利を治めている。その頃から既に小関を侮れない存在と認識しライバル視しており、自分の予測通り仲間を得た事により自分との技の差を埋め得る心の強さを持った小関と団体決勝副将戦にて再戦する。突っ掛けによる揺さぶりをも辞さない本気の試合運びで序盤は熟練の技による猛攻をもって彼を圧倒するも仕留め切れず終盤、一方的な攻めがたたって息が切れその隙をつかれ土俵際まで追い込まれると、最後の意地で捨て身覚悟の打棄りで逆転勝利を狙うも小関の予想以上の勝利への執念の前に、際どい判定ではあったが先に土俵を割っていた事を潔く認め、敗北した。
荒木 源之助(あらき げんのすけ)
石神高校一年生の相撲部員。身長179cm、体重86kg。
中学時代に柔道で日本一を取り、夢は総合格闘技で頂点を取ることでその過程で相撲を始める、と國崎と似た経歴と夢を持つ。火ノ丸の名を騙った國崎と手合わせするも両者譲らぬまま横槍が入り、火ノ丸が別人である事に気付くと早々と引き上げて行ったが國崎を強者と認め「チハル」と呼びライバル視するようになる。一方国崎からは意趣返しもあり「ゲンゴロウ」と呼ばれている。事あるごとに自分をツイてるツイてないで運気を測る癖がある。
良くも悪くも思ったことをそのまま口にするタイプであり、停学で自宅謹慎中にも関わらず「鬼丸」見たさにダチ高に乗り込むなど軽率な言動が多いが、一方で真田の言うことは(彼の誇張された噂もあり)素直に聞く等下級生として最低限の礼節は心得ており、ライバルである國崎と比較すると幾分は空気が読める方である。頭も國崎と同じくあまり良い方ではないようで上記の性格もあって三枚目的な役どころが目立つが、勝負事に関しては非常にストイックな価値観の持ち主で運のような外的要因の介在しない純粋な強さによる完全な勝利を求める。試合になると人が変わったように一切の雑念を削ぎ落とした針のように研ぎ澄まされた集中力を発揮し、自分の思考以外を完全に「削ぎ落とす」事が出来るため、例えそれが投げられている最中であっても一切取り乱す事なく異常とも言える冷静さで思考を加速させ、勝利への最適解を見つけ状況を打開する若年にして格闘家として完成された精神を持つ。
入学直後に停学になり相撲部の稽古も一日しか参加していなかったが、その一日だけで金盛が「秘密兵器」と称するほどの才覚を見せつけた。その後その実力をもって団体戦メンバーに抜擢されインターハイ予選に出場し、他の部員らと同じく無敗で決勝進出を決めると次鋒戦にて國崎と対戦する。柔道対レスリングとしての戦いはほぼ互角であったが、力士としての戦いには敗れるという形で彼に敗北を喫した。
間宮 圭一(まみや けいいち)
石神高校二年生の相撲部員。身長182cm、体重166kg。
スキンヘッドの厳つい顔と予選出場選手中最大とされる圧倒的な巨体が特徴。近眼で普段は眼鏡をかけており(相撲部の活動の際にはコンタクトレンズを着用している)、その際の人相は金盛と共にヤクザと間違われる程の強面。IH予選決勝で先鋒戦にて蛍と対戦し、八艘飛びをしかけられ背後を取られ窮地に陥るも、金盛の助言もあり素早く対処し勝ち星を上げる。個人戦では準決勝で火ノ丸、3位決定戦では大河内に敗れ、全国大会への出場は果たせなかった。
単行本7巻のプロフィールによれば、アイドルに詳しいという趣味があり、カラオケも相撲部メンバーの中で一番上手い、実家の花屋の店番をすると客が来なくなることに悩んでいる等、外見とは裏腹に至極まともな感性の持ち主かつ常識人。火ノ丸に敗れて意気消沈する沙田を、来年を見据えるよう励ますなど、先輩らしい心遣いも持ち合わせている。
菅原 隆史(すがわら たかし)
石神高校相撲部監督。37歳で既婚者。日本史の教師。風貌も性格も温厚で、相撲の選手の経験もないが、練習メニューや合宿の手配、沙田に相撲部屋を紹介するなどマネージメントを一手に引き受けており、金盛以下、部員達には尊敬されている。また相撲部の顧問ということで校内の不良達からも一目置かれている。

栄華大附属高校[ソースを編集]

埼玉にある関東一位常連と昨年度IH団体戦準優勝の強豪校。
久世 草介(くぜ そうすけ)
栄華大附属高校一年生の相撲部員。身長195㎝、体重142㎏。異名は眠れる国宝「草薙剣」。
長髪を後ろで束ねた大柄な少年で、どこか力が抜けたような茫洋とした雰囲気を湛えている。小学生の時から相撲を取り続けているが、小学四年生以降は公式戦には一切出場しておらず、名門栄華大附属に入学しようとそれは変わらず新入生であるとはいえ相撲部では狩谷と共に偵察やビデオ撮影等、実力不相応な雑務担当に甘んじていた。
横綱大和国(やまとくに)[10]の息子であり、公式戦での出場歴がないのも小学四年生時の取組で対戦相手の狩谷に大怪我を負わせ、父から「あいつが出ると他の若い芽を摘んでしまう」と試合に出る事を禁じられていたためであった。しかし、父の相撲部屋での稽古と現役力士達との実践練習を幼少の頃から欠かした事はなく、戦績がほとんどない時期から相撲関係の記者達はその底知れぬ才覚と実力を期待され、眠れる国宝「草薙剣」といわれて注目を集め、相撲部の監督やコーチからも目をかけられているが、試合には出ないため一部の部員からは妬みややっかみの目で見られ、反感を買われてもいる。
狩谷に無断で選手登録させられた新人戦にも当初は出場する気は無かったが、火ノ丸と狩谷の取り組みを見たことで、自分も火ノ丸と戦いたいという気持ちが生まれ、父の意向に背いて出場を決意。父親譲りの圧倒的な強さを見せつけ対戦相手を次々と薙ぎ倒していき、高校入学以降無敗だった火ノ丸にすら完勝し優勝。「横綱の息子」としての素質と実力を否応なく見せつけ、若年にして完成された横綱相撲から新人戦優勝の実績のみで国宝「草薙剣」の二つ名を戴くという鮮烈な公式戦デビューとなった。新人戦優勝後、父に言いつけを破った事を謝罪した上で自分は相撲が好きであり勘当されようと後悔はしていない事を伝えると、それは大横綱の息子という殻を破り自身の意志で相撲を取るのを促すための戒めであった事を知る。そして改めて父に火ノ丸ら他の国宝達を全て倒し高校相撲で頂点に立った後、角界入りを果たすと誓言した。その後栄華大附属の一員として全国に駒を進め今大会の主役の一角として注目を浴び、もう一人の主役とされる天王寺との邂逅にも怖じた様子はなく「自分は横綱の息子であることを背負って土俵に上がる」と宣言した。
「大和国部屋」の力士たちからは「坊っちゃん」と呼ばれている。また、母親からは「さん」付けで呼ばれている。
狩谷 俊(かりや しゅん)
栄華大附属高校一年生の相撲部員。身長164㎝、体重71㎏。
目つきが悪く、草介とは対称的な小柄な体格をしている。後述の経緯から、自分以上に体が小さいにも関わらず、大きい相手に真っ向勝負を挑む火ノ丸に対して嫉妬や苛立ちにも似た対抗意識を燃やしており、何かにつけて突っかかってくる。
彼もまた火ノ丸のように体格に恵まれないことで憧れである大和国のような横綱相撲を否定される挫折を経験しているが、彼の場合はそれを早々と受け入れ小兵であることを最大限に生かしたスピードとテクニックを駆使し、素早く相手の懐の下へ潜り腰を浮かせ多彩な足技で狩る取り口を持ち味として結果を出してきた。国宝「小龍景光」の異名をとる日も近いと名塚は見ている。
草介とは小学生からの幼馴染であり、小学四年生時の取組で草介に怪我を負わせられたのが彼であった。そのため、父の命令とはいえ頑なに試合出場を拒む草介には後ろめたさと歯痒さを感じ、自分が強くなり草介に相応しい「ライバル」となれば試合に出てくれるようになるという思いを抱いている。火ノ丸との戦いに敗れるもその取り組みを見て闘志を取り戻しつつある草介を見て、彼に火を付けたのは自分ではなく火ノ丸である事を悔しがりつつも嬉しそうな表情を浮かべた。その後全国大会で草介と共に再登場したが個人戦の出場権は逃しており、団体戦に出場した場面は描かれないまま決勝戦では控えメンバーである。
小説版では、火ノ丸と同じ大会に小学校6年生の時に出場しており、2回戦で敗れた事が明かされた。火ノ丸とは組み合わせの都合上、対戦することはなかった。また、大和国部屋にも出入りしており、力士たちとも親しい間柄である。
四方田 尽(よもだ じん)
栄華大附属高校三年生の相撲部主将。身長184㎝、体重165㎏。個人戦では準決勝で加納、3位決定戦では天王子に敗れるが、団体戦のために力を温存していた様子であった。
澤井 理音(さわい りおん)
栄華大附属高校二年生の相撲部員。身長183㎝、体重149㎏。
「相撲は大きく重くなければならない」と考えている。
兵藤 真磋人(ひょうどう まさと)
栄華大附属高校三年生の相撲部員。身長186㎝、体重128㎏。
ノリの良い軽快な性格をしている。國崎の実兄であり、両親が離婚して父親に引き取られたため兵藤姓を名乗っている。幼少期から國崎の興味を持った分野をことごとく後から奪っていたため、彼からは一方的に敵視されている。
ダニエル・ステファノン
栄華大附属高校二年生の相撲部員。身長199㎝、体重131㎏。
ブルガリア出身の留学生力士。同国出身の大相撲力士の活躍で相撲に興味を持ち、幼少期にテレビで見た大和国に影響されて彼と日本文化のファンになる。
相撲以外の趣味として日本の寺院巡りをしている。
中嶋 悠希(なかじま ゆうき)
栄華大附属高校三年生の相撲部副主将。身長188㎝、体重119㎏。
インターハイのレギュラーには選ばれていないが、部賃達からは相談事は四方田よりも彼にするなど慕われている。腰痛持ち。

鳥取白楼高校[ソースを編集]

鳥取県にある全国有数の強豪校であり全国大会六連覇という偉業を達成している。日本全国のみならず海外からの留学生を積極的に取り入れており、そこから多くのプロ力士を輩出しており現最強横綱の刃皇の出身校でもある。昨年度のIHと春の全国大会の団体戦で石神高校を破った。

天王寺 獅童(てんのうじ しどう)
鳥取白楼高校三年生の相撲部主将。身長188cm。国宝「童子切安綱」。
昨年度及び一昨年の高校横綱であり、中学三年時には中学横綱、小学六年時には小学横綱の座についている。その輝かしい戦歴が示す通り高校入学以降から現在に至るまでの公式戦は無敗、更には全日本選手権においても社会人や大学生らの年上の強者達を叩き伏せ優勝、名実共に高校相撲界のみならず全てのアマ力士達の頂点に君臨する男。その最強と言って差し支えない圧倒的な実力は現最強横綱にして白楼高校出身の先輩である刃皇をして、自分に引導を渡すのはこの男かも知れないと警戒され、本場所で当たるのを避けるために自分と同じ部屋に引き入れようとする程である。
その威容とは裏腹に普段は礼儀正しく謙虚な佇まいを崩さないが、それらの品位としての皮を剝けばその内心は鬼の気迫が漲っており謙虚さとプライドが高い次元で同居する、高校生にして既にその風格は横綱のそれである。その威圧感は当時高校二年生の一年前の時点で年上である寺原をすれ違っただけで畏怖させ、虎視眈々と自分の首を狙う全国の強者達の放つ敵意をそれ以上の烈気で跳ね除ける程だが、関西出身という出自もあり意外にも普段は流暢な関西弁で気さくに会話する姿がよく見られ、尊敬と羨望を一身に集める横綱という地位を目指すものとしての心構えとして、ただ必死に相撲に取り組む事を良しとせず相撲を楽しむ事を忘れず、王者の余裕としての笑みを絶やさないようにする等、相撲に対する姿勢も独自の拘りと美学を持つ。その一方で王者の有り様としては似つかわしくないとも言えるほどの研究熱心な一面もあり、大会前には自分と対戦する可能性のある力士の全てを研究しておくのは日課であり、相撲とはおおよそ関連性のない情報までを網羅する勤勉さは時に相撲オタクと揶揄される事もある。
今でこそ恵まれた体躯の持ち主ではあるが、小学生時代は身長が伸びず体格差に苦しんだ時期があり、それでも生き残るために技を磨きその技を持って小学横綱の座につき、その頃の「小さくても勝てる相撲」は当時の火ノ丸に大きな影響を与え、鬼車、百鬼薙等の豪快な投げ技は元は彼の技であった。その後中学へ進学すると諦めていたはずの身長が急激に伸び始め、彼が中学横綱になった頃には大型力士の"体"の圧力と小兵力士の"技"の巧みさを併せ持つ怪物と化していた。この偶然の産物とは言え余りに順調すぎる来歴は「相撲の神が舗装した道」とも比喩される。層が厚い事で有名な鳥取白楼高校相撲部の中でも一年生の頃からレギュラーを務め、常勝軍団の絶対的エース力士として活躍、自身は二年連続の高校横綱、チームとしては団体戦六年連続優勝という偉業に大きく貢献した。火ノ丸達は出場できなかった春の全国大会では、団体戦の大将戦において沙田をして「勝てる気がしない」と思わせる程の力量差で圧倒した。その後全国大会前のテレビのインタビューに対して「自分が一番相撲が好きだから自分が一番強い」と全高校生力士に対して宣戦布告、本戦においても全国の猛者から一身に受ける敵意を物ともせず個人戦予選を余裕の相撲で全勝、決勝トーナメント一回戦で火ノ丸と対戦する事となる。当然火ノ丸を見くびる事なく徹底的な研究により彼の攻手をことごとく封殺し有利に試合を進めるが、前ミツを許し激しい崩し合いの攻防の末百千夜叉墜を決められたかに見えたが、自分の知らない攻手すらもイメージトレーニングを通して予見しておりこれを空かすと死に体の火ノ丸に変形小手投げ「六ツ胴斬」をかけ勝負を決めた。最後の瞬間まで自分に抗い続けた彼に敬意を払い、勝利の笑顔は潜ませた。だが、個人戦準決勝で久世に敗退、3位決定戦にまわることとなる。
天王寺 咲(てんのうじ さき)
鳥取白楼高校一年生の相撲部のマネージャー。身長152cm、体重40kg。
天王寺の妹で休みには上京し、相撲部屋入りを考えている兄のため各相撲部屋の見学をしている。柴木山部屋を見学しているときに火ノ丸がやってきて、その実力をみることで大太刀高校が侮れない存在だと考えるようになり、火ノ丸には冴ノ山と久世は本当はどちらが強いのかと問う等、小柄で純朴な外見にそぐわぬ観察眼の鋭さ、抜目の無さを垣間見せる。インターハイ千葉県予選にバトとともに偵察に訪れ、その際に礼奈と邂逅し彼女が相撲部のマネージャーとなるきっかけとなった。
学業優秀な優等生であるが、かなりの運動音痴。相撲以外の趣味は麻雀でかなり強い。
バトムンフ・バトバヤル
鳥取白楼高校一年生の相撲部員。モンゴルからの留学生。略称でバトと呼ばれる事が多い。
子どもの頃にテレビで見た大和国や薫山に憧れてモンゴル相撲(ブフ)を始めナーダムで優勝する等結果を出しており、その実績も認められ選抜テストをクリアし鳥取白楼に留学して来た。相撲での栄達を求め海を渡ってきた事もあり当初は礼儀も意に介さない実力主義を通し、同じモンゴル出身の留学生である上級生や果ては天王寺にも食ってかかるような有様だったが、彼に格の違いを見せ付けられ礼儀作法を叩き込まれた後は天王寺をアニキと慕い多少は節度のある態度を保つようになった。その徹底した実力主義は現在の角界に対しても波及しており、薫山等かつての強豪日本人力士達には今もなお憧憬と尊敬の念を抱いているが、今の日本人力士達に対してはモンゴル人力士に勝てない情けない連中と率直かつ辛辣であり、不遜な物言いが目立つものの横綱を志し相撲にかける情熱は本物でありそういった態度も上昇志向と気迫の裏返しでもある。
インターハイ千葉予選に天王寺咲と共に偵察に来た時は稽古中に天王寺の小手投げを無理にこらえたための怪我で左腕にギプスをはめていた。県予選という事もありさほど真剣には観戦していなかったが、火ノ丸の個人戦優勝を決めてなお緩まぬ雰囲気を垣間見た事で彼もまた自分と同じく、横綱を本気で目指し相撲に全てを賭す人間である事を知る。全国大会では一年生ながら外国人力士枠を勝ち取り団体戦のメンバーとして出場しており、モンゴル相撲ならではの多彩な組技で並み居る相手を圧倒し常勝軍団の一翼を担う。準決勝副将戦にて佑真と対峙するも覇気の感じられない彼に自分を売り込むための糧にすらならないと一瞥するも、彼もまた遊びで相撲を取っている訳ではない事を認め対戦相手として認識する。
加納 彰平(かのう あきひら)
鳥取白楼高校三年生の相撲部員。身長189cm、体重114kg。国宝「大包平」。
相撲をやる時はコンタクトだが、普段は眼鏡をかけている。「天王寺の次に強い」事がプライド。全国大会団体戦準決勝で國崎に寄り切りで敗北する。父親は鳥取白楼高校相撲部の監督。
榎 晋太郎(えのき しんたろう)
鳥取白楼高校二年生の相撲部員。身長174cm、体重82kg。
合気道を主体にした相撲スタイル。全国大会団体戦準決勝で小関の所見の技にすぐさま対応し勝利する。天王寺の中学の時からの後輩で、当時は結果が出ずに一度相撲を辞めようとするも、天王寺の言葉で奮起し、相撲に合気道の要素を取り入れることで現在のスタイルを確立、選手層の厚い鳥取白楼のレギュラーにまで上り詰めた。
首藤 正臣(しゅとう まさおみ)
鳥取白楼高校三年生の相撲部員。身長187cm、体重188kg。
小学生の時から相撲大会でよく会っていたので、天王寺とは仲がいい。全国大会団体戦準決勝で三ツ橋の奇策に翻弄されるも、何とか出し投げで同体に持ち込む。その後の再試合では無難に勝利した。土俵上では一見無気力に見えた三ツ橋の態度に激高し、冷静さを失いかける場面もあったが、その会場中を敵に回してでもなりふり構わず勝ちたいという執念には感じ入るものがあった模様。

その他の高校[ソースを編集]

金沢北高校[ソースを編集]

石川県の高校。全国優勝経験もある名門校であり、去年のインターハイでは団体3位だった。

日景 典馬(ひかげ てんま)
金沢北高校2年生の相撲部員。国宝「大典太光世」。身長2メートルを超す恵まれた体躯の持ち主であり、早くも角界入りを嘱望されている。
現役日本人最強力士である大関「大景勝」の弟であるが、刃皇に敗れて以降上昇志向を失った兄に失望し、一刻も早く大相撲で名を上げるという焦りから周囲とも衝突を繰り返していた。
火ノ丸同様歴史マニアであり、名古屋城のイベント会場でのいざこざから、火ノ丸との野試合に発展。水入りになったものの、火ノ丸に敗北感を味わわせた。その後は関取衆との合同稽古を行っていたが、駿海の話を聞き彼に稽古を依頼しに来たところで火ノ丸と再度遭遇、弟子の権利をかけて彼と勝負をするも、技術を向上させた火ノ丸に敗北した。その際に駿海から「兄と100番相撲をとる」ようにアドバイスを受けたことでこれまで確執のあった兄との稽古を経て考え方にも変化が生じ、周囲への態度も軟化した。。全国大会では五條と対戦し、体格を活かして追い詰めるも最終的には敗北した。
相沢 亮(あいざわ りょう)
金沢北高校相撲部主将。にこやかな笑顔を絶やさないが、本来は血気盛んな性格で喧嘩も強いらしい。。道場破りに来た千比路らを相手にせずにさっさと警察に通報するなど、相手の糧になるような事はしない主義で、「自分達は本気で全国優勝を目指しており、勢いだけで来たダチ高とは違う」と辛辣な言葉を投げかけるも、逆に小関の闘志に火をつける結果になる。

川人高校[ソースを編集]

千葉県の高校。石神高校とは毎年地区大会の優勝を争っている。

大河内 学(おおこうち まなぶ)
川人高校一年生。身長190cm、体重110kg。
眼鏡をかけたインテリ風の力士。去年の全中大会の1回戦で膝の怪我が原因で沙田に敗れてから彼をライバル視している。身長は一年前から10㎝伸びている。川人高校の大物ルーキーとして登場するも団体戦の初戦で火ノ丸に敗れ、その後今度は体重を5kg増やし新人大会に臨むも火ノ丸にリベンジを果たす前に國崎に敗れる。
登場当初から理屈っぽい自信家で、相手を見くびっては痛い目に遭うというお調子者キャラではあるが、相撲に対しては真摯であり、練習にも人一倍熱心。入部以降結果を出せずにいる自分を見限ることなく、使い続け期待し続けてくれている重松ら先輩達には思わず涙し、心から感謝している。インターハイ予選では石神高校との対戦で大将戦に出場、既にチームの敗戦は決定済みであるにも関わらず川人高校の意地と未来を示すため、自身のリーチの長さを活かした大外から廻しを取りに行く速攻で沙田に挑むも全く通用せず敗れる。その後個人戦では組み合わせに恵まれたこともあり、間宮を破って3位の成績をあげ全国大会への出場を決める。
小説版の二作目では、メインの回が描かれた。
重松(しげまつ)
川人高校相撲部部長。金盛に勝るとも劣らない巨体と強面を持ち彼をライバル視しているが、金盛からは「眼中にない」と一蹴されていた。実際インターハイ予選では最早埋めようのない実力差を金盛に見せ付けられ完敗を喫する。
大河内には期待を寄せており、インターハイ予選で沙田に敗れ涙する大河内を抱きかかえていた。
藤本(ふじもと)
川人高校相撲部員。武骨な顔立ちが特徴。試合前になると気合を入れるためか自らの顎を拳で叩く仕草がよく見られる。

常磐第三高校[ソースを編集]

下山 倫平(しもやま りんぺい)
関東新人大会の火ノ丸の一回戦での相手。えげつなく品がない性格で、恵まれた体でありながら取り口も変化を好む等にそれが表れている。力士としての実力はお世辞にも全国区とは言えず向上心も持ち合わせていないが、国宝のような格上の相手にのみ異様なモチベーションと勝率の高さを誇り、中学時代の火ノ丸を三度に渡って破り表舞台から葬り去る切っ掛けを作った張本人であり、名塚は「鬼丸殺し」と称していた。新人大会でも周囲が鬼丸の強さにおののく中、自信と余裕を持って彼と対峙するが既に挫折を乗り越えた火ノ丸の敵ではなく、変化には対応され反則スレスレの素首落としは効かず、あえなく敗れ去った。ポッキーが好物らしく試合前にも関わらず貪り食う程。

西上高校[ソースを編集]

大太刀高校と同じ県にある高校で小関の出稽古先。相撲部は大会では毎年一回戦敗退するなどの弱小だが、休日には小中学生などと合同で稽古を行うなど和気藹々とした雰囲気である。石神高校と名前が似ているため、よく間違えられるらしい。

竹田(たけだ)
西上高校相撲部員。小関とは稽古でよく相撲を取るらしい。小関は稽古での彼との勝率は6割だったが、試合になると雰囲気が変わる。

三ノ矢実業高校[ソースを編集]

野地 数興(のじ かずおき)
三ノ矢実業高校相撲部員の三年生。国宝「数珠丸恒次」。体重220kg。
力士の体格の理想を体現したような男だが、天王寺や久世には及ばなかった。
畠山(はたけやま)
三ノ矢実業高校相撲部員の三年生。長門部屋の合同稽古に誘われ参加。 

大相撲関係者[ソースを編集]

大和国部屋[ソースを編集]

大和国 清一(やまとくに せいいち)
久世草介の父であり、本作品内における最後の日本人横綱[11]。身長187cm、体重159kg(現役時)。39歳。本名は久世清一(くぜ せいいち)。最高位は東横綱。
現役時代は横綱「大和国」としてパワーで勝る外国人力士とも互角以上に渡り合い、幕内優勝回数は少なくとも31回を誇る大横綱。力士としての実力だけではなく、国民栄誉賞にも選ばれ、火ノ丸達の世代の学生力士の多くが憧れや目標を抱き、相撲に興味や関心の無いものですらその名を知らぬ者は無いといわれるなど名実ともに国民的大横綱といっても過言ではない人物である。
現在は現役を引退し、一代年寄「大和国親方」として弟子の指導、育成にあたっている。愛妻家で妻とは新婚のように仲が良いが、結婚指輪を無くす度に買い直しているため、草介からは若干呆れられている。

柴木山部屋[ソースを編集]

柴木山 明雄(しばきやま あきお)
柴木山部屋の親方。身長172cm(公称)、体重145kg(現役時)。49歳。普段の一人称は「僕」だが、時折り「俺」と言うこともある。
四股名は薫山明雄(かおるやま あきお)。本名は佐山薫(さやま かおる)。最高位は西関脇。
現役時代は小兵ながらも真っ向勝負に拘り続け、その苛烈でうるさい攻めから「爆竹」の異名をとった。大相撲力士としては決して恵まれた体格ではなかったが、たゆまぬ努力で徐々に頭角を現し、晩節には全盛期の大和国に土を付ける程の力士となりこれを自身の相撲人生最大の金星としている。引退後は柴木山親方として角界でも一、二を争う猛稽古と評判の指導を行っているが、彼自身の現役時代の稽古や親方となった頃の指導に比べればこれでもまだ温い方だという。
角界の将来を背負って立つ男という桐仁の触れ込みを真に受け、新弟子入門させると意気込んでいたが、一日体験入門に来た火ノ丸の想定外の背の低さに最初は落胆するも、いち早く火ノ丸の実力を見抜きその熱意を目の当たりにすると新弟子同等の申し合いの稽古をつける。小兵の身で真っ向勝負を取り続ける火ノ丸の姿に若い頃の自分を重ね、新弟子の寺原ですらさせてもらっていない自身との稽古を付けてやる等、火ノ丸をいたく気に入り、高校生横綱になって幕下付出の権利を得た場合は必ず自分の部屋に入るようにと激励した。
顔は怖くやくざ風の外見であり、事ある毎に檄を飛ばす迫力は現役時代から衰えておらず、稽古中は厳しく指導を行うものの、稽古以外の場では至って面倒見の良い性格で、部屋の力士達との関係も良好であり、見学に来た咲も雰囲気のいい部屋だと好感触を示した。
読み切り版では学校の校長であり、火ノ丸からは以前から面識があるため「ちゃん」付けて呼ばれていた。
冴ノ山 紀洋(さえのやま のりひろ)
柴木山部屋の部屋頭(その部屋での最高位の力士)。本名長谷川紀洋。身長191cm、体重149kg。23歳。
番付は幕内西前頭九枚目(最高位は西前頭筆頭)。柴木山親方からは「紀ちゃん」と呼ばれている。一人称は「私」。ポーカーフェイスが特徴的で、親方は勿論、格下の力士に対しても敬語口調で話す。基本的には穏やかでマイペースな性格だが、柴木山親方が果たせなかった「横綱」の地位を、遺志を受け継いで志すなど相撲に対する姿勢は真摯であり、時には厳格かつ情け容赦ない面を見せることもある。
最初は火ノ丸に興味を示すも自分の糧にはなり得ないと判断し興味を失うが、稽古の中で火ノ丸の中の底知れぬ「何か」に一瞬気圧されるも叩き伏せるが、火ノ丸に可能性を感じ頂点を志す意思が決して浮ついたものではない事を知ると再び火ノ丸に興味を示すようになり、明日からも稽古場に来るようにと進言した。
寺原 拓哉(てらはら たくや)
柴木山部屋に高校を卒業して入門したばかりの新弟子力士。身長185cm、体重135kg。19歳。
柴木山親方からは「寺ちゃん」と呼ばれている。関東の新人戦ではベスト3に入ったほどの実力者で、柴木山部屋での火ノ丸の最初の稽古相手となるが、火ノ丸には全く歯が立たなかった。自分より圧倒的に強いにも関わらず体格が小さいというだけでプロ力士への道が閉ざされている火ノ丸の素質を惜しみ、親身に接する。

現役力士[ソースを編集]

刃皇(じんおう)
3人の現役横綱の一人。鳥取白楼高出身で外国からの留学生だった。駿海の依頼にこたえて、火ノ丸に一番だけ稽古をつける。
大景勝(だいけいしょう)
優勝経験はないが、日本人最強力士と目される大関。日景典馬の実兄。
弟からは、大関になって以降一度も負け越したことは無いが、刃皇の圧倒的な強さに折れ、横綱になることを諦めていると思われており、尊敬と軽蔑が入り交じる複雑な感情を抱かれている。
三尾錦(みおにしき)
番付は幕内東前頭八枚目。我が強くやや高圧的な人物で番付が全ての角界でそれを持たぬ火ノ丸を虫ケラと一瞥するも、それでも自らに挑んできた火ノ丸に一度は百千夜叉堕を決められるが直様リベンジを果たし幕内力士としての実力を示した。初物が苦手な模様。
岩竜(がんりゅう)
番付は西前頭五枚目。実力はあるが我が強くやや傲岸不遜な人物。駿海の依頼で火ノ丸に一番だけ稽古をつけるが、稽古後に火ノ丸を軽視する会話を駿海に聞かれ、彼の怒りを買う。

その他[ソースを編集]

駿海 登喜雄(しゅんかい ときお)
柴木山親方の師匠。71歳。身長184cm、体重136kg(現役時)。本名尾川登喜雄。
加齢により外見が変わっていたため火ノ丸も初見では気が付かなかったが、現役時代は幕内優勝11回の名横綱で親方としても2人の横綱を育てた実績を持つ名伯楽である。現在は相撲協会から身を退いた隠居の身であるものの、老いてなお現役の関取衆を恐れさせる威圧感で角界に睨みを利かせており、火ノ丸の修行相手に数多くの現役力士達を呼び付ける等その権力は計り知れない。外見的にはニヒルな不良爺風で無愛想で口も悪い上、後述の指導方針から逃げ出した弟子も多く、外部から批判的な評価を受けることも多いが、柴木山親方からは才能に恵まれない自分を関脇まで成長させてくれた恩師として深く感謝されており、現在も親交があるほか、角界の上位陣からも慕われている様子で、大和国親方や大景勝などと共に高校相撲を観戦している場面も描かれている。
柴木山親方からの依頼で火ノ丸の個人指導を引き受け、火ノ丸の持ち技である「百千夜叉堕」を必殺技として確かなものへと昇華させるために力を貸した。言葉で教わるのではなく、自分で考え創意工夫し試行錯誤を重ねて辿り着いた答えにこそ本物の強さは宿るという理念の下、自身も時代遅れと認める無理難題に等しい修行を火ノ丸に課し、火ノ丸の思考力・発想力を飛躍的に高めることに貢献している。

その他の登場人物[ソースを編集]

名塚 景子(なづか けいこ)
「月刊相撲道」の女性記者。年齢は20歳代。廻しを締めた高校生を見て興奮するなど妙な性癖を持つ。
宮崎 敏夫(みやざき としお)
「月刊相撲道」の記者。名塚の同僚で彼女の性癖に苦労している。カメラのファインダー越しに力士の実力を感じ取れる。
高荷 志帆(たかに しほ)
佑真がかつて通っていた空手道場の女性師範で、佑真はケンカが原因で彼女から破門された。相撲で使える空手技を身につけるべく過去の無礼を謝罪した上で教えを乞う佑真に対して、かつて悪事に空手を使ったことを許せず「覆水盆に返らず」の言葉とともに一度は拒絶する。しかし稽古が引けたあと再び訪れた彼の偽りなき決意を目の当たりにし、自分もまた指導者でありながら才能に恵まれた佑真を正しい道に導けなかった事を後悔していた事を打ち明けると、彼に相撲にも使えそうな技を伝授すべく稽古をつけた。インターハイ予選の際は、「自分の応援がなくて勝てないような腑抜けではない」との理由から佑真の応援には行かず、見守るにとどまった。
その後は佑真が敗北した悔しさから酒に溺れていたが、あくまで彼の覚悟を試すためにそう装っていただけで、結果報告と更なる教えを乞いに訪れた彼に他校のデータや試合のビデオを見せるなど、内心は更生したことを認めていた描写がある。
なお五千円の月謝はきっちり徴収した模様。年齢は28歳だが既婚者で6歳の息子がおり、家族に対しては非常にデレデレである。下戸。
小説版の二作目では、佑真を破門にした詳細が明かされた。
蟹江 哲治(かにえ てつじ)
柴木山親方が現役時代から贔屓にしている医者。専門整形外科。外見的には不良爺風で医者には見えないがスポーツ医学に精通し、診療所は外観こそ廃墟同然だが最新かつ高額の医療機器を取り揃え、負傷した火ノ丸の肘を短期間で治療するなど医者としては非常に優秀(本人曰く「無駄なことはしない主義」)。柴木山親方の依頼で負傷した火ノ丸の治療をした他、全国大会準決勝で膝を負傷した三ツ橋の治療も行った。
久世 実和子(くぜ みわこ)
草介の母親で大和国親方の妻。39歳。草介のことは「草介さん」と読んでいる。相撲には関心があるが、見るのは怖いという理由から直接観戦することは少ない。元歌手で共通の知人の紹介で大和国と知り合った。
潮 恵子(うしお けいこ)
火ノ丸の母親。現在は故人(享年34歳)。生前は相撲に打ち込む火ノ丸のことを応援しており、夫が亡くなってからは女手一つで火ノ丸を育ててきたため、現在の火ノ丸の相撲に対する姿勢にも影響を与えている。学生時代は素行が悪く、夫とは駆け落ち同然で家を飛び出した。その後は各地を転々としていたため、火ノ丸の特徴的な口調が身に付くきっかけにもなっている。なお、駆け落ち同然に家を飛び出してはいるが、両親との関係は比較的良好だった模様。
解説親方マークII & 分からない君
おまけコーナー「火ノ丸相撲解説席」に登場するオリジナルキャラクター。相撲の解説のために脳と体を機械化した科学の子である親方が、相撲をまったく知らない[12]という少年の分からない君の質問に回答する形でコーナーが進む。解説親方マークIIはかつては解説親方であった。
小説版でも登場し、火ノ丸たちに道場の外につまみ出された。二作目にも登場している。

技術[ソースを編集]

鬼車(おにぐるま)
使用者:潮火ノ丸、國崎千比路
火ノ丸が一時代を築いたとされる彼の象徴とも言える技。相手のマワシを右手で掴んだ状態から左手で相手の頭部を押し下げつつ繰り出す右下手投げ。決まった場合相手はまるで風車のように回転し真っ逆さまに地に倒れ伏す。
作者が相撲雑誌のインタビューで明かしたところによると、千代の富士の「ウルフスペシャル」にインスピレーションを受けた作ったものである[6]
鬼車・破型(おにぐるま・はけい)
使用者:潮火ノ丸
沙田のようなマワシを取らせない相手を想定して、國崎との試合で作った技。相手の腕を巻くようにしてから行う変形のすくい投げで、相手のマワシを取らなくても投げられる。
鬼車・絡手(おにぐるま・からめて)
使用者:潮火ノ丸
鬼車の派生技の一つで左手で相手の手首を掴んで、右手で相手の廻しを掴んで下手投げを繰り出す。
鬼嵐(おにあらし)
使用者:潮火ノ丸
相手のマワシを掴み強力な下手捻りを繰り出す。主に鬼車で仕留め切れなかった崩れた相手への二太刀目、返しの一手として使用される。小学生時代は「鬼車」とこの技を駆使して小学生相撲を制覇している。
鬼嵐・払手(おにあらし・はらいて)
使用者:潮火ノ丸
鬼嵐の派生技。右手で下手捻りを行い、左手で内無双を行う合わせ技。
鬼嵐・諸手(おにあらし・もろて)
使用者:潮火ノ丸
下手で左右に振り回し、相手の体勢を崩し百千夜叉堕へと繋げる鬼嵐の派生技。
鬼楼(おにのたかどの)
使用者:潮火ノ丸
相撲における下手櫓投げを繰り出す。
百鬼薙ぎ(ひゃっきなぎ)
使用者:潮火ノ丸、天王寺獅童
両手で相手のマワシを掴んだ状態で右手で右下手投げ「鬼車」、左手で左下手捻り「鬼嵐」の2つの技を同時に繰り出し相手を薙ぎ倒す。表に出てこなかった中学時代三年の間に編み出した「三年先の稽古」の集大成とも言える大技。本来は天王寺から見本にした技。
逆・百鬼薙ぎ(ぎゃく・ひゃっきなぎ)
使用者:潮火ノ丸
百鬼薙ぎの派生技。右手左手の技を入れ替え逆の方向へ薙ぎ倒す、文字通り左右逆バージョンの百鬼薙ぎ。
百鬼薙ぎ・破型(ひゃっきなぎ・はけい)
使用者:潮火ノ丸
天王寺の体勢を崩す際に生まれた、すくい投げ「鬼車・破型」と下手捻り「鬼嵐」を合わせた新たなる百鬼薙ぎ。
百千夜叉堕(ひゃくせんやしゃおとし)
使用者:潮火ノ丸
百鬼薙ぎからさらに足掛けを行う三つの合わせ技、三点同時攻撃というコンセプトから沙田との死闘の最中、修羅の領域に入った火ノ丸が本能的に辿り着いた廻しを両手で背負った状態からの投げと同時に相手の軸足を払う、火ノ丸にしか成し得ない低い身長をすら武器とした「火ノ丸相撲」を体現する強烈な威力を持つ文字通りの「必殺技」。
技の都合上避けられたらその後の立て直しの効かない諸刃の剣となっており、当初は技を放つことだけに神経を集中するあまり、その弱点を日景や関取衆らに相次いで見透かされ全国やプロ相手には通用しない技と思われかけたが、駿海の修行により技のタイミングを体に染み込ませたことによって応用が効くようになり、今まで培ってきた技術を崩しやフェイントとして組み込む事によって無限大とも言えるの技に至るまでの道程を持つ、その名の通り百千の鬼に墜とされる分かっていても避けられない「必殺」と相成った。
上弦之月(じょうげんのつき)
使用者:沙田美月、國崎千比路
左足で土俵に優美な三日月の軌跡を描きながら相手の圧力を利用した強烈な上手出し投げを繰り出す。170kgの相手をも土俵の端から端まで投げ飛ばすことができる。
上弦之月・朧(じょうげんのつき・おぼろ)
使用者:沙田美月
相手はマワシに触れられた事にすら気が付かない程の無駄のない一瞬の動きで繰り出される上手出し投げ。その速さは相手が何故自分の体が宙を舞っているかも理解出来ない程である。挫折を知った沙田が全国の国宝達に勝つために新たに生み出した技と推測される。
下弦之月(かげんのつき)
使用者:沙田美月
「上弦之月」と対を成す技。右足で土俵に三日月の軌跡を描きながら左上手出し投げを繰り出す。状況、位置取りによって上弦下弦を自在に使い分ける事が可能。
双月(そうげつ)
使用者:沙田美月
相手の肘を極めながら片手でもう片方の手首を取り、相手の廻しにぶら下がるような形で両手に全体重をかけて引き倒す自手取り上手出し投げ。沙田はこの技で相撲部屋の現役の関取を投げている。
龍尾刈り(りゅうびがり)
使用者:狩谷俊
相手の懐に潜り込んだ状態から相手の腰を浮かし内掛けを繰り出す。 小柄な自身が大きな相手に対抗するために編み出した技の一つ。
空手改法 追い突き・開手(からてかいほう おいつき・かいしゅ)
使用者:五條佑真
空手の追い突きのような構えから繰り出す一撃に重きを置いた張り手。ある程度間合いがないと使用出来ず、隙も大きい。佑真が得意の空手を相撲に活かすために編み出した。
空手改法 乱突き・開手(からてかいほう らんづき・かいしゅ)
使用者:五條佑真
空手の突きを応用して張り手の連打を繰り出す技。 回転数が速く一見軽く見えるが、一発一発が相手の芯に響く一撃となっている。
空手改法 巻き伏せ(からてかいほう まきぶせ)
使用者:五條佑真
相手の攻めに対し「受け」から「攻め」へと転じるいなし技。相撲でのいなしよりも強力な空手らしい捌き技となっている。
掛け突き 破城掌(かけづき はじょうしょう)
使用者:五條佑真
相手の足に下段蹴りをかまし、その際に絡ませた足を引いて全身を加速させながら行う強烈な突き技。
大蛇断(おろちだち)
使用者:久世草介
相手のマワシを取って上手投げを繰り出す。草介が父である大和国から受け継いだ技。
六ツ胴斬(むつどうぎり)
使用者:天王寺獅童
相手の肘を極めながら行う変形小手投げ。
閃光(せんこう)
使用者:日景典馬
長腕から繰り出される高い破壊力とスピードを持ち合わせた突き押し。リーチも長いため土俵上のほぼ全てが射程圏内。
雷(いかづち)
使用者:日景典馬
高角度から持ち前の腕力で振り下ろされる強烈な素首落とし。

読切版[ソースを編集]

タイトルはいずれも連載版と同じ『火ノ丸相撲』。

増刊読切版
少年ジャンプNEXT!』2013 SPRING掲載。
連載版との相違点
  • 小関、レイナは火ノ丸と同学年となっており、小関の髪型が連載版と異なる。
  • 相撲道場は不良達がファイトクラブを主宰しており、佑真は暫定1位(本来の1位の生徒は停学中)となっている。
  • 火ノ丸の父親はかつては最強の大関と呼ばれた人物だったが、火ノ丸が幼少の頃は家庭内暴力を行っており、彼が高校入学前に他界している。
本誌読切版
『週刊少年ジャンプ』2013年39号掲載。
連載版との相違点
  • 小関、レイナが火ノ丸と同学年、相撲道場がファイトクラブとなっているのは「NEXT」と同じ。
  • 大太刀高校の相撲部は以前は強豪だったが、部員の減少により廃部同然の状況となっている。
  • 連載版に登場した柴木山親方は大太刀高校の校長として登場。火ノ丸とも旧知の間柄という設定。
  • 佑真は火ノ丸との勝負後に相撲部に入部し、レイナはマネージャーとなる。

制作背景[ソースを編集]

本作の構想は作者の川田が相撲好きと言うところから始まった。川田が相撲をちゃんと見始めたのは朝青龍が一人横綱のころであり、こしのりょうのアシスタントをしていた時、職場のテレビで相撲中継が流れていた。一見「運で決まるものでは?」と思ってみていたが「その中で勝ち続けることができる理由を知りたい」「相撲においての"強さ"とはどんなものか」と考え、そうしたことからだんだん興味が湧き、過去の相撲も動画サイトなどで見始めた[6]

初期の構想ではダブル主人公で、火ノ丸の原型のような相撲好きのキャラクターが、ユーマのようなキャラクターを相撲部に勧誘するという話だった。しかし、これは内容を詰め込み過ぎており、キャラが多く、話も分かりにくかったという。それを描き直してできたのが増刊読切版『火ノ丸相撲』で、『少年ジャンプNEXT!』(集英社)2013 SPRINGに掲載された[13]

その後、「真夏のジャンプ異才新人読切3連弾!!」の一つとして、『週刊少年ジャンプ』2013年39号に本誌読切版『火ノ丸相撲』を掲載。『週刊少年ジャンプ』2014年26号より連載版『火ノ丸相撲』をスタートした。

連載の決定から開始するまでの3ヶ月間で川田はアマチュア相撲を見に行き、敗れた選手の様子やリアルな表情を間近で見た川田は「3年間頑張っても一瞬で終わってしまう残酷さは大相撲よりもシビアなのではないか」と思い、高校相撲を題材にすることを決めた[6]

テーマ・作風[ソースを編集]

作者の川田はスタイリッシュで中性的な男性キャラクターや可愛い女性キャラクターを描くことを苦手としている。そのため、自分の得意な部分を活かして、「暑苦しくて泥臭い、だからこそカッコいい」主人公として火ノ丸を描いている[13]

本作は「相撲が超好きなヤツが主人公」というコンセプトを持っている。そして、その主人公・火ノ丸が心と技と無理に鍛え上げた体で弱点である低身長をひっくり返していく姿がストーリーの軸となっている。また、周囲の人物を通して、火ノ丸だけでは描けない、弱い人間のストーリーも描いていくことが予定されている[14]

読者が競技としての相撲に興味を持てるように努めている。一方で、連載前に2010年代のジャンプ読者は相撲について良いイメージを持っていないことが想定されていた。そこでそのような読者の認識を覆すために、「熱い」作品になったのだという[14]。それを反映したのが第1話の、他のクラブの生徒たちの「廻し姿とか恥ずかしくてマジ無理だわ」というセリフであり、作者自身は敢えて酷いことを言わせたという[6]

社会的評価[ソースを編集]

小結舞の海は取材のために単行本を読み、本作を評価するコメントをした[15]。単行本1巻では藤巻忠俊(川田の師匠)が、単行本3巻では嶋田隆司(ゆでたまご)が、それぞれ帯に推薦文をよせている。

『週刊少年ジャンプ』読者からの反響は連載開始当初から好調で、担当編集者によると「“熱くシビれるスポーツマンガ”として非常に高いご支持」を受けているという[14]

何度か漫画関連のランキングにランクインしている[16][17][18]。また、第39回講談社漫画賞少年部門に非講談社作品でありながらノミネートされた[19](受賞は『七つの大罪』・『弱虫ペダル[20])。

書誌情報[ソースを編集]

漫画本編[ソースを編集]

小説[ソースを編集]

ヴォイスコミック[ソースを編集]

集英社のヴォイスコミック「VOMIC」として、2015年2月に集英社VOMIC専門番組『VOMIC TV!』にて放送[2]、同年3月からVOMIC公式サイトで配信された。

脚注[ソースを編集]

  1. ^ ジャンプの相撲マンガ「火ノ丸相撲」が九州場所に、懸賞幕が土俵回る送”. コミックナタリー. 2015年2月27日閲覧。
  2. ^ a b c d 「火ノ丸相撲」江口拓也らでVOMICに、アニマックスにて全4回放送”. コミックナタリー. 2015年2月3日閲覧。
  3. ^ 実際の大相撲で火ノ丸ほどの低身長の幕内力士は、日本人の体格が小さく、入門の規定が緩かった戦前、明治時代に目を向けても存在しない。記録にある最も背の低い幕内力士は明治時代に活躍した玉椿憲太郎で159㎝。横綱となると江戸時代の秀の山雷五郎の164㎝が最も背が低い。
  4. ^ ただし、本作連載開始後の2015年に三段目格付出制度が新設されたことで若干条件が緩和され、火ノ丸はアマチュア横綱に届かなくとも角界入りできる可能性が出てきた。詳しくは幕下付出の項を参照。
  5. ^ ただしダチ高は私服での登校も認められているので特に問題はない。
  6. ^ a b c d e 大空出版『相撲ファン』vol.4 49頁から51頁
  7. ^ 俗にいうシスコンな面があり、読み切り版では相撲部マネージャーになった妹目当てに入部しようとしてきた男子達を強烈な威圧で門前払いしている(佑真いわく「下心で来る奴などいらん」)他、10巻のおまけにて諸事情から妹と共に泊まり込むことになった火ノ丸に「万が一妹に手を出したらインターハイで優勝した後に殺して自首してやる」と釘を刺している。
  8. ^ ただし黒帯取得時点で道場を辞めている。
  9. ^ ただし、復帰してからしばらくは実戦稽古で負い目から本気を出せなかった時もあったが、礼奈のマネージャー入り後に火ノ丸の助言を受けて立ち直った。
  10. ^ 「大和国部屋」を名乗っているところをみると、一代年寄を認められた元横綱のようである
  11. ^ 現実(このくだりが掲載された時の現実の横綱は、全てモンゴル人)同様、作中でも外国人力士が角界を席巻し、三人いる現在の横綱も全て外国人という設定
  12. ^ ただし相撲以外の特定の分野でのスペシャリストとされ、その分野は毎回変わっている。
  13. ^ a b “ジャンプ編集者マル秘トーク 推す!この一話”. 少年ジャンプ+. http://plus.shonenjump.com/ext/1409/osu_vol10/index.html 2015年2月23日閲覧。 
  14. ^ a b c “マンガ質問状:「火ノ丸相撲」 若い読者の色眼鏡をぶち壊す熱量”. http://mantan-web.jp/2015/02/02/20150201dog00m200029000c.html 2015年2月27日閲覧。 
  15. ^ “【大相撲】舞の海が『火ノ丸相撲』を読んで、思うこと”. http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/othersports/2014/12/11/post_423/ 2015年2月27日閲覧。 
  16. ^ エンタミクス「2014年コレ読んで漫画ランキング」1位は「七つの大罪」”. コミックナタリー. 2015年5月10日閲覧。
  17. ^ 書店員が選んだマンガランキング2015、第1位は「魔法使いの嫁」”. コミックナタリー. 2015年5月10日閲覧。
  18. ^ 「次にくるマンガ大賞」1位に輝いたのは「僕のヒーローアカデミア」”. コミックナタリー. 2015年5月10日閲覧。
  19. ^ 第39回講談社漫画賞に14作品がノミネート、受賞作の発表は5月12日”. コミックナタリー (2015年4月3日). 2015年4月3日閲覧。
  20. ^ 講談社漫画賞が決定!シドニアの騎士、逃げ恥、七つの大罪、弱虫ペダル”. 2015年5月13日閲覧。

出典[ソースを編集]

以下の出典は『集英社BOOK NAVI』(集英社)内のページ。書誌情報の発売日の出典としている。

  1. ^ 火ノ丸相撲/1|川田|ジャンプコミックス”. 2014年9月4日閲覧。
  2. ^ 火ノ丸相撲/2|川田|ジャンプコミックス”. 2014年11月4日閲覧。
  3. ^ 火ノ丸相撲/3|川田|ジャンプコミックス”. 2015年2月4日閲覧。
  4. ^ 火ノ丸相撲/4|川田|ジャンプコミックス”. 2015年4月3日閲覧。
  5. ^ 火ノ丸相撲/5|川田|ジャンプコミックス”. 2015年7月3日閲覧。
  6. ^ 火ノ丸相撲/6|川田|ジャンプコミックス”. 2015年9月4日閲覧。
  7. ^ 火ノ丸相撲/7|川田|ジャンプコミックス”. 2015年11月4日閲覧。
  8. ^ 火ノ丸相撲/8|川田|ジャンプコミックス”. 2016年2月4日閲覧。
  9. ^ 火ノ丸相撲/9|川田|ジャンプコミックス”. 2016年4月4日閲覧。
  10. ^ 火ノ丸相撲/10|川田|ジャンプコミックス”. 2016年7月4日閲覧。
  11. ^ 火ノ丸相撲/11|川田|ジャンプコミックス”. 2016年9月2日閲覧。
  12. ^ 火ノ丸相撲/12|川田|ジャンプコミックス”. 2016年11月4日閲覧。
  13. ^ 火ノ丸相撲/13|川田|ジャンプコミックス”. 2017年2月3日閲覧。
  14. ^ 火ノ丸相撲/14|川田|ジャンプコミックス”. 2017年4月4日閲覧。
  15. ^ 火ノ丸相撲/15|川田|ジャンプコミックス”. 2017年6月2日閲覧。
  16. ^ 火ノ丸相撲/16|川田|ジャンプコミックス”. 2017年9月4日閲覧。
  17. ^ 火ノ丸相撲/17|川田|ジャンプコミックス”. 2017年11月2日閲覧。
  18. ^ 火ノ丸相撲 四十八手 壱|川田 / 久麻當郎|JUMP j BOOKS”. 2016年2月4日閲覧。
  19. ^ 火ノ丸相撲 四十八手 弐|川田 / 久麻當郎|JUMP j BOOKS”. 2016年11月3日閲覧。

外部リンク[ソースを編集]