足取り

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足取り(あしとり)とは、相撲決まり手の一つである。

相手の懐に潜り込み、相手の片足を両腕で抱え、体重をかけて仰向けに倒す技。レスリングシングルレッグダイブとほぼ同じになる。また、柔道掬投にあたる。

相撲の実戦的な心得の一つに「足が取れたら、相手の太ももをに寝ろ」というのがあり、これを実行すれば足取りになる。1950年代この技を得意とした若葉山が、1954年3月場所初日、大関栃錦を心得通りの足取りで破ったときに決まり手を「波まくら」と紹介されたことがある。また1971年9月場所6日目、関脇貴ノ花は足を取られながらもかいくぐって逆転勝ちを収めたことがあったが、このときの相手大関清國はこの心得を実行できなかったために逆転を許してしまった。1970年代の角界で足取りの代名詞として扱われていた吉の谷の場合、相撲の足取りである「波まくら」ではなくレスリングのシングルレッグダイブの要領で放たれるものであった。

平幕時代の朝青龍が立合いでいきなり足を取り、そのまま土俵外に押し出すという取り口を何度か見せたこともある。この時も、決まり手は足取りとされた。

2010年代以降では、嘉風が当決まり手で延べ3勝(2015年9月場所13日目の豊ノ島戦・2016年1月場所5日目の豪栄道戦・2017年9月場所7日目の栃ノ心戦)を挙げた。

長身で腰高な取り口の力士は小兵の技能派力士との対戦で当決まり手に屈しやすく、水戸泉は関取在位中に足取りで8敗を喫したが、そのうちの4敗は舞の海戦で喫したものであった。

その他、八角部屋幕下海士の島は、入門前のレスリング経験を活かし当決まり手で勝利することが多く、特に2017年は年間25勝のうちほぼ半分に充当する12勝が当決まり手であった。

大坂相撲においては、1872年(明治5年)6月6日に開催された天覧相撲八陣陣幕にこの技を決め、一世一代の大勝利となった。ただし、天覧において使うには見苦しい技であるとして悪い評価が先行し、大坂相撲において足取りが禁じ手となる規約が作られてしまった。

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