そっぷ
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(ソップ型から転送)
そっぷは、相撲用語で筋肉質・比較的痩せ型の力士のこと。「そっぷ」とは本来オランダ語「soep」、つまり「スープ」の事であり、ダシを取った後の鶏ガラに例えてこう呼ぶ。逆に太り型の力士はあんこと呼ばれる。
概要
[編集]そっぷ型は入門したての力士に多いが、関取の中にも少数いる。かつて戦時中など満足に食事を取れない時代には上位の関取力士でもそっぷ体型のものが多かったという。
そっぷ型力士は食後の昼寝で体重を増やすあんこと異なり体重を増やす場合には稽古やトレーニングをこなし空腹にした上で食欲を増進させるのが標準的なやり方であるとされている。
軽量ゆえの動きを生かした取組であんこ力士を翻弄する場面は相撲の醍醐味の一つである。
巡業などで行われる初っ切りでは、対照を際立たせる狙いのため、そっぷ型の力士とあんこ型の力士で取り組むことが多い。
そっぷ型力士の例
[編集]- 青葉山 - 元小結、元年寄浅香山
- 荒鷲 - 元前頭2枚目
- 朝赤龍 - 元関脇、現年寄高砂
- 石浦 - 元前頭5枚目、現年寄間垣
- 維新力 - 元十両筆頭、現プロレスラー・飲食店経営
- 旭道山 - 元小結、元衆議院議員、現食品販売会社・飲食店経営
- 清ノ森 - 元前頭9枚目、元年寄木瀬
- 霧島(初代) - 元大関、現年寄陸奥
- 琴欧洲 - 元大関、現年寄鳴戸 (ブルガリア共和国出身)
- 佐田の山 - 第50代横綱、元年寄出羽海
- 双大竜 - 元前頭15枚目(福島県出身)
- 大旺 - 元前頭4枚目、現飲食店経営
- 大徹 - 元小結、元年寄湊川
- 貴ノ花(初代) - 元大関、元年寄二子山
- 隆の山 - 元前頭12枚目 (チェコ共和国出身)
- 千代の富士 - 第58代横綱、元年寄九重
- 千代の山 - 第41代横綱、元年寄九重
- 寺尾 - 元関脇、元年寄錣山
- 照強 - 元前頭3枚目
- 栃木山 - 第27代横綱、元年寄春日野 ・史上最軽量横綱
- 栃翼 - 元幕下4枚目 (青森県出身)
- 栃ノ海 - 第49代横綱、元年寄春日野
- 栃ノ心 - 元大関 (ジョージア出身)
- 鳴門海 - 元前頭筆頭、元年寄竹縄
- 白露山 - 元前頭2枚目
- 日馬富士 - 第70代横綱 (モンゴル国出身)
- 藤ノ川 - 元関脇、元年寄伊勢ノ海
- 北青鵬 - 元前頭6枚目
- 舞の海 - 元小結、現タレント・相撲解説者
- 前田山 - 第39代横綱、元年寄高砂
- 明武谷 - 元関脇、元年寄中村、現会社役員・宗教家
- 武藏山 - 第33代横綱、元年寄不知火、元養鶏場・不動産業経営
- 三重ノ海-元橫綱
- 前ノ山
- 竜虎 - 元十両12枚目
- 若嶋津 - 元大関、元年寄二所ノ関
- 若浪 - 元小結、元年寄玉垣、天皇賜杯制度ができてから最軽量の幕内最高優勝力士
[五十音順、現役時代の最高位]
現役力士
[編集]- 炎鵬
- 千代翔馬
- 霧島(2代)
- 豊昇龍
- 若隆景
- 若元春
- 若隆元
- 美ノ海
- 琴恵光
- 琴太豪
- 一山本
- 北の若
- 翔猿
- 翠富士
- 妙義龍
- 北磻磨
- 東白龍
- 對馬洋
- 若元春
- 東龍
- 阿炎
- 荒篤山
- 島津海
- 平戸海
- 玉正鳳
- 輝鵬
- 錦富士
ソップ炊き
[編集]相撲部屋でちゃんこ鍋を作る際に、最初から鶏ガラのスープを使って作るものを、水炊きに対してこういう[1]。相撲部屋では、手を地面に付くと負けであるという縁起を担いで牛や豚ではなく二本脚の鶏を鍋の材料にすることが多かったためである。
脚注
[編集]- ^ 小林弘、『読む食辞苑 日本料理ことば尽くし』p195、1996年、東京、同文書院、ISBN 4-8103-0027-7