国会議員

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国会議員(こっかいぎいん)は、国家レベルの議会立法府)の一般的な呼称である「国会」を構成する議員有権者によって選出された代表者であるケースが多いが、必ずしも、そうでないケースもある。両院制の場合、上院議員と下院議員とに呼び分けられるケースが多い。日本の国会においては衆議院議員参議院議員から成る。ほとんどの国会議員は、何らかの政党に所属する。

日本[編集]

衆議院会派別勢力図(2013年(平成25年)2月27日現在)
参議院会派別勢力図(2012年(平成24年)3月6日現在)

概要[編集]

日本の国会は「全国民を代表する選挙された議員」(憲法第43条)である国会議員で構成されている。

日本の国会は衆議院参議院から構成される二院制をとっており、衆議院と参議院では被選挙権や任期などが異なる。両議院の独立を確保するため、憲法48条により、衆議院議員と参議院議員とを兼ねることが出来ない。

  • 衆議院議員
    • 任期は4年だが、衆議院が解散された場合には期間満了前に終了する[1]。任期は総選挙の期日から起算するが、任期満了による総選挙が実際の任期満了の日より前に行われた場合は前任者の任期満了の日の翌日から起算する[2]
    • 選挙権は18歳以上の日本国民に、また被選挙権は25歳以上の日本国民に与えられる[3]
      • 2015年6月に改正公職選挙法が成立し選挙権年齢は20歳以上から18歳以上に引き下げられた[4]
  • 参議院議員
    • 任期は6年で、3年ごとに半数を改選する[5]。解散はない。任期は前の通常選挙で選ばれた議員の任期満了の日の翌日から起算するが、通常選挙が前任者の任期満了の日の翌日より後に行われた場合は通常選挙の期日から起算する[6][7]
    • 選挙権は18歳以上の日本国民に、また被選挙権は30歳以上の日本国民に与えられる[8]
      • 2015年6月に改正公職選挙法が成立し選挙権年齢は20歳以上から18歳以上に引き下げられた[4](衆議院議員と同じ)。

議員定数については、公職選挙法により規定されている。

地位[編集]

選挙区選出議員も比例代表選出議員も日本国憲法第43条により、一部の地域、政党団体の代表ではなく、国民全体の代表と規定される。

身分の得喪[編集]

身分の取得[編集]

国会議員の身分は選挙による当選の効力の発生によって取得される(憲法第43条)。

身分の喪失[編集]

次の場合には国会議員の身分を失う。

  1. 任期満了となったとき
  2. 衆議院議員は、衆議院が解散されたとき(憲法第45条但書)
  3. 兼職することのできない(職務専念義務が定められている)公務員の職に就いたとき(国会法39条)
  4. 国会開会中は院の許可、閉会中は議長の許可を得て辞職したとき(国会法107条)
  5. 一方の院の議員が他方の院の議員となったとき(憲法第44条、国会法108条)
  6. 法律で定められた被選挙資格を喪失したとき(国会法109条)
  7. 比例代表選出議員は、選挙の際に所属していた名簿届出政党等以外の政党等に所属する者となったとき(国会法109条の2)
  8. 懲罰による除名処分を受けたとき(国会法122条4号)
  9. 選挙無効訴訟・当選無効訴訟の判決が確定したとき(公職選挙法204条以下)
  10. 資格争訟裁判で、議員就任後に議員資格を喪失したことが確定したとき(憲法第55条

兼任の禁止[編集]

原則[編集]

国会議員はその本来の職務に専念すべきであると定められており、国会法第39条では原則として国又は地方公共団体の公務員との兼職の禁止が定められている。

例外[編集]

国会議員は特に法律で認められている場合には公務員と兼務することができる。

権能[編集]

国会法や議院規則により、国会議員には議院の活動に参加するための各種の権能が認められている。

  1. 議案発議権(国会法56条)・動議提出権(国会法57条) - ただし予算や条約等に関する発議権は内閣に専属
  2. 質問権(国会法74条以下)
  3. 質疑権(衆議院規則118条、参議院規則108条)
  4. 討論権(衆議院規則118条、参議院規則113条)
  5. 表決権(国会法57条)

特権[編集]

国会議員や国会議員の属する各議院の活動等を保障するため、憲法により国会議員には3つの特権が認められている。

不逮捕特権
両議院の議員は、法律の定める場合を除いては、国会の会期中逮捕されず、会期前に逮捕された議員は、その議院の要求があれば、会期中これを釈放しなければならない(憲法50条)。各議院の議員は、院外における現行犯罪の場合を除いては、会期中その院の許諾がなければ逮捕されない(国会法33条)。
免責特権
議院で行った演説、討論又は表決について、院外で責任を問われることはない(憲法51条)。
歳費特権
両議院の議員は、法律の定めるところにより、国庫から相当額の歳費を受ける(憲法49条)。歳費や手当については国会法国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律などに規定がある。

なお、その他の待遇として、

などがある。

JRの議員パスや航空運賃の無料分は、民間でいう通勤手当に相当するとの主張がある一方[13]、選挙区に関係なく一律定額支給である点を挙げて異論もある。また、議員宿舎については、地方選出議員の通勤や有事における国会の緊急召集などの観点から存在意義を認めつつも、立地や設備等の面で世間の相場や社会通念に照らし合わせて著しく廉価である点について批判されることが多い。

義務[編集]

国会議員資産公開法に基づき、当選後に資産公開が義務付けられており、100日以内に所属議院の議長に対し、任期開始日時点の保有資産の報告書を提出しなければならない。対象は、土地・建物、預貯金、有価証券、ゴルフ会員権などである。

各種記録[編集]

  • 最年長在職公選議員 尾崎行雄 94歳3か月
  • 最年少選出公選議員 原陽子 25歳4か月
  • 最多当選回数議員 尾崎行雄 25回
  • 最多得票当選議員 石原慎太郎 301万2553票(1968年参院選全国区
  • 最低得票当選議員 川本達 11票(1892年衆院選長崎6区、ただし当時は有権者を直接国税15円以上を納付する満25歳以上の男子に限っていた)

名誉議員の称号[編集]

国会、或いは、都道府県、市町村議会においては、議員として一定年数を務め、功労ある者に名誉議員称号を贈る制度がある。国会議員としては、尾崎行雄三木武夫が衆議院名誉議員の称号を贈られた。

国会議員をつとめた後に地方議員になる例[編集]

一般に政治家は地方議員や地方自治体の首長をつとめた後に国会議員となることが多い。逆に国会議員を退いてから地方自治体の首長になることも少なくはないが、地方議会の議員になることは稀である。

2014年3月31日現在存命の者は名の末尾に「(存)」を添えた。

議員 所属政党 前職 後職 後後職
相沢武彦 公明党 衆議院議員 参議院議員 北海道議会議員
浅野貴博(存) 新党大地 衆議院議員 北海道議会議員
荒巻隆三(存) 自民党 衆議院議員 京都府議会議員
池田隆一(存) 日本社会党民主党 衆議院議員 北海道議会議員
伊藤憲一 日本共産党 衆議院議員 大田区議会議員
井上和久(存) 公明党 衆議院議員 愛媛県議会議員
岩下栄一(存) 自民党 衆議院議員 熊本県議会議員[14]
大久保潔重(存) 民主党 参議院議員 長崎県議会議員[14](無所属)
尾形智矩 自民党 衆議院議員 苅田町議会議員
小原舞(存) 民主党 衆議院議員 京都府議会議員
鍵田忠兵衛 自民党 衆議院議員 奈良県議会議員[14]
木内良明(存) 公明党 衆議院議員 東京都議会議員
菊地豊 日本自由党芦田民主党 衆議院議員 下館市 下館市議会議員
木倉和一郎 自民党 衆議院議員 千葉県議会議員[14]
岸本健(存) 民主党 衆議院議員 和歌山県議会議員(自民党)
工藤万砂美 自民党 参議院議員 北海道議会議員[14]
熊代昭彦(存) 自民党 衆議院議員 岡山市議会議員(諸派)
小岩井清 日本社会党 衆議院議員 市川市議会議員[14](民主党)
向山好一(存) 民主党 衆議院議員 兵庫県議会議員
小柳冨太郎 日本自由党 衆議院議員 長崎県議会議員
佐藤夕子(存) 民主党→減税日本 衆議院議員 名古屋市議会議員
高井美穂(存) 民主党 衆議院議員 徳島県議会議員
高橋英行(存) 民主党 衆議院議員 愛媛県議会議員(無所属)
竹内譲(存) 公明党 → 新進党 衆議院議員      京都市会議員  衆議院議員(公明党)
田中英夫(存) 自民党 衆議院議員 京都府議会議員[14]
谷口和史(存) 公明党 衆議院議員 神奈川県議会議員
知久馬二三子(存) 社会民主党 衆議院議員 三朝町議会議員[14]
平賀高成(存) 日本共産党 衆議院議員 静岡県議会議員
前田政八 政友会 衆議院議員 塩田町 塩田町議会議員
三上隆雄(存) 無所属(社会党) 参議院議員 青森県議会議員
三上英雄 政友会 衆議院議員 弁護士 杉並区議会議員[14]
百瀬智之(存) 日本維新の会維新の党 衆議院議員 長野県議会議員
渡部一夫(存) 民主党 衆議院議員 南相馬市議会議員[14]

オーストラリア[編集]

オーストラリア連邦議会では、元老院議員と代議院議員とが存在するが、通常「国会議員」と言えば代議院議員を指す。代議院議員は、150名の定員が小選挙区から各1名選出される。

バングラデシュ[編集]

Jatiya Sangsadと呼ばれる国会は、一院制の議会。任期5年、定数345名。その内、45名が女性議員と定められている。

カナダ[編集]

インド[編集]

ローク・サバー議員
下院。任期5年だが解散がある。定数545名で、その内、2名がイギリス系インド人の中から大統領によって指名され、残りが小選挙区制。
選挙権は、18歳以上のインド公民。被選挙権は、同25歳以上。
ラージヤ・サバー議員
上院。任期6年で解散なし、2年ごとに改選される。定数245名で、その内、12名が各分野の専門家を大統領が指名し、残りが単記移譲式投票で選出される。
選挙権は、州議会議員にのみ与えられる。被選挙権は、30歳以上のインド公民。

アイルランド[編集]

ウラクタスと呼ばれる。

ドイル・エアラン議員
下院。任期5年。定数166名。単記移譲式投票による比例代表制をとる。
選挙権は、18歳以上のアイルランド国民およびイギリス国民。被選挙権は、21歳以上。
シャナズ・エアラン議員
上院。任期5年。定数60名。内訳は、11名が首相による指名、6名が大学出身者、43名がドイル・エアランの議員から選出される。

ケニア[編集]

一院制。定数224名。その内、210名が小選挙区制、12名が議長による指名を受ける。

マレーシア[編集]

代議院議員
下院。任期5年だが解散有り。定数222名。小選挙区制をとる。
被選挙権は、21歳以上。
元老院議員
上院。任期3年で定数70名。その内、44名を国王が指名し、残り26名を州議会が選出。

マルタ[編集]

代議院のみの一院制。定数65名で任期5年。

脚注[編集]

  1. ^ 日本国憲法第45条
  2. ^ 公職選挙法第256条
  3. ^ 公職選挙法第9条第1項、公職選挙法第10条第1項第1号
  4. ^ a b “選挙権年齢「18歳以上」に 改正公選法が成立”. 47NEWS. (2015年6月17日). http://www.47news.jp/CN/201506/CN2015061701001110.html 2015年6月18日閲覧。 
  5. ^ 日本国憲法第46条
  6. ^ 公職選挙法第257条
  7. ^ ちなみに、通常選挙が行われる年の西暦年は必ず3で割り切れる年になる。
  8. ^ 公職選挙法第9条第1項、公職選挙法第10条第1項第2号
  9. ^ 2010年10月29日の参議院議院運営委員会で、参議院法制局長は『「非常勤」及び「通常の行政事務の処理を任務とするものでないこと」の要件を満たす職であり、また「内閣の管轄する行政各部における国家公務員に限られ、地方公務員については例外が認められていない」と解されている』と答弁している。
  10. ^ ただし国会議員資格を前提として就任した場合、衆議院解散時の前衆議院議長・前衆議院副議長を除いて国会議員資格を喪失した場合は失職となる。
  11. ^ ただし国会議員資格を前提として就任した場合、衆議院解散時の前衆議院議員を除いて国会議員資格を喪失した場合は失職となる。
  12. ^ a b c d e f g h 国会議員資格を前提として就任した場合、国会議員資格を喪失した場合は失職となる。
  13. ^ 中田宏が著書『国会の中はこうなっている』で述べたところに拠る
  14. ^ a b c d e f g h i j 国会議員になる前にも歴任

関連項目[編集]

外部リンク[編集]