フクダ電子アリーナ

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千葉市蘇我スポーツ公園 > フクダ電子アリーナ
千葉市蘇我球技場
"フクダ電子アリーナ"
Fukuda Denshi Arena (2008).jpg
フクダ電子アリーナの位置(千葉県内)
フクダ電子アリーナ
施設情報
所在地 日本の旗千葉県千葉市中央区川崎町1-20
位置 北緯35度34分38.95秒
東経140度7分22.34秒
座標: 北緯35度34分38.95秒 東経140度7分22.34秒
起工 2003年12月
開場 2005年10月[1]
所有者 千葉市
運用者 MMT共同事業体
グラウンド 天然芝
ピッチサイズ 111m×74m
大型映像装置 オーロラビジョン
建設費 81億円[2]
設計者 日本設計[1]
安宅防災設計[1]
都市再生機構[1]
建設者 清水建設大林組新日本建設JV[1]
関電工JFE電制・モデン工業JV[1]
日本電設工業・橋本電業社JV[1]
川崎設備工業・芝工業JV[1]
朝日工業社・川本工業・京葉工管JV[1]
使用チーム、大会
当項目を参照
収容能力
19,781人(座席:18,500人、立席1,281人)
アクセス
#アクセスを参照
スタジアム外観(2011年8月4日)

フクダ電子アリーナ(フクダでんしアリーナ)は、千葉県千葉市中央区千葉市蘇我スポーツ公園にあるフットボール専用の球技場。施設は千葉市が所有し、MMT共同事業体が指定管理者として運営管理を行っている(詳細は当項目を参照)。なお、千葉市の条例では「千葉市蘇我球技場」(ちばしそがきゅうぎじょう)等の名称が記載されている。

なお、スタジアムの供用開始当初から東京都文京区に本社を置くフクダ電子命名権を取得しており、「フクダ電子アリーナ」(略称「フクアリ」) の呼称を用いている (詳細は後述) 。日本のスポーツスタジアムでオープン当初から命名権を使用した初めてのスタジアムである。

概要[編集]

2005年に供用が開始され、ジェフユナイテッド市原・千葉(以下、ジェフ)が完成時よりホームスタジアムとして使用している。収容人数は19,781人。

2002 FIFAワールドカップ前のスタジアム建設ラッシュ以降に設計、建設されたスタジアムの第1号である。なお、スタジアムの東隣にジェフのクラブハウスや練習所を兼ね備えたユナイテッドパークが設置されている。

経緯[編集]

1992年からジェフがホームスタジアムとして使用した市原緑地運動公園臨海競技場は最寄り駅となるJR東日本内房線五井駅から徒歩で30分程度、シャトルバスで5-10分の立地であった。

千葉県2002 FIFAワールドカップに合わせて市原市八幡地区に5万人程度が収容できる県営スタジアムの建設を計画していたが、同大会は日本と大韓民国の共同開催となったのに伴って日本国内の開催都市枠が削減され、千葉県が落選した事でこの計画は頓挫した。

1990年代から川崎製鉄(現・JFEスチール) が千葉製鉄所(千葉市中央区、現・東日本製鉄所)の縮小を計画し、跡地利用についての話し合いを千葉市と始めた。これによって策定されたのが千葉市による蘇我特定地区整備計画である。当初の計画では再開発の内容として、商業地区、居住地区、公園地区、運動施設地区を盛り込む事は決められていたが、運動施設地区の中にはJリーグクラブがホームスタジアムとして使用可能なスタジアムを建設する計画は盛り込まれていなかった。しかし千葉市の側でも恒常的に蘇我に集客できる施設を設置したいという意図があり、建設した場合にここをホームスタジアムとして使用するかどうかをジェフ及び市原市に打診した。

この後、蘇我特定地域の再開発のなかで、2003年12月に着工され、当初は2005年8月中に使用を開始できる見込みであったが、地盤が埋立地であるため基礎工事の部分で難航し2005年10月からの使用開始となった。

名称[編集]

当スタジアムでは建設が始まったかなり早い段階から命名権の導入の検討を始め、2004年から命名権を購入する企業の募集を始めた。当初千葉市が提示していた条件は当初年間あたり1億2,000万円以上、契約期間5年であった。この時は千葉市自身が命名権の売込みをかけたが実際に契約する企業が現れず、2005年4月に命名権の販売を電通に委託し、年間あたり1億5,000万円以上、契約期間3年で改めて引き受けてくれる企業の募集が始められた。

第二次の命名権募集の締切は当初2005年6月末日であったが、その後延長され7月まで命名権の買取者探しが続けられた。7月20日に医療機器メーカーのフクダ電子と命名権買収に関して基本合意に達した。契約内容は5年半で4億5千万-5億3千万円+AEDの提供及びチケットの買取となっている。8月25日に命名権による名称の決定が行われフクダ電子アリーナと略称のフクアリ、及びロゴマークが設定された。

日本のスポーツスタジアムで、施設の使用開始当初から命名権の使用を開始するという初めてのケースである。なお千葉市は「千葉市都市公園条例」において、当球技場が所在する公園の名称を「千葉市蘇我スポーツ公園」とし、園内の有料公園施設の項目において当球技場の名称を「蘇我球技場」と記載している(クリーンスタジアム規定がなされる国際サッカー連盟アジアサッカー連盟主催の国際試合においても「蘇我球技場」の名称が使われる)[3]。また、当施設に関して「千葉市蘇我球技場条例」を別途施行しており、本文中では単に「蘇我球技場」と記載している[4]。この他「千葉市蘇我球技場(フクダ電子アリーナ) 」「フクダ電子アリーナ(千葉市蘇我球技場)」のように、条例で用いる名称と命名権による呼称とを併記する記載が見られる。[5]

スタジアムスペック[編集]

設計は味の素スタジアムと同じく日本設計によるものである。施工は都市基盤整備公団が請負い、清水建設大林組新日本建設によるジョイント・ベンチャーによって建設工事が行われた。

2007年にグッドデザイン賞を受賞している。[6]

立地[編集]

川崎製鉄千葉製鉄所が使用していた中央区川崎町埋立地にある。現在も商業地区と住居地区(こちらは予定地)の間に製鉄所のマネージメント地区となるJFEスチールのオフィススペースが残っている。

フィールド[編集]

フィールドの大きさは、68m×105mで、更に縦横共に3m余計に芝生が植えられている。これにより国際サッカー連盟の定めるピッチ上の規格を満たしている。芝生は、夏芝としてティフトン419が、冬芝としてペレニアルライグラスが採用されている。

スタンドとフィールドの間には最小で8m(コーナー付近)、最大で15m(バックスタンド中央)の間隔が設けられている。災害時にはここが作業用車両の通路として使用される。

スタンド[編集]

収容人数は座席数が18,500席、立ち見が1,281人分確保されており、消防法に依拠したキャパシティの合計は19,781人である。これには、ロイヤルシート80席、身障者用席110席、記者席84席が含まれている。この内、これまでに立ち見分のチケットは発売されていない。ジェフのホームゲームではこれに、アウェイサポーターとの緩衝地帯が設定されるため17,000席前後のチケットが販売される事になっている。

現在までの最多入場者数は、2010年J2第26節(2010年9月19日)の千葉ダービー(ジェフ×柏レイソル)における18,031人(立見席販売なしで緩衝地帯を空けた状態での収容限度ぎりぎりの人数が来場)、入場者数記録の第2位は2009年シーズンのガンバ大阪戦(17,916人。ホーム開幕戦であり、フクアリの奇跡後初のホームゲーム。)、第3位は同年シーズンの柏戦(17,899人) である。

スタンドの形状は2層式の楕円形となっている。メインスタンド上段外側(ジェフのホームゲームにおけるホーム(アウェイ)コーナー自由席) の一部は逆サイドのコーナーの攻防が死角に入る。

またピッチ内の通風性を確保するためにスリットが設けられている。

バリアフリーとしてメイン、バック、両サイドの1階スタンド最後列に計9箇所の車椅子用のスペース合計110席が確保されている。これらの座席からは車椅子用スペースの前の座席にいる観客が立ち上がっても車椅子スペースにいる車椅子使用者のピッチへの視点が確保されるよう配慮されている。これは2002FIFAワールドカップに際して建設されたスタジアムの反省点が織り込まれている。

車椅子使用者のために、地平からスタジアムコンコースに移動するためのエレベーターがホーム側サイドスタンドコンコース1カ所に設置されている。

ホスピタリティ[編集]

メインスタンド、バックスタンド、ホーム側サイドスタンド、アウェイ側サイドスタンドに火の使用ができる調理用ブースが設置されており、飲食物が供される。チケットブース外にはスタジアムレストランが設置されている。

メインスタンド、バックスタンド、両サイドスタンドコンコースにグッズ売店が設置されている。この内メインスタンド、バックスタンド、ホームゴール裏売店では、2008年3月18日のシーズン開幕戦からSuicaPASMOの利用が可能になっている。又同年3月18日からは、Suicaと電子マネーの相互利用を開始したICOCAも利用可能である。[7]。トイレは各スタンドに2ヶ所ずつ合計8ヶ所設置されている。

屋根[編集]

屋根はスタンドの最前列付近を除きほぼ全てのシートを覆っている。過去の例からも全席屋根付きのサッカー専用スタジアムは採光性の悪さからピッチ上の芝の育成に問題があったが、当スタジアムでは南側にあたる、アウェイ側サイドスタンドの屋根の素材に透光性のある素材を採用しており、採光に対して配慮を行っている。海沿いのため、風が強い日は屋根がある場所(風向きの関係で特に特にバックスタンド)でも雨がかかる場合がある。

また当スタジアムでは、この屋根に降った雨水を採集出来るようになっている。こうして採取された雨水は、トイレなど飲料以外の目的に使用されている。

照明及び視聴覚装置[編集]

照明は各スタンドの屋根の上部に設置されている。

当スタジアムでは当初大型ビジョンの採用は見送られる事になっていた(準備工事のみはする事になっていた)が、その後JFEの寄贈により三菱電機製のLEDディスプレイオーロラビジョン」の設置(アウェー側のゴール裏スタンド)が決定された。これは千葉市がJFEから土地を取得した際の購入金額が問題になった事への配慮も含まれている。又、コンコース内に4基あるモニターはイレブン懇談会(下記参照)委員の一人であった奥山泰弘(スタジアムオープン前に死去)及び遺族からの寄贈である。

ジェフのホームゲームにおいては、バックスタンド側の広告看板のスペースにLED式の映像装置(オーロラリボン)を設置し、動画による広告を行っている[8]

その他[編集]

  • 命名権を取得したフクダ電子から提供を受けた自動体外式除細動器(AED)が複数個設置されているが、Jリーグの試合運営規定により選手用・観客用に各1台以上のAEDを試合会場に準備しなければならない事に起因している。

アクセス[編集]

鉄道[編集]

バス[編集]

  • 蘇我駅西口からはスタジアム近隣のショッピングセンターのハーバーシティ無料巡回バスが10分間隔で運行しており、スタジアムの近くに「GLOBO前」停留所がある。ただし、試合開催時にはその前後で同停留所を通過すると案内され、買い物客と観戦客の分離が図られている[9]

自動車・二輪車・道路交通[編集]

  • フクダ電子アリーナ付近に駐車場が確保できないため2006年までは試合実施日のみ、スタジアムと京葉線千葉みなと駅を結ぶ無料シャトルバスが数往復運行していた。この場合千葉みなと駅周辺に駐車するという方法が採られた。2006年途中からスタジアム再開発予定地に臨時の有料駐車場を用意する措置が採られた。これによって2007年から千葉みなと駅からのシャトルバスは廃止された。この駐車場は完全予約制であり台数も制限されるため試合当日にいきなり行って駐車することは出来ない。また、再開発工事の都合によって駐車場の使用が制限される場合がある。
  • 一方、ジェフはシーズンチケットオーナー(年間席購入者)のみ、かつシーズン開幕前に限定して、スタジアム近接地に用意された場外臨時有料駐車場の年間駐車券を別途販売している[10]。この場外臨時有料駐車場は1試合ごとに試合前日まで販売される場合もある[11]
  • スタジアム敷地内への自転車・バイクの駐輪は無料。

周辺施設[編集]

ゲーム[編集]

オープニングゲーム[編集]

ジェフはスタジアムオープンに先駆けて、シミュレーションを行い、2005年9月7日柏レイソルとのトレーニングマッチを行った。これが当スタジアムで行われた初試合(但し公式戦ではない)である(スコアはジェフ3-2柏。初得点者はジェフの林丈統)。入場者は、ジェフのファンクラブ会員から募った希望者の中から抽選により選ばれた。

当スタジアムでの初公式戦は2005年J1第27節(2005年10月16日)横浜F・マリノス戦で入場者数は17,087人であった。オープニングゴールは阿部勇樹(ジェフ、16分)。スコアは2-2であった。

ジェフ及びその下部組織のホームゲーム[編集]

2005年シーズンはジェフのホームゲームのうち、オープニングゲームから、シーズン終了までのリーグ戦全5試合を開催した。これ以降については市原臨海競技場との併用をクラブが判断する事になっていたが、この後市原臨海競技場がキャパシティを縮小してJリーグの開催基準に満たなくなったため市原臨海競技場でのホームゲームの開催がなくなり(ただし、開催を前提として2010年まではフクアリ・市原臨海の2箇所を本拠地として登録していたが、市原臨海での開催実績がフクアリ完成後ないことや、市原のスタジアムスペックがJ1基準を満たしていないことなどから2011年に市原の本拠指定は解除され、フクアリに一本化された)、結果として2005年10月16日のオープニングゲーム以来全てのホームゲームをフクアリで開催している。

ジェフではトップチームのホームゲーム以外にも、女子チームのジェフユナイテッド市原・千葉レディースのホームゲームの一部もフクアリで開催。また、2011年に廃部したジェフユナイテッド市原・千葉リザーブズも開催していた。

ジェフ以外のサッカーの試合[編集]

国内大会[編集]

国際大会[編集]

ラグビー[編集]

ラグビートップリーグの試合風景

災害時の役割[編集]

当スタジアムは災害時に活用するという理由で、建設にあたって国から補助金を受け取っている。また、スタンドの形状、スタンドとピッチの間のスペースなどはこの補助金を受け取る事を理由に一部制約を受けている。

関連項目[編集]

リファレンス[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i 「フクダ電子アリーナ」、『近代建築2007年9月
  2. ^ http://www.city.isesaki.lg.jp/data/kikaku/soccer/00_soccer_stadium.pdf
  3. ^ 千葉市都市公園条例 2010年1月2日閲覧
  4. ^ 千葉市蘇我球技場条例 2009年6月9日閲覧
  5. ^ 例えば照明を設置した岩崎電気では千葉市蘇我球技場(フクダ電子アリーナ) の照明設備(2010年1月2日閲覧) と、設計者の日本設計はフクダ電子アリーナ(千葉市蘇我球技場) (2010年1月2日閲覧)とそれぞれ自社の実績を紹介している。
  6. ^ 財団法人日本産業デザイン振興会/グッドデザインファインダー/フクダ電子アリーナ(2007年10月11日閲覧)
  7. ^ ジェフユナイテッド市原・千葉リリース(2008年3月28日閲覧)
  8. ^ J1リーグの場合はその箇所に各大会のオフィシャルスポンサー(リーグ戦の場合はJリーグトップパートナー各社、Jリーグカップの場合はヤマザキナビスコの企業と同社製品(他まれにトップパートナー数社)の広告がパネルで設置されている。
  9. ^ ハーバーシティ蘇我「シャトルバスのご案内
  10. ^ ジェフ千葉公式サイト 2012年2月13日付リリース 「シーズンシートオーナーさま限定 2012シーズン場外臨時有料駐車場 年間駐車券販売
  11. ^ ジェフ千葉公式サイト 2012年2月15日付リリース 「場外臨時有料駐車場の販売について
  12. ^ 試合結果”. 日本サッカー協会. 2013年9月23日閲覧。

外部リンク[編集]

命名権他[編集]

スタジアムガイド[編集]