京都迎賓館

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京都迎賓館正門

京都迎賓館(きょうとげいひんかん、英字表記: (the) Kyoto State Guest House)とは、日本の迎賓館のひとつで、京都に位置するものである。

概説[編集]

正面玄関(入母屋造りの外観)

京都迎賓館は、1994年(平成6年)10月に「国立京都迎賓館」として、その建設が閣議決定され、2005年(平成17年)4月17日に開館した。内閣府のサイトの公式説明によると、京都迎賓館というのは、日本の歴史や文化を象徴する都市である京都において、海外からの賓客ををこめてお迎えし、日本への理解と友好を深めていただくことを目的に建設された、という[1]

場所としては、江戸時代園家柳原家櫛笥家など、複数の公家の邸宅が建っていた京都御苑の敷地の北東部に建設された。

建物は、洋風の赤坂迎賓館とは対照的な和風建築として設計され(設計は日建設計)、南側を「表」(つまり 公の場)、北を「奥」(つまり私的施設)と位置付け、建物の南半分には会議・会談、晩餐、和風会食、管理等の施設が、北半分には賓客の居住・宿泊のための施設が配置されている。

開館後初の国賓は、ベトナム社会主義共和国主席グエン・ミン・チェットだった(2007年11月28日–29日滞在)。

一般公開を視野に入れつつ、2016年4月28日~5月9日に、その試験公開が実施された。

施設[編集]

夕映の間(ゆうばえ の ま)
最大約70名までの大広間。通訳ブースを備え、壁面装飾を施した可動式の壁面で三分割することができ、国際会議にも使用できる。壁面装飾は綴れ織により、東面が「比叡月映」(ひえい つきばえ)、西面が「愛宕夕照」(あたご ゆうばえ)と名付けられ、これが部屋の名前の由来となっている。京都の東西を守る山の日月の夕景を表現している。下図:箱崎睦昌、監修:内山武夫、製作:龍村美術織物。
藤の間
桐の間
藤の間(ふじ の ま)
最大120名までの大広間で晩餐室。人間国宝江里佐代子による截金が施された檜舞台と舞台扉「響流光韻」(こおる こういん)を備える。正面の壁面を飾るのは、を始めとする四季の花々を描いた綴れ織「麗花」(れいか)は、39種類の草木が描かれている。下図:鹿見喜陌、監修:内山武夫、製作:川島織物。床の段通は、藤の花びらが散りばめられている。
桐の間(きり の ま)
最大24名までの会食が可能な56畳の「和の晩餐室」。天井は全て同一材料で作られた長さ12メートル中杢天井、床は長さ8メートルの大床座卓は長さ約12メートルの等圧合板を下地に漆黒のを施してあり、座椅子の背には政府及び京都迎賓館の紋である五七の桐が蒔絵で描かれている。欄間「日月」には江里佐代子による截金が施されている。
滝の間(たき の ま)
桐の間の奥につながる。22畳の和室で昇降式の座卓が設置されている。瀬戸内の犬島白石島から運ばれた花崗岩を中心に組み立てられた大滝を配した庭園に面する。
貴船の間(きぶね の ま)
水明の間と対をなし、金をイメージして作られた貴賓室。日本側代表者の控え室として使用される。江里佐代子による截金透塗飾り台がある。
水明の間(すいめい の ま)
首脳会談などに用いられる、大池に張り出した開放的な空間。貴船の間と対をなし、銀をイメージして作られている。天井を船底とし、椅子のファブリック(布地)は立涌文様の中に波紋を織り込んだ西陣織。床は青海波文様の段通。「悠久のささやき」と題した飾り台や卓子にも蒔絵や螺鈿が描かれるなど水をテーマとしたデザインで統一される。
聚楽の間(じゅらく の ま)
晩餐会などが行われる際に、招待されたゲストや随員の待合などに使用される。友好の心をイメージして、人間国宝の早川尚古斎による竹花器や伊砂利彦の型染の屏風、椅子ファブリックは西陣織、釘隠には千代結のデザインが施されている。
宿泊エリア
国賓・公賓とその随員のための宿泊施設。

日本庭園[編集]

玄関前の「真の庭」、館内の中央「行の庭」、賓客宿泊室に面する「草の庭」の3面で構成される。「庭屋一如」の現代和風の庭園として、尼崎博正の監修により、佐野藤右衛門棟梁とする京都の庭師らにより作られた。

Kyoto State Guest House7.jpg Kyoto State Guest House6.jpg Kyoto State Guest House8.jpg Kyoto State Guest House5.jpg

参考文献[編集]

  • 『京都迎賓館 ものづくり ものがたり』 公共建築協会編、日刊建設通信新聞社、2005年
  • 『京都迎賓館 現代和風と京の匠の調和』 迎賓館京都事務所監修、淡交社、2006年

脚注[編集]

  1. ^ 内閣府、京都迎賓館の公式ページ

関連項目[編集]

外部リンク[編集]