2009年のワールドシリーズ

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2009年のワールドシリーズ
ヤンキースのユニホームを掲げるバラク・オバマとジョー・ジラルディ
チーム 勝数
ニューヨーク・ヤンキースAL 4
フィラデルフィア・フィリーズNL 2
シリーズ情報
試合日程 10月28日 - 11月4日
MVP 松井秀喜(NYY)
ALCS NYY 4-2 LAA
NLCS PHI 4-1 LAD
チーム情報
ニューヨーク・ヤンキース(NYY)
監督 ジョー・ジラルディ
シーズン成績 103勝59敗(AL東地区優勝)
フィラデルフィア・フィリーズ(PHI)
監督 チャーリー・マニエル
シーズン成績 93勝69敗(NL東地区優勝)
ワールドシリーズ
 < 2008 2010 > 

2009年のワールドシリーズは、2009年10月28日から11月4日まで行われたメジャーリーグの105回目のワールドシリーズである。

今年のオールスターゲームで勝利したアメリカンリーグがホームアドバンテージを得た、これでこの制度が初採用された2003年から7年続けてアメリカンリーグがホームアドバンテージを得ることとなった。アメリカン・リーグは西地区の覇者ロサンゼルス・エンゼルスを破り6年振り出場のニューヨーク・ヤンキースナショナルリーグ西地区の覇者ロサンゼルス・ドジャースを破り2年連続出場のフィラデルフィア・フィリーズとの対戦となった。

ヤンキース対フィリーズのワールドシリーズは1950年のワールドシリーズ以来、MLBではフィラデルフィア自由の鐘ニューヨーク自由の女神にちなみこのシリーズを"Liberty Series"と評した[1]。結果はヤンキースが4勝2敗で9年ぶり27回目のワールドチャンピオンとなった。MVPは3本塁打、8打点を挙げた松井秀喜が初受賞。日本人選手によるMVPの受賞は史上初。また、DHとしてフル出場してのMVP受賞も史上初である[2]

出場チーム[編集]

フィラデルフィア・フィリーズ[編集]

昨年のワールドシリーズタンパベイ・レイズを破り、28年ぶり2度目のワールドシリーズ制覇を達成。

2008年シーズン終了後、パット・ギリックに代わりルーベン・アマロ・ジュニアがフィリーズのGMに就任[3]パット・バレルの後釜にシアトル・マリナーズからラウル・イバニェスが3年総額3,150万ドルで移籍[4]ロサンゼルス・ドジャースから移籍した朴賛浩は先発5番手として開幕を迎えた[5]

レギュラーシーズンは93勝69敗で3年連続で地区優勝。ディビジョンシリーズコロラド・ロッキーズを3勝1敗で破り、リーグチャンピオンシップシリーズロサンゼルス・ドジャースを4勝1敗で破り、2年連続でワールドシリーズへ進出。2年連続のナリーグ優勝は1995年から1996年アトランタ・ブレーブス以来13年ぶり。

ニューヨーク・ヤンキース[編集]

ルー・ゲーリッグの通算安打の球団記録を更新したデレク・ジーターを祝うヤンキースの選手たち。

2008年11月20日にチーム支配権がジョージ・スタインブレナーから息子のハル・スタインブレナーへ委譲された[6]。同日、シーズン20勝を挙げたマイク・ムッシーナが現役引退を表明[7]ボビー・アブレイユ[8]ジェイソン・ジアンビカール・パバーノFAで他球団へ移籍。その代わりにCC・サバシアを7年総額1億6,100万ドル、A・J・バーネットを5年総額8,250万ドル、マーク・テシェイラを8年総額1億8,000万ドルで獲得し、ニック・スウィッシャーをトレードで獲得[9]

レギュラーシーズンは103勝59敗で3年ぶりの地区優勝。CC・サバシアはリーグ最多タイの19勝を挙げ、アレックス・ロドリゲスとマーク・テシェイラは30本塁打・100打点を達成。クローザのマリアノ・リベラトレバー・ホフマンに次いでメジャー史上2人目の通算500セーブを達成[10]デレク・ジータールー・ゲーリッグの持つヤンキースの安打記録2721本を更新[11]

ディビジョンシリーズミネソタ・ツインズを3勝0敗で破り、リーグチャンピオンシップシリーズロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムを4勝2敗で破り、8年ぶりにワールドシリーズへ進出。

試合結果[編集]

第1戦 10月28日[編集]

フィリーズ先発のクリフ・リーは2009年シーズン途中にフィリーズへ移籍。ワールドシリーズ初戦で完投勝利を達成。
チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
フィリーズ 0 0 1 0 0 1 0 2 2 6 9 1
ヤンキース 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 6 0
  1. : クリフ・リー (1–0)  : CC・サバシア (0–1)  
  2. :  PHI – チェイス・アトリー 2 (2)
  3. 観客動員数: 50,207人 試合時間: 3時間27分[12]
始球式の様子を見守るミシェル・オバマとジル・バイデンとヨギ・ベラ。

試合開始前にファーストレディミシェル・オバマセカンドレディジル・バイデンが、ヨギ・ベラをマウンドまでエスコート。そして始球式イラク戦争で左肩を失い、現在はヤンキースタジアムで働くトニー・オディエルノが務めた[13]。フィリーズのライアン・ハワードが初回にワールドシリーズ初安打を記録。3回にチェイス・アトリーのソロ本塁打でフィリーズが先制。フィリーズの先発クリフ・リーは、ヤンキース打線を5回終了時点で無失点・被安打3に抑え、7奪三振を記録。6回にチェイス・アットリーがソロ本塁打を放ち、2対0とリードを広げた。ワールドシリーズ史上、左打者による左腕からの1試合2本塁打は1928年のワールドシリーズ第4戦のベーブ・ルース以来の快挙となった[14]。先発を務めたCC・サバシアとクリフ・リーはともにクオリティ・スタートを記録。ヤンキースは8回にサバシアに代わり、フィル・ヒューズが登板。ヒューズは2四球を与え、アウトを取ることができず降板。その後、ダマソ・マルテが打者2人を抑え、デビッド・ロバートソンが登板。しかし、ロバートソンはジェイソン・ワースに四球を与え、後続のラウル・イバニェスに2点タイムリーを放たれた。フィリーズは9回に2点を追加。

フィリーズの先発クリフ・リーは1失点(0自責点)・10奪三振で完投勝利。リーが達成した主な記録は以下の通りである[15]

  • ポストシーズン、最初の4試合の登板で7回以上・1自責点以下を達成。これを達成したのはクリスティ・マシューソン(1905年 - 1911年)1人しかいない。
  • 対ヤンキースのワールドシリーズ初戦で左投げの先発投手が勝ち投手となるのは1963年サンディー・コーファックス以来。
  • 対ヤンキースのワールドシリーズ初戦で自責点0での完投勝利は史上初。
  • ワールドシリーズでの2ケタ奪三振・無四球・自責点0は史上初。

第2戦 10月29日[編集]

ヤンキースのクローザー、マリアノ・リベラ(2007年)。2イニングを無失点に抑え、セーブを記録。
  • ニューヨーク州ニューヨークブロンクス - ヤンキー・スタジアム
チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
フィリーズ 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 6 0
ヤンキース 0 0 0 1 0 1 1 0 X 3 8 0
  1. : A・J・バーネット (1–0)  : ペドロ・マルティネス (0–1)  S: マリアノ・リベラ (1)  
  2. :  NYY – マーク・テシェイラ (1)、松井秀喜 (1)
  3. 観客動員数: 50,181人 試合時間: 3時間25分[16]

試合前にジェイ・Zアリシア・キーズがヤンキー・スタジアムの観衆を前にエンパイア・ステイト・オブ・マインド (Empire State of Mind)歌った[17]。フィリーズの先発ペドロ・マルティネスのポストシーズンでの対ヤンキースの登板はヤンキースとライバル関係にあるレッドソックス在籍時の2004年のアメリカンリーグチャンピオンシップシリーズ以来5年ぶり。フィリーズは2回にマット・ステアーズが先発のA・J・バーネットから安打を放ち、1点を先制。しかし、フィリーズはその後得点を挙げることはなかった。

マーク・テシェイラが4回、松井秀喜が6回にソロ本塁打を放ち逆転。フィリーズ先発のマルティネスは7回にジェリー・ヘアストン・ジュニアメルキー・カブレラから連続安打を浴び、降板。マルティネスに代わり登板した朴賛浩が、ホルヘ・ポサダに安打を浴び1点を失った。

ヤンキースは8回から先発のバーネットにかわりクローザーのマリアノ・リベラが登板。8回1死でジミー・ロリンズの四球とシェーン・ビクトリーノの安打で得点圏に走者を置いたが、チェイス・アトリーが併殺に倒れ無得点に終わった。リベラは2回を無失点に抑え、ワールドシリーズ通算10セーブ目を記録。

第3戦 10月31日[編集]

ヤンキースの三塁手、アレックス・ロドリゲス(2008年)は、ワールドシリーズ史上初のビデオ判定による本塁打を記録。
チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ヤンキース 0 0 0 2 3 1 1 1 0 8 8 1
フィリーズ 0 3 0 0 0 1 0 0 1 5 6 0
  1. : アンディ・ペティット (1–0)  : コール・ハメルズ (0–1)  
  2. :  NYY – アレックス・ロドリゲス (1), ニック・スウィッシャー (1), 松井秀喜 (2)  PHI – ジェイソン・ワース 2 (2), カルロス・ルイス (1)
  3. 観客動員数: 46,061人 試合時間: 3時間25分[18]
試合前のセレモニーの様子。

第3戦は雨のため試合開始が1時間20分遅れた[19]。試合は2回にジェイソン・ワースのソロ本塁打でフィリーズが先制、この回フィリーズは3対0とリードを広げた。ヤンキースは4回にマーク・テシェイラが四球で出塁し、後続のアレックス・ロドリゲスの本塁打を放ち、ワールドシリーズ初安打を記録。ロドリゲスが放ったライトフェンス上部への打球は、二塁打の判定だったが、ヤンキース側がワールドシリーズ史上初のビデオ判定を求めた結果、本塁打に覆った[20]

5回に先頭打者のニック・スウィッシャーが四球で出塁し、アンディ・ペティットの安打で3対3で同点に追いつく。ペティットのポストシーズン史上初打点、ワールドシリーズ史上ヤンキースの投手としては1964年ジム・バウトン以来の快挙となった[21]デレク・ジーターが安打を放ち、ジョニー・デイモンの二塁打で2得点を挙げ、マーク・テシェイラが四球で出塁。フィリーズは先発のコール・ハメルズに代わり、J・A・ハップが登板。ハップはこの回を無安打に抑えたが、6回にニック・スウィッシャーからソロ本塁打を打たれた。

7回にフィリーズはハップに代わり、チャド・ダービンが登板。ジョニー・デイモンに四球、アレックス・ロドリゲスに死球を与え、ホルヘ・ポサダの安打を放たれ、1点を与えた。ヤンキースは7回から先発のアンディ・ペティットに代わり、 ジョバ・チェンバレンが登板。打者3人を無安打に抑えた。8回にチェンバレンの代打の松井秀喜がソロ本塁打を記録。ヤンキースは9回からフィル・ヒューズが登板したが、カルロス・ルイスからソロ本塁打を打たれ降板。その後、マリアノ・リベラが打者2人を無安打に抑え、8対5でヤンキースの勝利。勝ち投手のアンディ・ペティットはポストシーズン通算17勝、自身の持つポストシーズン通算勝利の記録を更新[21]

第4戦 11月1日[編集]

フィリーズのクローザー、フラッド・リッジ(2008年)は、9回にリリーフ登板したが、3失点で負け投手に。
  • ペンシルベニア州フィラデルフィア - シチズンズ・バンク・パーク
チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ヤンキース 2 0 0 0 2 0 0 0 3 7 9 1
フィリーズ 1 0 0 1 0 0 1 1 0 4 8 1
  1. : ジョバ・チェンバレン (1–0)  : ブラッド・リッジ (0–1)  S: マリアノ・リベラ (2)  
  2. :  PHI – チェイス・アトリー (3), ペドロ・フェリス (1)
  3. 観客動員数: 46,145人 試合時間: 3時間25分[22]

試合開始前にデレク・ジーターアルバート・プホルスハンク・アーロン賞に選出された[23]。ヤンキースはCC・サバシアA・J・バーネットアンディ・ペティットの3投手でワールドシリーズのローテーションを組み、第4戦は初戦の先発を務めたサバシアが先発[24]。初回先頭打者のデレク・ジーターは安打を放ち、ジョニー・デイモンの二塁打で3塁へ進めた後、マーク・テシェイラがゴロでアウトになる間に得点を挙げた。後続のアレックス・ロドリゲスはワールドシリーズ史上マックス・キャリー1925年)に次いで2人目の1シリーズ3死球を記録し、両チームに警告が出される騒動となった[25]ホルヘ・ポサダ犠牲フライで2点目を挙げた。フィリーズはこの裏の攻撃でシェーン・ビクトリーノチェイス・アトリーの二塁打で1点を挙げた。4回には先頭打者のライアン・ハワードが安打を放ち、二塁へ盗塁させ、ペドロ・フェリスの安打で得点を記録。しかし、ビデオ判定でハワードはベースにタッチしていない[26]

ヤンキースは5回の先頭打者のニック・スウィッシャーは四球、後続のメルキー・カブレラは安打で出塁。スウィッシャーはデレク・ジーターの安打で得点を記録し、カブレラはジョニー・デイモンの安打で得点を記録。6回裏、ブレット・ガードナーが左ハムストリングを痛めたメルキー・カブレラに代わり中堅の守備に就いた[27]。フィリーズは7回から先発のジョー・ブラントンに代わり、朴賛浩が登板。ヤンキース先発のCC・サバシアは7回2死にチェイス・アトリーから本塁打を浴び、4対3と勝ち投手の権利を得たまま降板。しかし、8回から登板したジョバ・チェンバレンペドロ・フェリスに本塁打を喫し、4対4で同点に。

9回は両チームともクローザーのマリアノ・リベラブラッド・リッジが登板。リッジは2死の場面でジョニー・デイモンに安打を許し、デイモンは二盗、三盗を成功。マーク・テシェイラは死球で出塁、アレックス・ロドリゲスとホルヘ・ポサダの安打で3点を喫した。リベラは1イニングを無安打に抑え、シリーズ2セーブ目を記録。

第5戦 11月2日[編集]

フィリーズの二塁手、チェイス・アトリー(2007年)は、ワールドシリーズ最多本塁打タイ記録となる5本塁打を記録。
  • ペンシルベニア州フィラデルフィア - シチズンズ・バンク・パーク
チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ヤンキース 1 0 0 0 1 0 0 3 1 6 10 0
フィリーズ 3 0 3 0 0 0 2 0 X 8 9 0
  1. : クリフ・リー (2–0)  : A・J・バーネット (1–1)  S: ライアン・マドソン (1)  
  2. :  PHI – チェイス・アトリー 2 (5), ラウル・イバニェス (1)
  3. 観客動員数: 46,178人 試合時間: 3時間26分[28]

ヤンキースは前日に故障したメルキー・カブレラに代わり、ラミロ・ペーニャをロースターに入れ、ブレット・ガードナーを中堅手として起用[29]。ヤンキースは初回にアレックス・ロドリゲスの二塁打で1点を挙げた。その裏にフィリーズはジミー・ロリンズが安打、シェーン・ビクトリーノが死球で出塁し、チェイス・アトリーの本塁打で3点を入れ逆転。ヤンキース先発のA・J・バーネットは3回に4人連続で出塁を許し、1つもアウトを取れずに降板し、デビッド・ロバートソンが登板。

ロバートソンは5回に代打エリック・ヒンスキーを送られ降板。2イニングを無失点に抑えた。 ヒンスキーは四球で出塁し、デレク・ジーターは安打を放ち、ジョニー・デイモンが一塁ゴロでアウトになる間に1点を入れた。アルフレド・アセベスはフィリーズを5回から2イニング無失点に抑えたが、7回から登板したフィル・コークはチェイス・アトリーとラウル・イバニェスに本塁打を浴び、アトリーはレジー・ジャクソン1977年に記録したワールドシリーズ5本塁打に並んだ[30]。コークは2/3イニングで降板し、フィル・ヒューズが登板。

フィリーズ先発のクリフ・リーは8回先頭打者のジョニー・デイモンから3人連続で安打を浴び、降板。リーに変わり登板した朴賛浩は無安打に抑えたが、ロビンソン・カノ犠牲フライを打たれ、リーに失点がついた。9回からはライアン・マドソンが登板。ホルヘ・ポサダ松井秀喜にヒットを浴び、デレク・ジーターの併殺打の間に1失点を喫した。その後、ジョニー・デイモンに安打を浴びたが、マーク・テシェイラを三振に抑え、8対6でフィリーズの勝利となった。

第6戦 11月4日[編集]

優勝パレードの松井秀喜。松井は、第6戦でシリーズ記録タイ記録となる1試合6打点を記録し、ワールドシリーズMVPに選出された。
  • ニューヨーク州ニューヨークブロンクス - ヤンキー・スタジアム
チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
フィリーズ 0 0 1 0 0 2 0 0 0 3 6 0
ヤンキース 0 2 2 0 3 0 0 0 X 7 8 0
  1. : アンディ・ペティット (2–0)  : ペドロ・マルティネス (0–2)  
  2. :  PHI – ライアン・ハワード (1)  NYY – 松井秀喜 (3)
  3. 観客動員数: 50,315人 試合時間: 3時間52分[31]
27回目のワールドチャンピオンを祝うヤンキースの選手たち

2003年のワールドシリーズ以来6年ぶりに第6戦が行われた。ヤンキースは2回に先頭打者のアレックス・ロドリゲスが四球で出塁し、後続の松井秀喜の2ラン本塁打で先制。フィリーズは3回にカルロス・ルイスの三塁打とジミー・ロリンズ犠牲フライで1点を入れた。ヤンキースはその裏の攻撃で松井の安打で2点を追加。フィリーズ先発のペドロ・マルティネスは4回終了後降板、5回からはチャド・ダービンが登板。しかし、ダービンはデレク・ジーターに二塁打、マーク・テシェイラに安打、アレックス・ロドリゲスに四球を与え、降板。ダービンに代わり登板したJ・A・ハップは松井秀喜に2点タイムリーヒットを浴びた。松井は1960年ボビー・リチャードソンのシリーズ記録に並ぶ1試合6打点を挙げた[32]

フィリーズは、6回にチェイス・アトリーが四球で出塁し、ライアン・ハワードの本塁打で2点を入れた。ヤンキース先発のアンディ・ペティットラウル・イバニェスに二塁打を打たれ、6回2死で降板。ジョバ・チェンバレンがリリーフ登板。両チームとも7回以降無失点のまま9回を迎えた。ライアン・ハワードは、8回にダマソ・マルテから今回のワールドシリーズで13三振目を喫し、ウィリー・ウィルソンの12三振のワースト記録を29年ぶりに更新した[33]

ヤンキースは9回からクローザーのマリアノ・リベラが登板。カルロス・ルイスに四球を許したものの無安打に抑え、7対3でヤンキースが勝利。9年ぶり27度目のワールドチャンピオンとなった。

放送[編集]

パレードの様子。CC・サバシア(写真左)とマーク・テシェイラ(写真右)

FOXスポーツアメリカ合衆国で10年連続でテレビ中継を担当し、ジョー・バックティム・マッカーバーが実況した。ESPNがラジオ中継を担当し、ジョー・モーガンジョン・ミラーが実況した。第1戦の視聴率11.9%は2000年以降のワールドシリーズ第1戦としては2004年に次ぐ高視聴率となった[34]。第4戦の視聴率13.5%は2005年のワールドシリーズ以降最高の視聴率を記録[35]

試合 視聴率 占有率 視聴者数(万人)
1 [36] 11.9 19 1,950
2 [37] 11.7 19 1,890
3 [38] 9.1 18 1,540
4 [39] 13.5 22 2,280
5 [40] 10.6 16 1,709
6 [41] 13.4 22 2,230

シリーズ終了後[編集]

ニューヨーク市役所での優勝パレード(ティッカーテープ パレード)の様子。

アレックス・ロドリゲスは、レギュラーシーズン2166試合の出場で初のワールドシリーズ出場を果たした。ワールドシリーズ出場できずにいる同時点の現役選手で、ロドリゲスを上回るレギュラーシーズンの出場試合数を記録しているのはケン・グリフィー・ジュニア(2010年引退)のみである[42]

シリーズ終了後、マーク・テシェイラデレク・ジーターシルバースラッガー賞ゴールドグラブ賞を受賞。また、ジーターはハンク・アーロン賞ロベルト・クレメンテ賞スポーツ・イラストレイテッド誌の年間最優秀スポーツマンにも選出された。フィリーズの選手ではジミー・ロリンズシェーン・ビクトリーノがゴールドグラブ賞に、チェイス・アトリーはシルバースラッガー賞に選出された。

ワールドチャンピオンとなったヤンキースは11月6日に”英雄たちの渓谷(Canyon of Heroes)”で優勝パレードを行った[43]バラク・オバマアメリカ合衆国大統領2010年4月26日に、ヤンキースの選手をホワイトハウスに招き、祝福した[44]

脚注[編集]

  1. ^ Newman, Mark (2009年10月26日). “Liberty Series: Statue, Bell set for clash” (英語). 2009年12月2日閲覧。
  2. ^ DiComo, Anthony (2009年11月5日). “Statsui: MVP delivers jaw-dropping numbers” (英語). MLB.com. 2010年4月29日閲覧。
  3. ^ Mandel, Ken (2008年11月3日). “Amaro Jr. takes over reins for Phillies” (英語). MLB.com. 2009年11月12日閲覧。
  4. ^ Gonzalez, Alden (2008年12月16日). “Ibanez excited to join world champs” (英語). MLB.com. 2009年11月12日閲覧。
  5. ^ CBSSports.com wire reports (2009年3月31日). “Phillies release veteran outfielder Jenkins, name Park fifth starter” (英語). CBS Sports. 2009年11月12日閲覧。
  6. ^ Statement from Howard J. Rubenstein, Spokesman for the New York Yankees” (英語). MLB.com (2008年11月20日). 2009年11月12日閲覧。
  7. ^ Mike Mussina announces his retirement” (英語). MLB.com (2008年11月20日). 2009年11月12日閲覧。
  8. ^ Angels agree to terms on one-year contract with outfielder Bobby Abreu” (英語). MLB.com (2009年2月12日). 2009年11月12日閲覧。
  9. ^ Mark Teixeira, C.C. Sabathia and A.J. Burnett - Notable Yankees Offseason Moves - Photos” (英語). SI.com. 2009年11月12日閲覧。
  10. ^ Hoch, Bryan (2009年6月29日). “Rivera takes place in history with No. 500” (英語). MLB.com. 2009年11月12日閲覧。
  11. ^ DiComo, Anthony (2009年9月12日). “Jeter passes Gehrig with 2,722nd hit” (英語). MLB.com. 2009年11月12日閲覧。
  12. ^ Philadelphia vs. NY Yankees - October 28, 2009” (英語). 2009年12月2日閲覧。
  13. ^ Newman, Mark (2009年10月28日). “First lady, Dr. Biden on hand for Game 1” (英語). 2009年12月2日閲覧。
  14. ^ Newman, Mark (2009年10月29日). “Utley sets mark, then joins Babe in history” (英語). MLB.com. 2009年11月9日閲覧。
  15. ^ Stark, Jayson (2009年10月28日). “Lee takes over Yankee Stadium” (英語). ESPN.com. 2010年5月1日閲覧。
  16. ^ Philadelphia vs. NY Yankees - October 29, 2009” (英語). 2009年12月2日閲覧。
  17. ^ Rodriguez, Jayson (2009年10月29日). “Jay-Z And Alicia Keys Pump Up World Series Crowd In NYC” (英語). MTV. 2010年5月1日閲覧。
  18. ^ NY Yankees vs. Philadelphia - October 31, 2009” (英語). 2009年12月2日閲覧。
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  21. ^ a b Stark, Jayson (2009年10月31日). “Pettitte knows his way around this stage” (英語). ESPN.com. 2009年11月10日閲覧。
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  25. ^ Britton, Tim (2009年11月2日). “Benches warned after A-Rod plunking” (英語). MLB.com. 2009年11月11日閲覧。
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  28. ^ NY Yankees vs. Philadelphia - November 2, 2009” (英語). 2009年12月2日閲覧。
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  32. ^ DiComo, Anthony (2009年11月5日). “Statsui: MVP delivers jaw-dropping numbers” (英語). MLB.com. 2009年11月13日閲覧。
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外部リンク[編集]