1975年のワールドシリーズ

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1975年のワールドシリーズ
チーム 勝数
シンシナティ・レッズNL 4
ボストン・レッドソックスAL 3
シリーズ情報
試合日程 10月11日 - 10月22日
MVP ピート・ローズ(CIN)
ALCS BOS 3-0 OAK
NLCS CIN 3-0 PIT
のちの殿堂表彰者 スパーキー・アンダーソン
(CIN/監督)
ジョニー・ベンチ(CIN)
ジョー・モーガン(CIN)
トニー・ペレス(CIN)
カールトン・フィスク(BOS)
カール・ヤストレムスキー(BOS)
チーム情報
シンシナティ・レッズ(CIN)
監督 スパーキー・アンダーソン
シーズン成績 108勝54敗
ボストン・レッドソックス(BOS)
監督 ダレル・ジョンソン
シーズン成績 95勝65敗
ワールドシリーズ
 < 1974 1976 > 

1975年のワールドシリーズは、1975年10月11日から10月22日まで行われたメジャーリーグワールドシリーズである。

概要[編集]

第72回ワールドシリーズ。アメリカンリーグはワールドシリーズ4連覇を狙う西地区の覇者オークランド・アスレチックスを破り1967年以来8年ぶりの出場のボストン・レッドソックスナショナルリーグ東地区の覇者ピッツバーグ・パイレーツを破り3年ぶりの出場のシンシナティ・レッズとの対戦となった。結果は4勝3敗でシンシナティ・レッズが35年ぶり3回目の優勝。

MVPは打率.370、3得点、1三塁打、2打点の成績をあげたピート・ローズが初選出。

試合結果[編集]

表中のR得点H安打E失策を示す。日付は現地時間。

第1戦 10月11日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
レッズ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5 0
レッドソックス 0 0 0 0 0 0 6 0 X 6 12 0
  1. : ルイ・ティアント (1-0)  : ドン・ガレット (0-1)  
  2. 観客動員数: 35,205人 試合時間: 2時間27分

6回まで投手戦が続いたが、7回に先発投手ルイ・ティアント安打を放つとレッドソックス打線が爆発。一気に6点を上げた。ティアントはそのままレッズを完封し、第1戦は彼の一人舞台となった。

第2戦 10月12日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
レッズ 0 0 0 1 0 0 0 0 2 3 7 1
レッドソックス 1 0 0 0 0 1 0 0 0 2 7 0
  1. : ロウリー・イーストウィック (1-0)  : ディック・ドラゴ (0-1)  
  2. 観客動員数: 35,205人 試合時間: 2時間37分

この試合も投手戦となり、2対1とレッドソックスが1点リードしたまま9回表へ。レッズは主砲ジョニー・ベンチ二塁打を放ち、二死三塁からデーブ・コンセプシオンの内野安打で同点に追いつく。コンセプシオンが盗塁した後、ケン・グリフィー・シニアがタイムリー二塁打を打って勝ち越し。鮮やかな逆転勝ちで成績を1勝1敗のタイに戻す。

第3戦 10月14日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 R H E
レッドソックス 0 1 0 0 0 1 1 0 2 0 5 10 2
レッズ 0 0 0 2 3 0 0 0 0 1 6 7 0
  1. : ロウリー・イーストウィック (2-0)  : ジム・ウィロウビー (0-1)  
  2. :  BOS – カールトン・フィスク (1) ドワイト・エバンス (1) バーニー・カーボ (1)
      CIN – ジョニー・ベンチ (1) デーブ・コンセプシオン (1) シーザー・ジェロニモ (1)
  3. 観客動員数: 55,392人 試合時間: 3時間03分

第1戦、第2戦とはうって変わり6本もの本塁打が飛び交う乱打戦となった。2回表、レッドソックスカールトン・フィスクが先制本塁打。4回裏にはレッズのジョニー・ベンチの2点本塁打で逆転すると、5回裏にも2本の本塁打などで3点を取り突き放す。6回表レッドソックスが犠牲フライ、7回表に代打バーニー・カーボの本塁打で2点を加え、9回表を迎える。ここでドワイト・エバンスに同点2点本塁打が飛び出し、延長戦へ突入する。10回裏、シーザー・ジェロニモが安打を放つと、レッズは送りバントを画策する。ところがエド・アームブリスターのバントは捕手のフィスクの前に転がってしまう。フィスクはボールを取って二塁へ投げようとするが、アームブリスターとぶつかって悪送球。ボールが転々としている間に走者はそれぞれ二塁と三塁に到達する。守備妨害ではないかという抗議は通らず、レッドソックスは満塁策を取る。しかし一死後、この年ナ・リーグMVPのジョー・モーガンがサヨナラタイムリーを打って試合を決着させた。

第4戦 10月15日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
レッドソックス 0 0 0 5 0 0 0 0 0 5 11 1
レッズ 2 0 0 2 0 0 0 0 0 4 9 1
  1. : ルイ・ティアント (2-0)  : フレッド・ノーマン (0-1)  
  2. 観客動員数: 55,667人 試合時間: 2時間52分

レッズは初回、第1戦に完封負けを喫したティアントを相手に2点を先制。しかし4回表、レッドソックスは前日本塁打を放っているエバンスのタイムリーなどで一挙に5点を挙げ試合をひっくり返す。ティアントは直後に1点差に追い上げられるものの何とか耐え抜き、第1戦に引き続き完投勝利を収めた。

第5戦 10月16日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
レッドソックス 1 0 0 0 0 0 0 0 1 2 5 0
レッズ 0 0 0 1 1 3 0 1 X 6 8 0
  1. : ドン・ガレット (1-1)  : レジー・クリーブランド (0-1)  S: ロウリー・イーストウィック (1)  
  2. :  CIN – トニー・ペレス 2 (2)
  3. 観客動員数: 56,393人 試合時間: 2時間23分

レッドソックスが初回に先制。しかしレッズは4回裏、このシリーズ15打数無安打と絶不調に陥っていたトニー・ペレスが同点本塁打、さらに6回裏に3点本塁打を放ちレッドソックスを突き放す。ガレットは第1戦に続いて好投し、9回途中まで2失点。初勝利を手にし、レッズは世界一に王手をかけた。

第6戦 10月21日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 R H E
レッズ 0 0 0 0 3 0 2 1 0 0 0 0 6 14 0
レッドソックス 3 0 0 0 0 0 0 3 0 0 0 1 7 10 1
  1. : リック・ワイズ (1-0)  : パット・ダーシー (0-1)  
  2. :  CIN – シーザー・ジェロニモ (2)  BOS – カールトン・フィスク (2) フレッド・リン (1) バーニー・カーボ (2)
  3. 観客動員数: 35,205人 試合時間: 4時間01分

第6戦は本来18日に行われるはずが長雨にたたられ21日に開催された。休養十分の両チームはともに中5日のレッドソックスはここまで2勝をあげているティアント、レッズはノーランが先発。1回裏レッドソックスのフレッド・リンが3点本塁打を放ち先制。しかしレッズは5回表にグリフィーとベンチのタイムリーで同点に追いつき、7回にジョージ・フォスターのタイムリーで勝ち越しに成功。8回にジェロニモのソロ本塁打で突き放し6対3とリードしティアントを打ち崩す。ところがその裏、リンの安打とリコ・ペトロセリ四球で無死一、二塁とする。その後二死を取られるが、第3戦で代打本塁打を放ったカーボがここでも代打で登場し、レッズのストッパー・イーストウィックの速球をとらえると、起死回生の同点3点本塁打を放つ。9回裏、レッドソックスはまたしてもチャンスを作って無死一、三塁とし、フィスクを敬遠し満塁策をとる。打席にはその日当たっているリンが入り、打球はレフトへ上がるフライに。タッチアップするには微妙な当たりだったので、三塁コーチのドン・ジマーは「No,no(行くな、行くな)」と制止した。しかし三塁走者のデニー・ドイルは球場の歓声で「Go,go(行け、行け)」と聞き間違え、ホームへ突入する。そしてレフトのフォスターの返球にあえなく刺され2死となってしまった。次打者のペトロセリもアウトになり、2試合目の延長戦に突入。11回表、今度はレッズにチャンスがめぐってくる。一死後、グリフィーを一塁に置いて打席にはジョー・モーガン。モーガンはライトへ大きな当たりを飛ばすが、それをライトのエバンスが好捕し、強肩で一塁へ返球する。抜けると思っていた走者グリフィーは俊足を飛ばしてすでに二塁を回っていたので、あえなくダブルプレーになってしまった。そして12回裏、先頭打者は四番・カールトン・フィスク。パット・ダーシーの2球目をとらえると、打球は大きな放物線を描いてフェンウェイ・パーク名物のグリーン・モンスターへ飛んでいく。飛距離は十分だったが打球はレフト線ギリギリである。フィスクが想いを込めてフェアの側に「入れ、入れ」と手を振ると、ボールはそれが通じたかのようにレフトポールを直撃した。このときの時間は午前0時34分。2日がかりの大激戦は劇的な形で幕を閉じた。

第7戦 10月22日[編集]

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
レッズ 0 0 0 0 0 2 1 0 1 4 9 0
レッドソックス 0 0 3 0 0 0 0 0 0 3 5 2
  1. : クレイ・キャロル (1-0)  : ジム・バートン (0-1)  S: ウィル・マカネニー (1)  
  2. :  CIN – トニー・ペレス (3)
  3. 観客動員数: 35,205人 試合時間: 2時間52分

第7戦は前日同様レッドソックスが3回裏に3点を挙げ先取点を奪う。対するレッズは6回表、リーの山なりのスローボールをペレスが2点本塁打。さらに7回表、ローズのタイムリーで同点に追いつく。そのままもつれこんだ9回表、レッズはグリフィーが四球で出ると、バントと内野ゴロで二死三塁。ローズが四球でつないで、打席には前日惜しい当たりを打っているモーガンが入る。モーガンは見事にセンター前へタイムリーを放ち、ついに勝ち越しに成功する。9回裏、レッドソックスはレッズのウィル・マカネニーの前に三者凡退に倒れ、レッズが激闘を制した。

参考文献[編集]