ラウル・イバニェス

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ラウル・イバニェス
Raul Ibanez
ロサンゼルス・エンゼルス #28
Raul Ibanez Mariners.jpg
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ニューヨーク州ニューヨーク
生年月日 1972年6月2日(41歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
225 lb =約102.1 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 外野手, 指名打者
プロ入り 1992年 ドラフト36巡目でシアトル・マリナーズから指名
初出場 1996年8月1日 ミルウォーキー・ブルワーズ
年俸 $2,750,000(2013年)
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ラウル・ハヴィアー・イバニェスRaúl Javier Ibáñez , 1972年6月2日 - )は、アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク出身のプロ野球選手外野手または指名打者)。右投左打。現在はMLBロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムに所属。

ラウル・イバネスラウル・イバニエスと表記されることもある。

経歴[編集]

シアトル・マリナーズ時代[編集]

1992年ドラフトシアトル・マリナーズから36巡目指名を受け入団。マイナーリーグでは捕手または外野手としてプレーしながら経験を積む。1996年8月1日ミルウォーキー・ブルワーズ戦でメジャーデビュー。1997年1998年はシーズンの大半を3Aのタコマ・レイニアーズで過ごしたが、1999年は主にマリナーズでプレー。外野手のほか、一塁手や捕手としても出場した。2000年にはディビジョンシリーズリーグチャンピオンシップでも出場機会を得た。シーズン終了後FAになる。

カンザスシティ・ロイヤルズ時代[編集]

2001年1月22日カンザスシティ・ロイヤルズへ移籍。3シーズンにわたって在籍し、2002年は初めて一年間を通じてメジャーリーグでプレーした。

マリナーズ復帰[編集]

2003年11月19日に3年総額1,300万ドル[1]の契約でマリナーズへ復帰した[2]

2004年は自己最高の打率.304を記録。8月17日のロイヤルズ戦で5打数5安打を記録し、9月22日エンゼルス戦では1試合6安打(6打数)のアメリカンリーグ・タイ記録を達成[2]2005年は引退したエドガー・マルティネスに代わる指名打者に定着。全162試合に出場し、シーズン終盤には不振のエイドリアン・ベルトレに代わり3番を打つようになった[3]。シーズン終了後には2007年から2年総額1,100万ドルで契約延長した[1]

2006年ホセ・ビドロカール・エバレットの加入により左翼手としてプレー。同年、103得点・181安打・33本塁打・123打点など自己記録を更新。2007年は5月に腰を、6月にハムストリングを痛めたが、8月以降は体調を戻した[4]2008年10月30日にFAとなった。

フィラデルフィア・フィリーズ時代[編集]

2008年12月16日に3年総額3,150万ドルでフィラデルフィア・フィリーズと契約に合意した[5]

2009年は、4月16日ワシントン・ナショナルズ戦で、シーズンの打率が.300を超えると、8月9日のフロリダ・マーリンズ戦まで.300以上の打率を維持。その間、79試合の出場で打率.304、23本塁打、69打点という数字を残した。また、ファン投票でライアン・ブラウンに次ぐナ・リーグ外野手部門2位となり、自身初となるオールスターに出場した。ところが、打率が.300を下回ってからは成績が下がり、48試合の出場で、打率.210、8本塁打、18打点だった。それでも、自身二度目となる30本塁打以上を放ったシーズンとなり、打点も4年連続で90以上の数字を記録した。一方で、打率に関しては2ケタ本塁打を放ち始めた2001年以降最低の数字となり、三振の数も同じく2001年以降ではワーストの数字となった。

2010年は、打率こそ移籍1年目の数字(.272)を上回る.275を記録したが、本塁打と打点は数字が低下した。しかし、オールスターまでは85試合で打率.243・7本塁打・39打点という成績だったが、オールスター以降は70試合で打率.309・9本塁打・44打点と復調した。2011年は左翼手としてのメジャー全体で最低のレンジファクター(1.60)を記録[6]。シーズン終了後にFAとなった。

ニューヨーク・ヤンキース時代[編集]

2012年2月20日、指名打者を探していたニューヨーク・ヤンキースと1年契約総額110万ドルで合意。

10月3日ボストン・レッドソックス戦では9回裏ビハインドの場面で代打同点2ランホームランを放ち、さらに延長12回同点の場面にはサヨナラタイムリーを放った。地区優勝の行方を大きく左右する大事な試合で持ち前の勝負強さを発揮し、チームを勝利に導いた。10月11日ボルチモア・オリオールズ戦でも9回裏ビハインドの場面で再び代打同点ホームランを放ち、延長12回には2打席連続となるサヨナラホームランを放った。この活躍により、チームはリーグ優勝決定シリーズ進出へ王手を懸けた。オフの10月29日にFAとなった。

二度目のマリナーズ復帰[編集]

シーズン終盤の劇的な活躍から去就が注目されていたが、12月26日にシアトル・マリナーズと1年契約で合意[7]。二度目のマリナーズ復帰となった。

2013年10月31日にFAとなった。

エンゼルス時代[編集]

2013年12月18日にロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムと1年275万ドルで契約に合意したことを報道され[8]、12月27日に球団が発表した[9]

選手としての特徴[編集]

2006年から3年連続で100打点以上を記録するなど、勝負強いバッティングが持ち味のクラッチヒッター[10]

外野手としては主に左翼を守る。2007年の時点では、守備範囲は並、肩はやや弱く遠距離からの送球に確実性を欠くが、左翼手としては及第点の守備力と評されていた[11]。しかし、2010年以降は低調なレンジファクターを記録している。

人物[編集]

フィリーズ在籍時、スポーツ・イラストレイテッド誌の企画により選手間投票で選ぶ「感じの良いメジャーリーガー」ではジム・トーミに次ぐ2位となった[12]

マリナーズ時代にチームメイトで、ヤンキースでは隣り合ったロッカーを使うイチローは「いやもう本当にイイ奴なんですよ。本当にイイ奴って実はあんまりいない。嫌いな人がいないタイプって、実際は本当にいい人では無いケースが多くてね。でもあの人(イバニェス)は本当にいい人。珍しいタイプですよ。絶対に彼の事を悪く言う人はいないと思うんですが、かといって薄っぺらい人でもない。稀有な人だと思いますね」と、イバニェスの人柄を絶賛している[13]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
1996 SEA 4 6 5 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 0 .000 .167 .000 .167
1997 11 26 26 3 4 0 1 1 9 4 0 0 0 0 0 0 0 6 0 .154 .154 .346 .500
1998 37 103 98 12 25 7 1 2 40 12 0 0 0 0 5 0 0 22 4 .255 .291 .408 .699
1999 87 227 209 23 54 7 0 9 88 27 5 1 0 1 17 1 0 32 4 .258 .313 .421 .734
2000 92 156 140 21 32 8 0 2 46 15 2 0 0 1 14 1 1 25 1 .229 .301 .329 .630
2001 KC 104 312 279 44 78 11 5 13 138 54 0 2 0 1 32 2 0 51 6 .280 .353 .495 .848
2002 137 544 497 70 146 37 6 24 267 103 5 3 1 4 40 5 2 76 11 .294 .346 .537 .883
2003 157 671 608 95 179 33 5 18 276 90 8 4 1 10 49 5 3 81 10 .294 .345 .454 .799
2004 SEA 123 524 481 67 146 31 1 16 227 62 1 2 0 4 36 5 3 72 10 .304 .353 .472 .825
2005 162 690 614 92 172 32 2 20 268 89 9 4 0 3 71 6 2 99 12 .280 .355 .436 .791
2006 159 699 626 103 181 33 5 33 323 123 2 4 0 7 65 15 1 115 13 .289 .353 .516 .869
2007 149 636 573 80 167 35 5 21 275 105 0 0 0 7 53 4 3 97 14 .291 .351 .480 .831
2008 162 707 635 85 186 43 3 23 304 110 2 4 0 5 64 11 3 110 13 .293 .358 .479 .837
2009 PHI 134 565 500 93 136 32 3 34 276 93 4 0 0 5 56 8 4 119 16 .272 .347 .552 .899
2010 155 636 561 75 154 37 5 16 249 83 4 3 0 7 68 11 0 108 15 .275 .349 .444 .793
2011 144 575 535 65 131 31 1 20 224 84 2 0 0 5 33 3 2 106 13 .245 .289 .419 .707
2012 NYY 130 425 384 50 92 19 3 19 174 62 3 0 0 2 35 5 4 67 14 .240 .308 .453 .761
2013 SEA 124 496 454 54 110 20 2 29 221 65 0 0 0 0 42 1 0 128 8 .242 .306 .487 .793
通算:18年 2071 7998 7225 1032 1993 416 48 300 3405 1181 47 27 2 62 680 83 29 1315 164 .276 .338 .471 .809
  • 2013年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

タイトル・表彰・記録[編集]

  • アメリカンリーグ左翼手最多出場:2回(2006年、2008年)
  • アメリカンリーグ左翼手最多刺殺:1回(2008年)
  • アメリカンリーグ左翼手最多補殺:1回(2007年)
  • ナショナルリーグ左翼手最多補殺:1回(2009年)
  • シーズン162試合出場:2回(2005年、2008年)※36歳(2008年当時)での162試合出場は歴代1位タイであり、カル・リプケン・ジュニア以来11年ぶり、史上5人目
  • 1試合6安打(2004年9月22日、ロサンゼルス・エンゼルス戦)※シアトル・マリナーズ球団記録

脚注[編集]

  1. ^ a b Associated Press (2008年4月21日). “Mariners, Ibanez agree to two-year extension” (英語). ESPN.com. 2009年1月7日閲覧。
  2. ^ a b Raul Ibanez from the Chronology” (英語). BaseballLibrary.com. 2009年1月7日閲覧。
  3. ^ 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2006』 廣済堂出版、2006年、224項。ISBN 978-4-331-51146-6
  4. ^ 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2008』 廣済堂出版、2008年、216項。ISBN 978-4-331-51300-2
  5. ^ Phillies sign Raul Ibanez” (英語). MLB.com (2008年12月16日). 2009年1月7日閲覧。
  6. ^ 2011 Regular Season MLB Baseball LF Fielding Statistics”. Espn.go.com. 2011年10月28日閲覧。
  7. ^ “Raul Ibanez signs with Seattle”. MLB.com Mariners Press Release. (2012年12月26日). http://seattle.mariners.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20121226&content_id=40790732&vkey=pr_sea&c_id=sea 2013年12月28日閲覧。 
  8. ^ “Angels agree to one-year contract with Raul Ibanez”. CBS Sports. (2013年12月18日). http://www.cbssports.com/mlb/eye-on-baseball/24379645/angels-agree-to-oneyear-contract-with-raul-ibanez 2013年12月18日閲覧。 
  9. ^ Mike Axisa (2013年12月27日). “Angels agree to terms with free agent outfielder Raul Ibanez”. MLB.com Angels Press Release. http://losangeles.angels.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20131227&content_id=66216258&vkey=pr_ana&c_id=ana 2013年12月28日閲覧。 
  10. ^ "In short, he's the type of guy you want up in a clutch or pressure situation," Lindy's Fntasy Baseball 2007, pp79
  11. ^ "Defence: Adequate in left field; has improved his jumps and reads. Comes in better than he goes back. Arm is short and becomes less accurate as distance increases. Range is average at best," Sporting News Baseball 2007, pp88
  12. ^ Raul Ibanez, Phillies - Players Poll: Nicest MLB Player - Photos - SI.com
  13. ^ イチロー、イバネス殊勲打に「ゲームの世界」 sanspo.com 2012年10月11日

外部リンク[編集]

[Category:ロサンゼルス・エンゼルス及びその前身球団の選手]]