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国鉄タキ4100形貨車 (2代)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
国鉄タキ4100形貨車 (2代)
基本情報
車種 タンク車
運用者 日本国有鉄道
日本貨物鉄道(JR貨物)
所有者 住友商事東北肥料日本瓦斯化学工業、化成水島、協和ケミカルズ→協和醗酵工業、東亜合成化学工業昭和電工三菱商事伊藤忠商事日産化学工業
製造所 三菱重工業日本車輌製造日立製作所汽車製造川崎車輛
製造年 1963年昭和38年) - 1967年(昭和42年)
製造数 44両
消滅 1996年平成8年)
常備駅 宮下駅新崎駅扇町駅
主要諸元
車体色
専用種別 液化アンモニア
化成品分類番号 毒燃(G)26・3
軌間 1,067 mm
全長 17,880 mm
全幅 2,500 mm
全高 3,883 mm
タンク材質 高張力鋼
荷重 25 t
実容積 46.8 m3
自重 27.1 t - 27.9 t
換算両数 積車 5.5
換算両数 空車 2.8
台車 TR41C、TR41D
車輪径 860 mm
軸距 1,650 mm
台車中心間距離 13,700 mm
最高速度 75 km/h
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国鉄タキ4100形貨車(こくてつタキ4100がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に車籍を有した私有貨車タンク車)である。

概要

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タキ4100形液化アンモニア専用の25t積タンク車として1963年(昭和38年)11月30日から1967年(昭和42年)6月14日にかけて18ロット44両(タキ4100 - タキ4143)が三菱重工業日本車輌製造日立製作所汽車製造川崎車輛の5社にて製作された。

記号番号表記は特殊標記符号「オ」(全長 16 m 以上)を前置し「タキ」と標記する。

タキ4100形を名乗る形式はタキ4100形(初代)(在籍期間 : 1953年(昭和28年)6月16日 - 1957年(昭和32年)4月頃)、タキ4100形(2代)(在籍期間 : 1963年(昭和38年)11月30日 - 1996年(平成8年)7月)の2形式が存在した。

本形式の他に液化アンモニアを専用種別とする形式は、タ520形(2両)、タ550形(5両)、タ580形(30両)、タ2800形(3両)、タム5800形(19両)、タサ4100形(142両)、タサ5800形(2両)、タキ18600形(128両)の8形式がある。

落成当時の所有者は、住友商事東北肥料日本瓦斯化学工業、化成水島、協和ケミカルズ(その後協和醗酵工業へ社名変更)、東亞合成化学工業昭和電工三菱商事伊藤忠商事日産化学工業の10社である。その後1971年(昭和46年)12月17日に日本瓦斯化学工業所有車6両が三菱瓦斯化学へ、1973年(昭和48年)12月13日に東亞合成化学工業所有車2両(タキ4125、タキ4128)が三菱瓦斯化学へ、1974年(昭和49年)2月28日に化成水島所有車6両が三菱化成工業へ、1974年(昭和49年)12月21日に住友商事所有車7両が三菱商事へ、1977年(昭和52年)8月19日に東亞合成化学工業所有車3両(タキ4126、タキ4127、タキ4129)が日商岩井へ、1984年(昭和59年)10月12日に三菱瓦斯化学所有車2両(タキ4125、タキ4128)が日本陸運産業へ、それぞれ名義変更された。

1976年(昭和51年)10月13日から1978年(昭和53年)3月30日にかけて東北肥料所有車3両を除く41両に緊急遮断装置の取り付けが行われた。

1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「毒燃(G)26・3」(毒性の物質、燃焼性の物質、高圧ガス、毒性のあるもの、可燃性のもの)が標記された。専用種別の「液化アンモニア」と化成品分類番号の「燃」は赤色で標記されている。更にタンク体右側形式番号上に「連結注意」が標記された。

ドームレス直円筒型のタンク体は、高張力鋼(HT55、HT60)製で厚さ85mmの断熱材を巻きキセ(外板)を装備した。タンク体内部には波よけ板16枚が設置された。荷役方式はタンク上部にある弁からの上入れ、上出し式である。

塗色は、白であり、全長は17,880mm、全幅は2,500mm、全高は3,883mm、台車中心間距離は13,700mm、実容積は46.8m3、自重は27.1t - 27.9t、換算両数は積車5.5、空車2.8、最高運転速度は75km/h、台車はベッテンドルフ式のTR41Cと平軸受・コイルばね式のTR41Dである。

1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には伊藤忠商事所有車4両(タキ4136 - タキ4139)の車籍がJR貨物に継承されたが、1996年(平成8年)7月に4両一斉に廃車となり同時にこの形式は消滅した[1]

年度別製造数

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各年度による製造会社と両数、所有者は次のとおりである。(所有者は落成時の社名)

  • 昭和38年度 - 10両
    • 三菱重工業 4両 住友商事(タキ4100 - タキ4103)
    • 三菱重工業 3両 住友商事(タキ4104 - タキ4106)
    • 三菱重工業 1両 東北肥料(タキ4107)
    • 三菱重工業 2両 東北肥料(タキ4108・タキ4109)
  • 昭和39年度 - 15両
    • 日本車輌製造 2両 日本瓦斯化学工業(タキ4110・タキ4111)
    • 日立製作所 1両 日本瓦斯化学工業(タキ4112)
    • 日立製作所 3両 日本瓦斯化学工業(タキ4113 - タキ4115)
    • 三菱重工業 2両 化成水島(タキ4116・タキ4117)
    • 三菱重工業 3両 化成水島(タキ4118 - タキ4120)
    • 三菱重工業 1両 化成水島(タキ4121)
    • 三菱重工業 2両 協和ケミカルズ(タキ4122・タキ4123)
    • 三菱重工業 1両 協和ケミカルズ(タキ4124)
  • 昭和40年度 - 11両
    • 日本車輌製造 4両 東亞合成化学工業(タキ4125 - タキ4128)
    • 汽車製造 1両 東亞合成化学工業(タキ4129)
    • 日立製作所 3両 昭和電工(タキ4130 - タキ4132)
    • 三菱重工業 3両 三菱商事(タキ4133 - タキ4135)
  • 昭和41年度 - 4両
    • 川崎車輛 4両 伊藤忠商事(タキ4136 - タキ4139)
  • 昭和42年度 - 4両
    • 日立製作所 4両 日産化学工業(タキ4140 - タキ4143)

参考文献

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  • 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)

脚注

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  1. ^ 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3 p.342

関連項目

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