国鉄タ1000形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
国鉄タ1000形貨車
基本情報
車種 タンク車
運用者 鉄道省
運輸通信省
運輸省
日本国有鉄道
所有者 紐育スタンダード石油、三井鉱山、他
改造年 1928年(昭和3年)* - 1952年(昭和27年)
改造数 42両
消滅 1977年(昭和52年)
常備駅 糸崎駅大牟田駅
主要諸元
車体色
専用種別 なし(石油)、ガソリンベンゾール重油
化成品分類番号 制定前に形式消滅
軌間 1,067 mm
全長 7,177 mm
全幅 2,134 mm
全高 3,124 mm
タンク材質 普通鋼一般構造用圧延鋼材
荷重 10 t、11 t、12 t
実容積 12.5 m3
自重 8.5 t - 9.3 t
換算両数 積車 2.0
換算両数 空車 0.8
走り装置 シュー式二段リンク式
車輪径 860 mm
軸距 3,353 mm
最高速度 65 km/h→75 km/h
備考 *称号規程改正年
上記寸法類は一例である
テンプレートを表示

国鉄タ1000形貨車(こくてつタ1000がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)およびその前身である鉄道省等に在籍した私有貨車タンク車)である。

本形式より改造され別形式となったタ11000形タム5400形についても本項目で解説する。

タ1000形[編集]

タ1000形は、1928年(昭和3年)の車両称号規程改正により、1922年(大正11年)から1925年(大正14年)にかけて製造されたア1640形11両(タ1000 - タ1010)、ア1680形10両(ア1680 - ア1689→タ1011 - タ1020)およびア2070形7両(ア2070 - ア2076→タ1021 - タ1027)の合計28両(タ1000 - タ1027)を改番し誕生した形式である。改番以降も増備は続き1952年(昭和27年)2月7日までに、14両(タ1028 - タ1037、タ1044 - タ1047)が落成した。これらの車両も全て他形式からの改造またはの戦災復旧車であった。またなぜかタ1038 - タ1043は飛び番である。様々な形式にをまとめた形式なので車体寸法、荷重、専用種別などは車両により様々である。

車両称号規程改正時点での所有者は紐育スタンダード石油、三井鉱山の2社であった。

車体色は黒色、寸法関係は一例として全長は7,177mm、全幅は2,134mm、全高は3,124mm、軸距は3,353mm、実容積は12.5m3、自重は8.5t - 9.3t、換算両数は積車2.0、空車0.8、走り装置はシュー式二軸車で、最高運転速度は65km/hであった。

1977年(昭和52年)8月26日に最後まで在籍した1両(タ1034)が廃車となり、同時に形式消滅となった。

タ11000形[編集]

国鉄タ11000形貨車
基本情報
車種 タンク車
運用者 日本国有鉄道
所有者 出光興産
種車 タ1000形
改造年 1968年(昭和43年)
改造数 2両
消滅 1972年(昭和47年)
常備駅 雄別埠頭駅→北埠頭駅
主要諸元
車体色 黒+黄1号の帯
専用種別 石油類
化成品分類番号 制定前に形式消滅
軌間 1,067 mm
全長 7,348 mm
タンク材質 普通鋼(一般構造用圧延鋼材)
荷重 11 t
実容積 12.5 m3
自重 8.4 t
換算両数 積車 2.0
換算両数 空車 0.8
走り装置 一段リンク式
車輪径 860 mm
軸距 3,810 mm
最高速度 65 km/h
テンプレートを表示

タ11000形は石油類専用の11t 積み私有貨車(タンク車)である。

当初タ1000形の軸ばね支持装置は一段リンク式であったが、貨物列車の最高速度引き上げが行われた1968年(昭和43年)10月1日ダイヤ改正対応のため、大半の車は二段リンク式に改造したが、北海道地区ではスピードアップが見送られたため、二段リンク化の対象外となった車両が2両(タ1036,タ1037→タ11036,タ11037)残り、区別のため別形式(タ11000形)とした。車番は現番号に「10000」を加える形となった。改造内容は標記類の書き換え以外何もなく、むしろ本形式の方が本来のタ1000形ともいえる。

識別のため記号に「ロ」を丸で囲んだ通称マルロが追加され「タ」となり黄色(黄1号)の帯を巻いている。タンク体には同色で「道外禁止」と標記された。

所有者は出光興産であり、その常備駅は雄別埠頭駅(1970年(昭和45年)2月12日北埠頭駅に改称)であった。

塗色は、黒であり黄色(黄1号)の帯を巻いている。全長は7,348mm、実容積は12.5m3、自重は8.4t、換算両数は積車2.6、空車1.0、最高運転速度は65km/h、車軸は12t長軸であった。

1972年(昭和47年)4月25日に2両そろって廃車となり、同時に形式消滅となった。

タム5400形[編集]

国鉄タム5400形貨車
基本情報
車種 タンク車
運用者 日本国有鉄道
所有者 日米石油
種車 タ1000形
改造年 1952年(昭和27年)
改造数 1両
消滅 1977年(昭和52年)
常備駅 伏木駅
主要諸元
車体色
専用種別 トリクレン
化成品分類番号 制定前に形式消滅
軌間 1,067 mm
全長 7,748 mm
タンク材質 普通鋼(一般構造用圧延鋼材)
荷重 16 t
実容積 11.0 m3
自重 10.0 t
換算両数 積車 2.6
換算両数 空車 1.0
走り装置 シュー式二段リンク式
車輪径 860 mm
軸距 4,000 mm
最高速度 65 km/h→75 km/h
テンプレートを表示

1952年(昭和27年)10月31日にタ1000形より1両(タ1047→タム5400)が専用種別変更(ベンゾール→トリクレン)され形式は新形式であるタム5400形とされた。

本形式の他にトリクレンを専用種別とする形式は、他に例がなく唯一の存在であった。

所有者は日米石油であり、その常備駅は氷見線伏木駅であった。

塗色は黒であり、寸法関係は全長は7,748mm、実容積は11.0m3、自重は10.0t、換算両数は積車2.6、空車1.0、最高運転速度は65km/h、車軸は12t長軸であった。

1977年(昭和52年)12月26日に廃車となり、同時に形式消滅となった。

参考文献[編集]

  • 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)

関連項目[編集]