少女漫画

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少女漫画(しょうじょまんが)は、少女向け雑誌に掲載されるなど、主たる読者として若年(未成年女性を想定した日本の漫画大人の女性向け漫画は女性漫画(レディースコミック)として区別されるが、少女漫画は成人女性にも幅広く読まれているジャンルである。

概説

歴史的には海外にも発生し、海外女性向けコミックの一部として少女向けの作品も存在するであろう。しかし少女向けの出版分野としては途中消滅(1970年代フランス)するなどして、ジャンルとして20世紀に大きな発展を遂げたのは日本においてである。

絵柄としては可愛らしい・綺麗・清潔な印象を与えるものが多い。同時代の少年漫画と比べ、人体の描写は骨や筋肉の隆起が少なく、目とその光の描写を強調し(瞳の虹彩が強調された「キラキラお目々」)、表情の描写に重点が置かれている。なお、1980年代以降に登場したアニメ風の「萌え絵」は、この少女漫画特有の絵柄を原型として成人男性向けに発展したものである。

内容は、作品世界の情趣を大切にして目の毒になるものをリアルに描き込むことは避け、モノローグの多用、心象を具象化した背景、コマ割りなどを駆使し、感情の流れを重視した演出・画面技法に優れる[1]。立体感、動きを表現したり視点を頻繁に変更したりする絵は比較的少なく、必要最小限の描写に留められている。また少年漫画と比較して心理描写が多く、現実問題を扱った作品が多く、暴力や死の扱いが重い(少女漫画の主旨が共感であることに由来するともいう)。

少女漫画は青年漫画や映画的手法の影響を大きく受けており、伝統的な少女漫画の系統によらない表現手法も含んでいる。逆にまた、少女漫画からは特有の記号的表現が過去に多く誕生していて、現在は少女漫画にとどまらずに全ての分野に拡散している。

2000年代以降は恋愛漫画及び恋愛要素のある作品が主流で、女性の自立等のメッセージを含ませた漫画も存在する。一方でギャグ漫画ホラー漫画など恋愛漫画以外のジャンルも存在する。ファンタジー漫画スポーツ漫画なども古くからジャンルとして確立しており、現在に至るまで人気が根強い。

少女漫画作品は他のジャンルに比べて、ストーリーの完結性が強く計算された物語性が要求され、少年漫画や萌え絵にはない独特の手法が使われている。ファンタジー・スポーツ・恋愛・ギャグ、各分野で大ヒットを飛ばした歴史がある。女性向け少年漫画という派生ジャンルも生んだ(日本の漫画雑誌を参照)。

少女漫画家は、当初は男性作家も多かったが、少女漫画の変化によりほとんどが女性により描かれるようになった[1]。ただし魔夜峰央など1980年代以前にデビューした男性作家が一部残っているほか、にざかななど男女混合ユニットの作家も存在する。1980年代以降は、少女漫画家が青年漫画少年漫画に転向する例も多く見られる(#歴史節も参照)。

出版社専属の作家が多数存在するが、この業界は一種のリーグ制を導入している(ホラー作品組と4コマ枠は完全な別枠とされている)。誰もが望むであろう連載組はわずか1-2割しかいない。短期連載組が1割、その残りが読み切り組につくことになる。不人気なら専属契約を解除される厳しい世界である。

歴史

黎明期

1935年に『少女倶楽部』に連載された倉金章介の『どりちゃん バンザイ』、1938年から『少女の友』に連載された松本かつぢの『くるくるクルミちゃん』など、太平洋戦争前の少女雑誌で連載された作品が少女漫画の先駆けである。1953年(昭和28年)には手塚治虫が『リボンの騎士』を連載し、少女漫画にストーリー漫画を導入し[注 1]、この頃から少女雑誌において従来の絵物語などを押しのけて少女漫画の比重が高まっていった。

1950年代後半から1960年代前半にかけては、宝塚歌劇団の影響を受けたり、高橋真琴らの少女画からの影響を受け、少女漫画特有の装飾的な表現が発達した。人物の背景に花を描き込んだり、キャッチライトが多数入った睫毛の長い目などである。先行した少女小説の影響などもあって、美形の男性・男装の麗人などが登場し、華麗なストーリーを展開した。1950年代から1960年代前半の少女漫画はちばてつや松本零士など男性作家によって描かれていることが多く、この時期の古典的な少女漫画の様式や技法の追究は、主に前述の高橋真琴を始めとする男性作家や男性編集者によって築かれたものである。

しかし一方、当時の代表的な少女漫画雑誌各誌による、女性漫画家を育てる機運の高まりがあり、女性長編ストーリー作家第1号とされる水野英子(1955年デビュー)らが現れ、新鮮なテーマやモチーフで少女漫画の表現の幅を広げていった。なお、女性作家としては水野英子より上田としこ、貸本も含めたストーリーではわたなべまさこの方が早い。

ギャグ漫画が中心だったころは男性漫画家でも対応できたが、ストーリー漫画が中心になると、少女だった時代のことを考えて描く必要が出てきて、男性作家では難しくなった[2]

メディア側の視点では、1960年代前半に週刊誌化(隔週刊含む)したことによる方向の模索もあった[3]。また1960年代なかばごろまでの貸本漫画市場の存在も重要である。こちらは雑誌と違って単行本が主でページ数が多かった。貸本の世界で1960年代半場に雑誌の世界にない表現を行なった矢代まさこなどがある。

1960年代なかばごろの少女漫画では、他人の原作・原案が多かったという指摘もある[4]

高度経済成長期以降

1960年代なかばごろから1970年代はじめごろ、日本は慢性的な貿易赤字から一転した黒字化の定着など高度経済成長がより進展した。出版界では外貨制限が外れて紙パルプが使いやすくもなった。

そして少女漫画はビッグ・バン的な発展を生じた。量的には、以前には少女雑誌の一部分でしかなかった漫画が雑誌のほとんど全てを占めていくようになり、雑誌の数も、隔週刊が毎週刊化、週刊誌から月刊別冊が、さらにそれぞれが増刊誌を出したり、新創刊が次々と生まれた。需要の性質と量の急激な変化と相まって、10代で雑誌デビューする女性新人がとくに多かったのもこの時代である。デビューの仕方も、それまでの持込や人脈によるものから雑誌の中の漫画講座・コンクール漫画新人賞からの率が増えていった。これらによって少女の職業選択に少女漫画家という選択が入ってきた。1970年代には学校に漫画研究会(漫研)部ができ始めた。一方で、格段に増えた少女漫画雑誌と経済発展による貸本屋の退潮によって、貸本出版の少女漫画は衰退消滅していく。

質的には、この時期の始め(1960年代半ば)に学園漫画というジャンルが生じ、それは後に少年漫画へも波及した。少年漫画に続いてスポーツ根性ものがブームとなった。フィクション性の強い外国もの(主にラブコメ)が無国籍漫画と呼ばれたのもこの時代である。また雑誌という紙の量の増大は作品の描写に用いるコマやページ数の増大でもあった。長ページ化とともに画面の展開手法がより流れるようなものへと変化していった。少年漫画と共に、読む漫画から見る漫画への変化とも言われた。それまでのユーモア・かわいい・悲しい風の少女漫画のイメージから、ギャグやドラマ性などの作風の振幅が大きくなっていく。劇画的な志向や技法実験的な作品などの動きもあり、高校生以上を主な読者対象とする雑誌も創刊され、それらは少年漫画や青年漫画などの活況と同時代のものであった[注 2]

この時期以降の特徴として、生産者(作者)と消費者(読者)の間の強い近さがある。'70年代以降に多くの評論で指摘されているが、それはこの時代のメジャー分野としてまた児童向けとしてはまだ世にめずらしいものであった。

また1970年代は価値観の変容した時期に当たる。大学紛争ベトナム戦争が収束、米中接近と円ドル変動相場制への移行があり、人々は海外への団体観光旅行に出かけるようになり、スーパーが広がり、ロックは音楽として定着し、世界的に冷戦中心の図式は大きく変化し、生態系的な環境問題と石油ショックによって成長の有限性が認識され、直後から日本の出生数の低下が始まっている。また1974年の高校進学が90%に達している[5]。音楽芸能では、カウンターカルチャーフォークソングロックでない、シンガーソングライターという個人の個性によるニューミュージックと呼ばれる音楽が人気を集めるようになる。

1960年代には日本人の海外渡航が自由化されたほか、日本でもアメリカのロックバンド「ビートルズ」や「ザ・ベンチャーズ」が人気となってグループ・サウンズのブームが起きた。これらに伴い、少女漫画や少女向けテレビアニメでは外国を舞台した作品が増加していった[6]。この時代の代表的な作品には『ファイヤー![7](水野英子)がある。また、1970年代初頭にはジャンボ機が登場して海外旅行が身近となり[8]、また女性添乗員も登場し[9]、それらに伴って女性出国者の数も急激に増加していった[9]。そんな中で少女漫画から『ベルサイユのばら』(池田理代子)が登場し、宝塚歌劇団でミュージカル化され、『ベルばらブーム』が起きることとなる。

また1960年代後半は「ミニの女王」と呼ばれたツイッギーの来日と共に日本でミニスカートが流行し[10]、その後「ハレンチ」が流行語となり[10]、少年漫画では「ハレンチ学園」(永井豪)が人気となっていったが、女性向けでも「小説ジュニア」の「ハレンチくん」(土田よしこ、1968年)や、りぼん連載の『赤塚不二夫先生のハレンチ名作』[注 3]赤塚不二夫)が登場している。その後、少女小説ではセックスものが流行していき[11][12]、1974年には映画でもフランス製ソフトコア・ポルノの「エマニエル夫人」が若い女性にヒットし、1975年には邦画からも「東京エマニエル夫人」(日活)が登場した。少女漫画でも『週刊セブンティーン』掲載の『わたしは萌』(立原あゆみ)のようなセックスありきの漫画が登場している。

その一方で性教育も問題となった。テレビ番組ではNHKの「こんにちは奥さん」などで性教育が取り上げられ[13]、学年誌などにも性教育を隠しテーマとした変身ヒロイン物の「ふしぎなメルモ」が登場しアニメ化された。

また24年組といわれる個々の文芸的作家性の強い作家が存在を見せ始める。少女趣味的なものも独自の変化を遂げ、作品の文芸性と少女漫画の独自性は高くなり一方広くもなって、1970年代から1980年代前半まででほとんどの分野やその種が現れている。この時期、男性少女漫画家はほぼ消滅し例外が残るだけとなった。また、アニメの発展とともにアニメ化が多く生じるようになった。より詳しく挙げると、少女漫画の変化はその演出技法から物語ジャンルへも広がり、萩尾望都竹宮惠子大島弓子山岸凉子といった花の24年組など、それまでにないSFファンタジーナンセンスギャグ、少年愛(少年同士の恋愛)を描く少女漫画家が出て、書くものに制限がないというほど少女漫画の世界が一気に広がった。この点では白泉社雑誌を場とした、柴田昌弘サスペンス性・SF的要素・メカニック)、魔夜峰央ミステリ・怪奇・耽美・ギャグ)、和田慎二(主にアクション)など少女漫画デビューの男性作家の貢献も大きい。また、主人公の成長を描く話(教養小説的作品傾向)が長編化と共に広がり、複数の成功作が生まれる。反面、少女漫画の枠に収まりきらない作品群になじめない層に、「乙女ちっくマンガ」と呼ばれる日常の微妙な少女的センスとしての少女趣味的な作品群が支持され、以後の等身大の女性を描く少女漫画の流れにつながる。

また1960年代後半に起きた日本でのウーマンリブ運動および「かわい子ちゃん歌手」のブームによって「女性上位社会の到来」が予想されており、1970年代の少女漫画ではその反動として弓月光の『にくいあんちきしょう』(1970年) や津雲むつみの『おれは男だ!』(1971年-) のような男主人公の少女漫画も登場している。

ギャグ漫画では、1960年代に赤塚不二夫がりぼんなどの少女漫画誌に連載をもっており、その中から意地悪主人公の『へんな子ちゃん』が登場した。70年代には赤塚不二夫のアシスタントを務めた土田よしこがそのギャグ路線を引き継ぎ『つる姫じゃ〜っ!』などを出した[14][15][16]ほか、倉多江美の『ぼさつ日記』も登場している[15][16]

その他、1960年代に起きたブルーボーイ事件によって男性から女性への性転換も注目されていた[10]弓月光は少女漫画として男主人公の性転換コメディ『どろん』(1972年)、『笑って許して』(1973年)、『ボクの初体験』(1975年-)などを執筆し、これは後の人気少年漫画「らんま1/2」(高橋留美子)にも影響を与えている[17]

生活満喫の時代

1970年代後半から1980年代前半は、少女漫画が男性読者にも注目された時期であり、少女漫画の影響を受けた絵柄や心理描写が少年漫画にも波及し始めた。また作家の環境として貸本出版が消滅した代わりに、コミックマーケットなどの同人誌即売会が広がって作品発表とファン交流の場を与えた。作家の年齢層も上がっていった。また、漫画道具が多様になっている。昭和30年代にはカブラペンなどわずかだったが、1970年代には多様なペンとスクリーントーンが使われるようになっている。

1970年代以前より、子供向け番組の出演者「水森亜土」(あどタン)が人気となっており、あどタンの使う亜土文字や亜土言葉は少女の間で流行となっていた[18]。1970年代の少女漫画では別冊少女フレンドに『UッK-UK-亜土ちゃん』や『あなたと亜土たんのおてまみ広場』が連載されていた。また、1979年には東映魔女っ子アニメ花の子ルンルン」のヒットなどによって「ルンルン気分」という言葉や「ルンルン」という擬音が流行した。少年漫画では「ぶりっ子」という言葉が流行し、それに符合する女性アイドル松田聖子が人気となり、女学生にも聖子ちゃんカットが流行となった。

1980年代初頭には「ウッソー」「ホントー」「カワユーイ」の三語が流行し、多用する人が三語族(三語ちゃん)と揶揄されるほどであった[19][20][21]。これらは少女漫画にも影響を与えていった。

1970年代中盤よりファッション誌の旅行特集によって女性の個人旅行が人気となり (アンノン族)、1977年にはコンパクトな初のオートフォーカスカメラであるジャスピンコニカ(コニカC35AF)が登場して女性にも人気となった。また、1975年にファッション誌「JJ」が登場してニュートラを初めとするブランドブームが起き、1981年にはブランド小説「なんとなく、クリスタル」がヒットしてブランド志向の若者は「クリスタル族」と呼ばれるようになった[22]。少女漫画では1970年代後半より外国を舞台とした作品が減少していき[23]、代わりにセレブ物の『有閑倶楽部』が登場して人気となった。

また、1982年に西武百貨店のキャッチコピー「おいしい生活」がヒットすると、いかに日々の生活を満喫するかという価値観が広まり、フィクションよりも現実世界を追い求める風潮が強まった[24][25]。女性はおいしい生活を求めて男を求めるようになり[24]、「愛人バンク 夕ぐれ族」の登場によって援助交際が増加していった[26]。この時代の少女漫画には『愛人志願落第生』(くさか里樹)が登場している。

その一方で中学校高等学校においては先生などに対する校内暴力が問題となり、また、原宿においては若者による青空ディスコとも呼ばれた竹の子族やローラー族が登場しており、ロングスカートが流行し、「なめ猫」も登場、不良に憧れる少女が増加していていった。そんな空気の中で、少女漫画では不良ヒーローを据えた『ときめきトゥナイト』などが登場する[27]

音楽ではバンドブームがあり、少女漫画では『愛してナイト』(多田かおる)や『ダイヤモンド・パラダイス[28]槇村さとる)が登場した。少年愛では1980年代前後に「花の24年組」の少年愛路線を引き継いだ耽美派雑誌「JUNE[29]や「ALLAN[30]が登場したものの、同人誌ではアニメのパロディ(アニパロ)が中心の「やおい」漫画が流行し[29]、1982年にはアニパロ中心の商業漫画誌「アニパロコミックス」が登場している。

キャリアウーマン志向の新興女性誌では離婚を含めたシングル謳歌が流行した(クロワッサン症候群[31][32]一方、主婦向けのドラマでは「金曜日の妻たちへ」や「くれない族の反乱」のような不倫物が流行し、「金妻症候群」や「くれない族」という言葉が流行した。この頃に大人の女性向けの漫画が成長。レディースコミックヤング・レディースがジャンルとして確立した。

1970年代より宅配便が発展したり、マイコン技術による多品種小量生産が広がっていき、ビデオウォークマンという個人化的製品がヒット、軽薄短小分衆という言葉が誕生した。また、1980年代日本の貿易黒字が世界最高になり、男女雇用機会均等法で女性の職業選択の幅も広がり、女性向け就職情報誌が誕生した。そんな中で1980年代半ばにはOL向け女性漫画誌の『オフィスユー』が登場している。

学校では教師に対する暴力問題が減るに伴って、ネクラに対するいじめ問題が注目された。この時代の中頃から吉田秋生紡木たくといった、従来の少女漫画と一線を画す画風の漫画家が人気を博し、従来の少女漫画的な装飾的表現は簡略化されていく。等身大の女性を丁寧に描く作家が多くなり、シンプルな背景にキャッチライトが入らない目の人物像を描く漫画家が増えた。それまでよりも性や職業を扱った作品が増え、少女漫画読者層が広がった[1]

また、1970年代のオカルトブームは、1980年代に前世ブーム戦士症候群)となった。少女漫画ではそれをモチーフとした『ぼくの地球を守って』(日渡早紀) が登場して人気となり、そのフォロワーとして『シークエンス』(みずき健)などが登場した[33][34][35]。この前世ブームによって少女の自殺未遂事件も起きている[33][34][35]

その他、少年漫画にも高橋留美子を皮切りに女性漫画家が進出、少女漫画の読者層であった少女たちも少年漫画青年漫画を読むことが一般的になっていった。これによって、少女漫画の手法や少女漫画的なテーマが少年漫画や青年漫画の世界にも広く普及することになった。

1990年代以降

1990年代にはバブル崩壊の影響で世相が不安定になり、のちに失われた10年といわれる低迷した過渡期に入る。世界的にも、日本のバブル崩壊、東欧圏ソ連の解体、中国の改革、その後の金融市場の発展と、日本では歴史問題などの世界観の転換があり、後半は授業崩壊など青少年問題の質の変化が語られるようになる。少女漫画では心の問題を描く傾向がさらに顕著になり、また自ら行動を起こす主人公像が求められるようになった。青年漫画が大きく成長したこともあり、少女漫画と青年漫画をともに手がける作家、少女漫画出身の青年漫画家も多く見られるようになる。1990年代後半以降は、若年層の人口減少と読者の嗜好の多様化に伴い、少女向けの枠で捉えにくい雑誌も増えたことで、少女漫画や少女漫画誌の発行部数は減少の傾向にある。しかし少女漫画的なテーマや表現手法は日本の漫画で広く定着し、男性を含めた幅広い年齢層に受け入れられている。

バトルヒロイン物では戦隊モノの女性版に当たる『美少女戦士セーラームーン』(武内直子)が大ヒットし、ギャグ漫画の『赤ずきんチャチャ』(彩花みん)もバトルヒロイン物としてアニメ化されることとなった。また、魔法少女物の『カードキャプターさくら』(CLAMP)もバトルが中心となっていた。「プリキュアシリーズ」以降はアニメ原作のコミカライズが少女漫画誌に連載されるようになった。また、80年代後半から90年代にかけて中華要素を取り入れた少年漫画「らんま1/2」及びそのアニメが人気となっており、少年漫画[注 4]だけでなく少女漫画でもアニメ化される中華モチーフの作品が登場した。これには『ふしぎ遊戯』(渡瀬悠宇)や『Dr.リンにきいてみて!』(あらいきよこ)がある。

また1990年代には小動物ブームも起きていた。児童漫画誌連載の「ハムスターの研究レポート」(大雪師走[注 5]によってハムスターブームが起き[36]、学年誌からは1997年に「とっとこハム太郎」(河井リツ子)が登場して『ちゃお』にも掲載され、2000年には『なかよし』にゲーム原作の『どこでもハムスター』(猫部ねこ)が登場した。また1996年には携帯型育成ゲーム機「たまごっち」シリーズが登場して人気となり、1997年より『なかよし』にて『てんしっちのたまごっち』(かなしろにゃんこ)が連載されたほか、1997年にはゲーム「ポケットモンスター」のアニメ版が始まって大人気となり、同年より『ちゃお』にて『ポケットモンスター PiPiPi★アドベンチャー』(月梨野ゆみ) が連載された。2000代前半には『ちゃお』に妖精が主役の『ミルモでポン!』(篠塚ひろむ)が連載されてアニメ化され低学年の人気を得た[37]ほか、宇宙人が主役の『ぱにょぱにょデ・ジ・キャラット』(ひな。)も連載れていた。『なかよし』もこの頃に宇宙人が主役の『どーなつプリン』(猫部ねこ)や、ジンが主役の『よばれてとびでて!アクビちゃん』(上北ふたご)を連載している。

1990年代にはローティーン向けファッションの流行も起きた。1980年代後半よりローティーン向けファッション雑誌ピチレモン」が登場し、次いで登場したナルミヤ・インターナショナルの子供服ブランド「mezzo piano」や「エンジェルブルー」が人気となり、1990年代にはハナコジュニア世代を中心に幼い頃からファッションに興味を持つ少女が増えていった[38]。この世代は状況に見合った格好をしつつもリボンやレースなどの女性的なものを好んでいるとされる[38]。しかしながら少女漫画誌でこれら子供服ブランドとのタイアップ漫画が行われたのは2000年代に入ってからであった。ちゃおは2002年よりmezzo pianoとのタイアップ漫画『シンデレラコレクション』(今井康絵、2002年 - 2004年)を、なかよしは2007年よりエンジェルブルーとのタイアップ漫画『夢みるエンジェルブルー』(白沢まりも・2007年 - 2009年)を連載した。しかしながら、エンジェルブルーブランドは2010年に休止となった。

ハイティーン向けファッションでは1990年代末から2000年代初頭にかけて「CUTiE」派生の『CUTiE Comic』、「Zipper」派生の『Zipper comic』などファッション誌派生の少女漫画誌が登場した[39]もののこれらは短期間で終了し、連載されていた漫画はヤングレディース誌に吸収されている。また、『りぼん』と『ちゃお』では若者ファッションやカルチャーをテーマにした子供向け漫画が登場した。現実の流行に連動して、1998年には『りぼん』で白ギャルモチーフの『GALS!』(藤井みほな[40]、2009年には『ちゃお』で姫ギャルモチーフの『姫ギャル♥パラダイス』(和央明)、2014年には『ちゃお』で原宿系モチーフの『てぃんくる☆コレクション』(和央明)が登場している。

アイドルでは、1990年代後半にバラエティ番組出身のユニット「ポケットビスケッツ」が小学生に人気となって社会現象となった[41][42]

次いで2000年代には「ミニモニ。」「ピポ☆エンジェルズ」などの子供向けアイドルが登場し、女児向けアーケードゲームでは2000年代半ばに「オシャレ魔女♥ラブandベリー」を初めとするコーデバトルものが登場し流行となり、2001年よりe-karaなどのカラオケ玩具の登場およびタイアップもあって[43]、女児向けの少女漫画では女性アイドルもののメディアミックスのオリジナル作品やコミカライズ作品が増えていった。これらの代表的なものには『ミニモニ。やるのだぴょん!』(もりちかこ)、『ぴちぴちピッチ[43]花森ぴんく)、『きらりん☆レボリューション』(中原杏)、『プリティーシリーズ』、『アイカツ!』シリーズがある。

2000年代には電撃文庫などのライトノベルブームが起きており[44]、2006年には電撃文庫の女性向け作品のコミカライズが中心のガールズコミック誌『comic SYLPH』(後の『シルフ』)が登場した。また2000年代後半には動画投稿サイトニコニコ動画」が人気となり、2006年にヒロインが「宇宙人や未来人や超能力者を探し出して一緒に遊ぶ」ことを目指す[45]ライトノベル「涼宮ハルヒの憂鬱」が深夜アニメ化された際は動画投稿サイト上でハルヒダンスが流行し[46]、2007年にボーカロイド初音ミク」が登場した際は動画投稿サイト上でボカロソングが流行となった。2010年代にはボカロソングを基にした商業ボカロ小説が登場し10代の少女に人気となっていった[47]。少女漫画では2010年代にボーカロイド中心の少女コミック誌『ミルフィ』が創刊された[48]ほか、女性向け少年漫画誌の「月刊コミックジーン」でもボカロ小説のコミカライズが行われていた。旧来の少女漫画誌でも『ミラクル♪ミク』(琴慈)や『ミライチューン』(染川ゆかり)などのボーカロイド漫画が登場している。しかしながら、その後ネット文化がPC中心からスマートフォン中心へと移行したことによってボカロ小説のブームは収束していった[49]

中高生向けの音楽では、ミュージック・ビデオの普及と共にヴィジュアル系(耽美派)バンドが人気となり、それによりヴィジュアル系バンドのコスプレ[50]やヴィジュアル系バンドの同人「やおい」漫画が流行した[51]。少女漫画でもヴィジュアル系の人気を受けて『快感・フレーズ』(新條まゆ)や『NANA』(矢沢あい)が登場している。しかしながら、その後は少女漫画誌との関連の薄い部活学園物の深夜アニメが人気となっていった。2009年に部活ガールズバンド物の萌え4コマけいおん!」がアニメ化された際には女子高生にバンドブームや制服ブームが起こり[52][53]、2013年に美少女スクールアイドルもののメディアミックス「ラブライブ!」がアニメ化された際もその女性人気が高まることとなった[54]。その他の少女漫画の中高生の音楽物では2013年に男女混合バンドの『覆面系ノイズ』(福山リョウコ)が、2014年に踊り手漫画の『バディゴ!』(黒崎みのり)が登場している。

また、1990年前後にはOLのオジン化(オヤジギャル)が指摘されており[注 6][55][56][57]、ドラマでもオヤジギャルが主役の「キモチいい恋したい!」が登場し、週刊誌SPA!」連載の漫画にもオヤジギャルを題材とする「スイートスポット」(中尊寺ゆつこ)が登場した。この頃にはOL向け4コマ誌『まんがハイム』(徳間オリオン)および『まんがタイムスペシャル』(芳文社)が登場している[58][注 7]

女性向けゲームでは1994年に「アンジェリークシリーズ」が、2000年に「遙かなる時空の中でシリーズ」が登場し、『月刊Asuka』や『LaLa』などのファンタジーに強い少女漫画誌でコミカライズされるようになった。2002年、女性向けゲーム誌「B's-LOG」が登場し、2005年にはその派生としてゲームコミカライズが中心のガールズコミック誌『B's-LOG COMIC』が誕生した。2006年、ケータイ小説提供会社の「ボルテージ」が女性向けモバイルゲームへと参入し、それらのモバイルゲームが「リアル系乙女ゲーム」として人気となり[59]、B's-LOG COMICでは『恋人はNo.1ホスト』(ヤマダサクラコ)がコミカライズされている。2010年代には乙女ゲームから『うたの☆プリンスさまっ♪』などの男性アイドルものが登場し、また、女児向けの女性アイドル物からも派生として『KING OF PRISM by PrettyRhythm』などの男性アイドルものが登場し、それらは少女漫画誌でコミカライズされるようになっている。

また、1980年代後半にはレディースコミックに過激な性描写が増えて人気となり[60]、それに連動する形でテレフォンクラブが広まっていった[60]。その後、バブル崩壊による家計収入の減少[61]と共に若年層にも援助交際が浸透し、1990年代半ばには10代向けの性漫画であるティーンズラブ (TL漫画) 雑誌が登場、「少女コミック」などの少女漫画誌でもそれらに引きずられる形で性描写が増加していった。

2000年代中盤にはケータイ小説がブームとなり[44]、2007年には双葉社によってケータイ小説サイト「魔法のiらんど」のコミカライズ雑誌『COMIC魔法のiらんど』が創刊された[62]。2011年、角川系のアスキー・メディアワークスは「魔法のiらんど」の運営会社を買収して吸収し[63]、アスキー・メディアワークスは独自コミカライズレーベル『魔法のiらんどCOMICS』を立ち上げた。一方、旧来の少女小説レーベル「コバルト文庫」(集英社)も2010年に増刊としてコミカライズ雑誌『Comic Cobalt』を立ち上げた[64]ものの成功せずに終わっている。

2000年代後半には別冊マーガレット連載の『君に届け』(椎名軽穂)や『ストロボ・エッジ』(咲坂伊緒)などのピュアストーリー物も人気となった。2010年代にはボーカロイド界隈から「スキキライ」や「告白実行委員会〜恋愛シリーズ〜」などの青春系ソングの人気クリエイターユニット「HoneyWorks」が生まれ[65]、人間のボーカルを迎い入れた後[注 8]もその楽曲の小説化が続いていった(通称:ハニワ小説)。一方、別冊マーガレットでも「青春に乗る」を意味する『アオハライド』(咲坂伊緒)が登場して人気となり、アニメ化の際にはHoneyWorksがその主題歌を務めている。また、実写映画でも青春モノの「キラキラ映画」が流行し少女漫画の実写映画化が活発となったものの、2010年代末には過剰供給となって衰退していった[66][67]

テレビドラマでは、2014年にダブル不倫ものの「昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜」が注目され「昼顔妻」という言葉が流行した。一方、 ヤング・レディース漫画のダブル不倫物『あなたのことはそれほど』(いくえみ綾)も2017年にドラマ化されたものの、コンセプトの違いから昼顔ほどは人気とならなかったとされる[68]。また、生涯未婚率の上昇に伴い、結婚の是非を問うヤングレディース漫画も登場した[69]。ヤング・レディース誌『Kiss』では契約結婚物の『逃げるは恥だが役に立つ』(海野つなみ)や行き遅れ物の『東京タラレバ娘』(東村アキコ)が登場し人気となり、これらの作品はドラマ化されていった[69]

少女漫画のWebコミックサイトも登場した。『FEEL YOUNG』の公式Webサイト(FC Web→フィーヤンネット)では多数のWeb連載が行われるようになり『ラブリー!』(桜沢エリカ)などがそのサイトに移籍されたほか、2006年に開始された講談社の無料Web漫画サイト「MiChao![70]では女性向けコーナーが設けられ『最終戦争シリーズ』(山田ミネコ)の最新作が「MiChao!」で連載されるようになった。2009年には少女向け漫画誌『ウィングス』の派生としてWebコミックサイト『WEBウィングス』も開始された[71]。その後も漫画誌派生のWebコミックサイトは多数登場している[注 9]

少年漫画誌の少女漫画受け入れ

スクウェア・エニックス少年ガンガン系列の少年漫画誌では元々女性作者が多く、女性作者で女主人公の恋愛要素のある少年漫画も存在していた[注 10]が、Web漫画が商業化される時代になると女性作家のWeb恋愛漫画も少年漫画として商業化するようになった[注 11]。この姿勢はWeb小説のコミカライズが流行した以降も継続している[注 12]

また集英社も2015年より「花より男子」の続編『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』を少年漫画誌派生のWebサイト「少年ジャンプ+」で連載するようになり、小学館でも少年サンデー系列のWeb雑誌「裏サンデー」(アプリ版はマンガワン)の派生として2016年に『裏サンデー女子部』を登場させている[72]。講談社も2017年より別冊少年マガジンに女性作家の女主人公の恋愛物である「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(原作:岡田麿里、作画:絵本奈央)を載せたり、ガールズコミック誌『ARIA』廃刊後の2018年より乙女ゲームのコミカライズ作品『遙かなる時空の中で6』(水野十子)を少年マガジンエッジへと移籍させたり[73]など、少年漫画誌で男性向け女性向けにこだわらない姿勢を取るようになってきている。白泉社も2017年に少女漫画と青年漫画を同居させたアプリの「マンガPark」を配信した。

21世紀インターネット普及時代に入って、雑誌や媒体のさらなる多様化と時代の思考の変化などもあり、かつて男性向けとは異なる媒体と手法を持ち、女性漫画の別名であり中心だった少女漫画は、2010年代現在では多くの隣接分野との境界の薄い、漫画界の連続的な一領域と化している。

2010年代後半以降

2010年代後半より人に対するトリセツ本が多数出版されるようになり、女児向け教育本でも「女の子のトリセツ」「女の子のトリセツ トキメキdays」(ミラクルガールズ委員会)[74]、「かわいいのルール」「こころのルール」(はぴふるガール編集部)などが登場し人気となっていった(漫画も含む)[75][76]。少女漫画誌からも『JSのトリセツ』(雨玉さき)などが登場している。

一方、上の世代では「推し」文化の時代となり[77]、推し活用の地雷系・量産型ファッションが流行[78][79]、女性向け漫画として[80]『明日、私は誰かのカノジョ』(をのひなお)が登場し人気となっている[81][82]。動画サイトでは元々YouTuberが流行となっていたものの2017年に投げ銭機能「スーパーチャット」が登場することで推しに貢ぐことが可能となり[83]、オトナ女子向け漫画ではそれをテーマにした『ガチ恋粘着獣』(星来)が登場している。また、パパ活や裏垢[84]がブームとなり、少女漫画でも『堕欲~パパ活貧困女子~』(桜井美也)や『裏アカ破滅記念日』(桜井美也)が登場している。

恋愛では少子化の進行により架空の強制結婚制度をテーマとしたものが多数登場した。2017年には架空の「超・少子化対策基本法」をテーマとした少年漫画「恋と嘘」が少女マンガのような設定に改変された上で実写映画化され[85]、2018年には架空の「抽選見合い結婚法」をテーマとした長編小説「結婚相手は抽選で」がテレビドラマ化され[86]、少女漫画からも2020年に架空の「ニート保護法」をテーマとしたLINEマンガ連載の少女漫画『マリーミー!』(夕希実久)がテレビドラマ化されている[87]。また、強制夫婦物の学園物も登場している。2018年には青年漫画から「夫婦実習」をテーマとした「夫婦以上、恋人未満。」が登場し[88]、 2019年には子供向け少女漫画でも「一攫千金婚校」をテーマとした『初×婚』(黒崎みのり)が登場して人気作となった[89]

一方で、実録を中心にマッチングアプリ物の流行も起きている。2017年にTwitterアカウント「暇な女子大生」が話題となってドラマ化され[90][91]、2018年には青年漫画から「来世ではちゃんとします」が、2019年にエッセイ漫画から「38歳バツイチ独身女がマッチングアプリをやってみた結果日記」が登場して、どちらも2020年にドラマ化された[92][91][93]。Web漫画では2017年に「出会い系サイトで妹と出会う話」がTwitterで10万いいねを超える話題作となり[94]、少女漫画でも2020年に『ラバーズハイ~親友の彼氏とマッチングしてしまった~』(原作:永塚未知流、漫画:安斎かりん)が登場している。

その他、恋愛もののコンテンツでは「炭酸感」のあるものが多数登場した。2021年、Web漫画出身の“超微炭酸系”恋愛少年漫画「ホリミヤ」がアニメ化・ドラマ化・実写映画化され[95][96]、同年、オリジナルアニメ映画「サイダーのように言葉が湧き上がる」も上映され、同年、少女漫画からも『ハニーレモンソーダ』(村田真優)が実写映画化されている。

しかしその一方で、テレビドラマでは「恋愛離れ」が進んでいるとされる[97][98]。少女漫画では長らく恋愛が中心となっていたが、2020年に『りぼん』の編集長はインタビューで「漫画家志望の若者が『自分が描きたいのは恋愛じゃないから、少年漫画に投稿しよう』と考えること。その先入観は払拭したいです。」と述べている[99]

音楽ものでは歌劇ものが人気となった。2012年、青年漫画誌「ジャンプ改」に『かげきしょうじょ!』(斉木久美子)が登場し、同誌休刊後の2015年に少女漫画誌『MELODY』へと移籍したほか、2016年には人気少女漫画『学園アリス』の続編として『歌劇の国のアリス』(樋口橘)も登場していた。2018年、ブシロードよりメディアミックス「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」が登場して人気となり、2021年には『かげきしょうじょ!!』もアニメ化された。

マンガアプリでは元々男性向けと女性向けを同居させたものが主流となっていたが、2018年より『Palcy』(講談社・2018年-)、『マンガMee』(集英社・2018年-)などの女性向けに特化したマンガアプリも配信されるようになった。2018年に「マンガボックス」連載の不倫される側をテーマとしたヤングレディース漫画『ホリデイラブ 〜夫婦間恋愛〜』がテレビドラマ化されて「サレ妻」が流行語となり[100]、『マンガMee』でも不倫の代償を描いた『サレタガワのブルー』(セモトちか)が人気となってテレビドラマ化された[101][102]

また、自称サバサバ女(自サバ女)が注目されるようになり、『ブラックガールズトーク』(マキノマキ)[103]、『ワタシってサバサバしてるから』(原作:とらふぐ、漫画:江口心)[104]などが登場した。

平成時代の作品のリバイバルも増えている。『なかよし』では「カードキャプターさくら」の続編作『カードキャプターさくらクリアカード編』、「東京ミュウミュウ」の男版『東京ミュウミュウ オーレ!』、「ぴちぴちピッチ」の次世代作『ぴちぴちピッチaqua』[105]がなかよし本誌で連載されており、『りぼん』系では「GALS!」の続編作『GALS!!』がマンガMeeで連載されている。

Web小説のコミカライズも多数行われるようになってきている。これには悪役令嬢もの、聖女もの、スローライフもの、もふもふものなどが存在し、そのコミカライズは『コミックZERO-SUM』、『ゼロサムオンライン』、『B's-LOG COMIC』、『裏サンデー女子部』、『PASH UP!』などの女性向けの雑誌や、『FLOS COMIC』、『レジーナブックス』などの専門Web誌などで行われている。

少女漫画の現状

1980年代以降は、女性読者の少年漫画青年漫画への流失、女性作家の仕事の場も少年雑誌さらには青年・大人漫画雑誌へと拡大していったことで[注 13]、残された厳密な意味での少女漫画界は衰退と対象年齢による細分化の傾向にある。

ただし、『エロイカより愛をこめて』、『パタリロ!』、『花より男子』、『NANA』、『ハチミツとクローバー』、『のだめカンタービレ』、『桜蘭高校ホスト部』、『君に届け』、『夏目友人帳』、『ちはやふる』、『宗三郎シリーズ』、『紅い牙』など、成年読者や男性読者を掴んでいる少女漫画も存在する。特に矢沢あいの『NANA』は、読者層に男性読者や普段あまり漫画を読まない層を取り込み、2005年度オリコン1位(漫画部門男女)を獲得した。

2000年代以降はメディアミックスが多く、高年齢向けでは『NANA』や『のだめカンタービレ』が成功例とされる。2000年代から2010年代中盤にかけては『ちゃお』が擁する作品(後述)や『プリキュアシリーズ』など幼児小学生(主に小学校中学年)以下を対象としたいわゆる「女児向けアニメ」とされる作品以外はアニメーションよりもテレビドラマやドラマ映画といった実写メディアの方が盛況であり、『アタックNO.1』、『ちびまる子ちゃん』、『はいからさんが通る』、『美少女戦士セーラームーン』、『花より男子』などの過去に連載されていた人気作品が次々にドラマ化された。特に、『花より男子』は1990年代に放送されたアニメ版よりもドラマ版の方が商業的に大ヒットし、ドラマ化で単行本の売り上げが急増したことで少女漫画では最も原作単行本が売れた漫画となった。このメディアミックス化の成功により、『マーガレット』・『Sho-comi』・『花とゆめ』・『LaLa』など従来は中高生以上のティーンエイジャー層とされていた雑誌の年齢層がプレティーン層に当たる小学校高学年まで低下し、『ちゃお』を読まなくなった読者を取り込むようになった。

2010年代中盤以降は男性向けアニメの『魔法少女まどか☆マギカ』や『ラブライブ!シリーズ』、単発アニメーション映画の『君の名は。』などのアニメーション作品が女性にもヒットした影響で、『思い、思われ、ふり、ふられ』が映像化される際に実写映画とアニメーション映画を同時に展開するケースも見られる[106]

また、『ちゃお』に関しては1990年代後半以降は『女児向けアニメ』のメディア展開に特化することで一気に低年齢化、小学生(中学年)前後の女児をターゲットの中心層にしており[注 14]、2000年代序盤から2010年代中盤にかけて『ミルモでポン!』、『きらりん☆レボリューション』、『12歳。』の漫画及び、『オシャレ魔女♥ラブandベリー』、『サンリオキャラクターシリーズ』の『ジュエルペット』、『プリティーシリーズ』、『アイカツ!シリーズ』といった既存の子供向けキャラクターとのメディアミックス戦略の成功により市場を確立した[注 15]。しかしながら2010年代後半までに『プリティーシリーズ』と『アイカツ!シリーズ』を除くメディア展開の終了[注 16]もあり、部数も2005年の約120万部から2019年は約30万部にまで大幅に減少した。

一方で現状では中間層にあたる小学校中学年 - 中学校1・2年生の少女をターゲットにしている『りぼん』と『なかよし』は、少女漫画の創生期から存在する歴史の古い雑誌で2000年代初頭まで少女漫画界の中心に位置し、現在の高年齢層向けの雑誌が刊行する前の1970年代頃は高校生もターゲットにし、特に1970年代から80年代の「おとめちっく」ブームに乗った『りぼん』には大人の女性や男性読者も多数存在していた。1980年代以降は高年齢層向けの雑誌の刊行により、相対的にやや低い年齢層を引き受ける状況となり、1990年代には『ちびまる子ちゃん』・『美少女戦士セーラームーン』・『姫ちゃんのリボン』・『ママレード・ボーイ』・『こどものおもちゃ』・『赤ずきんチャチャ』・『カードキャプターさくら』などがアニメ化されて大ヒットした影響で、年齢層が小学校低学年から中学生の少女に低下しつつも最盛期を迎えた。しかし、それらが全て終了した2000年代以降はヒット作がまばらで話題性に欠ける状態が続き、少年漫画誌及び年齢層の下限が小学生(高学年)にまで低下した前述の高年齢層向けの雑誌と『ちゃお』などに押されて読者が流出し、2018年度の『なかよし』と『りぼん』の発行部数の合計は最盛期の1994年比で約1/20にまで激減している。

なお、近年[いつ?]の、高年齢層向けの雑誌に掲載された作品は作品の人気と掲載誌の売上シェアとの関連性がほとんどなく、雑誌単位ではなくコミックス単位での購読を重視し、編集サイドにおいても単行本出版ペースを念頭に置いた掲載が成されており[注 17]、2010年代以降は中間層に当たる『りぼん』や『なかよし』の作品もそれに倣っている。一方で低年齢層を対象とする『ちゃお』のみ、かつてのように雑誌ペースを念頭に置いた連載が成されている。

少女漫画雑誌

作品が掲載されている主な雑誌。現在はほぼ漫画のみの誌面であるが、創刊当初は絵物語や小説、ファッション、スターの情報などの少女向け総合誌として刊行されていたが、1960-1970年代以降に漫画雑誌として再編成されたものも多く、読者層の成長と共に高年齢層向けの雑誌が刊行されていった。

主な雑誌

少女雑誌

少女漫画雑誌の前身。以下の少女向け漫画雑誌も前述のように、創刊当初は少女漫画以外の絵物語などを多く掲載していた。

幼児・幼稚園児・低学年向け

後述のハイティーン向けと同様に、比較的新しい時代に年齢の細分化に対応して刊行された。従来児童向けの雑誌か少女向けの下限が担っていた層である未就学児(4歳頃)から小学校中学年までの女の子向けで、『ぴょんぴょん』は現在の『ちゃお』が探る低年齢層向け路線の先駆けであったが、1992年に『ちゃお』に統合された。

少女向け

創刊当初は少女向け雑誌として刊行されていた雑誌も多く、当初の読者層を小中学生としながらも高校生にまで読まれ、文字通り少女漫画の中心であったが、高年齢層向けの雑誌の刊行、メディアミックスへの特化などで、現在は対象年齢を下げ小中学生向けになっている。少女漫画誌の多様化した現在では、前身の少女雑誌と同様に小学生の少女向け総合誌としての役割がこのジャンルを支えているともされる。

中高生向け

創刊当初は少女漫画よりもファッションやスターの情報を多く載せ総合誌的な性質を持っていたが、少女向け同様に徐々に少女漫画誌として充実してきた。

ハイティーン向け

年齢の細分化に対応して刊行された中学生から大学生(20代前半)向けの雑誌であり、その後も若者向けを謳い続けている。

1970 - 1980年代のハイティーン誌

1970年代から1980年代にかけて、ハイティーン向け雑誌として創刊された。

オトナ女子向け

ヤング・レディース誌

ヤング・レディース誌はレディースコミック誌よりも下の世代に向けて創刊された。当初は学生から社会人向けの雑誌であった。2020年時点では読者の約半数が35歳以上、読者の約7割が30代以上となっている[120][121]

ガールズ・コミック誌

ガールズ・コミック誌はヤング・レディース誌よりも下の世代に向けて創刊された。

ファッション誌派生漫画誌

元々ファッション誌にも漫画は連載されていたが、1990年代末よりファッション誌の派生漫画誌も発行されるようになった[39]。しかしながらこれらは長続きせず、連載陣の一部はヤングレディース誌「FEEL YOUNG」や「ヤングユー」へと移籍している。

全年齢向け

ページ数が多く、様々な世代向けのものを掲載している。


海外少女漫画

中華民国(台湾)

  • 星少女 東立出版社 1992年創刊 台湾オリジナル作家少女漫画雜誌。月刊。2016年4月より電子化
  • 夢夢少女漫畫月刊 尖端出版 2003年7月~2018年11月 集英社作品掲載 りぼんの繁体中文版
  • Candy月刊 長鴻出版社 2004年3月~2016年6月 小学館作品掲載 Sho-Comi、Cheese!、flowers、プチコミックの繁体中文版
  • 甜芯少女漫畫月刊 尖端出版 2007年8月~2015年6月休刊 小学館作品掲載 ちゃおの繁体中文版

香港

  • 少女漫畫 自由人出版 1995年休刊
  • COMIC FANS 天下出版社 1995年8月~2012年6月
  • Comicフェス COMIC Festival 天下出版社 2012年7月~2013年6月

韓国

  • Wink ソウル文化社

アメリカ他

脚注

注釈

  1. ^ アニメーションノートNo11 P88「それはマンガの変化に似て」においては、ストーリーマンガの手法を取り入れたのは石ノ森章太郎であるとしている。
  2. ^ この時期は青少年漫画の劇画の拡大期でもあり、またテレビ番組の発展期でもある。1960年代半ば過ぎから毎週の洋画劇場が始まっている。
  3. ^ 別名『ハレンチ名作シリーズ』
  4. ^ 中華一番!」(小川悦司)、「封神演義」(藤崎竜)、「まもって守護月天!」(桜野みねね)など
  5. ^ 後に少女漫画誌に移籍
  6. ^ またその逆のオジンのギャル化(ギャルオヤジ)も指摘されていた
  7. ^ 専門誌以前も4コマ誌には「はりきりさよちゃん」(窪田まり子)や「ナオミだもん」(こだま学)などのOL主人公物は存在した。
  8. ^ CHiCO with HoneyWorks
  9. ^ マーガレット派生の『デジタルマーガレット』、ちゃお派生の『ちゃおコミ』など
  10. ^ 里見☆八犬伝」(よしむらなつき・1997年-)、「常習盗賊改め方 ひなぎく見参!」(桜野みねね・1998年-)など
  11. ^ ホリミヤ」(HERO・ 2007年-)など
  12. ^ 薬屋のひとりごと」(ねこクラゲ・2017年-)など
  13. ^ ペンネームを男性名にして少年・青年雑誌で活躍する女性作家もいる。
  14. ^ "日本雑誌協会公式HP・JMPAマガジンデータから。 なお、"思春期ダイアリー"と銘し、連載当時は看板作であった『水色時代』やアニメ版が中高生以上の男女にヒットした『少女革命ウテナ』を掲載していた1990年代中盤以前は現在の『なかよし』や『りぼん』とほぼ同一の中間層をターゲットにしていた。
  15. ^ これらの作品は『ちゃお』の他には小学館の学年別学習雑誌のうち、・中学年向けにあたる『小学一年生』から『小学四年生』まで掲載(2017年度以降は『小学一年生』以外は全て休刊)されたことがあり、事実低年齢向けの作品に位置づけられている。
  16. ^ 『ジュエルペット』の後継となる『リルリルフェアリル』は『ちゃお』では展開せず、『ぷっちぐみ』、小学館幼児誌・学習雑誌のみで展開、その後継の『ミュークルドリーミー』は講談社幼児誌で展開。
  17. ^ 例えば単行本の最終ページに次巻のあらすじや発売時期が明記されていることなど。

出典

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参考文献

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    • 米澤嘉博『戦後少女マンガ史』(上記の文庫版)、筑摩書房 ちくま文庫、2007年8月、ISBN 978-4-480-42358-0
  • 『20世紀少女マンガ天国 - 懐かしの名作から最新ヒットまでこれ一冊で完全網羅!』、エンターブレイン、2001年、ISBN 978-4-7577-0506-7
  • 中川裕美、2013、『少女雑誌に見る「少女」像の変遷 - マンガは「少女」をどのように描いたのか』第1版第1刷、No.24、出版メディアパル〈本の未来を考える=出版メディアパル〉 ISBN 978-4902251241

外部リンク

関連項目