未成年者

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未成年者(みせいねんしゃ)とは、まだ成年に達しない者のこと。日本では法制上、満20歳をもって成年とする(b:民法第4条)ので、満20歳に達しない者は未成年者である。未成年者は法定代理人(親権者あるいは未成年後見人)の親権に服する。なお、未成年者が婚姻した場合には私法上は成年に達したものとして扱われる(民法753条、成年擬制。この成年擬制の効果は公職選挙法未成年者飲酒禁止法未成年者喫煙禁止法などの公法領域には及ばない)。

目次

[編集] 日本の民法における未成年者

  • 民法は、この説で条数のみ記載する。

[編集] 財産行為

  • 一般原則

未成年者は制限行為能力者である(20条1項)。したがって、未成年者が、法律行為を行うには法定代理人の同意が必要である(5条1項)。 法定代理人の同意を得ずに行った法律行為は、単独で取消せる(120条)。

  • 随意財産の処分

民法第5条1項の規定にかかわらず、未成年者は、その法定代理人が目的を定めて処分を許した財産についてはその目的の範囲内において、目的を定めないで処分を許した財産については任意に処分できる(5条3項)。

  • 未成年者の営業の許可

未成年者の法定代理人は未成年者に対して一種又は数種の営業を許可することができ、この場合、許可された未成年者はその営業に関しては成年者と同一の行為能力を有する(6条第1項)。したがって、その範囲において法定代理人の同意権・取消権は消滅し、未成年者が許可された営業について行った法律行為は制限行為能力者であることを理由としては取り消すことが出来なくなる。法定代理人は未成年者がその営業に堪えることができない事由があるときは営業の許可を取消・制限することが出来る(6条第2項)。この営業の許可の取消し・制限は既往の法律行為に影響しないので、許可されていた間に未成年者がなした営業行為はなお制限行為能力者であることを理由としては取り消すことが出来ない。なお、未成年者の営業の許可及びその取消し・制限において、営業の内容が商業であるときは商法上・会社法上・商業登記法上の登記を要する(b:商法第5条など)。

  • 遺言
    15歳に達した者は、することができる(961条)。

[編集] 身分行為

未成年者でも婚姻は可能であるが、未成年者の婚姻には婚姻の一般的要件(重婚の禁止など)のほかに、婚姻適齢に達していること(731条)及び父母の同意(737条)を要する。

まず、婚姻適齢については男性は18歳以上、女性は16歳以上でなければならない。これに反する婚姻届は受理されず、誤って受理された場合でも各当事者、その親族又は検察官からその取消しを家庭裁判所に請求することができる(744条1項本文)。ただし、検察官は、当事者の一方が死亡した後は、婚姻の取消しを請求することができない(744条1項但書)。婚姻適齢に達していない者の婚姻は不適法な婚姻として民法744条によって取り消されるまでは一応有効なのであって、当然無効となるわけではないので不適齢者が婚姻適齢に達したときには取消しを請求することができなくなる(745条1項)。ただ、婚姻した不適齢者は、適齢に達した後、なお3ヶ月間はその婚姻の取消しを請求できるが(745条2項本文)、適齢に達した後に追認したときは、もはや不適齢を理由として取り消すことはできない(745条2項但書)。

次に未成年者で婚姻する場合は、父母の同意が必要である(737条本文)。父母の一方が同意しないとき、父母の一方が知れないとき、父母の一方が意思を表示することが出来ないときは他の一方の同意だけで足りる(737条但書)。ここでいう「父母」は親権の有無や後見関係とは関係がないと解する見解がある一方で、親権のある父母を指すとする見解もあり対立している。民法737条に反する婚姻届は受理されないが、誤って受理された場合にはもはや取り消すことはできない(民法744条が不適法な婚姻の取消原因として民法737条(父母の同意)を加えていないことに注意)。

未成年者は婚姻によって成年に達したものと擬制を受ける(第753条)。ただし、この成年擬制の効果は民法などの私法領域のみに限られ、公法領域にその効果は及ばない(未成年者喫煙禁止法など制限年齢が具体的に条文に記載された法律には当然適用されない。選挙権も持たない)。

成年擬制を受けた者が年齢二十歳に達しないうちに婚姻を解消した場合には、未成年に復帰するとする少数説もあるが、当事者や法律行為の相手方などの社会的影響を考慮して未成年には復帰しないとするのが通説である。

[編集] 日本の各法律における未成年者

刑法
刑事未成年者
14歳に満たない者の行為は罰しない(第41条)。詳しくは、責任能力の項目を参照。なお、少年法の項目も参照。
労働基準法
第六章「年少者」
使用者は、児童が満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまで、これを使用してはならない(第56条1項、例外として第56条2項)。
親権者、後見人は未成年者に代わって労働契約を締結できない(第58条)
また、未成年者は独立して賃金を請求できる(第59条)
深夜業の制限につき、第61条。一定の危険な業務または坑内労働の禁止について、第62条、第63条。帰郷旅費の制度につき、第64条(満18才未満の者に限る)。
未成年者飲酒禁止法未成年者喫煙禁止法
日本では、未成年者が飲用・喫煙をするための煙草を購入できないことになっている。未成年者が飲用・喫煙すろことを知りながら販売等を行なうと販売者や親権者が処罰される。このため、未成年者でなくとも、酒・煙草の購入時に身分証明書の提示を求められることがある。

[編集] 各国における未成年者

成人となる年齢は各国で異なるが、世界的には18歳で成人とみなされる国が多い。アダルトサイトでは、コンテンツにアクセスする際に“自分が18歳以上である”旨の宣誓を要求している。(アメリカの一部などでは21歳以上となっている。)

[編集] 関連項目

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