少女向けアニメ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

少女向けアニメ(しょうじょむけアニメ)は少女が見ることを想定して製作されたアニメの総称。

概要[編集]

少女漫画原作の作品が多い。小学生以下を対象とした「女児向けアニメ」の要素を内包するものもある。 少女漫画を原作としてアニメ化された作品については、少女漫画関連アニメ作品の年代別一覧も参照のこと。

太字は漫画か小説を原作としてアニメ化された作品を指す。

幼児・小中学生向け作品[編集]

本ジャンルの発祥は『りぼん』及び『なかよし』に連載された少女漫画を原作とした『魔法使いサリー』(第1作・1966年)・『リボンの騎士』(1967年)・『ひみつのアッコちゃん』(第1作・1968年)の3作である。東映東映動画製作の『魔法使いサリー』及び『ひみつのアッコちゃん』は東映魔女っ子アニメシリーズの端緒となる作品であった。

1970年代になると低年齢層と高年齢層向けに作品の傾向が分かれ始めるようになり、低年齢層向けにおいては東映魔女っ子アニメシリーズの続編となる『魔法のマコちゃん』で原作が存在しない「アニメオリジナル作品」が登場し台頭していったが、後半時期には男児層の「変身ブーム」の衰退を端緒にキャラクター物の人気に陰りが見えていた。そんな中で1976年に現在に通ずる「少女漫画原作アニメ」の原点となった『キャンディ・キャンディ』が誕生、女児向け玩具のビジネスモデルを築き上げ、以後の本ジャンルの商品展開に大きな影響を与えた[1]

1981年に『おはよう!スパンク』(1981年)がアニメ化され、『キャンディ・キャンディ』に続き原作物で商品展開を成功させヒットした。また、折からのアニメブームの勢いで『魔法のプリンセスミンキーモモ』(1982年)、『魔法の天使クリィミーマミ』(1983年)、『とんがり帽子のメモル』(1984年)などの「アニメオリジナル作品」が再び台頭し、立て続けにヒットした。

1980年代後半になると、『とんがり帽子のメモル』は時間帯移動の憂き目にあい、同枠の数年後の『新メイプルタウン物語 パームタウン編』は放映途中から少年向けアニメの『ビックリマン』と抱き合わせたコンプレックス枠になった挙句、それに主力を譲ってしまい[2]、また、ぴえろ魔法少女シリーズは『魔法の天使クリィミーマミ』の成功によってシリーズ化されたが、最終作の『魔法のアイドルパステルユーミ』で放映期間の打ち切りが生じ、アニメブームはこの時期より衰退して[3]冬の時代に入った。1980年代末期には『ひみつのアッコちゃん』(第2作・1988年 - 1989年)『魔法使いサリー』(第2作・1989 - 1991年)が復活するが、どちらも1960年代に放映された第1作からリメイクするにあたって大幅にリニューアルされ、「アニメオリジナル作品」と同然だった。

しかし、1990年代に入ると、『ちびまる子ちゃん』(1990年 - 1992年、1995年 - )、『きんぎょ注意報!』(1991年 - 1992年)、『美少女戦士セーラームーン』シリーズ(1992年 - 1997年・以下『セーラームーン』)の大ヒットで「少女漫画原作アニメ」が息を吹き返した。特に『ちびまる子ちゃん』は国民的アニメとなり、『セーラームーン』は国内外を問わず幅広い年齢層に支持され、玩具も爆発的にヒットした。そして、この3作品の成功を元に1993年頃から『姫ちゃんのリボン』(1992 - 1993年)、『赤ずきんチャチャ』(1994 - 1995年)、『ママレード・ボーイ』(1994 - 1995年)などを筆頭に多様な作品が続々とアニメ化され、本数が激増した。特に『ママレード・ボーイ』は高校生以上の女性にも人気が高く、今までアニメと疎遠だった中高生向け作品群(後述)のアニメ化を促すきっかけを作った。

1990年代中盤になると少女向けアニメの様相が一変した一方で、小中学生を対象とした作品の総数が増えたことにより競争が激化し、商業的に不振に陥った作品も多くなった。特にバトルヒロイン系は元祖格の『セーラームーン』が大ヒットとなった影響で、『魔法騎士レイアース』(1994 - 1995年)、『ナースエンジェルりりかSOS』(1995 - 1996年)、『愛天使伝説ウェディングピーチ』(1995 - 1996年)、『怪盗セイントテール』(1995 - 1996年)といった類似した作品がほぼ同時期にアニメ化され、更には『赤ずきんチャチャ』もバトルヒロイン物に一部手直しされ、乱立状態に至った。1996年には『セーラームーン』の最終シリーズに当たる『美少女戦士セーラームーン セーラースターズ』の人気の低下があったこともあり1996年秋頃までにこの流れは収束するが、新たに玩具商品がヒットした作品が『こどものおもちゃ』(1996 - 1998年)ぐらいしかないという状況となった。またこの時期には、『あずきちゃん』(1995 - 1998年)、『水色時代』(1996 - 1997年)のように小中学生向け作品であるのに関わらず、玩具商品の展開はほぼ行わなかった作品も登場した(詳細は下記参照)。

1997年には『セーラームーン』の満5年間続いた放映が終了し、後継はアニメオリジナルの『キューティーハニーF[4](1997 - 1998年)及び、小説原作の『夢のクレヨン王国』(1997 - 1999年)となった。1998年には『こどものおもちゃ』も終了し、後番組は男性向けアニメになり、『姫ちゃんのリボン』からの流れも終わった。『セーラームーン』の後継としてヒットが期待されていた『キューティーハニーF』や『神風怪盗ジャンヌ』(1999 - 2000年)は視聴率や商業面で不振に終わり、『カードキャプターさくら』(先行制作:1997年、アニメ本放送:1998年 - 2000年)は原作やアニメは世界的にヒットし、年齢層も成人男性にまで拡大して2度も映画化されたものの、CMが流せないNHKで放映された影響で玩具まではヒットに至らなかった。そのため全体的な人気面で小学校高学年にも拡大し始めていた一部の中高生向け作品や、未就学児童・小学校低学年・中学年を対象とし、児童小説が原作の『夢のクレヨン王国』、アニメオリジナルの『おジャ魔女どれみ』シリーズ(1999 - 2004年)、幼年漫画が原作の『とっとこハム太郎』(2000年 - 2008年・2011年 - )などに人気が押されており、全体的に『セーラームーン』などが市場を牽引していた1990年代前半と比べると縮小感は否めなかった。

2002年には公立の小中学校が完全週休2日制になったことを睨み、テレビ東京系において『満月をさがして』(2002 - 2003年)、『東京ミュウミュウ』(2002 - 2003年)、『わがまま☆フェアリー ミルモでポン!』シリーズ(2002 - 2005年・以下『ミルモでポン!』)と、広告代理店・出版社・スポンサー企業において競合関係となる3作を土曜朝に並べて放映するという試みが行われ、最も後座の『ミルモでポン!』がヒットし、2003年秋から2005年秋のシリーズ終了まではゴールデンタイム(19時台から22時台)に昇格して放映されていた[5]。後継の『きらりん☆レボリューション』シリーズ(2006 - 2009年)も当時モーニング娘。に所属していた久住小春とタイアップした音楽CDやカードゲームなどが大ヒットし、一大ブームとなった。この2作は従来のヒット作よりも若干低年齢層となる小学校低学年を中心に売れ、2000年代の「女児向けアニメ」としても『おジャ魔女どれみ』シリーズ及び『プリキュアシリーズ[6]と肩を並べるほど人気を誇った。また、『しゅごキャラ!』シリーズ(2007 - 2010年)は初期に展開されていた玩具商品こそ不振で1年目限りで姿を消したものの、Buono!を起用した主題歌CDの売上が堅調で長期にわたってアニメ化された。これらの2000年代の幼児・小中学生向け作品群の特徴として、アニメ化する本数を大幅に絞る代わりに同一の作品を何年も引き伸ばして継続するような商業展開が多く見られ、人気が低迷するまで原作をアニメにあわせて展開する状況になっていた。また、中高生作品群と方向性および年齡層が完全に分かれ、幼児から小学校中学年までの低年齢層をターゲットにした作品が中心となり、これらの作品からは小学校高学年以上の視聴者が減った。これらの作品に交じる形で2000年から2003年にかけて『セーラームーン』シリーズ、2004年と2006年に『カードキャプターさくら』が共に全国ネットで再放映され、玩具商品が再発売された。

2000年代末期以降は小中学生向け少女漫画がアニメ化される機会が大幅に少なくなっている。2009年に『きらりん☆レボリューション』の後継として『極上!!めちゃモテ委員長』(2009年 - 2011年)が登場したものの『きらりん☆レボリューション』や『ミルモでポン!』ほどの人気・売上を得られることができず、2009年秋に登場した『夢色パティシエール』シリーズ(2009年 - 2010年)も男児向けの『ヤッターマン』から女児向けへ変更する形で新設されたものの視聴率がより低迷し(読売テレビ制作のアニメ作品では最短レベルの)1年3ヶ月しか続かずに後番組は再び男児向けの『べるぜバブ』に戻された。それらの商業的な不振が重なったこともあり、主力作品が『プリキュアシリーズ』や『ジュエルペットシリーズ』(2009年 - )、『たまごっち!』(2009年 - )、『プリティーリズムシリーズ』(2011年 - )、『アイカツ! -アイドルカツドウ!-』(2012年 - )といった「アニメオリジナル作品」に軒並みシフトし、2011年4月以降、小中学生向け少女漫画を原作としたアニメのうち地上波の単独枠で本放送された作品は1990年代から続く『ちびまる子ちゃん』のみとなり新作が放映されない状況に陥っている。『なかよし』・『りぼん』・『ちゃお』の小中学生向け少女漫画雑誌各誌もその煽りを受けて本誌やコミックスの売上部数や発行部数が激減している[7][8]。ただし、ショートアニメも含めると2011年10月から2014年2月まで子供向けバラエティー番組『大!天才てれびくん』内のショートアニメとして『ちび☆デビ!』(2011年 - )も存在した。

中高生以上向け作品[編集]

1970年の『おくさまは18歳』などスポ根衰退の影響で中高生少女向けのドラマが製作される中、1971年に『さすらいの太陽』、翌1972年には『モンシェリCoCo』が製作され、特に前者は日本初の芸能界を舞台にしたアニメとされ、後に頻出する歌手が主人公を演じるタイアップの嚆矢となっている。その後、1979年の『ベルサイユのばら』、『はいからさんが通る』(1978年)、『パタリロ!』(1982年)などの様に後世に名作と伝えられる作品をいくらか輩出している。ただ、これらの作品は玩具などの商業展開が確立されているとは言えず、辛うじて人形が販売されたり、音楽商品の商業展開に留まっていた[9]。アニメブームの追い風の中、1983年には小学生以上の視聴層をメインターゲットとした作品としては初の映画化となる『パタリロ!』の劇場版が東映系で上映された。『ベルサイユのばら』も1987年に製作された総集編を元に音声を再録し、1990年に劇場公開されている。1985年頃までこの路線の作品のアニメ化が続いたが、それ以降の10年間はまばらな状態となる。

しかし、1990年代後半から小中学生向け作品の不振とは逆に需要が高まり、本数が多くなり始める。1992年の『セーラームーン』及び1994年の『ママレード・ボーイ』の大ヒットに触発され、テレビ東京系において『ふしぎ遊戯』(1995年 - 1996年)がアニメ化されてヒット、続編がOVA化されるなどの長期シリーズとなった[10]。翌年以降も『赤ちゃんと僕』(1996年 - 1997年)、『花より男子』(1996年 - 1997年)、『CLAMP学園探偵団』(1997年)など中高生やそれ以上の年齢層を中心とした作品や、『少女革命ウテナ』(1997年)など女性に加え青年男性もメインターゲットにした[11]作品が続々登場し、中高生向けアニメが復権し、製作側が想定する年齢層が一気に高まった。

1998年春には『LEGEND OF BASARA』が少女漫画原作アニメでは初めて深夜帯に放映された[12]。同年秋の『彼氏彼女の事情』(1998 - 1999年)でもテレビ東京系列外への番組販売分が多くの地方局で深夜に放映され[13]、翌1999年の『KAIKANフレーズ』(1999 - 2000年)の後半に制作された分はキー局のテレビ東京や同系列の5局でも深夜に放映された[14]。またこの年には『少女革命ウテナ』と『アキハバラ電脳組』(TV版:1998年)の劇場版が東映系で公開された。しかし、2004年頃までは中高生以上向け漫画を原作にした作品でも小中学生やファミリーでの需要を意識した作品を中心に全日帯に放映されるケースも多く、『赤ちゃんと僕』や『フルーツバスケット』(2001年)、『しあわせソウのオコジョさん』(2001 - 2002年)、『学園アリス』(2004 - 2005年)など、内容面や絵柄など低年齢層向けに支持されやすいよう演出・改変された作品もあった。その中で2004年に『マリア様がみてる』シリーズ(2004年・2006 - 2007年・2009年)[15]が久々に深夜帯に放映された。

2005年より、フジテレビにおいて主にF1層を意識した展開を図るアニメ枠「ノイタミナ」(現在も放送中)が新設されると、ターゲットも今まで中学生前後の少女が主体だったのが、従来はアニメを見る機会が少ないと言われていた高校生・大学生・成人の女性が中心となり、内容も深夜帯ということで描写の制限が緩くなるためか、原作に忠実な作品が多くなり始める。また、2006年には日本テレビの『animo』枠及び、AT-Xの「アニメ女子部」といった「ノイタミナ」と同様の層を意識したアニメ放映枠が設けられた(ただし、「animo」は『NANA』(2006年)一作限りで消滅した)。こういった情勢から『ハチミツとクローバー』シリーズ(2005・2006年)、『NANA』、『ラブ★コン』(2007年)、『のだめカンタービレ』シリーズ(2007・2008・2010年)、『夏目友人帳』シリーズ(2008・2009・2011・2012年)、『君に届け』(2009 - 2010年)、『ちはやふる』(2011年 - 2012年)といったヒット作が次々と生まれ、特に『のだめカンタービレ』に至ってはファン層を女子小学生にまで広めた商品展開が行われ[16]、『夏目友人帳』シリーズも元々深夜アニメながら再放送では全日帯に移るほどの人気となった。現状ではこれらの主に中高生以上の女性をターゲットとした作品群は近年好調であり、2013年3月に至るまでは新作アニメがリリースされていたが、2013年度は新作アニメがリリースされなかった。2014年度は『それでも世界は美しい』や『金色のコルダ Blue♪Sky』といった新作がリリースされた。

販促方法や販促商品の変化[編集]

幼児・小中学生向け作品

1960年代から1996年頃までの長い間、このジャンルのアニメにおけるマーチャンダイジングは、玩具(電子ゲームを除く)、キャラクターの絵が入った文房具、食品などの関連商品の販促が主体であった[17]。『セーラームーン』などの幼児から中学生を対象とした作品はもちろん、小学校高学年以上をターゲットとし年齢層が比較的高めであった『ママレード・ボーイ』、『ふしぎ遊戯』(1995 - 1996年に放映されたTVアニメ版)、『花より男子』(アニメ版)などの作品でも、そのほとんどが玩具会社・文具メーカーなどとタイアップをしていた。

これらの玩具展開は『きんぎょ注意報!』と『セーラームーン』で定着したと言われているが、早くも1995年頃から視聴率の低迷や売上不振に陥る作品が出始め、特に1997年3月に『セーラームーン』の本放送が終了した時にはこのジャンルのアニメにおいて、玩具の販促を目的とする作品群が完全に衰退したことが明確となった[18]。当の1997年は『セーラームーン』の後番組としてリメイク作品の『キューティーハニーF』が、同年9月には『花より男子』の後番組として原作は少女漫画ではなく児童向け小説とし、それまでの中高生をターゲットとした路線から幼稚園児・小学校低学年がメインの低年齢層向けにシフトした『夢のクレヨン王国』(1997 - 1999年)が登場し、翌1998年にかけてこの2作の関連商品が多数発売されたが、その一方で、少女漫画原作アニメの『ケロケロちゃいむ』(1997年)にはスポンサーがほとんど付かず、関連商品がほとんど発売されない状態であった。 1997年以降、『夢のクレヨン王国』や、その後番組のアニメオリジナル作品である『おジャ魔女どれみ』が成功し、また『少女革命ウテナ』など映像商品や音楽CDなどに頼り、玩具・文房具の販促を全く行わない後述の高年齢層向けの作品も成功し始めるようになると、本ジャンルのアニメにおける市場構造と、アニメ製作会社・スポンサー企業におけるマーケティング戦略が大きく変化[19]し、このジャンルのアニメからは、低年齢層向けの作品を除き玩具・文房具といった商品の販促が絡む作品が大幅に減った。

それでも2000年代前半から後半にかけては、『わがまま☆フェアリーミルモでポン!』シリーズ、『きらりん☆レボリューション』のヒットで一時期は盛り返していたが、2008年頃になると『きらりん☆レボリューション』のブームが終息し始め、後継の少女漫画原作アニメが『プリキュアシリーズ』などの「アニメオリジナル作品」と比べて軒並み不振だったこともあり、2011年秋には『ちび☆デビ!』と『ちびまる子ちゃん』のみに絞られ、電子ゲームを除く玩具の販促が絡む作品が消滅した。

また、1980年代前半や1990年代後半から2000年代後半にかけての一時期は小中学生向けの作品でも、玩具主体ではなく原作が掲載された雑誌やコミックス、音楽CD、映像商品(DVDビデオ等)などの販売促進にマーチャンダイジングの主軸をおいた作品も見られた。前者は「アニメオリジナル作品」の『魔法のプリンセス ミンキーモモ』や『魔法の天使 クリィミーマミ』[20]、後者は『水色時代』、『満月をさがして[21]、『極上!!めちゃモテ委員長』などがそれに当たる。また、玩具の販促を主体とする作品であった『カードキャプターさくら』、『マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ』(2003 - 2004年)、『きらりん☆レボリューション』や1年目では玩具スポンサーが付いていた『しゅごキャラ!』シリーズにおいても同様に音楽CDの販促にも力を入れていた。更に、『あずきちゃん』、『ケロケロちゃいむ』、『だぁ!だぁ!だぁ!』、『ウルトラマニアック』(2003年)、『愛してるぜベイベ★★』(2004年)、『かみちゃまかりん』(2007年)など完全に玩具の販売がなされなかった作品があるが、このうち『あずきちゃん』、『だぁ!だぁ!だぁ!』はスポンサーの出資ではなく視聴者からの受信料による番組制作を前提とするNHKの企画でアニメ化されたためである[22]。一方で文具商品は発売された。『ケロケロちゃいむ』と『ウルトラマニアック』は玩具商品を展開する予定でアニメ化企画が立ち上げられたものの玩具会社をスポンサーとして確保できなかったためとされる。

中高生以上向け作品

中高生以上向けの作品でも『みかん絵日記』(1992年)、『赤ちゃんと僕』、『夏目友人帳』などにおいて玩具化されている。それ以外の作品でもゲームセンター用のプライズ商品や電子ゲームが展開されているものもある。

玩具以外では音楽商品として1980年代『花とゆめ』や『りぼん』などの少女漫画においては漫画作品のイメージソングや短編のドラマを収録したイメージアルバムの展開が積極的に行われており、その流れから『ベルサイユのばら』や『パタリロ!』などのアニメ化作品においても声優を主体にした音楽商品が展開されていた。1980年代後半にはアニメ作品そのものが途絶え息を潜めたが、漫画作品のイメージアルバムの音楽商品自体は好調であり。その流れで1987年頃『闇のパープル・アイ』のイメージアルバムの音楽に映像をつけたミュージックビデオが発売され、当ジャンル初のOVAとなる。その後1988年の『妖精王』を筆頭に1993年まで『花とゆめ』原作の作品が連作され、後の花とゆめ原作のテレビアニメの礎になる。その後、1995年の『ふしぎ遊戯』シリーズ、1997年の『少女革命ウテナ』と『CLAMP学園探偵団』、1998年の『彼氏彼女の事情』を皮切りに一部の男性向けアニメやOVA作品と同じくDVDビデオ(2000年頃にDVDが普及するまではLDが主流だった。)やCD、有料放送、ネット配信など映像・音楽商品の売上での制作費の確保を企図する作品が現れ、スポンサー企業の幅が広くなり、この形式でアニメ化される作品の総数は年々多くなっている。2001年の『フルーツバスケット』、2004年の『マリア様がみてる』はアニメファンの男性だけではなく、原作のファンの女性もターゲットとし、DVDビデオなどの映像商品のターゲットに高校生以上の女性が含まれるなど広がり、2006年頃の『NANA』・『桜蘭高校ホスト部』あたりになると女性の需要が定着し、現在の隆盛に繋がっている。

脚注[編集]

  1. ^ 『懐かしのTVアニメ99の謎』二見書房、赤星政尚、早川優、高橋和光 ISBN 4576941992 222-224頁
  2. ^ 少女向けアニメ枠を奪った『ビックリマン』であるが、女児人気も高く、20代、30代女性を対象にした『子供のころにひそかに集めていたものは?女性編』においても、ビックリマンシールがセーラームーングッズを上回り、『ビックリマン』が当時の女児人気をも掴んでいた事実がうかがえる。
  3. ^ WEBアニメスタイル アニメ様365日 小黒祐一郎 『第305回 1986年はTVアニメ冬の時代』
  4. ^ 『キューティーハニー』自体は少年漫画原作であるが、元々アニメ企画であり、本来少女向けアニメとして進んでいた企画が少年向けに変更された経緯を持つ作品であり、『キューティーハニーF』は先祖帰りする形で少女向けに手直しした作品である。
  5. ^ 2014年1月現在、独立U局を除く地上波テレビ局で放送される少女漫画原作アニメではゴールデンタイムに本放送が行われた最新の作品である。
  6. ^ 初期作品に当たる『ふたりはプリキュア(Max Heart)』(2004年 - 2006年)や『Yes!プリキュア5(GoGo!)』(2007年 - 2009年)など。
  7. ^ 2000年代から売上不振に陥っている『なかよし』と『りぼん』はどちらも最盛期の1994年と比べて1/10以下、2005年と比べても半分以下に落ち、2000年代は売上が好調で2005年の最盛期には発行部数が120万部を超えていた『ちゃお』でも2011年の発行部数はおよそ半分となる65万部に落ちている。
  8. ^ 1990年代以前に登場した作品のコミックスの国内売上は『キャンディ・キャンディ』、『ときめきトゥナイト』、『あさりちゃん』(1982 - 1983年にアニメ化)、『ちびまる子ちゃん』、『美少女戦士セーラームーン』、『ママレードボーイ』、『カードキャプターさくら』など累計1,000万部を超える作品が多数存在したが、2000年代以降に登場した作品からは一作もない。
  9. ^ ピンクレディ人形をヒットさせたアサヒ玩具から『ベルサイユのばら』のオスカルの人形が商品化されていた。他にバンダイ系列のあんそにいからは『ラ・セーヌの星』や『銀河鉄道999』のメーテルの人形も商品化されていた。音源の商品展開は『宇宙戦艦ヤマト』ブーム以降、サウンドトラックの商品化が行われるようになった、詳しくは後述、またビデオソフトの商品化自体は『パタリロ!』放映後の80年代初旬以降であり、放映後にソフト化が本格的に行われている。
  10. ^ 私の少女漫画史 辻本吉昭 第39回 小学館・少女漫画部門のアニメ
  11. ^ 企画当初は『セーラームーン』のように小学生前後の女児をターゲットとしていた関係で連載誌も『ちゃお』であった。しかし漫画を担当したさいとうちほやアニメのファンと『ちゃお』読者の年齢層が合わず、続編では『別冊少女コミックSpecial』で漫画版を掲載した。
  12. ^ 制作キー局はなく独立U局を中心に放映されたアニメである。
  13. ^ キー局が制作に関わる少女漫画原作アニメで初めて深夜帯にも放映された作品であるが、キー局のテレビ東京を含むテレビ東京系6局ではすべて全日帯に放映された。
  14. ^ KAIKANフレーズ』のアニメ版前半は全日帯でしかもゴールデンタイムで放映されており、深夜に枠移動した要因は視聴率の不振というネガティブなものであった。
  15. ^ しかし第2期にあたる『マリア様がみてる~春~』は全日帯に当たる朝枠での放映となった。OVAを経て再びTVアニメ化された『マリア様がみてる~4thシーズン』は再び深夜枠で放映された。
  16. ^ バンダイによるカードダス「のだめも」の対象年齢は4歳から20歳までの全年齢層を、「のだめカンタービレスナック」は8歳以上とローティーン層も意識した設定になっている。バンダイ のだめカンタービレスナック ちなみにゲーム関係は全年齢対象である。
  17. ^ ただし、1980年代にはアニメファンの台頭により、『魔法のプリンセス ミンキーモモ』や『魔法の天使 クリィミーマミ』などにおいてアニメ作品のサウンドトラック及び、漫画のイメージアルバムといった音楽商品の商品展開は積極的に行われた。
  18. ^ ちょうどこの頃にNHK及び民放キー局テレビ東京系を除く)にて全日帯アニメ枠自体の縮小が始まった点も、本ジャンルを含めた子供向けアニメの衰退に拍車をかけた。特に本ジャンルにとっては、『セーラームーン』などを全国放映していたテレビ朝日系の土曜19:00枠(末期は18:00に変更)が消滅した影響は大きかった。
  19. ^ 低年齢向け作品の原作として用いられる小中学生向け少女誌は全て月刊のため、ストックの問題からも完全オリジナルの方がアニメスタッフにとっては製作するときの自由度が高く、原作者に支払う版権使用料が掛からない分だけ製作コストが安く、『おジャ魔女どれみ』以降、完全オリジナル作品が中心になっていった。
  20. ^ 『魔法の天使 クリィミーマミ』はアイドル歌手を声優に招き、後年の嚆矢となる展開も行われた。
  21. ^ 満月をさがして』は本放映時の視聴率では振るわなかったものの、CS放送での再放送後の視聴者からの反響が大きく、放映終了から2年半も経ってから新作音楽CDがリリースとされるという異例の展開が行われた。
  22. ^ ちなみに『カードキャプターさくら』は元々NHKの企画ではなかったため、玩具作品も多数展開された。

関連項目[編集]