トヨタ・カローラクロス

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トヨタ・カローラ > トヨタ・カローラクロス

カローラ クロスCOROLLA CROSS)は、トヨタ自動車が生産・販売している、Cセグメントに属する小型クロスオーバーSUV

概要

昨今の世界的なSUV需要の増加を受け、カローラシリーズ初のSUVとして開発されたモデルである。トヨタのSUVラインナップの中では、車格ではC-HRRAV4の中間に位置し、RAV4より小型でC-HRより実用性重視なモデルという位置づけである[1]。開発に際しては多人数乗車や多量の荷物積載に耐えうる実用性を追求しており、その結果、アクセス性の良いラゲッジの床面高や間口の広い後席ドアなどが実現している[2]

最低地上高の高いSUVながら、駆動形式は北米、および日本以外は前輪駆動(以下FF)のみの展開となる。
また他の同世代型カローラとは異なり、FF車のリアサスペンションはスペース効率を考慮してトーションビーム式となっている[3]。ただし、四輪駆動(以下4WD)車のリアサスペンションはダブルウィッシュボーン式が採用される。

トヨタの水素エンジン車としては3車種目となるカローラクロスH2コンセプトが存在する[4]

初代 ZSG10/ZVG1#/MXGA1#型(海外 : 2020年 - 、日本 : 2021年 - )

トヨタ・カローラクロス(初代)
ZSG10/ZVG1#/MXGA1#型
日本国内仕様 Z
日本国内仕様 HYBRID Z 2WD
概要
製造国 日本の旗 日本愛知県
トヨタ自動車高岡工場
中華民国の旗 台湾
タイ王国の旗 タイ
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ブラジルの旗 ブラジル
中華人民共和国の旗 中国(広汽トヨタ向け:フロントランダー)
販売期間 日本国外:
2020年7月9日 -
日本国内:
2021年9月14日 -
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 5ドアSUV
エンジン位置 フロント
駆動方式 前輪駆動(FF)
四輪駆動(E-Four)(北米・日本のみ)
プラットフォーム TNGAプラットフォーム(GA-C)
パワートレイン
エンジン 1.8Lハイブリッド:
2ZR-FXE:
1.8L直列4気筒DOHC
1.8Lガソリン:
2ZR-FAE:
1.8L直列4気筒DOHC
1.8Lフレックスフューエル:
2ZR-FBE:
1.8L直列4気筒DOHC
2.0Lガソリン:
M20A-FKS:
2.0L直列4気筒DOHC
2.0Lフレックスフューエル:
M20A-FKB:
2.0L直列4気筒DOHC
モーター 1.8Lハイブリッド:
フロント:1NM型
リア:1MM型(四輪駆動)
最高出力 1.8Lハイブリッド:
エンジン:
72kW(98PS)/5,200rpm
フロントモーター:
53kW(72PS)
リアモーター(四輪駆動):
5.3kW(7.2PS)
システム最高出力:
90kW(122PS)
1.8Lガソリン:
103kW(140PS)/6,200rpm
1.8Lフレックスフューエル:
103kW(140PS)/6,000rpm
2.0Lガソリン:
128kW(174PS)/6,600rpm
最大トルク 1.8Lハイブリッド:
エンジン:
142Nm(14.5kgfm)/3,600rpm
フロントモーター:
163Nm(16.6kgfm)
リアモーター(四輪駆動):
55Nm(5.6kgfm)
1.8Lガソリン:
170Nm(17.3kgfm)/3,900rpm
1.8Lフレックスフューエル:
177Nm(18.05kgfm)/4,000rpm
2.0Lガソリン:
209Nm(21.3kgfm)
/4,000-5,200rpm
変速機 ハイブリッド:
電気式無段変速機
ガソリンおよびフレックスフューエル:
無段変速機Super CVT-i
フロント:
マクファーソン・ストラット
リア:
トーションビーム
(前輪駆動(FF))
ダブルウィッシュボーン
(四輪駆動(E-Four))
フロント:
マクファーソン・ストラット
リア:
トーションビーム
(前輪駆動(FF))
ダブルウィッシュボーン
(四輪駆動(E-Four))
車両寸法
ホイールベース 2,640mm
全長 4,490mm
全幅 1,825mm
全高 1,620mm
車両重量 1.8Lハイブリッド
1,380 - 1,510kg
1.8Lガソリン
1,330 - 1,350kg
1.8Lフレックスフューエル
1,325kg
最大積載量 483L(パンク修理キット搭載時)
440L(スペアタイヤ搭載時)
その他
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
テンプレートを表示
2020年7月9日
タイで初公開し、同日より発売[2]
7色のボディーカラーと2色の内装カラー、4つのグレードがラインナップしている[5]
2021年9月14日
日本で発表・発売[6]。キャッチフレーズは「あなたの個性で完成する。PEOPLE DRIVEN SUV」で、CMソングはVaundy「Tokimeki」[7]
グレードに関してはガソリン車(カローラセダン・カローラツーリングと同様に4WD〈四輪駆動〉が設定されていない)・ハイブリッド車共に下位から「G」・「S」・「Z」の3グレードが基本となっており、ガソリン車には、「G」からパーキングサポートブレーキ(前後方静止物)、バックガイドモニター、ドアミラーヒーター、充電用USB端子を省き、LEDハイマウントストップランプが8灯式に、3本スポークステアリングホイールとシフトノブをウレタンに、メーターリングをブラック塗装に、スピーカーを2スピーカーに、フロントシートをノーマルにそれぞれ変更し、スマートエントリーからワイヤレスドアロックリモートコントロールにグレードダウンされた廉価仕様の「G"X"」が用意される[注釈 1]
日本国内仕様では日本国外仕様と外観が大きく異なっており[注釈 2]、フロント周りの意匠については同社最小のクロスオーバーSUVであるライズにも通じるメッシュグリルの位置が下がったロアグリルが用いられ、フロントエンブレムは既存の12代目カローラシリーズ(スポーツセダンツーリング)共通となる“花冠”と“C”をモチーフとした日本仕様独自のエンブレムを採用。グレード別装備(標準装備またはメーカーオプション設定)となるLED式のフロントフォグランプはバンパーサイドに移動。ヘッドランプの意匠も異なり、全車Bi-Beam LEDが採用されるほか、「Z」ではライン状のデイタイムランニングランプがセンターに配され、ターンランプが4眼のシーケンシャルタイプとなる。リアはコンビネーションランプやロアバンパーの意匠が変わり、「Z」はコンビネーションランプのテール&ストップランプがライン発光タイプとなる[9]。車名エンブレムの配置もタイ仕様のバックドアハンドル上の横並びからバックドア左側に2行で配置され、ハイブリッド車はタイ仕様ではサイドフェンダー部に装着されている「HYBRID」エンブレムはなく、バックドア右下の「HYBRID」エンブレムは「HYBRID SYNERGY DRIVE」エンブレムに置き換わる。
搭載されるパワーユニットはいずれも排気量が1.8Lで、ハイブリッド車は2ZR-FXE型、ガソリン車はバルブマチック機構を採用した2ZR-FAE型となっており、AWDはリアモーターを搭載した電気式のE−fourとしてハイブリッド車のみに設定される。
ボディカラーは無償設定5色(セメントグレーメタリック、シルバーメタリック、アティチュードブラックマイカ、アバンギャルドブロンズメタリック、ダークブルーマイカメタリック)、メーカーオプション設定3色(プラチナホワイトパールマイカ、スパークリングブラックパールクリスタルシャイン、センシュアルレッドマイカ)の8色展開となるが、内装色は全グレードでブラック1色のみとなる。
2021年12月2日
ヨーロッパで販売開始[10]。米国仕様車がベースとなる。
2022年10月7日
イタリアで一部仕様変更[11]。ヨーロッパ市場には順次変更後のモデルが発売される。また1.8lモデルは当初はトルコイスラエルのみ導入する[12]
2022年10月13日
オーストラリアで販売開始。仕様は東南アジアや米国で展開されるものに準じている[13]
2022年11月25日
ドイツで一部仕様変更し発売[11]

ギャラリー

車名の由来

「COROLLA」はラテン語で「花の冠」の意味を持つ。

「CROSS」はクロスオーバーの意味を持つ。

カローラSUVという意味で付けられた名前である[14]

脚注

注釈

  1. ^ 「G"X"」でメーカーオプションの寒冷地仕様を装着した場合、ドアミラーヒーターが追加され、3本スポークステアリングホイールは本革巻き・シルバー塗装付に、シフトノブは本革巻き+サテンメッキ加飾付にそれぞれグレードアップされる。
  2. ^ ただし、広汽トヨタ自動車が販売する中国向け「フロントランダー」はCIマーク部周辺以外、限りなく日本国内向けカローラクロスに近い。[8]

出典

  1. ^ タイ生まれの「カローラクロス」はどんな車か 国内発売未定なのに日本で発表した理由とは”. 東洋経済ONLINE (2020年9月15日). 2021年2月7日閲覧。
  2. ^ a b TOYOTA、カローラシリーズに「力強さ」と「機能性」を兼ね備えた新型コンパクトSUV「カローラ クロス」を追加、タイで世界初公開”. トヨタグローバルニュースルーム (2020年7月9日). 2021年2月7日閲覧。
  3. ^ “カローラクロス いよいよ上陸確定!! 日本登場でライバルとなるのは??”. ベストカーWeb (講談社ビーシー). (2020年11月17日). https://bestcarweb.jp/news/entame/215684 
  4. ^ 【夏休み】水素エンジン搭載『カローラクロス H2コンセプト』をスイソミルで展示 8月19-21日”. レスポンス(Response.jp). 2022年9月15日閲覧。
  5. ^ Toyota Announces Phenomenal Launch of New SUV Global Debut of All-New “Corolla CROSS” A New Journey”. Toyota Motor Thailand Co., Ltd. (2020年9月7日). 2021年2月7日閲覧。
  6. ^ "新型車カローラ クロスを発売" (Press release). トヨタ自動車株式会社. 14 September 2021.
  7. ^ “トヨタ、新型「カローラクロス」の魅力を光のアートで表現した新CM放映開始 楽曲は「Vaundy」が提供”. Car Watch (インプレス). (2021年9月15日). https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1351491.html 2021年12月4日閲覧。 
  8. ^ https://www.gac-toyota.com.cn/vehicles/frontlander
  9. ^ “や…安い!! カローラクロス正式発表!! 200万円以下で激戦SUV市場に旋風を巻き起こす”. ベストカーWeb (講談社ビーシー). (2021年9月14日). https://bestcarweb.jp/newcar/322079 2021年9月15日閲覧。 
  10. ^ トヨタ カローラクロス、欧州発表…日本と異なるフロントマスク”. レスポンス(Response.jp). 2022年10月14日閲覧。
  11. ^ a b 新型「カローラクロス」先進的なデジタルメーターを搭載(くるまのニュース)”. LINE NEWS. 2022年10月14日閲覧。
  12. ^ 欧州トヨタ 新型カローラ・クロスを発表 パワートレインと外観刷新(AUTOCAR JAPAN)”. LINE NEWS. 2022年10月22日閲覧。
  13. ^ トヨタ、新型SUV「カローラクロス」大型グリル採用で連投!? 豪仕様が販売開始(くるまのニュース)”. Yahoo!ニュース. 2022年10月14日閲覧。
  14. ^ 車名の由来について”. トヨタ自動車株式会社. 2022年2月13日閲覧。

関連項目

外部リンク