「雷」の版間の差分
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[[ファイル:Lightning over Oradea Romania 3.jpg|thumb|250px|住宅近郊への落雷]] |
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[[ファイル:Lightning animation.gif|thumb|250px|稲妻]] |
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'''雷'''(かみなり、いかずち)とは、[[雲]]と雲との間、あるいは雲と地上との間の[[放電]]によって、光と音を発生する自然現象のこと<ref>[http://kotobank.jp/word/%E9%9B%B7?dic=daijirin&oid=DJR_kaminari_-020 大辞林 第三版] - [[コトバンク]]</ref>。 |
'''雷'''(かみなり、いかずち)とは、[[雲]]と雲との間、あるいは雲と地上との間の[[放電]]によって、光と音を発生する自然現象のこと<ref>[http://kotobank.jp/word/%E9%9B%B7?dic=daijirin&oid=DJR_kaminari_-020 大辞林 第三版] - [[コトバンク]]</ref>。 |
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なお、ここでは「気象現象あるいは神話としての雷」を中心に述べる。{{main2|雷の被害とその対策・回避方法 |
なお、ここでは「気象現象あるいは神話としての雷」を中心に述べる。{{main2|雷の被害とその対策・回避方法|落雷}} |
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== 概説 == |
== 概説 == |
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さまざまな気象状況で発生するものであり、雷雲の生じる原因によって熱雷・界雷・渦雷などに大別されている<ref name="koujien">広辞苑 第6版</ref>。[[夏|夏季]]に雷雲など激しい[[上昇気流]]のあるところに発生するものが熱雷<ref name="britanica">ブリタニカ百科事典「雷」</ref>、[[四季]]をとおして[[寒冷前線]]に沿って発生するものが界雷、[[低気圧]]の域内や[[台風]]の中で発生するものが渦雷である<ref name="britanica" />。 |
さまざまな気象状況で発生するものであり、雷雲の生じる原因によって熱雷・界雷・渦雷などに大別されている<ref name="koujien">広辞苑 第6版</ref>。[[夏|夏季]]に雷雲など激しい[[上昇気流]]のあるところに発生するものが熱雷<ref name="britanica">ブリタニカ百科事典「雷」</ref>、[[四季]]をとおして[[寒冷前線]]に沿って発生するものが界雷、[[低気圧]]の域内や[[台風]]の中で発生するものが渦雷である<ref name="britanica" />。火山噴火に伴い噴煙中とその周辺で生じるものは[[火山雷]]と呼ばれる<ref>[https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/fukuoka/rovdm/Asosan_rovdm/word2.html 火山活動に関係する用語] 阿蘇山火山防災連絡事務所</ref>。 |
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=== 表現、語彙、語義 === |
=== 表現、語彙、語義 === |
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現代日本語でいう雷(かみなり)は雷電とほぼ[[同義語]]であるが、遠方で発生した雷は光は見えるものの、風向きの影響などで音が聞こえない事がある。そのため、[[日本式天気図]]においては「過去10分以内に雷電または雷鳴があった状態」を雷としている。気象庁の定義によると「雷」とは「雷電(雷鳴および電光)がある状態。電光のみは含まない。」とされている。 |
現代日本語でいう雷(かみなり)は雷電とほぼ[[同義語]]であるが、遠方で発生した雷は光は見えるものの、風向きの影響などで音が聞こえない事がある。そのため、[[日本式天気図]]においては「過去10分以内に雷電または雷鳴があった状態」を雷としている。気象庁の定義によると「雷」とは「雷電(雷鳴および電光)がある状態。電光のみは含まない。」とされている。 |
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雷を発生させる雲を[[積乱雲|雷雲]]と呼び、その時に雲は[[帯電]]状態となっている。雲の中で起こる放電、雲と雲の間の放電をまとめて'''[[雲放電]]'''と呼び<ref name="raihoudenn">[[河崎善一郎]] |
雷を発生させる雲を[[積乱雲|雷雲]]と呼び、その時に雲は[[帯電]]状態となっている。雲の中で起こる放電、雲と雲の間の放電をまとめて'''[[雲放電]]'''と呼び<ref name="raihoudenn">{{Cite journal|和書 |author=[[河崎善一郎]] |title=身近なプラズマ -雷- 1.雷放電とは -雷放電の物理- |journal=プラズマ・核融合学会誌 |issn=09187928 |publisher=プラズマ・核融合学会 |year=2004 |month=jul |volume=80 |issue=7 |pages=589-596 |naid=110003827794 |doi=10.1585/jspf.80.589 |url=https://doi.org/10.1585/jspf.80.589}}</ref>、雲と地面との間の放電を'''対地放電'''または'''[[落雷]]'''と呼ぶ<ref name="raihoudenn"/>。 |
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なお、雷は主に[[風]]と[[雨]]を伴う[[雷雨]]時に[[氷]]の[[粒子]]で形成される雷雲によっておこる雷を指す場合が多いが、そればかりではなく、[[火山]]の[[噴火]]時や[[砂嵐]]時に[[砂]]の粒子の帯電で形成される雷雲によっておこる[[火山雷]]なども雷に含む。 |
なお、雷は主に[[風]]と[[雨]]を伴う[[雷雨]]時に[[氷]]の[[粒子]]で形成される雷雲によっておこる雷を指す場合が多いが、そればかりではなく、[[火山]]の[[噴火]]時や[[砂嵐]]時に[[砂]]の粒子の帯電で形成される雷雲によっておこる[[火山雷]]なども雷に含む。 |
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雷の発生原理は研究が続けられており、さまざまな説が論じられている<ref>日本大気電気学会 編『大気電気学概論』オーム社{{要ページ番号|date=2019年8月}}</ref>が、まだ正確には解明されていない<ref name="britanica" />。2010年現在、雷は主に、上空と地面の間または上空の雷雲内に[[電位差]]が生じた場合の[[放電]]により起きる、と言われており、主に以下のように説明されている。低気圧や前線等の荒天時に発生することが多いが、台風の際には雷が発生しにくい傾向がある。 |
雷の発生原理は研究が続けられており、さまざまな説が論じられている<ref>日本大気電気学会 編『大気電気学概論』オーム社{{要ページ番号|date=2019年8月}}</ref>が、まだ正確には解明されていない<ref name="britanica" />。2010年現在、雷は主に、上空と地面の間または上空の雷雲内に[[電位差]]が生じた場合の[[放電]]により起きる、と言われており、主に以下のように説明されている。低気圧や前線等の荒天時に発生することが多いが、台風の際には雷が発生しにくい傾向がある。 |
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電位差が発生した雲または大地などの間に発生する光と音を伴う放電現象<ref>https://www.otowadenki.co.jp/knowledge_mechanism/ 雷が発生するしくみ] 音羽電機工業</ref>。 |
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当該文書を閲覧したが、当該の表現が見当たらない。一体何ページに書かれているか? |
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「{{要出典範囲|電位差が発生した雲または大地などの間に発生する光と音を伴う大規模な放電現象|date=2014年3月<ref>{{PDFlink|[http://criepi.denken.or.jp/research/pamphlet/light.pdf 「雷のふしぎ」]}}、p.4、財団法人 電力中央研究所(2010年5月)、2010年8月7日閲覧。</ref>}}」 |
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それと、小学校低学年向けに書かれたような文書をウィキペディアの出典として用いるのはいかがなものか? |
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=== 雷雲の発生 === |
=== 雷雲の発生 === |
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[[ファイル:Thunderstorm formation.jpg|thumb|300px|積乱雲の形成過程]] |
[[ファイル:Thunderstorm formation.jpg|thumb|300px|積乱雲の形成過程]] |
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雲の中で[[電位]]差が生じる原因は、長らく研究者の間で議論されており、異なる切り口からいくつかの説が出されてきた。そのうちのいくつかは現在でも支持されている。そして、これらを全体的観点からまとめた着氷電荷分離理論(高橋, 1978)が最も多くの支持を得ている<ref>[http://fnorio.com/0089thunderbolt1/thunderbolt1.html#5 FNの高校物理 電荷分離メカニズム] 2011年5月29日閲覧。</ref>。 |
雲の中で[[電位]]差が生じる原因は、長らく研究者の間で議論されており、異なる切り口からいくつかの説が出されてきた。そのうちのいくつかは現在でも支持されている。そして、これらを全体的観点からまとめた着氷電荷分離理論(高橋, 1978)が最も多くの支持を得ている<ref>[http://fnorio.com/0089thunderbolt1/thunderbolt1.html#5 FNの高校物理 電荷分離メカニズム] 2011年5月29日閲覧。</ref>。 |
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* 水は固体よりも液体の方が[[結合解離エネルギー]]が低いため、水滴中には多くの[[水素イオン|H<sup>+</sup>]]や[[水酸化物イオン|OH<sup>-</sup>]]が生成される。ただし、H<sup>+</sup>は氷に浸透しやすいため、水滴・氷晶・霰が接触しあう環境では、氷が正、水が負に帯電する。 |
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* 同じ環境中に氷晶と霰がある場合、霰にはより多くの雲粒が蒸発・昇華([[降水過程#凝結過程|ライミング]])するが、その時の潜熱の影響で霰は氷晶よりも温かくなる。溶媒中で起こるイオン結合の繰り返し過程の中で、拡散しやすいH<sup>+</sup>が低温側へ拡散するため、低温側が正、高温側が負に帯電する。 |
* 同じ環境中に氷晶と霰がある場合、霰にはより多くの雲粒が蒸発・昇華([[降水過程#凝結過程|ライミング]])するが、その時の潜熱の影響で霰は氷晶よりも温かくなる。溶媒中で起こるイオン結合の繰り返し過程の中で、拡散しやすいH<sup>+</sup>が低温側へ拡散するため、低温側が正、高温側が負に帯電する。 |
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* 気温が-10℃ - 0℃位の比較的暖かい環境下では、霰へのライミングに伴う潜熱で霰の表面が溶けて水膜ができる。既述のように、水膜中のイオンのうちH<sup>+</sup>は氷に浸透しやすいので霰の各部分は正、水膜部分は負に帯電する。この霰に外から氷晶が衝突してくると、氷晶は水膜の一部を取り去って負に帯電し、霰は全体として正に帯電する。 |
* 気温が-10℃ - 0℃位の比較的暖かい環境下では、霰へのライミングに伴う潜熱で霰の表面が溶けて水膜ができる。既述のように、水膜中のイオンのうちH<sup>+</sup>は氷に浸透しやすいので霰の各部分は正、水膜部分は負に帯電する。この霰に外から氷晶が衝突してくると、氷晶は水膜の一部を取り去って負に帯電し、霰は全体として正に帯電する。 |
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=== 雷鳴 === |
=== 雷鳴 === |
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{{Sound|Thunder.ogg|雷鳴}} |
{{Sound|Thunder.ogg|雷鳴}} |
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放電現象が発生したときに生じる音である。雷が地面に落下したときの衝撃音ではなく、放電の際に放たれる熱量(主雷撃が始まって1マイクロ秒後には、放電路にあたる大気の温度は局所的に2 - 3万[[セルシウス度|℃]]という高温に達する<ref name="raihoudenn" />)によって雷周辺の空気が急速に膨張し、[[音速]]を超えた時の[[衝撃波]]である。 |
放電現象が発生したときに生じる音である。雷が地面に落下したときの衝撃音ではなく、放電の際に放たれる熱量(主雷撃が始まって1マイクロ秒後には、放電路にあたる大気の温度は局所的に2 - 3万[[セルシウス度|℃]]という高温に達する<ref name="raihoudenn" />)によって雷周辺の空気が急速に膨張し、[[音速]]を超えた時の[[衝撃波]]である<ref>{{Cite journal|和書 |author=阿部寿人, 松山克胤, 藤本忠博, 千葉則茂 |title=稲妻のパターンに従った雷鳴の生成 |journal=情報処理学会研究報告. CG,グラフィクスとCAD研究会報告 |issn=09196072 |publisher=情報処理学会 |year=2004 |month=nov |volume=117 |pages=67-72 |naid=110002781715 |url=http://id.nii.ac.jp/1001/00038178/}}</ref>。 |
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稲妻の放つ光は[[光速]]で伝わるため、ほぼ瞬間に到達する。これに対して、雷鳴は音速で伝わるため、音が伝わってくる時間の分だけ、稲妻より遅れて到達する。そのため、雷の発生した場所が遠いほど、稲妻から雷鳴までの時間が長くなり、その時間を計ればおおよその距離も分かる。 |
稲妻の放つ光は[[光速]]で伝わるため、ほぼ瞬間に到達する。これに対して、雷鳴は音速で伝わるため、音が伝わってくる時間の分だけ、稲妻より遅れて到達する。そのため、雷の発生した場所が遠いほど、稲妻から雷鳴までの時間が長くなり、その時間を計ればおおよその距離も分かる。 |
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発現地点までの距離(自分を中心とした半径)を ''P'' |
発現地点までの距離(自分を中心とした半径)を ''P''、稲妻が光ってから(もしくはラジオにパルス雑音<ref>[https://www.youtube.com/watch?v=mAEhIin2LT8 一例]</ref>が入ってから)雷鳴が聞こえる瞬間までの秒数を ''S'' とすると、次のように表される。定数0.34は[[キロ]][[メートル]]で表す音速。 |
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:<math>P=\, 0.34S</math> |
:<math>P=\, 0.34S</math> |
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=== 幕電 === |
=== 幕電 === |
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[[ファイル:Lightning Tokyo Aug 2008.JPG|thumb|220px|left|雷鳴を伴わない雲と雲間の稲光(2008年8月28日22:48 |
[[ファイル:Lightning Tokyo Aug 2008.JPG|thumb|220px|left|雷鳴を伴わない雲と雲間の稲光(2008年8月28日22:48東京上空)]] |
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夜間、遠方で発生した雷による稲妻が雲に反射する現象および、雲内放電により雷雲自体が光って見える現象を[[幕電]]と呼ぶ。雷雲から15km以上離れている場合など、稲妻のみで雷鳴が確認できない時を指すことが多い。 |
夜間、遠方で発生した雷による稲妻が雲に反射する現象および、雲内放電により雷雲自体が光って見える現象を[[幕電]]と呼ぶ。雷雲から15km以上離れている場合など、稲妻のみで雷鳴が確認できない時を指すことが多い。 |
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20世紀に入ってからの観測により、雷から幅広い周波数帯の[[電磁波]]が放射されていることが分かっている。身近な例では雷由来のノイズ<ref>[https://www.youtube.com/watch?v=caroggkFZHI 一例]</ref>が[[ラジオ]]で受信できる場合があり、原理上[[振幅]]変調を用いる[[AMラジオ]]はその感度が高く、周波数変調である[[FMラジオ]]は感度が低い。 |
20世紀に入ってからの観測により、雷から幅広い周波数帯の[[電磁波]]が放射されていることが分かっている。身近な例では雷由来のノイズ<ref>[https://www.youtube.com/watch?v=caroggkFZHI 一例]</ref>が[[ラジオ]]で受信できる場合があり、原理上[[振幅]]変調を用いる[[AMラジオ]]はその感度が高く、周波数変調である[[FMラジオ]]は感度が低い。 |
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また、雷放電の高度が低い冬の日本海側の[[原子力発電所]]などで、雷と同時に[[X線]]や[[ガンマ線]]などの[[放射線]]値の一時的上昇が観測されている。これは雷が放射線を放出しているとの |
また、雷放電の高度が低い冬の日本海側の[[原子力発電所]]などで、雷と同時に[[X線]]や[[ガンマ線]]などの[[放射線]]値の一時的上昇が観測されている。これは雷が放射線を放出していると解明された<ref name="榎戸.2018">{{Cite journal|和書 |author=榎戸輝揚, 中野俊男, 楳本大悟, 土屋晴文, 和田有希, 古田禄大, 中澤知洋, 湯浅孝行, 奥田和史, 牧島一夫, 佐藤光輝, 佐藤陽祐 |title=雷雲ガンマ線の観測プロジェクトと雷での光核反応の検出 |journal=日本物理学会講演概要集 |publisher=日本物理学会 |year=2018 |volume=73.1 |issue=セッションID: 22pK305-7 |pages=176-176 |naid=130007646755 |doi=10.11316/jpsgaiyo.73.1.0_176 |url=https://doi.org/10.11316/jpsgaiyo.73.1.0_176}}</ref>。一方、[[宇宙線]]などの外から入ってきた放射線が[[制動放射]]を誘発し<ref>{{Cite journal|和書 |author=高橋周作, 新田英智, 東郷翔帆, 鴨川仁 |title=飛翔体を活用した雷活動に関連する高エネルギー放射線の研究 |journal=大気球シンポジウム: 平成28年度 |publisher=宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所(JAXA)(ISAS) |year=2016 |month=nov |naid=120006831907 |url=http://id.nii.ac.jp/1696/00018440/}}</ref>雷放電を励起しているとの研究がある<ref>{{Cite journal|和書 |author=鳥居建男 |title=雷雲中における放射線発生メカニズムに関する研究 |journal=大阪大学 博士論文 |year=2004 |issue=甲第9919号 |naid=500000248405 |url=https://hdl.handle.net/11094/778}}</ref>。 |
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== 雷による窒素固定 == |
== 雷による窒素固定 == |
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雷の空中放電により、空気中の[[窒素]]と[[酸素]]が反応して[[窒素酸化物]]が生成([[窒素固定]])され、さらに酸素により[[硝酸]]に変化する。これらが地上に降下して[[硝酸塩]]が生成されることで植物が栄養分として利用できる物質となる<ref>[http://www.nodai.ac.jp/journal/nakanishi/0808.html 根粒菌はすごい] - [http://www.nodai.ac.jp/journal/ 東京農業大学WEBジャーナル]</ref><ref>{{cite web|url=http://bsikagaku.jp/f-knowledge/knowledge11.pdf |title=「化学肥料に関する知識」肥料と生態系の窒素循環 |publisher=BSI生物科学研究所 |accessdate=2020-10-21 |language=ja|format=pdf}}</ref>。 |
雷の空中放電により、空気中の[[窒素]]と[[酸素]]が反応して[[窒素酸化物]]が生成([[窒素固定]])され、さらに酸素により[[硝酸]]に変化する<ref>{{Cite journal|和書 |author=橋本燎, 亀山宗彦, 佐藤孝紀, 小川浩史 |title=雷放電が誘発する大気-海洋境界層における新たな窒素循環像の解明 |journal=日本地球化学会年会要旨集 |publisher=日本地球化学会 |year=2020 |volume=67 |issue=2020年度日本地球化学会第67回 |pages=8 |naid=130007977298 |doi=10.14862/geochemproc.67.0_8 |url=https://doi.org/10.14862/geochemproc.67.0_8}}<ref>。これらが地上に降下して[[硝酸塩]]が生成されることで植物が栄養分として利用できる物質となる</ref>[http://www.nodai.ac.jp/journal/nakanishi/0808.html 根粒菌はすごい] - [http://www.nodai.ac.jp/journal/ 東京農業大学WEBジャーナル]</ref><ref>{{cite web|url=http://bsikagaku.jp/f-knowledge/knowledge11.pdf |title=「化学肥料に関する知識」肥料と生態系の窒素循環 |publisher=BSI生物科学研究所 |accessdate=2020-10-21 |language=ja|format=pdf}}</ref>。 |
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== 雷による光核反応 == |
== 雷による光核反応 == |
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雷は光核反応のトリガになり得る<ref name="榎戸.2018"/><ref>{{cite web |url=https://www.nature.com/articles/nature24630 |title= Photonuclear reactions triggered by lightning discharge |publisher= nature |accessdate=2021-02-23 |language=en |format=}}</ref>。2017年2月6日 17:34:06、柏崎にて、落雷の35秒後に 0.511 MeVの[[対消滅]]ガンマ線が観測されており、陽電子と電子が衝突し電子対消滅したと解釈されている<ref name="榎戸.2018"/><ref>{{cite web|url=https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2017-11-24 |title= 雷が反物質の雲をつくる -雷の原子核反応を陽電子と中性子で解明- |publisher= |accessdate=2021-03-25 |language=ja |format=}}</ref><ref>{{cite web|url=https://thdr.info/files/20180303_%E5%AE%87%E5%AE%99%E7%B7%9A%E3%81%A8%E9%9B%B7_%E6%A6%8E%E6%88%B8_%E9%9B%B7%E3%81%8C%E8%B5%B7%E3%81%93%E3%81%99%E5%85%89%E6%A0%B8%E5%8F%8D%E5%BF%9C%E3%81%AE%E7%89%A9%E7%90%86.pdf |title=雷が起こす光核反応の物理 |publisher= |language=ja |format=pdf}}{{リンク切れ|date=2021-03-25}}</ref><ref>{{Cite journal|和書 |author=榎戸輝揚, 和田有希, 土屋晴文 |title=雷放電が拓く高エネルギー大気物理学 |journal=日本物理学会誌 |issn=0029-0181 |publisher=日本物理学会 |year=2019 |volume=74 |issue=4 |pages=192-200 |naid=130007703185 |doi=10.11316/butsuri.74.4_192 |url=https://doi.org/10.11316/butsuri.74.4_192}}</ref>(対消滅ガンマ線と誤認される他の可能性として環境バックグラウンドの輝線があるが、天然放射性核種 208Tl(0.583 MeV) や 214Bi (0.609 MeV)と明確に区別され、かつ、大気中での「対生成」で陽電子が発生した場合では落雷との時間差から区別される)。 |
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雷は光核反応のトリガになり得る<ref>{{cite web |
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|url=https://www.nature.com/articles/nature24630 |
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|title= Photonuclear reactions triggered by lightning discharge |
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|format=}}</ref>。2017年2月6日 17:34:06、柏崎にて、落雷の35秒後に 0.511 MeVの[[対消滅]]ガンマ線が観測されており、陽電子と電子が衝突し電子対消滅したと解釈されている<ref>{{cite web|url=https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2017-11-24 |
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|title= 雷が反物質の雲をつくる -雷の原子核反応を陽電子と中性子で解明- |
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|title=雷が起こす光核反応の物理 |
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== 各地の雷 == |
== 各地の雷 == |
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[[日本神話]]においても雷は最高神という扱いこそ受けなかったが、雷鳴を「神鳴り」ということからもわかるように雷を神々のなせるわざと見なしていた。[[天津神]]の1人で[[天孫降臨]]の前に[[葦原中国]]を平定した[[タケミカヅチ]](建雷命、建御雷、武甕槌)はそういった雷神の代表である。雷(雷電)を祭った神社に「[[雷電神社]]」「高いかづち神社」などがあり、火雷大神(ほのいかづちのおおかみ)・大雷大神(おおいかづちのおおかみ)・別雷大神(わけいかづちのおおかみ)などを祭神としている。 |
[[日本神話]]においても雷は最高神という扱いこそ受けなかったが、雷鳴を「神鳴り」ということからもわかるように雷を神々のなせるわざと見なしていた。[[天津神]]の1人で[[天孫降臨]]の前に[[葦原中国]]を平定した[[タケミカヅチ]](建雷命、建御雷、武甕槌)はそういった雷神の代表である。雷(雷電)を祭った神社に「[[雷電神社]]」「高いかづち神社」などがあり、火雷大神(ほのいかづちのおおかみ)・大雷大神(おおいかづちのおおかみ)・別雷大神(わけいかづちのおおかみ)などを祭神としている。 |
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日本では[[方言]]で雷を「かんだち」ともいうが、これは「神立ち」すなわち神が示現する意である。先述した稲妻の語源が示すとおり、雷は稲と関連づけられている。[[日本現報善悪霊異記|日本霊異記]]や[[今昔物語]]にあるように雷は田に水を与えて天に帰る神であったため、今でも農村では雷が落ちると青竹を立て[[注連縄]](しめなわ)を張って祭る地方がある。 |
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[[雷神]]は[[平安時代]]になると、[[天神]]の眷属神として低い地位を占めるようになった。 |
[[雷神]]は[[平安時代]]になると、[[天神]]の眷属神として低い地位を占めるようになった。 |
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329行目: | 310行目: | ||
* 電光石火 |
* 電光石火 |
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* 天沢火雷風水山地 |
* 天沢火雷風水山地 |
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* 雷が多い年は豊作<ref>[http://www.city.sano.lg.jp/komoku/kankyou/emap/kisyou21.html |
* 雷が多い年は豊作<ref>[http://www.city.sano.lg.jp/komoku/kankyou/emap/kisyou21.html 天気のことわざ]</ref> |
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== 雷に関連する作品・命名等 == |
== 雷に関連する作品・命名等 == |
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* [[雷電_(航空機)|雷電]]([[旧日本海軍]]の[[戦闘機]]) |
* [[雷電_(航空機)|雷電]]([[旧日本海軍]]の[[戦闘機]]) |
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* [[紫電改#強風から紫電|紫電]](旧日本海軍の戦闘機) |
* [[紫電改#強風から紫電|紫電]](旧日本海軍の戦闘機) |
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* [[紫電改]](旧日本海軍の戦闘機 |
* [[紫電改]](旧日本海軍の戦闘機 上記「紫電」の文字通り改良型) |
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* [[震電]](旧日本海軍の戦闘機) |
* [[震電]](旧日本海軍の戦闘機) |
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* [[電光]](旧日本海軍の夜間戦闘機) |
* [[電光]](旧日本海軍の夜間戦闘機) |
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392行目: | 373行目: | ||
* [[サーブ 37 ビゲン]]([[スウェーデン語]]で稲妻の意、[[スウェーデン]]空軍の戦闘機) |
* [[サーブ 37 ビゲン]]([[スウェーデン語]]で稲妻の意、[[スウェーデン]]空軍の戦闘機) |
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2021年4月16日 (金) 14:36時点における版
雷(かみなり、いかずち)とは、雲と雲との間、あるいは雲と地上との間の放電によって、光と音を発生する自然現象のこと[1]。
なお、ここでは「気象現象あるいは神話としての雷」を中心に述べる。
概説
さまざまな気象状況で発生するものであり、雷雲の生じる原因によって熱雷・界雷・渦雷などに大別されている[2]。夏季に雷雲など激しい上昇気流のあるところに発生するものが熱雷[3]、四季をとおして寒冷前線に沿って発生するものが界雷、低気圧の域内や台風の中で発生するものが渦雷である[3]。火山噴火に伴い噴煙中とその周辺で生じるものは火山雷と呼ばれる[4]。
表現、語彙、語義
漢字(漢語)では「雷」と書くが、大和言葉では主に「かみなり」や「いなずま(いなづま)」などと言う。さらに古語や方言などでは、いかづち、ごろつき、かんなり、らいさまなどの呼び名もある。
音と光を伴う雷放電現象を雷電と呼ぶ。雷(かみなり)に際して起こる音は雷鳴であり、雷電の「雷(らい)」である。それに対して雷に際して起こる光は稲妻であり、雷電の「電」である。
現代日本語でいう雷(かみなり)は雷電とほぼ同義語であるが、遠方で発生した雷は光は見えるものの、風向きの影響などで音が聞こえない事がある。そのため、日本式天気図においては「過去10分以内に雷電または雷鳴があった状態」を雷としている。気象庁の定義によると「雷」とは「雷電(雷鳴および電光)がある状態。電光のみは含まない。」とされている。
雷を発生させる雲を雷雲と呼び、その時に雲は帯電状態となっている。雲の中で起こる放電、雲と雲の間の放電をまとめて雲放電と呼び[5]、雲と地面との間の放電を対地放電または落雷と呼ぶ[5]。
なお、雷は主に風と雨を伴う雷雨時に氷の粒子で形成される雷雲によっておこる雷を指す場合が多いが、そればかりではなく、火山の噴火時や砂嵐時に砂の粒子の帯電で形成される雷雲によっておこる火山雷なども雷に含む。
語源
大和言葉の「いなずま」もしくは「いなづま」(歴史的仮名遣いは「いなづま」。ただし「いなづま」は現代仮名遣いでも許容されている。)の語源は、稲が開花し結実する旧暦(太陰暦)の夏から秋のはじめにかけて雨に伴い雷がよく発生し、稲穂は雷に感光することで実る、という信仰が生まれ、雷を稲と関連付けて "稲の「つま(=配偶者)[注 1]」" と解し、「稲妻」(いなづま)、あるいは「稲光」(いなびかり)などと呼ぶようになったといわれている。[注 2]
大和言葉「かみなり」の語源は、昔、雷は神が鳴らすもの、と信じられていて「神鳴り」と呼ばれたため。
発生の原理
雷の発生原理は研究が続けられており、さまざまな説が論じられている[6]が、まだ正確には解明されていない[3]。2010年現在、雷は主に、上空と地面の間または上空の雷雲内に電位差が生じた場合の放電により起きる、と言われており、主に以下のように説明されている。低気圧や前線等の荒天時に発生することが多いが、台風の際には雷が発生しにくい傾向がある。
電位差が発生した雲または大地などの間に発生する光と音を伴う放電現象[7]。
雷雲の発生
地表で大気が暖められることなどにより上昇気流が発生し上空へ昇って行くと、あるところで飽和水蒸気量を超えて水滴(雲粒)が発生する。これが雲であり、湿度が高いほど低層から、気流の規模が大きいほど高空にかけて、発達する。
この水滴は高空にいくほど低温のため、氷の粒子である氷晶になる。氷晶はさらに霰(あられ)となり上昇気流にあおられながら互いに激しくぶつかり合って摩擦されたり砕けたりすることで静電気が蓄積される。成長して重くなる霰は下に、軽い氷晶は上に持ち上げられるが、後述のとおり霰は負、氷晶は正に帯電するため、雲の上層には正の電荷が蓄積され、下層には負の電荷が蓄積される。
雲の中で電位差が生じる原因は、長らく研究者の間で議論されており、異なる切り口からいくつかの説が出されてきた。そのうちのいくつかは現在でも支持されている。そして、これらを全体的観点からまとめた着氷電荷分離理論(高橋, 1978)が最も多くの支持を得ている[8]。
- 水は固体よりも液体の方が結合解離エネルギーが低いため、水滴中には多くのH+やOH-が生成される。ただし、H+は氷に浸透しやすいため、水滴・氷晶・霰が接触しあう環境では、氷が正、水が負に帯電する。
- 同じ環境中に氷晶と霰がある場合、霰にはより多くの雲粒が蒸発・昇華(ライミング)するが、その時の潜熱の影響で霰は氷晶よりも温かくなる。溶媒中で起こるイオン結合の繰り返し過程の中で、拡散しやすいH+が低温側へ拡散するため、低温側が正、高温側が負に帯電する。
- 気温が-10℃ - 0℃位の比較的暖かい環境下では、霰へのライミングに伴う潜熱で霰の表面が溶けて水膜ができる。既述のように、水膜中のイオンのうちH+は氷に浸透しやすいので霰の各部分は正、水膜部分は負に帯電する。この霰に外から氷晶が衝突してくると、氷晶は水膜の一部を取り去って負に帯電し、霰は全体として正に帯電する。
- よって、雲水量が少ない(湿度が低い)環境で氷晶と霰が衝突すると、低温の氷晶が正、高温の霰が負に帯電する。雲水量が多い(湿度が高い)環境で氷晶と霰が衝突すると、低温の氷晶が負、高温の霰が正に帯電する。
稲妻
上層と下層の電位差が拡大して空気の絶縁の限界値(約300万V/m)を超えると電子が放出され、放出された電子は空気中にある気体原子と衝突してこれを電離させる。電離によって生じた陽イオンは、電子とは逆に向かって突進し新たな電子を叩き出す。この2次電子が更なる電子雪崩を引き起こし、持続的な放電現象となって下層へ向って稲妻が飛んでいく。
また、下層の負電荷が蓄積されると、今度は地面では正の電荷が静電誘導により誘起される。この両者の間でも、電位差がある一定を超えると放電が起きる。
これらの放電は、大気中を走る強い光の束として観測される。1回の放電量は数万 - 数十万A、電圧は1 - 10億V、電力換算で平均約900GW(=100W電球90億個分相当)に及ぶが時間にすると1/1000秒程度でしかない。エネルギーに換算するとおよそ900MJであり、もし、無駄なくこの電力量をすべてためる事ができるなら、家庭用省電力エアコン(消費電力1kW)を24時間連続で使い続けた場合、10日強使用できる。
この間を細かく分けると、落雷(負極性の雷)においては、雷雲から最初に伸びる複数の弱い光の先駆放電(ステップトリーダー)、大地側から迎えるように伸びるストリーマ(線条・先行放電)、両者が結合して大量の電荷が本格的に先駆放電路に流入する主雷撃の3段階に大別され、電位差が中和されるまで放電が続く。ステップトリーダーが複数であるのに対し、ステップトリーダーと結合するストリーマは1ないしは数個までであり、結果、主電撃として目視確認できる放電路は少なくなる。典型的な夏雷であれば、1回の落雷において、その複数のステップトリーダーの広がりはおよそ10000 (m) 範囲であり、主電撃すなわち落雷はこの範囲で形成される[9]。
主な夏雷は電子は雲から地表に、電流は地表から雲に流れる。冬雷の場合はその性質上これとは逆に電子は地表から雲に、電流は雲から地表に流れる。
雷鳴
放電現象が発生したときに生じる音である。雷が地面に落下したときの衝撃音ではなく、放電の際に放たれる熱量(主雷撃が始まって1マイクロ秒後には、放電路にあたる大気の温度は局所的に2 - 3万℃という高温に達する[5])によって雷周辺の空気が急速に膨張し、音速を超えた時の衝撃波である[10]。
稲妻の放つ光は光速で伝わるため、ほぼ瞬間に到達する。これに対して、雷鳴は音速で伝わるため、音が伝わってくる時間の分だけ、稲妻より遅れて到達する。そのため、雷の発生した場所が遠いほど、稲妻から雷鳴までの時間が長くなり、その時間を計ればおおよその距離も分かる。
発現地点までの距離(自分を中心とした半径)を P、稲妻が光ってから(もしくはラジオにパルス雑音[11]が入ってから)雷鳴が聞こえる瞬間までの秒数を S とすると、次のように表される。定数0.34はキロメートルで表す音速。
雷鳴が聞こえる距離は通常で約10 - 15kmだが、雷雲外への放電がある場合などは、雷雲から30km以上離れていても雷鳴が聞こえることがある。
種類
熱雷
急激な上昇気流により低層から高層まで形成された雷雲は主に積乱雲などで構成され、熱雷と呼ぶ。夏季によく発生する為、俗に夏雷とも呼ばれる。局地的かつ散発的(ばらばら)に発生し、持続時間は短い傾向がある。
界雷
積乱雲でも寒冷前線上などに発生する場合、また、温暖前線などで同様の原理が発生した場合の雷は界雷と呼ぶ。帯状にまとまって発生し、セルの世代交代があって前線の移動に付随して落雷域が移動することが多い。
熱界雷
前線に向かって湿った空気が流れ込むことによって形成された雷雲による雷など、熱雷と界雷の両方の特性を併せ持つものを熱界雷と呼ぶ。夏季において激しい雷雨を伴うことが多く、たびたび地上において被害を引き起こす雷。局地的にまとまって発生し、時に100kmを超える巨大な積乱雲群を構成して落雷域が広範囲に及ぶ。
渦雷
上昇気流が発達した低気圧や台風などにより形成された雷雲による雷の場合を渦雷(からい、うずらい)と呼ぶ。性質としては熱雷や界雷に近い。勢力が強いものや移動速度が速いものは雷雲の移動速度が速いことから、防災上注意を要する。
放電
雲内での放電を雲内放電 (inter cloud lightning : IC)、雲と雲の間の放電を雲間放電 (cloud to cloud lightning : CC) と呼ぶ。雷雲から地面への放電を対地雷 (cloud to ground lightning : CG) と呼ぶ。対地雷には上向きと下向き、正極性 (+CG) と負極性 (-CG) の分類があるから対地雷は結局4種類ある。
幕電
夜間、遠方で発生した雷による稲妻が雲に反射する現象および、雲内放電により雷雲自体が光って見える現象を幕電と呼ぶ。雷雲から15km以上離れている場合など、稲妻のみで雷鳴が確認できない時を指すことが多い。
幕電は上空が晴れていても確認できることがあり、強い閃光のわりに雷鳴が聞こえないなどといったことから、しばしば宏観異常現象ではないかとされることがある。
超高層雷放電
近年(1980年代 - )では大規模落雷に伴って発生するスプライト等の雷雲上空高度20 - 100kmの成層圏・中間圏・下部熱圏において起こる放電による発光現象も発見されている。
雷強し
激しい雷を指すが、気象学的には「過去10分以内に地上への落雷を伴う強い雷電があった状態」である。
日本式天気記号
日本式の天気記号においては、雷をあらわす「」の右下に、片仮名の「ツ」を併記する。この「ツ」は、「ツヨシ」のことである。
この記号は、1988年に雪強しとともに追加された、新しい記号である。
雷による電波などの放射
20世紀に入ってからの観測により、雷から幅広い周波数帯の電磁波が放射されていることが分かっている。身近な例では雷由来のノイズ[12]がラジオで受信できる場合があり、原理上振幅変調を用いるAMラジオはその感度が高く、周波数変調であるFMラジオは感度が低い。
また、雷放電の高度が低い冬の日本海側の原子力発電所などで、雷と同時にX線やガンマ線などの放射線値の一時的上昇が観測されている。これは雷が放射線を放出していると解明された[13]。一方、宇宙線などの外から入ってきた放射線が制動放射を誘発し[14]雷放電を励起しているとの研究がある[15]。
雷による窒素固定
雷の空中放電により、空気中の窒素と酸素が反応して窒素酸化物が生成(窒素固定)され、さらに酸素により硝酸に変化する引用エラー: <ref>
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雷による光核反応
雷は光核反応のトリガになり得る[13][17]。2017年2月6日 17:34:06、柏崎にて、落雷の35秒後に 0.511 MeVの対消滅ガンマ線が観測されており、陽電子と電子が衝突し電子対消滅したと解釈されている[13][18][19][20](対消滅ガンマ線と誤認される他の可能性として環境バックグラウンドの輝線があるが、天然放射性核種 208Tl(0.583 MeV) や 214Bi (0.609 MeV)と明確に区別され、かつ、大気中での「対生成」で陽電子が発生した場合では落雷との時間差から区別される)。
各地の雷
北関東
北関東地方(栃木県、群馬県、埼玉県北部、茨城県)では特に夏の雷が多く「雷の銀座通り」等と呼ばれることがあるほどである。落雷保険の料率(保険料)も他地方に比べて高い。「上州(群馬県)名物、かかあ天下と空っ風」という言葉があるが、それに加えて雷も名物として知られる。関東地方の気象庁観測点では突出して雷日数の多い宇都宮市では、夏季に多くなる雷を「雷都(らいと)」という地域の愛称に取り込み、宇都宮市債や土産物の菓子の名称などに使われている。
日本海側
北陸地方や新潟県、山形県庄内地方、秋田県などの日本海沿岸では、冬季に目立って多く発生することから冬季雷とも呼ばれる。冬季雷は、夏期のものが積乱雲から地面に向かって放電するのに対し地面から積乱雲に向かって、上向きに放電し、発生高度も300ないし500メートルと低い(夏季の雷の発生高度は3,000ないし5,000メートル)。落雷数こそ少ないものの発生のメカニズムから夏季の雷より数百倍のエネルギーを持つものが確認されるほか、一日中発雷することが多く雪やあられを伴うことが多い。また、はっきりとした落雷が無くても瞬間的な停電などの被害が出ることもある。海岸線から35キロメートル以上の内陸部では少ない。
また、冬季の雷には愛称があることが多く、「雪起こし」、「ブリ起こし」、「雪雷」などのような方言がみられる。特に、雪起こしが観測された場合は冬の始まりであると言い習わされる。
冬季雷の発生地域は日本海側沿岸部とノルウェーのノルウェー海沿岸部、および北アメリカの五大湖東側のみであり、世界的に見ても非常に珍しい気象現象である。
気象庁国内観測点の雷日数の統計値
気象庁は国内の主要観測点で雷日数を集計し公表している。これによると、北関東は関東地方内では比較的雷日数が多い地域となっており、特に夏季の雷を特徴としている。関東各地の統計値によると、南関東では東京で年間雷日数が12.9日で、うち夏季(5月から9月)の雷日数は9.7日、同じく神奈川県横浜では年間12.6日のうち夏季8.2日であるが、北関東4県では、栃木県宇都宮では年間24.8日のうち夏季20.9日、群馬県前橋では年間20.4日のうち夏季18.9日、埼玉県熊谷では年間19.7日のうち夏季17.3日、茨城県水戸では年間16.7日のうち夏季13.1日となっており、南関東に比較し顕著に多くなっている。
また、日本海側気候である日本海沿岸各地では冬雷が多く、気象庁統計値によると、秋田31.4日、新潟34.8日、富山32.2日、金沢42.4日、福井35.0日、鳥取26.4日、松江25.4日、福岡24.7日[21]などと、日本国内では雷、特に冬雷の多い地域となっている。一方、測候所では2010年10月に無人化観測を行ったため、雷日数を廃止した[注 3]。
気象庁統計値によれば、1年間で雷日数が最も多かったのは石川県金沢市で記録した2005年の72日。
- 年間雷日数の上位記録(統計期間1981 - 2010年、気象官署のみ)
順位 | 雷日数 | 観測地点 | 暖候期 | 寒候期 |
---|---|---|---|---|
1位 | 42.4日 | 石川県金沢市 | 12.3日 | 31.1日 |
2位 | 35.0日 | 福井県福井市 | 11.6日 | 23.4日 |
3位 | 34.8日 | 新潟県新潟市 | 11.7日 | 23.1日 |
4位 | 32.2日 | 富山県富山市 | 16.5日 | 15.7日 |
5位 | 31.4日 | 秋田県秋田市 | 10.9日 | 20.5日 |
6位 | 26.6日 | 熊本県熊本市 | 22.0日 | 4.6日 |
7位 | 26.4日 | 鳥取県鳥取市 | 12.6日 | 13.8日 |
8位 | 25.4日 | 島根県松江市 | 12.6日 | 12.8日 |
9位 | 25.1日 | 鹿児島県鹿児島市 | 18.8日 | 6.3日 |
10位 | 24.8日 | 栃木県宇都宮市 | 22.6日 | 2.2日 |
参考 | 12.9日 | 東京都千代田区 | 10.8日 | 2.1日 |
暖候期は4-9月、寒候期は10-3月の雷日数を示す。
- 年間雷日数の下位記録(統計期間1981 - 2010年、気象官署のみ)
順位 | 雷日数 | 観測地点 |
---|---|---|
1位 | 4.9日 | 北海道帯広市 |
北海道釧路市 | ||
3位 | 6.8日 | 北海道網走市 |
4位 | 8.8日 | 北海道札幌市 |
5位 | 9.3日 | 宮城県仙台市 |
6位 | 10.2日 | 北海道旭川市 |
7位 | 11.2日 | 北海道稚内市 |
8位 | 11.8日 | 和歌山県和歌山市 |
9位 | 11.9日 | 岡山県岡山市 |
10位 | 12.2日 | 北海道函館市 |
昭和基地(南極)では雷日数は0.0日で観測はされていない。
ベネズエラ
ベネズエラのマラカイボ湖に注ぐカタトゥンボ川の河口付近は、カタトゥンボの雷と呼ばれる雷の常襲地帯である。2014年には、1時間に3600本の稲妻が認められ、「世界で最も稲妻が多い場所」としてギネス世界記録に認定されている[22]。
被害と対策・回避方法
雷と神話
古来より、雷は神と結びつけて考えられることが多かった。
ギリシャ神話のゼウス、ローマ神話のユピテル(ジュピター)、バラモン教のインドラは天空の雷神であり最高神である。北欧神話のトールも古代では最高神であった(時代が下るとオージンが最高神とされた)。マライ半島のジャングルに住むセマング族でも雷は創造を司る最高神であり、インドシナから南中国にかけては敵を滅ぼすため石斧をもって天下る神(雷公)として落雷を崇めた。
欧米ではカシが特に落雷を受けやすい樹木とされたのでゼウス、ユピテル、北欧神話のトールの宿る木として崇拝した。欧州の農民は住居の近くにカシを植えて避雷針代わりとし、また、犬、馬、はさみ、鏡なども雷を呼びやすいと信じたので雷雨が近づくとこれらを隠す傾向があった。
雷雨の際に動物が往々紛れ出ることから雷鳥や雷獣の観念が生まれた。アメリカ・インディアンの間では、その羽ばたきで雷鳴や稲妻を起こす巨大な鳥(サンダーバード)が存在すると考えられた。
日本神話においても雷は最高神という扱いこそ受けなかったが、雷鳴を「神鳴り」ということからもわかるように雷を神々のなせるわざと見なしていた。天津神の1人で天孫降臨の前に葦原中国を平定したタケミカヅチ(建雷命、建御雷、武甕槌)はそういった雷神の代表である。雷(雷電)を祭った神社に「雷電神社」「高いかづち神社」などがあり、火雷大神(ほのいかづちのおおかみ)・大雷大神(おおいかづちのおおかみ)・別雷大神(わけいかづちのおおかみ)などを祭神としている。
日本では方言で雷を「かんだち」ともいうが、これは「神立ち」すなわち神が示現する意である。先述した稲妻の語源が示すとおり、雷は稲と関連づけられている。日本霊異記や今昔物語にあるように雷は田に水を与えて天に帰る神であったため、今でも農村では雷が落ちると青竹を立て注連縄(しめなわ)を張って祭る地方がある。
雷神は平安時代になると、天神の眷属神として低い地位を占めるようになった。
また、雷が起きると、落雷よけに「くわばら、くわばら」と呪文を唱える風習がある。これは、菅原道真の土地の地名であった「桑原」にだけ雷(かみなり)が落ちなかったという話に由来するとされる。平安時代に藤原一族によって流刑された道真が恨みを晴らすため雷神となり宮中に何度も雷を落とし、これによって藤原一族は大打撃を受けた。このとき唯一、桑原だけが落雷がなかったので後に人々は雷よけに「桑原、桑原」ととなえるようになったといわれる。菅原氏の流れをくむ公家に桒原(くわばら)家があり、菅原氏は「桑原」の地名を道真由来と考えていたことが伺える。
また、菅原道真関連の桑原以外にも、雷が落ちないとする話は各地に伝えられており、兵庫県三田市桑原の欣勝寺[注 4]や大阪府和泉市桑原の西福寺[注 5]などに残っている。
「くわばら、くわばら」と唱えるのは、桑の木が神聖な力を持つという信仰があったためであるとも考えられている。詳細は「クワ」を参照。。
雷神は古くから美術に表現されてきたが絵では京都建仁寺の俵屋宗達筆の障壁画、元禄時代の尾形光琳の作など、彫刻では日光東照宮、京都三十三間堂などのものが有名である。
文化の中での雷
季語
俳句においては「春雷」は春の季語、「雷」「遠雷」「軽雷」は夏の季語、「稲妻」は秋の季語、「寒雷」は冬の季語である。
易
易では、「かみなり」という現象は「雷(らい)」と「電(でん)」の二つの部分で組み合わせられたもの。こちらの「雷」の字は「雷鳴」のみを指す。「電」は「稲妻」、つまり光の部分に当たる。
六十四卦の「雷火豊」と「火雷噬嗑」の「火」は「電」の意味である。
故事成語・ことわざ
- 付和雷同
- 青天の霹靂
- 地震、雷、火事、親父
- 電光石火
- 天沢火雷風水山地
- 雷が多い年は豊作[23]
雷に関連する作品・命名等
小説
- 『雷桜』(宇江佐真理)
- 『雷獣伝説〈1〉闇の咆哮」/「雷獣伝説〈雪雷篇〉』(斉藤英一朗)
- 『雷神、翔ぶ』(丸山健二)
- 『雷神の剣 ― 介錯人・野晒唐十郎』(鳥羽亮)
- 『雷(いかづち)の娘シェクティ』(嵩峰龍二)
- 『遠雷』(立松和平)
- 『グスコーブドリの伝記』(宮沢賢治)人工雷によって作物の収量を増やす発想が登場する。
音楽
- 四季(アントニオ・ヴィヴァルディ)
- 四季(フランツ・ヨーゼフ・ハイドン)
- 交響曲第6番「田園」(ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン)
- 幻想交響曲(エクトル・ベルリオーズ)
- 雷鳴と稲妻(あるいは「雷鳴と電光」。ヨハン・シュトラウス2世)
- アルプス交響曲(リヒャルト・シュトラウス)
- グランド・キャニオン(ファーディ・グローフェ)
- 雷鳴-out of kontrol-(m.o.v.e)
- 駆け抜ける稲妻(倉木麻衣、アルバム『FUSE OF LOVE』に収録)
- 稲妻の少女(松任谷由実、アルバム『OLIVE』に収録)
- 雷が鳴る前に(槇原敬之、アルバム『君は僕の宝物』に収録)※矢野顕子がカバーしている。
- 春雷 coup de foudre(米米CLUB、アルバム『Octave』に収録)
- 愁雷(野口五郎、シングル)
- 春雷(ふきのとう、シングル)
- 春雷(さだまさし、アルバム『Glass Age』に収録)
- 青いイナズマ(林田健司、後にSMAPがカバー。いずれもシングル)
- 冬の稲妻(アリス)
- 稲妻パラダイス(堀ちえみ)
- 稲妻(大川栄策、シングル)
鉄道車両
- JR貨物EH200形電気機関車の愛称、「ECO-POWER ブルーサンダー」
- JR貨物EF510形電気機関車の愛称、「ECO-POWER レッドサンダー」
- JR西日本681系・683系電車。『サンダーバード』という愛称の列車がある。
自動車・オートバイ
- トヨタ・カローラレビン - 「レビン」(Levin) は、スペイン語で「稲妻」を意味する語
- トヨタ・スプリンタートレノ - 「トレノ」(Trueno) は、スペイン語で「雷鳴」を意味する語
- ヤマハ・YZF1000Rサンダーエース (ThunderAce)
- ヤマハ・YZF600Rサンダーキャット (ThunderCat)
- スズキ・イナズマ
- aprilia・TUONO-1000 - 「トゥオーノ」(Tuono) は、イタリア語で「雷鳴」を意味する語
航空機
- 雷電(旧日本海軍の戦闘機)
- 紫電(旧日本海軍の戦闘機)
- 紫電改(旧日本海軍の戦闘機 上記「紫電」の文字通り改良型)
- 震電(旧日本海軍の戦闘機)
- 電光(旧日本海軍の夜間戦闘機)
- 天雷(旧日本海軍の局地戦闘機)
- P-38ライトニング(アメリカ陸軍の戦闘機)
- F-35ライトニングII(アメリカ空軍・海軍・海兵隊の戦闘機)
- P-47サンダーボルト(アメリカ陸軍の戦闘機)
- A-10サンダーボルトII(アメリカ空軍の攻撃機)
- F-84サンダージェット(アメリカ空軍の戦闘機)
- F-105サンダーチーフ(アメリカ空軍の戦闘爆撃機)
- イングリッシュ・エレクトリック ライトニング(イギリス空軍の戦闘機)
- MC.202フォルゴーレ(イタリア語で稲妻の意、イタリア空軍の戦闘機)
- サーブ 37 ビゲン(スウェーデン語で稲妻の意、スウェーデン空軍の戦闘機)
艦船
人物
食べ物
テレビ番組
その他
脚注
注釈
- ^ 日本の古語では「つま」は男女を問わず配偶者の意味
- ^ 落雷によって大気中の窒素が田畑に固着されるため収穫が増えたという説がある。なお、現在では十分に窒素肥料が蒔かれている為、落雷した田とそうでない田の間で稲の生長に差異はほとんど見られず、自動車等の内燃機関から排出される窒素酸化物の量が増えた事も相対的に落雷による収量の差異が見られなくなる一因として上げられる
- ^ 気象台#特別地域気象観測所へ移行を参照のこと。
- ^ 儒学者・平賀蕉斎による随筆『蕉斎筆記』(寛政12年自跋)に「三田市摂州三田の近所に桑原の欣勝寺といふ寺有、此開山は通元和尚と云て、道元和尚の弟子なり(中略)此和尚至て大徳也しが、或時死人の弔をし給ひけるに、鳴神落かゝりけるを、早速袈裟を投かけ給ひければ、忽鳴神も静に成けり、其夜より夢に鳴神来り、袈裟を戴しより成仏せり、其証拠には袈裟の端焦れ居申、此後桑原欣勝寺と唱ふるものあらば、其所へは落まじと誓ひを立けるといふこと、三夜迄続て夢に見られけるとなり、今宝物の第一と成残りも有りし也、世に桑原々々といひ、又は桑原欣勝寺といふ事は此故也となん」とある。
- ^ 西福寺で配られている説明によれば、「俊乗坊重源と言う僧が一心に雨乞いをしていた際、近隣の住民が身の回りの世話をしていた。ひとりの女性が袖をまくり上げて井戸端で洗濯をしていると、空が曇って雷が鳴り始めた。すると、女の白い二の腕に目が眩んだ雷神が井戸の中に落ちたので女が井戸に蓋をした。出す出さないの問答の末、雷神は、出してくれたらもう2度とこの地に落ちないと約束をして助けてもらった」と書かれている。
出典
- ^ 大辞林 第三版 - コトバンク
- ^ 広辞苑 第6版
- ^ a b c d ブリタニカ百科事典「雷」
- ^ 火山活動に関係する用語 阿蘇山火山防災連絡事務所
- ^ a b c 河崎善一郎「身近なプラズマ -雷- 1.雷放電とは -雷放電の物理-」『プラズマ・核融合学会誌』第80巻第7号、プラズマ・核融合学会、2004年7月、589-596頁、doi:10.1585/jspf.80.589、ISSN 09187928、NAID 110003827794。
- ^ 日本大気電気学会 編『大気電気学概論』オーム社[要ページ番号]
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- ^ FNの高校物理 電荷分離メカニズム 2011年5月29日閲覧。
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- ^ 気象庁 平年値の更新について ―平年値(統計期間1981~2010年)を作成しました―
- ^ “「稲妻世界最多」でギネス認定、1時間に3600本 ベネズエラ”. AFP (2014年1月31日). 2019年2月15日閲覧。
- ^ 天気のことわざ
参考文献
- 日本大気電気学会編『大気電気学概論』 オーム社、2003年、ISBN 4-339-00751-X