電位

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電磁気学
Solenoid.svg
電気 · 磁性
電位
electric potential
量記号 V
次元 M L 2 T −3 I −1
種類 スカラー
SI単位 ボルト (V)
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電位(でんい、electric potential)とは、静電場の中にある単位電荷がその点において持つ静電エネルギー(電気的な位置エネルギー)のこと。クーロン力によるポテンシャルのことであり、静電ポテンシャルともいう。単位は一般に V (ボルト)を用いる。特に電位差のことを電圧という。電位差がベクトル量であるのに対して、電位はスカラー量である。

一般に、電荷 Qを持つ点電荷から r だけ離れた地点の電位Vは V = Q / r である。 電位は V = W / Q によって求められる。ここで V は電位(単位は V)、W仕事(単位は J)、Q は電荷(単位は C)を表す。つまり電位の単位 V は J/C の次元を持つ。

[編集] 電磁気学において

上に述べたように、電位とは電場電界)の中にある単位電荷の持つエネルギーである。さて、ここで言う電場の意味だが、電場とは電気的な作用を物体に及ぼす空間のこととし、その定義はクーロンの法則に根拠を求めて、空間中に単位静電荷を置いたときに空間が単位正電荷に加える力のこととする。従って、今、電場の大きさがE[V / m]の点Pに、q[C]の電荷を帯びた物体があるとすると、物体が電場から受けるF[N]は、

F = qE

となる。(以後、とりあえず、SI単位系を用いる。)そうすると、電場E上にあるこの物体が持っている電気的エネルギーは、物体が点Pに至るまでに電場Eから与えられた仕事の総和(W[J]とする)に等しいから、力学的仕事の定義より、

W = \int \mathbb{F}\cdot d\mathit{r} = \int q\mathbb{E}\cdot d\boldsymbol{r}

となる。この事実より、ある電場Eの中のある点Pの電位V[V](Pに単位正電荷q = + 1[C]を置いたときにそれが持つエネルギー)は、次の式で与えられることが導かれる。

V = -W = -\int 1\cdot \mathbb{E}\cdot d\boldsymbol{r} = -\int \mathbb{E}\cdot d\boldsymbol{r}= -\int V_{s} dr

Vsは電界Eのds成分である。エネルギーの基準を無限遠にとると、

V = -\int_{\infty}^{{\boldsymbol{r}}_P} \mathbb{E}\cdot d\boldsymbol{r} = -\int_{\infty}^{r_P} V_{s} dr

が得られる。({\boldsymbol{r}}_Pは点Pの位置ベクトル。)これが電磁気学における電位の定義式である。

実際に、導体系について、蓄えられる電荷や力などを解く場合には電場内の2点の電位の差が問題になることが多い。そこで、点Aの電位をVa、点Bの電位をVbとしたとき、AB間の電位差Vab

Vab = VaVb

と定義する。電気工学において、電位差はしばしば電圧と呼ばれる。

[編集] 電気工学において

先で電位の基準は無限遠点にとるとしたが、電気工学では普通このようにせず、回路上の1点を0Vと定めるのが一般的である。特に、送電配電など比較的高電圧の分野では、地面の電位を基準に定めている。また、電気工学における電圧はスカラー量として扱え、計算の中では殆どの場合そのようにする。(ただし、交流回路においては電圧を複素数として扱うことが多く、複素数を図示するときにベクトルのように描くことはある。また、この複素数を実数値の2次元ベクトルとみて、交流の電力の式を複素電圧複素電流内積として表すことも極稀にある。)

電気工学で回路を解析するときは、オームの法則による近似が力を発揮する。抵抗値がR[Ω]の回路の両側の端子の電位がそれぞれVaVbであり、Rにかかる電圧がV = VaVbであるとき、回路を流れる電流I[A]は、

I = \frac{V_a-V_b}{R} = \frac{V}{R}

で与えられる。

電子回路では、ある端子のインピーダンスというと、その端子の電位を端子に流れ込む電流で割った値のことを表す。電圧ではなく電位を用いて、このような言い方ができるのは、電子回路では回路中の入力・出力などを全て電位(アースとの電位差)で与えているためである。

[編集] 関連項目

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