必殺仕掛人

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必殺仕掛人
ジャンル 時代劇
放送国 日本の旗 日本
制作局 ABCテレビ
監督 深作欣二
三隅研次
松本明
原作 池波正太郎
仕掛人・藤枝梅安』より
脚本 池上金男
國弘威雄
安倍徹郎
プロデューサー 山内久司(ABC)
仲川利久(ABC)
櫻井洋三(松竹
出演者 林与一
緒形拳
津坂匡章
太田博之
野川由美子
中村玉緒
山村聰
ナレーター 睦五郎
音声 モノラル放送
第1 - 5話
放送時間 土曜日22:00 - 22:56(56分)
放送期間 1972年9月2日 - 9月30日(5回)
オープニング 作曲:平尾昌晃「仕掛けて仕損じなし」
エンディング 作曲:平尾昌晃「必殺!
第6 - 最終回
放送時間 土曜日22:00 - 22:55(55分)
放送期間 1972年10月7日 - 1973年4月14日(28回)
オープニング 作曲:平尾昌晃「仕掛けて仕損じなし」
エンディング 山下雄三「荒野の果てに」

特記事項:
放送回数:全33回
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必殺仕掛人』(ひっさつしかけにん)は、1972年9月2日から1973年4月14日まで毎週土曜日22:00 - 22:56[1]に、ABCテレビ松竹(京都映画撮影所、現・松竹撮影所)が共同製作・TBSテレビ系列(現在とネットワーク編成が異なる)で放送された時代劇。全33話。主演は林与一緒形拳

必殺シリーズの第1作目である。

人足口入稼業の音羽屋半右衛門を元締に、浪人剣客の西村左内、針医者の藤枝梅安の仕掛人(殺し屋)チームが依頼者から金銭を貰い、悪人を抹殺し、晴らせぬ恨みを晴らす。

概要[編集]

池波正太郎の連作小説『仕掛人・藤枝梅安』と、その基になった短編『殺しの掟』[2]を原作としている。『仕掛人・藤枝梅安』は当時、連載が始まったばかりで、放送と平行して原作が書かれるという一種のメディアミックスの様相を呈していた。そのため、原作の主要人物の彦次郎と小杉十五郎が登場しないなど、『仕掛人・藤枝梅安』とは異なる部分も多く、『殺しの掟』の登場人物の西村左内、音羽屋半右衛門、岬の千蔵に藤枝梅安が加わった形になっている。逆に、ドラマの人気を受けて、音羽屋半右衛門が『仕掛人・藤枝梅安』でレギュラー化するという逆転現象も起こった。

当時の人気時代劇『木枯し紋次郎』に対抗すると同時に、新しい時代劇を作るというコンセプトの下に作られており、金を貰って、悪人を抹殺する者たちを主人公とする、当時としては異例な作品であった。これらの取り組みは功を奏して視聴者に受け入れられ、以後『必殺シリーズ』として、長く続くこととなる。

以後のシリーズ作品は3作目の『助け人走る』を除き、テレビオリジナル作品であるが、その登場人物の設定や殺し技は本作の物を継承している。

製作背景[編集]

当時、時代劇フジテレビの『木枯し紋次郎』が躍進しており、ABCはその対抗策として、人気時代劇『鬼平犯科帳』の原作者の池波正太郎作品を原作とした番組企画を立てた[3]。これは池波の短編『殺しの掟』『おんなごろし』を基に「闇の殺し屋たち」を主役にした時代劇ドラマであった。

当時のテレビ時代劇では勧善懲悪が基本であり、金を貰って、悪人を殺す側が主人公というのは異例であった。チーフプロデューサー山内久司の回想によれば、交渉のため、この企画を池波に話した際、「あんた、よくあんなものをテレビで流そうなんて考えたな」と呆れたように言われたという[要出典]。原作自体、この時点ではパイロット版に近い状態であり、作品としての『仕掛人・藤枝梅安』は確固としたものでは無かった。このため、原作は『仕掛人・藤枝梅安』としつつも、登場人物は『殺しの掟』がベースとなっており、登場人物の西村左内、音羽屋半右衛門、岬の千蔵に、連載を始めたばかりの原作から主人公の藤枝梅安を加えた構成となっている。 以上の事由により、TV版『必殺仕掛人』は西村左内が主人公となった。

企画段階では、当時の時代劇製作を主導しており、ABCとも関係の深い東映と、現代劇やホームドラマを数多く撮影していながら、時代劇製作の経験が皆無に等しい松竹に企画書を送り、コンペを開いた。ABCは東映に撮らせることを考えていたが、山内は東映に撮らせた場合の映像や仕掛けの際の演出が完成されてはいるが、型に嵌った時代劇になるのを嫌い、新しいコンセプトの時代劇を作るという観点から、ホームドラマの要素を取り入れた時代劇をと考え、松竹にも企画書を送った。プレゼンテーションでは、手馴れていた東映に対し、松竹はテレビ部の1人しか来ないという状態であったが、山内は松竹を選んだ[5]

会議の結果、「今までの時代劇と違う、現代的な感覚の作風とそれに合う音楽」「映画風の重みのある作劇」を『木枯らし紋次郎』への対策として打ち出すこととなった[6]。第1、2話の監督は山内の意向で、東映の深作欣二が起用された[7]。本作でも、深作作品の代名詞となった、手持ちカメラの多用などの撮影手法が見られる。深作は撮影開始前にカメラテストを行い、撮影対象全体に光が当たるノーマルなものと、陰影を際立たせたものの2通りのライティングを設定して比較したが、石原興カメラマンの「闇が撮りたい」との意見が決め手となって、陰影を強調した設定を採用したという。当時のテレビ時代劇は東映の得意とするところで、京都映画はそれに及ばず、全体に光を当てるとセットやメイク技術の甘さという弱点を露呈してしまうことになるため、影を利用して奥行きを出すという苦肉の策を採らざるを得なかったともされる[8]。結果的に、陰影を強調する撮影手法は功を奏し、その後の必殺シリーズにも引き継がれ、代名詞ともなった。音楽面は『紋次郎』のフォークに対し、歌謡曲の平尾昌晃を起用した[6]

キャスティングは前述の理由から、当時のホームドラマで活躍していた俳優が検討された。藤枝梅安役は当初、天知茂[9]を想定していたが[10]、最終的に新国劇で活躍し、当時の映画、テレビドラマに多数出演し、人気も高い、緒形拳が起用され、音羽屋半右衛門は当時のホームドラマで父親役を数多く演じ、人気の高かった、山村聰を迎えた。しかし、西村左内は当初予定していた竹脇無我が断ったため、林与一が選ばれた。これらの草案(竹脇、緒形、山村)はコンペの前から、山内と松竹で既に決められていた。

『木枯らし紋次郎』が、主演の中村敦夫の撮影中の事故で一時離脱したタイミングを見計らい、放送時間を22時30分から開始する『紋次郎』に対し、30分前の22時開始にするなどの策が練られた[6]。第1話の完成後に、当時のキー局のTBSテレビが放送反対を表明するなどの問題に見舞われたが放送開始にこぎつけた。

周りの予想に反し、革新的な作風の『必殺仕掛人』は大きな支持を得て、高視聴率を叩き出した。当時のTBSテレビ系列は『8時だョ!全員集合』『キイハンター』と、土曜夜のゴールデンタイムが人気を得ており、土曜22時の本作でさらに確固なものとした。『木枯し紋次郎』が、主演の中村敦夫の怪我により、放送を一旦中断するなどの影響もあり、視聴率も上回るようになった。当初は2クールの予定であった本作は2か月延長され、最終回を迎え、以後『必殺シリーズ』として、長く続くヒット作となった[12]

放送終了後に映画が3作作られ、2作目の『必殺仕掛人 梅安蟻地獄』以降は小杉十五郎が登場し、林与一が演じている(詳しくは映画版を参照)。

登場人物[編集]

仕掛人[編集]

音羽屋半右衛門
演 - 山村聰[13]
表稼業は口入屋、裏稼業は仕掛人の元締をしている男。
人当たりのいい初老の人物で面倒見も良く、様々な人から信頼されている。かつては自身も仕掛人で、その失敗により遠島にされた過去がある。裏稼業の元締であるが「世のため人のためにならない奴だけを殺す」という強い信念を持っており、梅安や左内からも信頼されている。
相手が大物でも自分の信念は曲げず、大胆不敵な行動を取ることもある。裏の仕事で得た多額の報酬は蘭学医など、社会の役に立つ人々に寄付されており、手元にはほとんど無い[14]
基本的に殺しはしないが、かつて自身が仕掛人だったこともあり、仕込み竿を持っている。第1話など、自分で殺しを行うことも稀にあり、腕っ節は強い。
原作では、『殺しの掟』などに登場する香具師の元締で、「音羽の半右衛門[15]」として登場する。元々『仕掛人・藤枝梅安』の登場人物では無く、何人かいる元締の1人としての登場であったが、後に本作の人気を受け、レギュラー化している。
藤枝梅安
演 - 緒形拳
表向きは腕のいい針医者として、裏では仕掛人として有名な男。音羽屋以外にも様々な元締の依頼を受け、仕掛けを行っている。西村夫妻からは「梅安殿」と呼ばれる。
仕掛人・藤枝梅安』の主人公であり、基本的な設定は踏襲されているが、原作よりも欲望に忠実で、明朗快活な人物として描かれる。社会の構造を熟知しており、義憤にかられ、物事の全貌を見誤りやすい左内に忠告をすることが多い。
仕掛人としての腕は一流で、プライドも高い。自分の武器の針で相手を仕留めることを譲らず、他の得物を使うことを嫌う。
西村左内
演 - 林与一[16][17]
妻子持ちの浪人。辻斬りで生計を立てていたが、第1話で、音羽屋に剣の腕を請われ、仕掛人となる。
真面目な性格で、家族を第一に考えている。気負ったところがなく、釣りをしていることが多いが、情に熱い。元々は横暴な上役を斬ったことが脱藩した理由であり、自分の生き方に悩むことが多く、理想に燃える人物と出会うとそれが標的であっても感化されてしまう。
仕掛人稼業で得た報酬は必要な分を除き、くらに全て預けている。妻子には剣術道場で、師範代をしていると偽っている。
『殺しの掟』の登場人物だが、ほぼオリジナルのキャラクターである。
岬の千蔵
演 - 津坂匡章[18]
半右衛門の配下で、仕掛人の密偵。
お調子者で、女好きの男。そのため、梅安とは気が合い、行動を共にすることが多い。かつては盗賊だったらしく、密偵としてはとても優秀で、屋根裏に忍び込んだり、伝馬町の牢破りをしたりしている。ただし、血を見るのが嫌い[19]な為、仕掛人にはならず、殺しも行わない。一度、拷問に掛けられて命を落としたが、梅安の鍼によって蘇生した。
演じた津坂は以後も「おひろめの半次」や「油紙の利吉」として、同様のコンセプトの役を演じた。
櫓の万吉
演 - 太田博之[20]
半右衛門の配下。
真面目な性格の青年。左内への連絡役などで登場することが多い。千蔵の弟分で、密偵として様々な任務をこなすが、千蔵と異なり、失敗することが稀にある。

仕掛人の関係者[編集]

くら
演 - 中村玉緒[21]
半右衛門の妻。
夫同様、島帰りの身で、裏稼業に直接関わることは少ないが、仕掛人のことを知っている。原作でも「音羽の半右衛門」の妻として登場し、音羽で、料理茶屋を経営している。
西村美代
演 - 松本留美[22]
左内の妻。
良妻で、半右衛門夫妻や梅安とも付き合いがある。
最終話で、左内の裏稼業を知らされるが受け入れ、夫と共に江戸を旅立つ。
西村彦次郎
演 - 岡本健[23]
左内の息子。
ぎん
演 - 野川由美子[24]
第1話の標的・辰巳屋の妾。梅安は仕掛けのために彼女に近づくが、標的の暗殺後も関係を持ち続ける。
辰巳屋亡き後は小料理屋で芸者として働く。
第24話で、仕掛人の存在を知り、一儲けするために自称・仕掛人となる。しかし、問題を起こし、事態を知った梅安と千蔵が陰でフォローする。その時、梅安が仕掛人であると知ってしまい、梅安に記憶を消すツボを刺されるが、効き目が強すぎたため、梅安の正体だけではなく、彼自体を忘れてしまう。以後は登場しない。
ナレーション
オープニング、エンディング(2、33話) - 睦五郎
作 - 早坂暁

ゲスト[編集]

第1話 「仕掛けて仕損じなし」
第2話 「暗闘仕掛人殺し」
第3話 「仕掛られた仕掛人」
第4話 「殺しの掟」
第5話 「女の恨みはらします」
第6話 「消す顔消される顔」
第7話 「ひとでなし消します」
第8話 「過去に追われる仕掛人」
第9話 「地獄極楽紙ひとえ」
第10話 「命売りますもらいます」
第11話 「大奥女中殺し」
第12話 「秋風二人旅」
第13話 「汚れた二人の顔役」
第14話 「掟を破った仕掛人」
第15話 「人殺し人助け」
第16話 「命かけて訴えます」
第17話 「花の吉原地獄の手形」
第18話 「夢を買います恨みも買います」
第19話 「理想に仕掛けろ」
第20話 「ゆすりたかり殺される」
第21話 「地獄花」
第22話 「大荷物小荷物仕掛の手伝い」
第23話 「おんな殺し」
第24話 「士農工商大仕掛け」
第25話 「仇討ちます討たせます」
第26話 「沙汰なしに沙汰あり」
  • 加東金五郎 - 平井昌一
  • 里枝 - 青柳三枝子
  • 石屋儀右衛門 - 伊達三郎
  • 又七 - 江角英明
  • 加賀屋伝兵衛 - 西山辰夫
  • 遠藤忠晴 - 柳沢真一
第27話 「横をむいた仕掛人」
第28話 「地獄へ送れ狂った血」
第29話 「罠に仕掛ける」
第30話 「仕掛けに来た死んだ男」
第31話 「嘘の仕掛けに仕掛けの誠」
第32話 「正義にからまれた仕掛人」
第33話 「仕掛人掟に挑戦!」

殺し技[編集]

西村左内
剣の達人で、悪人を大刀で斬り倒す。殺す前に笹笛を吹き、自ら「仕掛人 西村左内」と名乗りを上げる。笹笛は自ら、精神を落ち着かせるために吹いている。
第17話では刀が使えず、三味線の撥で、相手の首筋を斬っている。これは後に『暗闇仕留人』の糸井貢を始め、何人もの登場人物の殺し技として定番化している。
藤枝梅安
表稼業の治療用の物より大きめの鉄針で、悪人の首筋や眉間を刺す。
悪人を殺すばかりでは無く、相手を記憶喪失にしたり(第24話)、悪人に責め殺された仲間の心臓を蘇生させたりもする(第30話)。
音羽屋半右衛門
悪人に直接手を出すことは少ないが、仕掛人時代の武器の短刀、針を仕込んだ煙管(第14話)、釣竿の柄の仕込み匕首(第5、14話)、護身用の短筒(第33話)を使用して、殺しを行った。

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

  • 山下雄三「荒野の果てに」(ミノルフォンレコード(現・徳間ジャパンコミュニケーションズ[25]))
    作詞:山口あかり、作曲:平尾昌晃、編曲:竜崎孝路
    第1 - 5話まではインストゥルメンタルが用いられており、山下による歌が入ったのは6話以降である。このインストゥルメンタルは「必殺!」として、以後のシリーズに何度も用いられており、シリーズ全体のテーマとして扱われている(詳しくは当該項目を参照)。
    本作でも「必殺!」以外にもアレンジされたBGMがいくつか用いられている[26]。先に「仕掛人梅安」と「必殺!」が製作され、この2曲を元に「荒野の果てに」が製作された。

放送日程[編集]

  • 第2、4、12、23、28話は原作付きエピソード。
  • 第1話は冒頭のシーンのみ、原作からの引用。
話数 放送日 サブタイトル 脚本 監督
第1話 1972年09月02日 仕掛けて仕損じなし 池上金男 深作欣二
第2話 9月09日 暗闘仕掛人殺し 國弘威雄
第3話 9月16日 仕掛られた仕掛人 安倍徹郎 三隅研次
第4話 9月23日 殺しの掟 池上金男
第5話 9月30日 女の恨みはらします 大熊邦也
第6話 10月07日 消す顔消される顔 山田隆之 松本明
第7話 10月14日 ひとでなし消します
第8話 10月21日 過去に追われる仕掛人 安倍徹郎 大熊邦也
第9話 10月28日 地獄極楽紙ひとえ 山田隆之 三隅研次
第10話 11月04日 命売りますもらいます 國弘威雄 松野宏軌
第11話 11月11日 大奥女中殺し
第12話 11月18日 秋風二人旅 安倍徹郎 三隅研次
第13話 11月25日 汚れた二人の顔役 山田隆之 松野宏軌
第14話 12月02日 掟を破った仕掛人 石堂淑朗 大熊邦也
第15話 12月09日 人殺し人助け 山田隆之 松本明
第16話 12月16日 命かけて訴えます 早坂暁 大熊邦也
第17話 12月23日 花の吉原地獄の手形 松田司 松野宏軌
第18話 12月30日 夢を買います恨みも買います 國弘威雄 長谷和夫
第19話 1973年01月06日 理想に仕掛けろ 山田隆之 松本明
第20話 1月13日 ゆすりたかり殺される 安倍徹郎
山崎かず子
松野宏軌
第21話 1月20日 地獄花 安倍徹郎 三隅研次
第22話 1月27日 大荷物小荷物仕掛の手伝い 本田英郎 長谷和夫
第23話 2月03日 おんな殺し 山田隆之 松本明
第24話 2月10日 士農工商大仕掛け 池田雄一 深作欣二
第25話 2月17日 仇討ちます討たせます 國弘威雄
鈴木安
松野宏軌
第26話 2月24日 沙汰なしに沙汰あり 本田英郎 長谷和夫
第27話 3月03日 横をむいた仕掛人 石堂淑朗 大熊邦也
第28話 3月10日 地獄へ送れ狂った血 安倍徹郎 松野宏軌
第29話 3月17日 罠に仕掛ける 津田幸夫 長谷和夫
第30話 3月24日 仕掛けに来た死んだ男 早坂暁 大熊邦也
第31話 3月31日 嘘の仕掛けに仕掛けの誠 國弘威雄
鈴木安
長谷和夫
第32話 4月07日 正義にからまれた仕掛人 山田隆之 松本明
第33話 4月14日 仕掛人掟に挑戦! 國弘威雄 三隅研次

放送自粛エピソードについて[編集]

『必殺仕掛人』では下記4作品が放送自粛により、再放送を見合わせられることが多い。

第4話「殺しの掟」
西村左内が登場した、同名の原作をベースにした作品。再放送では長らく自粛されていたが、その内容については明確にされていなかった。DVD『必殺仕掛人』上巻ブックレットには、この直前にテレビ放送されていた『鬼平犯科帳』で、当該エピソードが既に使用されており、二重使用を考慮して自粛した旨が記載されている。2015年1月26日のテレ玉での再放送では放送された。
第21話「地獄花」
本作も放送自粛作品として、再放送では長らく日の目を見なかったエピソード。オー・ヘンリー賢者の贈り物』をベースにした、テレビオリジナルのストーリー。再放送が自粛されてきた理由について、DVD『必殺仕掛人』中巻ブックレットでは「最後に妻を斬った、本作のゲストキャラクター・神谷兵十郎の理由に対するフォローがないから」という旨の説明がなされている。2015年2月17日のテレ玉での再放送では放送された。
第24話「士農工商大仕掛け」
士農工商」が放送禁止用語に当たるため。2015年2月20日のテレ玉での再放送では放送された。
第28話「地獄へ送れ狂った血」
原作のエピソード「梅安晦日蕎麦」の映像化であるが、闇に葬る城主の異常に残忍な性格を「遺伝(血筋)による精神障害」としているため、再放送の際に放送局によっては自主規制により、この回を放送しないことがある。
ただし、原作は現在も発売され(文庫版第1巻に収録)、本編はDVD『必殺仕掛人』BOX下巻、『必殺仕掛人』(単品)VOL.8に収録されており、特に封印されているというわけではない。2006年のテレ玉での再放送(6月15日)では放送されている一方、2007年のWOWOW、2012年、2015年のテレ玉での再放送では自粛された。2016年のメ~テレでも同様(4月25日)

ネット局[編集]

系列は放送当時のもの。
放送対象地域 放送局 系列 備考
近畿広域圏 ABCテレビ TBSテレビ 制作局
関東広域圏 TBSテレビ [27]
北海道 HBCテレビ
青森県 青森テレビ 日本教育テレビ
TBSテレビ
[28]
岩手県 IBCテレビ TBSテレビ
宮城県 TBCテレビ
秋田県 ABSテレビ 日テレ
山形県 YBCテレビ
福島県 福島テレビ TBSテレビ
フジテレビ
新潟県 BSNテレビ TBSテレビ
長野県 SBCテレビ
山梨県 テレビ山梨
富山県 富山テレビ フジテレビ
石川県 MROテレビ TBSテレビ
福井県 福井テレビ フジテレビ
静岡県 SBSテレビ TBSテレビ
中京広域圏 CBCテレビ
島根県
→島根県・鳥取県
BSSテレビ 第3話までの放送対象地域は島根県のみ
岡山県 RSKテレビ 当時の放送対象地域は岡山県のみ
広島県 RCCテレビ [29]
山口県 テレビ山口 TBSテレビ
フジテレビ
日本教育テレビ
徳島県 JRTテレビ 日テレ
愛媛県 RNBテレビ
高知県 テレビ高知 TBSテレビ
福岡県 RKBテレビ
長崎県 NBCテレビ
熊本県 RKKテレビ
大分県 OBSテレビ
宮崎県 MRTテレビ
鹿児島県 MBCテレビ
沖縄県 RBCテレビ
ABCテレビ制作・TBSテレビ 土曜22時枠
【当番組より、必殺シリーズ
前番組 番組名 次番組
君たちは魚だ
(1972年4月22日 - 1972年8月19日)
必殺仕掛人
(1972年9月2日 - 1973年4月14日)
必殺仕置人
(1973年4月21日 - 1973年10月13日)
TBSテレビ 土曜22:55 - 22:56枠
【当番組まで、ABC制作枠&全国ネット】
君たちは魚だ
(22:00 - 22:56)
必殺仕掛人
(1972年9月内)
【1分縮小して継続】
いでゆアラカルト
(22:55 - 23:00)
【ここからTBSテレビ制作枠
および関東ローカル

映画版[編集]

テレビシリーズの終了後、3作が制作され、松竹系にて公開された。

必殺仕掛人[編集]

必殺仕掛人
監督 渡邊祐介
脚本 渡邊祐介
安倍徹郎
製作 織田明
出演者 田宮二郎
高橋幸治
山村聰
野際陽子
川地民夫
津坂匡章
音楽 鏑木創
撮影 小杉正雄
編集 寺田昭光
配給 松竹
公開 日本の旗 1973年6月9日
上映時間 87分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
次作 必殺仕掛人 梅安蟻地獄
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1973年6月9日公開。

テレビシリーズの大人気を受けて制作された、劇場版第1弾。各種設定は、テレビシリーズを元にしている。注目点は主人公2人、梅安と左内のキャストが変更されていることで、梅安は田宮二郎、左内を高橋幸治が演じている。半右衛門はテレビと同じく、山村聡が演じた。

原作「おんなごろし」と短編「梅雨の湯豆腐」をミックスしたストーリー。なお、梅安が結果的に手に掛けることになる実の妹の吉について、原作、テレビとは異なり、梅安が自分の妹だと最後まではっきり悟らないといったアレンジがなされている。

キャスト
スタッフ
  • 監督 - 渡辺祐介
  • 脚本 - 渡辺祐介、安倍徹郎
  • 原作 - 池波正太郎
  • 製作 - 織田明
  • 撮影 - 小杉正雄
  • 美術 - 森田郷平
  • 音楽 - 鏑木創
  • 録音 - 中村寛
  • 照明 - 佐久間丈彦
  • 編集 - 寺田昭光
  • 助監督 - 白木慶二
  • スチール - 長谷川宗平

必殺仕掛人 梅安蟻地獄[編集]

必殺仕掛人 梅安蟻地獄
監督 渡邊祐介
脚本 宮川一郎
渡邊祐介
原作 池波正太郎
製作 織田明
出演者 緒形拳
山村聰
林与一
松尾嘉代
津坂匡章
佐藤慶
音楽 鏑木創
撮影 小杉正雄
編集 寺田昭光
配給 松竹
公開 日本の旗 1973年9月29日
上映時間 91分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
前作 必殺仕掛人
次作 必殺仕掛人 春雪仕掛針
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1973年9月29日公開。

第1作の好評を受けて制作された劇場版第2弾で、原作「梅安蟻地獄」の映画化。観客の要望により、メインキャスト2人がテレビの緒形拳、林与一に変更された。原作「梅安」で活躍した浪人剣士、小杉十五郎が映像作品 初登場。そのため、西村左内は登場せず、林が十五郎を演じている。

前作やテレビのキャストにはなかった、梅安の妾もんも登場。後述の次作ともに、ひろみどりが演じた。仇役の佐藤慶小池朝雄が、狡猾な商人・伊豆屋長兵衛とその弟の山崎宗伯をそれぞれ演じた。

キャスト
スタッフ
  • 監督 - 渡辺祐介
  • 脚本 - 宮川一郎、渡辺祐介
  • 原作 - 池波正太郎
  • 製作 - 織田明
  • 撮影 - 小杉正雄
  • 美術 - 森田郷平
  • 音楽 - 鏑木創
  • 録音 - 中村寛
  • 照明 - 佐久間丈彦
  • 編集 - 寺田昭光
  • 助監督 - 白木慶二
  • スチール - 小尾健彦

必殺仕掛人 春雪仕掛針[編集]

必殺仕掛人 春雪仕掛針
監督 貞永方久
脚本 安倍徹郎
原作 池波正太郎
製作 織田明
出演者 緒形拳
林与一
山村聰
岩下志麻
夏八木勲
高橋長英
音楽 鏑木創
撮影 丸山恵司
編集 太田和夫
配給 松竹
公開 日本の旗 1974年2月16日
上映時間 89分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
前作 必殺仕掛人 梅安蟻地獄
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1974年2月16日公開。

仇役に岩下志麻を迎えて制作された、劇場版第3作にして最終作。原作「春雪仕掛針」の名を冠しているが、原作の内容とは全く違うオリジナルストーリーである[30]。前作「梅安蟻地獄」に続いて、梅安=緒形、十五郎=林、半右衛門=山村のキャスティング。

同じ池波正太郎原作の小説「鬼平犯科帳」の登場人物の猿塚の千代、蓑火の喜之助が登場し、岩下志麻が千代を、佐々木孝丸が喜之助を演じている。

キャスト
スタッフ
  • 監督 - 貞永方久
  • 脚本 - 安倍徹郎
  • 原作 - 池波正太郎
  • 製作 - 織田明
  • 撮影 - 丸川恵司
  • 美術 - 梅田千代夫
  • 音楽 - 鏑木創
  • 録音 - 平松時夫
  • 照明 - 三浦礼
  • 編集 - 太田和夫
  • 助監督 - 熊谷勲
  • スチール - 長谷川宗平

脚注[編集]

  1. ^ 第6話以降は、22:00 - 22:55。
  2. ^ 短編集『殺しの掟』に収録
  3. ^ 当時はまだ、池波作品のテレビドラマ化は少なかった。
  4. ^ 『必殺を斬る〜必殺シリーズをめぐる13の物語〜』
  5. ^ 実際に、コンペ前日に山内と松竹のスタッフで話し合いを行い、どのような作品を作りたいかを説明していた[4]
  6. ^ a b c 山田誠二『必殺シリーズ完全大百科』p21
  7. ^ 当時の深作は『仁義なき戦い』がヒットする前で、東映では不遇な時代であり、東映在籍ながら、松竹作品などを撮っていた。深作の妻の中原早苗は山内がプロデューサーを務めた『お荷物小荷物』に出演しており、深作とも旧知の仲だったという。
  8. ^ 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』p43-44
  9. ^ 第12話「秋風二人旅」でゲスト出演している。
  10. ^ 山田誠二『必殺シリーズ完全大百科』p23
  11. ^ 山田誠二『必殺シリーズ完全百科』p80
  12. ^ 最終回が1973年4月まで延長されたため、本来、予定していた雪が降る中のラストシーンが撮影できなくなったというエピソードがある[11]
  13. ^ 第1 - 9、11、13 - 18、20 - 24、26、27、29、30、32、33話
  14. ^ ただし、劇中で何度か釣りをしている池は半右衛門の所有物であり、池の底には裏の仕事で稼いだ小判を隠しているという設定がある。
  15. ^ 現在の小石川から雑司が谷一帯を取り纏めていたことから、「音羽の」の名前が付いていた。
  16. ^ 第1 - 20、22、25、26、29、33話
  17. ^ エンディングにおける林と緒形のクレジットおよび背景の映像は、通常は林が先だが、緒形が先になることもある。また、林が出演しない回では、映像は緒形が先で、林の映像にゲストの名前がクレジットされる。
  18. ^ 第1、2、4 - 11、14 - 18、20 - 24、27、30話
  19. ^ 梅安によると「赤ん坊の鼻血を見るだけで青ざめてしまうような男」
  20. ^ 第1 - 3、9 - 11、13 - 15、17、18、25 - 31、33話
  21. ^ 第1、2、4、5、7、14、15、22、30、33話
  22. ^ 第1 - 5、7、8、10、14、18、20、25、33話
  23. ^ 第1 - 5、7、8、10、13、14、18、20、25、33話
  24. ^ 第1、2、10、18、24話
  25. ^ 第6話のみテイチクレコードと表記
  26. ^ 「仕掛針」「仕掛人梅安」など、タイトルはいずれも、後に発売されたサントラから
  27. ^ ネットチェンジ後は日本教育テレビ → テレビ朝日で再放送された。劇場版は『ゴールデンワイド劇場』で、全国放送した。
  28. ^ 1975年3月までは、JNNには番販で加盟していた。
  29. ^ ネットチェンジ後は広島ホームテレビで再放送された。
  30. ^ むしろ、同じ池波作品の短編「女賊」をベースにしたものと考えてよい。

外部リンク[編集]