江戸特捜指令

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Jump to navigation Jump to search

江戸特捜指令』(えどとくそうしれい)とは、1976年10月2日から1977年3月26日まで、毎日放送を制作局としてTBS系列で毎週土曜日22:000 - 22:55(日本標準時)に放送されたテレビ時代劇。全26話。

内容[編集]

将軍直属の秘密捜査班「隠し目付」(メンバーは6人、普段は町人として別々の仕事を持って生活している。)が探索の末、リーダーの作った台本に従った芝居で悪事の証拠を掴み、悪党を倒す物語。

「リーダーの作った台本に従った芝居」(劇中では一幕芝居と呼称される)は、時にはエキストラを集め、建物を改造するという大掛かりなもので、この一幕芝居で悪党を騙すことが本作の特徴である。

前作『隠し目付参上』の後を受け、「隠し目付シリーズ第2弾」として製作された。「隠し目付」という設定は共通しているが前作との世界観や物語的なつながりは無い。また前作で登場したからくり人形が「菊千代」との名前で登場している。

劇中では、将軍から一斎たち隠し目付にどの様にして指令が下されるのかは明らかにされなかったが、最終回において、将軍と隠し目付との繋ぎ役である老中(演:御木本伸介)が登場する。最終回ではその老中の悪行を一斎が暴き、さらに老中が隠し目付を暗殺するために雇った殺し屋集団と隠し目付との戦いが描かれた。

時代設定について[編集]

基本的に、第1話に登場する河内山宗春(演:ハナ肇)が捕縛され、獄死したとされる文政6年(1823年)から、最終回で将軍・徳川家斉が将軍職を辞する天保8年(1837年)までを描いている。 また、劇中のナレーションではそれぞれの回に登場する年代と同じ時期に海外で起こった出来事を説明している。

立ち回りについて[編集]

第1話から第13話迄は、一幕芝居の後に隠し目付6人が悪人たちの前に姿を現すシーンでは、隠し目付がそれぞれの面を着けて登場し、各々の正体を現す際にはそれぞれの面が自然に剥がれ落ちる、もしくは自らの手で外した後、その面を悪人たちに向けて投げつけ(この時、水槽の水が渦を巻く映像をバックに、それぞれの面がズームアップした後に右(もしくは左)に避けるシークエンスが流れる)、その後隠し目付と悪人たちとの格闘を始める手順(その際、一斎が後述の決め台詞を叫ぶ)であった。また第14話以降は前述のシークエンスが割愛され、隠し目付は面を装着せずに素面のまま登場するようになり、さらに第18話以降は一斎の決め台詞もカットされ、一斎の「隠し目付参上!」の台詞とともに悪人たちとの格闘を始める手順に変更された。

登場人物[編集]

幻々舎一斎:中村敦夫
隠し目付のリーダー。普段は周囲から「先生」と呼ばれている芝居の脚本家。本名は柘植才之進、元旗本二千石の子息だった(第18話)。5人を集合させる際に夢介の自宅にある太鼓を激しく叩く(近所の住人は芝居の脚本が書けないための気晴らしと思っている)。隠し目付の中で最も変装を用いる頻度が高い。
立ち回りでの装束の色は黒。武器は太刀。立ち回りの際の決め台詞は、「はしゃぎ過ぎだぞ、てめぇたち! 地獄に落ちて蛆虫になれ![1]
松五郎:竜雷太(第13話、第14話、第24話を除く)
隠し目付。普段は大工をしている。
立ち回りでの装束の色は茶色。怪力の持ち主であり、クライマックスの大立ち回りでは、唯一、素手で戦う。(刀は腰に1本差しているが、後ろに回っており、後ろ手でないと抜けない位置。)
辰:原田大二郎(第10話、第11話、第25話を除く)
隠し目付。普段は遊び人。花札を手裏剣代わりに投げる。天涯孤独の身の上で、幼少期は角兵衛獅子をしていた。
立ち回りでの装束の色は青。一斎と同じく太刀を使うが斬る動きが異なっている。
小雪:五十嵐淳子(第9話、第11話、第19話、第22話を除く)
隠し目付。普段は医者兼芸者。火薬の調合も行う。
立ち回りでの装束の色は紫。小太刀を逆手で使用する。
お町:秋野暢子(第7話、第17話、第20話を除く)
隠し目付。普段は飛脚。忍者の家系で、「小猿」と呼ばれて男のように育てられていた(第12話)。
立ち回りでの装束の色は赤。青い柄の刀と鞘を使用し、身体能力の高さから繰り出されるアクロバティックなアクションが特徴。
夢介:山城新伍(第6話、第18話、第19話、第23話を除く)
隠し目付。普段は関西弁口調の時計職人。からくり人形の菊千代を大事に管理している。自宅には隠し部屋があり、隠し目付たちの隠れ家になっている。かなり俗っぽく、小雪に言い寄るが、そのたびに小雪からうまくかわされ、小雪に「アンタ、本当に女なん?」と言うのが口癖のようになっている。
立ち回りでの装束の色は緑色系。唯一の槍使い。太刀と脇差しも装備しており、槍と太刀を交互に使用したり(第4話、第8話、第12話)、太刀と脇差しの二刀流を一瞬だけ披露したこともある(第10話)。
おえん:エバ・マリア・バスケス
クレジットは芸名のエバ
本作のコメディリリーフ。一斎につきまとう役者志願の町娘。一人称は「アタイ」。一斎からは「また来やがった」と言われる。日本人とアメリカ人のハーフ。最終話で、小雪にアメリカへ旅立つことを告げて江戸を去る。

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

作詞:山川啓介、作・編曲:菊池俊輔

放映リスト(サブタイトルリスト)[編集]

話数 放送日 サブタイトル 脚本 監督 ゲスト
1 1976年

10月2日

忽然!荒野に大名屋敷 小川英
杉村のぼる
野田幸男 ハナ肇河内山宗春)、田中浩石山雄大小鹿番榎木兵衛小池朝雄
2 10月9日 百面相、処刑台の顔 長谷和夫 長谷川明男(五助)、珠めぐみ亀石征一郎戸浦六宏
3 10月16日 変幻自在!動くサイコロ 小川英
茶木克彰
池広一夫 安田道代(お京)三角八朗(佐吉)、鈴木政晴小田部通麿(相模屋)、梅津栄中田博久今井健二(雲居)
4 10月23日 衆人環境!すりかわった殿様 小川英
坪島孝
長谷和夫 佐々木愛(おりん)、原良子(お万)、川合伸旺(安藤)、岡崎二朗(有馬)、三戸部スエ(旅籠の女中)、佐原健二(真田信濃守)
5 10月30日 大爆破!お白州を走る火 小川英
山崎巌
高橋長英(清吉)、北川美佳(ちず)、稲葉義男(渡海屋)
6 11月6日 慄然!村が全滅 小川英
鴨井達比古
宮越澄 小松方正(鬼堂)、真屋順子(加代)
7 11月13日 異国襲来!江戸最後の日 坪島孝 潮万太郎(南蛮屋)
8 11月20日 轟く死の音!恐怖のエレベーター 小川英
杉村のぼる
長谷部安春 風吹ジュン山本麟一倉島襄
9 11月27日 突如消滅!30人の大行列 小西通雄 伊藤雄之助(伯翁)、丹波義隆(文吾)
10 12月4日 奇怪!船が空を飛んだ 池広一夫 ガッツ石松(石松)
11 12月11日 呆然!自分の死体を見た男 常田富士男(邦範)、北林早苗(お蘭)、牧れい
12 12月18日 大逆転!金塊に手を出すな! 長谷和夫 和田浩治(信明)、萩原奈穂美清水京子団巌(常三)
13 12月25日 キック!金髪人形をすりかえろ 野田幸男 富山勝治(弥太)、神田隆
14 1977年
1月1日
爆笑!欲が裏目の玉手箱 池広一夫 内田朝雄井上昭文、酒井修、佐原健二武智豊子中庸助、森章二、上原ゆかり
15 1月8日 大魔術!火事で火が消えた 宮越澄 引田天功(天明)、殿山泰司(白炎)、江崎由梨(お京)、朝風まり(天明の助手)
16 1月15日 絶体絶命!恐怖の毒蛇地獄 長谷和夫 多々良純(道円)、花岡菊子
17 1月22日 くの一!花嫁に何が起ったか 小川英
久保田圭司
高橋勝 横光克彦(清太郎)、鈴木瑞穂(村上)、麻田ルミ(しの)、天津敏赤城マリ子(かがり)、金子久美子ビクトリア富士美
18 1月29日 一網打尽!情炎のクルス 小西通雄 高田美和(多希)、宮廻夏穂菅貫太郎
19 2月5日 妖鬼!幽霊男の能面が笑った 池広一夫 見明凡太朗(徳兵衛)、鮎川いずみ(加代)、二宮さよ子
20 2月12日 忍者暗躍!雪中の爆薬輸送作戦 小川英
四十物光男
長谷部安春 浜田寅彦(華山)、牧れい(お高)、睦五郎北原義郎
21 2月19日 大波乱!太鼓が呼んだ黒い雲 池広一夫 潮万太郎(富春)、砂塚秀夫(太助)、瞳順子
22 2月26日 唐拳!危うし遊び人奉行 小川英
中野顕彰
長谷部安春 栗塚旭筒井政憲)、石橋雅史(李)、阿藤海(才次)、近藤宏伊達三郎
23 3月5日 大胆不敵!美女軍団盗みのテクニック 小川英
杉村のぼる
高橋勝 本阿弥周子(桂春院)、志摩みずえ(お仲)、田中明夫
24 3月12日 群狼!無垢の肌に牡丹とドクロ 小川英
山崎巌
池広一夫 大関優子(おまき)、弓恵子(春駒)、高田直久(清吉)、梅津栄、大村尚武
25 3月19日 不正入試!かみつけピラニア 小川英
山本英明
宮越澄 川谷拓三(金八)、有吉ひとみ(加代)
26 3月26日 大どんでん!隠し目付最後の戦い 小川英
四十物光男
長谷和夫 せんだみつお(一平)、御木本伸介、菅貫太郎、山本麟一

エピソード[編集]

  • 第25話にゲストキャラクターの金八役で出演した川谷拓三は、当時、夢介役の山城新伍と日清食品の「どん兵衛」のテレビCMに出演しており、劇中でもそのCMの一部をモチーフにしたシーンがある。またこの回のみ、サブタイトルの表示が行われていない。

脚注[編集]

  1. ^ 第1話から第10話および第13話まで。第11話から(第13話を除く)第17話までは、「はしゃぎ過ぎだぞ、てめえたち!」の箇所が「たわけ者!」に変更されている。第18話以降は決め台詞なし。
TBS系 土曜22時台(当時は毎日放送の制作枠。一部系列局を除く。)
前番組 番組名 次番組
江戸特捜指令