旅愁 (西崎みどりの曲)

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旅愁
西崎みどりシングル
B面 みかづき恋歌
リリース
規格 EPレコード
ジャンル 歌謡曲
時間
レーベル ミノルフォンレコード
作詞・作曲 作詞:片桐和子
作曲:平尾昌晃
チャート最高順位
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旅愁」(りょしゅう)は必殺シリーズの第4作目『暗闇仕留人』の主題歌としてミノルフォンレコード(徳間音工)から出た曲で、歌手は当時中学2年生(14歳)だった西崎みどり1974年のヒット曲で、100万枚の売上を記録[1]。同シリーズの主題歌としては初のミリオンセラー(公称セールス)となった。また、1975年オリコン年間シングルチャートで20位にランクインした。

概要[編集]

「旅愁」は必殺シリーズ第4弾『暗闇仕留人』の主題歌であり、そのメロオケ版やアレンジ曲が同番組のBGMとして使われた。また、後年、『必殺仕事人V・激闘編』と『必殺! ブラウン館の怪物たち』のために中村啓二郎が再アレンジしたBGMも存在するが、『ブラウン館』本編では未使用で、後の作品で流用された。

この曲は必殺シリーズの歌としては「やがて愛の日が」(『仕置人』、歌:三井由美子)に続く女性ヴォーカルのバラードでありながら、初期に男性歌手が歌ったアップテンポの「荒野の果てに」(『仕掛人』)や「望郷の旅」(『助け人』)とつながる旅の歌でもある。

これを歌った西崎は、同シリーズ音楽担当の平尾昌晃の秘蔵っ子であり、当時14歳の中学生でもあった。『仕留人』最終回で仕留められる武家の娘役でゲスト出演し、ラストでは巡礼者となった彼女が雪降る中を一人歩くシーンでこの歌が流された。西崎はその後の必殺シリーズでも主題歌の「さざなみ」(『仕業人』)と「流星」(『新仕舞人』)、挿入歌の「もどり道」(『橋掛人』)を歌い、『仕舞人』から『渡し人』、『仕切人』、『橋掛人』までは非主水シリーズの常連キャストとなった。

この曲のミリオンヒットが同シリーズ(亜流の『影同心』「風の女」も含めて)の音楽世界に与えた影響は大きく、「哀しい旅の歌」路線はその後、他の女性歌手が歌った「さすらいの唄」(『仕事屋稼業』)や「哀愁」(『仕置屋稼業』)にも受け継がれ、その後の必殺シリーズの主題歌や挿入歌に共通する「孤独」、「旅立ち」、「帰郷」、「哀愁」、「風」、「背負った過去」などのテーマを表す先駆けとなった。

また、この曲以降、必殺の主題歌と挿入歌は悲しいバラード曲が主体となり、後期で主題歌がそのままアップテンポだったのは「ゆれる…瞳」(『まっしぐら!』)ぐらいであった。これに対して「あかね雲」(『新仕置人』)と「夢ん中」(『商売人』)からは、主題歌と本編BGMでアレンジの違いが大きくなり、『仕事人』と『仕舞人』以降では主題歌はバラード、そのメロディーを使った仕置きのテーマはアップテンポという使い分けが定着した。

『仕留人』本編では、全体の演出に於ける音楽の効果を狙い、力強いアップテンポ曲が少なくなり、シーンによっては西崎みどりの歌のついた主題歌がそのまま出陣や仕置きシーンで効果的に使われた。その他、途中から原曲に忠実なバラードの演奏版が多くなったが、『仕留人』終了後、必殺の後半で「やがて愛の日が」と「旅愁」のアップテンポのアレンジ・ヴァージョンが作られた(のちのスペシャル版、あるいは『必殺仕事人2009』でそれらしき曲が使われた)。

後半の『仕事人』シリーズでは本編や映画の予告編などで「旅愁」の歌がそのまま使われた。

1980年代初めの『仕事人』ブームによって、夕方に『仕掛人』から『仕留人』までの初期作品が再放送された当時、ラジオの深夜放送でも「荒野の果てに」と「旅愁」がリクエストされて流されていた。

カバーした歌手[編集]

この曲にはカバーが多く、小沢深雪、石川さゆり朝月愛西川峰子、葵三音子、川田ともこ、平尾昌晃、中条きよし、藤田絵美子らによって歌われており[2]、中条きよしは『定番ベスト』(CD;2004/09/01)でこの曲を歌っている。

2007年4月10日のNHK「歌謡コンサート」では田川寿美が歌った。

脚注[編集]

  1. ^ 三上泰生『6chは上方文化や』大阪書籍、1987年、184頁。ISBN 4-7548-1835-0
  2. ^ 『仕留人』サウンドトラック解説書より

収録作品[編集]