小柳圭子

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こやなぎ けいこ
小栁 圭子
本名 小柳 史子
出生地 満洲国の旗 満洲国 奉天省奉天市
職業 女優
ジャンル 映画,テレビドラマ
活動期間 1949年 -
著名な家族 武見龍磨
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小栁 圭子(こやなぎ けいこ、1926年2月7日 - )は、満州国奉天市出身の女優。本名(旧姓)小柳史子[1]

来歴[編集]

父が南満洲鉄道に勤務していたため、1926年2月7日に満洲国奉天市で生まれ、父の転勤に伴い承徳市張家口市で育ち、北京大学へ入学する[2]。北京大学2年時に日中戦争が終戦し、日本に戻る。当時に小栁は医者を志望しており東京女子医科大学を目指すが、諸事情により果たせず、国民学校(現在の小学校に相当)の教員を経て、地方公務員として大阪府庁に勤務する[2]

たまたま観た演劇『生まれた家(La Maison natale)』(ジャック・コポー作)の公演に触発され、公演していたアマチュア劇団知性座に入門する[2]

1949年大映の女優募集のチラシを見てオーディションに応募し合格する[2]。なお、募集規定は17歳までであったが、小栁は当時23歳であった[2]。いわゆる溝口組市川組の作品を中心に、「眠狂四郎」シリーズ、「座頭市」シリーズ、「大魔神」シリーズなどに端役で出演する[2]。デビュー作は『日本映画人名事典』では『痴人の愛』(1949年10月)とされているが、映連データベース日本映画製作者連盟)では『最後に笑う男』(1949年2月、安田公義監督)[3]や『三つの真珠』(1949年6月、安達伸生監督、久米正雄原作)[4]に名前が挙がっており、はっきりしない。

大映倒産後は松竹芸能、鳥プロを経てフリーとなる[2]

息子は武見龍磨。1988年のテレビドラマ『暴れん坊将軍III』第32話「幽霊も泣きます! おんな坂」では親子共演を果たしている。

出演作品[編集]

映画[編集]

テレビドラマ[編集]

  • 水戸黄門(TBS / C.A.L.)
    • 第2部 第14話「女将棋師 -天童-」(1970年12月28日) - 二番役
    • 第5部 第3話「命をかけた友情 -塩山-」(1974年4月15日) ※クレジットのみ(もしくは出演シーンカット)
    • 第7部 第32話「高嶺の花が俺の嫁! -高崎-」(1976年12月27日) - 遣り手婆
    • 第11部 第14話「河豚にあたった若旦那 -仙台-」(1980年11月17日) - 藤乃屋の女将
    • 第15部 第27話「殿様騙した親不孝者 -大垣-」(1985年7月29日)- 料亭の女将
    • 第18部 第30話「天下の嶮の悪退治 -箱根-」(1989年4月10日)- 探り婆
    • 第20部 第36話「因果が巡る銘刀宗近 -高田-」(1991年7月15日)- 女将
    • 第22部 第3話「天下の嶮の幽霊騒動 -箱根-」(1993年5月31日)- 改め婆
    • 第23部 第5話「涙でついた母の嘘 -追分-」(1994年8月29日)
    • 第24部 第3話「恋しい人は凶状持ち -府中-」(1995年10月2日)
    • 水戸黄門外伝 かげろう忍法帖 第10話「娘忍びを売る男 -人吉-」(1995年7月24日) - 茶店の婆さん
    • 第30部 第1話「初春の旅立ち -水戸・日光-」(2002年1月7日)- 老婆
  • 大岡越前(TBS / C.A.L
    • 第2部
      • 第9話「消えた越前」(1971年7月12日) - 矢場の女
      • 第16話「朝顔」(1971年8月30日)- 長屋のおかみさん
    • 第8部 第15話「厩火事殺人事件」 (1984年10月29日)
    • 第9部 第2話「天下を狙った魔性の女」 (1985年11月4日)
    • 第10部 第22話「駕籠屋が見ていた真犯人」 (1988年8月1日) - お寅
    • 第12部 第9話「妖女が嗤う世継ぎの謎」 (1991年11月25日) - お熊
  • 遠山の金さん捕物帳(NET / 東映)
    • 第13話「白洲で殺された男」(1970年10月4日)- お豊
    • 第41話「それを見た女」(1971年4月18日)- 酌女
    • 第104話「桜吹雪に泣く女」(1972年7月2日)- 玉乃屋の女将
    • 第137話「匂い袋の女」(1973年2月18日)
  • お祭り銀次捕物帳 第10話「人情牢破り」(1972年7月8日 CX)
  • 必殺シリーズ(ABC / 松竹)
    • 必殺仕置人 第24話「疑う愛に迫る魔手」(1973年9月29日)- お峰
    • 助け人走る
      • 第7話「営業大妨害」(1973年12月1日) - おくら
      • 第21話「心中大悲憤」(1974年3月9日) - おくら
      • 第27話「江戸大暗黒」(1974年4月20日) - 女将
      • 第31話「狂乱大決着」(1974年5月18日) - 茶屋のおかみ
      • 第34話「必死大逃走」(1974年6月8日) - 女将
    • 暗闇仕留人 第7話「喰うて候」(1974年8月10日)- ふさ
    • 必殺必中仕事屋稼業
      • 第1話「出たとこ勝負」(1975年) - みつ
      • 第10話「売られて勝負」(1975年) - 女将
    • 必殺仕置屋稼業 第13話「一筆啓上過去が見えた」(1975年9月26日)- おりん
    • 必殺仕業人 第19話「あんた この奥の手どう思う」(1976年5月21日)- 八百屋おかみ
    • 必殺からくり人・血風編 第2話「非道にたてつく紅い刃」(1976年) - お時
    • 新必殺仕置人
      • 第5話「王手無用」(1977年2月18日)- 内儀
      • 第27話「約束無用」(1977年7月22日)- おかみさん
      • 第36話「自害無用」(1977年9月23日)- 女郎屋おかみ
    • 江戸プロフェッショナル・必殺商売人(1978年2月17日~8月18日)- お梶 ※準レギュラー
    • 必殺からくり人 富嶽百景殺し旅
      • 第6話「下目黒」(1978年) - おこう
      • 第8話「甲州犬目峠」(1978年) - およね
    • 翔べ! 必殺うらごろし 第11話「人形が泣いて愛する人を呼んだ」(1979年) - お袖
    • 必殺仕事人
      • 第41話「織技重ね裏返し」(1980年) - おとき
      • 第66話「描き技 絵筆逆手屏風突き」(1980年) - おかん
      • 第76話「詰め技 王手飛車駒落し」(1981年) - 船宿のお内儀
    • 新・必殺仕事人 第22話「主水浮気する」(1981年) - ひさごの女将
    • 必殺仕舞人 (1981年) - おまつ ※レギュラー
    • 必殺仕事人V・激闘編 第8話「初夢千両殺し」(1986年1月17日)
    • 必殺まっしぐら!(1986年)遣り手 ※準レギュラー
  • 暴れん坊将軍シリーズ(ANB / 東映)
    • 吉宗評判記 暴れん坊将軍
      • 第2話「素晴らしき藪医者」(1978年1月14日) - 母親
      • 第119話「女狐が泣いた人情纏 」(1980年7月5日) - 松の局
      • 第143話「俺は天下の鼻つまみ 」(1981年1月3日) - 夜鷹
      • 第168話「天下御免の夫婦喧嘩 」(1981年7月11日) - 老女
      • 第189話「鬼を哭かせた母ごころ 」(1981年12月12日) - おきた
    • 暴れん坊将軍III
      • 第32話「幽霊も泣きます! おんな坂」 - 婆や
      • 第76話「さらば! 愛しき人よ」 - 舟宿の女将
      • 第115話「大岡越前、罷免さる!?」 - 金貸し
    • 暴れん坊将軍IV
      • 第14話「恋の細道、通りゃんせ!」 - 津留
      • 第49話「恋山彦 幻の花嫁!」 - 内儀
      • 第52話「剣鬼が走る! 江戸の闇」 - 遺手姿
    • 暴れん坊将軍V
      • 第3話「狙われた氷の美女」(1993年4月) - おたね
      • 第30話「嵐を呼ぶ三兄弟!」(1993年)-遣り手婆
    • 暴れん坊将軍VI
      • 第19話「五千両の恋泥棒!」(1995年)-おうめ
  • 服部半蔵 影の軍団 第26話「魔境・呪いの横笛」(1980年、KTV / 東映)

他多数。「小柳圭子」へのリンク元参照。

出典[編集]

  1. ^ 『日本映画俳優全集女優編』(1980年、キネマ旬報社)P305
  2. ^ a b c d e f g 小栁圭子【見栄を張るキャスト紹介】”. MotionGallery (2016年2月9日). 2017年11月30日閲覧。
  3. ^ 最後に笑う男”. 日本映画製作者連盟. 2017年11月30日閲覧。
  4. ^ 三つの真珠”. 日本映画製作者連盟. 2017年11月30日閲覧。

外部リンク[編集]