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LOOSE (B'zのアルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
B'z > 作品リスト > LOOSE (B'zのアルバム)
『LOOSE』
B'zスタジオ・アルバム
リリース
録音
ジャンル
時間
レーベル Rooms RECORDS
プロデュース 松本孝弘
チャート最高順位
  • 週間1位(オリコン
  • 1996年度年間3位(オリコン)
  • オリコン歴代アルバムランキング21位
ゴールドディスク
  • 3ミリオン(日本レコード協会[1]
  • B'z アルバム 年表
    • LOOSE
    • (1995年)
    EANコード
    EAN 4938068100805
    『LOOSE』収録のシングル
    1. ねがい
      リリース: 1995年5月31日
    2. love me, I love you
      リリース: 1995年7月7日
    3. LOVE PHANTOM
      リリース: 1995年10月11日
    テンプレートを表示

    LOOSE』(ルース)は、日本の音楽ユニットB'zが1995年11月22日にRooms RECORDSからリリースした8作目のオリジナル・アルバム

    概要

    [編集]

    前作『The 7th Blues』から約1年8か月ぶりのオリジナル・アルバム。

    通常盤のみの発売で、ブックレット(写真集)が付属しており、ブックレットとCDケースを入れる紙製の三方背スリーブケースも付属している。

    「B'zは2人」という原点に立ち返って制作され、大きなターニングポイントとなった作品。アルバムジャケットもこれに則り、白い背景にメンバー2人が被写体になっているシンプルなものとなっている[2]

    本作制作前に、制作スタッフ集団だった「B+U+M」を解散し、メンバー(松本孝弘稲葉浩志)の2人が制作の中心となりサウンドを構築した。本作から稲葉もアレンジャー(編曲)としてサウンド作りから参加、池田大介もアレンジャーとして初参加している。

    また、ハワイでのプリプロも行われ、そこでは4曲が制作された。

    本作からアルバムに入るシングル曲の収録数が変わり、「ねがい」、「love me, I love you」、「LOVE PHANTOM」の3曲が収録されている[注 1]。ただし、前年に発売された「MOTEL」は未収録となった。

    前作『The 7th Blues』に引き続き歌詞カードには曲ごとに松本が使用したギターが記載されている。

    演奏時間が3分台の曲が多数収録されるようになったのも本作からである。また、5分を超える曲が存在しない初めての作品でもある[注 2]

    B'zのアルバムで初めて累計売上300万枚を達成し、オリジナル・アルバムでは最高売上を記録した。また初動売上は133.6万枚、3度目の歴代最高初動売上を記録した。

    第10回日本ゴールドディスク大賞でグランプリ・アルバム賞を受賞した[3]

    2018年に結成30周年記念として『DINOSAUR』までのオリジナル・アルバムと共にアナログレコード化された[4]

    収録曲

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    CD
    全作詞: 稲葉浩志(#14を除く)、全作曲: 松本孝弘。
    #タイトル作詞作曲・編曲編曲時間
    1.「spirit loose」稲葉浩志(#14を除く)松本孝弘松本孝弘
    2.「ザ・ルーズ」稲葉浩志(#14を除く)松本孝弘松本孝弘・稲葉浩志・池田大介
    3.ねがい ("BUZZ!!" STYLE)」稲葉浩志(#14を除く)松本孝弘松本孝弘・稲葉浩志
    4.「夢見が丘」稲葉浩志(#14を除く)松本孝弘松本孝弘・稲葉浩志
    5.「BAD COMMUNICATION (000-18)」稲葉浩志(#14を除く)松本孝弘松本孝弘・稲葉浩志
    6.「消えない虹」稲葉浩志(#14を除く)松本孝弘松本孝弘・稲葉浩志・池田大介
    7.love me, I love you (with G Bass)」稲葉浩志(#14を除く)松本孝弘松本孝弘・池田大介
    8.LOVE PHANTOM稲葉浩志(#14を除く)松本孝弘松本孝弘・池田大介
    9.「敵がいなけりゃ」稲葉浩志(#14を除く)松本孝弘松本孝弘・明石昌夫
    10.「砂の花びら」稲葉浩志(#14を除く)松本孝弘松本孝弘・稲葉浩志
    11.「キレイな愛じゃなくても」稲葉浩志(#14を除く)松本孝弘松本孝弘・稲葉浩志・池田大介
    12.「BIG」稲葉浩志(#14を除く)松本孝弘松本孝弘・稲葉浩志
    13.「drive to MY WORLD」稲葉浩志(#14を除く)松本孝弘松本孝弘・稲葉浩志
    14.「spirit loose II」(Secret Track)稲葉浩志(#14を除く)松本孝弘松本孝弘
    合計時間:

    楽曲解説

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    1. spirit loose
      • 当初はレコーディング・ブース内の10箇所にラジカセを設置して録音していたが、音が悪く断念したという話がある[5]
      • 松本によるエレクトリック・ギターの伴奏と、稲葉のシャウトだけで構成されている。曲の終了と同時に「ザ・ルーズ」へと続く。
      • ブックレットに歌詞は記載されていないが実際には歌詞(全英詞)が存在し、ブックレットにも「作詞:稲葉浩志」と表記されている。
    2. ザ・ルーズ
      • ハワイで制作された楽曲[6]
      • アルバムタイトルの正式な読みは「ルース」だが、こちらには濁点が付いている。
      • 歌詞は家庭教師アルバイトをしていた大学生時代の稲葉の経験をモチーフにしており[6]、「授業はサボりたい」、「家賃なんて払いたくない」など愚痴っぽいフレーズが多数登場する。また、「ファミコン」という単語、ブックレットに記載されていない台詞やラップがあるのも特徴。
    3. ねがい ("BUZZ!!" STYLE)
      • 16thシングルのアルバムバージョン。
      • 同年に行われたツアー『B'z LIVE-GYM Pleasure '95 "BUZZ!!"』で披露されたアレンジで、シングルバージョンよりもロック色が強くなっている[7]
      • ライブでシングルバージョンを演奏する場合でも、イントロのピアノはこのアルバムバージョンを用いることがほとんどである。
    4. 夢見が丘
    5. BAD COMMUNICATION (000-18)
      • 1stミニ・アルバム『BAD COMMUNICATION』収録曲のリメイクバージョン。
      • 前年に行われた『B'z LIVE-GYM '94 "The 9th Blues"』で披露されたアコースティック・バージョンが元になっている[10]
      • 000-18」とは、本曲で使用しているマーティンの「000-18」(トリプル・オー・エイティーンと読む)というアコースティック・ギターに由来する[10]
      • キーは原曲より半音高いホ短調に設定されており、原曲にあった3番はカットされ、演奏時間も短くなっている。
      • 一部歌詞カードと歌唱が異なる部分があり、歌詞カードに注意書きがされている。
      • "BUZZ!!" THE MOVIE』のエンドロールに本曲が使われている。
      • 後年の一部のライブではこのバージョンのギターリフを取り入れたアレンジで演奏されている[注 3]
    6. 消えない虹
      • ピアノを中心に構成されたバラードで、B'zの楽曲では最もギターが使用されていない曲の一つ。
      • ハワイでのプリプロ終盤に制作された[6]
      • ファンからの人気が高く、ベスト・アルバム『B'z The Best "Treasure"』の収録曲を決めるファン投票では25位となり[11]収録を逃したが、『B'z The Best "ULTRA Treasure"』では28位となり収録された[8]。また、バラード・ベスト・アルバム『The Ballads 〜Love & B'z〜』にも収録されている。
      • DVD『"BUZZ!!" THE MOVIE』では、エンドロールにて全英詞のデモバージョンを聴くことができる。
    7. love me, I love you (with G Bass)
      • 17thシングルのアルバムバージョン。
      • 「with G Bass」の「G」は「Great(グレート)」と、金髪Golden hair)だったサポートメンバー明石昌夫を意味する[12]
      • 「アルバムでは雰囲気を変えたい」ということから、ベース打ち込みから生音に差し替えられ、ギターの音が大きくなっている[13]ほか、コーラスが一部追加されている。
      • ライブではこのバージョンのコーラスが使用される。
    8. LOVE PHANTOM
      • 18thシングル。
    9. 敵がいなけりゃ
    10. 砂の花びら
      • 前曲「敵がいなけりゃ」と共にライブ未演奏。
    11. キレイな愛じゃなくても
    12. BIG
      • アコースティック・ギターと打ち込みだけで作られた曲だが、アレンジはアメリカン・ロック調など数パターン存在していた[12]
      • 歌詞は曲名の通り、自分の周りに起きた様々な出来事をきっかけに「明日を大きく生きる」と決意する男を歌っている。
      • MVも制作されており、赤いオープンカーを運転しながら歌う稲葉と、そのオープンカーに乗りながらギターを弾く松本の映像で構成されている。
      • アルバムツアー以降長らく演奏されていなかったが、2023年に行われたツアー『B'z LIVE-GYM Pleasure 2023 -STARS-』で約27年ぶりに演奏された[14][15]
    13. drive to MY WORLD
      • ハワイで制作された楽曲[6]
      • ギターとオルガンが楽曲全体の色を特徴付けており、バンド色の強い楽曲・編曲。
    14. spirit loose II
      • シークレットトラック
      • エレクトリック・ギターとフットステップだけで作られたインストゥルメンタル
      • 本曲は、パッケージなどに記載されておらず[注 5]シークレットトラック扱いされているが、日本レコード協会へ正式な曲名を申請しなくてはいけないため曲名が付けられた。
      • 台湾版、香港盤でもこの曲名が付けられている。なお、BGV.JP内で配信された『LOOSE』でも、14曲目は「spirit loose II」とされている[16]
    15. ねがい (LIVE ver.)
    16. LOVE PHANTOM (LIVE ver.)
      • 台湾盤、香港盤にのみ収録されているボーナス・トラック。音源は過去の映像作品のもの。

    参加ミュージシャン

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    ライブ映像作品

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    シングル曲については各作品の項目を参照

    夢見が丘

    BIG

    脚注

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    注釈

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    1. ^ 以前はアルバムの全体像を重視し、年に2枚程度出されるシングルのうちアルバムの発売前に出る先行シングルしかアルバムに入っていなかったが、本作は制作期間が同じだったことから収録となった。
    2. ^ ただし、「ねがい ("BUZZ STYLE")」は空白を含め5分超となる。本作以後、『GREEN』、『THE CIRCLE』、『MAGIC』、『EPIC DAY』は5分を超える曲が存在しない
    3. ^ B'z LIVE-GYM Pleasure '97 "FIREBALL"』、『B'z LIVE-GYM '99 "Brotherhood"』、『B'z LIVE-GYM The Final Pleasure "IT'S SHOWTIME!!"』など
    4. ^ 現在、明石が最後にB'zの作品で編曲に関わったのは、契約終了後の2000年に手掛けた「UBU」(29thシングル『juice』2nd Beat)である。
    5. ^ 記載されている曲名は「spirit loose」から「drive to MY WORLD」までの13曲。

    出典

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    1. ^ 5月度「ゴールド・アルバム」他認定作品」『The Record』第440号、日本レコード協会、1996年7月1日、5頁。 
    2. ^ mfm I 2013, p. 222.
    3. ^ 第10回日本ゴールドディスク大賞 / Gold Disc Hall of Fame 10th|THE GOLD DISC”. 日本レコード協会. 2019年10月27日閲覧。
    4. ^ “B'z、アルバム全20作品をアナログ化。大型エキシビションで販売”. rockin'on.com (ロッキング・オン). (2018年3月22日). https://rockinon.com/news/detail/174432 2018年11月10日閲覧。 
    5. ^ mfm I 2013, p. 224.
    6. ^ a b c d B'z The Book 1998, p. 33.
    7. ^ 『music freak magazine & Es Flash Back B'z XXV Memories II』エムアールエム、2013年、120頁。 
    8. ^ a b “B'z The Beat “ULTRA Treasure”リクエスト集計最終結果 TOP30”. BARKS (ジャパンミュージックネットワーク株式会社). (2008年7月16日). https://www.barks.jp/news/?id=1000041791 2019年11月23日閲覧。 
    9. ^ B'z無観客配信ライブ「B'z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day2」レポート”. ローソンチケット. 株式会社ローソンエンタテインメント. 2020年11月17日閲覧。
    10. ^ a b mfm I 2013, p. 252.
    11. ^ mfm I 2013, p. 237.
    12. ^ a b mfm I 2013, p. 251.
    13. ^ mfm I 2013, p. 11.
    14. ^ “B’z、無数の“STARS”と分かち合った35年分の思い「皆さんこそがB’zにとって最大のHERO」”. 音楽ナタリー (株式会社ナターシャ). (2023年9月27日). https://natalie.mu/music/news/542348 2023年9月27日閲覧。 
    15. ^ “【ライブレポート】B'z、何が起ころうとも変わらぬ誠実さと誉れ高きプロ意識”. BARKS (ジャパンミュージックネットワーク株式会社). (2023年9月27日). https://www.barks.jp/news/?id=1000240306 2023年9月27日閲覧。 
    16. ^ B'z | LOOSE”. Musing. ビーイング. 2020年10月24日閲覧。

    参考文献

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    • 『Treasure : B'z Chronicle 1988〜1998 10th anniversary special issue』ROOMS RECORDS、1998年9月20日。 
    • 『music freak magazine & Es Flash Back B'z XXV Memories I』エムアールエム、2013年。 

    外部リンク

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