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Peach Aviation

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ANAグループ > Peach Aviation
ピーチ
Peach
IATA
MM
ICAO
APJ
コールサイン
AIR PEACH
法人番号 7120101047384 ウィキデータを編集
設立 2011年2月10日
ハブ空港 関西国際空港
成田国際空港
中部国際空港
新千歳空港
仙台空港
福岡空港
那覇空港
マイレージサービス なし
会員ラウンジ なし
親会社 ANAホールディングス
保有機材数 34機(2020年3月現在)
代表者 森健明代表取締役CEO[1]
外部リンク https://www.flypeach.com/
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Peach・Aviation株式会社
Peach Aviation Limited
Peach・Aviationロゴ
ピーチ・アビエーションのエアバスA320-200
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
549-8585
大阪府泉南郡田尻町泉州空港中1番地
エアロプラザ3階
北緯34度26分11.2秒 東経135度14分32.2秒 / 北緯34.436444度 東経135.242278度 / 34.436444; 135.242278座標: 北緯34度26分11.2秒 東経135度14分32.2秒 / 北緯34.436444度 東経135.242278度 / 34.436444; 135.242278
本店所在地 549-8585
大阪府泉佐野市泉州空港北1番地
北緯34度26分16秒 東経135度14分38秒 / 北緯34.43778度 東経135.24389度 / 34.43778; 135.24389
設立 2011年2月10日
(A&F・Aviation株式会社)
業種 空運業
法人番号 7120101047384 ウィキデータを編集
事業内容 航空運送事業(国内線・国際線)
代表者 森健明代表取締役CEO
資本金 1億円[2]
売上高 386億7900万円
(2022年3月期)[3]
営業利益 △398億5100万円
(2022年3月期)[3]
経常利益 △387億9000万円
(2022年3月期)[3]
純利益 △535億6800万円
(2022年3月期)[3]
総資産 512億2700万円
(2022年3月31日現在)[3]
従業員数 1878名(2022年6月1日現在)[2]
決算期 3月31日
主要株主 ANAホールディングス 77.9%
First Eastern Aviation Holdings Limited 7.0%
株式会社INCJ 15.1%[4]
外部リンク https://www.flypeach.com/
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本社が入居する関西国際空港エアロプラザ

Peach Aviation株式会社(ピーチ・アビエーション[5]、登記上の商号: Peach・Aviation株式会社[6]: Peach Aviation Limited[7])は、関西国際空港を拠点とする日本格安航空会社(LCC)である。ブランド名をPeach(ピーチ)としている。ANAホールディングス連結子会社

日本航空(JAL)系のLCCであるジェットスター・ジャパンとともに国内を代表するLCC。2019年10月に同じANAグループのLCCであったバニラ・エア(Peach Aviationの完全子会社)と経営統合したことにより、日本国内では最大規模を誇るLCCに成長した。

歴史

2011年2月10日A&F・Aviation株式会社として設立され[8]、5月24日にPeach・Aviation株式会社に商号変更した[9]

当初は全日本空輸(当時)と香港投資会社「ファーストイースタン・インベストメントグループ(FE, First Eastern Investment Group 第一東方投資集団)」の共同事業として計画され[10]産業革新機構(官民出資の投資ファンド)が資本参加している[11]。出資額の総計は資本金と準備金をあわせて約150億円(2011年11月30日時点)[12]で、就航開始後3年目での黒字化を目指すとしていた[13]

2レターコード"MM"は、ピーチの和訳である「桃(MoMo)」、3レターコード"APJ"は「Air Peach Japan」に由来する[14]

桃色紫色の中間色のフーシア色を基調にしたデザインや、機内アナウンスで関西弁などの方言が使われることもある[15][16]のが特徴的である。

トータル・ブランディングはシー・アイ・エーが担当し[9]、また、アドバイザーとしてライアンエアーの元会長パトリック・マーフィー(Patrick Murphy)を迎えている[17]

物販店「Fuchsia by peach」

Peachの大株主であるファーストイースタン・インベストメントグループの会長である諸立力は、2016年9月に「現在のピーチ・アビエーションの企業規模であれば、単独での上場が可能」との見解を示し、具体的な計画はこれからだとしつつ、香港または日本の市場への新規上場による株式公開の実施を検討すると公表した[18]

2017年4月13日、筆頭株主のANAホールディングスは、産業革新機構とファーストイースタンから一部株式を取得して出資比率を67%に引き上げ、連結子会社化した[注釈 1][23][24]。2018年4月には、ANAホールディングスの出資比率を77%に引き上げる[4]。ANAグループの各社とはコードシェアマイレージサービスの連携などは行っていないが、グランドハンドリングの委託[25]や乗務員の訓練[26]など、多方面においての協力関係がある。なお、その後、2021年8月27日より国内線の一部便にてANAとコードシェアを開始した。

2018年3月22日、同じANAホールディングス傘下のバニラ・エアと統合することを発表[27]、翌2019年11月1日付で統合を完了した[28]合併ではなく、統合後の旧バニラ・エアは別途清算されている)。

沿革

  • 2010年平成22年)
    • 9月9日 - 全日本空輸とファーストイースタン・インベストメントグループとの間で、格安航空会社に関する共同事業開始の基本合意書を締結[29]
  • 2011年 (平成23年)
    • 2月1日 - 全日本空輸とファーストイースタン・インベストメントグループとの間で、株主間協定を締結。
    • 2月10日 - A&F・Aviation株式会社(エーアンドエフ・アビエーション)として設立。社名は株主の2者“All Nippon Airways and First Eastern Investment Group”に由来している[30] [注釈 2]
    • 2月14日 - 運航機材としてA320が選定されたことをエアバス社が発表[31]
    • 3月31日 - 産業革新機構が1,000万円(33.3%)を出資したことを発表。
    • 4月13日 - 国土交通省に対して、航空法に基づく航空運送事業の経営に関する許可を申請。
    • 5月24日 - 商号をPeach・Aviation株式会社(ピーチ アビエーション)に変更するとともに、本社を東京都港区東新橋汐留シティセンターから大阪府泉佐野市の関西国際空港に移転[32]。また、ブランド名「Peach」(ピーチ)と機体デザインを発表[33]
    • 7月7日 - 航空法に基づく航空運送事業の経営に関する許可を取得[34]
    • 10月17日 - 国土交通省から「混雑空港(関西国際空港)を使用して運航を行うことの許可」を取得[35]
    • 12月27日 - 初便就航日となる2012年3月1日から同月24日分の搭乗予約の受付を開始[36][37]
  • 2012年 (平成24年)
  • 2013年 (平成25年)
  • 2014年 (平成26年)
  • 2015年 (平成27年)
  • 2016年 (平成28年)
    • 2月5日 - 東京/羽田 - 仁川線を就航[68]
    • 2月20日 - 那覇 - 東京/成田線を就航[69]
    • 6月14日 - 平成28年3月期の決算を発表。営業収入は前期比29%増の479億3,900万円、当期純利益は157%増の27億4,400万円で、3年連続増収増益。累積損失の一掃を達成した。格安航空会社として異例の利益率と黒字額であり、軌道に乗ったとされた。
    • 11月1日 - 大阪/関西 - 上海/浦東線を就航[70]
    • 11月2日 - 東京/羽田 - 上海/浦東線を就航[70]
  • 2017年 (平成29年)
    • 2月19日 - 那覇 - バンコク(スワンナプーム)線を就航[71][72]
    • 3月3日 - 那覇空港貨物ターミナル内に運航本部沖縄事務所を開設[73]。あわせて沖縄事務所にも今後、スタッフや客室乗務員を常駐させ、事務所全体で50人体制にする予定であることを公表[73]
    • 4月13日 - ANAホールディングスの連結子会社となる。
    • 9月24日 - 仙台 - 札幌/新千歳[74]、札幌/新千歳 - 福岡並びに台北/桃園線に就航[75][76]
    • 9月25日 - 仙台 - 台北/桃園線に就航[77]
    • 10月28日 - 沖縄/那覇 - 香港線を運休。
  • 2018年(平成30年)
  • 2019年(平成31年・令和元年)
    • 1月1日 - ANAホールディングスからバニラ・エアの全株式を譲渡され、完全子会社化する[81]
    • 4月25日 - 札幌/新千歳 - ソウル/仁川線を就航[82]
    • 6月1日 - 東京/成田 - 沖縄/那覇線に就航。
    • 6月28日 - 沖縄/那覇 - 香港線を再開。
    • 9月1日 - 東京/成田 - 札幌/新千歳線を再開。
    • 10月1日 - 東京/成田 - 奄美線に就航。
    • 10月26日 - 札幌/新千歳 - ソウル/仁川線を運休。
    • 10月27日 - 東京/成田 - 台北/桃園線並びに高雄線を就航。成田空港第1ターミナルから第3ターミナルへ移転。
    • 11月1日 - バニラ・エアとの統合が完了[28]
    • 11月25日 - 福岡 - 台北/桃園線を就航。
    • 12月26日 - 大阪/関西 - 奄美線、東京/成田 - 石垣線に就航。
  • 2020年 (令和2年)
    • 1月6日 - 大阪/関西 - 釜山線を運休。
    • 8月1日 - 東京/成田 - 宮崎線、釧路線に就航。
    • 10月25日 - 成田空港第3ターミナルから国内線・国際線とともに第1ターミナルへ再移転。同時に札幌/新千歳 - 沖縄/那覇線並びに仙台 - 沖縄/那覇線を就航開始。
    • 12月25日 - 中部国際空港第1ターミナル就航。名古屋/中部 - 札幌/新千歳線、仙台線を就航開始予定。これによりPeachも三大都市圏(東京/成田、大阪/関西、名古屋/中部)全てに就航することになった。
  • 2021年(令和3年)
    • 1月22日 - 名古屋/中部 - 沖縄/那覇線、石垣線に就航。
    • 2月10日 - 東京/成田 - 女満別線に就航。
    • 2月19日 - 東京/成田 - 大分線に就航。
    • 7月1日 - 大阪/関西 - 女満別線に就航[83]
    • 8月27日 - 東京/成田 - 札幌/新千歳線、福岡線、沖縄/那覇線、名古屋/中部 - 札幌/新千歳線、沖縄/那覇線においてANAとコードシェア便開始[84]
  • 2022年(令和4年)  
    • 2月4日 - 大阪/関西 - 釧路線にて貨物の搭載を開始(釧路発の木金日の週3便のみ)。
    • 10月30日 - ANAとのコードシェアを休止。

運航機材

機体のデザインは、ニール・ディナーリによるものである[85]

当面はオペレーショナルリースにより、ナローボディジェット機エアバスA320-200)10機についてメーカーとの導入覚書を締結しており[86]、2011年11月4日に初号機(JA801P)を受領[87]。2013年6月時点ではこのうち9機を受領、残りの1機については2013年夏季[88]に受領をした。なお、発足当初就航開始後5年以内に16機まで増強する計画[13]とし、ほか、CEOのインタビューでは2016年度までに16機から20機まで保有機数を増加させることが目標である旨を発言[89]していたが、2012年12月時点で2013年下期から2015年下期までに7機を導入し17機体制を確立する予定[90]とした。

2013年3月に SMBC Aviation Capital と2013年12月より2015年11月までの間に、エアバスA320-200シリーズ(A320-214) 7機の供給を受けるリース契約を締結した[91]

機内の座席は4号機(JA804P)から薄型のものに変更されている。

2013年7月30日に特別デザイン機としてまず8号機と9号機が期間限定でマルチクリエーターの内藤ルネのキャラクターをデザインしたラッピング機を投入、後日7号機も同デザインを施した。

2013年9月11日には篠田麻里子とのコラボレーションを発表し、9月28日には会社として公認のCA(CompanyAmbassador)として限定的に定期便に搭乗する事と特別デザイン機を期間限定で運航すると発表し、後日愛称を公募で「MARIKO JET」として5号機に特別デザインが施された。

10号機については、同年4月に仙台線が就航したことを記念し、機体の愛称を東北地方の小中学生から公募した結果、「WING of TOHOKU」の愛称がつけられた[88]

2015年に就航3周年にあたり井上慎一CEOは取材で今後の機材計画について、「2015年末で16機から17機」と述べた。長距離路線で燃料消費を改善する翼端の「シャークレット」については、「環境を見ながら適切な意思決定をしていく。われわれが目指すのは、コストがあがらない工夫。その1点だ」と語り、「シャークレット導入が有効であるなら採用する。コストが上昇するのに、盲目的には採用しない」との見解を語った[92]

2015年6月16日パリで開催されたパリ航空ショーにおいて、3機のエアバスA320-200を購入する契約をエアバス社と締結し、2016年以降順次受領し、2017年度末までに20機体制での運航を目指すと発表。これまでの17機(導入予定含む)についてはリースにて調達していたが、今回の3機が初めての自社購入での調達となる[93]

2015年11月現在、17の機材のうち15機を5社からオペレーティングリースで調達しており、2機については当初オペレーティングリースでの調達であったが、現在は終了し自社保有となっている。

2016年9月13日、井上CEOは2020年までに現在の17機の態勢から35機〜40機に増やしていく事を明らかにした[94]

2016年11月18日、10機のエアバスA320neoと3機のA320ceoを購入する契約をエアバス社と締結し、2019年夏までにA320neo初号機を受領、既存のA320ceo18機を更新すると発表した。A320neoの導入は日本のLCCでは初となる。3機のA320ceoは2018年度中に全機受領し事業拡大に使用する。井上CEOは「A320neoはピーチに高い競争力をもたらす」と述べ、機材数は2020年に35機以上、将来的には100機体制を目指す考えを示した。[95][96][97]

2017年7月、国土交通省航空局機体記号の予約登録が「JA850P」まで2017年7月に申請されている[98]

2018年7月17日に、2016年11月契約された、10機のA320neoの発注のうち、2機がA321LRに変更される。[99]

2019年1月29日、親会社ANA HDはANAグループのLCC事業を担うPeachの成長を支える主力機材として自社発注とは別にA320neo18機も追加発注する[100]

2019年6月18日、自社発注分neo、LRの搭載エンジンを同社運用ceoと同じメーカーのCFMインターナショナルLEAP-1Aエンジン導入契約を締結[101]

2019年にバニラ統合によるバニラ運用機移籍に際して、対象機は塗装変更及び内装、操縦機器などをピーチ仕様に改装するため、一時リース会社に返却されエアバス・グループ系の整備会社にて数ヶ月間整備のため運用を離れることとなり、統合に伴う運休が発生していて、バニラ運用15機中12機を同年度内に改修、残り3機はANA返却を予定している[102]

2020年8月日本初CFM LEAPエンジンを装備したA320neoが仏トゥールーズで初飛行し、9月26日に引き渡され、9月29日に関西空港に到着した[103]

2021年12月8日、日本初エアバスA321LR(JA902P)を受領。同月20日に関西国際空港に到着し、当初2022年2月からの路線投入を予定していたが冬季降雪などによる機材運用に余裕を持たすため同月28日から就航した。今後5機を受領予定である。[104][105][106][107]

運用機材

  • A320-214(180席/CFMI CFM56-5B4/3エンジン) 13機
  • A320-214WL(180席/CFMI CFM56-5B4/3エンジン) 9機
  • A320-251N(188席/CFMI LEAP-1A26エンジン) 9機
  • A321-251NX(218席/CFMI LEAP-1A32エンジン) 2機
Peach Aviationの運用中機材一覧(2022年現在[108][109]
型式 機体記号 製造番号 受領日 備考
エアバス A320-214 JA815P 6640 2015年06月25日 ケツメイシの写真を貼り付けた特別塗装機「KTMジェット」(期間限定2016.12-2017.08)
JA816P 6674 2015年07月24日 艦隊これくしょん -艦これ- ラッピング機(期間限定2017.05-10)[110]/内藤ルネ ラッピング機 (期間限定2018.04.25から約1年間)[111]
JA817P 6824 2015年11月19日 フォルクスワーゲン ラッピング機(期間限定2016.11-2018.07)
JA818P 7370 2016年10月28日
JA819P 7701 2017年06月21日
JA820P 7971 2017年12月01日 大阪・関西万博誘致の特別塗装機「HONA IKOKA!」号(2018.05-2018.12)[112]
JA821P 8396 2018年07月23日
JA822P 8504 2018年12月18日
JA823P 8646 2018年12月19日
エアバス A320-214WL JA824P 8835 2019年03月22日 バニラ発注、リクライニング固定(プレリクライニング)シート[113]
エアバス A320-214 JA825P 8847 2019年04月15日 リクライニング固定(プレリクライニング)シート
JA826P 8892 2019年09月17日
JA827P 8986 2019年06月07日
JA828P 9081 2019年07月22日 リクライニング固定(プレリクライニング)シート 太平電業特別機
エアバスA320-214WL JA06VA 6320 2019年11月01日
(2014年11月03日)
バニラ移管、2019年6月14日一時リース返却、登録F-WHUH変更、改修
JA09VA 7080 2020年02月03日
(2016年04月20日)
バニラ移管、2019年7月5日一時リース返却、登録F-WHUM変更、改修
JA10VA 7411 2019年11月15日
(2016年10月30日)
バニラ移管、2019年8月2日一時リース返却、登録F-WHUS変更、改修
JA11VA 7426 2019年12月17日
(2016年12月16日)
バニラ移管、2019年9月13日一時リース返却、登録F-WHUT変更、改修
JA12VA 7543 2020年12月02日
(2017年02月23日)
バニラ移管、2019年12月6日一時リース返却、登録F-WXAJ変更、改修
JA13VA 7816 2019年09月20日
(2017年08月10日)
バニラ移管、2019年4月22日一時リース返却、登録F-WHUV変更、改修
「OSSAN'S LOVE JET」特別機(期間限定2019.11-12)
JA14VA 7966 2020年01月09日
(2017年12月15日)
バニラ移管、2019年9月27日一時リース返却、登録F-WXAF変更、改修
JA15VA 8125 2020年02月17日
(2018年03月20日)
バニラ移管、2019年10月25日一時リース返却、登録F-WXAH変更、改修
エアバスA320-251N JA201P 10131 2020年09月26日 初期導入A320ceoと順次入れ替え、リクライニング固定(プレリクライニング)シート
JA202P 10279 2021年04月25日
JA203P 10356 2021年01月11日
JA204P 10392 2021年01月19日
JA205P 10411 2021年04月22日
JA206P 10591 2021年10月19日
JA207P 10502 2022年03月08日
JA208P 10774 2022年03月29日
JA209P 11024 2022年10月 日
エアバスA321-251NX JA901P 10458 2022年06月02日
JA902P 10628 2021年12月23日 2021年12月28日から主に国内幹線に就航

発注機材

内訳は需要動向で変更の可能性あり(2022年現在[114]

退役機材

Peach Aviationの退役機材一覧[115]
型式 機体記号 製造番号 受領日 退役日 退役後登録レジ 備考
エアバス A320-214 JA801P 4887 2011年11月04日 2019年05月03日 F-WXAP 公募により「Peach Dream号」の愛称が付与されていた[116]
JA802P 4936 2011年12月17日 2019年09月02日[117] F-WXAR
JA803P 5015 2012年02月21日 2019年10月25日 F-WXAS
JA804P 5166 2012年06月19日 2020年03月13日 F-WXAT 二代目 内藤ルネ ラッピング機 (期間限定2015.03-2015.11) 扶桑社 新刊雑誌 Violetta×RUNE コラボ企画
JA805P 5304 2012年10月06日 2020年06月12日 F-WTBF 機体に篠田麻里子の顔写真を貼り付けた特別塗装機として「MARIKO JET」の愛称が付与されていた[118]。(期間限定2013.10-2014.05)
2018年3月24日朝福岡空港にて前輪2輪ともパンクしたため重大インシデント認定され当面調査及び整備のため一時運航休止除外[119][120]、修繕後復帰
JA806P 5384 2012年11月29日 2021年04月20日 N203NV
JA807P 5440 2013年01月26日 2020年10月09日 F-WXAV 内藤ルネ ラッピング機 (期間限定2013.08-2013.10)
JA808P 5540 2013年04月10日 2020年11月24日 F-WXAW 内藤ルネ ラッピング機 (期間限定2013.07-2014.07)
JA809P 5640 2013年06月14日 2021年03月10日 F-WXAY 内藤ルネ ラッピング機 (期間限定2013.07-2013.12)
JA810P 5724 2013年08月07日 2021年03月24日 F-WXAZ 公募により「WING of TOHOKU」の愛称が付与されている[121]
JA811P 5874 2013年12月06日 2021年08月31日 F-WXAR かんぽ生命保険キャラクター「かんぽくん」を貼り付けた特別塗装機「かんぽくんJET」(期間限定2019.01-04)[122]
JA812P 6004 2014年03月12日 2021年11月22日 F-WXAS 命名権により「わかやま紀州館 関西空港店号」と命名(期間限定2015.10.01-10.31)[123]
JA813P 6107 2014年06月04日 2022年02月21日 OE-LDI
JA814P 6335 2014年11月12日 2022年08月01日 OE-IDD
エアバスA320-214WL JA04VA 6257 2019年07月17日
(2014年09月25日)
2022年05月23日 OE-IWW バニラ移管、2019年4月19日一時リース返却、登録F-WHUE変更、改修
JA05VA 6282 2021年02月09日
(2014年10月07日)
2022年06月29日 OE-IOL バニラ移管、2019年12月13日一時リース返却、登録F-WXAK変更、改修
JA07VA 6422 2020年03月04日
(2015年01月15日)
2022年10月 日 OE-IBS バニラ移管、2019年10月18日一時リース返却、登録F-WXAG変更、改修
JA08VA 6447 2020年12月17日
(2015年02月05日)
2022年10月 日 OE-IBF バニラ移管、2019年11月22日一時リース返却、登録F-WXAI変更、台湾にて改修 「バニラエア Fly Peach to AMAMI」特別機(期間限定2021.03.05-2022.10.06)

就航路線

国内線

2021年10月31日現在

※東京/成田 - 札幌/新千歳線、福岡線、沖縄/那覇線、名古屋/中部 - 札幌/新千歳線、沖縄/那覇線の一部便は全日本空輸(ANA)とのコードシェア便[124]であったが、2022年10月30日以降の便はコードシェアを中止した[125]


主要就航路線一覧
× 千歳
× × × 仙台
× 成田
× × 中部
関西
福岡
× 那覇
石垣

成田-女満別、釧路、長崎、大分、宮崎、鹿児島、奄美

関西-女満別、釧路、新潟、長崎、宮崎、鹿児島、奄美


全日本空輸ANA Cargoとの協業によって順次以下の航空貨物取り扱いを開始[126](一便あたり800kg制限、路線を限定して最大1500kgまで)

  • 福岡 - 札幌/新千歳、沖縄/那覇(2020年11月から開始)
  • 東京/成田 - 札幌/新千歳、大阪/関西、福岡、沖縄/那覇(2020年12月から開始、国際貨物の国内保税転送)
  • 大阪/関西 - 札幌/新千歳、沖縄/那覇、名古屋/中部 - 札幌/新千歳(2021年2月から開始)
  • 札幌/新千歳 - 沖縄/那覇(2021年7月から開始)

国際線

大韓民国の旗 大韓民国

香港の旗 香港

  • 大阪/関西 - 香港
  • 沖縄/那覇 - 香港

中華人民共和国の旗 中国中華人民共和国

タイ王国の旗 タイ

中華民国の旗 台湾中華民国

  • 大阪/関西 - 台北/桃園高雄
  • 沖縄/那覇 - 台北/桃園、高雄
  • 東京/羽田 - 台北/桃園
  • 札幌/新千歳 - 台北/桃園
  • 仙台 - 台北/桃園
  • 東京/成田 - 台北/桃園、高雄
  • 福岡 - 台北/桃園
台北・桃園空港のピーチカウンター(エバー航空委託当時)

過去の運航路線

  • 沖縄/那覇 - 石垣(2013年9月13日 - 2014年8月31日)
  • 札幌/新千歳 - ソウル/仁川(2019年4月25日 - 2019年10月26日)
  • 大阪/関西 - 釜山(2013年9月13日 - 2020年1月6日)
  • 沖縄/那覇 - ソウル/仁川(2015年9月4日 - 2020年3月28日)
  • 大阪/関西 - 松山(2014年2月1日 - 2020年3月28日)

将来構想

将来の就航路線拡大構想については、代表取締役CEOの井上慎一がメディアへのインタビューや記念式典など折に触れて語っている。

2012年9月、同年度内に大阪/関西発着の中華人民共和国(中国)路線開設の意向を示した[127]。さらに福岡および沖縄/那覇発着の国際線にも関心を示しており、2013年に沖縄/那覇から中国およびベトナム路線、2014年に福岡から韓国および中国路線の開設を検討している[128]

2012年10月に就航した関西 - 那覇の就航セレモニーでは、那覇空港を関西国際空港に次ぐ第2の拠点とするとしており、2013年度から同空港発着の国内線および国際線を展開していくとした。但し、同空港のLCCターミナル内にはCIQが設置されていないことから今後、設置を働きかけていくとしている[129]

2013年1月、同年秋から那覇空港発着の国際線を開設する意向を示した。香港、台湾などを軸に検討するという[130]

2013年2月、早ければ同年秋から就航予定の那覇空港発着国際線について、東南アジアを検討していることを明らかにした。タイバンコクベトナムハノイホーチミンを軸に調整していると言う[131]

2013年6月、新石垣空港で行われた石垣線の就航記念セレモニーの際、2013年夏期受領予定の10号機をもって関西国際空港の駐機能力の限界に達することにふれ、改めて那覇空港を関西国際空港に次ぐ第2の拠点とする意向を示した[132]

2014年1月21日に同年7月に就航する那覇 - 福岡線開設時に那覇空港に機材を1機常駐させハブ化運用を開始すると正式に発表した[133][134]

2015年1月、一部報道で羽田空港国際線の深夜早朝発着枠を使用した台北線就航の報道が出て、国土交通省は申請は出されていないが個別案件には、有効的に活用できるかどうかという観点から検討すると太田昭宏国土交通大臣が会見で述べ羽田国際線就航の可能性が挙げられている[135]

2015年2月10日に同年夏ダイヤから成田空港から札幌、福岡へ就航し、成田空港を関空、那覇に続く第3の拠点として機材を夜間駐機(ナイトステイ)できる拠点(ハブ)化を見据えて成田路線の拡充を進めると発表[136]

2015年2月14日シンガポールで開催されたAviation Festival Asia 2015でマカオ国際空港が次期就航候補にマカオが含まれていると公表し、マカオ就航が検討されていると報道された[137]

2015年2月に就航した那覇 - 香港の就航セレモニーで、那覇からの国際線新路線は、2015年度に計画していて、井上CEOは「那覇からホーチミンやハノイ、バンコク、クアラルンプール、シンガポールなどに就航したい」と述べ、片道約4時間以内で運航できる東南アジアの都市への国際線を拡大する考えを語った[138]

2015年3月に、井上CEOは仙台空港を第三のハブ空港とし、2017年夏までに複数の国内線及び国際線に就航する計画を明らかにした[139]

2016年9月14日に上海市内で井上CEOは中国東北部ベトナムミャンマー等の東南アジア方面へ就航していく意向を明らかにした[94]

2016年10月20日、新千歳空港を第四のハブ空港として拠点化を発表した。中国や台湾・韓国への国際線や国内線、更には道内路線の開設を目指していく予定である[140]

2017年10月10日、新潟県知事の米山隆一が井上を訪問し、関西ー新潟線の新規就航を要請した。要請会談は非公式であったが、米山によれば、井上からは前向きな反応があったしている。[141]

2017年12月6日、釧路市市長の蝦名大也が、定例記者会見でPeachが関西ー釧路線の2018年夏からの開設計画を持っていることを明らかにし、定着に向けて市としての支援を検討することを発表した。[142]この時点ではPeach側は特別なコメントを発表していなかったが、12月11日付けの日経新聞にて、井上が同新聞のインタビューで本路線の就航を認めた旨の内容が掲載された。[143]

2018年8月1日、同日開設された釧路線に関連して道東地区の自治体首長らがPeach本社を表敬訪問し、女満別への就航を要請した。この日は井上に変わり副社長の森健明が応じ、前向きな姿勢を見せていると報じられた。[144]

2020年10月21日、ピーチ・アビエーション(APJ/MM)は10月21日、中部空港(セントレア)へ就航すると発表した。12月24日から札幌(新千歳)線を1日2往復、仙台線を1往復運航する。中部では第1ターミナルを使用し、将来的にLCC専用の第2ターミナルへの移転も検討する。[145]

運賃体系

シンプルピーチ バリューピーチ プライムピーチ
受託手荷物 有料 1個無料 2個無料
座席指定 有料 一部無料 無料
予約変更 有料 無料 無料

2017年11月現在[146]

座席販売については、インターネットによる予約、電話による「コンタクトセンター」での予約および、空港カウンターでの販売に区分され、それぞれ料金が異なっている。

受託手荷物については飛行距離に応じて4段階に区分けされ、路線ごとに料金が設定されており、1人5個まで(合計100kgまで)となる。また、座席指定については機内最前列「ファストシート」、2~5列目の全てと、12・13列の非常口座席で足元が広い「スマートシート」、14~30列目の窓側全席に設定される「プレジャーシート」、それ以外の「スタンダードシート」に区分され、それぞれ料金設定が異なっている。ファストシート利用時のみ手荷物を早く受け取るための目印タグがつく。

2021年5月18日から、ANAのマイレージから、ピーチポイントへの交換が可能となった。

特徴・エピソード

客室乗務員の容姿・サービスとその評価
機内アナウンスに大阪弁を使用する場合があるほか、ヘアカラー(茶髪)など客室乗務員(CA)の身だしなみについての就業規則も、他社と比べて比較的緩いことや、客室乗務員の採用条件でも年齢性別国籍が不問であることから、他の航空会社と比較して「型破り」と評されることがある[16]
テレビドラマ撮影への協力
ピーチの就航1周年に当たる2013年3月1日に、日本テレビ系で放送された単発ドラマ「チープ・フライト」(『金曜ロードSHOW!』枠)の撮影協力を当社が行った。同ドラマは就航した2012年に話題となった格安航空会社(LCC)をテーマとした作品で、日本のドラマ番組で初めてとなる、実機での撮影が行われた[147]。また、当社施設のほか客室乗務員の訓練を受託している全日本空輸 (ANA) の訓練センターでも、実際の訓練施設を用いた撮影を行った[26]。それから2019年7月期のドラマで「ドラマL / ランウェイ24」(ABCテレビテレビ朝日系)、11月放映の「おっさんずラブ-in the sky-」(同左)でも全面協力で撮影を実施している。
自動チェックイン機
自動チェックイン機は自社開発している[148]。開業当初に使用していた初代機は筐体が木製で、画面サイズは15インチ[148]。2015年10月から投入している二代目は筐体に段ボールとスポンジを使用しており、画面サイズを32インチに拡大した[148]。ディスプレイ上部にはチェックインの進捗に合わせ「まもなく案内開始」などの案内も表示され、並んでいる旅客への配慮がされている。また素材を段ボールにしたことで軽量化され、設置を運送業者に頼まず自社で行えるようになったほか、筐体への広告掲載なども可能となっている[148]。筐体はボーディング時のデスクと共通化しており、さらなるコストダウンを図っている[148]
コラボレーション
Peachの航空機と同じカラーで運行されている特別デザインの南海50000系電車(通常車両は濃紺色)
  • 2013年7月10日に2013年10月の関西 - 成田便就航に向けたブランドプロモーション第一弾としてマルチクリエーターの内藤ルネGirls Awardとのコラボレーションを発表。
  • 2013年9月11日に篠田麻里子を2013年10月の関西 - 成田便就航に合わせて同社公認のCA (Company Ambassador) に起用、篠田は就航初日の2013年10月27日の初便111便に搭乗した(キャビンアテンダントではないため、保安業務は行わない)。また2014年3月まで、5号機 (JA805P) を機体に篠田の顔写真等をラッピングした「MARIKO JET」として運航した[118]。さらにコラボレーショングッズの販売や搭乗第二弾として2013年12月19日の関西 - 福岡間157便にも搭乗していて両者の関係は強くなっている。ちなみに同社搭乗に先駆け9月28日は先にコラボレーションしていたGirlsAward 2013 Autumn/Winterで同社客室乗務員と篠田が登場し篠田は自身でデザインしたオリジナル制服を着用し搭乗便でも同制服で乗務した。
  • 既存の枠にとらわれない多様な企業・団体とのコラボレーションを不定期で展開している。
  • 2014年7月から本社所在地である大阪府泉佐野市ふるさと納税の謝礼品としてピーチポイントを付与してPeachの航空券購入の際に運賃や料金、およびそれらに付随する税金や手数料の全額、または一部の支払いに利用出来るようにした[149]
  • 2014年9月7日から2015年8月31日まで、南海電気鉄道との共同プロモーション、「Peach×ラピートハッピーライナー」を実施[150]し、南海電鉄では関西空港特急「ラピート」をPeach カラーの特別デザインの50000系電車で運行した。
  • 2015年6月24日から沖縄県中頭郡北中城村とのコラボレーションを開始[151][152]し、搭乗券の提示でライフスタイル誌のプレゼントや、北中城村内10カ所の飲食店で展開する「Peach café」で、搭乗券の提示にて各店舗のオリジナルメニューを利用可能とするなどして、観光客誘致の実施を促進すると発表。
  • 2017年5月には、機体番号JA816Pに『艦隊これくしょん -艦これ-』のラッピングを施して運航していた。
  • 2019年1月11日から同年4月まで、機体番号JA811Pにかんぽ生命保険キャラクター「かんぽくん」をラッピングした『かんぽくんJET』を運航した[122]。シートポケットにかんぽくんのリーフレットを搭載し、客室乗務員がかんぽくんデザインのエプロンを着用し、一部路線でかんぽくんキーホルダーがプレゼントされていた。この就航を記念し、全国の20代から40代の男女500名を対象にキャビンアテンダントとして接客してほしいタレントを聞いており、1位は石原さとみで41.2%、2位は新垣結衣で31.2%、3位は有村架純で23.4%だった。
  • 2021年3月5日から2022年10月6日まで、バニラエア塗装のまま日本へ戻ってきた機体番号JA08VAに機体左側のポート・サイドのみ『Fly Peach to AMAMI』の文字をラッピングした特別機を運航した。世間のSNSで「バニラエアの黄色いデザインのまま運航して欲しい」と多くの反響があったことを受け、ピーチに引き継がれた奄美路線への想いが込められていた。
PEACH LIVE
機内誌は存在せず、Area Discovery Magazine(エリア発見誌)として、国内就航空港や機内、就航地の飲食店などで フリーマガジンを発行している。就航地域について実際に訪れた時に参考になるスケジュール形式で紹介されている他、客室乗務員のおすすめアイテムの紹介、CEOメッセージが記載されている。関西空港では地上係員からのメッセージ付きのものを配っている。
ボーディング・ミュージック
DJ Ravinによる「Viusu」が起用されている。
その他
利用者やファンはpeachの飛行機に搭乗する事を「桃乗」と称する。[要出典]

機内販売

機内食の一例(ビーフカレーコンボ
関西空港行きの機内でのみ販売されている「Peach・なんばきっぷ」[注釈 3]

※詳細は、公式サイトなどを参照。

飲食品

原則として、飲料水を含めすべて有料である。

スナック菓子やパンなどは全路線で提供、ホットデリ(機内食)は大阪/関西 - 札幌/新千歳線・沖縄/那覇線ならびに国際線全線で提供している。ホットデリのメニューは2種類あり、季節ごとに入れ替えている[注釈 4]ほか、2013年の「秋メニュー」に入れ替えの際に千房の「お好み焼き」の販売を開始するなど、既存店との協業によるメニュー開発も行われている[153]

単品での販売のほか、食事と飲料をセット購入することで割引となる「コンボメニュー」の設定もある[154]。また、当該機材の当日における最終運航便の場合は割引販売が実施されることがあるとされる[155]

その他

モデルプレーンやキーチェーンなどpeachオリジナルグッズの販売を行っているほか、地上交通のチケット販売に力を入れている。大阪/関西行の便では関西空港から大阪市内(難波駅)へ向かう南海電気鉄道の割引乗車券「Peach・なんばきっぷ」の販売も行っている[156]。その他、京都まで京阪電気鉄道、OCAT=鳥取の日本交通高速バスの乗車券、成田空港からの「THEアクセス成田」及び京成スカイライナーと東京メトロ+都営地下鉄の乗車券、新千歳空港から札幌市内のバス乗車券、ソウルの空港鉄道、香港中心部行の乗車券の扱いがある。

搭乗・到着時の扱い

自動チェックイン機(初代) - 関西国際空港[注釈 5]
搭乗券の下部には“OOKINI!!”を印字

各空港とも、追加で手荷物を預ける際の決済はクレジットカードのみで、現金での支払いはできない。

以下、日本国内の航空機利用において一般的な事例と著しく異なるもの(当社または当社を含む格安航空会社固有の事例)について説明する。

関西国際空港

2012年10月28日に供用を開始した格安航空会社向けターミナルの「第2ターミナルビル」[157][48]を利用している。同ターミナルは利用するpeachの意向により、過度な設備を排するなど建設費の低減を重視した構造となっており[158]ボーディングブリッジは設置されていない。このため、ターミナル前に駐機した航空機との旅客の行き来は徒歩とタラップで行われる。特に降機の際、「風で帽子やマフラーなどが飛ばされる可能性がある」という注意喚起がなされる。なお、雨天時にはターミナルと航空機の屋外移動時に傘の貸し出しが用意される。

第2ターミナルビルは関西空港2期島に立地し、エアロプラザ1階のバス乗り場から無料連絡バスで5分ほどかかる[159]。空港へのアクセスの際、公共交通機関で関西空港駅や第1ターミナルビルに到着するバスを利用する場合は、連絡バスの利用時間を加味する必要がある。またターミナル内の構造上、到着時は搭乗時に比して館内の通行に時間を要する。

同ターミナル供用前の2012年10月27日までは暫定的な措置として、国内線については搭乗手続き(チェックイン)をターミナルビル(現 第1ターミナルビル)内ではなく、鉄道駅にほど近い複合商業施設の「エアロプラザ」2階に設置された同社カウンターで行っていた。搭乗客はエアロプラザ2階でチェックイン(自動チェックイン機使用)、手荷物検査、保安検査などを行い、その後1階のランプバス乗り場からランプバス(南海バスの受託運行)で駐機場に向かった。また、到着時は駐機場からバスで移動するのは搭乗時と同様だが、エアロプラザではなくターミナルビル(現 第1ターミナルビル)の北側(ビルの外側)にある団体バス乗り場で下車し、受託手荷物の受け渡しも受取所のターンテーブルではなくここで荷物車から歩道に下ろして行なっていた。また、国際線の搭乗手続きは国内線とは違い、他社と同様にターミナルビル4階のカウンターで行われ、保安検査、出入国審査検疫、税関検査も同じくターミナルビルで行われたが、搭乗は国内線と同様にランプバスで駐機場に向かっていた。なお、国際線についても国内線と同日をもって第2ターミナルビルに移転し、第1ターミナルビルでの取り扱いは終了している。

  • 暫定運用時の状況

福岡空港

2016年10月5日以降は、国内線ターミナルビル1階の自社カウンターで、チェックイン、手荷物検査等を行なっている。 2016年10月4日までは、国内線第1ターミナルから発着していた。第1ターミナルには自社で扱える手荷物検査機器等を設置していなかったため、手荷物検査はANAカウンターで行っていた。手荷物預託の際はPeachカウンターで係員から預り証を受け取った後、Peachカウンターの真向かいにあるANAカウンターに利用者自身が荷札のついた荷物を持参した。

那覇空港

チェックインカウンターは、2019年3月18日より国内線ターミナルと国際線ターミナル間に増築された際内連結ターミナル内にあり、搭乗口もFSC他社と同一運用となっている。(但し国内線保安検査はCのみ利用可)

2012年10月18日より2019年3月17日までは、全日本空輸の貨物上屋を改装した「LCCターミナル」を[160]バニラエアと共に使用していた。同ターミナルへのアクセスは、国内線ターミナルからの無料連絡バスまたは指定レンタカー会社の送迎バスに限られ所要時間はおよそ5分から10分、航空機はターミナル前のスポットに駐機し、徒歩にて搭乗・降機していた。 なお、国際線は、2014年2月9日まではLCCターミナル内にCIQ設備がなかったため、国際線ターミナルからの発着となっていた。[161] 2019年3月17日の最終到着便をもってLCCターミナルは閉鎖された。

事件・事故・トラブルなど

航空機の運航に関わるトラブル

水面衝突の緊急回避
2014年(平成26年)4月28日午前11時47分ごろ、新石垣空港発那覇行きのMM252便(エアバスA320-214型、機体記号JA802P)が、那覇空港へ北側からの着陸時、空港の北側約7kmで海面に接近し対地接近警報装置が作動したため、機首を上げる緊急の回避操作を行い、約20分後に着陸し直した。回避動作を行った際、機体は高度72mまで降下していた。当日は沖縄地方に前線がのびており雲中飛行だったため、視界は極めて悪かった。同機は、着陸誘導管制(PAR)による進入中であった。同方式による進入は国内では一般的ではなく、国土交通省が管制業務を行う空港では那覇空港が唯一である。機長も最後に同方式を経験したのは約5年前であった。そのため、適切に進入を実施しようとすることに意識が傾き、機長が意図せず降下開始の自動操縦操作をしたとみられている。本件は、国土交通省重大インシデントに認定し、運輸安全委員会が航空事故調査官を派遣した[162][163]。また、運航乗務員は那覇に着陸後、会社の運航担当マネージャーへ電話で報告したが、内規で報告を求めている対地接近警報(PULL UP)については聞いた記憶がなく、報告せず同じ機体と運航乗務員で関西国際空港まで乗務を続けたため[164]、操縦室内で問題発生当時の運航乗務員間での会話を記録したCVR(コクピットボイスレコーダー)の記録は、上書きされ喪失した[165]
閉鎖中滑走路への進入の試み
2016年(平成28年)12月22日午前0時39分ごろ、台湾桃園国際空港発東京行きのMM1028便が、東京国際空港の滑走路16L(C滑走路)にVOR A進入で着陸しようとしたところ、誤って閉鎖中だった滑走路23(D滑走路)への進入を試みた。その後管制官が誤進入に気づき、空港から9kmの地点で着陸復行を指示し、午前0時55分に着陸した。同機が進入を開始したときは、滑走路34Rへ進入予定であったが、後になって管制塔から滑走路16Lの変更を通告された。操縦士は進入方式が急に変更になったことにより具体的な進入のイメージを持たないまま空港に接近し本件につながったものとみられる。国土交通省は本件を重大インシデントに認定した[166]
着陸時のタイヤパンクおよび前脚の損傷
2018年3月24日午前8時12分ごろ、関西発福岡行きのMM151便が福岡空港に着陸する際、機体前脚のタイヤが2本ともパンクして走行できなくなり、滑走路上に立ち往生した。同便の乗員乗客計165名にけがは無かった[167]。到着後の調べでは、タイヤがパンクしているだけではなくタイヤの向きを制御するトルクリンクが破損し、操舵が伝わらなくなり前輪は横向きになっていたことがわかった。そのため国土交通省は本件を重大インシデントに認定し、運輸安全委員会は事故調査官を派遣した。なお、運航前の点検では機体側、滑走路側共に異常は確認されていなかった。この影響で、福岡空港の滑走路は約2時間半閉鎖され、82便が欠航し、22便が行き先を変更した[168]

その他のトラブル

予約受付開始時における通信の輻輳
2012年(平成24年)1月5日、片道250円のキャンペーン価格で航空券の予約受付を開始した。しかし、公式サイトには2日間で約30万人がアクセスしたなど、利用が集中し[169]、手続きに4時間以上を費やしても、なお予約が完了しなかった事例[170]などが報道されたほか、電話予約も輻輳[169]する事態となった。
特定便のトラブルに伴う連鎖的な欠航
2012年(平成24年)3月28日の朝、長崎空港で出発準備中の機体において、乗務員が脱出用スライドを誤作動させ脱落させるトラブルが発生したが[171]、欠航や遅延などの影響が当日のみならず、翌々日の同月30日まで収束せず、計13便が欠航になった[172][173]。なお、運航の遅れが長期間にわたった原因については、航空機材(機体)の稼働率が高いほか、予備機を保有しない格安航空会社特有の問題であるとの報道もなされている[174]
払い戻し不可に関する韓国政府からの是正勧告
2013年(平成25年)6月13日、大韓民国の公正取引委員会は、航空券払い戻しを約款で禁じたピーチなどの格安航空会社に対して、約款の是正を勧告したと明らかにした。公正取引委員会は、チケットの等級や価格、サービスに関係なく一律的に払い戻しは不可能であると約款に明記すると、顧客は「キャンセル不可」と認識せざるを得ないと指摘した。その上で、「この約款は顧客に不当であり、不利益条項であるため無効だ」と明らかにした。その後、勧告を受けたピーチは、7月1日以降、キャンセル料を除いた運賃の払い戻しに応じている。ただし対象は、朝鮮語公式ウェブサイトで購入した、韓国発の旅程で、大韓民国ウォンで決済した航空券に限られる[175]
爆破予告による運航遅延
2013年(平成25年)12月26日、関西国際空港の案内センターに対し、沖縄/那覇発着便を暗に示唆する形で、爆発物を仕掛けたと言う内容の電話が入った。このため、同日の沖縄/那覇発着便について、急遽機内を調べる騒ぎとなり、この影響で沖縄/那覇 - 大阪/関西線の計6便に、最大3時間の遅延が発生した。大阪府警威力業務妨害の容疑で、捜査を行っている[176]
機長不足による運休
2014年(平成26年)4月24日、52名中8名の機長が病欠し、新規採用や副操縦士の機長昇格が予定通りに進まないことから運航要員が確保できず、大幅な運休、減便が発生することを発表した。該当便は決定次第発表するとして、同日には5.6月の計448便、[177]。5月20日に7.8月の計894便、[178]、6月30日に9.10月の計740便[179][180]の運休を発表。合計2,082便が運休となった。[181]。なお、8名の病欠理由は、それぞれ異なっていることから、職場環境に問題はないとしている。また、同年10月の冬季スケジュールからは、人材繰りに一定の目途が立ったとして、再び増便に転じている。
ネット予約システムにおけるトラブル
2015年(平成27年)10月8日日本標準時の深夜1時から5時にかけて、航空券のインターネット予約システムにサーバ不具合が生じ、約900人の利用者について、予約手続が完了していないにも関わらず、代金決済が行われていたことが判明した[182][183]
誘導ミスによる誤入国トラブル
2018年(平成30年)2月5日、関西空港に到着したMM28便の乗客を誤って国内線の到着口に誘導、同便の乗客165名中13名がCIQを通過しないまま入国するトラブルがあった[184]。同便が到着したのは国内線と国際線共用のスポットで、従来国内線用として使用されていたものが国際線用に変更されており、それを地上担当者が把握していなかったことが原因とみられる[185]。なお、同様の事例は成田国際空港バニラ・エアが過去2回発生されているが[186][187]、関西空港とPeachでは共に初となるトラブルとなった。
航空ポイントの不正購入
同社が販売する航空ポイントである「ピーチポイント」について、約600件に亘る不正購入があり、その一部がインターネットオークションに割安な価格で出品されていることが、2018年7月に判明。これを受け同社は、不正購入によって予約された航空券についてはキャンセルの手続を取っている[188]。またこれを受け、2018年10月発行分より、これまで名義人が予約さえすれば搭乗者に含まれなくともよいとしていたポイント使用の規約が、名義人が搭乗者に含まれていることが必須となるように変更される予定となった。[189]
新型コロナウイルス予防策に関する乗客トラブル
新型コロナウイルス感染拡大を受け、各航空会社は乗客にマスク着用の呼び掛けを行っておりPeachも例外ではなかった。2020年(令和2年)9月7日に飛行した釧路発関空行APJ126便において、乗客の30代の男が客室乗務員のマスク着用要請を拒否しそのまま離陸した。マスク着用そのものには法的な強制力はないものの、男と他の乗客がマスク着用を巡り口論を始め、客室乗務員の説得に対し大声を上げた。機長は航空法上の安全阻害行為に該当する判断をし、新潟空港に緊急着陸し、男を降ろした。APJ126便はその後約2時間15分遅れで関西国際空港に到着、乗客約120名に影響が出た[190][191]。男は共同通信によるインタビューに対し、新潟県警による拘束事情聴取などは一切なく、警察官からは「何も法律に触れることはない」と説明を受け、「長時間機内にとどまったわけでもないので不退去罪に当たらないし、客室乗務員に質問するだけでは威力業務妨害にも当たらない」と言われたと主張していた[192]。2021年(令和3年)1月19日、大阪府警は男を威力業務妨害、傷害、航空法違反の容疑で逮捕した[193]

脚注

注釈

  1. ^ この子会社化については、海外勢との競争の中では、コスト競争力を一段と磨くことが必要とされる中で、規模のメリットを生かして燃油調達の合理化や、ANAグループとして機材の購入交渉を進めることで、導入費の抑制が期待できるという効果が見込まれる。その結果として路線の新設や増便などの柔軟性も増すのではないかという高評価がある[19]。一方で、赤髪の客室乗務員、お好み焼きなどタブー視されていたにおいの強い機内食など、「大手がやっていないことをやろう」「面白いかどうか」というこだわりを持って、従来の航空業界の常識にとらわれない人材を採用しサービスを展開してきたことがピーチの成長の原動力である[20][21]。その原動力が子会社化で失われ、今後の業績に悪影響が出うる可能性を指摘する意見もあり、独自路線の追求とANAグループ全体の相乗効果という二律背反する問題が孕んでいるという指摘がある[20]。また、日本経済新聞が報じたところによれば、子会社化に踏み切ったANA内部からも「ピーチは自由にさせた方が伸びる」という意見も出ているとされる[22]
  2. ^ 日本のアウトドアショップ「エイアンドエフ」や、アメリカのファッションブランド「アバクロンビー&フィッチ」とは無関係。
  3. ^ 機内では料金収受のみを行い、南海の窓口にて料金受領証と引き換えに画像の切符を発行する。
  4. ^ 就航開始時(2012年3月1日から同年6月30日)は「春メニュー」、同年7月以降は「夏メニュー」だったが、同年12月15日より「冬メニュー」に入れ替えがなされた。
  5. ^ 2013年2月現在、関西空港に設置されている端末のバーコードリーダーについては形状が異なる。

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  193. ^ ピーチ機内でマスク拒否、男逮捕 航空法違反などの疑い朝日新聞2021年1月19日付

関連項目

外部リンク