着陸誘導管制

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着陸誘導管制(ちゃくりくゆうどうかんせい 英語: Ground Controlled Approach GCA)は、航空交通管制において、主に夜間や視程不良などの悪天候時において滑走路直前まで精密進入レーダー[1](Precision Approach Radar PAR)、空港監視レーダー(Airport Surveillance Rader ASR)を用い、誘導管制官が航空機を音声により誘導するものである[2]

概要[編集]

GCAは管制官が音声により航空機を滑走路まで誘導する管制席である。管制官はPAR(精測レーダー)を用いて、航空機に対して、一方的かつ連続的に機首方位などを指示し、航空機を誘導限界点まで誘導する。おもにILSを備えていない航空機、戦闘機などに対して行われる。肉声で誘導するが、精度としてはILSのカテゴリー1に相当する。

交信例

All Nippon 232, this is Nagoya final controller radio check. How do you read?
(全日空232便 こちら名古屋ファイナルコントローラーです。無線の感度はいかがでしょうか?)
This will be a PAR approach to runway 34. Guidance limit 60 feet from runway. Your missed approach procedure is following ILS Runway 34 missed approach. Do not acknowledge further transmission.If no transmission is received for five seconds on final approach, attempt contacting tower on 118.7 .
(滑走路34への精測レーダー進入を行います。誘導限界は滑走路から60フィートの地点です。貴局の進入復行方式はILS34進入復航方式に従ってください。これ以降の貴局からの送信はしないでください。もし最終進入において5秒間こちらから送信がなかった場合は118.7で飛行場管制と交信を試みてください。)
Perform landing check.
(着陸の確認を実施してください。)
Gear should be down.
(車輪を下げてください。)
Approaching glide path.
(グライドパスに近づいています。)
Begin descent.
(降下を開始してください)
Turn right heading 346, slightly left of course and going to left of course quickly, on glide path
(針路346度に右旋回してください。現在位置は進入コースの若干左側、また急速に左にずれていっています。適正進入角上にいます。)
Turn left heading 338, come back to course slowly, on glide path.
(針路338度に左旋回してください。ゆっくり進入コースに戻っています。適正進入角上にいます。)
4 miles from touch down, on course, slightly above of glide path. Adjust rate of descent.
(貴局は接地点から4海里の地点です。現在位置は進入コース上です。若干適正進入角上より上にいます。進入角を調整してください。)
On course,on glide path, heading and rate of descent are good.
(現在地は進入コース上かつ適正進入角上です。針路、降下率は良好です。)
Guidance limit, take over visualy, if runway not in sight execute missed approach.
(誘導限界です。目視により着陸をしてください。滑走路が見えない場合は進入復行を行ってください。)
Contact tower 118.7 after landing.
(着陸後118.7で飛行場管制と交信してください。)

日本[編集]

日本ではほとんどの民間航空用の空港では、計器着陸装置 (ILS) が使われ、GCAはほとんど行われなくなっている。那覇空港では国土交通省の航空管制官が行っている。

しかし、防衛省や米軍の空港では頻繁に行われており、そのうちの軍民共用空港では民間機も悪天時にGCAを行う。

脚注[編集]

関連項目[編集]