ネペレー
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ネペレー(古希: Νεφέλη, Nephelē)は、ギリシア神話に登場する雲のニュムペーあるいは人物である。長母音を省略してネペレとも表記される。
概要[編集]
イクシーオーンを罰する計略のため、ゼウスがヘーラーに似せて象った雲から生まれた。
イクシーオーンとネペレー[編集]
血縁者を殺した罪人イクシーオーンを、ゼウスは宴の席に招いた。イクシーオーンは「ゼウスがヘーラーをしばしば裏切ってきたことから、その恨みを晴らす機会を得れば彼女は応じるだろう」と宴の席でヘーラーを口説くが、それはゼウスが前もって雲から作ったネペレーだった。イクシーオーンはネペレーと交わっているところをゼウスに見つかり、ヘルメースに鞭打たれた上タルタロスに送られることとなった。
イクシーオーンの死後[編集]
ネペレーはイクシーオーンの子として半人半馬のケンタウロスの祖先を産んだ。その後、テッサリア王アイオロスの息子アタマースと再婚し、彼とのあいだにプリクソス、レウコーン、ヘレーをもうけた。プリクソスはのちにアタマースの後妻イーノーから殺されそうになったところを、これを憐れんだゼウスから黄金の空飛ぶ羊を贈られ、ヘレーとともにこの羊に乗ってテッサリアを逃れる。しかし途中でヘレーは海に落ち、ヘレースポントスの地名の由来となった。プリクソスは無事コルキスに到着し、黄金の羊をゼウスに捧げた。
一説によれば、プリクソスとヘレーはイーノーを罰しようとしたためにディオニューソスによって狂気にかけられ、森の中にさまよっていたところをネペレーから黄金の羊を授けられたともいう。
この黄金の羊は、おひつじ座の由来ともなっており、さらにのちのイアーソーンとアルゴナウタイの冒険につながる。
系図[編集]
ガイア | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ペーネイオス | クレウーサ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ヒュプセウス | ダプネー | スティルベー | アポローン | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
キューレーネー | アポローン | ラピテース | ケンタウロス | アイネウス | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
テミストー | アリスタイオス | アステュアギュイア | ペリパース | アミュターオーン | ポルバース | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
レウコーン | スコイネウス | アクタイオーン | アンティオーン | ペリメーレー | アウゲイアース | アクトール | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
アンドレウス | エウイッペー | アタランテー | アタマース | ネペレー | イクシーオーン | ディアー | ゼウス | モリオネ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
エテオクレース | ケーピソス | プリクソス | ヘレー | ケンタウロス族 | ペイリトオス | ヒッポダメイア | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ポリュポイテース | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||