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エンプーサ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

エンプーサ[1]古希: Ἔμπουσα, Empusa)は、ギリシア神話に登場する怪物[2]。その名は「雌蟷螂」を意味する[3]。冥界の女神ヘカテーモルモーと共に仕えている[4]エムプーサ[5]エンプサ[6]エムプサ[7]とも表記される。

片方の足は青銅で出来ており、もう一方の足はロバの足となっている女の姿をしているとされる[7]。様々な姿を取り、夜に女子供の前に現れて脅かし、人間を食う[5]、男を誘惑して交わった後に食い殺す(または、交わって精気を吸い取り殺す[2])といわれる[7]。しかし、悪口に弱く、罵る事が出来れば悲鳴をあげながら逃げるとされる[7]。複数で表され、ヘカテーの娘たちと見なされることもあった[2]

姿を自在に変化させることができ、アリストパネースの喜劇『』では雌牛ラバ、美女、雌犬に化けるとされている[6]。また、ピロストラトスの『テュアナのアポローニオス伝』にも登場する[4][1]

また、エンプーサやモルモーと同じく、古代ギリシア人の間で子供をさらう魔物と信じられたものにラミアーゲローがいる[8]

脚注

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出典

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  1. ^ a b ピロストラトス 著、秦剛平 訳『テュアナのアポロニオス伝 1』京都大学学術出版会西洋古典叢書〉、2010年。ISBN 9784876981854 108頁。
  2. ^ a b c 『西洋古典学事典』345頁。
  3. ^ 『ヴァンパイア 吸血鬼伝説の系譜』115頁。
  4. ^ a b 『吸血鬼の事典』60頁。
  5. ^ a b 『ギリシア・ローマ神話辞典』70頁。
  6. ^ a b 『ギリシアの神話 神々の時代』37頁。
  7. ^ a b c d 『ギリシア・ローマ神話事典』153頁。
  8. ^ 『西洋古典学事典』1323頁。

参考文献

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