深海 (アルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
Mr.Children > 深海 (アルバム)
深海
Mr.Childrenスタジオ・アルバム
リリース
録音 WATERFRONTED STUDIOS
TOKYUFUN
HITOKUCHIZAKA STUDIOS
TOKYO HILTON HOTEL
ジャンル ロック
プログレッシブ・ロック
時間
レーベル トイズファクトリー
プロデュース 小林武史
Mr.Children
チャート最高順位
  • 週間1位(オリコン
  • 1996年度年間6位(オリコン)
  • オリコン歴代アルバムランキング31位
ゴールドディスク
Mr.Children 年表
LAND IN ASIA
1996年
深海
(1996年)
BOLERO
1997年
『深海』収録のシングル
  1. 名もなき詩
    リリース: 1996年2月5日
  2. 花 -Mémento-Mori-
    リリース: 1996年4月10日
  3. マシンガンをぶっ放せ -Mr.Children Bootleg-
    リリース: 1996年8月8日
テンプレートを表示

深海』(しんかい)は、Mr.Childrenの5枚目のアルバム1996年6月24日トイズファクトリーより発売。

概要[編集]

前作『Atomic Heart』から約1年10ヶ月ぶりのアルバムで、Mr.Children初のコンセプト・アルバム。制作はニューヨークで1995年12月下旬から96年4月上旬に行われた。全体的にバンドサウンドが前面に押し出されており、暗く重い曲が多い。

6thシングル「Tomorrow never knows」、7thシングル「everybody goes -秩序のない現代にドロップキック-」、8thシングル「【es】 〜Theme of es〜」、9thシングル「シーソーゲーム 〜勇敢な恋の歌〜」は、本作のテーマにはそぐわないという理由で未収録となり、これらの曲は次作『BOLERO』に収録された。

累計売上は274.5万枚(オリコン調べ)で、前作より減少したが当時のアルバムチャートでは歴代1位の初動売り上げを記録した。ちなみに発売の際、大量の初回ロットの不良(ケース中央の爪の破損)が発生した。

メンバーは近年のインタビューでは本作についてやや否定的な発言をしている。

発売前の雑誌には「青盤(『深海』)」と「赤盤(『BOLERO』)」による2枚組という情報も流れていた。桜井和寿は「『深海』は『BOLERO』の中の1曲として捉えている」と語っており、曲ごとにトラックで分けず全体で1トラックにすることも考えていた。そのため、全曲ほぼ曲間がなく、いくつかの曲はノンストップで繋いでいる。当初桜井はアルバムタイトルを『シーラカンス』にしようと考えその旨をメンバーに話したところ「深海?」と聞き返され、それが非常に強く印象に残ったため、最終的には『深海』というアルバムタイトルを採用した。

本作発売後にアルバムツアー『regress or progress '96-'97』とその追加公演『regress or progress '96-'97 tour FINAL』を開催。コンセプトは「OUT OF DEEP SEA (深海からの脱出)」で、中盤に本作をアレンジをほとんど加えずに曲順通り演奏するという演出が取られた。Mr.Childrenの他のライブツアーと比べると異質な雰囲気を漂わせており、その様子は映像作品『regress or progress '96-'97 tour final IN TOKYO DOME』で観ることができる。

桜井の不倫も影響してか後ろ向きな曲調・歌詞の楽曲も多く、「ROCKIN'ON JAPAN」 2009年1月号にて「不倫してんじゃんと突っ込まれる前にこのぐちゃぐちゃを吐き出してやろう」といった思いがあったことや、制作当時は自殺をほのめかす発言をしていたことを述べている[2]

収録曲[編集]

  1. Dive [1:36]
    波が打ち寄せる音からにダイブする音が入るSE的なトラック。次曲「シーラカンス」へと音が繋がっていく。
  2. シーラカンス [4:40]
    当時の桜井の心情が反映したような歌詞で、ベスト・アルバムのライナーノーツにてこのような歌詞はもう書かないだろうと語っている。
    12弦ギターが使用されている。
    本作発売の時のCMソングとして使用された楽曲。
    次曲「手紙」へと音が繋がっていく。
  3. 手紙 [2:49]
    「シーラカンス」と「ありふれたLove Story 〜男女問題はいつも面倒だ〜」との繋ぎの役割を担い、そこに至る経緯を以降の曲で明かしていくという構成になっている。
    鈴木英哉山口百恵に歌わせたい曲とコメントしたことがある。
    中孝介が1stミニアルバム『なつかしゃのシマ』にてカバーしている。
  4. ありふれた Love Story 〜男女問題はいつも面倒だ〜 [4:27]
    ある若い男女の恋愛の始まりから終わりまでを歌った曲。
  5. Mirror [2:58]
    本作の中では比較的明るい曲想となっている。
    後にベスト・アルバム『Mr.Children 1996-2000』にも収録された。
  6. Making songs [1:07]
    楽曲ではなく、数曲のデモ音源を断片的に繋いだトラック。
    BOLERO』収録曲の「タイムマシーンに乗って」のデモ音源らしきものが聴こえるが、桜井は雑誌の対談で「偶然似ただけで別の曲」と語っている。
    最後に次曲「名もなき詩」のフレーズが流れ、次曲に繋がる。
  7. 名もなき詩 [5:28]
    10thシングル。
  8. So Let's Get Truth [1:48]
    社会風刺の曲で、桜井は音楽雑誌のインタビューで「作曲中に長渕剛さんが降りてきました」と語っている。
    インストゥルメンタルなどを除けば、演奏時間が最も短い曲である。
    アコースティック・ギターハーモニカによる弾き語りがメインだが、演奏前に足音やドアを閉める音が聞こえ、曲が終わると、サイレンの音と共に「臨時ニュース」へ移る。
  9. 臨時ニュース [0:15]
    国内外のニュースの音声などのテレビの音と、チャンネルを変える音で構成されているザッピングを模したトラックで、その中に「名もなき詩」カップリングの「また会えるかな」が数秒のみ聴こえる。
    演奏時間は15秒程度で、Mr.Childrenの全楽曲の中で最も短い曲である。
    この曲はドラマ『アンティーク 〜西洋骨董洋菓子店〜』でテレビのチャンネルを変える音として使われた[3]
  10. マシンガンをぶっ放せ [4:26]
    後に12thシングル「マシンガンをぶっ放せ -Mr.Children Bootleg-」としてシングルカットされた。
    前曲「臨時ニュース」の音が若干残っている。「ゆりかごのある丘から」と音が繋がっているため、厳密にはアルバムバージョン。
  11. ゆりかごのある丘から [8:52]
    アマチュア時代から存在する曲だが、スローテンポにアレンジされ和音がマイナーになっている。
    本作では最長の曲である。
    最後の「She loves again」というフレーズが「シーラカンス」とも聴こえるようになっている。
    「虜」と音が繋がっている。
  12. [4:17]
    桜井曰く「日本語なのに英語のように聞こえる」。
    終盤でリフレインされるコーラスゴスペルシンガーによる一発録りで、それを見た桜井は鳥肌が立ったと述懐している。
  13. 花 -Mémento-Mori- [4:42]
    11thシングル。
  14. 深海 [4:50]
    タイトル曲で、「シーラカンス」とは対になっている。
    インストゥルメンタルの予定だったが、小林武史の発案で歌詞がつけられた。
    さらに深く潜るようにも、海から出ようとしているようにも聴こえる水音のSEで終了する。

脚注[編集]

  1. ^ 歌詞カードに記載されている時間は52分24秒
  2. ^ 問題作「深海」の発売も Mr.Childrenが経験した解散危機とは エキサイトニュース
  3. ^ このドラマで使用された音楽の大半がMr.Childrenの楽曲である。