ペーガソス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ペーガソス

ペーガソス古希: Πήγασος, Pēgasos, ラテン語: Pegasus)は、ギリシア神話に登場する伝説の生物である。を持ち、空を飛ぶことがでるとされる。

ラテン語ではペーガススといい、英語読みペガサス(Pegasus)でもよく知られる。日本語では長母音を省略してペガソスペガススと呼ばれたり、あるいは天馬(てんま)と訳されて呼ばれる。

概説[編集]

ポセイドーンによって身ごもっていたメドゥーサをペルセウスが倒した際、メドゥーサの首の切り口からクリューサーオールと共に生まれた。その後ペルセウスヘルメースから与えられた翼のあるサンダルで、エチオピアの上空を飛んでいるときに岩に縛り付けられたアンドロメダーを発見した(一説にはペーガソスに跨っていったともされる)。

ペーガソスはその後ポセイドーンからベレロポーンに与えられる。彼はアテーナーの黄金の手綱を使ってペーガソスを駆り、キマイラ退治をはじめ数々の武勲をたてるが、次第に増長し、ついには天にある神の国に昇ろうとした。それを怒ったゼウスは一匹のを放ち、ペーガソスの鼻を刺させた。驚いたペーガソスはベレロポーンを振り落とし、そのまま天に昇って星座ペガスス座)となった。ベレロポーンは墜死した。

ペーガソスは、星座になった後は、ゼウスの雷雲を世界各地に運ぶという名誉ある役職を与えられた。また、ポセイドーンの命により、異常に膨れ上がって天界にも届きそうになった山を蹴って元に戻したこともある。

紋章学上では、「教養」や「名声」の象徴である。

もうひとつの説[編集]

細部の違う諸説がある。
  • 英雄ペルセウスが切ったメドゥーサの首の血が、地に滴って生まれたともいわれている(父は同じく海神ポセイドーン)。文芸の神ムーサが、「馬の泉」とされるヒッポクレーネー(Ιπποκρήνη)で飼っていたが、天に昇りゼウスの雷と雷光を運ぶ役をしていた。

ある時、コリントスのペイレーネーの泉で水を飲んでいた所、英雄ベレロポーンが捕らえて自分の馬とした。ベレロポーンはペーガソスに乗って、怪獣キマイラの顎の中に鉛を詰め込んだ。すると、キマイラの吐き出す炎で溶けた鉛が喉を塞ぎ、キマイラは退治された。しかし、神々に気に入られたと早合点したベレロポーンは天上に昇ろうとしたため、ゼウスの怒りに触れた。ゼウスに遣わされた虻がペーガソスを刺し、天馬はベレロポーンを振り落とした。その後、ベレロポーンは足を折り、一人淋しくその生涯を終えた。

上記の説との違い[編集]

  • この説では首の切り口から滴った血から生まれている(上記の説では首から生まれたと書かれているので、同じものかもしれないがちがう様にもとれる)。ベレロポーンはポセイドーンに与えられたというよりも、自力で捕らえている(これも同じものかもしれない)。天馬から振り落とされた時、ベレロポーンは墜死せず、足を折って再起不能となっただけですぐには死なず、生き延びている。
  • ペーガソスは「霊感」の象徴とも、天上の星座ともなり、ローマ時代には「不死」の象徴ともなった。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]