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西友

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合同会社西友
Seiyu GK.
種類 合同会社
市場情報
東証1部 8268
2008年4月19日上場廃止
本社所在地 日本の旗 日本
115-0045
東京都北区赤羽二丁目1番1号
北緯35度46分41.8秒 東経139度43分24.6秒 / 北緯35.778278度 東経139.723500度 / 35.778278; 139.723500
設立 1946年12月
(日本復興計画株式会社)(注1)
業種 小売業
法人番号 8011503002037 ウィキデータを編集
事業内容 食料品、家庭用品、衣料品などの小売チェーンの運営
代表者 職務執行者最高経営責任者 野田亨
資本金 1億円
(2009年9月1日現在)
売上高 連結9,523億01万円
単体6,867億10百万円
(2007年12月期)
従業員数 正社員4,409人、パート14,113人
(2008年12月31日現在)
支店舗数 店舗一覧を参照
決算期 毎年12月31日
主要株主 ウォルマート・ジャパン・ホールディングス合同会社 100%
主要子会社 関連会社の項目を参照
外部リンク www.seiyu.co.jp
特記事項:注1:1963年10月に当時休眠会社の当社が旧法人(1956年11月に株式会社西武ストアーとして設立し1963年4月19日に株式会社西友ストアーに商号変更)を吸収合併(いわゆる株式額面変更目的の合併)。
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大型店舗の例 (写真は吉祥寺店、東京都武蔵野市)
大型店舗の例
(写真は吉祥寺店、東京都武蔵野市
スーパーストア形態店舗の例 (写真は関町店、東京都練馬区)
スーパーストア形態店舗の例
(写真は関町店、東京都練馬区
ザ・モールの例 (写真はザ・モール仙台長町、宮城県仙台市)
ザ・モールの例
(写真はザ・モール仙台長町、宮城県仙台市
LIVINの例 (写真は田無店、東京都西東京市)
LIVINの例
(写真は田無店、東京都西東京市
サニーの例 (写真は前原店、福岡県糸島市)
サニーの例
(写真は前原店、福岡県糸島市

合同会社西友(せいゆう、英称:Seiyu GK.)は、サム・ウォルトン率いる世界最大の小売チェーン、ウォルマート日本における子会社。24時間営業が基本となっている。東京都を拠点としてスーパーマーケットチェーンゼネラルマーチャンダイズストア (GMS) などを運営している。

来歴

セゾングループ時代

1956年に旧西武グループ西武百貨店スーパーマーケット部門として創業し、西武鉄道沿線を中心に店舗を展開する。1960年代に創業者である堤康次郎の死去により西武鉄道グループから分裂し、堤清二率いるセゾングループの中核企業として規模拡大を押し進めた。

バブル期にはセゾンコーポレーション社主であった堤清二の意向でインターコンチネンタルホテルズを子会社化するも、バブル崩壊後に戦略はつまづきグループは縮小した。特に傘下のノンバンク東京シティファイナンス」が多額の不良債権を抱えたことにより、1998年前後に西友からスピンアウトしていたファミリーマート良品計画や、インターコンチネンタルホテルグループそれぞれの保有株式の大半を売却するも1兆円を超える巨額の有利子負債が残り、西洋環境開発と併せてセゾングループ解体の引き金となったことで知られる。

ウォルマートグループ入りへ

2000年に西武百貨店に代わり、住友商事が大株主となり、2001年頃には、新興住宅地への出店(中浦和駅店)や、大型ショッピングセンター ザ・モールみずほ16の開業を行っていた。

しかし、住友商事は既に同様にGMSを展開するサミット[1]も運営しており、その関係で2002年には、世界最大のスーパーマーケットチェーンであるアメリカ合衆国の「ウォルマート」との包括提携と資本参加へ至った。2003年からウォルマート流の商品管理システムの導入や、正社員従業員の早期退職制度実施(非正規雇用で継続または退職)による大規模なリストラを実施。しかし、「失われた10年」の間に表面化した巨額の負債と、東京近郊(特に埼玉県神奈川県)に殆ど進出していなかったイオングループ店舗(ジャスコサティマルエツマックスバリュなど)とイトーヨーカ堂を筆頭とした大手GMS間の競争激化により、西友は売上の増減と経常損失計上を繰り返し、迷走が続いていた。

その間にも、支援のための新株予約権が行使されて、ウォルマートの出資比率は段階的に高まり、2006年からはウォルマートの子会社となった。2007年12月にはTOBによってほとんどの株式を取得、2008年4月に完全子会社化され上場廃止となった(直接の株式保有は、ウォルマート・ストアーズの孫会社で資産管理会社であるオランダの「ワイオミング ホールディング ジーエムビーエイチ(Wyoming Holding GmbH)」)。2009年3月1日付で、直接保有株主がWyoming Holding GmbHから日本事業を統括する中間持株会社「ウォルマート・ジャパン・ホールディングス合同会社(2009年2月10日設立)」に移った。

初期の頃は、ウォルマートのEDLP(エブリディ・ロープライス)と呼ばれる「恒常的な低価格化」の実現を目指し、アメリカ合衆国流の戦略をそのまま導入していたが、特売による集客に頼る日本では根づかず苦戦。2004年頃には『毎日安いから足を運んでもらえる』と新聞の折込チラシも廃止したが、週末に車で来店し1週間分の買い物をするアメリカ合衆国の利用者とは違い、毎日チラシで価格をチェックする日本の主婦には受け入れられず、後に折込チラシを復活。アメリカ合衆国流の戦略が日本の消費者に合致せず、2008年12月期まで7年連続で純損益は赤字であった。

しかし、同時にウォルマート流で固定費の見直しを地道に行いつつ、アメリカ合衆国流の戦略を日本市場にマッチングさせるため、「リヴィンよこすか店」や「新座店」などの実験店舗の展開をしたり、新商品・季節商品依存の売り場からの転換、店員行動の効率化をはかり、2008年頃からはウォルマートのグローバル戦略から離れた西友独自の施策「KY」キャンペーンを開始。経済情勢の変化も重なり、2008年12月期を期に改善。ようやく価格攻勢に立ち向かう姿勢を見い出し、利益率の改善や、他社が売上高マイナスの中でプラスに転ずるなど変化しつつある。

そして、2010年7月以降、東京都北区赤羽に所在する本社に「ウォルマート」のロゴを掲げ始め、「ウォルマート」のカード発行、「Walmart」と書かれたエコバッグの販売、「○○(「野菜」「果物」など)が安い!その理由は『Walmart』」のポスター表示など、徐々に「ウォルマート」の表示を出し始めている。時期は未定だが、近い将来、「西友」(「サニー」)ブランド自体も変え、「新しい屋号=ウォルマート」を使用するつもりでいるとされている[2]

セゾン/西武グループとの関係

1956年に設立された西武ストアーを前身とするが、ウォルマートの完全子会社化により西武鉄道グループ・西武百貨店(旧セゾングループ)との資本関係はなくなっている。しかし実質的なハウスカードクレディセゾンのセゾンカードであり、また東京都・埼玉県西部を中心に西武鉄道からの建物賃貸を受けて運営する店舗が多数存在するなど、緩やかな提携関係は続いている。また、埼玉西武ライオンズのゲームスポンサーとして活動を継続しているが、優勝セールは2004年を最後に行われなくなり、2008年に優勝した際はそごう・西武(旧・ミレニアムリテイリング)・ロフトの親会社であるセブン&アイ・ホールディングス傘下のイトーヨーカ堂で行われるようになった。

なお、全てのセゾンカード(セゾンUCカードは除く)を対象に、月間2 - 4日程度「セゾンカード感謝デー」と称した優待日を設定しており、金券や書籍類、酒類、タバコなどを除いた全ての商品がレジ精算金額(セール価格含む)よりさらに明細書上で5%割引で請求される。一部の店舗にはセゾンカウンターが設置されている。

2010年には西友での決済で常時1%割引(永久不滅ポイントは付かない。なお、セゾンカード感謝デーはそちらの優待のみとなる)になるセゾンとの提携クレジットカード「ウォルマートカード」を導入した。

沿革

  • 1956年昭和31年) - 西武百貨店が西武ストアーを設立。
  • 1963年(昭和38年) - 西友ストアーと改称。「西武の友」が由来。
  • 1980年(昭和55年) - オリジナルブランドの「無印良品」を開発。後、「西武」の名を被せた新生活百貨店「LIVIN」や、モダンリビングのトレンドを先取りした「DAIK(ダイク)」なども展開することになる。
  • 1981年(昭和56年) - ファミリーマート事業を株式会社ファミリーマートへ譲渡。
  • 1983年(昭和58年) - 社名を株式会社西友に変更。「無印良品青山」を開店。同時期にロゴマークも大きく「S」をモチーフしたマークから、現在のものに変更(デザイン:松永真)。
  • 1990年平成2年) - 無印良品の営業権を良品計画へ譲渡。
  • 1991年(平成3年) - 仙台市の「エンドーチェーン」(後の東北西友)と業務提携。
  • 1998年(平成10年) - 第一勧業銀行(現・みずほ銀行)の仲介によりファミリーマート株を伊藤忠商事に売却し、ファミリーマートの筆頭株主が伊藤忠になる。
  • 2000年(平成12年) - 西武百貨店に代わり、住友商事が筆頭株主となる。
  • 2002年(平成14年) - アメリカ合衆国のウォルマート・ストアーズと包括的提携。ウォルマートが筆頭株主に。
  • 2002年(平成14年) - 偽装肉返金事件(元町店(現元町北二十四条店)・狭山市駅前店)。
  • 2004年(平成16年) - およそ1,600人が希望退職。
  • 2005年(平成17年)10月7日 - リチャージ可能なプリペイドカード「西友ショッピングカード」導入。
  • 2005年(平成17年) - ウォルマートの子会社となる。
  • 2007年(平成19年)
    • 10月22日 - ウォルマートが、完全子会社化を目指してTOBを行うことを発表、これを受け東京証券取引所は西友の銘柄を監理ポストへ割り当て。
    • 10月23日 - TOBを開始。
    • 12月5日 - TOB成立。ウォルマートは全株式の95.1%を取得。
  • 2008年(平成20年)
  • 2009年(平成21年)
    • 6月1日 - 2009年後半に会社形態を株式会社から合同会社に変更することを発表[4]
    • 9月1日 - 合同会社に改組[5]

運営形態

  • 西友
    • ゼネラルマーチャンダイズストア
    • スーパーマーケット
    • スーパーセンター - ウォルマート流のワンフロア店舗。沼津店、浜北店の2店舗のみが当てはまる。
    • 西友ネットスーパー
  • リヴィン(LIVIN) 「新生活百貨店」。大型店舗
  • サニー - 福岡県を中心に九州で運営されているスーパーマーケット。
  • ショッピングセンター

過去

  • DAIK - 都市型ホームセンター・生活雑貨店。リヴィンや一部の西友店舗にも存在した。2011年現在は、リヴィン店舗は「住まいと暮らし館」などといった直営売り場、深沢店は西友名義のホームセンター店舗として存在。
  • 西武店 - 西武百貨店の名称・意匠を借りた百貨店型店舗(百貨店事業部→SEIBU事業部運営)。西武百貨店との間で一部店舗の持ち替えを経た後、当該店舗はリヴィンに転換。
    • SEIYO - 仙台店のみ。「西武店」と同じ事業部運営店舗だった。
  • 無印良品 - 1980年にプライベートブランド (PB) 商品として誕生。無印良品事業部運営のあと、本社から「良品計画」として分離・独立。
  • ファミリーマート
  • フードプラス - 現在の新座店などに存在した。
  • フードマガジン - 都市型スーパーマーケット。実験的要素が強かった。浜田山六本木にも存在したが、後に浜田山は西友に再転換、六本木は2011年8月14日に閉店。

POSシステム

POSレジは、IBM製を使用。ウォルマート傘下になる以前は「BCPOS」シリーズを採用していたが、2003年後半頃よりウォルマート仕様の機種に変わった。食品レジは同じ端末でL字型固定スキャナを備えた機種を採用している。

この機種は日本のコンビニエンスストアをはじめとする各種小売店で導入されている大型ディスプレイを備えた機種とは逆行し、操作画面は漢字対応ポケットベルのような2行の電光表示のみで、セール品などの値引き操作を行うにも煩雑なコマンドをキーボードに打ち込まなければならないことや、食品レジではPOSレジとチェッカーユニットが一体のため、混雑時に使う2人制に対応しておらず、レジ待ちの原因の一つとされている。2011年頃より、一部店舗ではタッチパネル対応の端末を導入している。

  • 店舗・商品に関わるシステムもウォルマートより導入している。
    • スマートシステム - 店舗基幹システム。リテールリンクと組み合わせて、自動発注などが行えるとされる。
    • リテールリンク - 納入業者と在庫などの情報を直接共有し、店舗での販売機会損失ロス(在庫切れ)を回避したり、過剰な在庫を抱えないよう在庫のコントロールを担っている。

これらにより店長の裁量で近隣の競合店と同等の価格へ引き下げることが不可能となり、その問い合わせを店舗の責任者へ行っても「本社で管理している」旨しか回答できなくなっていた。上場廃止以前の株主総会で幾度も質疑応答されていたが、2008年秋に後述の「KY」施策により、チラシ掲載価格への値引き(都度の価格変更)が行われるようになった。ただし、チラシ掲載品以外の他店で安く売られている商品に対しての値引きは行われていない。

プライベートブランド

プライベートブランドは、「西友ファインセレクト」からウォルマートと同じ「Great Value」(グレートバリュー)へ切り替えが進められている。さらに、ウォルマートの既発製品の導入(本場の「Great Value」「George」商品や、低価格な中国トイレットペーパー腕時計ポータブルCDプレーヤー)の販売など、ユニークな試みも見られる。

  • グレートバリュー - ウォルマート基準によるものだが、食品を中心にファインセレクトからの移行による西友オリジナル品(チーズ類など)も存在。
  • 西友ファインセレクト - ウォルマート入り以前から展開。既に廃止されている。

George

Georgeジョージ)は、ウォルマートがグローバルに手がける衣料品ブランドであり、西友ではプライベートブランドして2005年頃より投入した。

元々はイギリスの大手スーパーのASDA(アズダ)のプライベートブランド (PB) 商品として1990年に生まれ、イギリス国内では価格も安い上にデザイン性に優れたブランドとして一定の地位を持っていた。ASDAは1999年にウォルマートに買収され子会社となったが、既にブランド力を持っていたGeorgeについては買収後イギリス以外のウォルマートグループでも販売を始め、世界的に展開する衣料ブランドとして確立するに至った。

H&Mユニクロのようなファストファッション製造型小売業)専門店がさまざまな工夫で消費者の支持を確立させていったのに比較すると、あくまでGeorgeはウォルマート系列店のみで扱うブランドという極めて内向きの戦略であり、内に篭った情報発信しかしないことから日本での知名度は今ひとつとなっている。

当初、イトーヨーカ堂などの他スーパーでの衣料品と比較して、イギリス好みの地味なデザインでかつ同程度の売価であったこと、情報発信もほとんどないため日本国外ですでに確立されたブランド力すらまったく発揮できず、「安かろう悪かろう」のイメージが定着し、衣料品の売上げが2007年度決算まで年々逓減する事態に陥っていた。

2008年には7,900円のスーツを発売。一定の品質に対するコストパフォーマンスが受け容れられ、『日経トレンディ』等にも低価格スーツの一つとして取り上げられる。カジュアル衣料にも力を入れはじめ、翌2009年から展開された「西友ファッションプロジェクト」への布石を作り出す形となった。

KY戦略

2008年11月より、「KY(カカクヤスク)で行こう!」と称したキャンペーンの展開を開始した。従来からのEDLPに加えて、生鮮食品冷凍食品を中心に従来より値段を格段に引き下げたり、他店のチラシに掲載された商品が西友の売価より安い場合は、チラシの掲載価格で販売する(値引く)といった、従来の西友のイメージを覆させるかのような戦略を打ち出している。

また「SEIYU FASHION PROJECT」として、ユニクロ・しまむら等で支持されている低価格衣料品をGeorgeブランドで積極的に投入し、売上の底上げを図ろうとしている。2008年度の売上は2007年度比で6割増であったことがプレスリリースで触れられている。

これらの施策実施に伴い、築年数が相当経過した店舗を順次リニューアルさせたり、2008年11月からはテレビCMをかつてない程大量にスポット放映してアピールしている(後述)。2009年2月からはクレイジーケンバンドタイアップした作品も大量に放映された。

なお、「KY」は、「カカクヤスク」のローマ字頭文字を西友サイドでより抜いた用語とされている。ちなみにギャル語発祥の「KY語」であるKY=『空気読めない』が2007年に流行している。

この「KY」は「カカクヤスク」以外にも「クラシヤスク」、「カッコイイ(を)ヤスク」や「カデンもヤスク」にもCMによって引っ掛けている。

商品券・ギフトカード

かっては旧セゾングループの流れから、西友の商品券は西武百貨店・ロフト・パルコ各店で使用可能で、逆に西武百貨店の商品券も西友で使用可能であったが、資本構成の変化に伴い2006年5月末でこの取扱を終了した。

ただし、表面に「SEIBU」と表記された商品券であっても、裏面記載の発行元が「株式会社西友」である(かつての西友運営の西武店で発行された)場合は、西友の商品券同様、西友で利用できるが、西武百貨店・ロフト・パルコ各店では利用できない。

なお、2005年よりクレジットカード型の磁気プリペイドカード「SEIYUショッピングカード」のサービスを開始した。西友店内の直営売場レジのみが利用対象となるが、あとからリチャージ(追加入金)が可能であるため、電子マネー的な使い勝手を兼ね備えている。持参人式のため紛失盗難時の残高補償はない。

2007年以降に展開されている同種のプリペイドカードである「イオンギフトカード」や「百貨店ギフトカード」(どちらもリチャージは不可)よりも先駆けて導入したことになるが、以前にそごうが「スマイルカード」(発売終了)を発行していた。

コマーシャル

テレビラジオでCMが主にスポット放送で流れ、1994年 - 1997年頃まで歌手・タレントの西城秀樹を『西城店長』としてイメージキャラクターに起用していた。その当時のキャッチコピーは『くらべれば西友』であった。経営状態の悪化のためか、1999年以降しばらくは関東ローカルでは一切出稿されなかった。

ウォルマート傘下となった2005年前後に、食品売り場の女性店員が自身の仕事の思い入れを語る企業CMがスポット放送(ご存じですかの時間帯など)されるようになったが、イオンやイトーヨーカ堂が打ち出していたセール品やバーゲン告知の類のCMは一切制作されなかった。しかし、前述のKY戦略を打ち出した2008年からは安売りを伝えるユニークなCMが増えるようになった。主な例としては次の通り。

バッタリ篇
コジマさんヤマダさんビックさんタカタさん等と言った男性が店内で偶然逢う、という内容。西友で販売している家電商品の価格が、家電量販店及び通信販売業にも負けない、という事を消費者に訴求した。
新生活のうた篇
家具のCMで、「 セイユーニトリーアエーズイケア (西友にとりあえず行けや)」という空耳ソングを延々と流していた。家具大手のニトリとイケアの名前を敢えて出した、インパクトのあるもの。これは総合ショッピングセンターの位置づけである西友でも家具を扱っている、というメッセージである。
会見篇
CM冒頭から突然謝罪会見をし西友の安さをアピール。これは同時期にあった老舗料亭の謝罪会見をパロディ化したもの。他の店舗より西友のほうが高い場合はそのチラシを見せれば安くする、という定価販売の常識を覆す販売戦略を強くPRした。
AKYな42日間篇
AKY42』(アットーテキ カカク ヤスク (な) 42日間の略)と題し、女性アイドルグループAKB48を意識したネーミングだけあり、CM中にクレイジーケンバンドの「1107」の歌とともに主婦風の女性が1人ずつ切り替わりで大勢出演するというもの。
おおむね15篇
2010夏ギフトのPRで、中学生風の女性3人が歌いながら海でじゃれ合うバージョン。お中元とはかけ離れたイメージの「女子学生トリオ」の起用に加え、企業名どころか何を訴求したいのかさえもぼかしたことで却って話題を集め、日頃西友を利用しているメーン層以外からの問い合わせや感想が多く寄せられ、売り上げが上がった[6]。なお、このシーズンよりギフトカタログのタイトルが「 ギフトの友 」(『女学生の友』のパロディ)となっている。
まだまだ15篇
「おおむね15篇」と歌と背景が一緒だが、メインがセーラー服の制服を着た中年女性に変わっていたセルフパロディバージョン(同時期に放映)。
いきなり50篇
2010冬ギフトのCMでは、夏ギフトのCMにさらに手を加え『おおむね15篇』のうち、一人が覆面を取ると50歳だったというダブルセルフパロディになった。
ぞくぞく15篇
2010冬ギフトのCMで「おおむね15篇」のメンバーに加え「まだまだ15篇」(配役は変更)の後に、男子中学生をはじめ、大勢が行進するというトリプルパロディバージョン。
政見放送
2011夏ギフトのCMで、タイトルの通り政見放送仕立てにしたもの。夏ギフ党党首の五十五十郎(いがらしごじゅうろう)が「皆様の夏ギフト費を、最大50%カットします。」とマニフェストを表明する内容。CMの2 - 6秒の間に「※これはCMです」のテロップが小さく表示され、10秒付近から夏ギフトをPRするテロップが入り、「夏ギフトは、西友」のナレーションが入る。公式サイトでは「西友はギフト文化を啓蒙する(架空の)夏ギフ党を結成いたしました」と説明[7]がある。撮影セットとシチュエーション・演出が現実の政見放送と酷似しているのが特徴。
バスプラ篇
キャッチコピーの「バスプラ」を連呼する音楽に乗せて、女性の集団がパラパラを模したダンスを踊る。(振り付けはパパイヤ鈴木[8]
なお「バスプラ」とはバスケットプライスの略で、単品だけでなく店全体の商品での安売りをアピールするもの。
バスプラくん篇
「バスプラ」シリーズの一環で、母の寒気に娘が心配(パブロンのパロディ)するとバスプラくんMr.コンタックのパロディ)が現れてバスプラの効能を説明するという、風邪薬のCMをパロディ化したもの。なお、CMの最後には『※バスプラという商品は存在しませんのでご注意ください』という注意書きが右下に表示されている。

CM出演者

おおむね15篇・ぞくぞく15篇

まだまだ15篇

いきなり50篇

  • ななみ
  • 長尾寧音 → 竹内晶子 ※長尾が覆面を取ると50歳(竹内は実際に当時50歳)だった、というパロディ。
  • 田中ひかり

CMソング担当

店舗

2010年8月現在、372店舗で展開をしている。

現在の店舗

過去に存在した西友の店舗

  • ×は現在建物が解体された店舗。

北海道東北地方

  • 北海道
    • 滝川店(2003年8月31日閉店)
    • 月寒店× → パチンコ店「マンモス'21」
    • 岩見沢店(2009年3月31日閉店) → 2012年4月1日であえーる岩見沢がオープン予定
    • 函館西武店 → 西武百貨店函館店 → パボッツ函館
    • 旭川西武店(現:西武百貨店旭川店 B館) → 西武百貨店旭川店
  • 宮城県
    • SEIYO仙台店(1997年7月31日閉店) → EBeanS(エンドーチェーンが運営するファッションビル)
  • 福島県
    • 郡山店 → 郡山西武店(2000年10月15日閉店、最後の西武店舗だった) → ATi郡山
      郡山西武店については、2000年11月開店のザ・モール郡山内の「LIVIN郡山店」に移転・業態転換をした扱い。
    • 郡山アティ食品館(2003年頃閉店、ATi郡山地下1階の食品売場として)

関東地方

  • 茨城県
    • 牛久店(1995年2月閉鎖、現在営業しているひたち野うしく店とは別に、牛久駅前にあった)
    • 土浦店 西友第1号店(1982年に増改築したWALK館をパチンコリゾートKINBASHAなどに譲渡し、1998年10月閉鎖。その後店舗は解体されマンションが建つ)
    • 石岡店×(1988年頃閉鎖、石岡駅前にあった。閉鎖から20年以上建物はそのままで廃墟と化していたが、2009年に解体工事が行われ、2010年に解体完了)
    • 取手店(1986年8月閉鎖 → 新日本証券 → 新光証券 → パチンコリゾートKINBASHAなど)
    • 水戸店 → 水戸西武店 → LIVIN水戸店(2009年3月31日閉店、丸井とともに水戸駅前の商業の中心的存在だった、現在は空ビル)
  • 群馬県
    • 桐生店 → フレッセイ
    • 前橋店 → 前橋西武店 → LIVIN前橋店(2004年1月12日閉店、現在は「前橋プラザ元気21」)
    • 伊勢崎店×(2009年3月31日閉店、現在営業している西友楽市伊勢崎茂呂店とは別店舗)
  • 千葉県
    • 津田沼店 → 津田沼パルコ Let's館(地下食品売り場のみに縮小し、西友津田沼パルコ店として現在も存在) → 津田沼パルコB館
    • 幕張店(2003年秋閉鎖) → GEO
    • 高根台店×(1998年秋閉鎖) → 現在はマンションに
    • 五香店(→ DAIKに業態転換 → 1階はパチンコ店、2階にはGEOインターネットカフェがあった)
    • 柏店×(1980年代閉鎖) → ハヤミズ → 土屋家具 → 建物解体 その後、京葉銀行ディスクユニオンが入居する新しいビル「柏セントラルプラザ」となった。現在営業している柏東店とは別店舗。
    • 市川店×【元西武百貨店市川店】 → 西友 → ウエルセーブ → たいらや → エコス → 現在建物解体中
    • 木更津店×(→EPOに業態転換。閉鎖後建物解体)
    • 八千代台店 → 閉鎖 → DISCA → ラオックス → WAKOガーデン
    • 稲毛店 (1997年頃閉鎖) → テナントビル
  • 東京都
    • 下北沢エンドーファーストキッチン
    • 赤羽店(1号館と2号館が存在した。1号館が2000年頃閉鎖 → その後本部移転後、旧2号館が新赤羽店に店名変更 → 赤羽店に店名変更。旧1号館はツタヤ、ブックストア談など複数テナントが入る。赤羽店は店舗部分は地上1階と地下1階に縮小。屋上駐車場は廃止)
    • 浜田山DAIK× → 建物解体後、更地となる。
    • 志村店 → コンサートホール志村店
    • 志村第二店× → 建物解体後、高層マンションとなる。
    • 千早店
    • 練馬北町
    • 旧・中村橋店× → 建物解体後、倉庫となる。
      郵便局舎隣りの場所で営業し、移転前まで合鍵売り場と、キャッシュポイントを併設していたが、男子トイレだけが、2階の従業員兼用のものに留まっていたことや、築年数を問題視するむきもあったためか、道路新設計画に合わせるように、一時閉店を経て現在では、中村橋駅改札近くの高架下に移転している。
    • 大泉学園店×(統廃合 → 2006年5月31日閉鎖、店舗解体済 → シティタワー大泉学園)
    • 保谷店(保谷駅南口地区再開発事業により2006年2月閉鎖、店舗解体後、[西東京市立保谷駅前図書館・公民館]、ツタヤを併設した複合ビル「ステア」 (SUTEA) に改築し、2008年9月3日そのビル内に再オープン)
    • 田無店×
      1963年田無駅ビル(旧)内に西興ストアー田無店として開店、1970年代に駅北口商店街内に移転。1995年閉鎖、店舗解体済み。
      LIVIN田無店が代替店だが、LIVINが『田無西武』店として開店した当初は併存していた。
    • 旧・ひばりが丘団地店×(2007年6月27日にバス停1つ分北側の新店舗に移転。「団地西友前」停留所は「ひばりが丘団地」に改称)
    • 東久留米店
    • 旧・清瀬店
      清瀬駅北口から徒歩2分の商店街内にあった。駅前の新清瀬店(2002年に清瀬店に改称)の開業により閉店。現在はシダックス清瀬駅前クラブになっている。
    • 武蔵境店×(1980年代閉店、店舗解体済み)
    • 狛江店×(再開発 → 駐車場)
    • 旧・国領店(2002年閉鎖。国領駅前再開発ビル「コクティー」内に2004年10月再出店)
    • 旧・府中店×(1995年閉店、その後建物の1階にドラッグストアとダイソーが営業していた ⇒ 現在再開発により「くるる」となる)
      2005年ごろより市内の別地域・物流拠点跡地にスーパーセンター店舗を置く計画があり、当初2008年春の開業予定だったが数度の延期を経て2011年末にようやく着工、2012年末開業に向けて工事が進められている。
    • 聖蹟桜ヶ丘店×(跡地は聖蹟桜ヶ丘OPA
    • 西八王子店 → TSUTAYA
    • 福生店×(旧店舗は解体済みだが、2004年同地に大規模店として再オープン(part1と2階以上駐車場棟のpart2がある)旧店舗閉店中は同店の駐車場【福生駅沿いに食品など一部に絞った】に臨時店舗【プレハブ】で営業していた。
      同時期頃にザ・モールみずほ16がオープンし同店から無料バス≪現在は運行休止≫が出ており取扱がない商品はそちらへ行ってもらう形態だった)
    • シネ・ヴィヴァン・六本木×(映画館六本木WAVEのB1F、東京テアトルに移管後、再開発に伴い1999年閉館)
    • キネカ錦糸町×(映画館、1994年閉館)
    • フードマガジン六本木ヒルズ店(2011年8月14日閉店、最後まで残っていたフードマガジン唯一の店舗だった)
  • 神奈川県
    • 希望ヶ丘店 → ユータカラヤ(横浜市旭区)
    • 瀬谷店 → 空き地 → 創価学会瀬谷文化会館(横浜市瀬谷区)
    • 相模大野店×(1996年10月閉店。しばらくは空き店舗状態だったが、数年後に店舗解体済。現在、跡地を含めた周辺地区で相模大野駅西側地区第一種市街地再開発事業が着手中)
    • 戸塚店×(2008年3月9日閉店。店舗解体済。跡地にサクラス戸塚)
    • 追浜店(サンビーチ追浜キーテナントだったが2009年1月末に閉店。衣料品・日用品のみで食品は地階のヨコサンが扱っていた)
    • ジャンボ藤沢店(オーケー ジャンボ藤沢店の2階以上の核テナントとして 1970年6月25日出店。1976年8月31日 旧志澤を買収・改装した 藤沢西武出店に伴い閉店。→ジャンボの2階以上は核テナントを失う。 →家具の大正堂 →その後はしまむら、ダイソー、坂善等 フロアごとに異なるテナントが入居)
    • 志澤藤沢店(1974年3月29日開店、1975年8月西武セゾン・グループと提携) → 藤沢西武店(1978年9月15日西友が買収し改称。1997年閉店。1999年解体。現在マンションビル)
    • 茅ヶ崎店(丸岡屋テナント)
    • 西鎌倉店 (現ローソン西鎌倉二丁目店にあった)

中部地方

  • 長野県
    • 上田店 → 上田西武店 → LIVIN上田店(2009年3月31日閉店)
      以前はGMS店舗の川中島店のみ直営で、長野県内の他の小型店舗はS.S.V.の運営であった。
    • 飯田店(市内、現在駐車場)
  • 静岡県
    • 焼津店 → スーパーもちづき焼津店
  • 愛知県
    • 大口店
  • 富山県
    • 富山西武店 → 西武百貨店富山店(2006年3月閉店)
  • 石川県
    • 小松店 → 小松西武店 → 西武百貨店小松店(1996年閉店) → ダイワ小松店(2010年6月25日閉店)
  • 福井県
    • 若狭小浜店(2004年8月閉店)

近畿地方

  • 京都府
    • 伏見店 → プラザ大手筋(内部には食品スーパーや100円ショップが入居している)
    • 宇治店 → レインボー小倉(商業施設)
    • 千本店 → 無印良品千本
    • 銀閣寺店
    • 桂坂店
    • 京産大PAO店
  • 大阪府
    • 富田林店
    • 高石店(高石市・南海本線高石駅前、2006年1月に閉店した)
    • 千里丘店
    • 黒土店
    • 粉浜店(旧南海西友)
    • 美加の台店(旧南海西友)
    • 八尾西武店(西武百貨店八尾店内HTTPS) → 退店
    • 高槻店(西武百貨店高槻店内、インナーウェアのみHTTPS) → 退店
    • 狭山店(旧南海西友) → コノミヤ
    • 羽衣店(旧南海西友)
    • 都島店 → ベルファ
    • 河内長野店(2009年3月8日閉店)
    • 光明池店(2009年3月31日閉店)
    • 八尾店(八尾西武店とは別)
    • 新河内長野店(2010年5月31日閉店)
  • 兵庫県
    • パナ西友北六甲台店(西宮市
    • 兵庫店(神戸市兵庫区) → 白木屋・わらわら・パチンコ店
    • 宝塚西武店 → LIVIN宝塚店(宝塚市)87年開店より黒字化せず、20年の契約終了を待たずして閉店した。
    • 大久保店(明石市)競合する「マイカル明石」(現:イオン明石ショッピングセンター)の出店と建物の老朽化により閉店した。
  • 和歌山県
    • 城山店
    • 三石店

九州沖縄地方

上記店舗は西友から系列のサニーに運営が委譲され店舗名が変わったものの、後に西友直営店に戻っている。

関連会社

  • 西友リテールサポート(旧・二光) - 西友を主なクライアントとする人材派遣事業を手がける。通信販売事業からは撤退。
  • 西友プロキュアメント - プライベートブランドの企画・開発および商品調達など
  • 若菜 - 西友店内での惣菜販売・売り場の運営。独自の路面店事業(弁当・惣菜販売)。
  • ニジコム - 主に西友グループ店内における携帯電話の販売

「西友」を冠する企業は多数存在するが、社会問題を起こした西友商事(商品先物取引業、東京都中央区)、西友開発(不動産業、香川県高松市。2000年に破産)を始め無関係なものが多いため注意を要する。

脚注

  1. ^ なお、サミットは元々住友商事とアメリカ合衆国第2位のスーパー「セーフウェイ」社との提携による合弁会社として設立されている。
  2. ^ 日経ビジネス』2010年8月9・16日号(日経BP社)「スーパー最終戦争」記事、および朝日新聞2011年3月3日付 経済面記事
  3. ^ 統合後も「サニー」の店舗ブランドについては引き続き継続使用されている。また、旧東北西友の店舗では統合前からの直営店との区別のため「THE FOOD FACTORY」ロゴが入っている。旧エス・エス・ブイにおいては、自社店舗及び担当する売り場において「SEIYU」ロゴの近くに「S.S.V」等のロゴを入れていたが統合の際に削除された。
  4. ^ 合同会社への改組について - 西友・ニュースリリース 2009年6月1日
  5. ^ 合同会社への改組について - 西友・ニュースリリース2009年9月1日
  6. ^ インターネットTVガイド東京ニュース通信社) 西友/冬ギフト「いきなり50」編(2010年12月11日閲覧)
  7. ^ 西友CM情報
  8. ^ 2011年の西友は"バスプラ"?! アラサー女性ユニットもFashionsnap.com, 2011年1月19日)
  9. ^ 「浦和市史 通史編IV」p558

関連項目

企業など

人物

  • 沖正一郎(元常務、ファミリーマート 初代社長、良品計画 元会長)
  • 木内政雄(前社長、無印良品事業部の独立黒字化に尽力)
  • 坂本春生(元副社長、セゾン総研 元理事長)
  • サム・ウォルトン(ウォルマート創業者)
  • 高丘季昭(元会長、セゾングループ 元代表幹事。経団連 元副会長)
  • 堤清二(セゾングループ元会長であり、西友の創業者でもある)
  • 堤康次郎(西武ストアー創業者、現在も社内主要施設には銅像が存在)
  • 三好基之(元社長、産経新聞社 元専務)
  • 渡辺紀征(前会長、ファミリーマート事業の成功に尽力、現在はスギ薬局社外取締役)

外部リンク

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