イングランド銀行

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イングランド銀行
Bank of England (英語)
イングランド銀行
イングランド銀行
本店 ロンドン
位置 北緯51度30分50.76秒 西経0度5分18.96秒 / 北緯51.5141000度 西経0.0886000度 / 51.5141000; -0.0886000座標: 北緯51度30分50.76秒 西経0度5分18.96秒 / 北緯51.5141000度 西経0.0886000度 / 51.5141000; -0.0886000
設立 1694年7月27日
総裁 マーク・カーニー
イギリスの旗 イギリス
通貨 UKポンド
ISO 4217 コード GBP
基準貸付利率 0.5%
ウェブサイト bankofengland.co.uk
継承 通貨委員会アイルランドのみ)

イングランド銀行(イングランドぎんこう、: Bank of England)は、イギリス中央銀行。正式名称は「Governor and Company of the Bank of England」となる。

本店がシティのスレッドニードル通りに所在するため、「スレッドニードル通りの老婦人」と呼ばれることがある。現任の総裁は2013年7月1日に就任したマーク・カーニー。なお、歴史的には、「英蘭銀行」と表記されることもままあった。この場合「英蘭」は「イングランド」の音訳であり、「イギリスとオランダ」(英蘭戦争など)を意味するものではない。

歴史[編集]

イングランド銀行は、スコットランド人ウィリアム・パターソン財務府長官チャールズ・モンタギューにより当時大同盟戦争(ファルツ継承戦争)下にあったイングランド王国の軍事費を資金する目的で1694年に創設され、イングランド王国政府の銀行として同年7月27日ウィリアム3世メアリー2世勅令により認可された。初代総裁はジョン・フーブロン(John Houblon)であった。これは、名誉革命によって国王となったウィリアム3世治下のイングランドがオランダ財政に学んだ結果でもあった。当時、同銀行の設立に加え、証券市場の成立などの改革も進められた[1]

ウィリアム・パターソンは翌年のスコットランド王国政府のスコットランド銀行設立にも関わっているが、スコットランド銀行は経済的に深刻な状況にあったスコットランド国内への投資およびスコットランド会社によるダリエン計画への投資を目的としておりその性格は異なっている。

1816年のイングランド銀行と王立証券取引所

なおスコットランドの経済破綻に伴う連合王国の成立はこの10年余り後の1707年である。

イングランド銀行は、1734年には現在地に移転し、次第に敷地を拡張していった。

バルト海貿易で富を築き、イングランド銀行総裁を務めたジョン・ソーントンは、息子ヘンリやサミュエルらとともに奴隷貿易廃止法案に尽力した[1]

1807年、大英帝国内での奴隷貿易は禁止された。

19世紀半ばのヴィクトリア朝時代から第一次世界大戦の終わりまでのイギリスは「世界の銀行」と呼ばれ、世界各地の政府、鉱山、工場、プランテーションなどに投資して、利子を稼いだ。

統計によれば、1914年における、世界の海外投資の43パーセントをイギリスが占めていたという。

ロンドン旧市街のシティ・オブ・ロンドンには、こんにちでも400以上の外国銀行証券取引所海上保険庁その他の金融機関が並んでいる。

2013年7月1日から初めての外国人のマーク・カーニーが総裁になった。

第二次世界大戦中の1939年ナチス・ドイツがチェコスロバキア中央銀行(のちのチェコ国立銀行スロバキア国立銀行)から略奪した金塊(現在の価値で7億ポンド相当)を売却するのに協力していたことが、2013年7月に公開された歴史文書で判明。

機能[編集]

1998年イングランド銀行法で制定された諸機能、つまり物価安定の維持と英国政府の経済政策支援を遂行する。

  • イングランドウェールズにおける通貨発行権(UKポンド参照)
  • 政府の銀行であると共に「最後の貸手」として銀行の銀行である。
  • 外国為替と金準備を管理し、政府の証券(国債)を登録する。
  • 政府統合基金の運営

かっては銀行業界の規制・監督も行っていたが、この責任は1998年以来、金融サービス機構(FSA)に移行した。 また1997年以来、金融政策委員会政策金利など金利設定の責任を有している。 スコットランドと北アイルランドの通貨発行権はその地域の銀行がもっているが、イングランド銀行に通貨発行額とほとんど同額の預け入れを義務付けられている。

歴代総裁[編集]

1899~2014年現在までのイングランド銀行の歴代総裁は以下の通り。ただし、以下の表はイングランド銀行ホームページの資料を基に作られたものである[2]

名前 期間
サミュエル・グラッドストン(Samuel Gladstone) 1899-1901
アガストゥス・プレボスト(Augustus Prevost) 1901-1903
サミュエル・モーリー(Samuel Morley) 1903-1905
アレクサンダー・ワラス(Alexander Wallace) 1905-1907
ウィリアム・キャンベル(William Campbell) 1907-1909
レジナルド・ジョンストン(Reginald Johnston) 1909-1911
アルフレッド・コール(Alfred Cole) 1911-1913
ウォルター・カンリフ(Walter Cunliffe) 1913-1918
ブライアン・コケイン(Brien Cokayne) 1918-1920
モンタギュー・ノーマン(Montagu Norman) 1920-1944
トーマス・カット(Thomas Catto) 1944-1949
キャメロン・コボルト(Cameron Cobbold) 1949-1961
ローランド・バーリング(Rowland Baring) 1961-1966
レスリー・オブライアン(Leslie O’Brien) 1966-1973
ゴードン・リチャードソン(Gordon Richardson) 1973-1983
ロバート・リー=ペンバートン(Robert Leigh-Pemberton) 1983-1993
エドワード・ジョージ(Edward George) 1993-2003
マーヴィン・キング(Mervyn King) 2003-2013
マーク・カーニー(Mark Carney) 2013-

脚注[編集]

  1. ^ a b 井野瀬(2007)
  2. ^ A chronological list (1694 - present)”. Bank of England. 2014年7月17日閲覧。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]