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|4名<br>[[第22回参議院議員通常選挙|2010年]]初当選<br>[[猪口邦子]](衆1期)<br>[[片山さつき]](衆1期)<br>[[金子原二郎]](衆5期)<br>[[宮沢洋一]](衆3期) |
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|45名<br>[[第22回参議院議員通常選挙|2010年]]初当選13名<br>[[福岡資麿]](衆1期)<br>2012年初当選1名<br>[[第23回参議院議員通常選挙|2013年]]初当選30名<br>[[赤池誠章]](衆1期)<br>2014年初当選1名 |
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|なし ||26名<br>[[第24回参議院議員通常選挙|2016年]]初当選18名<br>[[園田修光]](衆1期)<br>[[山田宏]](衆2期)<br>[[第25回参議院議員通常選挙|2019年]]初当選7名<br>[[三浦靖]](衆1期) |
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[[2021年]]初当選1名 |
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2021年10月9日 (土) 13:41時点における版
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大臣病(だいじんびょう)とは、与党の国会議員が国務大臣のポストに執着すること[1]。
概要
今日の日本の議院内閣制における国務大臣は、各種許認可や補助金交付等の強大な権限を持つ。政治家にとって大臣の職は権威の象徴であり、旧大蔵省などの重要な省庁の所管大臣として就任すれば、議員自身の政界における重みも増し、政治資金の調達などに大きな転換期となることもあり得る。逆に、本来大臣になっていていいはずのキャリアで大臣になれないでいることは、周囲から鼎の軽重を問われることにもなる。またごく一部の時期を除き自由民主党が衆参ともに多数派を占めてきたとは言え大多数は総理・総裁はおろか派閥領袖にもなれなかった自民党議員たちにとっては、政治家生活のなかで大臣ポストを経験することが、おおむね議員引退後に受ける叙勲において三権の長経験者以外の在職年数の長い(もしくは国務大臣を経験した)国会議員が受章対象となる勲一等旭日大綬章(旭日大綬章)の受章とともに一つのステータス、ひいては死後においても選挙区内で「地元の功労者」として名前が残るバロメータとして国務大臣就任を志向する自民党議員は多い。
戦後において、常に選挙のたびに落選の危機感にさいなまれる非自民党系議員とは異なり、「ジバン(地盤)、カンバン(看板)、カバン(鞄)」の3つのバン(三バン)に守られ選挙も楽勝で当選回数を重ねる自民党系議員は昭和・平成・令和問わず相当数おり、国務大臣就任を志向する議員も数多い。
こうしたことから1955年の保守合同によって誕生した自由民主党長期政権下の組閣や内閣改造では、大臣の選任は概ね各派閥間の均衡を目的としたいわゆる「派閥の論理」で行われた[1]。その結果、大臣在任期間を1年程度として内閣改造によって大臣を頻繁に代えることが常態化し、長期に渡って政策に取り組むことが困難な大臣に代わって官僚が実権を握ることになった。
佐藤内閣までは能力が今一つと判断されれば大臣になれないまま引退する自民党国会議員が少なからずいたが、田中角栄内閣以降は自民党国会議員が当選回数を重ねれば大臣にほぼ就任できるシステムが確立されることになった[2]。当選回数が衆議院議員で5回、参議院議員で3回以上が大臣の資格の条件(大臣適齢期・入閣適齢期)とされ、大臣に就任していない自民党国会議員は「大臣待望組」「入閣待望組」「大臣待機組」「入閣待機組」と呼ばれた。大臣病対策の大臣ポストとしては歴代首相があまり重視せず権限が少ない伴食大臣(科学技術庁長官、行政管理庁長官、環境庁長官、北海道開発庁長官・沖縄開発庁長官、国土庁長官など)に充てられることが多かった。
しかし、1994年以降の政治改革によって、首相権限強化と派閥影響力停滞によって序列によらない閣僚の抜擢採用(俗にサプライズ人事と言われるもの)が多くなり、自民党の場合は下野していた野党時代(1993年-1994年、2009年-2012年)があったため、必ずしもこの条件に当てはまれば大臣になれるというものではない。事実、2019年10月時点の自民党国会議員のうち、上記の条件から更に当選回数を重ねた衆議院当選6回以上の未入閣議員は17人、参議院当選4回以上の未入閣議員も4人おり、これに上記条件に当てはまる衆院5回、参院3回の議員を加えた総数は55人にのぼる。
しかしながら、2014年の第2次安倍改造内閣発足前後には、これらの議員をかつてのように「入閣待望組」とマスメディアが呼称しており、文字通り入閣を待望する議員も存在するとされる[3]。
現職の自由民主党国会議員の当選回数別大臣就任人数
- 衆議院議員
(当選9-10回、12回以上の政治家は全員大臣経験がある、参議院議員経験者には「議員名(参○回)」)
当選回数 | 大臣経験者 | 大臣未経験者 |
---|---|---|
11 | 2名 1986年初当選 石破茂 村上誠一郎 |
1名 1986年初当選 逢沢一郎 |
8 | 19名 1990年初当選 岩屋毅 原田義昭 1993年初当選 遠藤利明 塩崎恭久(参1期) 高市早苗 根本匠 山本幸三 1996年初当選 伊藤達也 今村雅弘 河野太郎 佐藤勉 下村博文 菅義偉 竹本直一 棚橋泰文 田中和徳 田村憲久 平沢勝栄 1998年初当選 宮腰光寛 |
2名 1986年初当選 三原朝彦 1990年初当選 山本拓 |
7 | 19名 1996年初当選 江渡聡徳 桜田義孝 新藤義孝 渡辺博道 1997年初当選 小野寺五典 2000年初当選 江崎鐵磨 小渕優子 梶山弘志 金子恭之 北村誠吾 高木毅 馳浩(参1期) 平井卓也 福井照 |
3名 1996年初当選 土屋品子 山口泰明 2000年初当選 後藤田正純 |
6 | 13名 2000年初当選 上川陽子 後藤茂之 松島みどり 山口壮 2003年初当選 井上信治 江藤拓 加藤勝信 坂本哲志 武田良太 西村康稔 古川禎久 2004年初当選 柴山昌彦 森山裕(参1期) |
7名 2000年初当選1名 小泉龍司 2001年初当選1名 伊藤信太郎 2003年初当選4名 谷公一 谷川弥一 長島昭久 三ツ矢憲生 2005年初当選1名 秋葉賢也 |
5 | 4名 2003年初当選 西銘恒三郎 萩生田光一 山際大志郎 2005年初当選 稲田朋美 |
17名 2000年初当選1名 2003年初当選8名 2004年初当選1名 2005年初当選7名 |
4 | 4名 2005年初当選 若宮健嗣 2009年初当選 金田勝年(参2期) 齋藤健 小泉進次郎 |
30名 2005年初当選27名 2006年初当選1名 2009年初当選2名 |
3 | 5名 2012年初当選 岸信夫(参2期) 小林鷹之 堀内詔子 牧島かれん 山下貴司 |
79名 2005年初当選1名 佐藤ゆかり(参1期) 2009年初当選1名 2012年初当選76名 義家弘介(参1期) 2014年初当選1名 |
2 | なし | 21名 2012年初当選6名 上野宏史(参1期) 2014年初当選13名 2016年初当選2名 |
1 | なし | 21名 2017年初当選20名 2020年初当選1名 |
- 参議院議員
(当選6回以上の政治家は全員大臣経験がある、衆議院議員経験者には「議員名(衆○回)」)
当選回数 | 大臣経験者 | 大臣未経験者 |
---|---|---|
5 | 1名 1998年初当選 世耕弘成 |
2名 1992年初当選 山崎正昭 1995年初当選 武見敬三 |
4 | 3名 1998年初当選 鶴保庸介 2001年初当選 有村治子 松山政司 |
2名 2003年初当選2名 岡田広 関口昌一 |
3 | 9名 2001年初当選 野上浩太郎 2004年初当選 末松信介 中川雅治 二之湯智 山谷えり子(衆1期) 山本順三 2007年初当選 森まさこ 丸川珠代 衛藤晟一(衆4期) |
13名 2001年初当選1名 藤井基之 2004年初当選5名 岡田直樹 野村哲郎 松村祥史 松下新平 水落敏栄 2007年初当選7名 石井準一 佐藤信秋 佐藤正久 西田昌司 古川俊治 牧野京男 山田俊男 |
2 | 4名 2010年初当選 猪口邦子(衆1期) 片山さつき(衆1期) 金子原二郎(衆5期) 宮沢洋一(衆3期) |
45名 2010年初当選13名 福岡資麿(衆1期) 2012年初当選1名 2013年初当選30名 赤池誠章(衆1期) 2014年初当選1名 |
1 | なし | 26名 2016年初当選18名 園田修光(衆1期) 山田宏(衆2期) 2019年初当選7名 三浦靖(衆1期) 2021年初当選1名 比嘉奈津美(衆2期) |
参考文献
- 政権構想研究会『平成28年入閣待望組便覧』(第1版)政権構想研究会、2015年。ISBN 9784907529697。
脚注
- ^ a b 塩田潮「まるわかり政治語事典」(平凡社)P29
- ^ 安倍首相は、毒にも薬にもならない改造をすべきでない 産経新聞 2014年8月31日
- ^ 入閣待望組に焦りの色…適齢期多数、女性枠増か YOMIURI ONLINE 2014年08月31日 09時48分