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第39回衆議院議員総選挙

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
 日本の旗 第39回衆議院議員総選挙 国会議事堂
内閣 第1次海部内閣
解散日 1990年(平成2年)1月24日
解散名 消費税解散
公示日 1990年(平成2年)2月3日
投票日 1990年(平成2年)2月18日
選挙制度 中選挙区制[注釈 1]
改選数 512(増減なし
議席内訳

選挙後の党派別議席数
有権者 満20歳以上の日本国民
有権者数 9032万2908人
投票率 73.31%(増加1.91%)
各党別勢力
党順 第1党 第2党 第3党
画像
党色
党名 自由民主党 日本社会党 公明党
党首 海部俊樹 土井たか子 石田幸四郎
就任日 1989年8月 1986年9月 1989年5月
前回選挙 300 85 56
選挙前議席 295 83 54
獲得議席 275 136 45
増減 20 53 9
得票数 3031万5417票 1602万5472票 524万2675票
得票率 46.11% 24.39% 7.98%
党順 第4党 第5党 第6党
画像
党色
党名 日本共産党 民社党 社会民主連合
党首 不破哲三 永末英一 江田五月
就任日 1989年 1989年2月 1985年2月
前回選挙 26 26 4
選挙前議席 26 25 4
獲得議席 16 14 4
増減 10 11
得票数 522万6987票 317万8949票 56万6957票
得票率 7.96% 4.84% 0.86%
党順 第7党
画像
党色
党名 進歩党
党首 田川誠一
就任日 1987年1月
前回選挙 1
選挙前議席 1
獲得議席 1
増減
得票数 28万1793票
得票率 0.43%
選挙状況


各選挙区における党派別獲得議席及び得票率
与党
  自由民主党
野党
  日本社会党   公明党   日本共産党   民社党
  社会民主連合   進歩党
無所属
  保守系無所属   革新系無所属

  無所属
 < 1986年1993年 > 

第39回衆議院議員総選挙(だい39かいしゅうぎいんぎいんそうせんきょ)は、1990年平成2年)2月18日日本で行われた国会衆議院議員を選出する総選挙である。

概要

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平成時代初の衆議院総選挙となった。

野党は前年の第15回参議院議員通常選挙の再現のために再び消費税導入の是非を争点にし、選挙前から衆議院でも自民党を過半数未満にしようとして消費税を最大の焦点とし、マスメディアでも報道されていた。しかし、実施1年を経て消費税導入自体へ反対する投票者が激減したため、自民党は275議席という過半数どころか安定多数を大きく上回る議席を獲得した。逆に社会党を除く、公明党共産党民社党など、野党は大きく議席を減少させた。参議院選挙から7か月で再び与党自民党を信任した衆議院選挙の結果を受けて第2次海部内閣が発足した[1]

一方で、確実にバブルであったとして後に評されることになる、この頃の好景気を、与党は自民党政権の成果と主張、与党有利の情勢とみられ、自民党勝利は事前にかなり予想されていた。皮肉なことに、自民党勝利とともに、株式の世界でいう「好材料出尽くし」感が漂い、選挙前37,460円(2月16日)であった日経平均株価は週明けの19日には37,223円に下落、その後も下落を重ね、選挙前の水準に戻ることもなく、年末(12月28日)には23,849円となった[2]バブル崩壊の第一段階となった株式バブルの崩壊の引き金となる様相を呈した。

1967年昭和42年)1月29日第31回衆議院議員総選挙以来23年ぶりに、1~3月期に行われた衆議院議員総選挙となった。2024年令和6年)現在、1~3月期に行われた衆議院議員総選挙はこの第39回が最後である[3]

2024年(令和6年)現在、中日本出身首相の下で行われた大型国政選挙はこの選挙と、石川県出身の森喜朗の首相在任中の第42回衆議院議員総選挙2000年〈平成12年〉)の2回である[注釈 2]

選挙データ

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内閣

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解散日

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解散名

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  • 消費税解散

公示日

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投票日

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改選数

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  • 512

選挙制度

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投票方法

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秘密投票単記投票、1票制

選挙権

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満20歳以上の日本国民

被選挙権

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満25歳以上の日本国民

有権者数

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90,322,908(男性:43,767,870 女性:46,555,038)

同日実施の選挙等

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国民投票

選挙活動

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党派別立候補者数

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党派 内訳 男性 女性 公示前
自由民主党 338 270 8 47 270 0 295
日本社会党 149 68 17 64 141 8 83
公明党 58 42 0 16 57 1 54
日本共産党 131 23 12 96 102 29 26
民社党 44 20 7 17 43 1 25
社会民主連合 6 4 0 2 4 0 4
進歩党 7 1 0 6 7 0 1
地球維新党 25 0 0 25 22 3 0
真理党 25 0 0 25 17 8 0
日本労働党 4 0 0 4 4 0 0
社会主義労働者党 2 0 0 2 1 1 0
スポーツ平和党 1 0 0 1 1 0 0
新民主党 1 0 0 1 1 0 0
緑の党 1 0 0 1 0 1 0
立憲協和党 1 0 0 1 1 0 0
日本民主党 1 0 0 1 1 0 0
アジア建国党大阪本部 1 0 0 1 1 0 0
日本国民権利擁護連盟 1 0 0 1 1 0 0
日本世直し党 1 0 0 1 1 0 0
無所属 156 4 4 148 144 12 7
欠員 17
総計 953 432 48 473 887 66 512
出典:『朝日選挙大観』『IPU

主要政党のほか、真理党麻原彰晃上祐史浩など25名)、地球維新党太田竜東郷健など25名)、スポーツ平和党細木久慶)、緑の党日本労働党社会主義労働者党などのミニ政党も候補者を擁立した。

選挙報道

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選挙特別番組

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  • NHK開票速報
  • 筑紫哲也のどーなるニッポン 世紀末決戦'90(JNN系)
  • NNN'90総選挙(投票時間終了と同時に出口調査の結果を発表した最初の番組である)
  • スーパータイム選挙スペシャル
  • 総選挙ワイド・ドキュメント 崖っぷちの人間模様(FNN系)
  • 選挙ステーション
  • '90衆院選徹底討論 朝まで生選挙(ANN系)
  • 1990あなたの一票(TXN系)

主な争点

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政策

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政局

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  • 政治腐敗の追及

選挙活動

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党派の動き

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キャッチコピー

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  • 自由民主党 :生涯はつらつ、生涯しあわせ。[4]世界のあこがれ自由な日本[4]
  • 日本社会党 :1990年、日本が動きます。[4]与野党逆転 わたしたちの政治が始まります。[4]やっぱり消費税は廃止だ[4]
  • 公明党   :生活者が主役です。[4]
  • 日本共産党 :90年代!政治の主人公はあなたです。[4]
  • 民社党   :強い意志。[4]

選挙結果

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1989年4月の消費税導入後最初の総選挙であり、当初自民党は前回の第38回総選挙での300議席の圧勝からの反動も重なって厳しい戦いになると予測されていた。実際、1989年7月の第15回参議院議員通常選挙では当選者数で社会党を下回り、参議院での過半数を大幅に割り込んで大敗北を喫している。しかし、1989年秋に一気に進んだ東ヨーロッパ諸国の民主化によりソビエト連邦を中心とした東側社会主義陣営の崩壊が進んだ事で、自民党はこの選挙の争点を「体制選択」と設定することに成功した。好調な経済(「バブル景気」)を享受する国民の反共・保守的意識に訴えかけ、さらに参院選での惨敗や海部の清新なイメージから、有権者に「もう十分だ」と思わせることにも成功。前年に47歳で幹事長に就任した小沢一郎は、総選挙に際して経団連斎藤英四郎会長に300億円の献金を要請したとされ[5]、後々まで続くその「剛腕」ぶりが喧伝されるようになっていった。結果的に現職閣僚で運輸大臣の江藤隆美、ベテラン議員の松野頼三山中貞則天野光晴竹内黎一藤本孝雄佐藤文生大村襄治堀内光雄などといった重鎮や閣僚経験者、問題発言を起こした堀之内久男松田九郎[6]などが落選するものの、議席減を小幅に食い止め、追加公認を含めた議席数は286として、衆議院での単独過半数を維持した。

一方、社会党は前年の参議院選挙での圧勝を受け、衆議院での与野党逆転と政権獲得を目指した。しかし、長期低落傾向で党の基礎体力が落ちていたため、新たな候補者選定作業は難航し、特に中選挙区制での過半数議席獲得では絶対に必要な複数候補の立候補方針に対しては現職議員からの抵抗が強かった。また、立候補の勧誘でも、資金難のため落選した場合の生活保障ができず、断られることが多々あったという[7]。土井は選挙協力した社公民と社民連を合わせて、定数512人に対し社会党で180人、公民社民連の3党で120人、計300人の擁立を見込んでいた[8]。しかし、公民が苦戦を予想して候補者を減らしたことも相まって、公認候補は社会党149人、公民社民連3党で108人、計257人(系列の無所属は29人)と過半数ぎりぎりに留まった。公認だけで338人(保守系無所属は109人)擁立した自民党との体力差は歴然としていた。野党は全体的に、候補を立てる能力が衰退していたといえる。

それでも社会党の当選者は1967年第31回総選挙での140議席以来の議員数となったが、その半分は公明党民社党などの他野党から奪った議席だった(特に民社党は議席をほぼ半減させている)。公明党は元書記長の大久保直彦や政審会長の坂口力、民社党は国対委員長の吉田之久と幹部級が落選し、打撃となった。共産党も前職13人が落選し、公示前から10議席を失っている。社民連は前職4人全員が当選し公示前勢力を維持した。前回の衆院選後に新自由クラブが解党され、元代表の田川誠一は唯一自民党に戻らず進歩党を結党し、前年の参院選に続いて衆院選に臨んだが、前議員の田川のみが議席を獲得している。

なお、この総選挙で野党から初当選した中には、およそ20年後の民主党政権で入閣するなど中枢入りした者が多く含まれている。社会党からは輿石東民主党幹事長)、赤松広隆農林水産大臣)、大畠章宏経済産業大臣国土交通大臣)、仙谷由人内閣官房長官)、細川律夫厚生労働大臣)、松本龍環境大臣)、岡崎トミ子国家公安委員長)、民社党からは柳田稔法務大臣)、高木義明文部科学大臣)、小平忠正(国家公安委員長)。無所属で鉢呂吉雄(経済産業大臣、当選後社会党に入党)。また、岡田克也(民主党幹事長・外務大臣)は自民党から初当選している。

一方で、田中角栄福田赳夫鈴木善幸の首相経験者や坂田道太福田一田中龍夫赤城宗徳稲葉修小坂善太郎小坂徳三郎といった議長・閣僚経験者、石橋政嗣竹入義勝佐々木良作村上弘といった野党の委員長経験者を含む多くのベテラン議員が立候補せず、当選したベテラン議員の中でも安倍晋太郎斎藤邦吉丹羽兵助山村新治郎などが任期途中に死去し、金丸信が自身の不祥事の引責により議員辞職するなど、世代交代を進める形となった。

また、特筆すべき点としてオウム真理教真理党を結成し、教祖(党首)の麻原彰晃(本名:松本智津夫)以下教団幹部を中心に首都圏の選挙区に25名を擁立したが、全員が落選し供託金を没収される惨敗に終わった。この事はオウム内部で暴力による権力奪取の必要性を認識させ、一連のオウム真理教事件を引き起こす凶暴化の伏線になったとされている。

党派別獲得議席

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e • d  日本の旗 第39回衆議院議員総選挙 (1990年(平成2年)2月18日施行)
政党 議席 増減 得票数 得票率 公示前
与党 275 減少020 30,315,417 46.14% 295
自由民主党 275 減少020 30,315,417 46.14% 295
野党・無所属 237 増加037 35,330,352 53.89% 200
日本社会党 136 増加053 16,025,472 24.39% 83
公明党 45 減少009 5,242,675 7.98% 54
日本共産党 16 減少010 5,226,987 7.96% 26
民社党 14 減少011 3,178,949 4.84% 25
社会民主連合 4 増減なし 566,957 0.86% 4
進歩党 1 増減なし 281,793 0.43% 1
諸派 0 増減なし 58,536 0.09% 0
無所属 21 増加014 4,807,524 7.32% 7
欠員 0 減少017 17
総計 512 増減なし 65,704,311 100.0% 512
有効票数(有効率) 65,704,311 99.23%
無効票・白票数(無効率) 511,595 0.77%
投票者数(投票率) 66,215,906 73.31%
棄権者数(棄権率) 24,107,002 26.69%
有権者数 90,322,908 100.0%
出典:総務省統計局 戦後主要政党の変遷と国会内勢力の推移
投票率:73.31%(前回比:増加 1.91%)
【男性:71.93%(前回比:増加 1.72%) 女性:74.61%(前回比:増加 2.09%)】

党派別当選者内訳

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党派 内訳 男性 女性
自由民主党 275 228 4 43 275 0
日本社会党 136 64 16 56 129 7
公明党 45 34 0 11 44 1
日本共産党 16 10 2 4 14 2
民社党 14 8 3 3 14 0
社会民主連合 4 4 0 0 4 0
進歩党 1 1 0 0 1 0
無所属 21 4 1 16 19 2
合計 512 353 26 133 500 12
出典:『朝日選挙大観』

政党

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自由民主党:275議席
総裁海部俊樹
幹事長    :小沢一郎
総務会長   :唐沢俊二郎
政務調査会長 :三塚博
国会対策委員長奥田敬和
参議院議員会長原文兵衛
0
派閥別所属議員数

経世会竹下登派)       :69
宏池会宮澤喜一派)      :62
清和会安倍晋太郎派)     :61
政策科学研究所(旧中曽根康弘派):48
新政策研究会河本敏夫派)   :26
木曜クラブ二階堂進G)    :04
無派閥             :20

日本社会党:136議席
委員長土井たか子
副委員長   :岡田利春 小野明
        金子みつ 田邊誠
書記長    :山口鶴男
政策審議会長 :伊藤茂
国会対策委員長:大出俊
参議院議員会長角屋堅次郎
公明党:45議席
委員長:石田幸四郎
副委員長   :長田武士 伏木和雄
        三木忠雄
書記長    :市川雄一
政策審議会長 :坂口力
国会対策委員長:坂井弘一
参議院議員団長黒柳明
最高顧問   :竹入義勝 矢野絢也
日本共産党:16議席
議長 :宮本顕治
委員長村上弘
副議長     :不破哲三
副委員長    :小笠原貞子 戎谷春松
         高原晋一
書記局長    :金子満広
政策委員会責任者:吉岡吉典
国会対策委員長 :寺前巌
参議院議員団長 :橋本敦
民社党:14議席
委員長:永末英一
副委員長   :河村勝 抜山映子
書記長    :米沢隆
政策審議会長 :中野寛成
国会対策委員長:吉田之久
参議院議員会長:三治重信
常任顧問   :塚本三郎
社会民主連合:4議席
代表:江田五月
副代表     :楢崎弥之助
書記長     :阿部昭吾
国会対策委員長 :阿部昭吾(兼)
政策委員会責任者:菅直人
進歩党:1議席
代表:田川誠一

議員

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当選者

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 自由民主党   日本社会党   公明党   民社党   日本共産党   社会民主連合   進歩党   無所属 

北海道 1区 伊東秀子 小林恒人 松浦昭[自 1] 町村信孝 児玉健次 2区 佐々木秀典 五十嵐広三 今津寛 上草義輝
藤原房雄 3区 佐藤孝行 阿部文男 鉢呂吉雄[無 1]
4区 池端清一 中沢健次 鳩山由紀夫[自 2] 小平忠正 渡辺省一 5区 中川昭一 武部勤 北村直人[自 1] 岡田利春 鈴木宗男
青森県 1区 関晴正 田名部匡省 津島雄二 大島理森 2区 木村守男[自 1] 山内弘 田澤吉郎
岩手県 1区 鈴木俊一 山中邦紀 工藤巌 小野信一 2区 小沢一郎[自 1] 志賀節 沢藤礼次郎 菅原喜重郎[民 1]
宮城県 1区 戸田菊雄 岡崎トミ子 愛知和男[自 1] 三塚博 伊藤宗一郎 2区 日野市朗 内海英男 大石正光 長谷川峻
秋田県 1区 佐藤敬治 佐藤敬夫 野呂田芳成 二田孝治 2区 村岡兼造 川俣健二郎 御法川英文[無 2]
山形県 1区 遠藤登 鹿野道彦 遠藤武彦 近藤鉄雄 2区 加藤紘一 近岡理一郎 阿部昭吾
福島県 1区 増子輝彦[無 3] 佐藤恒晴 佐藤徳雄 金子徳之介[自 1] 2区 伊東正義 渡部恒三[自 1] 穂積良行 志賀一夫 渡部行雄
3区 鈴木久 斎藤邦吉 坂本剛二
茨城県 1区 時崎雄司 葉梨信行 額賀福志郎 中山利生 2区 大畠章宏 梶山静六 塚原俊平
3区 中村喜四郎 丹羽雄哉 赤城徳彦 竹内猛 二見伸明
栃木県 1区 小林守 渡辺美智雄 船田元[自 1] 簗瀬進[自 2] 安田範 2区 武藤山治 藤尾正行 神田厚 稲村利幸 植竹繁雄
群馬県 1区 田邊誠 尾身幸次 佐田玄一郎 2区 須永徹 中島源太郎 笹川尭
3区 福田康夫 山口鶴男 中曽根康弘[無 4] 小渕恵三
埼玉県 1区 和田静夫 松永光 浜田卓二郎 2区 小松定男 山口敏夫 小宮山重四郎 宮地正介
3区 加藤卓二 田並胤明 増田敏男[無 5] 4区 細川律夫 青木正久 山田英介 三ッ林弥太郎
5区 沢田広 福永信彦 和田一仁
千葉県 1区 上野建一 臼井日出男 江口一雄 鳥居一雄 岡島正之[自 1] 2区 水野清 山村新治郎 小川国彦 林大幹
3区 大木正吾 森英介 浜田幸一 石橋一弥 中村正三郎 4区 井奥貞雄[自 1] 狩野勝 小岩井清 新村勝雄
神奈川県 1区 伊藤茂 鈴木恒夫 小此木彦三郎 伏木和雄 2区 小泉純一郎 田川誠一 岩垂寿喜男 市川雄一 原田義昭
3区 加藤万吉 河上覃雄 甘利明 藤井裕久[自 1] 4区 大出俊 佐藤謙一郎[自 2] 池田元久 草野威
5区 富塚三夫 河野洋平 亀井善之
山梨県 全県 金丸信 上田利正 輿石東 中尾栄一 田辺国男
東京都 1区 鈴木喜久子 与謝野馨 大塚雄司 2区 石原慎太郎 上田哲 新井将敬 大内啓伍 遠藤乙彦
3区 斉藤一雄 越智通雄 小杉隆 井上義久 4区 粕谷茂 石原伸晃[無 2] 高橋一郎[自 1] 外口玉子[無 1] 沖田正人
5区 高沢寅男 小林興起 長田武士 6区 柿澤弘治 不破哲三 吉田和子 東祥三
7区 小沢潔 常松裕志 菅直人 大野由利子 8区 鳩山邦夫 深谷隆司 金子満広
9区 浜野剛 渋谷修[社 1] 中村巌 10区 渋沢利久 島村宜伸 山口那津男 鯨岡兵輔 佐藤祐弘
11区 山花貞夫 伊藤公介 石川要三 斉藤節 長谷百合子
新潟県 1区 関山信之 近藤元次 小沢辰男[自 1] 2区 吉田正雄 岩村卯一郎[無 3] 佐藤隆
3区 目黒吉之助 渡辺秀央 星野行男[自 1] 桜井新 村山達雄 4区 筒井信隆 高鳥修
富山県 1区 安田修三 住博司 長勢甚遠 2区 綿貫民輔 萩山教嚴 木間章
石川県 1区 奥田敬和[自 1] 森喜朗 嶋崎譲 2区 瓦力 坂本三十次
福井県 全県 牧野隆守 辻一彦 平泉渉 山本拓
長野県 1区 田中秀征[自 2] 清水勇 小坂憲次 2区 堀込征雄 羽田孜[自 1] 井出正一[自 2]
3区 串原義直 宮下創平 中島衛[自 1] 木島日出夫 4区 北沢清功 唐沢俊二郎 村井仁[自 1]
岐阜県 1区 渡辺嘉蔵 武藤嘉文 大野明 松田岩夫[自 1] 伏屋修治 2区 金子一義 渡辺栄一 古屋圭司 山下八洲夫
静岡県 1区 原田昇左右 松前仰 戸塚進也 大石千八 藪仲義彦 2区 前島秀行 斉藤斗志二 栗原祐幸 木部佳昭 杉山憲夫[自 1]
3区 元信尭 熊谷弘[自 1] 柳澤伯夫 塩谷立
愛知県 1区 佐藤泰介 今枝敬雄 田辺広雄 平田米男 2区 網岡雄 丹羽兵助 草川昭三[無 6] 久野統一郎
3区 海部俊樹 佐藤観樹 江崎真澄 4区 川島實 伊藤英成 杉浦正健 浦野烋興
5区 早川勝 浅野勝人 村田敬次郎 6区 赤松広隆 片岡武司 石田幸四郎 塚本三郎
三重県 1区 伊藤忠治 北川正恭 川崎二郎 岡田克也[自 1] 中井洽 2区 田村元 藤波孝生 野呂昭彦 石井智
滋賀県 全県 宇野宗佑 山元勉 武村正義[自 2] 川端達夫 山下元利
京都府 1区 奥田幹生 永末英一 竹村幸雄 伊吹文明 竹内勝彦 2区 山中末治 野中広務 谷垣禎一 寺前巌 西中清
大阪府 1区 小谷輝二 柳本卓治 正森成二 2区 左近正男 中山正暉 浅井美幸 東中光雄 前田正
3区 井上一成 原田憲 近江巳記夫 菅野悦子 中野寛成 4区 塩川正十郎 上田卓三 吉井英勝 矢野絢也
5区 中山太郎 和田貞夫 北側一雄 藤田スミ 6区 左藤恵[自 1] 矢追秀彦 中馬弘毅[無 2]
7区 中村正男 北川石松 春田重昭
兵庫県 1区 土肥隆一 石井一[自 1] 砂田重民 渡部一郎 岡崎宏美[無 7] 2区 土井たか子 鴻池祥肇 冬柴鐵三 堀昌雄[無 7] 原健三郎
3区 永井孝信 井上喜一[自 1] 渡海紀三朗[自 2] 4区 後藤茂 松本十郎 河本敏夫 戸井田三郎
5区 吉岡賢治[無 8] 谷洋一
奈良県 全県 松原脩雄 前田武志[自 1] 奥野誠亮 森本晃司 辻第一
和歌山県 1区 中西啓介[自 1] 坂井弘一 貴志八郎 2区 野田実 東力 二階俊博[自 1]
鳥取県 全県 石破茂 野坂浩賢 武部文 相沢英之
島根県 全県 竹下登 櫻内義雄 細田博之 亀井久興[無 2] 石橋大吉
岡山県 1区 江田五月 谷村啓介 逢沢一郎 平沼赳夫 日笠勝之 2区 橋本龍太郎 水田稔 加藤六月 村田吉隆[無 2] 貝沼次郎
広島県 1区 秋葉忠利 岸田文武 粟屋敏信[自 1] 2区 森井忠良 谷川和穂 増岡博之 池田行彦
3区 亀井静香 宮澤喜一 小森龍邦 柳田稔 佐藤守良[自 1]
山口県 1区 安倍晋太郎 小川信 林義郎 河村建夫 2区 小沢克介 高村正彦 吹田愰 佐藤信二 吉井光照
徳島県 全県 後藤田正晴 仙谷由人 山口俊一 遠藤和良 井上普方
香川県 1区 真鍋光広 三野優美 木村義雄 2区 森田一 加藤繁秋 大野功統
愛媛県 1区 塩崎潤 関谷勝嗣 宇都宮真由美 2区 藤田高敏 越智伊平 村上誠一郎
3区 西田司 田中恒利 今井勇
高知県 全県 五島正規 中谷元 山本有二 石田祝稔 山原健二郎
福岡県 1区 楢崎弥之助 松本龍 山崎拓 太田誠一 神崎武法 2区 岩田順介 麻生太郎 三原朝彦[自 2] 小沢和秋 東順治
3区 細谷治通 古賀誠 古賀正浩[自 1] 権藤恒夫 古賀一成 4区 中西績介 自見庄三郎 三浦久 鍛冶清
佐賀県 全県 緒方克陽 山下徳夫 保利耕輔 坂井隆憲[無 2] 愛野興一郎[自 1]
長崎県 1区 田口健二 西岡武夫 髙木義明 久間章生 倉成正 2区 速見魁 金子原二郎 光武顕[無 2] 虎島和夫
熊本県 1区 田中昭一 倉田栄喜 野田毅 魚住汎英[自 1] 松岡利勝[無 2] 2区 馬場昇 東家嘉幸 福島譲二 園田博之[自 2] 渡瀬憲明
大分県 1区 村山富市 衛藤晟一 衛藤征士郎 畑英次郎[自 1] 2区 阿部未喜男 田原隆 岩屋毅[自 2]
宮崎県 1区 大原一三 松浦利尚 米沢隆 2区 北川昌典 中山成彬 持永和見
鹿児島県 1区 新盛辰雄 川崎寛治 宮路和明 宮崎茂一 2区 村山喜一 小里貞利 平田辰一郎
3区 二階堂進 有川清次 奄美 徳田虎雄
沖縄県 全県 古堅実吉 仲村正治[自 1] 宮里松正 上原康助 玉城栄一

補欠当選等

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月日 選挙区 新旧別 当選者 所属党派 欠員 所属党派 欠員事由
1990 兵庫1区 (未実施) 砂田重民 自由民主党 1990.9.24死去
愛知2区 (未実施) 丹羽兵助 自由民主党 1990.11.2死去
1991 熊本2区 (未実施) 福島譲二 自由民主党 1991.1.7退職[辞 1]
栃木2区 (未実施) 稲村利幸 自由民主党 1991.1.18辞職[辞 2]
岩手1区 (未実施) 工藤巌 自由民主党 1991.3.7辞職[辞 3]
長崎2区 (未実施) 速見魁 日本社会党 1991.3.24死去
新潟2区 (未実施) 佐藤隆 自由民主党 1991.4.17死去
山口1区 (未実施) 安倍晋太郎 自由民主党 1991.5.15死去
神奈川1区 (未実施) 小此木彦三郎 自由民主党 1991.11.4死去
1992 3.29 群馬2区 谷津義男 自由民主党 須永徹 日本社会党 1991.11.23死去
中島洋次郎 自由民主党 中島源太郎 自由民主党 1992.2.7死去
千葉1区 (未実施) 上野建一 日本社会党 1991.3.13辞職[辞 4]
千葉2区 (未実施) 山村新治郎 自由民主党 1992.4.12死去
福島3区 (未実施) 斎藤邦吉 自由民主党 1992.6.18死去
広島1区 (未実施) 岸田文武 自由民主党 1992.8.4死去
宮城2区 (未実施) 長谷川峻 自由民主党 1992.10.19死去
山梨全県区 (未実施) 金丸信 自由民主党 1992.10.21辞職[辞 5]
出典:戦後の補欠選挙

初当選

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計133名
※:参議院議員経験者
自由民主党
43名

 

 

日本社会党
56名

 

公明党
11名

 

 

 

 

日本共産党
4名
民社党
3名
無所属
16名

 

 

 

返り咲き・復帰

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計26名
自由民主党
4名
日本社会党
16名

 

 

 

日本共産党
2名
民社党
3名
無所属
1名

引退

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計63名
自由民主党

 

 

日本社会党
15名

 

 

 

 

公明党
12名

 

 

 

 

日本共産党
3名
民社党
5名
無所属
3名

落選

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計78名
自由民主党
42名

 

 

日本社会党
3名
公明党
8名

 

 

 

 

 

日本共産党
13名

 

 

 

 

民社党
11名

 

 

 

 

無所属
1名

記録的当選・落選者

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氏名 政党 選挙区 記録
最年少当選者 赤城徳彦 自民 茨城3区 30歳10ヶ月
最高齢当選者 原健三郎 自民 兵庫2区 83歳0ヶ月
最多得票当選者 伊東秀子 社会 北海道1区 261,170票
最少得票当選者 金子満広 共産 東京8区 44,154票
最多得票落選者 塩出啓典 公明 広島1区 121,901票
最多当選 原健三郎 自民 兵庫2区 18回(連続)

選挙後

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国会

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第118回国会特別会
会期:1990年2月27日 - 6月26日
櫻内義雄 (自民党) :507
無効         :001票
  • 衆議院副議長選挙(1990年2月27日 投票者数:508 過半数:255)
村山喜一 (社会党) :508
  • 内閣総理大臣指名選挙(1990年2月27日)
衆議院議決(投票者数:508 過半数:255)
海部俊樹 (自民党) :286
土井たか子(社会党) :146票
石田幸四郎(公明党) :046票
不破哲三 (共産党) :016票
永末英一 (民社党) :014票
第122回国会臨時会
会期:1991年11月5日 - 12月21日
  • 内閣総理大臣指名選挙(1991年11月5日)
衆議院議決(投票者数:492 過半数:247)
宮澤喜一 (自民党):276
田邊誠  (社会党):140票
石田幸四郎(公明党) :046票
不破哲三 (共産党):015票
大内啓伍 (民社党):013票
無効         :002票

政党

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公明党と民社党は、社会党が社公民路線と呼ばれる野党連立政権の相手と想定していたが、この選挙で社会党が一人勝ちしたことに反発し、社会党との連立政権協議を打ち切った。そして、自公民路線と呼ばれる保守中道連携路線が定着していった。また、共産党は消費税への反対票が社会党に集中し、自民党による体制選択の争点化でダメージを受けたため、議席数がほぼ半減した。

なお、この総選挙では宗教団体オウム真理教(現:Aleph)が「真理党」を結成し、教祖麻原彰晃(本名:松本智津夫)や信徒の上祐史浩など25人を立候補させたが、供託金没収の惨敗となった。特に麻原が出馬した東京都第4区では、開票に不正がないか確かめるため、信者3人にわざと本名の松本智津夫で投票させた上で、開票時の立会時に票を確認させた。実際には発見するのは至難の業であるが、麻原は松本票を確認できなかったことを「選挙不正」であると喧伝した(野田成人著『革命か戦争か』)。これを機に教団が武力による権力掌握に方向転換、後の松本サリン事件地下鉄サリン事件といった一連のオウム真理教事件へとつながったと言われている。

脚注

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注釈

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  1. ^ 一部(奄美群島選挙区)は改選数1の小選挙区制であった。
  2. ^ 田中角栄出身地の新潟県東日本に分類される。長野県出身の羽田孜の下では国政選挙がなかった。

当選者注釈

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  • 自由民主党
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai 自民党を離党し、新生党結成に参画。
  2. ^ a b c d e f g h i j 自民党を離党し、新党さきがけ結成に参画。
  • 日本社会党
  1. ^ 社会党を除名。板橋民主党を結成。
  • 民社党
  1. ^ 民社党を離党。
  • 無所属
  1. ^ a b 社会党に入党。
  2. ^ a b c d e f g h 自民党に入党。
  3. ^ a b 自民党に追加公認。
  4. ^ 自民党に復党。
  5. ^ 自民党に追加公認。後に離党し新生党結成に参画。
  6. ^ 公明党推薦。
  7. ^ a b 社会党に追加公認。
  8. ^ 社会党籍。社会党・公明党・民社党・社民連推薦
  • 辞職
  1. ^ 熊本県知事選挙立候補のため[9]
  2. ^ 光進事件による所得税法違反で起訴されたことによる引責のため[9]
  3. ^ 岩手県知事選挙立候補のため[10]
  4. ^ 真里谷事件(倒産したゴルフ場開発会社「真里谷」からの不明朗な資金提供疑惑)の引責のため[11]
  5. ^ 金丸事件の引責のため[12]

出典

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関連項目

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参考文献

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外部リンク

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