スリラー (アルバム)

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スリラー
マイケル・ジャクソンスタジオ・アルバム
リリース
録音 1982年4月 - 7月
ジャンル R&B / ポップス
時間
レーベル Epic Records
EPIC SONY日本
プロデュース クィンシー・ジョーンズ
マイケル・ジャクソン
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 1位(アメリカ[1]、イギリス[2]、オランダ[3]、カナダ[4]、スウェーデン[5]、ドイツ[6]、日本[7]、ニュージーランド[8]
  • 3位(オーストリア[9]
  • 4位(スイス[10]
  • 6位(ノルウェー[11]
  • ゴールドディスク
  • 33× プラチナ(全米レコード協会
  • ゴールド(再発盤、日本レコード協会[12]
  • マイケル・ジャクソン アルバム 年表
    オフ・ザ・ウォール
    1979年
    スリラー
    (1982年)
    バッド
    1987年
    テンプレートを表示
    マイケル・ジャクソン『スリラー』のアルバム盤に対してアメリカレコード協会が授与したプラチナディスクのレコード。アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス郡ユニバーサルシティ英語版にあるハードロックカフェ・ハリウッドにて展示

    スリラー』(Thriller)は、1982年12月1日に発売されたマイケル・ジャクソンスタジオ盤。発売から現在に至るまで6500万枚の売上が認められており、「史上最も売れたアルバム」とされている。2010年の『ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・ベストアルバム500』において、20位にランクイン。

    前作の『オフ・ザ・ウォール』に引き続きクインシー・ジョーンズをプロデューサーに迎え、ロサンゼルスのウエストレイク・スタジオにて制作。前作から進化させたポスト・ディスコやクワイエット・ストームのスタイルを基にしつつ、ポール・マッカートニーやエディ・ヴァン・ヘイレンの参加で白人音楽の要素を取り入れることに成功。音楽専門チャンネルMTVの普及に乗っかって制作された革命的なミュージック・ビデオの数々も話題となり、人種の垣根を超えた社会現象を起こした。

    2008年2月20日には25周年記念盤が発売された。

    ミュージック・ビデオ[編集]

    1983年1月発表の第1弾シングル「ビリー・ジーン」はマイケルが作詞・作曲した曲で、ストーカー被害に遭う自身の姿を投影したものと言われている[要出典]。シングルの発売に際して曲の暗い世界観を表したミュージック・ビデオがMTVで放映され、当時にしては革新的な物語性のある映像が話題となった。なお、それまでMTVは黒人音楽家によるミュージック・ビデオを放映しないという方針を取っていたが、本作に関してはCBS側からの圧力に屈し放映が実現。人種の制限を突破した本作は以後のミュージック・ビデオ・ブームの先駆けとなった。1983年5月には、モータウン25周年コンサートで本曲を演奏し、そこでムーンウォークを初披露した(しかし本人曰く、この時のムーンウォークは満足のいく出来ではなかった)。

    同年2月、ギタリストにエディ・ヴァン・ヘイレンを迎えた力強いロックナンバー「ビート・イット」がシングルカット。マイケルを先頭にロスの本物のギャング集団がダンスするという、『ウエスト・サイド・ストーリー』を模したスタイルのミュージック・ビデオが大きな話題となった。

    12月には、今に至るまでミュージックビデオの最高傑作と目される約14分の大作「スリラー」がMTVで初公開された。マイケルが狼男に変身したり、ゾンビとダンスを踊ったりと、特殊効果を多用したホラー映画風の本作は社会現象となり、これまでに大量のパロディが制作されている。1999年にMTVが発表した「今まで作られたビデオの中で最も偉大なベスト100」で1位に輝いている。

    また、ローリング・ストーン誌が発表した『ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500』に於いては、「ビート・イット」が81位、「ビリー・ジーン」が58位に選ばれている。

    成功[編集]

    アルバムは全米チャートで通算37週に渡って1位を記録し、他7ヶ国でも1位を獲得。日本ではオリコン洋楽アルバムチャートで1984年2月13日付から12週連続1位を獲得し[13]、オリコンでの集計で史上2枚目の洋楽アルバムのミリオンセラーを達成した[14]

    またアルバムからは全9曲のうち7曲がシングルとして発売され、その全てが全米でトップ10入りを果たす快挙も成し遂げた。

    売上枚数に関しては諸説あるものの、2012年にギネス世界記録において6500万枚の認定を受けており、現在も売上枚数を増やし続けている[15][16][17]T。2015年12月16日のアメリカレコード協会の発表によるとアメリカでの売上枚数は史上初めて3000万枚を超え、2019年現在のアメリカでのアルバムの売上枚数は歴代2位(1位はイーグルスの『グレイテスト・ヒッツ 1971-1975』の3800万枚)で、[18]世界全体での売上は歴代1位となっている。

    1984年の第26回グラミー賞において、主要部門である最優秀レコードと最優秀アルバムに加え、最優秀男性ポップ歌手、最優秀男性ロック歌手、最優秀男性R&B歌手、最優秀R&Bソング、最優秀児童向けレコード、最優秀プロデューサー(プロデューサーであるクインシー・ジョーンズ個人の受賞)と異例の8部門を受賞した[19]

    収録曲[編集]

    #タイトル作詞・作曲時間
    1.Wanna Be Startin' Somethin'マイケル・ジャクソン
    2.「Baby Be Mine」ロッド・テンパートン
    3.The Girl Is Mine(feat. ポール・マッカートニー)マイケル・ジャクソン
    4.Thrillerロッド・テンパートン
    5.Beat Itマイケル・ジャクソン
    6.Billie Jeanマイケル・ジャクソン
    7.Human Natureジョン・ペティス
    スティーブ・ポーカロ
    8.P.Y.T. (Pretty Young Thing)ジェームス・イングラム
    クインシー・ジョーンズ
    9.「The Lady In My Life」ロッド・テンパートン
    合計時間:

    スペシャルエディションのボーナストラック[編集]

    1. ナレーション~クインシー・ジョーンズ・インタビューNo.1
    2. サムワン・イン・ザ・ダーク(当時のアウトテイク/完全未発表)- Someone in the Dark (from E.T.: The Extra-Terrestrial storybook)(4:47)
    3. ナレーション~クインシー・ジョーンズ・インタビューNo.2
    4. ビリー・ジーン(オリジナル・デモ)
    5. ナレーション~クインシー・ジョーンズ・インタビューNo.3
    6. ナレーション~ロッド・テンパートン・インタビューNo.1
    7. ナレーション~クインシー・ジョーンズ・インタビューNo.4
    8. ナレーション~ヴィンセント・プライスによる「スリラー」ナレーション
    9. ナレーション~ロッド・テンパートン・インタビューNo.2
    10. ナレーション~クインシー・ジョーンズ・インタビューNo.5
    11. メリーゴーランド(当時のアウトテイク/完全未発表)- Carousel (edited version)(1:50)
    12. ナレーション~クインシー・ジョーンズ・インタビューNo.6

    Thriller 25[編集]

    25周年記念特別盤。通常版と同じトラックと、ブラック・アイド・ピーズファーギーウィル・アイ・アム、他にもカニエ・ウェストエイコンなどがフィーチャリングしたトラックが含まれる。さらにDVDも含まれる。

    10. Voice-Over Session from Thriller - 0:24
    11. The Girl Is Mine 2008 with will.i.am - 3:11
    12. P.Y.T. (Pretty Young Thing) 2008 with will.i.am - 4:17
    13. Wanna Be Startin' Somethin' 2008 with Akon - 4:11
    14. Beat It 2008 with Fergie - 4:10
    15. Billie Jean 2008 Kanye West Remix - 4:34
    16. For All Time - 4:08
    スリラー制作期の未発表曲であり、デヴィッド・ペイチスティーヴ・ポーカロがプロデュースしている。また、スティーヴ・ルカサージェフ・ポーカロが演奏している。構成はヒューマン・ネイチャーに近いものとなっている。
    17. Got the Hots - 4:27
    これもスリラー制作期の未発表曲であり、日本盤のみ収録されている。オフ・ザ・ウォール時代の音楽性に近く、スリラーの方向性と合わず収録されなかった。

    DVD

    1. Thriller
    2. Beat It
    3. Billie Jean
    4. Billie Jean (live, Motown 25: Yesterday, Today, Forever)

    『スリラー25周年記念リミテッド・エディション』とブックレットが豪華な『スリラー25周年記念リミテッド・デラックス・エディション』がある。

    その他[編集]

    T『スリラー』のセールスは最高で1億1,000万枚と喧伝されることもあるが、[20] 非現実的な数字である。[21][22][23][24] 

    脚注[編集]

    [ヘルプ]
    1. ^ Thriller - Michael Jackson : Awards : AllMusic
    2. ^ ChartArchive - Michael Jackson - Thriller
    3. ^ dutchcharts.nl - Michael Jackson - Thriller
    4. ^ Item Display - RPM - Library and Archives Canada - 1983年4月23日付のRPMアルバム・チャートを掲載
    5. ^ swedishcharts.com - Michael Jackson - Thriller
    6. ^ charts.de
    7. ^ 『オリコンチャート・ブックLP編(昭和45年‐平成1年)』(オリジナルコンフィデンス/1990年/ISBN 4-87131-025-6)p.276
    8. ^ charts.org.nz - Michael Jackson - Thriller
    9. ^ Michael Jackson - Thriller - austriancharts.at
    10. ^ Michael Jackson - hitparade.ch
    11. ^ norwegiancharts.com - Michael Jackson - Thriller
    12. ^ THE RECORD : 平成6年5月号: 平成6年3月度「ゴールド・アルバム」他認定作品”. 2014年5月6日閲覧。
    13. ^ オリコンのデータ協力による “全曲、80年代の週間オリコンチャートNo.1” の洋楽コンピが登場!、ソニーミュージック、2017年8月8日。
    14. ^ オリコン史上初の洋楽ミリオンセラーは「フラッシュダンス
    15. ^ Craig Glenday: “Biggest-selling Album Ever”. Guinness World Records. 2006年5月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年12月3日閲覧。
    16. ^ Gitlin, Martin (March 1, 2011). The Baby Boomer Encyclopedia. ABC-CLIO. p. 196. http://books.google.com.pe/books?id=pQakFJFPT4YC&q=%22with+65+million+albums+sold%22#v=snippet&q=%22with%2065%20million%20albums%20sold%22&f=false 2012年3月15日閲覧。. 
    17. ^ Janosik, MaryAnn (2006). The Greenwood Encyclopedia of Rock History: The video generation, 1981-1990. Greenwood Press. p. 16. ISBN 978-0-313-32943-2. http://books.google.com/books?id=eSIKAQAAMAAJ&q=thriller+pop+/rock+album&dq=thriller+pop+/rock+album 2011年7月14日閲覧. "The phenomenal success of Thriller as a landmark pop/rock album was enhanced further by Jackson's innovative dance based music videos" 
    18. ^ “M・ジャクソンの「スリラー」、米売り上げが3000万枚超え新記録”. ロイター. (2015年12月17日). http://jp.reuters.com/article/m-jackson-idJPKBN0U005U20151217 2017年4月閲覧。 
    19. ^ マイケル・ジャクソン、『スリラー』で第26回グラミー賞8部門受賞(1984)”. ヤマハ. 2014年9月18日閲覧。
    20. ^ Leopold, Todd (2012年6月25日). “Michael Jackson's 'Thriller' At 30: Classic Track-By-Track Review”. Billboard. http://www.billboard.com/articles/news/473938/michael-jacksons-thriller-at-30-classic-track-by-track-review 2012年12月3日閲覧. "Worldwide, estimates range as high as 110 million albums sold." 
    21. ^ Bill Wyman (2013年1月4日). “Did "Thriller" Really Sell a Hundred Million Copies?”. The New Yorker (Condé Nast). http://www.newyorker.com/online/blogs/culture/2013/01/did-michael-jacksons-thriller-really-sell-a-hundred-million-copies.html 2013年1月10日閲覧。 
    22. ^ Carl Bialik (2009年). “Spun: The Off-the-Wall Accounting of Record Sales”. The Wall Street Journal (Dow Jones & Company (News Corporation)). http://online.wsj.com/article/SB124760651612341407.html 2013年1月10日閲覧。 
    23. ^ Carl Bialik (2009年7月14日). “How many albums did Michael Jackson Sell?”. The Wall Street Journal (Dow Jones & Company (News Corporation)). http://blogs.wsj.com/numbersguy/how-many-albums-did-michael-jackson-sell-755/ 2013年1月10日閲覧。 
    24. ^ David Lara (2012年5月12日). “Michael Jackson's 'Bad' Gets a Revamp and More Inflated Sales!”. Impre (ImpreMedia). http://www.impre.com/la-gente-dice/viewArticle.action?articleId=281474978979962 2013年1月10日閲覧。 

    関連項目[編集]