氷の世界 (アルバム)

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氷の世界
井上陽水スタジオ・アルバム
リリース
ジャンル フォーク
時間
レーベル ポリドール
プロデュース 多賀英典
チャート最高順位
  • 週間1位(オリコン
  • 1974年度・1975年度年間1位(オリコン)
  • 1976年度年間23位(オリコン)
ゴールドディスク
井上陽水 年表
陽水ライヴ もどり道
(1973年)
氷の世界
(1973年)
二色の独楽
(1974年)
『氷の世界』収録のシングル
  1. 心もよう
    リリース: 1973年9月21日
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氷の世界』(こおりのせかい)は、日本のミュージシャンである井上陽水の3枚目のオリジナル・アルバム1973年12月1日ポリドール・レコードよりリリースされた。

解説[編集]

  • 当時の日本人アーティストの作品としては珍しく、ロンドンでレコーディングされた。クォーターマスのメンバーであったピート・ロビンソンとジョン・ガスタフソン、後にイアン・ギラン・バンドに参加するレイ・フェンウィック、ローリング・ストーンズの『悲しみのアンジー』のストリングス・アレンジャーを務めたニック・ハリソンなどの現地ミュージシャン・スタッフが参加している。
  • 当時、LP(アルバム)はEP(シングル)と比して非常に高価であったが、100週以上BEST10に留まるなどロングセールスを続け、発売から2年後の8月に日本レコード史上初のLP販売100万枚突破の金字塔を打ち立てた。また、オリコンのLPチャートでは5度も1位に返り咲くという珍記録を持っている。
  • 1982年CDが発売される前のミリオンセールスアルバム(オリコン集計)4作品のうちの一作品である(そのほかは、松山千春起承転結』・寺尾聰Reflections』・YMOソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』である)。
  • 陽水の地元、福岡市天神福岡ビルにある「日本楽器天神店」(現:ヤマハミュージックリテイリング福岡店)では、朝8時ごろレコード店に客が殺到し、まだシャッターが下りた店の前で係員4、5人が、積み上げた段ボール箱からレコードを取り出し、汗だくで即売をした。
  • 先行シングルとしてアルバム制作中にリリースされた「心もよう」は、陽水にとって初のオリコンシングルチャートのトップ10入りとなった。南沙織も、1974年7月21日に発表したアルバム『夏の感情』で、カバーしている。
  • 1983年に初めてCD化され、1990年、1996年、2001年(紙ジャケット仕様)、2006年、2008年(SHM-CD仕様)にも再リリースされている。また2007年には完全予約限定生産でLPが発売され、2014年には発表40周年記念としてボーナストラックとDVDが追加されたリマスター盤が発売された。
  • レコードジャケットは楽屋でギターを奏でる陽水を写したもので、このギターは忌野清志郎の所蔵品であることを忌野本人が後日談として語っている。
  • アルバムジャケットを撮影した中村冬夫によると、とある事情でネガを現像液に浸けておく時間が長くなり、あの独特の白い感じになったとの事。
  • 2014~2015年に行われた「井上陽水氷の世界ツアー」は「氷の世界」発売40周年を記念して、「氷の世界」収録曲を全曲歌った。

収録曲[編集]

SIDE A[編集]

  1. あかずの踏切り
    • 作詞:井上陽水/作曲・編曲:星勝
    星勝が所属していたザ・モップスへの提供曲。
    新宿厚生年金会館で歌唱したバージョン(ライブ盤もどり道』に収録)とはメロディが異なっている(そちらの作曲は陽水自身)。
    後に発売されるライブ・アルバム『東京ワシントンクラブ』に、スタジオ録音音源として「あかずの踏切り'76」が収録されており、これも上記2つとはメロディが異なっている。
  2. はじまり
    • 作詞・作曲:井上陽水/編曲:星勝
    「あかずの踏切り」から繋がった状態で始まる。
    高中正義村上“ポンタ”秀一が参加している。
  3. 帰れない二人
    4thシングル「心もよう」のB面収録曲。このアルバムでは「はじまり」から繋がって始まる。
    忌野清志郎との合作で、RCサクセションの当時未発表曲だった「指輪をはめたい」を元に制作された。
    イントロはニール・ヤングの「the needle and the damage done」から影響を受けている。
    陽水自身はこの曲をA面にするよう主張していたほどお気に入りの曲で、ライブでの披露頻度も高い。
    映画『東京上空いらっしゃいませ』(1990年)の主題歌として使用された。
  4. チエちゃん
  5. 氷の世界
    • 作詞・作曲:井上陽水/編曲:星勝・ニック・ハリソン
    自身の代表曲であり、現在でもコンサートでは必ず演奏される曲である。
  6. 白い一日
    作詞を担当した小椋佳も1974年にシングルとしてリリースしている(歌詞とメロディがわずかに異なる)。
  7. 自己嫌悪
    • 作詞・作曲:井上陽水/編曲:星勝
    高中正義が参加している。歌詞に『めくら』と言う単語が登場するため、1996年発売のリマスタリング再発盤では自主規制により収録が見送られた。その後発売された再発盤では自主規制が解除されて再収録されている。

SIDE B[編集]

  1. 心もよう
    • 作詞・作曲:井上陽水/編曲:星勝
    細野晴臣が参加している。
  2. 待ちぼうけ
    • 作詞・作曲:井上陽水・忌野清志郎/編曲:星勝
    忌野清志郎との合作。細野晴臣が参加している。
  3. 桜三月散歩道
    まんがNo.1』1973年3月号の付録ソノシートに別バージョンが収録(こちらは大野進がナレーションを担当)。『まんがNo.1』版の『桜三月散歩道』は2006年に発売された『赤塚不二夫のまんがNo.1 シングルズ・スペシャル・エディション』で初CD化された。
  4. Fun
    • 作詞・作曲:井上陽水/編曲:星勝・ニック・ハリソン
    高中正義が参加している。
  5. 小春おばさん
    • 作詞・作曲:井上陽水/編曲:星勝
  6. おやすみ
    • 作詞・作曲:井上陽水/編曲:星勝


40th Anniversary Special Edition ボーナストラック[編集]

  • 白い一日[Another take]
    • 歌詞の譜割りが違い、またバイオリンがカットされている。

40th Anniversary Special Edition 付属DVD[編集]

  • 井上陽水 ドキュメント"氷の世界40年"
    • 2013年にNHK BSプレミアムで放送されたドキュメンタリー番組に約10分の未発表映像を加えた特別編集版。

参加ミュージシャン[編集]

他のミュージシャンによるカヴァー[編集]

本アルバムの楽曲は、複数のミュージシャンによってカヴァーされている。「心もよう」「氷の世界」については当該記事を参照。以下はその他のカヴァー曲、ミュージシャンと収録アルバムの一例である(本アルバム収録順)