安全地帯IV

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安全地帯IV
安全地帯スタジオ・アルバム
リリース
録音 1985年7月 - 10月
KRSスタジオ
キティ伊豆スタジオ
ジャンル ロック
ポップス
AOR
時間
レーベル Kitty Records
プロデュース 星勝・金子章平
チャート最高順位
安全地帯 アルバム 年表
ENDLESS
(1985年)
安全地帯IV
(1985年)
プルシアンブルーの肖像 オリジナル・サウンドトラック
1986年
EANコード
『安全地帯IV』収録のシングル
  1. 悲しみにさよなら
    リリース: 1985年6月25日
  2. 碧い瞳のエリス
    リリース: 1985年10月1日
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安全地帯IV』(あんぜんちたいフォー)は、日本のロックバンドである安全地帯の4枚目のオリジナル・アルバムである。

1985年11月24日キティレコードからリリースされた。前作『安全地帯III〜抱きしめたい』よりおよそ1年振りにリリースされた作品であり、全曲共に作詞は松井五郎、作曲は玉置浩二が担当、プロデューサーは星勝および金子章平が担当している。

レコーディングは1985年7月から10月までKRSスタジオおよびキティ伊豆スタジオにて行われた。本作の前にリリースされたシングルの内「熱視線」は収録されず、先行シングルとしては「悲しみにさよなら」と大王製紙エリス」のコマーシャルソングとして使用された「碧い瞳のエリス」が収録されている。

本作は安全地帯のアルバムとして初の1位を獲得、また1986年度の年間1位も獲得するなど安全地帯のアルバムでは最大のヒット作となっている[1]2013年には「大人の音楽~Age Free Music~」の「もう一度聴きたいオリジナルアルバム 80年代&90年代」に選定された。

背景[編集]

前作『安全地帯III〜抱きしめたい』リリース後、安全地帯は翌1985年1月25日にはシングル「熱視線」をリリース、同曲はオリコンチャート最高位2位を獲得、売り上げ枚数は32.4万枚とヒット曲となった。

2月12日2月13日に初の日本武道館公演を2日間連続公演として実現する[2]。さらに2月17日2月18日には大阪城ホールの2日間連続公演を敢行、4月25日にはこの2会場でのライブの模様を記録した初のライブアルバム『ENDLESS』をリリースする。

6月25日にはシングル「悲しみにさよなら」をリリース、同曲はオリコンチャート最高位1位を獲得、売り上げ枚数は44.3万枚とまたもヒット曲となった。この曲のヒットに関してベースの六土開正は「〈ワインレッド〉のイメージから抜けられるかなと思って、ちょっとホッとした」と述べている[3]

8月31日9月1日には横浜スタジアムの2日間連続公演を敢行、観覧車をセットとして組み上げ、ストリングスも交えた壮大な規模の野外ステージとなった[2]。この時の模様は後にライブアルバム『ONE NIGHT THEATER 1985』(1998年)およびライブビデオ『ONE NIGHT THEATER 横浜スタジアム・ライブ1985』(2000年)としてリリースされた。

10月1日にはシングル「碧い瞳のエリス」をリリース、同曲はコマーシャルソングとして使用され、オリコンチャート最高位2位を獲得、売り上げ枚数は38.8万枚と3曲続けてヒットする事となった。

同年には同じくロックバンドであるBOØWYが6月25日に渋谷公会堂での初のホールライブを成功させており、また11月14日11月15日には尾崎豊国立代々木競技場での2日間連続公演にて約3万人を動員、レベッカがシングル「フレンズ」でブレイクするなどロックがポピュラーなものとして日本に定着し始めた時期であるが、安全地帯はその先駆けとなる形となった[3]

録音、制作[編集]

レコーディングは1985年7月から10月までKRSスタジオおよびキティ伊豆スタジオにて行われた。

当時の安全地帯はアイドル的な人気が出ていた事もあり、キティ伊豆スタジオでのレコーディング中に大勢のファンが押しかけ、ガラス越しにメンバーを見学する事などが発生した[3]。これを受けてスタッフはスタジオの窓にカーテンを掛けるなど対応に追われた[3]。また、ライブ終了後には会場の外で出待ちするファンが増加したため、ダミーの5人組が車で出ていく振りをしている隙にメンバーが裏の出口から会場を出ていく事などを余儀なくされた[3]

本作に関して六土は「完成された感じがある」と述べ、作詞を担当した松井は「セカンドから始まったやり方が完結した感じ」と述べている[3]

リリース[編集]

1985年11月24日LPCTの2形態でリリースされた。12月10日にはCDとしてもリリースされた。

その後1990年7月25日1992年11月21日2007年3月7日にはCDのみ再リリースされ、2010年3月3日には完全復活を記念してSHM-CDにて[4]2013年7月24日には「大人の音楽~Age Free Music~キャンペーン第10弾」の「もう一度聴きたいオリジナルアルバム 80年代&90年代」に選定されて再度SHM-CDとして期間限定生産盤としてリリース[5]2017年11月22日にはデビュー35周年を記念してLP盤を再現した紙ジャケット、SHM-CDにて再リリースされた[6][7][8]

それ以外にも1996年10月2日にはCD-BOX安全地帯 メモリアル・コレクション』に収録され、2010年6月23日にはCD-BOX『安全地帯BOX 1982-1993』に収録されて再リリースされた[9]

プロモーション[編集]

メディア出演

シングル「悲しみにさよなら」がヒットした事でTBS系音楽番組『ザ・ベストテン』(1978年 - 1989年)や日本テレビ系音楽番組『ザ・トップテン』(1981年 - 1986年)にて年間1位を獲得、またNHK総合音楽番組『第36回NHK紅白歌合戦』(1985年)に初出場を果たした。しかし、同番組への出演はこの1回のみとなっている。その他、フジテレビ系音楽番組『FNS歌謡祭』(1974年 - )において、史上初であり唯一となる2年連続での最優秀歌唱賞を受賞した。

メディアでの使用
  • 「碧い瞳のエリス」 - 大王製紙「エリス」のコマーシャルソングとして使用された。
  • 「デリカシー」 - TBS系テレビドラマ『親にはナイショで…』(1986年)の主題歌として使用された。
  • 「ガラスのささやき」 - フジテレビ系系テレビドラマ『女は男をどう変える』(1986年)の主題歌として使用された。

批評[編集]

専門評論家によるレビュー
レビュー・スコア
出典評価
CDジャーナル肯定的[10][11]
TOWER RECORDS ONLINE肯定的[12]
  • 音楽情報サイト『CDジャーナル』では、「玉置のヴォーカルと音楽的背景が光っている[10]」と歌唱力と音楽性を高く評価した他、当時バブル期に差し掛かっていた時代背景を踏まえた上で「何とも贅沢で捉えどころのない煌びやかさが蜃気楼のように懐かしい[11]」と本作の雰囲気に関して肯定的に評価している。
  • 音楽情報サイト『TOWER RECORDS ONLINE』では、本作が安全地帯の最大のヒット作である事に触れた上で「情感にあふれる名作」と称賛した[12]
  • 「大人の音楽~Age Free Music~」の「もう一度聴きたいオリジナルアルバム 80年代&90年代」に選定された[5]

チャート成績[編集]

オリコンチャートではLP盤、CT版、CD盤共に最高位1位となり、登場回数はLP盤が27回、CT版が39回、CD盤が23回、売り上げ枚数はLP盤が50.1万枚、CT版35.0万枚、CD盤は7.8万枚となり、累計では92.9万枚で安全地帯のアルバムでは最高の売り上げ枚数となった。また、オリコンチャート1986年度年間1位も獲得している。

収録曲[編集]

SIDE 1
全作詞: 松井五郎、全作曲: 玉置浩二、全編曲: 安全地帯星勝
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.夢のつづき松井五郎玉置浩二
2.デリカシー松井五郎玉置浩二
3.碧い瞳のエリス松井五郎玉置浩二
4.合言葉松井五郎玉置浩二
5.こしゃくなTEL.松井五郎玉置浩二
SIDE 2
#タイトル作詞作曲・編曲時間
6.消えない夜  
7.悲しみにさよなら  
8.彼女は何かを知っている  
9.ガラスのささやき  
10.ありふれないで  
合計時間:

スタッフ・クレジット[編集]

安全地帯[編集]

スタッフ[編集]

  • 星勝 - プロデューサー
  • 金子章平 - プロデューサー、ディレクター
  • 千木幸一 - アート・ディレクション
  • 塩見奈々 - デザイン
  • 諸鍛冶辰也 - レコーディング・エンジニア、リミックス・エンジニア
  • 長島道秀 - アシスタント・エンジニア
  • 酒井祐司 - アーティスト・マネージャー
  • 菅野秀夫 - 写真撮影

リリース履歴[編集]

No. 日付 レーベル 規格 規格品番 最高順位 備考
1 1985年11月24日 Kitty Records LP
CT
28MS 0090
28CS 0090
1位
2 1985年12月10日 Kitty Records CD H33K-20017 1位
3 1990年7月25日 Kitty Records CD KTCR-1032 -
4 1992年11月21日 Kitty Records CD KTCR-1206 -
5 1996年10月2日 Kitty Records CD KTCR-1604 - CD-BOX『安全地帯 メモリアル・コレクション』に収録
6 2007年3月7日 ユニバーサル CD UPCY-6331 -
7 2010年3月3日 ユニバーサル SHM-CD UPCY-6573 -
8 2010年6月23日 ユニバーサル SHM-CD UPCY-9197 - CD-BOX『安全地帯BOX 1982-1993』に収録
9 2013年7月24日 ユニバーサル SHM-CD UPCY-9346 - 期間限定生産盤
10 2017年11月22日 ユニバーサル SHM-CD UPCY-9709 - 紙ジャケット仕様

脚注[編集]

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  1. ^ otonano 安全地帯【デビュー35周年記念】オリジナル・アルバム14タイトル紙ジャケット・コレクション2017年11月22日一挙再発決定!!
  2. ^ a b 志田歩「第3章 ワインレッドの心」『玉置浩二 幸せになるために生まれてきたんだから』雲母書房、2006年4月30日、40 - 61頁。ISBN 9784876722006
  3. ^ a b c d e f 志田歩「第4章 スターダム」『玉置浩二 幸せになるために生まれてきたんだから』雲母書房、2006年4月30日、62 - 85頁。ISBN 9784876722006
  4. ^ 安全地帯 / 安全地帯4[SHM-CD]”. CDジャーナル. 音楽出版. 2019年8月14日閲覧。
  5. ^ a b もう一度聴きたいオリジナルアルバム 80年代&90年代”. Age Free Music. ユニバーサルミュージック. 2019年8月12日閲覧。
  6. ^ 安全地帯、これまでの全オリジナルアルバムを紙ジャケット仕様にして再販決定!”. OKMusic. ジャパンミュージックネットワーク (2017年9月15日). 2019年8月12日閲覧。
  7. ^ 安全地帯デビュー35周年、オリジナルアルバム14タイトルを紙ジャケで一挙再発”. Musicman-net. エフ・ビー・コミュニケーションズ (2017年9月15日). 2019年8月12日閲覧。
  8. ^ 安全地帯、1983~2013年発表の14タイトルが紙ジャケで一挙再発”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2017年9月19日). 2019年8月12日閲覧。
  9. ^ 安全地帯 / 安全地帯BOX 1982-1993 [12CD+DVD][SHM-CD]”. CDジャーナル. 音楽出版. 2019年3月30日閲覧。
  10. ^ a b 安全地帯 / 4[再発][廃盤]”. CDジャーナル. 音楽出版. 2019年8月14日閲覧。
  11. ^ a b 安全地帯 / 安全地帯4[紙ジャケット仕様][SHM-CD][限定]”. CDジャーナル. 音楽出版. 2019年8月14日閲覧。
  12. ^ a b JMD (2017年9月16日). “安全地帯/安全地帯 IV<生産限定盤>” (日本語). TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード. 2019年8月14日閲覧。

外部リンク[編集]