スプラッターハウス わんぱくグラフィティ

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スプラッターハウス わんぱくグラフィティ
ジャンル 横スクロールアクション
対応機種 ファミリーコンピュータ
開発元 ナウプロダクション
発売元 ナムコ
プロデューサー JJ PAGE
プログラマー 篠原伸之
MYT JUSO
音楽 ANNA PURUNA
美術 ながやまたいじ
JUNCHA
BAGUCHAN
HIDEBOU
人数 1人
メディア 2メガビットロムカセット[1]
発売日 日本 198907311989年7月31日
その他 型式:NAM-FSH-4900
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スプラッターハウス わんぱくグラフィティ』は、1989年7月31日にナムコ(後のバンダイナムコゲームス)より発売されたファミリーコンピュータコンピュータゲームソフト。「ナムコット ファミリーコンピュータゲームシリーズ」第64弾。

概要[編集]

本作はアーケードゲーム(以下AC)として発売された『スプラッターハウス』(1988年)をファミリーコンピュータ(以下FC)用としてアレンジした横スクロールアクションゲームである。

AC版の特色であった残酷描写がFC向けに抑えられ、キャラクターはコミカルにデフォルメされ、アクションも簡略化された。物語も主人公・リックが恋人ジェニファーを救うという展開は同様だが悲劇的要素は皆無で、本作では数々の有名なホラー映画のワンシーンおよびモンスターをパロディ化した演出になっている。日本でのみ発売された。

ゲーム内容[編集]

システム[編集]

AC版同様の横スクロール型のアクションゲーム。AC版と異なって攻撃方法は斧と、道中の特定地点に落ちているアイテムのショットガンのみとなっている。
ライフ制が採用されており、ライフゲージがゼロになった時点でゲームオーバーとなる。

レベルアップの要素があり、敵を倒すと経験値(雑魚は1ポイント、ボスは10ポイント)が獲得でき、必要な経験値まで溜まるとライフゲージの上限が増える(同時にライフが1ポイント回復する)本作に即死する地形穴は存在しないが、一部ステージでは高所から落下するとエリアの前の地点に戻された上で、ペナルティとして溜めた経験値が半分に減らされてしまう。ライフゲージは最大16ポイントまで上げることができる。これらの要素はパスワードで保存することはできない。

ゲームオーバー後はタイトル画面に戻りコンティニューが可能であるが回数制限がある。ステージ紹介時に表示されるパスワードを入力することで、途中から再開することもできる。この場合は、ライフゲージが初期値の状態でのスタートとなる。

アイテム[編集]

床の上に落ちていたり、敵を倒すと出現することもある。

キャンディ
ライフゲージを1ポイント回復する。
ハンバーガー
ライフゲージを4ポイント回復する。
ショットガン
遠距離から敵を攻撃できる。貫通力があり、10発撃てる。なお、発砲時に反動でリックが若干後ろに下がってしまう。
バケツ
ステージ5の頭上から降り注ぐバケツに当たると、リックがバケツを被った状態になりライフゲージもグレーになる。効果は同ステージをクリアするかゲームオーバーになるまで有効。バケツを被ってボス戦に入るとダメージを半減する効果が発揮され、攻撃を2回受けてライフが1ポイント減少となる。

その他[編集]

  • 2ヵ所の隠しステージで手に入るクリスタルボールを手に入れた状態でクリアすると、1個につき1枚の隠し画像がエンディングに追加され、2枚とも見ると、本作が『スプラッターハウス』本編(AC版)の前日談だったことが明らかになる。
  • 本作では様々な有名ホラー映画がパロディ化されており、本作のROMカセットのケースに書かれているキャッチコピーは、『エイリアン』シリーズ第1作のキャッチコピーのパロディとなっている。

ストーリー[編集]

少女ジェニファーは真夜中の墓場で恋人リックの突然の死を嘆き泣いていた。すると突然、鋭い落雷がリックの墓を貫き、死んだはずのリックが蘇った。驚喜するジェニファーだったが、隣の墓に眠っていた悪の魔王カボチャ大王も雷によって復活し、彼女を連れ去ってしまった。リックはジェニファーを救うため、暗い墓場の中を進んでゆく……。

ステージ[編集]

3面までは、それぞれのステージにボス敵が複数存在し、各々のエリアに配置された3体のボスキャラを倒す事で1ステージクリアとなる。それ以降はボスは1ステージに付き1体となり、ステージ6のみボスが存在しない。

ステージ1:墓場の家

  • エリア1(墓場)
BOSS ダンシングドラキュラとゾンビ軍団[2]
墓場の奥にあるステージから現れるダンシングドラキュラに率いられたゾンビ軍団(マイケル・ジャクソンの『スリラー』のパロディ)。
ダンシングドラキュラは背景を移動しながら3発の弾を撃つ。弾は中央の1発は真下に、左右の2発は放物線を描いてやや外側に飛んで来る。
ダンシングドラキュラ自体を倒すことはできず、地面から湧き出るゾンビを一定数倒すとダンシングドラキュラは逃げ去り、クリアとなる。
  • エリア2(小屋の中)
BOSS ポルターガイスト(本棚)
地震で部屋が揺れる中、本棚から本(ブックス)[2]が飛び出してきてリックに襲い掛かる。
BOSS カチュカ&ポルターガイスト(椅子)
カチュカ(人形)の首が外れて浮遊し、激しく飛び回る椅子と共にリックを襲う。倒すべきボスは浮遊する首(首が回転するシーンは『エクソシスト』にも登場する)で、胴体は背景と化している。椅子は一撃で倒せるが、首を攻撃するか背景で雷が鳴るたびに復活する。

ステージ2:下水道

  • エリア1(小屋の中)
BOSS チキン・イン・ザ・キッチン
小屋の台所にある、次から次へと首なしチキン(チッキン)[2]を吐き出すオーブン(同名映画のパロディ)。
なお、本当のボスは室内を飛び回る2本のナイフの方で、首なしチキンは何体倒しても無限に出て来る。
  • エリア2(下水道)
BOSS ビッグマウス
下水道に潜む巨大なネズミ。
自身は移動せず、その場で飛び跳ねながら子ネズミを差し向ける。一撃で倒せるが、強風が吹き荒れるステージのため歩行が困難なうえ、ボス本体や子ネズミにぶつかると画面左端まで弾き飛ばされてしまうため、非常に倒しにくい。

ステージ3:恐怖の町

  • エリア1(小屋の中の研究室)
BOSS タラリアン[2]
台に横たわる少女の腹を食い破り、次々とタラリアンが出現する(映画『エイリアン』のフェイスハガーのパロディ)。1匹1匹はザコのタラリアンと変わらないが、数が多いうえに激しく動き回るのでやっかい。
少女の正体はゲーム『ドルアーガの塔』のヒロインのカイ。ただし、カイは死んでおらず、タラリアンが全滅した後は何事もなかったかのように起き上がり立ち去っていく。
  • エリア2(教会)
BOSS ビッグシープ[2]
邪教集団の司祭が黒魔術で蝙蝠を召喚する。司祭自身も夜宴の象徴であるビッグシープに変身して、突進して襲い掛かる。
  • エリア3(研究所)
BOSS 人面ハエ[2]
転送装置にもぐりこんだ男がハエとの融合により、人面ハエと化して、子バエを撒き散らしながら襲い掛かってくる(映画『ザ・フライ』のパロディ)。

ステージ4:湖のほとり(ダイヤモンド湖キャンプ場入口)

BOSS バーニン[2]
キャンプ場の平地で、閃光と共に、ナイフとフォークを握り締めた殺人鬼が襲い掛かる(映画『バーニング』に登場する殺人鬼クロプシーのパロディ。枝切りバサミが元の凶器である)。

ステージ5:ダイヤモンドキャンプ場

BOSS オオカミマン
狼男の悪霊に支配された少年が満月の力で変身し、リックに襲い掛かる。少年の正体はゲーム『妖怪道中記』の主人公たろすけで、倒すと悪霊から解放される。

ステージ6:丘の上の館

このステージにはボスはおらず、ステージ最後の館にたどり着くとクリアとなる。

ステージ7:悪魔の館

BOSS カボチャ大王
ジェニファーをさらったカボチャの魔物。体から小さなカボチャを撒き散らしながら浮遊し、攻撃を受けると画面内を高速で跳ね回って体当たり攻撃を仕掛ける。

キャラクター[編集]

リック
主人公。死によって墓に葬られたが、落雷のショックで復活。
同じくして復活したカボチャ大王にさらわれたジェニファーを救うため、斧を振るう。
ジェニファー
リックの恋人。リックの復活を喜ぶが、カボチャの魔王によってさらわれてしまう。
カボチャ大王
リックの隣の墓に眠っていた、カボチャの怪物。ジェニファーをさらう。

スタッフ[編集]

  • プランナー:MAGUMA TAIJI(ながやまたいじ)、BISHIBASHI HARO
  • プログラマー:SILKY DEGUCHI(篠原伸之)、MYT JUSO
  • キャラクター:ONI TAIJI(ながやまたいじ)、JUNCHA、BAGUCHAN、HIDEBOU
  • 音楽:ANNA PURUNA
  • スペシャル・サンクス:NOBOTAN、YAPPY、PRINCESS KI、KAZUU(みずのかずみ)
  • プロデューサー:JJ PAGE

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体 結果
ファミ通 26/40点[3]
ファミリーコンピュータMagazine 20.98/30点[1]
CONTINUE 否定的[4]
  • ゲーム誌『ファミコン通信」の「クロスレビュー」では合計26点(満40点)[3]ファミリーコンピュータMagazineの読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、20.98点(満30点)となっている[1]。同誌1991年5月10日号特別付録の「ファミコンロムカセット オールカタログ」では、「業務用のあのオドロオドロしさは影をひそめ、かわいらしさが前面に押しだされ登場した」と紹介されている[1]
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.91 3.41 3.62 3.33 3.39 3.31 20.98
  • ゲーム誌『CONTINUE』では、「ホッケーマスクをかぶった筋肉男がナタを振り回す原作を、子供向けにアレンジ」、「そもそも『ジェイソン』という確固たるシリアルキラー的イメージのキャラクターをSD化した時点で白々しいことこの上ない仕上がりとなった」と評している[4]

脚注[編集]

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  1. ^ a b c d 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」、『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店1991年5月10日、 51頁。
  2. ^ a b c d e f g ANUのげーむ戦記 - 2017年6月25日閲覧。
  3. ^ a b スプラッターハウス わんぱくグラフィティ まとめ [ファミコン] / ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2017年6月11日閲覧。
  4. ^ a b 多根清史、ソニー茨城「20th Anniversary 僕たちの好きなファミコン100」、『CONTINUE』Vol.13、太田出版2003年12月18日、 9 - 59頁、 ISBN 9784872338225

関連項目[編集]

外部リンク[編集]