貝獣物語

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貝獣物語
ジャンル ロールプレイングゲーム
対応機種 ファミリーコンピュータ
開発元 バースデイ
発売元 ナムコ
デザイナー バースデイ
シナリオ バースデイ
プログラマー スタジオD51
音楽 六土開正
美術 フロッピー野中
人数 1人
メディア 2メガビットロムカセット[1]
発売日 日本 198811181988年11月18日
その他 型式:NAM-KM-5500 
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貝獣物語』(かいじゅうものがたり)は、1988年11月18日ナムコ(後のバンダイナムコエンターテインメント)から発売されたファミリーコンピュータロールプレイングゲームソフト。開発はバースデイ。英題は『SHELL SAURS STORY』(シェル・サウルス・ストーリー)。

以後シリーズ化され、続編は主にハドソンから発売されている。

概要[編集]

主人公である火の貝の少年(デフォルト名:リッキー)と、バラバラにされた「貝獣」のクピクピポヨンバブの合計4人が力をあわせ、魔王ファットバジャーを倒すために冒険をする。

この作品にはロムカセット説明書の他、主人公ら4人のキャラクターフィギュア、ゲームの世界地図、「涙の密書」とよばれる封書が同梱された。

ゲーム内容[編集]

ここでは、本作の特筆すべきゲームシステムを挙げていく。

キャラクターチェンジ[編集]

本作では、4人のキャラクターがそれぞれ別々の場所からスタートする。コマンド「パス」を使えば操作するキャラクターを順繰り(主人公→クピクピ→ポヨン→バブ→主人公)に替えることができるので、最初はこのコマンドを使いながら4人それぞれを成長させ、冒険を進める。ある程度遠出ができるほどにキャラクターが成長すれば、キャラクター同士を合流させ、パーティを組むことができる。一度組んだパーティを切り離すことも可能である。

パーティを組んでいると、その組み方により特殊な魔法(合体魔法)を使うことができる。

悪魔の罠[編集]

大陸間を結ぶ通路などには、「悪魔の罠」と呼ばれるミニゲーム的な戦闘イベントが用意されている。これは、チェスのような8×8のマス(斜め格子)の上を、主人公たちと敵キャラクターの駒が交互に移動していき(一度に全員を動かせるが、1手ごとに1マスしか移動できない)、自軍の駒と敵の駒がぶつかると戦闘になる(必ず1対1)というものである。盤上のボス敵を倒せばクリアとなる。

敵キャラクターの特徴[編集]

敵キャラクターは外見がコミカルなものが多く、戦闘シーンでは、敵キャラクターのVP(バイタリティポイント。HPと同義)が減るとその敵の表情やポーズが変化し、瀕死状態であることがわかるようになっている。なお、瀕死状態では敵の攻撃力が低下する。

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「ボート」「プカシップ」の2種類がある。アイテム扱いであり、フィールド上の海・川・湖、街や迷宮の水路など、水域に接した場所で使うことで、その水域を移動することができる。ボートは序盤の北端・南端にある港で入手できるが、2人しか乗れない。プカシップはゲーム後半で手に入る船で、4人で乗ることができる。

備考[編集]

  • ゲームに同梱された「涙の密書」の中身はラストダンジョンの地図である。封筒には「隠れ島の老人に会うまでは開けてはならない」という旨の注意書きがある。
  • 「まもる」コマンドは、主人公以外は貝殻に閉じこもる状態となり、敵からのダメージが大幅に低下する。また、戦闘で敵1匹につき複数の味方キャラクターをターゲットに割り当てると、割り当てる味方キャラクターの構成が変わらない限り敵は同じ味方キャラクターに2回連続で攻撃してこない。この仕様により、全員防御させ、攻撃を受けたキャラのみ次ターンで攻撃させることを繰り返せば、どんな強敵相手でも被ダメージを大幅に抑えることができる。
  • 攻略本などでは、攻撃魔法に属性(陸、空、海)があり、対応する敵の属性により与ダメージの減少があると記述されているが、実際のゲーム中には適用されていない。魔法の威力が通常攻撃と同じであるため、単体攻撃魔法は全く意味をなさない(なお敵の攻撃魔法は威力が高くなっている)。
  • 一人パーティのキャラクターが死亡し、全滅して復活した直後に「パス」を行うと復活したキャラクターが消失してしまうバグが存在する。

キャラクター[編集]

少年
地球から来た少年。火の貝を携えている。自分自身では魔法は覚えず(合体魔法は使用可能)、高いVPを持ち打撃攻撃を得意とする。特技としては、自分のVPを消費して敵に大きなダメージを与える「カンフー」を覚える。マップ南東端部のマイヨー城からスタートする。本シリーズにおいて唯一、貝獣仙人以外の者の力で召喚された火の貝の勇者でもある。
プレイヤーが自由に名前をつけることが可能。デフォルト名はリッキー。
クピクピ
大気の貝を持つ貝獣。マップ南西端部のローラン城からスタートする。力は弱くVPは低いが、回復系魔法を中心に多くの魔法を習得していく。歩いているときにいつでも「セーブ」できる特技を持つ。
ポヨン
水の貝を持つ貝獣。マップ北西端部のバンデルベルデ城からスタートする。魔法も使えるが、攻撃力やVPが高い(ただし少年よりは低い)。レベルが高くなると、城や町にワープする(行先は決められずランダム)特技「ランダムワープ」を覚える。
バブ
大地の貝を持つ貝獣。マップ北東端部のレハレッタ城からスタートする。魔法中心のキャラクターで、主に攻撃系魔法を習得する。自分のVPを大きく消費してほぼ確実に逃げ出す特技「エスケープ」を持つ。
魔女四姉妹
シェルドラド各地にある祠に住み老婆たち。コリコット・ミルミー・エベル・マージの4人。ファットバジャー打倒に不可欠なアイテムが隠された地図を持っており、彼女たちと会うことがパーティーの最初の目標となる。
後作『大貝獣物語』にも登場。
お坊さま
魔女四姉妹と同じく各地の神殿に住んでいる。最初は全員、水を所望する。宝の地図に記されたアイテムの在り処についての情報を持っている。
原住民たち
とある集落に住む。アイテムの持ち数が増える「サンドラット」という動物を飼育している。
ゴブリン
いつも酔っ払っている怪物。中には通路の門番になっていたり、ある街では大金をもっていたりする。
ゼゼペット
パタンタに住む老人。重要アイテム・プカシップの持ち主。プカシップで航海中、モビービッグという鯨の魔物に船ごと呑まれた。
モチーフは童話『 ピノキオ』のゼペットじいさん。ただし、こちらは船を独り占めしてパーティーに提供を渋ったりと因業な人物として描かれている。キーアイテムを手に入れていれば、素直に提供してくれる。
ヨーダタおばば
灼熱の砂漠地帯にある祠に住む老婆。ある重要な場所への鍵を所持しているが、貰い受けるには2つの巻物が必須。
エスパー
浮遊城の城主。ファットバジャーを倒すアイテムの一つを所持している。
人魚
ダゴンというモンスターに拉致され、求婚を迫られていた。ファットバジャーの根城への道を案内する乗り物を所有している。
天女
とある泉に棲んでいる。あるアイテムを投げ入れると、童話『金の斧』と同様、正直に話せば重要アイテムをくれるが、嘘をつくとモンスターになって襲いかかる。
ラバン
ファットバジャーの城に拉致された鍛冶職人。愛の剣を作れる唯一の人物。後作『大貝獣物語』にも同名で愛の剣を作れる人物が登場している。
ファットバジャー
1000年の封印から解き放たれた暗黒大魔王。本作の最終ボス。自分の居城に大勢の人々を拉致している他、城内の要所に強力な魔物を配置している。シェルドラドの住人の負の心から生まれた存在ゆえ、倒すには相反する力を秘めた愛の剣が必要だと言われている。
登場時は緋色の衣を纏った魔導士のような姿だが、前座のラストドラゴンを倒すと、真の姿を現し襲い掛かる。

スタッフ[編集]

  • シナリオ、デザイン:バースデイ
  • キャラクター・デザイン:フロッピー野中
  • 音楽:六土開正安全地帯
  • プログラム:スタジオD51
  • スペシャル・サンクス:MR.LUCKY NAGASHIMA

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体 結果
ファミ通 30/40点[2]
(シルバー殿堂)
ファミリーコンピュータMagazine 24.66/30点[1]

ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計30点(満40点)でシルバー殿堂入りを獲得[2]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、24.66点(満30点)となっている[1]。また、同雑誌1991年5月10日号特別付録の「ファミコンロムカセット オールカタログ」では、「レベルを上げるのが辛い等の問題はあるが、なかなか良く出来たゲームだ」と紹介されている[1]

項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 4.45 3.96 3.96 4.25 4.05 3.99 24.66

関連作品[編集]

ゲームブック[編集]

『貝獣物語―シェルドラド伝説』(双葉社ファミコン冒険ゲームブック)1988年12月刊行。 - ISBN 4575760919

続編作品[編集]

主にハドソンから発売されている。トレーディングカードゲーム版のみ子会社からの発売。

関連項目[編集]

  • 召喚王レクス - 大貝獣物語 THE MIRACLE OF THE ZONEでの世界を舞台にした漫画作品。
  • じゅうべえくえすと - 貝獣物語と同じくバースデイが開発した作品。貝獣物語に登場した魔法が登場するなど踏襲された部分がある。

脚注[編集]

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  1. ^ a b c d 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」、『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店1991年5月10日、 138頁。
  2. ^ a b 貝獣物語 まとめ [ファミコン]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2017年5月27日閲覧。