ファミリージョッキー

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ファミリージョッキー
ジャンル 競馬ゲーム
対応機種 ファミリーコンピュータ
開発元 ナムコ開発一部
発売元 ナムコ
プログラマー T.FUKUMOTO
宇田川治久
はなおかくみ
音楽 小沢純子
シリーズ ファミリーシリーズ
人数 1 - 2人(対戦プレイ)
メディア 512キロビットロムカセット[1]
発売日 日本 198704241987年4月24日
その他 型式:NAM-FJ-3900
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ファミリージョッキー』とは、1987年4月24日ナムコ(現・バンダイナムコエンターテインメント)から発売されたファミリーコンピュータゲームソフトおよび派生作品の総称。

概要[編集]

ナムコが手がけた『ファミリーシリーズ』の1つであり、競馬を題材としたレースゲーム

プレイヤー騎手となってレースを勝ち上がる「ONLY RACE」(オンリーレース)と、オンリーレースに競馬予想の要素が加わった「FAMILY GAME」(ファミリーゲーム)の2モードがある。

内容[編集]

オンリーレース[編集]

2人まで参加可能。

モード開始時に表示される競走馬16頭の中から1頭を選択し、天皇賞走破を目指して全16戦のレースを勝ち上がる。2人プレイ時の同馬選択は不可。

レースは全て6頭立てで行われ、4着以内であれば入賞と見なされて次レースへ出場可能。しかし、3着以内の入賞によって得られる賞金とその獲得総額に基づいたグレード制新馬、一般→GIII→GII→GI)があるため、16戦のうちにGIレースおよび天皇賞へ出場するには早急な昇級が求められる。

出場レースの着順で5着以下、または障害レース中の障害物で転倒するなど何らかの理由で画面から見切れてしまうリタイア(レース不可と見なされて即時操作不能、最下位判定が下される)でゲームオーバーとなり、無事に全16戦を終えるとエンディング画面が表示されてゲーム終了となる。どちらの場合でも、ゲーム終了時点での賞金総額および総合戦績が表示され、GIレース優勝の場合は各レースの優勝カップが表示される。

お手馬[編集]

モード開始時にプレイヤーが選択する16頭の規定競走馬で、それぞれにスピード、スタミナ、ガッツ、ジャンプ、ターボ、タイプの6種類の能力が0からAの10段階数値で設定されている。1人プレイの場合、プレイヤーがお手馬に選択した1頭を除く15頭にCPU専用の48頭を含めた63頭が対戦馬として出場し、ランダム抽選とその後の勝敗によって各レースの出場馬5頭が選出される。CPUが操作する63頭については、登場時のグレードに見合った能力値が割り振られる。

以下16頭の名前の横にある数字はプレイヤー選択時のものであり、左からスピード、スタミナ、ガッツ、ジャンプ、ターボ、タイプの初期数値である。

  • カモノネギ(1・1・1・2・2・8)
  • パフォーマンス(1・2・3・4・3・2)
  • キングコング(0・3・1・4・2・4)
  • イーグルゴー(2・3・2・2・0・3)
  • ハイテック(3・4・0・0・0・6)
  • リキパワー(1・3・3・3・0・3)
  • プリンスメロン(1・4・3・0・0・4)
  • エクスプレス(4・0・0・1・2・9)
  • ディスコボーイ(2・2・2・2・2・5)
  • サクラタイガー(2・3・1・1・1・7)
  • テンカウント(3・2・2・3・0・2)
  • ブルーグラス(2・1・2・1・4・6)
  • ミスターダービー(1・0・1・3・4・5)
  • モモタロー(3・1・0・1・3・5)
  • インターラプター(4・1・3・0・0・8)
  • アイアンホース(0・4・4・0・1・7)

マーク[編集]

コース上に出現するパネルアイテムであり、タイプを除く能力5項目の強化、走行中のスタミナ増減に関わる2種類に大別される。GIIIまでは能力強化のみ、GIIでは能力強化とスタミナ増減、GIではスタミナ増減のみが出現し、状況に応じて取捨選択することでレースを有利に進める。当時としても数少ない競馬ゲームにあって、このマークシステムによって示された育成要素の導入はゲーム性を大幅に広げ、且つ「どのお手馬でも育成次第でGIを狙える可能性を秘めている」という攻略の奥深さを体現した画期的アイデアであった。

ただし、パネルの出現位置と種類はレース毎にランダム抽選で決定されるため、「このレースのこの場所にこのマークが出るから進行コースを決めて取る、または避ける」という法則は通用しない。

  • SP(スピード)
スピード上限が1つ上昇し、能力が高いほど最高速度が高くなる。
  • ST(スタミナ)
走行スタミナ上限が1つし、能力が高いほど走行スタミナのロスを抑えられる。
  • G(ガッツ)
衝突スタミナ上限が1つ上昇し、能力が高いほどタックルなどによるスタミナのロスを抑えられる。
  • J(ジャンプ)
ジャンプ上限が1つ上昇し、能力が高いほど障害を飛び越える際の跳躍力が高くなる。
  • T(ターボ)
ターボ上限が1つ上昇し、能力が高いほど少ない入れで最高速度を出しやすくなる。
  • タイプ
お手馬の馬場抵抗上限。能力が高いほど雨天やダートなど悪条件レース時の能力下降を抑えられる。前述の通り、タイプのみマークが出現しない。
走行中のスタミナが一定値回復する。
走行中のスタミナが一定値減少する。

馬場[編集]

レース開始時に馬場の状態などを表すアナウンスが行われ、レース直前の画面では着順予想が表示される。レース場固有の馬場や障害、流動的な天候の2種類に大別される。各レース場には現時点での最速記録である「タイムレコード」が設定されており、これを更新すると獲得賞金とは別にボーナスが支給される。

  • 天候
晴天と雨天があり、レース場に関わらずランダムで決定される。雨天の場合は重馬場となるため、タイプの数値が低い競走馬は能力やスタミナに影響を受けやすい。
  • 距離
各レースで走行する距離。最短距離は新馬戦の芝1200m、最長距離はGI・有馬記念の芝4400m。
  • 馬場
芝とダートがあり、ダートは最初から重馬場であるため、タイプの数値が低い競走馬は能力やスタミナに影響を受けやすい。これに雨天が重なった場合、GII第6戦のビーフステークスは作品中で最も過酷なレースとなる。
  • 障害
交互に並ぶ柵と横一列に並ぶ大障害があり、これに足を取られると大幅にスタミナを失う。また、全レース場のコーナー内側には必ず荒れ場があり、「スピードとスタミナを削る代わりに逆転を狙って飛び込むか」「スピードとスタミナを温存する代わりに注意深く避けるか」という戦略の要となっている。

枠順[編集]

  • 1枠:赤
  • 2枠:青
  • 3枠:黒
  • 4枠:青
  • 5枠:白
  • 6枠:黄

レース一覧[編集]

新馬戦から一般戦、GIII、GII、GIでそれぞれ固有のファンファーレBGMが流れる。

勝利前
1位にならない限り先のレースには進めない。
  • 新馬戦(芝1200m、第1レースで出場)
  • 未勝利戦(ダート1600m、新馬戦で1位を取れなかった場合に1位になるまで出場)
一般
1位になった後で出場。賞金総額によって出場レースが決まる。
  • 500万下条件(芝1200m障害、新馬戦もしくは未勝利戦で1位獲得後に賞金総額500万未満で出場)
  • 1000万下条件(ダート1600m障害、新馬戦もしくは未勝利戦で1位獲得後に賞金総額500万以上1000万未満で出場)
  • 2000万下条件(芝1600m障害、新馬戦もしくは未勝利戦で1位獲得後に賞金総額1000万以上2000万未満で出場)
GIII
賞金総額2000万以上で出場。ポークステークス終了時にGII未昇格の場合は、再びリュウヘイキネンから始まる。
  • リュウヘイキネン(芝2000m)
  • オーミステークス(ダート2000m障害)
  • ミズホショウ(芝2000m障害)
  • サボテンステークス(芝2000m障害)
  • グレートスプリント(ダート2400m障害)
  • イーナシーカップ(芝2000m障害)
  • ネギマキネン(芝2400m)
  • ポークステークス(ダート2000m障害)
GII
賞金総額8500万以上で出場。サクラフブキショウ終了時にGI未昇格の場合は、再びナムコカップから始まる。
  • ナムコカップ(芝2400m)
  • レコードカンショウ(芝2400m障害)
  • コータローキネン(ダート2800m障害)
  • サクラダモンショウ(芝3200m障害)
  • カントリーカップ(芝3200m障害)
  • ビーフステークス(ダート3200m障害)
  • ヤヨイショウ(芝3200m障害)
  • サクラフブキショウ(芝2800m障害)
GI
賞金総額3億5000万で出場。天皇賞の出場には10レース以内にGIへ昇格し、さらに5つのGIレースで入賞しなければならない最高難易度を誇る。
  • 皐月賞(芝3600m障害)
  • ダービー(芝4000m障害)
  • 菊花賞(芝3200m)
  • ジャパンカップ(芝3600m障害)
  • 有馬記念(芝4400m障害)
  • 天皇賞(芝3200m障害)※作品中には芝2000mの天皇賞(秋)は存在しない。

ファミリーゲーム[編集]

レースは2人まで、競馬予想は4人まで参加可能。

ゲーム内容はオンリーレースと同一だが、各レース開始前に競馬予想が加わっており、トーサン、カーサン、ヤヨイ、ユウタの4人のキャラクターが持つ所持金10000円で馬券を買い、馬券を的中させて所持金を増やしながらレースを進める。購入可能な馬券は各自3枚まで、馬券の種類は馬連(1着と2着を順不同で的中させる)のみ。全16レースをクリアすると、所持金をより多く増やしたキャラクターから順位が表示される。

所持金が0になったキャラクターは以降のレースで予想に参加できなくなるが、ゲームの進行には影響しない。全員の所持金が0になったレース以降は競馬予想自体が無くなり、オンリーレースと同内容となる。一方、オンリーレースと同様にプレイヤーの操作する馬が5着以下となった場合は、競馬予想の結果に関わらずゲームオーバーとなる。

他機種版[編集]

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 売上本数
1 ファミリージョッキー
日本 199103291991年3月29日
ゲームボーイ ナムコ ナムコ 1メガビットロムカセット[2] DMG-FJJ -
対戦プレイ対応
2 ワールドジョッキー
日本 199109201991年9月20日
PCエンジン ナムコ ナムコ 2メガビットHuCARD[3] NC91003 -
3 ファミリージョッキー
アプリキャロットナムコ
日本 200303122003年3月12日
iアプリ ナムコ ナムコ ダウンロード - -
4 ファミリージョッキー
日本 200803062008年3月6日
Wii バンナム バンナム Wii用12センチ光ディスク RVL-P-RFJJ-JPN 1.4万本
リメイク版、Wiiリモコン+ヌンチャク対応
5 ファミリージョッキーWIDE版
ナムコ・ゲームス
日本 200807102008年7月10日
F903i、F903iX、F904i、F905i、P905i
SH905iTV、F906i、F906i、SH906iTV
(iアプリ)
バンナム バンナム ダウンロード - -
ゲームボーイ版
1991年3月29日に一部の内容を変更して移植された。通信ケーブルを使用した対戦機能がある。1993年8月27日には続編『ファミリージョッキー2 名馬の血統』が発売され、バーコードボーイを接続して読み取ったバーコードを数値化してゲーム内部のデータに置き換え、競走馬や繁殖馬を追加する長期育成要素が加わった。
PCエンジン版
1991年9月20日に『ワールドジョッキー』[注釈 1]が発売された。PCエンジンの描画能力や搭載音源によってグラフィックやサウンドが格段に向上し、マルチタップを使用した4人同時対戦の要素が加わった。
iアプリ版
2003年配信。ファミリーコンピュータ版をベースとした「レースのみ」「ギャンブル」の2モード(それぞれオンリーレース、ファミリーレースに相当)に加え、競走馬の能力を底上げするために必要なポイントを稼ぐオプションモード「育成」が追加された。2008年には携帯電話の性能向上に伴い、横向きワイド表示に対応したアッパーバージョン『ファミリージョッキーWIDE版』が配信された。
Wii版
2008年3月6日にバンダイナムコゲームスのナムコレーベルより発売された。Wiiリモコン+ヌンチャクに対応。本作は『スポーツわいわい』の一つである[注釈 2]

スタッフ[編集]

ファミリーコンピュータ版
  • プログラム:T.FUKUMOTO、宇田川治久、はなおかくみ
  • 音楽:小沢純子

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体 結果
ファミ通 31/40点 (FC)[4]
(シルバー殿堂)
26/40点 (GB)[5]
28/40点 (PCE)[6]
27/40点 (Wii)[7]
ファミリーコンピュータMagazine 21.87/30点 (FC)[1]
20.8/30点 (GB)[8]
月刊PCエンジン 90/100点 (PCE)
マル勝PCエンジン 31/40点 (PCE)
PC Engine FAN 22.99/30点 (PCE)[3]
(総合93位)
ファミリーコンピュータ版

ゲーム誌「ファミコン通信」のクロスレビューでは合計31点(満40点)でシルバー殿堂入りを獲得[4]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、21.87点(満30点)となっている[1]。また、同雑誌1991年5月10日号特別付録の「ファミコンロムカセット オールカタログ」では、「レースに出場し、賞金を稼いで重賞レースを目指すという、ほのぼのタッチの競馬ゲーム」、「結果を予想して賭をするファミリーゲームもあるのだ。ただ、ファミリーゲームだけをすることが出来ないのが残念」と紹介されている[1]

項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.51 3.41 3.51 3.84 3.69 3.91 21.87
ゲームボーイ版

ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計26点(満40点)[5]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、20.8点(満30点)となっている[8]

項目 キャラクタ 音楽 お買得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 3.5 3.3 3.5 3.5 3.6 3.4 20.8
PCエンジン版

ゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューでは合計28点(満40点)[6]、『月刊PCエンジン』では90・85・90・95・90の平均90点(満100点)、『マル勝PCエンジン』では8・7・8・8の合計31点(満40点)、『PC Engine FAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、22.99点(満30点)となっている[3]。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で93位(485本中、1993年時点)となっている[3]

項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 4.04 3.56 3.87 3.98 3.96 3.58 22.99
Wii版

ゲーム誌『ファミ通』の「クロスレビュー」では合計27点(満40点)となっている[7]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ ファミリーシリーズのリメイク版としてアーケードゲームやPCエンジンで展開していた『ワールドシリーズ』に倣って改称。
  2. ^ その他のソフトはWii用『ファミリートレーナー』(2008年)と『プロ野球ファミリースタジアム』(2008年)、『ファミリースキー』(2008年)になっている。

出典[編集]

  1. ^ a b c d 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」、『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店1991年5月10日、 334頁。
  2. ^ 「5月24日号特別付録 ファミコンディスクカード ゲームボーイ スーパーファミコン オールカタログ」、『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第10号、徳間書店1991年5月24日、 207頁。
  3. ^ a b c d 「10月号特別付録 PCエンジンオールカタログ'93」、『PC Engine FAN』第6巻第10号、徳間書店1993年10月1日、 146頁。
  4. ^ a b ファミリージョッキー まとめ [ファミコン]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2017年2月12日閲覧。
  5. ^ a b ファミリージョッキー まとめ [ゲームボーイ]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2017年2月12日閲覧。
  6. ^ a b ワールドジョッキー まとめ [PCエンジン]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2017年2月12日閲覧。
  7. ^ a b ファミリージョッキー まとめ [Wii]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2017年2月12日閲覧。
  8. ^ a b 「超絶 大技林 '98年春版」、『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店/インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、 521頁、 ISBN 雑誌26556-4/15

外部リンク[編集]